JPH11302571A - 防汚塗料用樹脂及び防汚塗料 - Google Patents
防汚塗料用樹脂及び防汚塗料Info
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- JPH11302571A JPH11302571A JP11475698A JP11475698A JPH11302571A JP H11302571 A JPH11302571 A JP H11302571A JP 11475698 A JP11475698 A JP 11475698A JP 11475698 A JP11475698 A JP 11475698A JP H11302571 A JPH11302571 A JP H11302571A
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Abstract
ントロールが可能であり、長期間にわたって極めて優れ
た防汚効果を発揮する防汚塗料の調製が可能な防汚塗料
用樹脂を提供する。 【解決手段】 重合性不飽和単量体を重合して得られる
重合体の側鎖の末端に、トリ置換ボラン−アミン錯化合
物が結合されてなる防汚塗料用樹脂。
Description
途に用いられる防汚塗料用樹脂及びこれを用いた防汚塗
料に関する。
イ、フサコケムシ、アオノリ、アオサ等の水棲生物は、
水面下にある様々な物体に付着し、種々の被害をもたら
す。例えば、船舶の船体にこれら水棲生物が付着する
と、船舶の速度が低下し、燃費も増加する。また、水棲
生物が漁網等に付着すると、網目がつまり、魚類を致死
させることもあることが知られている。
の付着、成長を防止するために、防汚塗料が使用されて
おり、この防汚塗料として、従来より、トリアルキルす
ず高分子化合物をビヒクルとするものが知られている。
この防汚塗料は、防汚剤の溶出量を防汚性を維持する最
低レベルに抑え、かつ、一定量を長期間にわたって溶出
する点で優れたものである。
リアルキルすず高分子化合物が海水の微アルカリ性雰囲
気で加水分解し、すず化合物を放出するとともに、ビヒ
クルが水溶化して塗膜が摩耗し、このため、塗膜の凹凸
が平滑になるので、例えば、船舶に適用された場合に
は、船舶の海水摩擦抵抗を減らして燃料費の節減に寄与
することができる。しかしながら、溶出されるトリアル
キルすずが生態系に悪影響を及ぼす懸念があることか
ら、哺乳類等に対して低い毒性を示し、安全に使用する
ことができ、かつ、優れた効果の維持が可能な防汚塗料
の開発が望まれている。
ロン含有化合物とアミンとの錯化合物が知られている。
例えば、米国特許第3211679号明細書(昭和40
年)には、下記の一般式(3);
原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、アミド基、環式
炭化水素基又はヘテロ環基を表す。)で表される置換若
しくは無置換のピリジン、又は、脂肪族アミンとトリフ
ェニルボランとの錯体を有効成分として25重量%以上
含む海水用の防汚組成物が開示されている。
物成長阻止性の化合物として、トリフェニルボラン(た
だし、フェニル基はハロゲン又は低級アルコキシ置換基
をパラ位に有していてもよい)、又は、トリトリルボラ
ン若しくはトリナフチルボランとpkb が約10以下の
アミンとの錯化合物が開示されている。特公昭54−1
571号公報には、下記の一般式(4);
基又は第四級化された窒素含有基を表すが、更に上記有
機窒素含有基は、窒素原子を含む複素環を形成してもよ
い)で示されるテトラフェニルボラン化合物錯体が開示
されている。特公昭62−25710号公報には、防汚
性化合物として下記一般式(5);
又は低級アルキル基を表し、R8 は、ハロゲン原子、低
級アルキル基又は低級アルケニル基を表し、R9 はヘテ
ロ環アミンを表す。)で表されるテトラアリールボラン
とアンモニウム又は複素環式化合物との錯体が開示され
ている。特公昭62−24022号公報には、水中防汚
塗料用の防汚性化合物として、下記の一般式(6);
で表されるテトラフェニルボラン誘導体が開示されてい
る。特開平7−133207号公報には、トリフェニル
ボランピリジン錯体を必須成分とする漁網具防汚剤が開
