JPH11299785A - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

Info

Publication number
JPH11299785A
JPH11299785A JP10931798A JP10931798A JPH11299785A JP H11299785 A JPH11299785 A JP H11299785A JP 10931798 A JP10931798 A JP 10931798A JP 10931798 A JP10931798 A JP 10931798A JP H11299785 A JPH11299785 A JP H11299785A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blood flow
flow velocity
mode
unit
display
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10931798A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4074705B2 (ja
Inventor
Tetsuya Yokota
哲也 横田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP10931798A priority Critical patent/JP4074705B2/ja
Publication of JPH11299785A publication Critical patent/JPH11299785A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4074705B2 publication Critical patent/JP4074705B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Length Measuring Devices Characterised By Use Of Acoustic Means (AREA)
  • Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、超音波を生体内に送波し生体内から
の反射超音波を受信して受信信号を得、その受信信号に
基づく画像を表示する超音波診断装置に関し、カラード
プラモードにおいて解析可能な正しい最大血流速度を表
示する 【解決手段】カラードプラ画像70712上に関心点と
血流方向を示すカーソル70715を表示し、走査線7
0714との成す角度θを、解析可能な最大血流速度を
あらわす数値表示70717に反映させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波を生体内に
送波し生体内からの反射超音波を受信して受信信号を
得、その受信信号に基づく画像を表示する超音波診断装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】生体、特に人体内に超音波を送波し人体
内の各組織で反射して戻ってきた超音波を受信してその
受信信号による生体内の画像を生成する超音波診断装置
が、従来から、生体内部の疾患の診断に役立てられてい
る。このような超音波診断装置に組み込まれる機能の一
つにいわゆるカラードプラモードがある。カラードプラ
モードとは、超音波が被検体内の血流で反射するとその
反射超音波はその血流の方向および速度に応じた周波数
偏移を受けるというドプラ現象を利用し、生体内に超音
波パルスを繰り返し送波し各送波ごとの反射超音波を受
信し、反射超音波のうちの周波数偏移を受けた成分を抽
出して各点の血流の方向および速度を求め、例えば超音
波の送受信を担う超音波プローブに近づく方向の血流を
赤、遠ざかる方向の血流を青、それらの輝度で血流速度
をあらわした断層像(カラードプラ画像)を表示するモ
ードである。このカラードプラ画像は、通常、生体内組
織の断層像(Bモード像)に重畳されて表示される。ま
たこれと一緒に、以下に説明する原理により求められる
解析可能な最大血流速度も数値で表示される。
【0003】生体内における血流による超音波のドプラ
効果を定量的に記述すると、 Δf=2・fc ・(v/C)・cosθ ……(1) で近似される。ここで、 Δf:受信超音波の偏移周波数 fc :送信超音波の周波数 v :血流速度 C :生体中での音速 θ :血流方向に対する超音波入射角 である。
【0004】(1)より血流速度vを求めると、 v=(C/2・fc )・Δf/cosθ ……(2) となる。折り返しを起こさずに解析可能な最大周波数偏
移fmax は、超音波パルスの繰り返し周波数PRF(P
ulse Repetition Frequenc
y)に対して fmax =PRF/2 ……(3) であることが、ナイキスト定理により知られており、解
析可能な最大血流速度をVmax とすると、(1),
(3)式より、 Vmax =(C/4・fc )・PRF/cosθ ……(4) が得られる。
【0005】血流速度vや解析可能な最大血流速度V
max は、(2),(4)式に示されるように角度θに依
存するが、カラードプラ画像においては、通常、断層面
内においてある程度の広がりをもった二次元領域内の多
数の点についての血流速度分布が表示されるので、血流
と超音波ビームのなす角度の影響は無視され、カラード
プラ画像には、全て超音波パルスの進行方向の流速成分
が反映される。したがってカラードプラ画像上には、
(4)式においてθ=0とおいた、 Vmax ’=(C/4・fc )・PRF ……(5) により算出されたVmax ’が最大血流速度として表示さ
れる。
【0006】すなわち、カラードプラモードでは、現
在、血流速度の定量的な評価は期待されておらず、あく
までも定性的な血流速度(近づくか、遠ざかるか)の観
察を目的とするものにとどまっている
【0007】
【発明が解決しようとする課題】カラードプラ画像上
で、超音波プローブに近づく方向の血流は赤で表示さ
れ、遠ざかる方向の血流は青で表示されるように構成し
たとき、超音波パルスの繰り返し周波数(PRF)によ
って制限される解析可能な最大血流速度を越える血流に
対しては、折り返し現象が起きて、その折り返しにより
色相が逆転し、超音波プローブに近づく方向の血流が
青、遠ざかる方向の血流が赤で表示されるという効果を
生じることが知られており、この折り返し現象を逆に利
用すると、心腔内における血流の逆流など、高速な異常
血流を容易に識別することができる。この場合は、高速
血流の存在だけでなく、その血流の速度の定量的な解析
も可能となる。すなわち、折り返し現象は最大流速を越
える流速に対して生じ、その最大流速は超音波パルスの
繰り返し周波数PRFに物理的に対応しており、PRF
は所定の範囲内で任意に設定できるので、その折り返し
現象がぎりぎり生じるようにPRFを調整しそのときの
最大流速の表示を見ることによってその高速血流の流速
を定量的に評価することができる。
【0008】ここで問題となるのはカラードプラ画像上
に表示される色相が表現するのは、(2)式でθ=0と
