JPH1129301A - 超高純度水素ガスの製造装置 - Google Patents

超高純度水素ガスの製造装置

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JPH1129301A
JPH1129301A JP19917897A JP19917897A JPH1129301A JP H1129301 A JPH1129301 A JP H1129301A JP 19917897 A JP19917897 A JP 19917897A JP 19917897 A JP19917897 A JP 19917897A JP H1129301 A JPH1129301 A JP H1129301A
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JP
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hydrogen gas
ultra
purity hydrogen
impurity
impurities
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JP19917897A
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English (en)
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Kaoru Aoki
薫 青木
Shunzo Sasaki
俊三 佐々木
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SUMISHO FINE GAS KK
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
SUMISHO FINE GAS KK
Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Publication date
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  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)
  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸着剤を使用することなく不純物を凝固
・固化することによりこれを除去することが可能で、不
純物含有量のきわめて少ない水素ガスを簡単な操作で経
済的に製造する超高純度水素ガスの製造装置を提供する
こと。 【解決手段】 純度99.99%程度の原料水素ガス中
に含まれる不純物と当該水素ガスとの凝縮・固化温度な
いし凝固温度の差に着目したもので、極低温レベルに冷
却する機能を有する冷凍機3と、原料水素ガス供給ライ
ン8および超高純度水素ガスライン9にまたがって設け
た熱交換器4、6と、熱交換器4、6により冷却された
低温状態の原料水素ガスを導く不純物トラップ5、7
と、を有し、不純物トラップ5、7を冷凍機3により冷
却することにより、原料水素ガス中の不純物をこの不純
物トラップ5、7において凝固・固化して除去可能とし
たことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は超高純度水素ガスの
製造装置にかかるもので、とくにppmオーダー(10
0万分の1のオーダー)の不純物含有量が比較的少ない
水素ガスを原料として、この含有される不純物を極低温
下において凝固・固化・析出させたのち固着除去するこ
とにより、ppbオーダー(10億分の1のオーダー)
の不純物含有量の超高純度水素ガスを製造する超高純度
水素ガスの製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体の高密度化にともない、気
相成長法によるシリコン薄膜を付けたシリコンウェハー
(エピウェハー)の需要が増大しており、気相成長に必
要となる水素ガスの高純度化が望まれている。たとえ
ば、現状のエピウェハー製造用に供給される水素ガス中
の組成は、水素が99.99%以上、露点が−76℃以
