JPH11292609A - コンクリート化粧パネル及びその製造方法 - Google Patents

コンクリート化粧パネル及びその製造方法

Info

Publication number
JPH11292609A
JPH11292609A JP9149298A JP9149298A JPH11292609A JP H11292609 A JPH11292609 A JP H11292609A JP 9149298 A JP9149298 A JP 9149298A JP 9149298 A JP9149298 A JP 9149298A JP H11292609 A JPH11292609 A JP H11292609A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
decorative
layer
concrete
decorative layer
setting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9149298A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Otaka
聡 大高
Yasuo Oyama
泰男 大山
Yasuhiko Oyama
康彦 尾山
Yukio Yoshimura
幸男 吉村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Industries Ltd filed Critical Ube Industries Ltd
Priority to JP9149298A priority Critical patent/JPH11292609A/ja
Publication of JPH11292609A publication Critical patent/JPH11292609A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/02Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing hydraulic cements other than calcium sulfates
    • C04B28/06Aluminous cements
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2103/00Function or property of ingredients for mortars, concrete or artificial stone
    • C04B2103/0004Compounds chosen for the nature of their cations
    • C04B2103/0006Alkali metal or inorganic ammonium compounds
    • C04B2103/0008Li
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
    • C04B2111/00474Uses not provided for elsewhere in C04B2111/00
    • C04B2111/00612Uses not provided for elsewhere in C04B2111/00 as one or more layers of a layered structure
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/91Use of waste materials as fillers for mortars or concrete

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、白華、色むらの発生がなく且つ化
粧面に存在する残留気泡数が低減され外観的に優れてい
ることは勿論、コスト的および強度的にも優れたコンク
リート化粧パネルの提供及び、それを可能にする製造方
法の提供を目的とする。 【解決手段】 本発明は、アルミナセメントおよび高炉
スラグを主成分とする速硬性水硬性組成物から調製され
たモルタル硬化体より成り表面に原版模様が転写された
化粧層と、その下に形成された通常のコンクリート硬化
体より調製されたバルク層とからなる二層構造を有し且
つ、化粧層とバルク層の境界が互いに貫入しあった構造
と成っているコンクリート化粧パネルおよび該化粧パネ
ルの製法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、岩石、煉瓦等の各
種天然物、人工物の色調、模様が転写・再現された表面
