JPH11295125A - 空気流量測定装置を用いた内燃機関の制御方法 - Google Patents
空気流量測定装置を用いた内燃機関の制御方法Info
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- JPH11295125A JPH11295125A JP9295598A JP9295598A JPH11295125A JP H11295125 A JPH11295125 A JP H11295125A JP 9295598 A JP9295598 A JP 9295598A JP 9295598 A JP9295598 A JP 9295598A JP H11295125 A JPH11295125 A JP H11295125A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】内燃機関において高精度な空気流量の検出を行
うことにより、排気ガスをきれいにし、地球環境に優し
い内燃機関及び自動車の提供。 【解決手段】内燃機関に吸入される空気流量を測定する
空気流量測定装置において、吸入空気流量＝ゼロの場合
における出力信号より、空気流量測定装置の自己診断を
行い、この自己診断結果を基に、吸入空気流量信号の補
正或いは異常警告を行う機能を有する内燃機関の制御方
法。
うことにより、排気ガスをきれいにし、地球環境に優し
い内燃機関及び自動車の提供。 【解決手段】内燃機関に吸入される空気流量を測定する
空気流量測定装置において、吸入空気流量＝ゼロの場合
における出力信号より、空気流量測定装置の自己診断を
行い、この自己診断結果を基に、吸入空気流量信号の補
正或いは異常警告を行う機能を有する内燃機関の制御方
法。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気流量測定装置
を用いた内燃機関の制御方法に係り、特に自動車のエン
ジンに吸入される空気流量を測定する空気流量測定装置
の診断あるいは補正を行うのに適する内燃機関の制御方
法に関する。
を用いた内燃機関の制御方法に係り、特に自動車のエン
ジンに吸入される空気流量を測定する空気流量測定装置
の診断あるいは補正を行うのに適する内燃機関の制御方
法に関する。
【０００２】
【従来の技術】これまでの技術としては、公知例：特開
平5−26082号公報に示す電子制御燃料噴射システムがあ
るが、本制御では空気流量測定装置の信号を基に燃料噴
射量を決定し、内燃機関の排気系に設置される空燃比セ
ンサの信号よりフィードバック制御を行う構成となって
いる。
平5−26082号公報に示す電子制御燃料噴射システムがあ
るが、本制御では空気流量測定装置の信号を基に燃料噴
射量を決定し、内燃機関の排気系に設置される空燃比セ
ンサの信号よりフィードバック制御を行う構成となって
いる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この制御では
空気流量測定装置の自己診断を行っていないため、空気
流量測定装置の特性が本当に真値であるか検出できな
い。また本制御とは異なったフィードバック制御を行わ
ないシステムでは、空気流量測定装置の出力がズレた場
合に補正する手段がなく、直接排気ガスの成分に影響を
与えている。またディーゼル車のように排気成分を検出
するセンサが現在確立されていない場合は、空気流量測
定装置の信号を真値として使用する以外方法はなく、高
精度な空気流量検出を行おうとした場合、空気流量測定
装置の耐汚損性及び耐久性を向上させるしか方策なかっ
た。
空気流量測定装置の自己診断を行っていないため、空気
流量測定装置の特性が本当に真値であるか検出できな
い。また本制御とは異なったフィードバック制御を行わ
ないシステムでは、空気流量測定装置の出力がズレた場
合に補正する手段がなく、直接排気ガスの成分に影響を
与えている。またディーゼル車のように排気成分を検出
するセンサが現在確立されていない場合は、空気流量測
定装置の信号を真値として使用する以外方法はなく、高
精度な空気流量検出を行おうとした場合、空気流量測定
装置の耐汚損性及び耐久性を向上させるしか方策なかっ
た。
