JPH11299883A - 透析装置用の排水処理ユニット - Google Patents

透析装置用の排水処理ユニット

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JPH11299883A
JPH11299883A JP10114440A JP11444098A JPH11299883A JP H11299883 A JPH11299883 A JP H11299883A JP 10114440 A JP10114440 A JP 10114440A JP 11444098 A JP11444098 A JP 11444098A JP H11299883 A JPH11299883 A JP H11299883A
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JP
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treatment unit
wastewater treatment
treating agents
waste liquid
water
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JP10114440A
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Akihisa Minato
明久 湊
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型かつ安価でありながら、透析廃水のpH
値を常に一定値に維持できる排水処理ユニットを提供す
る。 【解決手段】 個人透析装置の下流側に配置される排水
処理ユニット1であって、排水量に対応した量の炭酸カ
ルシウムを内部に備えて、透析排水のpH値を一定範囲
内に維持するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透析装置用の排水
処理ユニットに関し、特に、洗浄廃液のpH値を常に一
定範囲に維持することができる排水処理ユニットに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】透析装置では、透析終了後に酢酸洗浄な
どを行うが、この酢酸(pH2〜3)を直接下水道に排
水したのでは、下水道を腐食させることになる。そこ
で、透析排水についても、下水道法や水質汚濁防止法や
各都市の下水道条例によって規制されており、そのpH
値を5〜9に維持することが必要とされている。かかる
必要のため、透析装置からの透析排水を全て一か所の貯
留タンクに集め、そこでpH値を管理する中和処理装置
が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この中
和処理装置は、相当に大規模で且つ高価であり(例え
ば、工事費を除いても200〜300万円)、小規模な
病院に設置することは困難であった。また、テナントビ
ル中の病院では、ビルの排水ラインから中和処理装置へ
の配管がそもそも不可能である。同様に、家庭透析にお
いても、洗浄廃液を安心して下水に排出できる排水処理
ユニットが望まれていた。この発明は、上記の問題点に
鑑みてなされたものであって、小型かつ安価でありなが
ら、洗浄廃液のpH値を常に一定範囲に維持でき、特
に、小規模な病院や家庭透析に好適な排水処理ユニット
を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、個人透析装置や各ベッドサイドモニター
毎に、その下流側に配置される排水処理ユニットであっ
て、炭酸カルシウムを主成分とする処理剤を内部に収納
して、洗浄廃液のpH値を一定範囲内に維持するように
したことを特徴とする透析装置用の排水処理ユニットで
ある。炭酸カルシウムとしては、珊瑚砂や寒水石を使用
することができ、酢酸や過酢酸の濃度に応じて、更に水
酸化カルシウムを添加すれば良い。また、次亜塩素酸ソ
ーダと酢酸とを用いて透析装置を洗浄する場合には、還
元剤として亜硫酸カルシウムを添加すれば良い。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明では、透析装置において過
酢酸系の洗浄剤を用いる場合には、炭酸カルシウムCa
CO3 を充填してなる処理ユニットに洗浄廃液を通過さ
せる。過酢酸系の洗浄剤としては、例えば、シュンマ
(登録商標)が好適に用いられているが、この洗浄剤
は、除菌用の過酢酸CH3 COOOHと、洗浄用の酢酸
CH3 COOHと、除菌及び洗浄用の過酸化水素H2
2 と、水H2 Oとを主成分としている。このような主成
分からなる洗浄剤によって透析装置を洗浄すると、その
廃液は下水道の排水基準(pH5〜9)を維持できない
ことになる。
【0006】しかしながら、本発明者の実験結果による
と、炭酸カルシウムCaCO3 を充填してなる処理ユニ
ットに洗浄廃液を通過させることによって、下水道の排
水基準(pH5〜9)を維持することが可能となること
を確認した。なお、炭酸カルシウムを主成分とする珊瑚
砂や寒水石を用いるのが好適である。また、酢酸や過酢