下、酸素が0.1ppm以下、窒素が40ppm以下、
一酸化炭素が0.1ppm以下、二酸化炭素が0.1p
pm以下、および炭化水素が0.1ppm以下などとな
っているが、半導体の高密度化が進めば、各不純物とも
その含有量をppbオーダーの極微量とすることが望ま
れている。
【0003】従来の高純度水素ガスの製造方法として
は、パラジウム膜の透過性を利用して水素ガスのみを透
過生成するパラジウム膜精製法や、原料水素ガスを液体
窒素により冷却し、不純物を活性炭などの吸着剤で吸着
除去する深冷吸着法などが公知となっており、たとえば
特開昭54−124893号などのように各種の製造方
法、製造装置が提案、実施されている。
【0004】これら従来技術のうち、上記パラジウム膜
精製法では、パラジウム膜を透して水素を透過させる原
理であるため、ppbオーダーの超高純度水素ガスを作
り出すことは容易ではあるが、原料水素ガスを温度40
0℃程度に加熱するとともにパラジウム膜を介した圧力
差を10kgf/cm2程度にする必要があること、さ
らに原料水素ガスの一部を不純物とともに排出させるブ
リードガスに使用せざるを得ないことなど運転費が増大
する点、および高価なパラジウムを使用するため大型装
置では価格が増大する点などの諸問題がある。
【0005】一方、上記深冷吸着法では、液体窒素で冷
却した吸着剤に原料水素ガス中の不純物を吸着させるた
め、吸着特性の良好な吸着剤を選定すれば、ppbオー
ダーの水素ガスとすることができるが、不純物を吸着し
た吸着剤を再生する際に、温度100℃程度に加熱した
高純度水素ガスを長時間逆流させる必要があり、また再
生終了後における吸着剤の再冷却時に、冷媒としての液
体窒素を多量に必要とするため、装置の大型化、運転費
用の増大などの面で問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
諸問題にかんがみなされたもので、不純物含有量のきわ
めて少ない水素ガスを簡単な操作で経済的に製造するこ
とができる超高純度水素ガスの製造装置を提供すること
を課題とする。
【0007】また本発明は、純度99.99%程度の水
素ガスを原料として超高純度水素ガスを製造可能な超高
純度水素ガスの製造装置を提供することを課題とする。
【0008】また本発明は、吸着剤を使用することなく
不純物を凝固・固化することによりこれを除去すること
が可能で、吸着作用にともなう再生操作が不要な超高純
度水素ガスの製造装置を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、純度
99.99%程度の原料水素ガス中に含まれる不純物と
当該水素ガスとの凝縮・固化温度ないし凝固温度の差に
着目し、原料水素ガスをたとえば二段型冷凍機などの機
械式の冷凍機を用いて冷凍することにより、不純物のみ
を凝固・固化・除去しようとするもので、ppmオーダ
ーの不純物を含有している常温の水素ガスから不純物含
有量のきわめて少ない常温の超高純度水素ガスを製造す
る超高純度水素ガスの製造装置であって、ppmオーダ
ーの不純物を含有している常温の原料水素ガスを供給す
る原料水素ガス供給ラインと、製造された超高純度水素
ガスを取り出す超高純度水素ガスラインと、極低温レベ
ルに冷却する機能を有する冷凍機と、上記原料水素ガス
供給ラインおよび上記超高純度水素ガスラインにまたが
って設けるとともに上記原料水素ガスを冷却可能な熱交
換器と、この熱交換器により冷却された低温状態の上記
原料水素ガスを導く不純物トラップと、を有し、この不
純物トラップを上記冷凍機により冷却することにより、
上記原料水素ガス中の不純物をこの不純物トラップにお
いて凝固・固化して除去可能としたことを特徴とする超
高純度水素ガスの製造装置である。
【0010】上記不純物トラップは、上記原料水素ガス
を垂直方向に衝突させる低温付着面と、この低温付着面
において上記原料水素ガスの流れ方向を180度反転さ
せる反転流路と、を有することができる。
【0011】上記冷凍機は、第1段冷却ステージおよび
第2段冷却ステージを有するとともに、これら第1段冷
却ステージおよび第2段冷却ステージに上記不純物トラ
ップをそれぞれ設けてこれを冷却可能とすることができ
る。
【0012】請求項1による超高純度水素ガスの製造装
置を少なくとも二系列設置するとともに、上記不純物ト
