JPH11294925A - 横型冷蔵庫 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 横型冷蔵庫の構造を改良し、庫内に収容でき
る商品の幅を広げることを目的とする。 【解決手段】 断熱箱体本体１の天面に天面開口部１１
を設け、この天面開口部１１と合致する間口を底面に備
え、前面または天面に開閉自在の扉１３を有した断熱箱
体１２を据え付け、この両方を１つの冷却ユニットで冷
却することにより、１台の機械で２種類の機械の役割を
果たすことが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、一般的にアンダー
カウンターと称する業務用横型冷蔵庫に関し、特に使用
用途の拡大のための断熱箱体の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の横型冷蔵庫としては特開
平７−３１８２１６号公報に示すような、内外両箱間に
断熱材を設けて形成し、前面に開口を有すると共に、冷
却器を収納した冷却室を画成する横長の断熱箱体と、該
断熱箱体の側部に設けられ、前記冷却器と共に冷凍サイ
クルを構成する凝縮器，圧縮機等を収納した機械室と、
前記断熱箱体内の上部に設けられ、前記冷却室の吐出口
に対向して横方向に延在すると共に、前面及び側面に冷
気吹出口を形成したダクトと、前記断熱箱体の前面開口
を開閉自在に閉塞する断熱扉により構成されているもの
が一般的によく知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の横型冷蔵庫は、その使用用途が厨房室のアンダーカ
ウンター等に限られ、設置可能な場所も自ずと限られて
いた。

【０００４】本発明は上記従来の課題を解決するよう
に、使用用途を拡大するために断熱箱体の構成の改良を
図った横型冷蔵庫を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、内箱と外箱と断熱材とにより形成された
前面及び天面に開口を有する横長の断熱箱体本体と、圧
縮機，凝縮器等を格納する前記断熱箱体本体に隣接して
設置される機械室と、前記内箱に設けた蒸発器等を格納
する冷却室と、前記断熱箱体本体の前面開口部を開閉自
在に閉塞する断熱扉と、前記断熱箱体本体の天面開口部
と合致する間口を底面に備え、前面または天面に開閉自
在の扉を有した断熱箱体により構成された横型冷蔵庫と
したのである。

【０００６】これにより、横型冷蔵庫の上部からも商品
の出し入れが可能となり、また天面の扉に透明部材を用
いると断熱箱体本体は横型冷蔵庫，断熱箱体はショーケ
ースと１台の機械で２種類の機械の役割を果たすことが
可能となる。

【０００７】また、断熱箱体を脱着自在とし、断熱箱体
本体の天面開口部に開閉自在の蓋を設けた請求項１記載
の横型冷蔵庫としたのである。

【０００８】これにより、設置場所と使用目的によっ
て、上部の断熱箱体を付けたり外したりできるようにな
り、より広範囲な使用法を提供することができる。

【０００９】また、断熱箱体の底面または背面または天
面に冷却空間を形成するように所定の間隔を有して配さ
れた伝熱パネルを設けた請求項１または請求項２記載の
横型冷蔵庫としたのである。

【００１０】これにより、断熱箱体本体は通常の横型冷
蔵庫，断熱箱体は恒温高湿庫として使用することがで
き、保存できる商品の幅を広げ、より広範囲な使用法を
提供することができる。

【００１１】また、冷却室に冷気吹出口を複数箇所備
え、前記冷気吹出口すべてに開閉自在の蓋を設けた請求
項１または請求項３記載の横型冷蔵庫としたのである。

【００１２】これにより、断熱箱体に商品を収納しない
場合、または断熱箱体を冷却する必要がない場合、断熱
箱体に冷気を送る冷気吹出口の蓋を閉じ、断熱箱体本体
に冷気を送る第２冷気吹出口の蓋を開けることにより、
断熱箱体本体の冷却速度を速めることができる。