した式 v=(C/2・fc )・Δf ……(6) に基づいてドプラ偏移周波数Δfから解析した血流速度
であり、この血流速度は、超音波パルスの送受信方向の
成分であるということである。従って、超音波パルスの
送受信方向に平行でないcosθ<1である血流の場合
には、(2)式より分かるように、θ=0とした(6)
式より算出した値では、実際よりも低い速度に評価され
る。その結果、色相で表現されている血流速度は、たま
たま血流方向が超音波パルスの送受信方向に一致した一
部の例外的な領域を除き実際の血流速度よりも低く評価
されている。
【0009】最大血流速度に関しても同様であり、θ=
0とした(5)式より算出したVma x ’が表示されるこ
とから、実際の血流速度よりも遅い血流速度で折り返し
が起きているように誤解され易く、前述のような手法で
高速血流の速度を定量的に求めた時、誤った血流速度が
求められ診断を誤る可能性が生じる。本発明は、上記事
情に鑑み、解析可能な正しい最大血流速度を表示するこ
とのできる超音波診断装置を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の超音波診断装置は、生体内に超音波を送波し生体内
で反射して戻ってきた超音波を受信して受信信号を得、
この受信信号に基づいて、所定の表示画面上に生体の断
層面の画像を表示する超音波診断装置において、表示画
面上に、生体の断層面内の所定の二次元領域内の血流速
度分布をあらわす画像を表示する第1のモードを有し、
上記受信信号に基づいて、上記二次元領域内の血流速度
分布を求める第1の血流速度分布演算部と、超音波送受
信の繰り返し周波数に応じて定まる解析可能な最大血流
速度を求める最大血流速度演算部と、この第1のモード
において、第1の血流速度分布演算部により求められた
血流速度分布をあらわす画像と最大血流速度演算部によ
り求められた最大血流速度を表示画面上に表示する表示
部と、この第1のモードにおいて、二次元領域内に関心
点を指定する第1の操作子と、この第1のモードにおい
て、上記第1の操作子により指定された関心点における
血流方向を指定する第2の操作子とを備え、最大血流速
度演算部が、上記第1の操作子および上記第2の操作子
の操作による、関心点および血流方向の指定を受けて最
大血流速度を補正するものであり、上記表示部が、最大
血流速度演算部で補正された後の最大血流速度を表示す
るものであることを特徴とする。
【0011】本発明の超音波診断装置は、第1のモード
(前述したカラードプラモード)において二次元領域
(カラードプラ画像が表示された領域)内に、関心点
と、その関心点における血流方向を指定し、その関心点
における指定された血流方向に基づいて、解析的な最大
血流速度を補正して表示するものであり、正しい最大血
流速度が表示され、前述のように折り返し現象を利用し
て高速血流の速度を求めたとき、正しい血流速度が求め
られ、血流速度の誤解による誤診が防止される。
【0012】ここで、上記本発明の超音波診断装置にお
いて、上記表示部が、上記第1のモードにおける血流速
度分布をあらわす画像上に、上記第1の操作子および上
記第2の操作子の操作により指定された関心点および血
流方向をあらわす図形を表示するものであることが好ま
しい。この図形の表示により、関心点および血流速度を
容易に指定することができ、かつ指定ミスが防止され
る。
【0013】また、上記本発明の超音波診断装置におい
て、上記第1の操作子として、表示画面上の位置を指定
するポインティングデバイス、例えばトラックボールや
マウス等を備えると、表示画面上に関心点を容易に指定
することができる。さらに、上記本発明の超音波診断装
置が、表示画面上に、生体内に指定された一点の血流速
度の時間変化をあらわす画像を表示する第2のモードを
有し、この第2のモードにおいて生体の断層面内に血流
計測点を指定する第3の操作子と、この第2のモードに
おいて、上記第3の操作子により指定された血流計測点
における血流方向を指定する第4の操作子と、上記第3
の操作子および上記第4の操作子の操作による、血流計
測点および血流方向の指定を受けて、その血流計測点の
血流速度分布を、第1の血流速度分布演算部における血
流速度の演算能力よりも定量的な解析が可能な第2の血
流速度分布演算部とを備え、上記表示部が、この第2の
モードにおいて、第2の血流速度分布演算部により求め
られた血流計測点の血流速度分布の時間変化をあらわす
画像を表示するものであり、このような第2のモードを
備えた場合に、上記第1のモードにおける上記第1の操
作子とこの第2のモードにおける上記第3の操作子が、
物理的には1つの操作子が兼用されたものであって、さ
らに上記第1のモードにおける上記第2の操作子とこの
第2のモードにおける上記第4の操作子が、物理的には
1つの操作子が兼用されたものであることが好ましい。
【0014】この第2のモードは、通常、パルスドプラ
モードと呼ばれる。このパルスドプラモードは、血流の
定量的な計測を目的としており、従来より、その血流計
測点の指定のほか、その血流計測点における血流方向の
指定が行われている。このようなパルスドプラモードを
有する超音波診断装置においては、上記第3の操作子と
しては表示画面上に血流計測点を指定するのに適した操
作子が採用されており、上記第4の操作子としては、そ
の指定された血流計測点における血流方向の指定に適し
た操作子が採用されている。そこで、本発明の特徴を含
む第1のモード(カラードプラモード)において、それ
ら第3の操作子および第4の操作子を、それぞれ第1の
操作子および第2の操作子として用いることができ、こ
のように操作子を兼用することによって、操作性の向
上、コストダウン、装置の小型化を図ることができる。
【0015】さらに、上記本発明の超音波診断装置が、
表示画面上に、生体内における超音波の進行方向に沿う
一本の走査線上の広い範囲での血流速度分布の時間変化
をあらわす画像を表示する第3のモードを有し、この第
3のモードにおいて、生体の断層面内に、超音波のフォ
ーカス点を指定する第5の操作子と、この第3のモード
において、上記第5の操作子により指定されたフォーカ
ス点における血流方向を指定する第6の操作子と、上記
第5の操作子および上記第6の操作子の操作による、フ
ォーカス点および血流方向の指定を受けて、そのフォー
カス点を通る血流計測走査線上の広い範囲での血流速度
分布を求める第2の血流速度分布演算部とを備え、上記
表示部が、この第3のモードにおいて、第2の血流速度
分布演算部により求められた血流計測走査線上の広い範
囲での血流速度分布の時間変化をあらわす画像を表示す
るものであり、このような第3のモードを備えた場合
に、上記第1のモードにおける上記第1の操作子とこの
第3のモードにおける上記第5の操作子が、物理的には
1つの操作子が兼用されたものであって、さらに上記第
1のモードにおける上記第2の操作子とこの第3のモー
ドにおける上記第6の操作子が、物理的には1つの操作
子が兼用されたものであることが好ましい。
【0016】この第3のモードは、通常、連続波ドプラ
モードと呼ばれており、連続波の超音波が用いられる。
このような連続波ドプラモードを有する超音波診断装置
においては、パルスドプラモードを有する超音波診断装
置の場合と同様、上記第5の操作子としては、表示画面