示されている。特開平8−295608号公報には、一
般式(7);
ルキル基を表す)で表されるトリフェニルボラン−アル
キルアミン錯化合物の1種又は2種以上を有効成分とし
て含有し、更に、これを溶解する有機溶剤からなる漁網
防汚剤が開示されている。また、特開平8−29560
9号公報には、トリフェニルボラン及びn−オクタデシ
ル基を有する第一アミンの錯化合物と有機溶剤とからな
る魚網防汚剤も開示されている。特開平8−29582
9号公報には、下記の一般式(8);
コキシ基又はハロゲン原子であり、nは、1、2又は3
であり、Aは複素環式化合物を示し、この複素環式化合
物は、低級アルキル基、カルボキシル基、アミノカルボ
ニル基、等の置換基で置換されていてもよく、又は、A
は式R13R14NH(但し、R13及びR14は、各々が独立
に、同一又は異なる水素原子、アルキル基又はシクロヘ
キシル基を表す)のアンモニア又はアミン化合物を表
す。)で表される錯体化合物を防汚性有効成分として含
有する水中防汚塗料が開示されている。特開平9−78
007号公報には、下記の一般式(9);
し、nは1〜3までの整数を表す。)で表されるトリフ
ェニルボランとヒドロキシルアルキルアミンとの錯体を
有効成分として含有する水中防汚塗料が開示されてい
る。
ェニルボランとピリジン又はピリジン誘導体との錯体
は、有機溶剤に溶けにくく、そのため、通常は、上記錯
体成分を懸濁させた状態で塗料中に含有させているが、
長期間保管していると、上記錯体成分が沈降してしまう
ため、塗料として使用しにくいという問題があった。ま
た、その他のボロン含有化合物とアミンとの錯化合物
は、いずれも単分子からなる化合物であるため、上記錯
化合物を含む塗料を用いて塗膜を形成しても、水中での
上記錯化合物の溶出量のコントロールが難しく、長期間
にわたって防汚効果が持続しにくいという問題があっ
た。
み、哺乳類等に低毒性であり、かつ、水中におけるトリ
置換ボラン−アミン錯化合物の溶出量のコントロールが
可能であるため、長期間にわたって極めて優れた防汚効
果を発揮することができる防汚塗料用樹脂及びこれを用
いた防汚塗料を提供することを目的とするものである。
単量体を重合して得られる重合体の側鎖末端に、トリ置
換ボラン−アミン錯化合物が結合されてなる防汚塗料用
樹脂である。また、本発明は、上記防汚塗料用樹脂を含
む防汚塗料である。以下に本発明を詳述する。
単量体を重合して得られる重合体の側鎖末端に、トリ置
換ボラン−アミン錯化合物が結合されてなるものであ
る。上記重合体の側鎖末端には、通常、アミノ基、又
は、置換若しくは無置換のピリジン残基が結合され、こ
れらとトリ置換ボランとが錯化合物を形成している。上
記アミノ基としては、例えば、下記の一般式(2);
て、水素原子、アルキル基、アシル基、アリール基を表
す。)で表されるものを挙げることができる。上記アル
キル基としては特に限定されず、例えば、メチル基、エ
チル基、n−プロピル基、i−プロピル基等を挙げるこ
とができる。上記アシル基としては特に限定されず、例
えば、ホルミル基、アセチル基、プロパノイル基、プロ
ペノイル基等を挙げることができる。上記アリール基と
しては、フェニル基、トリル基等を挙げることができ
る。R4 及びR5 は、同一であってもよく、互いに異な
っていてもよい。上記アミノ基は、重合体の主鎖を構成
する炭素に、直接結合されていてもよく、アルキレン
基、フェニレン基等の有機基を介して結合されていても
よい。
換基としては、アルキル基、ハロゲン原子等を挙げるこ
とができる。上記置換基は、通常、2位又は4位に結合
している。また、上記ピリジン残基は、通常、2位又は
4位で主鎖又は側鎖末端に結合している。なお、アミノ
基を有する重合体として、上記したもののほかに、ポリ
リジン、キトサン等を挙げることができる。上記トリ置
換ボランは、一般式(1);
なって、炭素数4〜20の芳香族系又は脂肪族系の炭化
水素を表す。)で表されるものが好ましい。上記炭化水
素の炭素数が4未満であると、有機溶剤への溶解性が乏
しくなり、樹脂に対する含有量を増加させることが難し
くなり、一方、上記炭化水素の炭素数が20を超える
と、防汚性が低下する。R1 、R2 、R3 の炭素数は、