ラップを加熱可能として、凝縮・固化された上記不純物
をガス化可能とし、一方の系列が上記原料水素ガスの精
製操作のときには他方の系列が上記不純物トラップの再
生操作として、連続運転を可能とすることができる。
【0013】本発明による超高純度水素ガスの製造装置
においては、水素ガスが他の不純物(水分、二酸化炭
素、酸素ガス、窒素ガスなど)よりその固化温度が低い
ことを利用しているので、冷凍機による不純物トラップ
の冷却により原料水素ガス中の不純物をこの不純物トラ
ップにおいて固化・析出せしめ、さらにたとえば極低温
壁面(トラップ面ないし低温付着面)などに付着させる
ことによりこれを除去し、簡単かつ経済的に超高純度水
素ガスを製造することができる。したがって、不純物ト
ラップの再生操作としても、この部分の温度を上昇させ
るだけでよく、従来より単純かつ低コストで再生を行う
ことができる。さらに、不純物を除去して精製された低
温の超高純度水素ガスおよび常温の原料水素ガスを熱交
換器に通し、この熱交換器を介して低温の超高純度水素
ガスの冷熱を回収、冷却し、冷凍機により作り出した冷
熱源の有効利用を図ることができる。
【0014】また、本発明による超高純度水素ガスの製
造装置は、少なくともこれを二系列設置するとともに、
不純物の凝縮・固化・除去面(低温付着面)には加熱手
段などを具備して加熱可能とすることにより、凝縮・固
化された不純物を容易にガス化することができ、一方の
系列が精製操作のときには他方の系列が再生操作とな
り、連続運転が可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】つぎに本発明の第1の実施の形態
による超高純度水素ガスの製造装置1を図1ないし図4
にもとづき説明する。図1は、超高純度水素ガスの製造
装置1の概略側面図であって、超高純度水素ガスの製造
装置1は、真空容器2と、GM(ギフォード・マクマホ
ン)冷凍機などの冷凍機3と、第1の熱交換器4と、第
1の不純物トラップ5と、第2の熱交換器6と、第2の
不純物トラップ7と、原料水素ガス供給ライン8と、超
高純度水素ガスライン9と、を有する。
【0016】原料水素ガス供給ライン8からの原料水素
ガスは、第1の熱交換器4、第1の不純物トラップ5、
第2の熱交換器6および第2の不純物トラップ7を経て
超高純度水素ガスライン9から精製された水素ガスとし
て得ることができる。
【0017】第1の不純物トラップ5および第2の不純
物トラップ7は、基本的には同一の構成を有することが
可能であり、図2は、第1の不純物トラップ5および第
2の不純物トラップ7の構成を示す断面図であって、第
1の不純物トラップ5を例に取って説明する。第1の不
純物トラップ5は、トラップハウジング10と、トラッ
プハウジング10の内部に設けた流路形成パイプ11
と、流路形成パイプ11の内部に設けた伝熱部材12
と、流路形成パイプ11に形成した導入パイプ13およ
びトラップハウジング10に形成した導出パイプ14
と、スチールワイヤ15と、を有する。
【0018】図3は、伝熱部材12の斜視図であって、
伝熱部材12は、円板状の衝突伝熱板16と、この衝突
伝熱板16の上に一体的に垂直に形成した流路伝熱板1
7と、を有する。第1の不純物トラップ5および第2の
不純物トラップ7の衝突伝熱板16を冷凍機3の第1段
冷却ステージ18および第2段冷却ステージ19にそれ
ぞれ熱接触させてある。衝突伝熱板16および流路伝熱
板17の表面は、これを低温付着面20、21としてあ
る。流路伝熱板17は、衝突伝熱板16の上に放射状に
これを形成し、冷却面積を増加させてある。
【0019】導入パイプ13からの原料水素ガスは、流
路形成パイプ11および伝熱部材12の間の冷却室2
2、およびその下部の反転流路23、さらにトラップハ
ウジング10と流路形成パイプ11との間の除去室24
をとおって導出パイプ14から出てゆく。上記スチール
ワイヤ15は、これを除去室24に充填してある。
【0020】こうした構成の超高純度水素ガスの製造装
置1において、ppmオーダーの不純物を含有している
常温の原料水素ガスは、原料水素ガス供給ライン8から
供給され、第1の熱交換器4において戻りの超高純度水
素ガスと熱交換され、たとえば温度−170℃程度まで
冷却されたのち、第1段冷却ステージ18に接触してい