上にフォーカス点を指定するのに適した操作子が採用さ
れており、上記第6の操作子としては、その指定された
フォーカス点における血流速度の指定に適した操作子が
採用されている。そこで、それら第5の操作子および第
6の操作子を、本発明の特徴を含む第1のモード(カラ
ードプラモード)においては、第1の操作子および第2
の操作子として用いることができ、操作子をこのように
兼用することによって、パルスドプラモードを有する超
音波診断装置において上記の第3の操作子および第4の
操作子を第1のモードにおいて第1の操作子および第2
の操作子として用いた場合と同様、操作性の向上、コス
トダウン、装置の小型化を図ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。図1は、本発明の超音波診断装置の一実施形
態を示すブロック図である。ここでは先ず、このブロッ
ク図を参照して、本実施形態の超音波診断装置全体の概
要について説明する。以下、各部の作用ないし機能の説
明はあとにまわし、先ずは、この超音波診断装置の構成
について説明する。
【0018】この超音波診断装置の本体部10は、大別
して、制御部100、信号処理部200、ディジタルス
キャンコンバータ部300、ドプラ処理部400、表示
制御部500、生体信号アンプ部600から構成されて
いる。制御部100は、CPU部101とビームスキャ
ン制御部102からなり、CPU部101には、操作パ
ネル701、一体的に構成されたタッチパネル702と
EL表示器703、およびフロッピィディスク装置70
4が接続されている。
【0019】また、信号処理部200は、送受信部20
1、受信ディレイ制御部202、ビームフォーマ部20
3、コントロールインターフェイス部204、演算部2
05、およびドプラシグナル処理部206から構成され
ており、コントロールインターフェイス部204と、送
受信部201、受信ディレイ制御部202、およびドプ
ラシグナル処理部206は、制御ライン207で結ばれ
ている。また、コントロールインターフェイス部204
と演算部205は制御ライン208で結ばれており、さ
らに、受信ディレイ制御部202とビームフォーマ部2
03は制御ライン209で結ばれている。信号処理部2
00を構成する送受信部201には、超音波プローブ2
0が、着脱自在に、ここでは最大4本まで接続される。
【0020】また、ディジタルスキャンコンバータ部3
00には、白黒用スキャンコンバータ301、カラー/
パワー用スキャンコンバータ302、およびスクロール
用スキャンコンバータ303が備えられている。また、
ドプラ処理部400には、パルス/連続波ドプラ解析部
401とカラー/パワードプラ解析部402が備えられ
ている。
【0021】さらに、表示制御部500は、ここでは1
つのブロックで示されており、この表示制御部500に
は、プリンタ705、VTR(ビデオテープレコーダ)
706、観察用テレビモニタ707、およびスピーカ7
08が接続されている。また、生体信号アンプ部600
も、表示制御部500と同様、ここでは1つのブロック
で示されており、この生体信号アンプ部600には、E
CG電極ユニット709、心音マイク710、および脈
波用トランスデューサ711が接続されている。
【0022】さらに、この超音波診断装置には、電源部
800が備えられている。この電源部800は、商用電
源に接続され、この超音波診断装置各部に必要な電力を
供給する。また、本体部10は、CPUバス901を有
しており、このCPUバス901は、制御部100を構
成するCPU部101およびビームスキャン制御部10
2と、信号処理部200を構成するコントロールインタ
ーフェイス部204と、ディジタルスキャンコンバータ
部300を構成する白黒用スキャンコンバータ301、
カラー/パワー用スキャンコンバータ302、およびス
クロール用スキャンコンバータ303と、ドプラ処理部
400を構成するパルス/連続波ドプラ解析部401お
よびカラー/パワードプラ解析部402と、さらに表示
制御部500とを接続している。また、この本体部10
は、エコーバス902を有しており、このエコーバス9
02は、信号処理部200を構成する演算部205で生
成される画像データを、ディジタルスキャンコンバータ
部300に供給する。また、ドプラ処理部400を構成
するパルス/連続波ドプラ解析部401およびカラー/
パワードプラ解析部402で生成されたデータも、エコ
ーバス902を経由してディジタルスキャンコンバータ
部300に供給される。さらに、この本体部10は、ビ
デオバス903を有しており、このビデオバス903
は、ディジタルスキャンコンバータ部300を構成する
白黒用スキャンコンバータ301、カラー/パワー用ス
キャンコンバータ302、およびスクロール用スキャン
コンバータ303のいずれかで生成されたデータを表示
制御部500に伝達する。
【0023】操作パネル701は、多数のキーを備えた
キーボードや操作子群等からなり、この操作パネル70
1を操作するとその操作情報がCPU部101で検知さ
れ、その操作情報に応じた指令が、その指令に応じて、
ビームスキャン制御部102、コントロールインターフ
ェイス部204、ディジタルスキャンコンバータ部30
0、ドプラ処理部400、あるいは表示制御部500に
伝達される。
【0024】尚、この図1に示す操作パネル701に
は、操作子群を構成する操作子の一部として、本実施形
態における、本発明の特徴的な部分の説明に必要な操作
子、すなわち、モード切替操作子7011、血流方向指
定ダイヤル7012、PRF設定ダイヤル7013、お
よびトラックボール7014のみ明示されている。各操
作子の機能については必要な都度説明する。
【0025】EL表示部703は、EL(Electr
o Luminescence)表示画面を有し、ま
た、CPU部101は、そのEL表示部703のEL表
示画面に表示するEL用線画を作成するEL用線画作成
部を兼ねており、そのCPU部101で生成されたEL
用線画がEL表示部703のEl表示画面上に表示され
る。そのEL表示部703のEL表示画面上にはタッチ
パネル702が備えられており、そのタッチパネル70
2に指で触れるとそのタッチパネル702上の指で触れ
た位置をあらわす位置情報がCPU部101に伝達され
る。このタッチパネル702およびEL表示器703
は、例えば、操作パネル701の操作により、この超音
波診断装置に、ある1つのモードに関するパラメータを
設定する旨指示すると、CPU101により、その1つ
のモード用に設定すべき多数のパラメータ一覧がEL表
示部703に表示され、タッチパネル702を指で触れ
て所望のパラメータを設定するなど、この超音波診断装
置への各種の指示を入力し易いように構成されたもので
ある。
【0026】フロッピィディスク装置704は、図示し
ないフロッピィディスクが装脱自在に装填され、その装
填されたフロッピィディスクをアクセスする装置であっ
て、CPU部101により、オペレータが操作パネル7
01やタッチパネル702の操作により行なった指示が
そのフロッピィディスク装置704に装填されたフロッ
ピィディスクに書き込まれ、この超音波診断装置への電
源投入時、あるいは操作パネル701の操作により初期
状態へのリセットが指示された時に、そのフロッピィデ