【０００４】本発明の目的は、空気流量信号の異常によ
らない内燃機関の制御方法を提供することにある。
らない内燃機関の制御方法を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記目的は請求項１から
８のいずれかによって達成される。
８のいずれかによって達成される。
【０００６】
【発明の実施の形態】本実施例によれば、空気流量測定
装置を自己診断することにより、空気流量測定装置の汚
損等による特性変化を補正、或いは異常警告すること
で、最適な燃焼状態の維持及び故障部品の早期回収，変
更が可能となり、自動車による悪性ガスの排出量を低減
することが可能となる。また、Ｏ2 センサ等の排気側に
設置されるセンサの信号を基にしたフィードバック制御
を行っていない車両の場合、空気流量測定装置の信号は
燃料を噴射するための基準センサとなるため、空気流量
測定装置の信号は全て真値と受け取る場合が多く、自己
診断を行うことが難しい。しかし本発明のように、空気
流量がゼロの場合で自己診断を行うことにより、空気流
量に依存する誤差を廃止し、センサの出力信号を正確に
判定する自己診断機能を追加することができ、空気流量
測定装置の補正、或いは異常警告を的確に行うことがで
きる。
装置を自己診断することにより、空気流量測定装置の汚
損等による特性変化を補正、或いは異常警告すること
で、最適な燃焼状態の維持及び故障部品の早期回収，変
更が可能となり、自動車による悪性ガスの排出量を低減
することが可能となる。また、Ｏ2 センサ等の排気側に
設置されるセンサの信号を基にしたフィードバック制御
を行っていない車両の場合、空気流量測定装置の信号は
燃料を噴射するための基準センサとなるため、空気流量
測定装置の信号は全て真値と受け取る場合が多く、自己
診断を行うことが難しい。しかし本発明のように、空気
流量がゼロの場合で自己診断を行うことにより、空気流
量に依存する誤差を廃止し、センサの出力信号を正確に
判定する自己診断機能を追加することができ、空気流量
測定装置の補正、或いは異常警告を的確に行うことがで
きる。
【０００７】具体的には、以下の方策を講じた。
【０００８】(1) 空気流量がゼロの時における空気流量
測定装置の出力信号を検出し、その出力値が判定値内か
否かを判定する機能（制御）を有する。
測定装置の出力信号を検出し、その出力値が判定値内か
否かを判定する機能（制御）を有する。
【０００９】(2) エンジン停止後の数秒〜数十秒の間
に、流量がゼロの場合の出力値を入力するよう構成。
に、流量がゼロの場合の出力値を入力するよう構成。
【００１０】(3) 空気流量がゼロの時における空気流量
測定装置の出力信号の初回入力値を基準値として設定す
る制御方法。
測定装置の出力信号の初回入力値を基準値として設定す
る制御方法。
【００１１】(4) 前記初回入力値に対しての判定基準を
設定し、判定基準外の場合、不良品として選別する機能
を有した制御方法。
設定し、判定基準外の場合、不良品として選別する機能
を有した制御方法。
【００１２】(5) 前記した判定公差を外れた場合、任意
の流量特性補正を実施する機能を追加。
の流量特性補正を実施する機能を追加。
【００１３】(6) 前記した判定公差を外れた場合、異常
警告を発し、ユーザーに警告する機能を追加。
警告を発し、ユーザーに警告する機能を追加。
【００１４】以下に発明の実施形態を図１〜図６を用い
て説明する。
て説明する。
【００１５】図１は本発明の一実施形態を示した内燃機
関の吸気系及び制御形態を示したものである。
関の吸気系及び制御形態を示したものである。
【００１６】吸入空気は、エアクリーナ１の入口部から
吸入され、空気流量測定装置２を設置する吸気管、スロ
ットルボディ３を通って、インテークマニホールド４に
侵入する。前記インテークマニホールドに入った空気
は、燃料と同時に燃焼され、エキゾーストマニホールド
５に排出された後、触媒６を通り大気に開放される。次
に自動車の制御方法を説明する。エンジンに吸入される
空気流量は前記空気流量測定装置２の検出した出力信号
をエンジンコントロールユニット(ＥＣＵ)７に入力し、
流量換算を行う。この算出された流量信号より、エンジ