る第1の不純物トラップ5に入る。
【0021】第1の不純物トラップ5においては、図2
に示すように、原料水素ガスは伝熱部材12の流路伝熱
板17と流路形成パイプ11との間の冷却室22を通っ
て流路伝熱板17の軸方向に沿って流れる間に冷却さ
れ、冷却により固化・析出した不純物の一部が流路伝熱
板17の表面(低温付着面21)に付着して除去される
と同時に、温度たとえば−190℃程度に冷却される。
さらに、この析出した固体不純物を含む冷却された原料
水素ガスは、反転流路23において伝熱部材12の衝突
伝熱板16(低温付着面20)に垂直に衝突し、固体不
純物がここに付着して除去され、さらにその流れの方向
を180度変え、除去室24に充填されたスチールワイ
ヤ15の空隙を通ってスチールワイヤ15に捕獲される
ため、ほぼ完全に固体不純物が除去される。冷却され、
かつ不純物を除去された原料水素ガスは、導出パイプ1
4から次段の第2の熱交換器6および第2の不純物トラ
ップ7に至る。
【0022】第1の不純物トラップ5においては、上述
のように反転流路23の部分で流れ方向が180度反転
するため、ガスの流速が大きく変化し(低下し)、この
反転流路23付近に滞留することになり、固化・析出し
た不純物の衝突伝熱板16および流路伝熱板17のそれ
ぞれの低温付着面20、21への付着率を高めることが
できる。
【0023】第1の不純物トラップ5から出た原料水素
ガスは、第2の熱交換器6において再度戻りの超高純度
水素ガスと熱交換され、温度たとえば−240℃程度ま
で冷却されて、第2の不純物トラップ7の導入パイプ1
3に至り、上述と同様にして原料水素ガス中の窒素ガス
などが除去され、温度たとえば−246℃程度の超高純
度水素ガスとなって第2の熱交換器6に戻り、既述のよ
うに原料水素ガスを冷却するとともに、第1の熱交換器
4においても冷却作用を行ったのち、常温の超高純度水
素ガスとなって超高純度水素ガスライン9から導出され
る。
【0024】図4のグラフにもとづき、除去される不純
物の種類について述べる。図4は、温度に対する各ガス
(水素ガスおよび含有されている不純物)の飽和蒸気圧
の関係(飽和蒸気圧曲線)を示すグラフであって、原料
水素ガス全体をある特定温度まで冷却すれば、水素ガス
より固化温度が高い不純物が固化・析出することにな
る。図中のA点は、濃度40ppmの窒素ガスを含む、
温度20℃、および圧力5atmの原料水素ガスの状態
を示している。この原料水素ガスを冷却すると、図中破
線に沿って状態が変化し、B点すなわち、温度約−23
0℃まで冷却されると、窒素ガスが固化・析出すること
になる。この冷却されたガスをさらに冷却すると、B点
から実線に沿って状態が変化し、温度約−246℃のC
点になると、水素ガス、固体窒素、窒素ガスの3成分が
存在し、窒素分圧が1×10-6Torr程度まで低下し
た状態となる。この状態で、固体窒素が極低温面(たと
えば低温付着面20、21)に付着・除去されると、水
素ガスおよび1×10-6Torrの分圧を有する窒素ガ
スの2成分ガスとなるため、圧力1atmのガス中で
は、1.3ppb程度の窒素濃度に相当することにな
る。すなわち、窒素を凝縮・固化させることにより、原
料水素ガス中の窒素成分を数ppb以下に低下させるこ
とが可能となる。
【0025】本発明においては、冷凍機3により作り出
す極低温壁面温度を第1段冷却ステージ18および第2
段冷却ステージ19の二段階とし、不純物トラップ5、
7における温度ー190℃程度の壁面(伝熱部材12)
で、水、二酸化炭素、炭化水素類を凝縮・固化・除去
し、さらに温度−246℃程度の壁面でその他の窒素、
酸素、一酸化炭素を凝縮・固化・除去することにより、
極低温の超高純度水素ガスを製造することができる。さ
らに、この極低温の超高純度水素ガスは第2の熱交換器
6および第1の熱交換器4において常温にまで回復し、
超高純度水素ガスの製造装置1外に製品となって供給さ
れる。
【0026】固化・付着した不純物は、活性炭などによ
る吸着とは異なり、凝縮温度以上になれば直ちにガス化
するため、超高純度水素ガスの製造装置の逆転運転によ
る加熱、あるいは内蔵ヒーターなど(図示せず)による
加熱により容易に超高純度水素ガスの製造装置1外に排
出可能である。したがって、簡単な装置、簡単な操作で
