JPH11297339A - セパレータ材 - Google Patents
セパレータ材Info
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Landscapes
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Abstract
期間にわたって低い電気抵抗を維持できるセパレータ材
を提供すること。 【解決手段】 耐熱金属または耐熱合金を基材11と
し,その上に導電性セラミックスの粉末と金属の粉末と
の混合粉末をプラズマ溶射して下層12をコーティング
し,さらにその上に導電性セラミックスの粉末をプラズ
マ溶射して上層13をコーティングする。上層13によ
り基材11の酸化が防止されるとともに,下層12によ
り基材11と上層13との間の熱応力が緩和されるの
で,長時間高温で使用しても上層13等が基材11から
剥離することがなく,低い電気抵抗を維持でき,耐久性
が高い。
Description
電気化学装置において単セル間の分離に用いられるセパ
レータ材に関する。さらに詳細には,800〜1000
℃程度の高温域における諸特性(機械的強度,耐酸化
性,低電気抵抗性)に優れた金属系のセパレータ材に関
するものである。
は,必要な電圧を得るために多数のセルを直列に積層し
て使用する場合がある。この場合には各単セル間に分離
のためにセパレータ材が配置されることとなる。このセ
パレータ材は,装置の構造部品の一つであり,ある程度
の機械的強度を有することが要求される。また,燃料や
空気(酸素)のような反応性物質と接するものであるか
ら,化学的安定性も求められる。さらに,セパレータ材
がセル間の電気的接続や両端の取り出し電極としての役
割を兼ねる場合には高い導電性が求められる。特に,固
体電解質型燃料電池(以下,「SOFC」という)のよ
うに,800〜1000℃程度の高温域で使用される装
置の場合には,当該温度域にて前記諸特性を満足する必
要がある。さらにセパレータ材には,燃料や空気(酸
素)等を,電極材に接触させつつ流す流路が溝状に形成
されるので,加工性がよいことも要求される。
材には,セラミックス系(導電性セラミックスに限られ
る)のものと金属系のものとがある。しかしセラミック
ス系のものは,高価であったり難加工性であったり,ま
た融点は一般的には高いものの高温では脆性で強度が足
りなかったり等の問題点があった。その一方で金属系の
ものは,材料自体の体積抵抗率はセラミックス系のもの
より低いものの,特に高温では酸化して表面抵抗が増加
するので,経時により電池性能が低下するという問題が
あった。
(以下,「44号」という)では,耐熱合金を基材とし
つつ,表面に導電性セラミックスをコーティングして,
耐酸化性に優れた金属系のセパレータ材を容易に製造す
る方法を提案している。すなわち44号公報では,導電
性セラミックスの皮膜により耐熱合金の酸化が防止され
るので,耐酸化性に優れた金属系のセパレータ材が容易
に製造できると説明している。さらに,特開平8−27
3681号公報(以下,「81号」という)では,コー
ティング後に加熱工程を経る製造方法を提案している。
この公報では,加熱により耐熱金属の表面が酸化してセ
ラミックス層間に反応層が形成されるので,セラミック
ス層の剥離が抑えられると説明している。
た従来のセパレータ材は,800〜1000℃程度の高
温域での耐久使用性がなお不十分であった。すなわち,
前記44号のセパレータ材では,熱膨張率がかなり異な
る耐熱合金と導電性セラミックスとが容易に剥離するた
めであると考えられる。また,反応層を形成させてこれ
を緩和している81号のセパレータ材では,導電性セラ
ミックス皮膜の剥離こそ抑えられているものの,100
時間程度の使用で電気抵抗の増大が見られ,電池性能が
低下してしまう。すなわち,数日程度の連続運転しかで
きないのである。
題点の解決を目的としてなされたものである。すなわち
その課題とするところは,機械的強度や加工性といった
金属系素材の長所を生かしつつ,特に800〜1000
℃程度の高温域で長期間にわたって低い電気抵抗を維持
できるセパレータ材を提供することにある。
は,耐熱金属を基材とし,その表面に導電性セラミック
スの表層を有するものであって,前記基材と前記表層と
の間に,前記導電性セラミックスと金属との混合物の中
間層を有している。
るから,機械的強度や材料自体の体積抵抗率については
セラミックス系のものより優れている。また,燃料や空