4〜16がより好ましい。
ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル
基、i−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル
基、フェニル基、ベンジル基、フェネチル基、トリル
基、キシリル基等を挙げることができる。これらは、同
一であっても、異なっていてもよい。
は、例えば、ジn−ブチルフェニルボラン、ジフェニル
オクチルボラン、n−ブチルジフェニルボラン、トリn
−ブチルボラン、トリn−ペンチルボラン、トリフェニ
ルボラン等を挙げることができる。上記トリ置換ボラン
においては、例えば、ジフェニルオクチルボラン等のR
1 、R2 及びR3 のうちのいずれか2個がフェニル基で
あるものが好ましく、R1 、R2 及びR3 のいずれもフ
ェニル基であるトリフェニルボランが、更に好ましい。
置換基のうち2個がフェニル基である場合、ほかの置換
基は、アルキル基又はアルケニル基であるのが好まし
い。
000〜8万程度であるのが好ましい。数平均分子量が
8万を超えると、樹脂溶液粘度が著しく上がり不必要な
溶剤を多量に使用せねばならず、また樹脂の徐放性が低
下し、一方、数平均分子量が1000未満であると、塗
料の造膜性が低下する。
は、得られる防汚塗料用樹脂100gあたり、0.03
〜0.3モル含まれることが好ましい。0.03モル/
100g未満であると、塗膜を形成した際に放出される
トリ置換ボランを含む化合物の量が少なくなり、防汚効
果が不充分となり、0.3モル/100gを超えると、
塗料の造膜性が悪くなる。
得られる重合体の側鎖末端に、トリ置換ボラン−アミン
錯化合物が結合されてなる」とは、得られた重合体の側
鎖末端にトリ置換ボラン−アミン錯化合物が結合されて
いればよく、アミノ基、又は、置換若しくは無置換ピリ
ジン残基(以下、アミノ基等ともいう)の形成時期やト
リ置換ボラン−アミン錯化合物の形成時期は問わないこ
とを意味する。
和単量体を重合して重合体を製造した後、この重合体に
アミノ基等を導入し、トリ置換ボラン−アミン錯化合物
を有する重合体を製造してもよい。
量体を単独重合させるか、又は、ほかの共重合可能な単
量体と共重合させ、側鎖末端にアミノ基等を有する重合
体を製造しておき、その後、上記重合体に上記トリ置換
ボランを付加させ、上記トリ置換ボラン−アミン錯化合
物を有する重合体を製造してもよい。
和単量体に上記トリ置換ボランを付加させ、トリ置換ボ
ラン付加体を有する単量体を製造した後、これを単独重
合させるか、又は、上記トリ置換ボラン付加体を有する
単量体とほかの共重合可能な単量体とを共重合させ、ト
リ置換ボラン−アミン錯化合物を有する重合体を製造し
てもよい。
付加体を合成するには、初めに、アミンとトリ置換ボラ
ンとの錯化合物を製造しておき、この錯化合物とアミノ
基等を有する重合性不飽和単量体とを反応させ、アミン
交換反応を行わせることにより製造することができる。
また、特開昭62−277307号公報や特開平8−3
11074号公報に記載の方法により製造することもで
きる。
体としては、例えば、ビニルピリジン、アリルアミン、
ビニルアミン、アミノスチレン、これらの誘導体等を挙
げることができる。上記アミノ基等を有する重合性不飽
和単量体と共重合可能な重合性不飽和単量体としては特
に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、
(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸i−プ
ロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アク
リル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、
(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アク
リル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メ
タ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アク