ンの燃焼が最適となるような燃料噴射命令を前記ＥＣＵ
からインジェクタ８に送信し、燃料噴射を実施する。ま
た現在の自動車制御では、排気系にＯ2 センサ，Ａ／Ｆ
センサ等のエンジンの燃焼状態を確認する排気ガスセン
サ９を用いて、空気流量測定装置或いはインジェクタの
計測誤差によるエンジンの燃焼不十分を補正し、最適な
燃焼状態となるようフィードバック制御を採用している
車両もある。
吸入され、空気流量測定装置２を設置する吸気管、スロ
ットルボディ３を通って、インテークマニホールド４に
侵入する。前記インテークマニホールドに入った空気
は、燃料と同時に燃焼され、エキゾーストマニホールド
５に排出された後、触媒６を通り大気に開放される。次
に自動車の制御方法を説明する。エンジンに吸入される
空気流量は前記空気流量測定装置２の検出した出力信号
をエンジンコントロールユニット(ＥＣＵ)７に入力し、
流量換算を行う。この算出された流量信号より、エンジ
ンの燃焼が最適となるような燃料噴射命令を前記ＥＣＵ
からインジェクタ８に送信し、燃料噴射を実施する。ま
た現在の自動車制御では、排気系にＯ2 センサ，Ａ／Ｆ
センサ等のエンジンの燃焼状態を確認する排気ガスセン
サ９を用いて、空気流量測定装置或いはインジェクタの
計測誤差によるエンジンの燃焼不十分を補正し、最適な
燃焼状態となるようフィードバック制御を採用している
車両もある。
【００１７】ここで、本発明の最重要センサとなる空気
流量測定装置の構成について、一実施例である図２を用
いて説明する。
流量測定装置の構成について、一実施例である図２を用
いて説明する。
【００１８】吸入空気は、空気通路を構成するボディ１
０に設置される主通路１１及び副通路１２を通って内燃
機関に吸入される。前記副通路１２には空気流量検出用
の発熱抵抗体１３及び感温抵抗体１４が設置され、また
前記発熱抵抗体１３及び感温抵抗体１４は支持ピン１５
と電気的に接続され、アルミワイヤ１６を介して電子回
路１７に接続される。前記電子回路では、空気流量に応
じて出される発熱抵抗体１３及び感温抵抗体１４の信号
を空気流量に依存した流量信号に変換し、その信号をハ
ーネスを介してＥＣＵに送信する。
０に設置される主通路１１及び副通路１２を通って内燃
機関に吸入される。前記副通路１２には空気流量検出用
の発熱抵抗体１３及び感温抵抗体１４が設置され、また
前記発熱抵抗体１３及び感温抵抗体１４は支持ピン１５
と電気的に接続され、アルミワイヤ１６を介して電子回
路１７に接続される。前記電子回路では、空気流量に応
じて出される発熱抵抗体１３及び感温抵抗体１４の信号
を空気流量に依存した流量信号に変換し、その信号をハ
ーネスを介してＥＣＵに送信する。
【００１９】次に上記説明を考慮して、本発明の特徴及
び効果を説明する。
び効果を説明する。
【００２０】空気流量測定は燃料噴射制御の最も基準と
なるセンサであり、本空気流量測定装置の信号を基準と
して、燃料噴射量を決定する。従って、この空気流量測
定装置の信号検出に誤差を発生した場合、燃料噴射量が
大きく変化し、排気ガス成分及び自動車の走行フィーリ
ングに大きな影響を与えることになる。この場合、前記
にて説明したフィードバック制御を行う車両において
は、その誤差影響はある程度吸収できるが、フィードバ
ック制御を行っていない車両については、この空気流量
測定装置の誤差を極力低減してやる必要がある。またこ
の空気流量測定装置の誤差は、初期的な誤差だけでなく
耐久による劣化、発熱抵抗体部の汚損等による劣化等も
考慮しなければならない。しかし前記したような、空気
流量測定装置の信号を基準（真値）として制御を行って
いる場合、空気を流した状態では空気流量測定装置の信
号を異として判断するのは難しく、判定精度も大幅に悪
くなる。そこで本発明では、吸入空気流量がゼロの場合
における出力信号を検出し、その出力値が判定値以内で
あるか否かを判断することで、空気流量測定装置の自己
診断を行うことを可能とすることができる。
なるセンサであり、本空気流量測定装置の信号を基準と
して、燃料噴射量を決定する。従って、この空気流量測
定装置の信号検出に誤差を発生した場合、燃料噴射量が
大きく変化し、排気ガス成分及び自動車の走行フィーリ
ングに大きな影響を与えることになる。この場合、前記