酸の濃度によっては、水酸化カルシウムを添加すれば良
いことも確認した。過酢酸CH3 COOOHと、酢酸C
3 COOHと、過酸化水素H2 2 の混合物は、通常
は、還元反応も中和反応も起こらない筈である。しか
し、本発明者の認識によれば、炭酸カルシウムCaCO
3 中の単品のCaが酸と反応するものと考えられる。 CaCO3 +H2 O ⇒ Ca(OH)2 +CO2 Ca(OH)2 +2CH3 COOH ⇒ Ca(CH3
COO)2 +2H2 O また、還元に関しては、本発明者の認識によれば、下式
の自己分解を起こして酸化力を失っていると考えられ
る。 CH3 COOOH ⇔ CH3 COOH+(O) H2 2 ⇔ H2 O+(O)
【0007】また、次亜塩素酸ソーダNaClOと酢酸
CH3 COOHとを用いて透析装置を洗浄する場合に
は、還元剤として亜硫酸カルシウムCaSO3 を用いれ
ばよいことを確認した。この場合の還元反応としては、
次のように推定している。 CaSO3 ⇒ Ca+SO3 NaClO ⇒ Na+ClO , ClO ⇒ Cl
+O SO3 +O ⇔ SO4 SO4 +Ca ⇒ CaSO4 , Na+Cl ⇒
NaCl また、中和反応としては、CaSO3 中の単品のCaが
反応して、Ca+++2CH3 COO- ⇒ Ca(CH
3 COO)2 となり、H+ は、水中のHO- と反応して
2 Oになると推定している。
【0008】以下、実施例に基づいて、この発明を更に
詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施例である排
水処理ユニット1の断面構造を図示した図面である。図
示の排水処理ユニット1は、有底円筒形の本体部21と
蓋体22とからなる合成樹脂製の収納容器20の中に、
多数個の処理剤24…24を収納して構成されている。
各処理剤24とは、具体的には、珊瑚砂や寒水石であ
る。或いは、珊瑚砂80〜90%に水酸化カルシウム1
0〜20%を添加して固化したのでも良い。本体部21
には、その下部に流入口25、その上部に流出口26が
設けられ、流入口25から導入された透析水や洗浄廃液
が、流出口26から導出されるようになっている。そし
て、本体部21の内部には、多数の通水開口を備えた底
板27と、通水性のあるマット材28とが積層されてい
る。
【0009】底板27は、円板27aの下面に数個の脚
部27bが設けられて構成されており、流入口25から
導入された透析水や洗浄廃液は、円板27aの下面全体
に広がる一方、円板27aに形成された多数の通水開口
を通して上向きに移動するようになっている。洗浄廃液
は、その後、マット材28を通過して処理剤24…24
と反応することになるが、処理剤24によって底板27
の通水開口が閉塞されることがないよう、マット材28
は、通水性を損なわない範囲で、適宜な目の細かさを有
している。なお、一定時間の使用の後には、蓋体22の
キャップ29を外して処理剤24を補充する構成になっ
ている。
【0010】図2は、図1に示す排水処理ユニット1を
家庭透析に使用した例を図示したものである。水道水
は、個人透析用水処理器(具体的には、実願平7−73
33号の装置)30を通った後、個人透析装置31に供
給されるが、この個人透析装置31の下流に、図1に示
す排水処理ユニット1を設置している。個人透析装置3
1には、洗浄工程においてpH2〜3程度の酢酸や過酢
酸が供給されるが、その洗浄廃液は、排水処理ユニット
1で炭酸カルシウムや水酸化カルシウムを反応すること
によってpH値が中性値まで上がるので、洗浄廃液も含
めて安心して下水に流すことができる。
【0011】図3は、本発明の第2実施例である排水処
理ユニット1Aを示す斜視図(a)であり、図4は、図
3のA−A線で切断した断面図である。この排水処理ユ
ニット1Aも合成樹脂製であり、円筒状のユニット本体
部2の両端から、入口キャップ部材3と出口キャップ部
材4とを液密に螺合して構成されている。そして、入口
キャップ部材3と出口キャップ部材4には、軸方向の流
入口3aと流出口4aとが液密に嵌合されている。な
お、流入口3aを下に、流出口4aを上に位置させて使
用するのが好ましく、この場合には、ユニット本体部2
の流入側に、通水性を損なわないマット部材を固定させ
ている。
【0012】ユニット本体部2の内部には、珊瑚砂や寒
水石、或いは、珊瑚砂に水酸化カルシウムを添加してペ
レット化した処理剤が収納されている。なお、この処理
剤は、ナイロン製などのネット部材で覆っておいても良
く、この場合には、一定期間使用された後に新しい物と
ネット部材ごと交換される。但し、流入口3aを下に、
流出口4aを上に位置させている場合には、マット部材
の存在によりネット部材は不要であり、一定期間使用さ
れた後、出口キャップ部材4を開けて処理剤を補充すれ
ば足りる。
【0013】図5は、本発明の第3実施例である排水処
理ユニット1Bを示す斜視図であり、図6は、図5のB
−B線で切断した断面図である。この排水処理ユニット
1Bの中にも、マット部材で仕切られるか、ネット部材
で覆われた上記の処理剤が収容されている。排水処理ユ
ニット1Bも合成樹脂製であり、円筒状のユニット本体