リル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸フェ
ニル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、ポリエチレ
ングリコールモノ(メタ)アクリレート等の(メタ)ア
クリル酸エステル;(メタ)アクリル酸、(メタ)アク
リルアミド、スチレン、酢酸ビニル、アクリロニトリル
等を挙げることができる。これらの単量体は、単独で用
いてもよく、2種以上を併用してもよい。
置換ボランと錯化合物を形成していないアミノ基又はピ
リジン残基に、ベンズアルデヒド、α−n−アミル桂皮
アルデヒド等のアルデヒドを反応させ、アゾメチン基の
形でこれらのアルデヒドを結合してもよい。形成された
アゾメチン基も、防汚効果を発揮し、上記防汚塗料用樹
脂の防汚性の効果を増加させる。
は特に限定されず、例えば、N−ビニルホルムアミド等
の単量体、又は、これらの単量体とその他の重合可能な
単量体とを、重合開始剤と混合して混合溶液を調製した
後、例えば、イソプロピルアルコール等の溶剤中に滴下
して、加熱条件下に反応させる方法等を挙げることがで
きる。
適に用いられ、特に、船底用、漁網用の防汚塗料として
好適に用いられる。上記防汚塗料用樹脂を含有してなる
防汚塗料及び漁網用防汚塗料もまた、本発明のひとつで
ある。
に、例えば、防汚剤、可塑剤、塗膜消耗調整剤、顔料、
溶剤等の慣用の添加剤を添加することにより得られる。
上記防汚剤としては特に限定されず、公知のものを使用
することができ、例えば、銅、亜鉛、ニッケル等の金属
粉末又はフレーク;銅、亜鉛等の金属の酸化物、金属の
水酸化物、金属のハロゲン化物;亜酸化銅、ロダン銅等
のその他の金属塩;ナフテン酸銅、ステアリン酸等の金
属カルボン酸塩;ジンクジメチルジチオカーバメート、
ビスジメチルジチオカルバモイルジンク、エチレンビス
ジチオカーバメート等の金属ジチオカーバメート類;テ
トラメチルチウラムジサルファイド等のチウラムジサル
ファイド類;フタリルサルファチアゾール、サルファエ
チドール、サルファニリドピリジン、サルフォメトキシ
ン、N,N′−ジメチル−N′−フェニル−N−フルオ
ロジクロロメチルチオスルファミド等のスルファミド
類;グリオジン、フェンチゾール、ポリサイド等のピロ
ール類及びイミダゾール類;テラゾール、アステロー
ル、マイロン等のチオキサン類及びチオザンソン類;ニ
カルバジン、3,4,5−トリブロモサリチルアニリ
ド、N−トリクロロメチルメルカプトフタルイミド、
3,5−ジニトロベンザミド、2,4,6−トリクロロ
マレイミド、N−フルオロジクロロメチルチオフタルイ
ミド等のイミド類及びアミド類;2−メチルチオ−4−
t−ブチルアミノ−6−シクロプロピルアミノ−s−ト
リアジン、2,4,5,6−テトラクロロフタロニトリ
ル、N,N′−ジメチルジクロロフェニル尿素、4,5
−ジクロロ−2−n−オクチル−3−(2H)イソチア
ゾリン、2−ピリジンチオール−1−オキシド亜鉛塩、
2−ピリジンチオール−1−オキシド銅塩、2,3,
5,6−テトラクロロ−4−メチルスルホニルピリジ
ン、3−ヨード−2−プロピルブチルカーバメート、ジ
ヨードメチルパラトリルスルホン等の含硫黄有機化合物
及び含ハロゲン有機化合物;ピリジン−トリフェニルボ
ラン、ステアリルアミン−トリフェニルボラン、その他
農薬、医薬、殺菌剤等を挙げることができる。
ば、ジオクチルフタレート、ジメチルフタレート、ジシ
クロヘキシルフタレート等のフタル酸エステル系可塑
剤;アジピン酸ジイソブチル、セバシン酸ジブチル等の
脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤;ジエチレングリコー
ルジベンゾエート、ペンタエリスリトールアルキルエス
テル等のグリコールエステル系可塑剤;トリクレジルり
ん酸、トリクロロエチルりん酸等のりん酸エステル系可
塑剤;エポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸オクチ
ル等のエポキシ系可塑剤;ジオクチルすずラウリレー
ト、ジブチルすずラウリレート等の有機すず系可塑剤;