を有するコンクリート化粧パネルおよび該パネルの製造
方法に関する。本発明のコンクリート化粧パネルは、優
れた外観を有しており、主に建造物の外壁材として好適
に使用される。
【0002】
【従来の技術】近年、建造物は単に機能だけを追求する
のではなく、周りの環境に調和した外観を有するものが
求められるようになったが、最も容易で且つ効果的な方
法として、周りの環境と調和した表面模様、色調、特
に、天然石の有する表面模様、色調を有するコンクリー
ト化粧パネルを使用して建造物の外部表面を覆う方法が
採用されている。従来、化粧パネルは、天然石または天
然石の表面模様と凹凸の反転した模様を有するゴム製又
は樹脂製原版を適当な型枠底面にセットした後、型枠内
にセメントモルタルを流し込んだものに更に養生を施し
て製造されている。この場合、モルタル硬化体形成用材
料としては、顔料を含む白色ポルトランドセメントが使
用されるが、表面美観を著しく損ねる白華が発生する
可能性が非常に高い流動性に劣るため流し込み成型性
が悪く、残留気泡が発生する凝結時間が長く、材料分
離による色むらが発生する等、外観面で多くの欠点を有
したものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のコン
クリート化粧パネルが有していた上記課題の解決された
コンクリート化粧パネルの提供を目的とする。すなわ
ち、白華、色むらの発生がなく且つ化粧面に存在する残
留気泡数が低減され外観的に優れていることは勿論、コ
スト的および強度的にも優れたコンクリート化粧パネル
の提供及び、それを可能にする製造方法の提供を目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】発明者等は、セメント成
分としてアルミナセメントを含む速硬性水硬性組成物を
化粧層形成用材料として使用したコンクリート化粧パネ
ルが、前記課題を解決したコンクリート化粧パネルとな
ることを見出し、本発明を完成した。すなわち本発明
は、アルミナセメントおよび高炉スラグよりなる水硬性
成分と硫酸アルミニウムおよびリチウム塩よりなる凝結
調整剤とから構成される速硬性水硬性組成物を使用して
調製されたモルタル硬化体よりなり表面に原版模様が転
写された化粧層と、その下に形成された普通コンクリー
ト硬化体より調製されたバルク層とからなる二層構造を
有し、且つ、化粧層とバルク層が互いに貫入し合った境
界構造となっているコンクリート化粧パネルに関する。
更に本発明は、底面上に、表面模様の転写を目的とする
原版を設置した型枠に、アルミナセメントおよび高炉ス
ラグよりなる水硬性成分と硫酸アルミニウムおよびリチ
ウム塩よりなる凝結調整剤とから構成される速硬性水硬
性組成物を使用して調製された化粧層モルタルを流し込
み化粧層を形成させ、次いで該化粧層の上に普通コンク
リートを打設してバルク層を形成させた後、養生を加え
て行なうコンクリート化粧パネルの製造方法に関する。
以下に、本発明を詳しく説明する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明における化粧パネルの製造
は、底面に転写すべき模様面を上面として原版が敷き詰
められた型枠内に水硬性組成物を流し込む、従来公知の
方法で原版模様を転写した化粧層に、更にバルク層コン
クリートを流し込んだ後、養生して行なわれる。本発明
の特徴は、化粧パネルの化粧面を形成する材料に、アル
ミナセメントを水硬性成分として含む速硬性水硬性組成
物を使用し、バルク層形成材料には普通コンクリートを
使用していることにある。アルミナセメントは、白華の
原因となるCaOを大量に含まないことから、これを化
粧層形成材料として使用することにより白華の発生を完
全に防ぐことができるが、材料として高価であり、化粧
パネル全体をアルミナセメントで構成することにはコス
ト面で問題が在る。これを解決するものとして、化粧層
と内部バルク層に分け、化粧層のみにアルミナセメント
を使用し、バルク層形成には安価な普通ポルトランドセ
メントからなる普通コンクリートを使用する手段が考え
られるが、化粧層の凝結時間が長くバルク層コンクリー
ト打設までに長時間を要すること、化粧層とバルク層の
結合強度が十分でなく境界での剥離が起こり易い等の解
決すべき問題が存在する。本発明では、アルミナセメン
トを高炉スラグと混合し更に速硬性を付与した水硬性組
成物を使用することにより、これ等の問題が解決された
化粧パネルを得ることができた。
【0006】本発明において化粧層形成用に使用される
速硬性水硬性組成物中の水硬性成分は、アルミナセメン
トと高炉スラグから構成される。アルミナセメントは、
潜在的に急硬性を有しており、硬化後は耐化学薬品性、
耐火性に優れた硬化体を与える。また、同じく潜在的水
硬性を有する高炉スラグを存在させることにより、その