気(酸素)等を流す流路の形成も容易である。そして,
表面に導電性セラミックスの表層を有しているので,基
材の耐熱金属に燃料や空気(酸素)等が直接に接するこ
とはなく,耐熱金属の酸化が防止されている。
られており,基材と表層とが直接接触しないようになっ
ている。この中間層は,導電性セラミックスと金属との
混合物であるため両者の中間の物性(特には熱膨張率)
を有している。したがって,基材と中間層との熱膨張率
差および中間層と表層との熱膨張率差はいずれも,基材
と表層とが直接接触する場合の熱膨張率差より小さい。
このため,800〜1000℃程度の高温域でも熱応力
が小さく,表層や中間層が基材から剥離することがな
い。これにより,当該温度域にて1000時間以上にわ
たって低い電気抵抗を維持でき,1ヶ月以上の連続使用
が可能である。なお,ここにいう耐熱金属および金属は
ともに,合金を含むものとする。
ミックスとしては,LaXSr1-XCoO3あるいはLaX
Sr1-XMnO3を用いることができる。これらは,融点
が高く耐熱性がある点で,同じ導電性セラミックスでも
耐熱性のないIn2O3−SnO2 等より優れている。ま
た,前記中間層の金属としては,NiやCr等,あるい
はこれらの混合を用いることができる。なお,これらは
特性に悪影響を及ぼさない範囲で不純物を含んでいても
よいことはもちろんであり,前記の成分が70wt%以
上含まれていればそれが主成分であるものとする。
形態について,図面を参照しつつ詳細に説明する。本実
施の形態は,本発明のセパレータ材を,SOFCにおい
て単セル板とともに交互に積層されるセパレータ板に用
いて具体化したものである。このためまず,セパレータ
板が使用されるSOFCの概略を説明する。
パレータ板1と単セル板2とを交互に積層してなるもの
であり,図1中最上段にはセパレータ板1Uが,最下段
にはセパレータ板1Dが配置されている。各セパレータ
板1,1U,1Dおよび各単セル板2は,ともに四角形
の平板状の部材であり,4隅の同じ位置に貫通孔5,
6,7,8が設けられている。貫通孔5が空気の導入口
であり,貫通孔6がH2ガスの導入口である。そして,
貫通孔7がH2 ガスの排出口であり,貫通孔8が空気の
導入口である。各単セル板2が単電池をなすものであ
り,各セパレータ板1はそれらを分離しつつ電気的に接
続するものである。なお,図1では各板の間に隙間があ
るように描かれているが,実際には隙間なく密着させら
れた状態で使用される。
タ板1Dの図1中上側の面には,図2に示すように,貫
通孔5から貫通孔8へつながる溝路3が形成されてい
る。溝路3は,空気の流路である。また,各セパレータ
板1および最上段のセパレータ板1Uの図1中下側の面
には,図3に示すように,貫通孔6から貫通孔7へつな
がる溝路4が形成されている。溝路4は,H2 ガスの流
路である。ただし,各セパレータ板1の厚さは溝路3,
4の深さよりも十分あり,溝路3と溝路4とは連通して
いない。各セパレータ板1,1U,1Dは,後述するよ
うに耐熱合金を基材としこれに特殊なコーティングを施
したものである。
に,基材21の両面に薄膜電極22,23をコーティン
グしたものである。基材21は,ZrO2 を主成分とす
る固体電解質である。各単セル板2には,セパレータ板
のような溝路は形成されておらず,貫通孔5,6,7,
8のみが形成されている。単セル板2とセパレータ板1
とを交互に積層した状態では,溝路3,4以外の箇所で
セパレータ板1と単セル板2とが密着しているほか,薄
膜電極22と溝路4とによりH2 ガスの流路が区画さ
れ,薄膜電極23と溝路3とにより空気の流路が区画さ
れている。すなわち,薄膜電極22が燃料極であり,そ
の裏側の薄膜電極23が空気極である。また,この積層
状態では貫通孔5,6,7,8が,最上段のセパレータ
板1Uから最下段のセパレータ板1Dまでそれぞれ連通
している。
印加し貫通孔6にH2 ガスを印加すると,空気は貫通孔
5から溝路3を通って貫通孔8に至り排出され,H2 ガ
スは貫通孔6から溝路4を通って貫通孔7に至って排出
される。このとき溝路3では,セパレータ板1と空気と
が接するほか,空気と空気極23とが接しており,そこ
で次の反応が起こる。 O2+4e- → 2O2- このため空気極23は電子不足の状態となる。また,発
生したO2-イオンは固体電解質である基材21中を板厚
方向に移動して燃料極22へ向かう。
スとが接するほか,H2ガスと燃料極22とが接してお
り,そこで次の反応が起こる。 H2+O2- → H2O+2e- このため燃料極22は電子過剰の状態となる。これによ