トリメリット酸トリオクチル、トリアセチレン等を挙げ
ることができる。
ず、例えば、塩素化パラフィン、ポリビニルエーテル、
ポリプロピレンセバケート、部分水添ターフェニル、ポ
リ酢酸ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ル、ポリエーテルポリオール、アルキッド樹脂、ポリエ
ステル樹脂、ポリ塩化ビニル、シリコンオイル、ワック
ス、ワセリン、流動パラフィン等を挙げることができ
る。
ば、沈降性硫酸バリウム、タルク、クレー、白亜、シリ
カホワイト、アルミナホワイト、ベントナイト等の体質
顔料;酸化チタン、酸化ジルコン、塩基性硫酸鉛、酸化
すず、カーボンブラック、黒鉛、ベンガラ、クロムイエ
ロー、フタロシアニングリーン、フタロシアニンブル
ー、キナクリドン等の着色顔料等を挙げることができ
る。
ば、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、シクロペン
タン、オクタン、ヘプタン、シクロヘキサン、ホワイト
スピリット等の炭化水素類;ジオキサン、テトラヒドロ
フラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチ
レングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコー
ルジメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエ
ーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノエチルエーテル等のエーテル類;酢酸ブチル、
酢酸プロピル、酢酸ベンジル、エチレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエ
チルエーテルアセテート等のエステル類;エチルイソブ
チルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;n
−ブタノール、プロピルアルコール等のアルコール等を
挙げることができる。
限定されず、例えば、ロジン、フタル酸モノブチル、コ
ハク酸モノオクチル等の有機一塩基酸、樟脳、ひまし油
等を挙げることができる。
樹脂に、防汚剤、可塑剤、塗膜消耗調整剤、顔料、溶剤
等の慣用の添加剤を添加し、ボールミル、ペブルミル、
ロールミル、サンドグラインドミル等の混合機を用いて
混合することにより、調製することができる。
記防汚塗料用樹脂を含有してなるものであり、該防汚塗
料用樹脂の種類や側鎖の長さ、上記側鎖に結合させるト
リ置換ボラン−アミン錯化合物の種類等を選択すること
により防汚塗料中のトリ置換ボラン−アミン錯化合物の
溶出量をコントロールすることができる。そのため、上
記防汚塗料が船舶、漁網、海洋構築物等の防汚塗料とし
て用いられた場合、塗膜又はフィルム中のトリ置換ボラ
ンを含む化合物を徐々に溶出させることができ、長期間
にわたって防汚効果を持続させることができる極めて良
好な防汚塗膜を形成することができる。
ジツボ、ホヤ、セルプラ、ムラサキガイ、カラスガイ、
フサコケムシ等の水棲生物の付着や成長を長期間にわた
って防止することができ、優れた防汚効果を発揮するこ
とができる。また、漁網に使用された場合、上記した水
棲生物の付着や成長を長期にわたって防止することがで
きるとともに、特に、アオノリ、アオサ等の海草類の付
着を有効に防止することができる。
フェリー、漁船、鋼鉄船、木船、FRP船等の船舶;海
中構築物、養殖網、定置網等の漁網、導水管等に好適に
用いることができる。
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
つ口フラスコにポリアリルアミン(重合度:約100)
の40重量%水溶液150gを仕込んで加熱した後、4
0℃に保った。この水溶液にトリフェニルボラン/水酸
化ナトリウム付加物10重量%の水溶液208gを1時
間にわたり滴下し、60℃で2時間保温した。
0gを1時間滴下し、60℃で2時間保温した。このと
き生成した樹脂の沈殿物と上澄み溶液とを分離し、50
0mLの脱イオン水で3回沈殿物を洗浄した。洗浄後の