ィスク装置704に装填されたフロッピィディスクから
そこに書き込まれている各種の指示情報がCPU部10
1に入力され、CPU部101は、その指示情報に応じ
て各部を初期状態に設定する。これは、この超音波診断
装置を稼働させるにあたって必要となる、操作パネル7
01やタッチパネル702から設定すべきパラメータ等
が多数存在し、例えば電源投入のたびにそれら多数のパ
ラメータ等を設定し直すのは極めて大変であり、このた
めフロッピィディスクに初期状態のパラメータ等を書き
込んでおいて、電源投入時や初期状態へのリセットが指
示された時には、そのフロッピィディスクに書き込まれ
ているパラメータ等を読み込んでそれらのパラメータ等
に応じて各部を設定することにより、パラメータ等の設
定効率化を図るというものである。
【0027】制御部100を構成するCPU部101
は、上述のように、主としてマン・マシンインターフェ
イスの役割りを担っているのに対し、同じく制御部10
0を構成するビームスキャン制御部102は、主とし
て、この超音波診断装置による超音波の送受信のタイミ
ング等、リアルタイム性が要求される制御を担当してい
る。この超音波診断装置で超音波の送受信を行なう時に
は、信号処理部200を構成する各部を制御するための
データがビームスキャン制御部102からCPUバス9
01を経由して信号処理部200のコントロールインタ
ーフェイス部204に伝達され、このコントロールイン
ターフェイス部204は、制御ライン207を経由し
て、送受信部201、受信ディレイ制御部202、およ
びドプラシグナル処理部206を制御し、また、このコ
ントロールインターフェイス部204は、制御ライン2
08を介して演算部205を制御し、さらに受信ディレ
イ制御部202は、コントロールインターフェイス部2
04の制御を受けて、制御ライン209を介してビーム
フォーマ部203を制御する。
【0028】送受信部201には、超音波プローブ20
が接続されている。この超音波プローブには、例えばリ
ニア走査型超音波プローブ、コンベックス走査型超音波
プローブ、セクタ走査型超音波プローブ、また特殊な超
音波プローブとしては、体腔内に挿入されるタイプの超
音波プローブ、さらには、これら各種の超音波プローブ
について、使用される超音波の周波数の相違による種別
等、多種類の超音波プローブが存在する。超音波プロー
ブを本体部10に装着するにはコネクタ(図示せず)が
用いられるが、本体部10側には超音波プローブを接続
するためのコネクタが取り付けられており、前述したよ
うに、多種類の超音波プローブのうち最大4本まで同時
装着が可能である。超音波プローブを本体部10に装着
すると、どの種類の超音波プローブが装着されたかをあ
らわす情報が本体部10で認識できるように構成されて
おり、その情報は、制御ライン207、コントロールイ
ンターフェイス部204、およびCPUバス901を経
由してCPU部101に伝えられる。一方、操作パネル
701からは、この超音波診断装置を使用するにあた
り、今回、本体部10側のコネクタに接続されたどの超
音波プローブを使用するか指示が入力される。その指示
は、CPUバス901を経由してビームスキャン制御部
102に伝えられ、そのビームスキャン制御部102か
ら、使用する超音波プローブに応じたデータが、CPU
バス901、コントロールインターフェイス部204、
制御ライン207を経由して送受信部201に伝達さ
れ、送受信部201は、上記のようにして指示された超
音波プローブ20に対し、以下に説明するように高電圧
パルスを送信して超音波を送信し、その超音波プローブ
で受信された信号を受け取る。ここでは、図1に1つだ
け示す超音波プローブ20が超音波送受信のために選択
されたものとする。
【0029】図1に示す超音波プローブ20はいわゆる
セクタ走査型の超音波プローブであり、その先端には、
複数の超音波振動子21が配列されており、超音波の送
受信にあたっては、生体(特に人体)1の体表に超音波
振動子21が当てられる。その状態で、送受信部201
から複数の超音波振動子21それぞれに向けて超音波送
信用の各高電圧パルスが印加される。複数の超音波振動
子21それぞれに印加される各高電圧パルスは、コント
ロールインターフェイス部204の制御により相対的な
時間差が調整されており、これら相対的な時間差がどの
ように調整されるかに応じて、これら複数の超音波振動
子21から、生体1の内部に延びる複数の走査線2のう
ちのいずれか一本の走査線に沿って、生体内部の所定深
さ位置に焦点が結ばれた超音波パルスビームが送信され
る。
【0030】この送信される超音波パルスビームの属
性、すなわち、その超音波パルスビームの方向、焦点の
深さ位置、中心周波数等は、ビームスキャン制御部10
2からCPUバス901を経由してコントロールインタ
ーフェイス部204に伝えられた制御データにより定ま
る。この超音波パルスビームは生体1の内部を進む間に
その1本の走査線上の各点で反射して超音波プローブ2
0に戻り、その反射超音波が複数の超音波振動子21で
受信される。この受信により得られた複数の受信信号
は、送受信部201に入力されて送受信部201に備え
られた複数のプリアンプ(図示せず)でそれぞれ増幅さ
れた後ビームフォーマ部203に入力される。このビー
ムフォーマ部203には、多数の中間タップを備えたア
ナログ遅延線が備えられており、受信ディレイ制御部2
02の制御により、送受信部201から送られてきた複
数の受信信号がアナログ遅延線のどの中間タップから入
力されるかが切り換えられ、これにより、それら複数の
受信信号が相対的に遅延されるとともに互いに電流加算
される。ここで、それら複数の受信信号に関する相対的
な遅延パターンを制御することにより、生体1の内部に
延びる所定の走査線に沿う方向の反射超音波が強調さ
れ、かつ生体1の内部の所定深さ位置に焦点が結ばれ
た、いわゆる受信超音波ビームが形成される。ここで、
超音波は、生体1内部を、信号処理の速度と比べてゆっ
くりと進むため、1本の走査線に沿う反射超音波を受信
している途中で生体内のより深い位置に焦点を順次移動
させる、いわゆるダイナミックフォーカスを実現するこ
ともでき、この場合、超音波パルスビーム1回の送信に
対応する1回の受信の間であっても、その途中で時間的
に順次に、受信ディレイ制御部202により、各超音波
振動子で得られた各受信信号が入力される、アナログ遅
延線の各タップが切り換えられる。
【0031】この受信超音波ビームの属性、すなわち受
信超音波ビームの方向、焦点位置等についても、ビーム
スキャン制御部102からCPUバス901を経由して
コントロールインターフェイス部204に伝えられ、さ
らに制御ライン207を経由して受信ディレイ制御部2
02に伝えられてきた制御データにより定められ、受信
ディレイ制御部202はそのようにして伝えられてきた
制御データに基づいて、ビームフォーマ部203を制御
する。
【0032】尚、上記説明では、超音波振動子21には
高電圧パルスを与え、超音波パルスビームを送信する旨
説明したが、この場合、前述したように超音波は信号処
理速度と比べるとゆっくりと生体内を進むため、超音波
振動子21に高電圧パルスを印加した時点を起点とし、
超音波振動子21で反射超音波を受信する時点までの時
間により、その時点で得られた信号が生体内のどの深さ