にて説明したフィードバック制御を行う車両において
は、その誤差影響はある程度吸収できるが、フィードバ
ック制御を行っていない車両については、この空気流量
測定装置の誤差を極力低減してやる必要がある。またこ
の空気流量測定装置の誤差は、初期的な誤差だけでなく
耐久による劣化、発熱抵抗体部の汚損等による劣化等も
考慮しなければならない。しかし前記したような、空気
流量測定装置の信号を基準（真値）として制御を行って
いる場合、空気を流した状態では空気流量測定装置の信
号を異として判断するのは難しく、判定精度も大幅に悪
くなる。そこで本発明では、吸入空気流量がゼロの場合
における出力信号を検出し、その出力値が判定値以内で
あるか否かを判断することで、空気流量測定装置の自己
診断を行うことを可能とすることができる。
【００２１】次に本発明の構成を図３を用いて説明す
る。
る。
【００２２】まず吸入空気流量がゼロの場合の空気流量
測定装置の出力値を測定する。次に、空気流量測定装置
が正常に作動していることを確認するために事前に設定
しておいた判定値と前記出力値を比較し、判定公差を満
足しているか否かを確認する。判定公差内の場合は、本
空気流量測定装置は正常に作動していると判断し、出力
値は真値であるとして内燃機関の制御を行う。公差外の
場合は、この公差に対するズレ量をパラメータにとり、
本パラメータに関連した流量補正値或いは補正係数を加
え、制御用の吸入空気流量を算出する。尚、このゼロ流
量における出力値の測定は定期的に行い、制御に反映さ
せる。
測定装置の出力値を測定する。次に、空気流量測定装置
が正常に作動していることを確認するために事前に設定
しておいた判定値と前記出力値を比較し、判定公差を満
足しているか否かを確認する。判定公差内の場合は、本
空気流量測定装置は正常に作動していると判断し、出力
値は真値であるとして内燃機関の制御を行う。公差外の
場合は、この公差に対するズレ量をパラメータにとり、
本パラメータに関連した流量補正値或いは補正係数を加
え、制御用の吸入空気流量を算出する。尚、このゼロ流
量における出力値の測定は定期的に行い、制御に反映さ
せる。
【００２３】図４には、図３に示した発明制御の一応用
例を示す。
例を示す。
【００２４】車両の制御において、初回に入力されるゼ
ロ流量での出力値を測定し、この出力値が初期値の判定
公差に対しどうかを確認する。この時公差内である場
合、この初期出力値を基準値として設置し、今後のゼロ
流量出力判定の基準値とする。公差外となった場合は、
設置されている空気流量測定装置は不良品であると判断
し、ユーザーに分かるよう異常警告を点灯するよう構成
する。この機能を追加することにより、万が一、空気流
量測定装置の初期的な特性不良品が混入した場合、この
不良品を識別することができる。次に定期的な診断（ゼ
ロ流量の測定）について説明する。定期的なゼロ流量の
測定は、図３にて説明したときと同様に、空気流量測定
装置のゼロ流量出力値が判定公差を満足しているかどう
かを確認する。この場合の基準値（中央値）は前記初期
値（基準値）を基準として公差を設定したものを使用す
る。出力値が公差内である場合は、図３のときと同様、
空気流量測定装置の出力値を真値として制御を行う。公
差外となった場合は、公差に対するズレ量が補正範囲内
か否かを判別し、補正範囲内であれば、補正値或いは補
正係数を加えて流量算出を行って制御に使用し、補正範
囲外となった場合は、ユーザーに分かるよう異常警告を
発し、早急な部品の交換を促す。部品交換を促進するこ
とにより、無理な制御を行わず、エンジンでの燃焼が常
時安定した状態で行えるようにでき、常にクリーンな排
気ガスとすることができる。
ロ流量での出力値を測定し、この出力値が初期値の判定
公差に対しどうかを確認する。この時公差内である場
合、この初期出力値を基準値として設置し、今後のゼロ
流量出力判定の基準値とする。公差外となった場合は、
設置されている空気流量測定装置は不良品であると判断
し、ユーザーに分かるよう異常警告を点灯するよう構成
する。この機能を追加することにより、万が一、空気流
量測定装置の初期的な特性不良品が混入した場合、この
不良品を識別することができる。次に定期的な診断（ゼ