樹脂に、キシレン700gを加え、減圧下、60〜85
℃で残存する水をキシレンと共沸させた後、冷却するこ
とにより、淡褐色を呈し、樹脂固形分濃度が55重量%
の樹脂キシレン溶液(樹脂溶液A)を得た。
ル160gとアクリルアミド17.8gとを仕込んで加
熱した後、80℃に保った。この液に、N−ビニルホル
ムアミド(NVF)35.6gとメタクリル酸メチル1
38.6gとα,α′−アゾイソブチロニトリル6gと
の混合物とを6時間にわたって滴下し、30分後、イソ
プロパノール40gとα,α′−アゾイソブチロニトリ
ル2gとの混合液を30分で滴下し、更に、120分間
同じ温度に保って共重合体の固形分濃度が50重量%の
イソプロパノール溶液を得た。
ルフラスコに上記反応で得た共重合体溶液200gを仕
込み、20%塩酸エタノール46gを30分間で滴下し
た後、80℃で6時間攪拌し、その後、0.5N水酸化
ナトリウムのメタノール溶液を加え、pH7に調整し
た。
〜50℃に保ちながら低沸点の溶剤を除去した後濾過
し、50重量%溶液(樹脂溶液B)を得た。続いて、こ
の樹脂溶液B100gにトリフェニルボラン/水酸化ナ
トリウム付加物の10重量%水溶液127gを70℃で
1時間にわたり滴下し、アミル桂皮アルデヒド20gを
加え、2時間保温した。この後、得られた液を減圧下で
溶剤を除去し、キシレン200gを加え、更に、減圧下
で溶剤を除去後濾過し、樹脂固形分濃度が50重量%の
樹脂キシレン溶液(樹脂溶液C)を得た。
g、n−ブタノール20gを仕込んで加熱した後、10
0℃に保った。この液に、4−ビニルピリジン20g、
メタクリル酸メチル70g、アクリルアミド5g、アク
リル酸n−ブチル5g及びα,α′−アゾイソブチロニ
トリル1.5gの混合溶液を5時間にわたって滴下し、
更に、トリフェニルボラン30gのピリジン錯体を加
え、80℃で4時間保った。次に、上記反応により得ら
れた液にキシレン100gを加え、減圧下で低沸点の溶
剤を留去させつつ、生成したピリジンを除去し、その後
濾過することにより、樹脂固形分濃度が50重量%の樹
脂キシレン溶液(樹脂溶液D)を得た。
リブチルボランのピリジン錯体15gを用いたほかは実
施例3と同様の条件で実施し、樹脂固形分濃度が50重
量%の樹脂キシレン溶液(樹脂溶液E)を得た。
ェニルモノオクチルボラン/水酸化ナトリウム付加物の
10重量%水溶液220gを用いたほかは実施例1と同
様の条件で実施し、樹脂固形分濃度が50重量%の樹脂
キシレン溶液(樹脂溶液F)を得た。
を得、続いて、この樹脂溶液B100gにトリフェニル
ボラン/水酸化ナトリウム付加物の10重量%水溶液2
00gを70℃で1時間にわたり滴下し、ベンズアルデ
ヒド10gを加え、2時間保温した。この後、得られた
液を減圧下で溶剤を除去し、キシレン200gを加え、
更に、減圧下で溶剤を除去後濾過し、樹脂固形分濃度が
50重量%の樹脂キシレン溶液(樹脂溶液G)を得た。
物である樹脂溶液B、及び塩化ゴムを用いて、表1に示
した配合に従って、各成分をディスパーで分散し、塗料
を調製した。なお、表1中、数値は、重量部で示した。
ート(ポリMMA)を塗料として用い、防汚性試験を行
った。また、実施例7〜13及び比較例1〜2で得られ
た各塗料について、防汚性試験を行った。
ールエポキシ塗料を塗布して防錆処理してある塗板に、
樹脂溶液、塗料等を乾燥膜厚約150μmとなるように
塗布して、試験板を作成した。得られた試験板を岡山県
玉野市日本ペイント株式会社臨海研究所において海中に
浸漬し、経時における防汚性を生物の付着した面積
(%)によって評価した。結果を表2及び表3に示し
た。 ○:0%以上20%未満の面積に生物が付着 △:20%以上50%未満の面積に生物が付着 ×:50%以上の面積に生物が付着
合性不飽和単量体を重合して得られる重合体の側鎖末端
に、トリ置換ボラン−アミン錯化合物が結合されてなる
樹脂を使用した塗料は、長期間にわたって極めて優れた
防汚効果を発揮することができる。一方、トリ置換ボラ
ン−アミン錯化合物を含有しない塗料を使用した場合
(比較例1)には、全く防汚効果を有さず、トリフェニ
ルボラン−ピリジン錯化合物を含有する塗料を使用した
場合(比較例2)には、防汚効果が長期間にわたって持