超高純度水素ガスを経済的かつ効率よく製造することが
できる。
【0027】図5は、本発明の第2の実施の形態による
超高純度水素ガスの製造装置30の概略説明図であっ
て、超高純度水素ガスの製造装置30においては、第1
の実施の形態による超高純度水素ガスの製造装置1を二
系列に設け、連続運転を可能としている。すなわち超高
純度水素ガスの製造装置30は、原料水素ガス供給部3
1と、供給再生側バルブ機構32と、精製側バルブ機構
33と、これら供給再生側バルブ機構32および精製側
バルブ機構33の間に設けた二系列の超高純度水素ガス
の製造装置(図中左側を第1の系列における超高純度水
素ガスの製造装置1Aとし、右側を第2の系列における
超高純度水素ガスの製造装置1Bとする)と、供給再生
側バルブ機構32に接続した再生排ガス排出部34と、
精製側バルブ機構33に接続した精製ガス排出部35
と、循環管路36と、を有する。
【0028】供給再生側バルブ機構32は、原料水素ガ
ス供給部31に直接接続する第1のバルブ37および第
2のバルブ38と、これらに並列で再生排ガス排出部3
4に直接接続する第3のバルブ39および第4のバルブ
40と、を有する。精製側バルブ機構33は、精製ガス
排出部35に直接接続する第5のバルブ41および第6
のバルブ42と、これらに並列で二系列の超高純度水素
ガスの製造装置1A、1Bに直接接続する第7のバルブ
43および第8のバルブ44と、を有する。
【0029】こうした構成の超高純度水素ガスの製造装
置30において、第1の系列における超高純度水素ガス
の製造装置1Aを運転している間に第2の系列における
超高純度水素ガスの製造装置1Bを再生する操作、およ
びこの逆の操作が可能である。たとえば、第1の系列に
おける超高純度水素ガスの製造装置1Aの運転が可能な
ように、供給再生側バルブ機構32において第1のバル
ブ37を「開」、第2のバルブ38を「閉」、第3のバ
ルブ39および第4のバルブ40をともに「閉」とし、
精製側バルブ機構33において第5のバルブ41を
「開」、第6のバルブ42を「閉」、第7のバルブ43
および第8のバルブ44をともに「閉」の状態で第1の
系列における超高純度水素ガスの製造装置1Aの運転を
開始し、ある一定時間超高純度水素ガスの製造を行う。
第1の系列における超高純度水素ガスの製造装置1Aに
不純物が蓄積された段階で、原料水素ガス供給部31の
供給ラインを第2の系列における超高純度水素ガスの製
造装置1B側に切り替える。
【0030】すなわち供給再生側バルブ機構32におい
て第1のバルブ37を「閉」、第2のバルブ38を
「開」とし、精製側バルブ機構33において第5のバル
ブ41を「閉」、第6のバルブ42を「開」として第2
の系列における超高純度水素ガスの製造装置1Bの運転
に切り替え、同様な操作により超高純度水素ガスの製造
を行うとともに、第1の系列における超高純度水素ガス
の製造装置1Aの運転を停止し、第1の系列における超
高純度水素ガスの製造装置1Aの逆転運転による加熱、
あるいは内蔵ヒーター(図示せず)による加熱により第
1の系列における超高純度水素ガスの製造装置1Aを常
温に戻す。
【0031】ついで、第2の系列における超高純度水素
ガスの製造装置1Bで製造された超高純度水素ガスの一
部を、第7のバルブ43、第1の系列における超高純度
水素ガスの製造装置1Aおよび第3のバルブ39を介し
て第1の系列における超高純度水素ガスの製造装置1A
に逆流させ、ガス化した不純物を同伴することにより再
生排ガス排出部34から系外に排出して第1の系列にお
ける超高純度水素ガスの製造装置1Aの再生を行う。第
2の系列における超高純度水素ガスの製造装置1Bの再
生もこれと同様にして行うことができる。かくして、連
続してppbオーダーの不純物しか含まない超高純度水
素ガスを経済的かつ簡単な操作で製造することができ
る。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、水素ガス
濃度99.99%の常温の原料水素ガスを冷却し、水素
ガスおよび不純物の飽和蒸気圧にもとづく固化・析出現
象を利用して、吸着剤を用いずに、不純物トラップの極
低温冷却壁面(たとえば衝突伝熱板や流路伝熱板)に不
純物を付着してこれを除去することができるため、コン