り単セル板2は,空気極23が正極であり燃料極22が
負極である単電池として作用する。したがってSOFC
10は,最下段のセパレータ板1Dが正極となり最上段
のセパレート板1Uが負極となる。また,上記各反応の
発生熱により,SOFC10の動作温度は800〜10
00℃程度の高温となる。なお,上記反応により溝路4
内にはH2ガスのほかに水分が存在し,セパレータ板1
にもこの水分が接することとなる。以上がSOFC10
の概略である。
の特徴点をなすセパレータ板1,1U,1Dについてよ
り詳細に説明する。前記のように各セパレータ板1は,
単電池である各単セル板2を分離する役割を有してい
る。ここで分離とは,溝路3の空気と溝路4のH2 ガス
とを直接混合させないことである。そして各セパレータ
板1はまた,上下の単セル板2を電気的に接続する役割
を有している。ただしその際に電圧のかかる方向は板厚
方向である。また,上下両端のセパレータ板1U,1D
は,SOFC10の発生電圧の取り出し電極としての役
割を有している。このため各セパレータ板1,1U,1
Dには,材質自体の体積抵抗率が低いことはもちろん,
上下の単セル板2との接触抵抗が低いことが求められ
る。したがってセパレータ板1は,表面抵抗も低くなく
てはならない。
度の高温において長期間維持されなければならない。流
路3,4内にはO2やH2Oが存在するので腐食性雰囲気
であり,これによるセパレータ板1の表面の腐食が単セ
ル板2との密着部分に及ぶと抵抗が増加して電池性能が
低下してしまうからである。
1,1U,1Dは,図5に示すように,基材11上に下
層12,上層13の2層コーティングを施した表面構造
を有している。基材11は,ステンレス鋼やニッケル基
合金その他の耐熱金属または合金の板材である。上層1
3は,LaXSr1-XCoO3やLaXSr1-XMnO3のよ
うな導電性セラミックスの皮膜であり,耐酸化性を有し
ている。そしてそれらの間の下層12は,導電性セラミ
ックスとNiやCrのような耐熱金属との混合層であ
る。この下層12は,基材11の耐熱金属または耐熱合
金と上層13の導電性セラミックスとの中間の熱膨張率
を有している。
1,1U,1Dでは,空気等に直接接するのは導電性セ
ラミックスの上層13であり,基材11は空気等に直接
曝されることはない。そして,800〜1000℃程度
の高温にした場合でも,基材11と上層13との間の熱
膨張率差が混合層である下層12の存在により緩和され
るため熱応力は小さく,上層13や下層12が基材11
から剥離することはない。このためセパレータ板1,1
U,1Dは高温の腐食性雰囲気下でも1000時間以上
にわたり低い電気抵抗を維持することができ,SOFC
10を1ヶ月以上の期間連続運転することができる。
造方法を説明する。セパレータ板1,1U,1Dは,図
6に示すように,板状に調製した基材11に,まず溝路
3,4を形成し,次いで下層12をコーティングし,最
後に上層13をコーティングして製造する。
材11に施すことにより行えばよい。その際,基材11
が金属性の素材なので,セラミックス性の素材の場合よ
りも加工性に優れており,容易に溝路3,4を形成する
ことができる。なお,切削加工以外に,鋳造成型やパタ
ーンエッチング等により溝路3,4を形成してもかまわ
ない。
は,図7に示すプラズマ溶射装置30を用いて行う。す
なわち,形成する皮膜(下層12,上層13)の粉末材
料をプラズマの熱で溶融して液体粒子とし,基材11の
表面に高速度で衝突させ,粒子の積層によって皮膜を形
成するのである。ここで上層13の粉末材料としては,
前記した導電性セラミックスの粒度30〜140μm程
度の粉末を使用する。その前に形成する下層12の粉末
材料としては,同じく導電性セラミックスの粉末と耐熱
金属の粉末との混合粉末を使用する。かくして,基材1
1上に下層12,上層13の2層コーティングを有する
セパレータ板1,1U,1Dが製造される。なお,SO
FC10の中段に使用されるセパレータ板1は両面に2
層コーティングを施す必要があるが,最上段のセパレー
タ板1Uおよび最下段のセパレータ板1Dについては,
溝路3,4が形成されている面にのみ2層コーティング
を施せば十分である。
試験片を作製して耐久性試験を行った。試験片の形状
は,25mm×50mm×4mmの板状とした。なお,
この試験では貫通孔5〜8や溝路3,4の形成は省略し
た。
種合金を使用した。これらは,高融点の耐熱金属であっ
て,800〜1000℃の温度域での強度(強い方がよ