欠点である硬化体強度の経時的な低下を抑制することが
出来る。しかし、高炉スラグ量が多過ぎると逆に硬化体
強度の低下を招く場合があることから、その量は、アル
ミナセメント100重量部当たり15〜400重量部と
するのが好ましい。この、アルミナセメントおよび高炉
スラグより成る水硬性成分には、更に、石膏、ポルトラ
ンドセメントを添加することもできる。石膏は急硬性で
あり、硬化後の寸法安定性を保持するのに効果的な成分
であるが、多過ぎると耐水性が低下して、水による異常
膨張が生じることがあるので、その添加量は、アルミナ
セメント100重量部当たり、25〜120重量部、好
ましくは40〜100重量部とするのが良い。一方、低
価格のポルトランドセメントの添加は、コスト低減に効
果があるが、その量が多過ぎると流動性が低下するだけ
でなく白華発生の原因となることがあるから、添加量
は、アルミナセメント100重量部に対して40重量部
より少なくするのが良い。
【0007】アルミナセメントと高炉スラグ、必要に応
じて更に、石膏、ポルトランドセメントを添加してなる
水硬性成分には、水硬性成分100重量部に対して合量
で0.05〜5重量部の硫酸アルミニウム類およびリチ
ウム塩を添加して、コントロールされた速硬性が付与さ
れる。硫酸アルミニウム類とリチウム塩は凝結速度に対
し互いに逆の効果を有していることから、その添加量比
を調整することにより、混練から硬化までの時間を調節
することができる。リチウム塩としては、炭酸リチウ
ム、塩化リチウム、酢酸リチウム等の良く知られた無機
酸、有機酸塩が使用可能であるが、効果及び価格の点か
ら炭酸リチウムの使用が最も好ましい。一方、本発明で
使用可能な硫酸アルミニウム類としては、無水または各
種含水量の硫酸アルミニウムの他、カリミョウバン、ナ
トリウムミョウバン等のミョウバン類、ミョウバン類を
加熱脱水した焼ミョウバン類等の、硫酸基とアルミニウ
ムイオンを成分として含む複塩を挙げることができる。
【0008】化粧層は無垢すなわち、材料の色を活かし
て使用されることもあるが、一般的には転写対象である
素材の色調を再現するために、適切な顔料を適量添加し
て目的とする色調に着色される。化粧層の形成に速硬性
の水硬性組成物を使用している本発明においては、材料
分離を完全に防止できる程度に硬化速度が速いことか
ら、顔料を添加しても、全く色ムラのない着色表面を得
ることが可能である。
【0009】本発明で使用する速硬性水硬性組成物は、
高流動性でありセルフレベリング性も有していることか
ら、化粧層モルタル打設後にバルク層コンクリートを単
純に打設しただけでは単純に堆積した層構造が形成され
るため接合部面積が稼げず、両層間接着強度の大きさに
は限界があり、使用目的によってはその部分における剥
離が問題になる。表面層とバルク層間の接合強度を上げ
るためには、両層の境界が、両層が互いに貫入した複雑
形状の凹凸面で形成される構造とすることにより接合面
積の増加に加え、機械的嵌合も可能となり、接合強度は
大幅に向上し、非常に好ましい結果を得ることが出来
る。
【0010】両層の境界が、両層が互いに貫入しあった
複雑形状の凹凸面で形成される構造とするには、バルク
層コンクリート打設時の化粧層モルタルの硬度が大きな
要因となるが、発明者等は、JIS R 5201記載
のビカー針装置における標準棒の貫入深さで硬度を示し
たとき、その値が5〜35mmの範囲にある時にバルク
層コンクリートを打設すれば、バルク層コンクリートが
化粧層表面に露出して来ることもなく、接合部では両層
がバルク層コンクリート打設直後の境界である基線から
5mm程度の深さで互いに貫入しあった、接合強度的に
非常に好ましい複雑形状の境界構造とすることが可能な
ことを見出している。しかし、化粧層モルタルの硬化速
度は、モルタル組成、打設時気温に依存して変化するの
で、予め経験的に求めておいた、ビカー針装置における
標準棒の貫入深さのモルタル混練後の経過時間依存性を
基に、化粧層モルタル混練後の経過時間で判断するのが
現実的且つ確実な方法である。
【0011】バルク層コンクリート打設前における、超
速硬性水硬性組成物で形成させる化粧層の厚さは表面模
様に依存する。従って、厚みは場所に依って変化し一様
ではないが、最も浅い箇所でも10mm程度の厚みを有
するようにするのが好ましい。10mmの厚みがあれ
ば、バルク層コンクリート打設時に、境界が両層が互い
に貫入した複雑形状の凹凸面で形成される構造として
も、バルク層コンクリートの化粧層表面への露出が回避
出来ることと、化粧層を意味なく厚くすることは経済的
に好ましいものではないからである。
【0012】表面化粧層の面積、形状及びパネル全体の
サイズ、形状は、パネルの使用場面によって、当然、異
なったものが要求される。パネルの厚みは一般的に20