位置で反射した反射超音波に対応する信号であるかを知
ることができる。すなわち、送信される超音波がパルス
状のものであることにより、生体の深さ方向に分解能を
持つことになる。通常は、このように、超音波振動子2
1には高電圧パルスが印加されるが、特殊な場合には、
生体内の深さ方向に分解能を持たないことを許容し、超
音波振動子21に連続的に繰り返す高電圧パルス列信号
を印加して生体内に連続波としての超音波ビームを送信
することもある。
【0033】ただし、以下においても、ドプラ処理部4
00を構成するパルス/連続波ドプラ解析部401の説
明の際に連続波に言及する場合を除き、パルス状の超音
波ビームを送信するものとして説明する。送受信部20
1およびビームフォーマ部203は、上記のようにし
て、生体1内部の複数の走査線2のそれぞれに沿って順
次に超音波パルスビームの送信と受信とを繰り返し、こ
れにより生成される各走査線に沿う受信超音波ビームを
あらわす受信信号が演算部205に順次入力される。こ
の演算部205では、入力された受信信号が対数圧縮さ
れ、検波され、さらに、操作パネル701を操作するこ
とにより指定された、生体1内部のどの深さ領域までの
画像を表示するかという指定(つまり生体内部の浅い領
域のみの画像を表示すればよいのか、あるいはどの程度
深い領域までの画像を表示する必要があるかという指
定)に応じたフィルタリング処理等が施され、さらにA
/D変換器によりディジタルの受信信号に変換されて、
そのディジタルの受信信号が演算部205から出力され
る。この演算部205から出力された受信信号は、エコ
ーバス902を経由して、ディジタルスキャンコンバー
タ部300を構成する白黒用スキャンコンバータ301
に入力される。この白黒用スキャンコンバータ301で
は、表示用の各画素に対応したデータを生成するための
補間演算処理が施され、ビデオバス903を経由して表
示制御部500に入力される。この表示制御部500
は、複数の走査線2で規定される生体断層面内の超音波
反射強度分布によるBモード画像を観察用テレビモニタ
707に表示する。その際、必要に応じて、操作パネル
701から入力された患者名や撮影年月日、撮影条件等
も、そのBモード画像に重畳されて表示される。表示制
御部500にはフレームメモリが備えられており、その
フレームメモリを順次書き換えることにより、Bモード
画像として、生体1内部が動いている様子をあらわす動
画像を表示することもでき、あるいは、フレームメモリ
の書き換えを停止することによりある時点における静止
画像(フリーズ画像)を表示することもできる。さらに
は、生体信号アンプ部600からの同期信号に基づい
て、フレームメモリの書き換えのタイミングを制御する
ことにより、生体の心臓の動きに同期した、その心臓の
動きの、ある位相における画像を表示することもでき
る。
【0034】生体信号アンプ部600には、生体(人
体)1の心電波形を得るためのECG電極ユニット70
9、心音をピックアップする心音マイク710、人体の
脈をとらえる脈波用トランスデューサ711が接続され
ており、生体信号アンプ部600では、これらのうちの
いずれか1つもしくは複数のセンサに基づいて同期信号
が生成され、表示制御部500に送られる。
【0035】また表示制御部500には、観察用テレビ
モニタ707のほか、プリンタ705、VTR(ビデオ
テープレコーダ)706が接続されており、表示制御部
500は、オペレータからの指示に応じて、観察用テレ
ビモニタ707に表示された画像をプリンタ705ない
しはVTR706に出力する。再度、信号処理部200
の説明から始める。
【0036】生体内部に延びるある一本の走査線上の超
音波反射情報の時間変化を知ろうとするときは、オペレ
ータによりモード切替操作子7011が操作されてMモ
ードが指定されるとともに、トラックポール7013の
操作により関心のある一本の走査線が指定され、これら
の指定を受けて、その関心のある一本の走査線に沿って
超音波が繰り返し送受信され、その1本の走査線に沿う
生体の受信超音波ビームをあらわすデータがエコーバス
902を経由してスクロール用スキャンコンバータ30
3に入力される。このスクロール用スキャンコンバータ
303は、縦方向にその1本の走査線に沿う生体の深さ
方向の超音波反射強度分布、横軸が時間軸からなり時間
軸方向にスクロールする画像(Mモード画像)をあらわ
すデータが生成され、ビデオバス903を経由して表示
制御部500に入力され、例えば観察用テレビモニタ7
07に、そのデータに基づく画像が表示される。尚、表
示制御部500は、白黒用スキャンコンバータ301か
ら送られてきたBモード画像とスクロール用スキャンコ
ンバータ303から送られてきたMモード画像とを横に
並べる機能や、Bモード画像に、後述するカラードプラ
画像をあるいはパワードプラ画像を重畳する機能も有し
ており、観察用テレビモニタ707には、オペレータか
らの指示に応じて、複数の画像が並べて表示され、ある
いは複数の画像が重畳して表示される。
【0037】もう一度、信号処理部200の説明に戻
る。信号処理部200を構成するドプラシグナル処理部
206は、生体1内部の血流分布や、ある一点、ないし
ある1本の走査線上の血流速度を求めるための構成要素
であり、このドプラシグナル処理部206では、ビーム
フォーマ部203で生成された受信超音波ビームをあら
わす受信信号に、いわゆる直交検波が施され、さらにA
/D変換によりディジタルデータに変換される。ドプラ
シグナル処理部206から出力された直交検波後のデー
タは、ドプラ処理部400に入力される。ドプラ処理部
400には、パルス/連続波ドプラ解析部401とカラ
ー/パワードプラ解析部402とが備えられており、こ
こでは、ドプラシグナル処理部206から出力されたデ
ータは、カラー/パワードプラ解析部402に入力され
るものとする。カラー/パワードプラ解析部402で
は、各走査線それぞれに沿って例えば8回ずつ超音波送
受信を行なったときのデータに基づく自己相関演算によ
り、オペレータにより指定された、Bモード画像上の関
心領域(ROI)内の血流速度分布や血流パワー分布を
あらわすデータが求められる。ROI内の血流速度分布
や血流パワー分布をあらわすデータは、エコーバス90
2を経由してカラー/パワー用スキャンコンバータ30
2に入力される。このカラー/パワー用スキャンコンバ
ータ302では、そのROI内の血流分布をあらわすデ
ータが表示用の画素を持つデータに変換され、そのデー
タは、ビデオバス903を経由して表示制御部500に
入力される。表示制御部500では、白黒用スキャンコ
ンバータ301から送られてきたBモード画像上の、ト
ラックボール7013の操作により指定された関心領域
(ROI)に、例えば血流速度分布の場合、超音波プロ
ーブ20に近づく方向の血流を赤、遠ざかる方向の血流
を青、それらの輝度で血流速度をあらわしたカラードプ
ラ画像を重畳して、観察用テレビモニタ707に表示す
る。このカラードプラ画像を生成して表示するモードは
カラードプラモードと呼ばれ、本発明にいう第1のモー
ドがこれに相当する。このカラードプラモードの指定は
モード切替操作子7011の操作により行なわれる。こ
のカラードプラ画像により、そのROI内の血流速度分