【００１３】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、内箱と外箱と断熱材とにより形成された前面及び天
面に開口を有する横長の断熱箱体本体と、圧縮機，凝縮
器等を格納する前記断熱箱体本体に隣接して設置される
機械室と、前記内箱に設けた蒸発器等を格納する冷却室
と、前記断熱箱体本体の前面開口部を開閉自在に閉塞す
る断熱扉と、前記断熱箱体本体の天面開口部と合致する
間口を底面に備え、前面または天面に開閉自在の扉を有
した断熱箱体により構成された横型冷蔵庫としたもので
あり、横型冷蔵庫の上部からも商品の出し入れが可能と
なり、断熱箱体本体と断熱箱体とで使用用途を分けるこ
とが可能となり、使用用途を拡大させるという作用を有
する。

【００１４】本発明の請求項２に記載の発明は、断熱箱
体を脱着自在とし、断熱箱体本体の天面開口部に開閉自
在の蓋を設けた請求項１記載の横型冷蔵庫としたもので
あり、設置場所と使用目的によって、上部の断熱箱体を
付けたり外したりできるようになり、より広範囲な使用
法を提供するという作用を有する。

【００１５】本発明の請求項３に記載の発明は、断熱箱
体の底面または背面または天面に冷却空間を形成するよ
うに所定の間隔を有して配された伝熱パネルを設けた請
求項１または請求項２記載の横型冷蔵庫としたものであ
り、断熱箱体本体は通常の横型冷蔵庫、断熱箱体は恒温
高湿庫として使用することができ、保存できる商品の幅
を広げ、より広範囲な使用法を提供するという作用を有
する。

【００１６】本発明の請求項４に記載の発明は、冷却室
に冷気吹出口を複数箇所備え、前記冷気吹出口すべてに
開閉自在の蓋を設けた請求項１または請求項３記載の横
型冷蔵庫としたものであり、断熱箱体に商品を収納しな
い場合、または断熱箱体を冷却する必要がない場合、断
熱箱体に冷気を送る冷気吹出口の蓋を閉じ、断熱箱体本
体に冷気を送る第２冷気吹出口の蓋を開けることによ
り、断熱箱体本体の冷却速度を速めるという作用を有す
る。

【００１７】

【実施例】以下本発明による横型冷蔵庫の実施例につい
て、図面を参照しながら説明する。

【００１８】（実施例１）図１は本発明の実施例１を示
す横型冷蔵庫の外観構造斜視図、図２は本発明の実施例
１を示す横型冷蔵庫の正面断面図である。

【００１９】横長の断熱箱体本体１は、ステンレス製の
内箱２及び外箱３と両箱間に発泡ポリウレタン樹脂を充
填された断熱材４とにより形成されており、断熱箱体本
体１側面に圧縮機５，凝縮器６等を格納する機械室７，
断熱箱体本体１の内箱２に蒸発器８等を格納する冷却室
９，断熱箱体本体１前面に開閉自在に閉塞する断熱扉１
０が設置されている。

【００２０】断熱箱体本体１の天面には、天面開口部１
１が２ケ所設けられており、この天面開口部１１と合致
する間口を底面に持つ断熱箱体１２が断熱箱体本体１の
天面半分程度の奥行きを有し、設置されている。

【００２１】断熱箱体１２には、天面から正面にかけて
アクリル製の透明板で作られた開閉自在な扉１３が設置
されており、扉１３を通して断熱箱体１２に格納されて
いる商品を直接確認できる構造となっている。

【００２２】以上の構成に基づき、動作を説明する。冷
却室９内の蒸発器８と熱交換を行い、庫内ファン１４に
よって冷却室の上部に設けられた冷気吹出口１５から送
られる冷気は、まず断熱箱体１２に送られ、断熱箱体１
２の冷却を行う。その後、断熱箱体本体１に送られ、断
熱箱体本体１内の冷却を行った後、冷気吸込口１６から
吸い込まれ、再び蒸発器８と熱交換を行う。

【００２３】上記に示したような構造とすることによ
り、断熱箱体本体１は通常の横型冷蔵庫と全く同様の使
い方が可能であり、天面の手前側半分を従来と同じく調
理するための作業台として使用することができる。ま
た、天面の奥側に設置された断熱箱体１２はショーケー
スとしての使用が可能であり、調理に使用する食材を断
熱箱体１２に保存することにより、食材の鮮度を常に目
視で確認することができる。また、今回の調理に使用す
る食材を断熱箱体１２に保存することにより、横型冷蔵
庫の天板上のみで作業をすることができ、作業効率を向
上させることができる。また、それぞれ別の役割を担う
断熱箱体１と断熱箱体１２を１つの冷却ユニットで冷却
することが可能となる。