〜250mmのものが使用されるが、バルク層を安価な
普通コンクリートで形成させる本発明では、バルク層の
厚さが厚くなってもコスト的には有利になることから、
厚物例えば擬石の製造にも好適に応用できる。
【0013】表面化粧層の色調が問われない場合には、
水硬性材料として白色のものを使用する必要はないが、
着色パネルにおいては、目的とする色調への着色の容易
な白色性の水硬性材料を使用する方が、当然、好ましい
結果を与える。本発明で水硬性材料として使用されるア
ルミナセメントについても各種のものが市販されている
が、表面化粧層色調の微妙さが要求されるパネルの製造
には、白色度の高いもの使用が好ましい。
【0014】化粧層の作成には上記速硬性水硬性組成物
に細骨材を加えたモルタル状で使用されるが、その際、
モルタルまたはコンクリート形成の際に添加使用される
各種混和剤の一般的量例えば、水硬性成分100重量部
に対して0.1〜5重量部の減水剤、2重量部以下の増
粘剤、消泡剤等の添加は、モルタルの流動性、硬化体強
度及び硬化体外観に好ましい効果を与える。一方、パネ
ル内部を構成するバルク層の形成には、普通ポルトラン
ドセメントに粗骨材、各種混和剤を添加した一般的な普
通コンクリートの使用で十分である。
【0015】超速硬セルフレベリング性水硬性組成物で
形成される化粧層、次いで普通コンクリートよりなるバ
ルク層を打設したものは、一般のセメント二次製品で一
般的に採用される養生条件で養生した後、脱型して目的
とする製品を得ることが出来る。
【0016】
【実施例】以下に具体的例を示し、本発明を更に詳しく
説明する。 使用材料 (1)表面化粧層形成材料(化粧材) アルミナセメント:市販品(ラファルジュ社製フォンジ
ュ及びタ−ナルホワイト) ポルトランドセメント:白色セメント 石膏:II型無水石膏(ブレーン比表面積4000cm2
/g) 高炉スラグ:ブレーン比表面積4500cm2 /g 硫酸アルミニウム:無水物、市販品 炭酸リチウム:市販品 減水材:メラミン系分散剤、市販品 消泡剤:シリコン系消泡剤、市販品 顔料:酸化鉄系赤色及び黄色顔料、市販品 細骨材:珪砂6号 これ等を組み合わせて、モルタルミキサーで混合し、表
1に示す4種のモルタルを調製した。 (2)バルクコンクリート層形成材料 普通ポルトランドセメント 粗骨材:砕石(粗粒率6.57、最大粒径20mm) 細骨材:海砂(粗粒率2.71) 尚、生コンクリートのスランプ値は8cmで、呼び強度
は24N/mm2 とした。
【0017】
【表1】
【0018】実施例1〜9、比較例1〜5 ここでは、表面化粧層とバルクコンクリート層の接着強
度及び、表面化粧層における白華発生の程度を調べるこ
とを目的としており、化粧層表面への模様転写は行なっ
ていない。尚、化粧層モルタルの流し込みから脱型まで
の操作は全て、20±3℃、湿度80%以上に調整され
た恒温室で行なった。縦900×横600×高さ50m
mの樹脂製型枠に、表1に示した化粧層モルタルを10
mmの厚さに流し込んだ。次いで、所定時間経過後、1
mの高さからバルク層コンクリートを型枠上端まで流し
込み、振動台上で30秒間締め固めを行なった。尚、バ
ルク層コンクリートの打設は、化粧層モルタルの混練開
始時間を起点とした時間を10〜180分と変化させて
行なったが、同時にビカー針装置における標準棒の貫入
深さも測定した。
【0019】24時間気中養生した後脱型した試料につ
いては、更に次の処理を加え、夫々の特性評価を行なっ
た。 (1)化粧層−バルクコンクリート層境界面状態:脱型
後の試料をそのまま恒温室内に保存したコンクリート打
設28日後のものを供試体として、次の事項について測
定または観察を行なった。 形状及び最大凹凸差:4側面からの目視で両層の嵌合状
況の観察を行ない、最も嵌合が深いと見られる位置にお
ける、山−谷間の長さを定規で測定した。 接着強度:建研式接着強度試験機を用いて測定した。 (2)化粧層表面状態:脱型後、温度20℃、湿度65
%の恒温恒湿箱で養生したものについて、化粧層表面に
おける白華発生、色むら及びバルク層コンクリート露出
の有無を目視で観察した。結果を表2に示す。
【0020】
【表2】
【0021】水硬性組成物として白色ポルトランドセメ
ントのみを含むモルタルで形成させた化粧層では白華の
発生が不可避である。又、色ムラも発生する。それに対
し、アルミナセメント及び高炉スラグを主成分とする超
速硬セルフレベリング性水硬性組成物を含むモルタルで
形成させた本発明の化粧層では、白華の発生が全く認め
られないし、色むらも観察されない。また、モルタルを
混練した10〜30分後にはバルク層コンクリートの打
設に適切な硬度に到達している。すなわち、この時期に
バルク層コンクリートを打設しても、化粧面にバルク層
コンクリートの露出は認められないだけではなく、化粧