布の概要を把握することができる。これと同様に、Bモ
ード像上のROIに血流パワー分布をあらわすパワード
プラ画像を重畳して表示することもできる。このパワー
ドプラ画像を生成して表示するモードはパワードプラモ
ードと呼ばれる。ここで、オペレータにより、そのRO
I内のある1点もしくはある1本の走査線上の血流を詳
細に観察する旨の要求が入力されると、今度は送受信部
201により、その関心のある一点(本発明にいう血流
計測点)を通る一本の走査線、もしくはその関心のある
1本の走査線(本発明にいう血流計測走査線)に沿う方
向に超音波の送受信が繰り返され、それにより得られた
信号に基づいてドプラシグナル処理部206で生成され
たデータが、ドプラ処理部400を構成するパルス/連
続波ドプラ解析部401に入力される。生体内のある一
点の血流に関心があるときは、モード切替操作子701
1を操作してパルスドプラモード(本発明にいう第2の
モード)に切り替えるとともに、トラックボール701
3を操作してBモード画像上の一点(血流計測点)を指
定し、さらに、血流方向指定ダイヤル7012をまわし
て血流方向を指定する。指定された血流計測点や血流方
向は表示画面上にそれらをあらわす図形として表示され
る。このような指定を行なうと生体内にはパルス状の超
音波ビームが送信される。一方、ある1本の走査線上の
血流情報が広い範囲で抽出されることを許容しより速い
流速範囲の血流情報を得たいときは、モード切替操作子
7011を操作して連続波ドプラモード(本発明にいう
第3のモード)に切り替えるとともに、トラックボール
7013を操作してBモード画像上の一点(本発明にい
うフォーカス点)を指定し、さらに血流方向指定ダイヤ
ル7012をまわして血流方向を指定する。指定された
フォーカス点や血流方向は表示画面上に図形として表示
される。このような指定を行なうと、指定されたフォー
カス点を通る血流計測走査線に沿うとともに、そのフォ
ーカス点に焦点をもった連続波としての超音波ビームが
送信される。
【0038】パルス/連続波ドプラ解析部401では、
指定された血流計測点もしくは指定されたフォーカス点
を通る血流計測走査線について多数回もしくは長時間超
音波送受信を行なうことにより得られたデータに基づく
FFT(Fast Fourier Transfor
m)演算により、その血流計測点の血流情報あるいはそ
の血流計測走査線上の広い範囲での血流情報が得られ
る。このパルス/連続波ドプラ解析部401で得られた
血流情報をあらわすデータは、エコーバス902を経由
して、スクロール用スキャンコンバータ303に入力さ
れ、スクロールスキャンコンバータ303では、縦軸が
血流速度、横軸が時間軸からなり時間軸方向にスクロー
ルする画像をあらわすデータが生成される。このデータ
は、ビデオバス903を経由して表示制御部500に入
力され、観察用テレビモニタ707上に、例えば白黒用
スキャンコンバータ301から送られてきたBモード画
像と並べられて表示される。
【0039】次に、本実施形態の特徴部分について説明
する。図2は、図1に示すCPU部101における、本
実施形態に特徴的な部分の構成を示した図である。ここ
には、CPU部101で実行されるプログラムにより構
成された、最大流速算出手段1011、カーソル入力手
段1012、およびカーソル表示手段7013が明示さ
れている。各手段の作用の説明は後にまわす。
【0040】図3は、図1に示す観察用テレビモニタ7
07の表示画面上に表示された、カラードプラモードに
おける表示画像の概要を示す図である。この図3には、
表示画面7071上に、白黒画像で表示されたBモード
画像70711、およびそのBモード画像上のROI内
にカラーで表示されたカラードプラ画像70712が表
示されている。
【0041】カラードプラ画像70712は、超音波プ
ローブに近づく方向の血流が赤、遠ざかる方向の血流が
青で表示され、かつそれらの輝度で血流速度が示されて
いる。また、この表示画面7071の左上には、カラー
ドプラ画像70712の輝度スケール70716が表示
されている。この輝度スケール70716は、上半分が
赤、下半分が青であって、その輝度スケール70716
の中央線から上あるいは下に離れるほど輝度の高い赤あ
るいは青が表示されている。
【0042】この輝度スケール70716の上部および
下部には、その輝度スケール70716で表現すること
のできる、解析可能な最大血流速度の数値表示7071
7が示されている。ここで、この数値表示70717
は、通常は走査線に沿う方向の血流速度成分に関する最
大血流速度を示している。ここで、操作パネル701
(図1参照)のトラックボール7014を操作して、カ
ラードプラ画像70712内に関心点を指定し、血流方
向指定ダイヤル7012を回して血流方向を指定する。
すると、CPU部101ではカーソル入力手段1012
が動作し、トラックボール7014や血流方向指定ダイ
ヤル7012の操作に応じて図3に示すカーソル707
15の位置や方向が決定され、カーソル表示手段101
3および最大流速算出手段1011に通知される。カー
ソル表示手段1013はその通知を受けて、表示画面7
071に関心点および血流方向を表示するよう表示制御
部500(図1参照)に指令を出し、表示制御部500
はその指令に基づいて表示画面7071上にそのカーソ
ル7015を表示する。表示画面7071上にこのよう
なカーソル7015を表示することにより、関心点や血
流方向の指定が容易となる。
【0043】一方、カーソル入力手段1012からの、
カーソルの位置と方向の通知を受けた最大流速算出手段
1011では、その最大流速算出手段1011を構成す
る送受信方向算出手段10111により、その関心点を
通る超音波の送受信方向、すなわち、図3に示す走査線
70714の方向が算出され、補正角算出手段1011
2により、その算出された走査線70714とカーソル
70715の方向(指定された血流の方向)との成す、
最大血流速度を補正するための補正角θが算出され、最
大流速補正手段10113では、その算出された補正角
θを、前述した(4)式に従って解析可能な最大血流速
度に反映し、図2には示されていない、従来から存在す
る最大流速表示手段により、図3に示す数値表示707
17が書き換えられる。
【0044】ここで、操作パネル701上のPRF設定
ダイヤル7013(図1参照)を回すと、PRF(超音
波パルスの繰り返し周波数)が変化し、この設定された
PRFも前述した(4)式に従って最大血流速度に反映
され、またPRFの変更により折り返しが生じる血流速
度が変化することから、色相の急激な変化(赤から青、
あるいは青から赤)により高速血流の存在を知ることが
できる。そこで、高速流血の近傍に関心点を設定しその
関心点における血流方向を指定することにより、高速血
流の血流速度を正確に知ることができる。
【0045】また、上記実施形態では、パルスドプラモ
ードや連続波ドプラモードにおける、血流計測点やフォ
ーカス点を指定するためのトラックボール7014を、
そのまま、本発明の特徴であるカラードプラモードにお
ける関心点の指定用として用い、かつ、パルスドプラモ
ードや連続波ドプラモードにおける、血流方向を指定す
るための血流方向指定ダイヤルル7012を、そのま
ま、カラードプラモードにおける血流方向の指定用とし