部5と入口キャップ部材6と出口キャップ部材7とで構
成されている。そして、ユニット本体部5と出口キャッ
プ部材7とは一体化されており、入口キャップ部材6
は、ユニット本体部5に液密に螺合されている。なお、
入口キャップ部材6を下に、出口キャップ部材7を上に
位置させるのが好ましい。この排水処理ユニット1B
は、上下のキャップ部材6,7の内部構造に特徴があ
り、図7に示すように、湾曲して放射状に延びる5本の
羽根部材9によって、中央の円板8が保持されている。
なお、円板8には3個の開口8aが設けられている。
【0014】キャップ部材6,7の流入口6aと流出口
7aは、この羽根部材9によって、例えば5箇所に区分
されている。キャップ部材7について具体的に説明する
と、図5や図7に現れるように、各羽根部材9は、円板
8の位置から、出口キャップ部材7の内周端部7bの位
置まで連続しており、各羽根部材9…9の隙間に液体が
流通するようになっている。なお、円板8の内側には、
ネット部材10が張設されているので、この排水処理ユ
ニット1Bによれば、処理剤は、必ずしも、ネット部材
で覆った状態でなくても、排水処理ユニット1Bの内部
に収納できる。
【0015】図8は、上記した排水処理ユニット1(1
A,1B)の取り付け箇所の別の例を図示したものであ
る。各ベットサイドモニター10…10には、通常、セ
ントラル供給装置11から1分間に500cc程度の透
析液が供給されるが、各ベットサイドモニター10…1
0の下流には、排水処理ユニット1が配置されており、
排水処理ユニット1を通過した液体は、直接、下水道に
排出されるようになっている。したがって、透析装置を
洗浄した後であっても、その廃液は、必ず排水処理ユニ
ット1を経由するので、常に、下水道の排水基準pH5
〜9を維持することができる。このように、図1や図3
や図5に示すような排水処理ユニットを用いることによ
り、従来までのような、高価で大規模な排水中和装置の
設置は不要となる。そして、炭酸カルシウムなどの量を
増やして排水処理ユニットの処理能力を高めれば、図8
の破線で示すように、一括してpH調整をすることがで
きる。なお、この場合でも、排水処理ユニットは、従来
の中和装置に比べて格段に、安価かつ小型化できる。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
小型かつ安価でありながら、透析廃水のpH値を常に一
定範囲に維持できる排水処理ユニットを実現できる。こ
の排水処理ユニットは、特に、家庭透析に用いるのが好
適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る排水処理ユニットの概略断面
図である。
【図2】図1の排水処理ユニットの使用例を図示したも
のである。
【図3】第2実施例に係る排水処理ユニットの斜視図で
ある。
【図4】図3のA−A線で切断した断面図である。
【図5】第3実施例に係る排水処理ユニットの断面図で
ある。
【図6】図5のB−B線から右側に見た平面図である。
【図7】羽根部材の構成を示す斜視図である。
【図8】排水処理ユニットの取り付け箇所の別の一例を
図示したものである。
【符号の説明】
1 排水処理ユニット 1A,1B 排水処理ユニット 31 個人透析装置 10 ベッドサイドモニター

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 個人透析装置や各ベッドサイドモニター
    毎に、その下流側に配置される排水処理ユニットであっ
    て、 炭酸カルシウムを主成分とする処理剤を内部に収納し
    て、洗浄廃液のpH値を一定範囲内に維持するようにし
    たことを特徴とする透析装置用の排水処理ユニット。
  2. 【請求項2】 前記処理剤には、洗浄廃液のpH値に対
    応して水酸化カルシウムが添加されていることを特徴と
    する請求項1に記載の排水処理ユニット。
  3. 【請求項3】 前記処理剤には、洗浄剤の種類に応じ
    て、還元剤として亜硫酸カルシウムが添加されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の排水処理ユニット。
JP10114440A 1998-04-24 1998-04-24 透析装置用の排水処理ユニット Pending JPH11299883A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006187683A (ja) * 2004-12-28 2006-07-20 Setsuo Kobayashi 透析機器洗浄排水の中和処理装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006187683A (ja) * 2004-12-28 2006-07-20 Setsuo Kobayashi 透析機器洗浄排水の中和処理装置
JP4643254B2 (ja) * 2004-12-28 2011-03-02 節夫 小林 透析機器洗浄排水の中和処理装置

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