層−バルクコンクリート層境界は互いに貫入し、両層の
結合強度も該部分での剥離が問題とならない程度に十分
高い値を示している。
【0022】実施例10〜12、比較例6 ここでは、原版模様を転写した化粧パネルを作製し、そ
の評価を行なった。使用した原版は素材模様がシリコン
ゴムに転写された市販品であり、模様はインド砂岩、鉄
平石及び煉瓦の3種である。原版を、縦900×横60
0×高さ50mmの樹脂製型枠の底面に敷いた以外は、
実施例1〜9と同様に化粧材モルタル、次いで所定時間
経過後、バルク層コンクリートを流し込み、振動台上で
30秒間締め固めを行なった。24時間気中養生した
後、脱型した供試体について、表面状態を目視で観測し
た。結果を表3に示す。
【0023】
【表3】
【0024】本発明の化粧パネルが、全ての模様におい
て、化粧面に残留気泡が存在せず、原版の模様が忠実に
転写された良好な外観を呈しているのに対し、白色ポル
トランドセメントを使用して形成された化粧層表面に
は、消泡剤を使用しても残留気泡が存在し、外観的に見
劣りのする化粧パネルを与えることが分かる。
【0025】
【発明の効果】本発明のコンクリート化粧パネルは、化
粧面における白華発生、色むらおよび残存気泡のない優
れた外観を有している。容積の大半を占める内部バルク
層の形成には普通ポルトランドセメントを使用する複層
構造としたことと、化粧層形成に超速硬性水硬性組成物
を使用して生産性を上げたことにより、コスト問題も解
決している。更に、バルク層コンクリート打設時期を適
切に選ぶことで、二層境界における剥離の問題を解決し
ている。すなわち、付随する問題を全て解決し、優れた
外観を有する本発明のコンクリート化粧パネルの建材分
野における利用場面は多い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C04B 28/06 C04B 28/06 28/08 28/08 E04F 13/14 102 E04F 13/14 102A // C04B 103:12 103:22 111:00 111:54 (72)発明者 吉村 幸男 山口県宇部市西本町1丁目12番32号 宇部 興産株式会社宇部本社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミナセメントおよび高炉スラグよりな
    る水硬性成分と硫酸アルミニウム類およびリチウム塩よ
    りなる凝結調整剤とから構成される速硬性水硬性組成物
    を使用して調製されたモルタル硬化体よりなり表面に原
    版模様が転写された化粧層と、その下に形成された普通
    コンクリート硬化体より調製されたバルク層とからなる
    二層構造を有し、且つ、化粧層とバルク層が互いに貫入
    し合った境界構造となっているコンクリート化粧パネ
    ル。
  2. 【請求項2】化粧層が、速硬性水硬性組成物に更に顔料
    を添加して調整されたモルタル硬化体よりなる請求項1
    に記載のコンクリート化粧パネル。
  3. 【請求項3】化粧層を構成するモルタル硬化体が、水硬
    性成分として、アルミナセメント及びアルミナセメント
    100重量部当たり15〜400重量部の高炉スラグを
    含む速硬性水硬性組成物から調製されたことを特徴とす
    る、請求項1または2の何れかに記載のコンクリート化
    粧パネル。
  4. 【請求項4】化粧層を構成するモルタル硬化体が、凝結
    調整剤として、水硬性成分100重量部に対して合量で
    0.05〜5重量部の硫酸アルミニウム類とリチウム塩
    を含む速硬性水硬性組成物から調製されたことを特徴と
    する、請求項1から3までの何れかに記載のコンクリー
    ト化粧パネル。
  5. 【請求項5】底面上に、表面模様の転写を目的とする原
    版を設置した型枠に、アルミナセメントおよび高炉スラ
    グよりなる水硬性成分と硫酸アルミニウム類およびリチ
    ウム塩よりなる凝結調整剤とから構成される速硬性水硬
    性組成物を使用して調製された化粧層モルタルを流し込
    み化粧層を形成させ、次いで該化粧層の上に普通コンク
    リートを打設してバルク層を形成させた後、養生を加え
    て行なうコンクリート化粧パネルの製造方法。
  6. 【請求項6】速硬性水硬性組成物に更に顔料を添加して
    調製された化粧層モルタルを使用する、請求項5に記載
    のコンクリート化粧パネルの製造方法。
  7. 【請求項7】水硬性成分として、アルミナセメント及
    び、アルミナセメント100重量部当たり15〜400
    重量部の高炉スラグを含む速硬性水硬性組成物を使用し
    て化粧層を構成させる、請求項5または6の何れかに記
    載のコンクリート化粧パネルの製造方法。
  8. 【請求項8】凝結調整剤として、水硬性成分100重量
    部に対して合量で0.05〜5重量部の硫酸アルミニウ
    ム類とリチウム塩を含む速硬性水硬性組成物を使用して
    化粧層を構成させる、請求項5から7までの何れかに記
    載のコンクリート化粧パネルの製造方法。
  9. 【請求項9】化粧層モルタルの硬度が、JIS R 5
    201記載のビカー針装置における標準棒の貫入深さで
    示して5〜35mmの範囲にある時にバルク層コンクリ
    ートを打設する、請求項5から8までの何れかに記載の
    コンクリート化粧パネルの製造方法。
JP9149298A 1998-04-03 1998-04-03 コンクリート化粧パネル及びその製造方法 Pending JPH11292609A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9149298A JPH11292609A (ja) 1998-04-03 1998-04-03 コンクリート化粧パネル及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9149298A JPH11292609A (ja) 1998-04-03 1998-04-03 コンクリート化粧パネル及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11292609A true JPH11292609A (ja) 1999-10-26

Family

ID=14027922

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9149298A Pending JPH11292609A (ja) 1998-04-03 1998-04-03 コンクリート化粧パネル及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11292609A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006104009A (ja) * 2004-10-04 2006-04-20 Inax Corp 目地材
JP2006232636A (ja) * 2005-02-25 2006-09-07 Toyota T & S Kensetsu Kk 着色コンクリート製品とその製造方法。
JP2007521369A (ja) * 2003-06-24 2007-08-02 エイ シマノヴィッチ,セミヨン コンクリート用の顔料のペースト及びそれを作る方法
JP2008532897A (ja) * 2005-03-10 2008-08-21 ワッカー ポリマー システムズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト 非風解性のセメント状モルタル組成物
CN109824314A (zh) * 2019-04-15 2019-05-31 安徽建筑大学 一种具有自清洁功能的新型grc复合装饰保温墙板及其生产制作工艺
CN113607549A (zh) * 2021-06-16 2021-11-05 福建万峰节能建材有限公司 一种加气混凝土砌块挂板墙体强度检测的方法
CN114230265A (zh) * 2021-12-02 2022-03-25 中国十七冶集团有限公司 一种白色清水混凝土、配制装置及配制方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007521369A (ja) * 2003-06-24 2007-08-02 エイ シマノヴィッチ,セミヨン コンクリート用の顔料のペースト及びそれを作る方法
JP2006104009A (ja) * 2004-10-04 2006-04-20 Inax Corp 目地材
JP4556603B2 (ja) * 2004-10-04 2010-10-06 株式会社Inax 目地材
JP2006232636A (ja) * 2005-02-25 2006-09-07 Toyota T & S Kensetsu Kk 着色コンクリート製品とその製造方法。
JP2008532897A (ja) * 2005-03-10 2008-08-21 ワッカー ポリマー システムズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト 非風解性のセメント状モルタル組成物
CN109824314A (zh) * 2019-04-15 2019-05-31 安徽建筑大学 一种具有自清洁功能的新型grc复合装饰保温墙板及其生产制作工艺