て用いているため、操作子の数をむやみに増やすことな
く、カラードプラモードにおける本発明の特徴が実現さ
れている。
【0046】尚、ここでは、関心点の指定用にトラック
ボールを用いたが、関心点の指定用として、ここに例示
したトラックボールや、あるいはマウスやタッチペン等
の、ポインティングデバイスを採用することが好まし
い。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
カラードプラモードにおいて正しい最大血流速度が表示
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超音波診断装置の一実施形態を示すブ
ロック図である。
【図2】図1に示すCPU部における、本実施形態に特
徴的な部分の構成を示した図である。
【図3】図1に示す観察用テレビモニタの表示画面上に
表示された、カラードプラモードにおける表示画像の概
要を示す図である。
【符号の説明】
1 生体 2 走査線 10 本体部 20 超音波プローブ 21 超音波振動子 100 制御部 101 CPU部 102 ビームスキャン制御部 200 信号処理部 300 ディジタルスキャンコンバータ部 400 ドプラ処理部 500 表示制御部 600 生体信号アンプ部 701 操作パネル 707 観察用テレビモニタ 1011 最大流速算出手段 1012 カーソル入力手段 1013 カーソル表示手段 7011 モード切替操作子 7012 血流方向指定ダイヤル 7013 PRF設定ダイヤル 7014 トラックボール 7071 表示画面 10111 送受信方向算出手段 10112 補正角算出手段 10113 最大流速補正手段 70711 Bモード画像 70712 カラードプラ画像 70714 走査線 70715 カーソル 70716 輝度スケール 70717 数値表示

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体内に超音波を送波し生体内で反射し
    て戻ってきた超音波を受信して受信信号を得、この受信
    信号に基づいて、所定の表示画面上に生体の断層面の画
    像を表示する超音波診断装置において、 表示画面上に、生体の断層面内の所定の二次元領域内の
    血流速度分布をあらわす画像を表示する第1のモードを
    有し、 前記受信信号に基づいて、前記二次元領域内の血流速度
    分布を求める第1の血流速度分布演算部と、 超音波送受信の繰り返し周波数に応じて定まる解析可能
    な最大血流速度を求める最大血流速度演算部と、 前記第1のモードにおいて、前記第1の血流速度分布演
    算部により求められた血流速度分布をあらわす画像と前
    記最大血流速度演算部により求められた最大血流速度を
    表示画面上に表示する表示部と、 前記第1のモードにおいて、二次元領域内に関心点を指
    定する第1の操作子と、 前記第1のモードにおいて、前記第1の操作子により指
    定された関心点における血流方向を指定する第2の操作
    子とを備え、 前記最大血流速度演算部が、前記第1の操作子および前
    記第2の操作子の操作による、関心点および血流方向の
    指定を受けて最大血流速度を補正するものであり、 前記表示部が、前記最大血流速度演算部で補正された後
    の最大血流速度を表示するものであることを特徴とする
    超音波診断装置。
  2. 【請求項2】 前記表示部が、前記第1のモードにおけ
    る血流速度分布をあらわす画像上に、前記第1の操作子
    および前記第2の操作子の操作により指定された関心点
    および血流方向をあらわす図形を表示するものであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の操作子が、表示画面上の位置
    を指定するポインティングデバイスであることを特徴と
    する請求項1記載の超音波診断装置。
  4. 【請求項4】 表示画面上に、生体内に指定された一点
    の血流速度分布の時間変化をあらわす画像を表示する第
    2のモードを有し、 前記第2のモードにおいて生体の断層面内に血流計測点
    を指定する第3の操作子と、 前記第2のモードにおいて、前記第3の操作子により指
    定された血流計測点における血流方向を指定する第4の
    操作子と、 前記第3の操作子および前記第4の操作子の操作によ
    る、血流計測点および血流方向の指定を受けて、該血流
    計測点の血流速度を、前記第1の血流速度分布演算部に
    おける血流速度の演算能力よりも定量的な解析が可能な
    第2の血流速度分布演算部とを備え、 前記表示部が、前記第2のモードにおいて、前記第2の
    血流速度分布演算部により求められた前記血流計測点の
    血流速度分布の時間変化をあらわす画像を表示するもの
    であり、 前記第1のモードにおける前記第1の操作子と前記第2
    のモードにおける前記第3の操作子が、物理的には1つ
    の操作子が兼用されたものであって、さらに前記第1の
    モードにおける前記第2の操作子と前記第2のモードに
    おける前記第4の操作子が、物理的には1つの操作子が
    兼用されたものであることを特徴とする請求項1記載の
    超音波診断装置。
  5. 【請求項5】 表示画面上に、生体内における超音波の
    進行方向に沿う一本の走査線上の広い範囲での血流速度
    分布の時間変化をあらわす画像を表示する第3のモード
    を有し、 前記第3のモードにおいて、生体の断層面内に、超音波
    のフォーカス点を指定する第5の操作子と、 前記第3のモードにおいて、前記第5の操作子により指
    定されたフォーカス点における血流方向を指定する第6
    の操作子と、 前記第5の操作子および前記第6の操作子の操作によ
    る、フォーカス点および血流方向の指定を受けて、該フ
    ォーカス点を通る血流計測走査線上の広い範囲での血流
    速度分布を求める第2の血流速度分布演算部とを備え、 前記表示部が、前記第3のモードにおいて、前記第2の
    血流速度分布演算部により求められた前記血流計測走査
    線上の広い範囲での血流速度分布の時間変化をあらわす
    画像を表示するものであり、 前記第1のモードにおける前記第1の操作子と前記第3
    のモードにおける前記第5の操作子が、物理的には1つ
    の操作子が兼用されたものであって、さらに前記第1の
    モードにおける前記第2の操作子と前記第3のモードに
    おける前記第6の操作子が、物理的には1つの操作子が
    兼用されたものであることを特徴とする請求項1記載の
    超音波診断装置。
JP10931798A 1998-04-20 1998-04-20 超音波診断装置 Expired - Fee Related JP4074705B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10931798A JP4074705B2 (ja) 1998-04-20 1998-04-20 超音波診断装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10931798A JP4074705B2 (ja) 1998-04-20 1998-04-20 超音波診断装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11299785A true JPH11299785A (ja) 1999-11-02