パクトな装置で、水素ガス濃度99.9999999%
程度の超高純度の水素ガスを経済的、かつ効率よく製造
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による超高純度水素
ガスの製造装置1の概略側面図である。
【図2】同、第1の不純物トラップ5および第2の不純
物トラップ7の構成を示す断面図である。
【図3】同、伝熱部材12の斜視図である。
【図4】同、温度に対する各ガス(水素ガスおよび含有
されている不純物)の飽和蒸気圧の関係(飽和蒸気圧曲
線)を示すグラフである。
【図5】本発明の第2の実施の形態による超高純度水素
ガスの製造装置30の概略説明図である。
【符号の説明】
1 超高純度水素ガスの製造装置(第1の実施の形態、
図1) 1A 第1の系列における超高純度水素ガスの製造装置
(図5) 1B 第2の系列における超高純度水素ガスの製造装置
(図5) 2 真空容器 3 冷凍機(GM冷凍機) 4 第1の熱交換器 5 第1の不純物トラップ 6 第2の熱交換器 7 第2の不純物トラップ 8 原料水素ガス供給ライン 9 超高純度水素ガスライン 10 トラップハウジング 11 流路形成パイプ 12 伝熱部材 13 導入パイプ 14 導出パイプ 15 スチールワイヤ 16 伝熱部材12の円板状の衝突伝熱板 17 伝熱部材12の流路伝熱板 18 冷凍機3の第1段冷却ステージ 19 冷凍機3の第2段冷却ステージ 20 衝突伝熱板16の低温付着面 21 流路伝熱板17の低温付着面 22 冷却室 23 反転流路 24 除去室 30 超高純度水素ガスの製造装置(第2の実施の形
態、図5) 31 原料水素ガス供給部 32 供給再生側バルブ機構 33 精製側バルブ機構 34 再生排ガス排出部 35 精製ガス排出部 36 循環管路 37 第1のバルブ 38 第2のバルブ 39 第3のバルブ 40 第4のバルブ 41 第5のバルブ 42 第6のバルブ 43 第7のバルブ 44 第8のバルブ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ppmオーダーの不純物を含有してい
    る常温の水素ガスから不純物含有量のきわめて少ない常
    温の超高純度水素ガスを製造する超高純度水素ガスの製
    造装置であって、 ppmオーダーの不純物を含有している常温の原料水素
    ガスを供給する原料水素ガス供給ラインと、 製造された超高純度水素ガスを取り出す超高純度水素ガ
    スラインと、 極低温レベルに冷却する機能を有する冷凍機と、 前記原料水素ガス供給ラインおよび前記超高純度水素ガ
    スラインにまたがって設けるとともに前記原料水素ガス
    を冷却可能な熱交換器と、 この熱交換器により冷却された低温状態の前記原料水素
    ガスを導く不純物トラップと、 を有し、 この不純物トラップを前記冷凍機により冷却することに
    より、前記原料水素ガス中の不純物をこの不純物トラッ
    プにおいて凝固・固化して除去可能としたことを特徴と
    する超高純度水素ガスの製造装置。
  2. 【請求項2】 前記不純物トラップは、 前記原料水素ガスを垂直方向に衝突させる低温付着面
    と、 この低温付着面において前記原料水素ガスの流れ方向を
    180度反転させる反転流路と、を有することを特徴と
    する請求項1記載の超高純度水素ガスの製造装置。
  3. 【請求項3】 前記冷凍機は、第1段冷却ステージお
    よび第2段冷却ステージを有するとともに、 これら第1段冷却ステージおよび第2段冷却ステージに
    前記不純物トラップをそれぞれ設けてこれを冷却可能と
    したことを特徴とする請求項1記載の超高純度水素ガス
    の製造装置。
  4. 【請求項4】 請求項1による超高純度水素ガスの製
    造装置を少なくとも二系列設置するとともに、 前記不純物トラップを加熱可能として、凝縮・固化され
    た前記不純物をガス化可能とし、 一方の系列が前記原料水素ガスの精製操作のときには他
    方の系列が前記不純物トラップの再生操作として、連続
    運転を可能としたことを特徴とする超高純度水素ガスの
    製造装置。
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