ロ流量の測定）について説明する。定期的なゼロ流量の
測定は、図３にて説明したときと同様に、空気流量測定
装置のゼロ流量出力値が判定公差を満足しているかどう
かを確認する。この場合の基準値（中央値）は前記初期
値（基準値）を基準として公差を設定したものを使用す
る。出力値が公差内である場合は、図３のときと同様、
空気流量測定装置の出力値を真値として制御を行う。公
差外となった場合は、公差に対するズレ量が補正範囲内
か否かを判別し、補正範囲内であれば、補正値或いは補
正係数を加えて流量算出を行って制御に使用し、補正範
囲外となった場合は、ユーザーに分かるよう異常警告を
発し、早急な部品の交換を促す。部品交換を促進するこ
とにより、無理な制御を行わず、エンジンでの燃焼が常
時安定した状態で行えるようにでき、常にクリーンな排
気ガスとすることができる。
【００２５】次に、前記にて説明したゼロ流量の定期的
な測定方法について、以下説明する。吸入空気流量がゼ
ロの場合の空気流量測定装置の出力値を測定する場合、
空気の乱れ，対流及び電源起動時、停止時の追従後れ等
により、誤差を発生することが懸念される。この場合、
流体的及び電気的に如何に安定させた状態で出力値を測
定するかが鍵となってくる。そこで本発明では、エンジ
ン停止後（場合によってはイグニッションＯＦＦ後）、
空気の流れが安定した時の出力値を測定することによ
り、前記誤差を最低限とすることを可能とした。前記し
たゼロ流量時の安定化時間及び出力測定時間は数秒〜数
十秒が最適である。エンジン始動前とした場合、起動特
性が遅い空気流量測定装置で追従後れによる誤差を発生
したり、数秒〜数十秒の間イグニッションＯＮの状態で
放置し、エンジン始動しない状態が必要となるため、実
用的には難しい。但し、起動特性の非常に速い空気流量
特性装置であれば、問題なく検出できる場合もある。
な測定方法について、以下説明する。吸入空気流量がゼ
ロの場合の空気流量測定装置の出力値を測定する場合、
空気の乱れ，対流及び電源起動時、停止時の追従後れ等
により、誤差を発生することが懸念される。この場合、
流体的及び電気的に如何に安定させた状態で出力値を測
定するかが鍵となってくる。そこで本発明では、エンジ
ン停止後（場合によってはイグニッションＯＦＦ後）、
空気の流れが安定した時の出力値を測定することによ
り、前記誤差を最低限とすることを可能とした。前記し
たゼロ流量時の安定化時間及び出力測定時間は数秒〜数
十秒が最適である。エンジン始動前とした場合、起動特
性が遅い空気流量測定装置で追従後れによる誤差を発生
したり、数秒〜数十秒の間イグニッションＯＮの状態で
放置し、エンジン始動しない状態が必要となるため、実
用的には難しい。但し、起動特性の非常に速い空気流量
特性装置であれば、問題なく検出できる場合もある。
【００２６】また空気流量測定装置の性質として温度特
性を有する場合があるが、温度特性を有した空気流量特
性装置の場合、ゼロ流量でも出力値が変化することがあ
る。この場合は、本システムに設置される吸気温センサ
の信号を使用して出力値の補正を行うことにより、更に
高精度な制御を行うことができる。
性を有する場合があるが、温度特性を有した空気流量特
性装置の場合、ゼロ流量でも出力値が変化することがあ
る。この場合は、本システムに設置される吸気温センサ
の信号を使用して出力値の補正を行うことにより、更に
高精度な制御を行うことができる。
【００２７】次に図５，図６を用いて空気流量測定装置
の特性（性質）の一実施例を説明する。
の特性（性質）の一実施例を説明する。
【００２８】図の横軸を空気流量、縦軸を空気流量測定
装置の出力信号とした場合、空気流量測定装置の出力は
図のようなカーブ２０となる。空気流量測定装置の流量
特性は２点の調整点Ｑ1，Ｑ2を合わせるように調整する
ことで、空気流量と出力信号の適合を行っている。この
場合、２点の調整点を合わせるように調整するため、空
気流量測定装置を構成する部品の各々の誤差を吸収しき
れない場合は、カーブ２１，２２のような曲がりが発生
する。このため、吸入空気流量＝ゼロで判定する場合、
判定値に許容値を持たせておく必要がある。また空気流
量測定装置の許容範囲内での流量特性の変化（ゼロ流