JP4074705B2 JP4074705B2 (ja) 2008-04-09

Family

ID=14507162

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10931798A Expired - Fee Related JP4074705B2 (ja) 1998-04-20 1998-04-20 超音波診断装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4074705B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006000185A (ja) * 2004-06-15 2006-01-05 Ge Medical Systems Global Technology Co Llc 超音波診断システムおよび超音波診断システム操作装置
WO2008136201A1 (ja) * 2007-04-27 2008-11-13 Hitachi Medical Corporation 超音波診断装置
JP2011182887A (ja) * 2010-03-05 2011-09-22 Toshiba Corp 超音波診断装置
WO2014148428A1 (ja) * 2013-03-18 2014-09-25 株式会社 東芝 超音波診断装置
CN114269256A (zh) * 2020-05-26 2022-04-01 佳能医疗系统株式会社 超声波诊断装置及图像处理装置
US11406362B2 (en) 2011-12-28 2022-08-09 Samsung Medison Co., Ltd. Providing user interface in ultrasound system

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006000185A (ja) * 2004-06-15 2006-01-05 Ge Medical Systems Global Technology Co Llc 超音波診断システムおよび超音波診断システム操作装置
JP4490739B2 (ja) * 2004-06-15 2010-06-30 ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー 超音波診断装置
WO2008136201A1 (ja) * 2007-04-27 2008-11-13 Hitachi Medical Corporation 超音波診断装置
JP2011182887A (ja) * 2010-03-05 2011-09-22 Toshiba Corp 超音波診断装置
US11406362B2 (en) 2011-12-28 2022-08-09 Samsung Medison Co., Ltd. Providing user interface in ultrasound system
WO2014148428A1 (ja) * 2013-03-18 2014-09-25 株式会社 東芝 超音波診断装置
JP2014180340A (ja) * 2013-03-18 2014-09-29 Toshiba Corp 超音波診断装置
CN105142528A (zh) * 2013-03-18 2015-12-09 株式会社东芝 超声波诊断装置
US10213185B2 (en) 2013-03-18 2019-02-26 Toshiba Medical Systems Corporation Ultrasonic diagnostic apparatus
CN114269256A (zh) * 2020-05-26 2022-04-01 佳能医疗系统株式会社 超声波诊断装置及图像处理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4074705B2 (ja) 2008-04-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3723665B2 (ja) 超音波診断装置
US6221016B1 (en) Ultrasonic diagnostic apparatus
US20130245447A1 (en) Ultrasound imaging apparatus and method for displaying ultrasound image
JP3158636B2 (ja) 超音波診断装置
JPH03224552A (ja) 超音波診断装置
US5855556A (en) Ultrasonic diagnostic apparatus
JPS6290144A (ja) 超音波診断装置
US20210298721A1 (en) Ultrasound diagnosis apparatus
JP4074705B2 (ja) 超音波診断装置
JP2002119510A (ja) 超音波撮影装置
JP2000005179A (ja) 超音波診断装置
JP3657709B2 (ja) 超音波診断装置
JP5139037B2 (ja) 超音波診断装置及び画像処理装置
JP2000005178A (ja) 超音波プローブおよび超音波診断装置
JP3290625B2 (ja) 超音波診断装置
JPH0499566A (ja) 超音波診断装置
JP4047459B2 (ja) 超音波診断装置
JP4153093B2 (ja) 超音波診断装置
JP2001204729A (ja) 超音波画像診断装置
JPH0947453A (ja) 超音波診断装置
JPH0475645A (ja) 超音波診断装置
JPH11206766A (ja) 超音波撮像方法および装置
JP2886595B2 (ja) 超音波診断装置
JP2002209897A (ja) 超音波送受信方法および装置、記録媒体並びに超音波撮影装置
JP2002272741A (ja) 超音波撮影装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050317

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070703

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080122

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080128

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110201

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140201

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees