JPH1129466A - 水性皮膚外用剤 - Google Patents

水性皮膚外用剤

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JPH1129466A
JPH1129466A JP19930697A JP19930697A JPH1129466A JP H1129466 A JPH1129466 A JP H1129466A JP 19930697 A JP19930697 A JP 19930697A JP 19930697 A JP19930697 A JP 19930697A JP H1129466 A JPH1129466 A JP H1129466A
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urea
preparation
crotamiton
skin
peg
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JP19930697A
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Kenji Matsuda
賢治 松田
Sonoko Miyamoto
園子 宮本
Satoru Kazuno
哲 数野
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 尿素、クロタミトン及び水を含有する水
性皮膚外用剤であって、平均酸化エチレン付加モル数が
3〜200であるポリエチレングリコールを配合すると
共に、そのpHを5〜7に調整してなることを特徴とす
る水性皮膚外用剤。 【効果】 本発明の水性皮膚外用剤は、尿素及びクロタ
ミトンを有効成分とする水性皮膚外用剤に、所定の平均
酸化エチレン付加モル数を有するポリエチレングリコー
ルを配合すると共に、そのpHを所定pH域に調整する
ことによって、尿素が析出することなくクロタミトンと
共に安定配合されたものであり、更に尿素の加水分解が
抑制されているので、製剤としての使用感に優れる上、
長期にわたる製剤安定性に優れており、特に痒みを伴う
各種乾燥性皮膚疾患の治療薬、乾燥肌ケア剤等として有
用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、尿素及びクロタミ
トンを含有する水性皮膚外用剤に関し、更に詳述する
と、主薬である尿素が長期にわたり析出、加水分解する
ことがなく、安定性に優れる水性皮膚外用剤であって、
痒みを伴う乾燥性皮膚疾患に対して優れた治療効果を奏
する水性皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、尿素は角質の水分保持力を高めると共に、角質溶解
作用、抗菌作用があるといわれており、特に魚鱗癬、乾
癬、老人性乾皮症、アトピー性皮膚炎等の皮膚科疾患用
の治療薬においては必須の有効成分であり、更に近年で
は、保湿効果を高めるために化粧料や医薬部外品にも多
用されている。しかし、これらの皮膚科疾患の多くは、
皮膚が乾燥、角化するだけではなく、激しい掻痒症を伴
うことから、痒みにより掻痕や血痂を生じ、病態が悪化
することが多い。従って、これらの皮膚科疾患に対する
治療薬として、皮膚の乾燥を防ぐだけでなく、痒みも抑
制できるものが望まれていた。
【0003】このような点を考慮した製剤として、尿素
と共に抗ヒスタミン剤や局所麻酔剤等を配合した製剤が
提案されているが、これらの場合、鎮痒効果が弱いのみ
ならず、鎮痒成分それ自体が不安定であるために、十分
な治療効果を上げることが困難であった。一方、医療用
処方においては、鎮痒効果が高く、且つ化学的にも安定
なクロタミトン製剤に、有効量の尿素を配合したものが
用いられている。しかしながら、尿素はクロタミトンと
の混和性が著しく低く、ほとんど溶解せずに析出してし
まうという問題があり、尿素とクロタミトンとを安定配
合する技術の開発が望まれていた。
【0004】更に、上記製剤の場合、油性の軟膏剤又は
クリーム剤であり、使用者にべたつき等の不快感を与え
るという問題があった。ここで、このような製剤の使用
感を改善する手段としては、その剤型をローション剤、
ジェル剤、ジェルローション剤等の水性製剤とすること
が考えられるが、その製剤化のために尿素を水と共存さ
せると、酸或いはアルカリ、熱等によって容易に加水分
解反応を起こすため、尿素と水とを含有する尿素製剤を
長期間保存することは困難である上、上記加水分解反応
によって二酸化炭素と共に強い刺激臭を有するアンモニ
アガスを発生するので、その商品価値が著しく損なわれ
るという欠点があった。更に、尿素の分解に起因する製
剤pHの上昇は、皮膚のアルカリ中和能に障害を与え、
皮膚の細菌汚染を促進するという問題もあった。
【0005】従って、尿素、クロタミトン及び水を含有
する水性製剤は、高い治療効果が期待できる上、その使
用感の向上も図れるにもかかわらず、このような製剤を
実使用に適した形で製剤化することは、極めて困難であ
り、その問題解決が望まれていた。
【0006】ここで、尿素の分解を抑制する方法として
は、塩基性アミノ酸塩を配合する方法(特公平5−31
540号公報)、酸性アミノ酸又は酸性アミノ酸のアル
カリ塩を配合する方法(特公平2−56347号公
報)、タウリンを配合する方法(特公平5−27618
号公報)、アンモニウム化合物及びカルボキシビニルポ
リマーを配合する方法(特公昭62−41645号公
報)、ニコチン酸又はその誘導体を配合する方法(特公
平1−42922号公報)等が提案されているが、これ
らの手段では、製剤の初期pHの上昇は抑制傾向にある
ものの、経日安定性を十分に満足できるものはなかっ
た。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、尿素のクロタミトンとの共存による析出及び水との
共存による加水分解を抑制することによって、尿素、ク
ロタミトン及び水を含有する水性皮膚外用剤の経日安定
性を向上させ、痒みを伴う各種乾燥性皮膚疾患に対する
優れた治療効果、乾燥肌に対する改善効果を発揮する
上、その使用感にも優れた水性皮膚外用剤を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記目的を達成するため、鋭意検討を行っ
た結果、尿素とクロタミトンとを含有する水性皮膚外用
剤に、分子内に所定の酸化エチレン鎖長を有するポリエ
チレングリコールを配合すると共に、該製剤を所定のp
H域に調整することによって、クロタミトンとの共存に
よる尿素の析出を防いで安定配合することができるのみ
ならず、尿素の加水分解を抑制して製剤中の尿素の長期
安定性が確保され、その結果、尿素の分解に起因するア
ンモニア臭の発生により商品価値が著しく損なわれるな
どの諸問題を解決できることを見出し、本発明をなすに
至った。
【0009】即ち、本発明は、尿素、クロタミトン及び
水を含有する水性皮膚外用剤であって、平均酸化エチレ
ン付加モル数が3〜200であるポリエチレングリコー
ルを配合すると共に、そのpHを5〜7に調整してなる
ことを特徴とする水性皮膚外用剤を提供する。
【0010】以下、本発明につき更に詳しく説明する
と、本発明の水性皮膚外用剤は、上述したように、尿素
とクロタミトンとを有効成分として配合した水性皮膚外
用剤に、所定の平均酸化エチレン付加モル数のポリエチ
レングリコールを配合し、そのpHを所定のpH域に調
整してなるものである。ここで、尿素は、乾燥性皮膚疾
患治療の薬効成分として用いられるものであり、本発明
の水性皮膚外用剤における配合量は、特に限定されるも
のではないが、本発明の目的を考慮すれば、上記薬効を
発現するのに十分な量であり、水性皮膚外用剤全体の5
〜25%(重量%、以下同様)、特に10〜20%とす
ることが望ましい。配合量が多すぎると皮膚に塗布した
時の使用感の面で好ましくない現象が生じる場合があ
り、少なすぎると十分な薬効が得られない場合がある。
【0011】次に、第二の有効成分であるクロタミトン
は、その鎮痒作用により、尿素の乾燥性皮膚疾患治療効
果を助長する働きがあり、本発明の水性皮膚外用剤にお
ける配合量は、特に限定されるものではないが、本発明
の目的を考慮すれば、上記作用を発現するのに十分な量
であり、水性皮膚外用剤全体の3〜15%、特に5〜1
0%とすることが望ましい。配合量が多すぎると皮膚に
塗布した時にベタツキ感等が生じて、使用感が損なわれ
るのみならず、尿素の析出等を引き起こし、安定な製剤
化が困難となる場合があり、少なすぎると十分な作用が
奏されない場合がある。また、同様の理由により、上記
尿素に対する配合割合は、尿素/クロタミトン(重量
比)=1/3〜9/1、特に1/1〜4/1とすること
が望ましい。
【0012】本発明の水性皮膚外用剤に配合されるポリ
エチレングリコール(以下、PEG)は、分子内に平均
して3〜200モル、特に5〜100モルの酸化エチレ
ン鎖長を有するものである。平均酸化エチレン付加モル
数が多すぎると水性皮膚外用剤の使用感が著しく損なわ
れる場合があり、少なすぎると尿素の安定化が困難とな
るのみならず、皮膚刺激性が発現するなどの不都合を生
じる場合がある。このような平均酸化エチレン付加モル
数を有するPEGは、保湿剤、増粘剤、溶解補助剤等に
広く利用されているものを使用することができ、具体的
には、例えばPEG−200(平均酸化エチレン付加モ
ル数:3〜4)、PEG−300(平均酸化エチレン付
加モル数:5〜6)、PEG−400(平均酸化エチレ
ン付加モル数:7〜9)、PEG−600(平均酸化エ
チレン付加モル数:11〜13)、PEG−1540
(平均酸化エチレン付加モル数:28〜36)、PEG
−1500〔PEG−300(平均酸化エチレン付加モ
ル数:5〜6)とPEG−1540(平均酸化エチレン
付加モル数:28〜36)の当量混合物〕、PEG−4
000(平均酸化エチレン付加モル数:59〜84)、
PEG−6000(平均酸化エチレン付加モル数:16
5〜200)等を挙げることができ、これらの中でも特
にPEG−400、PEG−1500がより好適に使用
される。また、これらのPEGは、1種単独で又は2種
以上を適宜組み合わせて使用することができる。
【0013】本発明の水性皮膚外用剤における上記PE
Gの配合量は、特に限定されるものではないが、通常水
性皮膚外用剤全体に対して1〜40%、好ましくは3〜
30%、より好ましくは5〜20%とすることが望まし
い。配合量が少なすぎると尿素の加水分解を十分に抑制
することができない場合があり、多すぎると水性皮膚外
用剤の使用感を低下させる等の不都合が生じる場合があ
る。また、上記尿素に対する配合割合は、尿素/PEG
(重量比)=2/1〜1/10、特に1/1〜1/5と
することが望ましい。一方、上記クロタミトンに対する
配合割合は、クロタミトン/PEG(重量比)=1/1
〜1/10、特に1/2〜1/5とすることが望まし
い。上記範囲以外では、尿素又はクロタミトンのいずれ
か一方又は両方の安定性が損なわれ、本発明の効果が十
分に得られない場合がある。
【0014】本発明の水性皮膚外用剤には、本発明の効
果を妨げない限り、必要に応じて通常の水性皮膚外用剤
に配合される水溶性成分、防腐剤、増粘剤、酸化防止剤
等を適宜配合することができる。具体的には、水溶性成
分として、例えばグリセリン,プロピレングリコール,
ソルビトール,1,3−ブチレングリコール,エタノー
ル,イソプロピルアルコール等、防腐剤として、例えば
パラベン類,安息香酸類,塩化ベンザルコニウム,塩化
ベンゼトニウム,塩化セチルピリジニウム,塩化アルキ
ルトリメチルアンモニウム,塩酸アルキルジアミノエチ
ルグリシン,塩酸クロルヘキシジン,クロロブタノー
ル,臭化ドミフェン,フェノキシエタノール等、増粘剤
として、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウ
ム,アルギン酸ナトリウム,カルボキシビニルポリマ
ー,メチルセルロース,ヒドロキシエチルセルロース,
ヒドロキプロピルセルロース,ポリビニルアルコール
等、酸化防止剤として、例えばトコフェロール,エリソ
ルビン酸,没食子酸プロピル,BHT,BHA,NDG
A等を挙げることができ、これらの配合量は適宜選定す
ることができる。
【0015】本発明の水性皮膚外用剤は、その調製方法
が特に制限されるものではなく、例えば上記成分及び後
述する緩衝剤、pH調整剤を常法によって適宜水に溶解
させ、あるいは少量のエタノール等の有機溶媒に予備溶
解させた後、水に溶解させることによって調製すること
ができるが、本発明の場合、調製された製剤のpHが5
〜7に調整されていることが必要であり、特に好ましい
pHは5.7〜6.5である。上記pH範囲以外の酸性
域、アルカリ性域では、尿素の加水分解を十分に抑制す
ることができない。なお、本発明の水性皮膚外用剤にお
ける水の配合量は、特に制限されるものではなく、上記
成分の配合量により適宜選定されるものであり、通常3
0〜90%、好ましくは35〜80%、より好ましくは
40〜70%であると好適である。上記範囲以外では、
製剤化が困難となる場合がある。また、同様の理由によ
り尿素に対する配合割合は、尿素/水(重量比)=1/
40〜1/3、特に1/30〜1/4とすることが望ま
しい。
【0016】ここで、本発明の水性皮膚外用剤を上記p