【００２４】なお、本実施例では断熱箱体１２の天面か
ら正面にかけてアクリル製の透明板を用いているが、必
ずしもこれに限定するものではなく、庫内を確認する必
要がなければ通常の断熱扉で何ら問題はない。

【００２５】なお、本実施例では断熱箱体１２の奥行き
を断熱箱体本体１の半分程度とし、幅を断熱箱体本体１
と同じ長さにしているが、必ずしもこれに限定するもの
ではなく、使用場所，使用方法によりこの大きさは変化
する。

【００２６】なお、本実施例では断熱箱体本体１の天面
開口部１１を２ケ所としているが、必ずしもこれに限定
されるものではなく、最適な庫内温度を保つために必要
な数とする。

【００２７】（実施例２）図３は本発明の実施例２を示
す横型冷蔵庫の外観構造斜視図、図４は本発明の実施例
２を示す横型冷蔵庫の正面断面図である。

【００２８】横長の断熱箱体本体１は、ステンレス製の
内箱２及び外箱３と両箱間に発泡ポリウレタン樹脂を充
填された断熱材４とにより形成されており、断熱箱体本
体１側面に圧縮機５，凝縮器６等を格納する機械室７，
断熱箱体本体１の内箱２に蒸発器８等を格納する冷却室
９、断熱箱体本体１前面に開閉自在に閉塞する断熱扉１
０が設置さている。

【００２９】断熱箱体本体１の天面には、天面開口部１
１が２ケ所設けられており、この天面開口部１１を開閉
させることができるようにスライド式の蓋１７が設置さ
れている。

【００３０】また、断熱箱体本体１天面には、天面開口
部１１と合致する間口を底面に持つ脱着自在な断熱箱体
１２が断熱箱体本体１の天面半分程度の奥行きを有し、
設置されている。

【００３１】断熱箱体１２には、天面から正面にかけて
アクリル製の透明板で作られた開閉自在な扉１３が設置
されており、扉１３を通して断熱箱体１２に格納されて
いる商品を直接確認できる構造となっている。

【００３２】以上の構成に基づき、動作を説明する。断
熱箱体１２を取り付けて使用する場合、蓋１７は開けら
れているため、冷却室９内の蒸発器８と熱交換を行い、
庫内ファン１４によって冷却室の上部に設けられた冷気
吹出口１５から送られる冷気は、まず断熱箱体１２に送
られ、断熱箱体１２の冷却を行う。その後、断熱箱体本
体１に送られ、断熱箱体本体１内の冷却を行った後、冷
気吸込口１６から吸い込まれ、再び蒸発器８と熱交換を
行う。

【００３３】次に断熱箱体１２を取り外し、通常のアン
ダーカウンターで使用する場合、蓋１７は閉じられてい
るため、冷却室９内の蒸発器と熱交換を行い、庫内ファ
ン１４によって冷却室の上部に設けられた冷気吹出口１
５から送られる冷気は、断熱箱体本体１にのみ送られ、
断熱箱体本体１内の冷却を行った後、冷気吸込口１６か
ら吸い込まれ、再び蒸発器８と熱交換を行う。

【００３４】このように断熱箱体１２を脱着可能な構造
とすることにより、設置場所の関係で通常の横型冷蔵庫
しか設置できない場合においても同一の機械で対応する
ことができ、また季節によって断熱箱体１２が必要なと
き、必要でないときと使い分けをすることができる。ま
た、断熱箱体１２を取り外した場合、取り付けている場
合に比べて冷却する容積が小さくなり、冷却速度を速め
ることができる。

【００３５】なお、本実施例では断熱箱体１２の天面か
ら正面にかけてアクリル製の透明板を用いているが、必
ずしもこれに限定するものではなく、庫内を確認する必
要がなければ通常の断熱扉で何ら問題はない。