続しないことがわかった。
りであるので、この防汚塗料用樹脂を用いた防汚塗料
は、哺乳類等に低毒性であり、かつ、溶出量のコントロ
ールが可能であり、長期間にわたって極めて優れた防汚
効果を発揮することができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 重合性不飽和単量体を重合して得られる
重合体の側鎖末端に、トリ置換ボラン−アミン錯化合物
が結合されてなることを特徴とする防汚塗料用樹脂。 - 【請求項2】 トリ置換ボランが、一般式(1); 【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 は、同一又は異なって、炭素
数4〜20の芳香族系又は脂肪族系の炭化水素を表
す。)で表されるものである請求項1記載の防汚塗料用
樹脂。 - 【請求項3】 R1 、R2 及びR3 のうちのいずれか2
個以上がフェニル基である請求項2記載の防汚塗料用樹
脂。 - 【請求項4】 R1 、R2 及びR3 のすべてがフェニル
基である請求項3記載の防汚塗料用樹脂。 - 【請求項5】 請求項1、2、3又は4記載の防汚塗料
用樹脂を含むことを特徴とする防汚塗料。 - 【請求項6】 請求項5記載の防汚塗料からなる漁網用
防汚塗料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11475698A JPH11302571A (ja) | 1998-04-24 | 1998-04-24 | 防汚塗料用樹脂及び防汚塗料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11475698A JPH11302571A (ja) | 1998-04-24 | 1998-04-24 | 防汚塗料用樹脂及び防汚塗料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11302571A true JPH11302571A (ja) | 1999-11-02 |
Family
ID=14645905
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11475698A Pending JPH11302571A (ja) | 1998-04-24 | 1998-04-24 | 防汚塗料用樹脂及び防汚塗料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11302571A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4806884B2 (ja) * | 1999-07-21 | 2011-11-02 | 株式会社エーピーアイ コーポレーション | トリフェニルボロン含有ポリマーおよびその用途 |
-
1998
- 1998-04-24 JP JP11475698A patent/JPH11302571A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4806884B2 (ja) * | 1999-07-21 | 2011-11-02 | 株式会社エーピーアイ コーポレーション | トリフェニルボロン含有ポリマーおよびその用途 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20040310 |
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A621 | Written request for application examination |
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A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20071226 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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