量）による誤差を吸収するため、ＥＣＵに入力される初
回のゼロ流量時の出力値を基準値としてＥＣＵ内部に保
存し、その基準値を中心値として許容公差設定を行うこ
とにより、製品個別での特性誤差（バラツキ）を吸収す
ることができるため、更に高精度な制御を行うことがで
きる。また初回入力される信号値に対して許容公差を設
定しておけば、空気流量測定装置の初期的な流量特性不
良品を車両組付け時に検出，排除することができる。
装置の出力信号とした場合、空気流量測定装置の出力は
図のようなカーブ２０となる。空気流量測定装置の流量
特性は２点の調整点Ｑ1，Ｑ2を合わせるように調整する
ことで、空気流量と出力信号の適合を行っている。この
場合、２点の調整点を合わせるように調整するため、空
気流量測定装置を構成する部品の各々の誤差を吸収しき
れない場合は、カーブ２１，２２のような曲がりが発生
する。このため、吸入空気流量＝ゼロで判定する場合、
判定値に許容値を持たせておく必要がある。また空気流
量測定装置の許容範囲内での流量特性の変化（ゼロ流
量）による誤差を吸収するため、ＥＣＵに入力される初
回のゼロ流量時の出力値を基準値としてＥＣＵ内部に保
存し、その基準値を中心値として許容公差設定を行うこ
とにより、製品個別での特性誤差（バラツキ）を吸収す
ることができるため、更に高精度な制御を行うことがで
きる。また初回入力される信号値に対して許容公差を設
定しておけば、空気流量測定装置の初期的な流量特性不
良品を車両組付け時に検出，排除することができる。
【００２９】次に空気流量測定装置の劣化，汚損等によ
り流量特性が変化した場合の状況について説明する。
り流量特性が変化した場合の状況について説明する。
【００３０】空気流量測定装置が劣化或いは汚損した時
に流量特性が変化した場合は、Ｑ1或いはＱ2 での出力
値が変化（上下方向のどちらかにシフト）するため、図
４に示すような特性変化となる。即ち、Ｑ1，Ｑ2のゲイ
ンがズレることにより、空気流量＝ゼロの場合における
空気流量特性装置の出力値が変化する。この特性を利用
すれば、空気流量測定装置の自己診断を正確に行うこと
が可能となる。
に流量特性が変化した場合は、Ｑ1或いはＱ2 での出力
値が変化（上下方向のどちらかにシフト）するため、図
４に示すような特性変化となる。即ち、Ｑ1，Ｑ2のゲイ
ンがズレることにより、空気流量＝ゼロの場合における
空気流量特性装置の出力値が変化する。この特性を利用
すれば、空気流量測定装置の自己診断を正確に行うこと
が可能となる。
【００３１】次に前記した空気流量測定装置の自己診断
結果の活用について説明する。
結果の活用について説明する。
【００３２】自己診断により空気流量測定装置の特性変
化が認められた場合、その特性の変化方向及び変化量等
により、流量特性に任意の補正値を加えて制御すること
で、特性変化に対する補正を行うことができる。空気流
量測定装置では、汚損劣化による変化が大きな課題とさ
れているが、本制御を用いることにより、空気流量測定
装置の汚損に影響されない或いはされにくい内燃機関の
制御を行うことができる。また本制御は、汚損による影
響が懸念されるディーゼル車や、フィードバック制御を
行っていない制御車両において、特に有効な手段とな
る。また自己診断のその他の活用法としては、変化分が
大きい場合、異常警告を出力し、ユーザーに知らせるこ
とにより、部品の交換を促し、有害な排気ガスを排出し
ないよう対応することが可能となる。
化が認められた場合、その特性の変化方向及び変化量等
により、流量特性に任意の補正値を加えて制御すること
で、特性変化に対する補正を行うことができる。空気流
量測定装置では、汚損劣化による変化が大きな課題とさ
れているが、本制御を用いることにより、空気流量測定
装置の汚損に影響されない或いはされにくい内燃機関の
制御を行うことができる。また本制御は、汚損による影
響が懸念されるディーゼル車や、フィードバック制御を
行っていない制御車両において、特に有効な手段とな
る。また自己診断のその他の活用法としては、変化分が
大きい場合、異常警告を出力し、ユーザーに知らせるこ
とにより、部品の交換を促し、有害な排気ガスを排出し
ないよう対応することが可能となる。