【００３６】なお、本実施例では断熱箱体１２の奥行き
を断熱箱体本体１の半分程度とし、幅を断熱箱体本体１
と同じ長さにしているが、必ずしもこれに限定するもの
ではなく、使用場所，使用方法によりこの大きさは変化
する。

【００３７】なお、本実施例では断熱箱体本体１の天面
開口部１１を２ケ所としているが、必ずしもこれに限定
されるものではなく、最適な庫内温度を保つために必要
な数とする。

【００３８】なお、本実施例では断熱箱体本体１の天面
開口部１１に設置してある蓋１７を開閉自在なスライド
式としているが、必ずしもこれに限定されるものではな
く、天面開口部１１を閉塞することができるならば別の
構造でも問題はない。

【００３９】（実施例３）図５は本発明の実施例３を示
す横型冷蔵庫の正面断面図である。

【００４０】横長の断熱箱体本体１は、ステンレス製の
内箱２及び外箱３と両箱間に発泡ポリウレタン樹脂を充
填された断熱材４とにより形成されており、断熱箱体本
体１側面に圧縮機５，凝縮器６等を格納する機械室７、
熱箱体本体１の内箱２に蒸発器８等を格納する冷却室
９、断熱箱体本体１前面に開閉自在に閉塞する断熱扉１
０が設置されている。

【００４１】断熱箱体本体１の天面には、天面開口部１
１が２ケ所設けられており、この天面開口部１１と合致
する間口を底面に持つ断熱箱体１２が断熱箱体本体１の
天面半分程度の奥行きを有し、設置されている。

【００４２】断熱箱体１２内には、側面から背面及び天
面に冷却空間１８を形成するように所定の間隔を有して
配されたステンレス製の伝熱パネル１９を設け、天面か
ら正面にかけてアクリル製の透明板で作られた開閉自在
な扉１３が設置されており、扉１３を通して断熱箱体１
２に格納されている商品を直接確認できる構造となって
いる。

【００４３】以上の構造に基づき、動作を説明する。冷
却室９内の蒸発器８と熱交換を行い、庫内ファン１４に
よって冷却室の上部に設けられた冷気吹出口１５から送
られる冷気は、断熱箱体１２内に形成された冷却空間１
８に送られる。冷却空間１８に送られた冷気は、強制対
流熱伝達作用により伝熱パネル１９を冷却し、冷却され
た伝熱パネル１９による自然対流熱伝達及び輻射冷却作
用によって断熱箱体１２内を冷却する。その後、断熱箱
体本体１内天面に形成された冷気吹出口２０から断熱箱
体本体１に送られた冷気は、断熱箱体本体１内を冷却し
た後、冷気吸込口１６から吸い込まれ、再び蒸発器８と
熱交換を行う。

【００４４】上記に示したような構造とすることによ
り、断熱箱体本体１は通常の横型冷蔵庫と全く同様の使
い方が可能であり、天面の手前側半分を従来と同じく調
理するための作業台として使用することができる。ま
た、天面の奥側に設置された断熱箱体１２は恒温高湿シ
ョーケースとして使用が可能であり、この部分に高湿度
で保存する必要のある寿司ネタや野菜などを保存するこ
とができる。また、通常の横型冷蔵庫と恒温高湿ショー
ケースを１つの冷却ユニットで冷却することが可能であ
る。

【００４５】なお、本実施例では断熱箱体１２の天面か
ら正面にかけて透明部材を用いているが、必ずしもこれ
に限定するものではなく、庫内を確認する必要がなけれ
ば通常の断熱扉で何ら問題はない。

【００４６】なお、本実施例では断熱箱体１２の奥行き
を断熱箱体本体１の半分程度とし、幅を断熱箱体本体１
と同じ長さにしているが、必ずしもこれに限定するもの
ではなく、使用場所，使用方法によりこの大きさは変化
する。

【００４７】なお、本実施例では断熱箱体本体１の天面
開口部１１を２ケ所としているが、必ずしもこれに限定
されるものではなく、最適な庫内温度を保つために必要
な数とする。