H域に調整するために使用される緩衝剤、pH調整剤と
しては、本発明の効果を妨げない限り種々のものを使用
することができ、例えばクエン酸,酢酸,リン酸二水素
カリウム,酒石酸,乳酸,リンゴ酸等の酸性化合物、ク
エン酸ナトリウム,クエン酸二ナトリウム,水酸化ナト
リウム,水酸化カリウム,酒石酸ナトリウム,トリエタ
ノールアミン,ジエタノールアミン,ホウ砂,モノエタ
ノールアミン,トリイソプロパノールアミン,ジイソプ
ロパノールアミン,乳酸ナトリウム等のアルカリ性化合
物などを挙げることができ、これらは1種単独で又は2
種以上を適宜組み合わせて常用量を使用することができ
る。
【0017】本発明の水性皮膚外用剤は、尿素及びクロ
タミトンが製剤中に安定に配合し得る限り、その剤型は
任意であり、例えばローション剤、ジェル剤、ジェルロ
ーション剤等を挙げることができるが、これらに限定さ
れるものではない。
【0018】本発明の水性皮膚外用剤の使用量、用法
は、特に制限されるものではなく、上記剤型等により適
宜選定することができ、例えば公知の尿素又はクロタミ
トン配合の各種皮膚外用剤の常量、用法で使用すること
ができる。
【0019】以上説明したように、本発明の水性皮膚外
用剤によれば、各種皮膚疾患用の治療薬である尿素、鎮
痒作用を有するクロタミトン及び水を含有する水性皮膚
外用剤において、尿素の析出及び尿素の加水分解を抑制
することができ、液剤中に尿素を安定配合することがで
きる上、その経日安定性に優れる水性皮膚外用剤を得る
ことができる。
【0020】
【発明の効果】本発明の水性皮膚外用剤は、尿素及びク
ロタミトンを有効成分とする水性皮膚外用剤に、所定の
平均酸化エチレン付加モル数を有するPEGを配合する
と共に、そのpHを所定pH域に調整することによっ
て、尿素が析出することなくクロタミトンと共に安定配
合されたものであり、更に尿素の加水分解が抑制されて
いるので、製剤としての使用感に優れる上、長期にわた
る製剤安定性に優れており、特に痒みを伴う各種乾燥性
皮膚疾患の治療薬、乾燥肌ケア剤等として有用である。
【0021】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。
【0022】[実施例1,2及び比較例1〜4]表1に
示す組成及び初期pHとなるように常法により実施例及
び比較例のローション剤(水性皮膚外用剤)を調製し、
下記実験方法によって専門パネラー5名につき鎮痒試験
を行った。また、各組成物を密封容器に入れて40℃で
一カ月保存した後、その外観安定性を目視観察して下記
評価基準により評価すると共に、製剤のアンモニア臭の
確認及びpH測定を行い、更に製剤中の尿素及びクロタ
ミトンの含量を高速液体クロマトグラフ法によって常法
により定量した。結果を表1に併記する。なお、表中、
「PEG−400」は和光純薬工業株式会社製のポリエ
チレングリコール−400(重量平均分子量400)、
「PEG−1500」は純正化学工業株式会社製のポリ
エチレングリコール−1500(PEG−300とPE
G−1540の当量混合物)、「HCO−60」は日光
ケミカルズ株式会社製のポリオキシエチレン(60)硬
化ヒマシ油、「1,3−BG」はダイセル化学工業株式
会社製の1,3−ブチレングリコールである。実験方法(鎮痒試験) 前腕内側をアルコール綿でよく拭いた後、直径4cmの
円範囲内に検体(皮膚外用組成物)0.1ミリリットル
を塗布して被検部位とし、さらに検体0.1ミリリット
ルをしみ込ませた同サイズの濾紙をサージカルテープを
用いて被検部位に貼付して30分間固定した。その後、
濾紙をはがし、被検部位をアルコール綿でよく拭いた
後、すりおろしたヤマイモ約0.5gを1分間擦り込
み、発現する痒みの度合いを下記の判定基準に従い20
秒間隔で採点した。この試験を完全に痒みが消えるまで
継続し、試験終了後点数を合計し、痒みの度合いを評価
した(合計点数が少ないほど鎮痒効果が高いことを表
す)。 〈鎮痒効果判定基準〉 4点:非常に痒い(非常に掻きたい、痛痒い) 3点:かなり痒い(掻きたい) 2点:痒い (掻かなくても我慢できる) 1点:やや痒い (違和感がある) 0点:痒み無し外観評価基準 ○:40℃、1ヶ月保存後、無色透明 ×:40℃、1ヶ月保存後、結晶析出,白濁又は着色
【0023】
【表1】
【0024】表1に示す結果によれば、水性皮膚外用剤
に尿素及びクロタミトンを配合する場合、特定の酸化エ
チレン鎖長(平均酸化エチレン付加モル数)を有するポ