【００３３】以上説明したように、本発明品を採用する
ことにより、空気流量測定装置自体の自己診断を行うこ
とにより、内燃機関の制御における空気流量の検出精度
を向上させ、流量特性変化時における流量補正或いは故
障警告を行うことにより、エンジンの燃焼状態を常に良
好な状態とし、地球環境に優しい内燃機関を提供が可能
となる。
ことにより、空気流量測定装置自体の自己診断を行うこ
とにより、内燃機関の制御における空気流量の検出精度
を向上させ、流量特性変化時における流量補正或いは故
障警告を行うことにより、エンジンの燃焼状態を常に良
好な状態とし、地球環境に優しい内燃機関を提供が可能
となる。
【００３４】
【発明の効果】本発明によれば、内燃機関における空気
流量測定手段を高精度化することができ、更に空気流量
測定装置の自己診断を行うことにより、安全性の高い自
動車の提供が可能となる。また排気ガスに最も影響を与
える燃焼状態を決定するキーセンサである空気流量測定
装置の高精度化に伴い、地球環境に優しい、内燃機関及
び自動車の提供が可能となる。
流量測定手段を高精度化することができ、更に空気流量
測定装置の自己診断を行うことにより、安全性の高い自
動車の提供が可能となる。また排気ガスに最も影響を与
える燃焼状態を決定するキーセンサである空気流量測定
装置の高精度化に伴い、地球環境に優しい、内燃機関及
び自動車の提供が可能となる。
【図１】本発明の一実施例を示す内燃機関の吸気系構
成。
成。
【図２】本発明の一実施例を示す空気流量測定装置。
【図３】本発明の一実施例を示す制御方法。
【図４】本発明の一応用例を示す制御方法。
【図５】本発明の一実施例を示す空気流量測定装置の出
力特性（１）。
力特性（１）。
【図６】本発明の一実施例を示す空気流量測定装置の出
力特性（２）。
力特性（２）。
１…エアクリーナ、２…空気流量測定装置、３…スロッ
トルボディ、４…インテークマニホールド、５…エキゾ
ーストマニホールド、６…触媒、７…エンジンコントロ
ールユニット、８…インジェクタ、９…排気ガスセン
サ、１０…ボディ、１１…主通路、１２…副通路、１３
…発熱抵抗体、１４…感温抵抗体、１５…支持ピン、１
６…アルミワイヤ、１７…電子回路、２０〜２４…流量
特性カーブ。
トルボディ、４…インテークマニホールド、５…エキゾ
ーストマニホールド、６…触媒、７…エンジンコントロ
ールユニット、８…インジェクタ、９…排気ガスセン
サ、１０…ボディ、１１…主通路、１２…副通路、１３
…発熱抵抗体、１４…感温抵抗体、１５…支持ピン、１
６…アルミワイヤ、１７…電子回路、２０〜２４…流量
特性カーブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 津曲 守 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内
Claims (8)
- 【請求項１】内燃機関に吸入される空気を流す空気通路
内に、前記吸入空気流量を測定する発熱抵抗体及び感温
抵抗体を設置し、前記発熱抵抗体及び感温抵抗体と電気
的に接続し、空気流量に応じた信号を出力する回路部と
を有する空気流量測定装置を用いた内燃機関の制御方法
において、 吸入空気流量がゼロの時における空気流量測定装置の出
力信号を定期的に検出し、前記検出値を基にして、実際
に空気が流れた場合における前記空気流量測定装置の出
力流量値を診断或いは補正する機能を有した空気流量測
定装置を用いた内燃機関の制御方法。 - 【請求項２】内燃機関に吸入される空気を流す空気通路
内に、前記吸入空気流量を測定する発熱抵抗体及び感温
抵抗体を設置し、前記発熱抵抗体及び感温抵抗体と電気
的に接続し、空気流量に応じた信号を出力する回路部と
を有する空気流量測定装置を用いた内燃機関の制御方法
において、 前記吸入空気流量がゼロの場合における空気流量測定装
置の出力信号のうち、初回に入力される信号値を記憶さ
せ、本初回入力信号値を基準値として設定し、以後定期
的に吸入空気流量がゼロの場合における空気流量測定装
置の出力信号を入力し、本出力信号値を、前記基準値と
比較し、本比較結果を基に、実際に空気が流れた場合に
おける前記空気流量測定装置の出力流量値を診断或いは