【００４８】（実施例４）図６は本発明の実施例４を示
す横型冷蔵庫の側面断面図である。

【００４９】横長の断熱箱体本体１は、ステンレス製の
内箱２及び外箱３と両箱間に発泡ポリウレタン樹脂を充
填された断熱材４とにより形成されており、断熱箱体本
体１側面に圧縮機５，凝縮器６等を格納する機械室７，
断熱箱体本体１の内箱２に蒸発器８等を格納する冷却室
９，断熱箱体本体１前面に開閉自在に閉塞する断熱扉１
０が設置されている。

【００５０】冷却室には冷気吹出口１５を開閉すること
ができるようにスライド式の蓋２１が設置されている。

【００５１】断熱箱体本体１の天面には、天面開口部１
１が２ケ所設けられており、この天面開口部１１を開閉
させることができるようにスライド式の蓋１７が設置さ
れている。

【００５２】また、断熱箱体本体１の天面には、天面開
口部１１と合致する間口を底面に持つ脱着自在な断熱箱
体１２が断熱箱体本体１の天面半分程度の奥行きを有
し、設置されている。

【００５３】断熱箱体１２内には、側面から背面及び天
面に冷却空間１８を形成するように所定の間隔を有して
配されたステンレス製の伝熱パネル１９を設け、天面か
ら正面にかけてアクリル製の透明板で作られた開閉自在
な扉１３が設置されており、扉１３を通して断熱箱体１
２に格納されている商品を直接確認できる構造となって
いる。

【００５４】ここでは、断熱箱体本体１と断熱箱体１２
は脱着可能な構造としており、断熱箱体１２内に商品を
収納しない場合、または断熱箱体１２を冷却しない場
合、または断熱箱体１２を取り外した場合、天面開口部
１１に設置してあるスライド式の蓋１７を閉め、冷却室
９正面に取り付けてある第２冷気吹出口２１に設置して
あるスライド式で開閉自在の蓋２２を開けることによ
り、断熱箱体本体１内の冷却速度を速めることができ
る。

【００５５】以上の構成に基づき、動作を説明する。断
熱箱体１２を冷却する場合、蓋１７は開けられ、蓋２２
は閉じられた状態である。この場合、冷却室９内の蒸発
器８と熱交換を行い、庫内ファン１４によって冷却室の
上部に設けられた冷気吹出口１５から送られる冷気は、
断熱箱体１２内に形成された冷却空間１８に送られ、伝
熱パネル１９を介した間接冷却によって断熱箱体１２内
を冷却する。その後、断熱箱体本体１内天面に形成され
た冷気吹出口２０から断熱箱体本体１に送られた冷気
は、断熱箱体本体１内を冷却した後、冷気吸込口１６か
ら吸い込まれ、再び蒸発器８と熱交換を行う。

【００５６】次に断熱箱体１２を取り外した場合、また
は冷却しない場合、蓋１７は閉じられ、蓋２２は開けら
れた状態である。この場合、冷却室９内の蒸発器と熱交
換を行い、庫内ファン１４によって冷却室の正面に設け
られた第２冷気吹出口２１から送られる冷気は、断熱箱
体本体１にのみ送られ、断熱箱体本体１内の冷却を行っ
た後、冷気吸込口１６から吸い込まれ、再び蒸発器８と
熱交換を行う。このため、断熱箱体１２を取り付けてい
る場合に比べて冷却する容積が小さくなり、冷却速度を
速めることができる。

【００５７】上記に示したような構造とすることによ
り、断熱箱体本体１は通常の横型冷蔵庫と全く同様の使
い方が可能である。また、営業時間は断熱箱体１２を使
用し、営業時間外は使用しないというような頻繁な使用
変更にも、蓋１７を閉じ、蓋２２を開けるという容易な
方法で実現可能となる。

【００５８】なお、本実施例では断熱箱体１２の天面か
ら正面にかけて透明部材を用いているが、必ずしもこれ
に限定するものではなく、庫内を確認する必要がなけれ
ば通常の断熱扉で何ら問題はない。

【００５９】なお、本実施例では断熱箱体１２の奥行き
を断熱箱体本体の半分程度とし、幅を断熱箱体本体１と
同じ長さにしているが、必ずしもこれに限定するもので
はなく、使用場所，使用方法によりこの大きさは変化す
る。