リエチレングリコールを必須成分として配合し、そのp
Hを5〜7に調整することにより、尿素の加水分解が抑
制され、尿素含量の低下、製剤pHの上昇及びアンモニ
ア臭の発生はいずれも認められず、製剤の経日安定性は
良好であることが認められる(実施例1,2)。これに
対し、上記のようなポリエチレングリコールを配合せず
に、グリセリンや特定の酸化エチレン鎖長を有する非イ
オン界面活性剤を代替えとしたり(比較例1,2)、製
剤の初期pHを4.5又は7.6に調整した場合(比較
例5,6)は、40℃,1ヶ月の保存試験の結果、尿素
含量が著しく低下し、製剤pHの上昇やアンモニア臭の
発生が認められ、更に、クロタミトンに代えて抗ヒスタ
ミン剤や局所麻酔剤等を配合した製剤では、製剤の経日
安定性が良くないばかりでなく、十分な鎮痒効果を得る
ことができないことが認められる(比較例3,4)。
【0025】以下、更に実施例を示し、本発明をより具
体的に説明する。 〔実施例3〕ローション剤 組成(g/100g) 尿素 10.0 クロタミトン 5.0 グリチルレチン酸 0.2 ポリエチレングリコール−1500 10.0 エタノール 20.0 1,3−ブチレングリコール 10.0 乳酸 5.0 水酸化ナトリウム 適量 精製水 残量 上記成分のうち、尿素以外の各成分を順次精製水に溶解
した後、所定量の尿素を最後に添加して撹拌溶解し、実
施例3の水性皮膚外用剤としてpH5.7の透明ローシ
ョン剤を得た。本製剤は、40℃、1ヶ月の保存試験を
行った結果、その安定性に問題はないことが認められ
た。なお、本製剤は、乾燥性皮膚疾患治療薬として使用
されるものである。
【0026】 〔実施例4〕ローション剤 組成(g/100g) 尿素 5.0 クロタミトン 5.0 ジフェンヒドラミン 1.0 ポリエチレングリコール−400 10.0 l−メントール 0.3 濃グリセリン 0.5 エタノール 30.0 1,3−ブチレングリコール 0.5 酢酸 0.9 水酸化カリウム 適量 精製水 残量 上記成分のうち、尿素以外の各成分を順次精製水に添加
した後、所定量の尿素を最後に添加して撹拌溶解し、実
施例4の水性皮膚外用剤としてpH5.8の透明ローシ
ョン剤を得た。本製剤は、40℃、1ヶ月の保存試験を
行った結果、その安定性に問題はないことが認められ
た。なお、本製剤は、乾燥肌ケア剤として使用されるも
のである。
【0027】 〔実施例5〕ジェル剤 組成(g/100g) 尿素 10.0 クロタミトン 5.0 ポリエチレングリコール−400 4.0 ポリエチレングリコール−1500 5.0 エタノール 15.0 1,3−ブチレングリコール 25.0 酒石酸 0.9 カルボキシルビニルポリマー(カーボポール940) 0.8 モノエタノールアミン 適量 精製水 残量 上記成分のうち、尿素及びカルボキシルビニルポリマー
以外の各成分を順次精製水に溶解した後、所定量の尿素
を添加して撹拌溶解し、最後にカルボキシルビニルポリ
マーを添加してゲル化させ、実施例5の水性皮膚外用剤
としてpH5.8の透明ジェル剤を得た。本製剤は、4
0℃、1ヶ月の保存試験を行った結果、その安定性に問
題はないことが認められた。なお、本製剤は、乾燥性皮
膚疾患治療薬として使用されるものである。
【0028】 〔実施例6〕ジェルローション剤 組成(g/100g) 尿素 5.0 クロタミトン 5.0 dーカンフル 1.0 ポリエチレングリコール−400 10.0 濃グリセリン 1.0 セタノール 3.0 エタノール 25.0 1,3−ブチレングリコール 5.0 酢酸 2.0 トリエタノールアミン 適量 精製水 残量 上記成分のうち、尿素以外の各成分を順次精製水に添加
した後、所定量の尿素を最後に添加して撹拌溶解し、実
施例6の水性皮膚外用剤としてpH6.0のジェルロー
ション剤を得た。本製剤は、40℃、1ヶ月の保存試験
を行った結果、その安定性に問題はないことが認められ
た。なお、本製剤は、乾燥肌ケア剤として使用されるも
のである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 尿素、クロタミトン及び水を含有する水
    性皮膚外用剤であって、平均酸化エチレン付加モル数が
    3〜200であるポリエチレングリコールを配合すると
    共に、そのpHを5〜7に調整してなることを特徴とす
    る水性皮膚外用剤。
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