補正する機能を有した空気流量測定装置を用いた内燃機
関の制御方法。 - 【請求項３】請求項１または２において、前記吸入空気
流量がゼロの場合の空気流量測定装置の出力値を検出す
るのは、エンジン停止後の所定時間において、空気流量
測定装置及びエンジンコントロールユニットの電源をＯ
Ｎとしておき、エンジン停止後の空気流量がゼロにて安
定した場合における空気流量測定装置の出力信号を検出
することを特徴とした空気流量測定装置を用いた内燃機
関の制御方法。 - 【請求項４】請求項１または２において、前記定期的に
検出される空気流量がゼロの場合における出力信号値
を、規定の基準値に対する判定公差を設け、公差外の場
合にのみ流量信号値の診断或いは補正を実施する機能を
有した空気流量測定装置を用いた内燃機関の制御方法。 - 【請求項５】請求項１または２において、前記定期的に
検出される空気流量がゼロの場合における出力信号値
を、規定の基準値に対する判定公差を設け、公差外の場
合にのみ異常警告等を発し、不良品の検出を行う機能を
有した空気流量測定装置を用いた内燃機関の制御方法。 - 【請求項６】請求項２において、前記初回入力された信
号値を規定の判定基準と比較し、初期的な不良品の検出
を行う機能を有する空気流量測定装置を用いた内燃機関
の制御方法。 - 【請求項７】請求項４または５において、前記判定公差
外となった場合、前記基準値とのズレ量を新たな判定公
差に設定し、本ズレ量が判定値以内の場合であれば、実
際に空気が流れた場合の流量信号値に診断或いは補正を
加えて使用し、判定公差外となった場合は、不良品とし
て検出する機能を有する空気流量測定装置を用いた内燃
機関の制御方法。 - 【請求項８】請求項１〜７の何れかにおいて、前記吸入
空気流量がゼロの場合における空気流量測定装置の出力
信号値を測定する場合、内燃機関の吸気系に設置される
吸気温センサの出力信号を利用して補正を加える構成を
有する空気流量測定装置を用いた内燃機関の制御方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9295598A JPH11295125A (ja) | 1998-04-06 | 1998-04-06 | 空気流量測定装置を用いた内燃機関の制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9295598A JPH11295125A (ja) | 1998-04-06 | 1998-04-06 | 空気流量測定装置を用いた内燃機関の制御方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11295125A true JPH11295125A (ja) | 1999-10-29 |
Family
ID=14068890
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9295598A Pending JPH11295125A (ja) | 1998-04-06 | 1998-04-06 | 空気流量測定装置を用いた内燃機関の制御方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11295125A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7213455B2 (en) | 2003-12-19 | 2007-05-08 | Hitachi, Ltd. | Thermal type gas flow measuring instrument |
-
1998
- 1998-04-06 JP JP9295598A patent/JPH11295125A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7213455B2 (en) | 2003-12-19 | 2007-05-08 | Hitachi, Ltd. | Thermal type gas flow measuring instrument |
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