【００６０】なお、本実施例では断熱箱体本体の天面開
口部１１を２ケ所としているが、必ずしもこれに限定さ
れるものではなく、最適な庫内温度を保つために必要な
数とする。

【００６１】なお、本実施例では断熱箱体本体１の天面
開口部１１に設置してある蓋１７を開閉自在なスライド
式としているが、必ずしもこれに限定されるものではな
く、天面開口部１１を閉塞することができるならば別の
構造でも問題はない。

【００６２】なお、本実施例では冷却室９に設置してあ
る蓋２１を開閉する構造としているが、必ずしもこれに
限定されるものではなく、冷却室９の冷気吹出口１１か
ら風の流れを遮断することができれば別の構造でも問題
はない。

【００６３】

【発明の効果】以上説明したように本発明は、通常の横
型冷蔵庫に断熱箱体と断熱箱体の前面または天面に開閉
自在の扉を備え、１つの冷却ユニットでこの両方を冷却
することができるため、１台の機械で２種類の機械の役
割を果たすことが可能であり、かつ通常の横型冷蔵庫と
同様に天板の一部を作業台として確保していることか
ら、従来の使用法を損なうことがない。

【００６４】また、断熱箱体を脱着可能とすることによ
り、従来よりも広範囲な使用場所及び使用法を提供する
ことができる。

【００６５】また、断熱箱体の底面または背面または天
面に冷却空間を形成するように所定の間隔を有して伝熱
パネルを設けることにより、保存できる商品の幅を広
げ、より広範囲な使用法を提供することができる。

【００６６】また、冷却室の冷気吹出口を複数箇所設
け、それぞれの冷気吹出口に開閉自在の蓋を設けること
により、断熱箱体を使用しない場合及び冷却する必要が
ない場合に、断熱箱体本体のみをより急速に冷却するこ
とができる。これは横型冷蔵庫において実用上きわめて
有利なものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例１を示す横型冷蔵庫の外観構造
斜視図

【図２】本発明の実施例１を示す横型冷蔵庫の正面断面
図

【図３】本発明の実施例２を示す横型冷蔵庫の外観構造
斜視図

【図４】本発明の実施例２を示す横型冷蔵庫の正面断面
図

【図５】本発明の実施例３を示す横型冷蔵庫の正面断面
図

【図６】本発明の実施例４を示す横型冷蔵庫の側面断面
図

【図７】本発明の実施例４を示す横型冷蔵庫の正面断面
図

【符号の説明】

１ 断熱箱体本体 ２ 内箱 ３ 外箱 ４ 断熱材 ５ 圧縮機 ６ 凝縮器 ７ 機械室 ８ 蒸発器 ９ 冷却室 １０ 断熱扉 １１ 天面開口部 １２ 断熱箱体 １３ 扉 １５ 冷気吹出口 １７ 蓋 １８ 冷却空間 １９ 伝熱パネル ２１ 第２冷気吹出口 ２２ 蓋

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 智弘 大阪府東大阪市高井田本通４丁目２番５号 松下冷機株式会社内

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 内箱と外箱と断熱材とにより形成された
   前面及び天面に開口を有する横長の断熱箱体本体と、圧
   縮機，凝縮器等を格納する前記断熱箱体本体に隣接して
   設置される機械室と、前記内箱に設けた蒸発器等を格納
   する冷却室と、前記断熱箱体本体の前面開口部を開閉自
   在に閉塞する断熱扉と、前記断熱箱体本体の天面開口部
   と合致する間口を底面に備え、前面または天面に開閉自
   在の扉を有した断熱箱体により構成された横型冷蔵庫。
2. 【請求項２】 断熱箱体を脱着自在とし、断熱箱体本体
   の天面開口部に開閉自在の蓋を設けた請求項１記載の横
   型冷蔵庫。
3. 【請求項３】 断熱箱体の底面または背面または天面に
   冷却空間を形成するように所定の間隔を有して配された
   伝熱パネルを設けた請求項１または請求項２記載の横型
   冷蔵庫。
4. 【請求項４】 冷却室に冷気吹出口を複数箇所備え、前
   記冷気吹出口すべてに開閉自在の蓋を設けた請求項１ま
   たは請求項３記載の横型冷蔵庫。