い)や,熱膨張率(固体電解質の熱膨張率に近い方がよ
い)等の特性が比較的に優れているものを選んだもので
ある。なお,ここに選んだ各種合金は,体積抵抗率自体
は金属系材料としてはさほど低い方ではない。しかし,
それでもセラミックス系の材料よりは遙かに低く,また
SOFC10においてはむしろ表面抵抗の方が重要なの
で,問題にならない。
クスとしては,次の2種類の材料の粉末のいずれかを使
用した。粒度は,40〜130μmの範囲内とした。 La0.8Sr0.2CoO3(以下,「LSC」という) La0.8Sr0.2MnO3(以下,「LSM」という) これらは,ペロブスカイト型と呼ばれる結晶構造を有す
るセラミックスであって,導電性を有するものである。
これらのセラミックスは,格子欠陥を含むために導電性
が発現されると考えられている。
しては,上層13の材料と同じ導電性セラミックスの粉
末と,Ni80wt%−Cr20wt%合金の粉末とを
混合したものを使用した。混合比は,容量比で1:1
(重量比では,導電性セラミックス粉末1:合金粉末
1.1〜1.3程度)とした。合金粉末の粒度は,45〜
106μmの範囲内とした。
30を用いて,下層12,次いで上層13のコーティン
グを行った。プラズマ溶射の処理条件は以下の通りと
し,生成膜厚は下層12が約40μm,上層13が約1
60μmとした。 ここで,投入電力は,プラズマ溶射装置30における陽
極31と陰極32との間の電圧および電流である。
空気雰囲気中で1000時間にわたる高温暴露試験を行
い,その途中の10時間経過時,100時間経過時,そ
して1000時間暴露終了後に,表面抵抗を測定した。
暴露温度は,1000℃(基材11が表1の番のFe
−18Cr−7W材であるもののみ850℃)とした。
表面抵抗の測定は,試験片を図8に示す支持器40で挟
み付けた状態で行った。支持器40は,2つの多孔質ア
ルミナ板41,41で,耐熱ウール42,42を介して
試験片1を両側から挟み付けて支持するものである。支
持器40に支持されている状態では,耐熱ウール42,
42と試験片1との間に白金網43,43が挟持されて
おり,試験片1に直接接しているのは白金網43,43
である。そして,白金網43,43から4本の白金線4
4が引き出されており,4線式電気抵抗測定装置に接続
されている。この抵抗測定も,暴露温度とと同じ温度下
で行った。この試験では,表面抵抗率が0.04Ω・cm
2以下であれば合格とした。
1とする試験片についての測定結果(表面抵抗率Ω・c
m2)を表2に示す。表2において,「本試験片」の欄
のLSC,LSMはそれぞれ,上層13および下層12
の導電性セラミックスとしてLSC,LSMを使用して
作製した試験片を意味する(以下同様)。また,「比較
材」の欄の1層LSC,1層LSMはそれぞれ,基材1
1上に下層12を形成せず直接上層13をコーティング
した比較用試験片の結果である(以下同様)。また単体
は,コーティングを全くしていない基材11のみの比較
用試験片の結果である(以下同様)。これによれば,S
US447J1基材の場合には,LSC材,LSM材と
もに,特に1000時間暴露終了後において,2層コー
ティングにより1層コーティング材と比較して低い抵抗
率を示していることがわかる。
1とする試験片についての測定結果を表3に示す。これ
によれば,インコネル600基材の場合には,1層コー
ティング材でもかなりよい性能を示しており,2層コー
ティング材でも優れた結果が得られていることがわか
る。
1とする試験片についての測定結果を表4に示す。これ
によれば,インコネル601基材の場合には,LSM1
層コーティング材の抵抗率が安定していないが,2層コ
ーティング材はLSC材,LSM材ともに安定して低い
抵抗率を示していることがわかる。
する試験片についての測定結果を表5に示す。これによ
れば,ハステロイX基材の場合には,LSC材,LSM
材ともに2層コーティングにより,1層コーティング材
と比較して暴露100時間以後の抵抗率が低くなってい
ることがわかる。
る試験片についての測定結果を表6に示す。これによれ
ば,HA230基材の場合には,LSC材,LSM材と
もに2層コーティングにより,1層コーティング材と比
較して暴露1000時間終了後の抵抗率が低くなってい
ることがわかる。
る試験片についての測定結果を表7に示す。MA758
基材の場合には,比較材のうち単体およびLSM1層コ
ーティング材については試験していないが,2層コーテ
ィング材はLSC材,LSM材ともに低い抵抗率を示し
ていることがわかる。