CN113607549A (zh) * 2021-06-16 2021-11-05 福建万峰节能建材有限公司 一种加气混凝土砌块挂板墙体强度检测的方法
CN113607549B (zh) * 2021-06-16 2024-03-15 福建万峰节能建材有限公司 一种加气混凝土砌块挂板墙体强度检测的方法
CN114230265A (zh) * 2021-12-02 2022-03-25 中国十七冶集团有限公司 一种白色清水混凝土、配制装置及配制方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2578055C (en) Flexible hydraulic compositions
JPH06500525A (ja) 選択された骨材と混合された強化されたセメント
US20040035329A1 (en) Compositions for producing architectural cementitious structures having decorative aggregate-containing cementitious surfaces and processes therefor
Salavessa et al. Historical plasterwork techniques inspire new formulations
RU2084416C1 (ru) Способ изготовления декоративных строительных изделий и/или декоративных покрытий
JPH11292609A (ja) コンクリート化粧パネル及びその製造方法
JP3478108B2 (ja) 水硬性着色仕上材組成物
CA3019731A1 (en) Composition and method for making self adhering concrete and synthetic sedimentary rock from cementitious materials
RU2338724C1 (ru) Сухая теплоизолирующая гипсопенополистирольная строительная смесь для покрытий, изделий и конструкций и способ ее получения
US5730797A (en) Mortar composition
US20190112231A1 (en) Composition and method for making self adhering concrete and synthetic sedimentary rock from cementitious materials
CN115093191A (zh) 一种面层艺术彩色自流平砂浆及其制备方法
AU2018285658B2 (en) Method for manufacturing concrete articles and structures
CN113387670A (zh) 一种新型的石膏基找平材料
JPS60171260A (ja) 水硬性無機質組成物
RU2114084C1 (ru) Способ изготовления декоративных и облицовочных строительных изделий
Adamski et al. Roman cement–key historic material to cover the exteriors of buildings
RU2771801C1 (ru) Двухфазная смесь на основе белого цемента для получения декоративного композита в технологии строительной 3D-печати
CA2283263C (en) Construction element and process for its preparation
JP3408603B2 (ja) 流動性モルタルを用いる穴あきpc板の表面化粧先付け工法及び表面化粧層先付け穴あきpc板
RU2237043C1 (ru) Способ изготовления покрытия, покрытие на минеральное основание
JPH0210112B2 (ja)
US343695A (en) Manufacture of artificial stone and marble
RU2147017C1 (ru) Бетонная смесь, способ изготовления изделий из бетонной смеси, форма для бетонной смеси
JP3212572B2 (ja) 石目状シ−トなどシ−ト成型用組成物、及びそれを用いたシ−トの製造方法