基材11とする試験片についての測定結果を表8に示
す。Cr−5Fe−1Y2O3材の場合にはLSC材と単
体しか試験していないが,LSC材では,暴露1000
時間終了後の抵抗率で2層コーティングの効果が顕著に
出ている。
材11とする試験片についての測定結果を表9に示す。
これによれば,Fe−18Cr−7W基材の場合には,
LSC材,LSM材ともに2層コーティングにより1層
コーティング材よりも暴露1000時間終了後の抵抗率
が低下していることがわかる。
各試験片は,いずれも空気高温暴露後における表面抵抗
率が0.04Ω・cm2以下であり合格であった。また,
比較用試験片である1層コーティング材については,基
材11の種類によっては耐久性能がよくないものも見ら
れたが,本実施例に係る各試験片はいずれも高い耐久性
を示した。このことから各試験片は,高温酸化雰囲気下
においても上層13および下層12の2層コーティング
層が安定して基材11を保護し続け,低い電気抵抗を維
持することが理解できる。
におけるセパレータ材1とすることにより,1ヶ月以上
の連続運転が可能なSOFC10が得られるのである。
また,このセパレータ材1は,基材がセラミック性でな
く金属性なので加工性がよく,コーティング前に行われ
る溝路3,4の形成も容易である。また,高温域での機
械的強度もセラミック基材のものより優れている。ま
た,一般的にはコスト的にもセラミック性のものより優
れている。
る例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。
したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲
内で種々の改良,変形が可能である。例えば,基材11
の耐熱金属の種類は,表1に挙げたもの以外でもよい。
また,上層13および下層12の導電性セラミックス
も,LaとSrとの比率を変更したり,CoもしくはM
nに代えてCrを用いたりあるいはこれらの混合を用い
たりしてもよい。耐熱性があれば他の結晶系のものを用
いてもよい。また,下層12の金属も,他の種類のもの
でもよい。また,皮膜の形成方法も,プラズマ溶射法に
は限定されない。
よれば,機械的強度や加工性といった金属系素材の長所
を生かしつつ,特に800〜1000℃程度の高温域で
長期間にわたって低い電気抵抗を維持できるセパレータ
材が提供されている。
図である。
図である。
する断面図である。
図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 耐熱金属を基材とし,その表面に導電性
セラミックスの表層を有するセパレータ材において,前
記基材と前記表層との間に,前記導電性セラミックスと
金属との混合物の中間層を有することを特徴とするセパ
レータ材。 - 【請求項2】 請求項1のセパレータ材において,前記
導電性セラミックスが,LaXSr1-XMO3(MはCo
またはMn) であることを特徴とするセパレータ材。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2のセパレータ材
において,前記中間層の金属が,NiまたはCrもしく
はこれらの混合を主成分とするものであることを特徴と
するセパレータ材。
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---|---|---|---|
JP10134098A JP4136062B2 (ja) | 1998-04-13 | 1998-04-13 | セパレータ材 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP10134098A JP4136062B2 (ja) | 1998-04-13 | 1998-04-13 | セパレータ材 |
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JPH11297339A true JPH11297339A (ja) | 1999-10-29 |
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JP10134098A Expired - Fee Related JP4136062B2 (ja) | 1998-04-13 | 1998-04-13 | セパレータ材 |
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