JPH11291657A - 平版印刷版用支持体の製造方法 - Google Patents
平版印刷版用支持体の製造方法Info
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- JPH11291657A JPH11291657A JP10460698A JP10460698A JPH11291657A JP H11291657 A JPH11291657 A JP H11291657A JP 10460698 A JP10460698 A JP 10460698A JP 10460698 A JP10460698 A JP 10460698A JP H11291657 A JPH11291657 A JP H11291657A
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Abstract
り高感度でかつ、酸性プレートクリーナーで版面のイン
キを除去しても又多量の印刷を行っても細線やハイライ
トが飛ばず、耐刷性にも優れ、更に汚れない直接レーザ
ー書き込み可能なネガ型光重合性平版印刷版用の支持体
の製造方法を提供する。 【解決手段】 上記課題は、粗面化したアルミニウム板
を第一段階として陽極酸化処理した後、第二段階として
第一段階の陽極酸化皮膜のマイクロポアよりもポア径が
小さくなる条件にて再び陽極酸化処理することを特徴と
する平版印刷版用支持体の製造方法によって解決され
る。
Description
体の製造方法に関するものである。特に、可視光領域の
光線に対して高感度でかつ調子再現性が良好な光重合組
成物を用いた直接製版可能なネガ型平版印刷版用支持体
の製造方法に関するものである。
れており、種々な型の感光層がある。例えば、ジアゾ樹
脂含有型、光重合型、光架橋型等がある。このような平
版印刷版を作成するには、これらの平版印刷版上に透明
のネガフィルム原稿(リスフィルム)をのせ、紫外線を
用いて画像露光するのが一般的であり、そのため作業に
非常に手間隙がかかっていた。
域の光線に対し高い感光性を有するフォトポリマーが要
請されている。それは、例えば非接触型の投影露光製版
や可視光レーザー製版等に適合した感光材料であり、光
重合系が最も高感度で有望である。該可視光レーザーと
してはArレーザーの488、514.5nm光、半導
体レーザーの第2高調波光(SHG−LD、350〜6
00nm)、SHG−YAGレーザーの532nm光な
どが、有望視されている。
感光層を用いる事で、細くビームを絞ったレーザー光を
その版面上に走査させ、文字原稿、画像原稿などを直接
版面上に形成させ、フィルム原稿を用いず直接製版が可
能となる。例えば、特公昭61−9621号公報、特開
昭63−17805号公報、特開平2−244050号
公報等に記載の感光性組成物の使用により、フィルム原
稿を用いず直接製版が可能である。
合性の印刷版は感光層と支持体の密着力が必ずしも強力
ではないため、高速で大部数の印刷に使用すると、ベタ
画像が抜けたり、細線やハイライト部が飛んだりする不
具合を生じる。
と感光層の接着性は重要なファクターであり、数多く研
究、開発されている。
は、ラジカルによる付加反応を起こし得る官能基を支持
体表面上に共有結合により植え付け、光重合性感光層と
の接着力を持たせようとした。
にするために、感光層のアンカー効果を強化する目的で
支持体の表面処理として燐酸陽極酸化皮膜を使用するこ
とが公知である。確かにこの方法に依れば、ハイライト
の密着性は向上するものの同時にインキ払い(非画像部
についたインキが印刷に伴い払われていく時にインキが
完全に取れるまでの損紙の枚数)が劣化してしまう欠点
がある。
考えられる。確かにこれによって密着力は向上し画像の
耐久性は向上する。しかしながら、その反面印刷時の感
光層の磨耗の影響がでやすく、アルミニウムの親水面が
表面に出やすいため欠陥のある印刷物となったり、非画
像部の親水性が低下し、印刷に汚れを生じる結果とな
る。
レートクリーナーで拭き、インキを除去する。感光層と
支持体の密着力が弱いと、アルカリ性のプレートクリー
ナーでは問題ないが、特に酸性のプレートクリーナーで
はハイライト部が飛ぶという問題があった。そのため印
刷時プレートクリーナーをユーザーが使用する印刷版に
より数種類も準備しなければならなかった。更に印刷枚
数が多い場合、感光層と支持体の密着力が弱いと版面を
酸性のプレートクリーナーで拭いた場合と同様に細線や
ハイライト部が徐々に飛ぶという問題があった。
向上のため露光時間の短縮化や、レーザーの長寿命化の
ためになるべく低出力で使用したいなどの要求が強く、
直接製版可能な平版印刷版の更なる高感度化は永遠の課
題である。しかしながら、感光層と支持体の密着力を十
分に出し、印刷途中版面をプレートクリーナー等で拭い
ても、又数十万枚印刷しても、スタート時の印刷物と調
子再現性が同じで、かつ汚れない更なる高感度な光重合
性平版印刷版は非常に難しい状況にあった。
な感光層と支持体の密着力によりより高感度でかつ、酸
性プレートクリーナーで版面のインキを除去しても又多
量の印刷を行っても細線やハイライトが飛ばず、耐刷性
にも優れ、更に汚れない直接レーザー書き込み可能なネ
ガ型光重合性平版印刷版用の支持体の製造方法を提供す
ることを目的とする。
解決すべく鋭意研究の結果、アルミニウム板を粗面化し
その表面を第一段階として陽極酸化処理した後、第二段
階として第一段階の陽極酸化皮膜のマイクロポアよりも
ポア径が小さくなる条件にて再び陽極酸化処理すること
により平版印刷版用支持体の製造方法によって、かかる
目的を達成することができたものである。
第二段階の皮膜量よりも同等量以下とすることによっ
て、第一段階の陽極酸化処理が硫酸浴によるものであ
り、第一段階の陽極酸化皮膜をアルカリ水溶液にて処理
することによって溶解し該皮膜に存在するマイクロポア
を拡げた後、第二段階の陽極酸化処理を硫酸浴によって
行うことによって、また、第一段階が燐酸浴又は蓚酸浴
による陽極酸化処理であり、第二段階が硫酸浴による陽
極酸化処理であることによってより好ましく達成するこ
とができる。
の上にフィルム原稿を用いずレーザー光走査により直接
版面上に画像形成できる感光層を形成させることによっ
て得られる平版印刷版が、インキ払いを劣化させずに、
感光層の密着性を向上させることができるものである。
する。
ミ支持体としては、寸度的に安定なアルミニウムを主成
分とする金属であり、アルミニウムまたはアルミニウム
合金からなる。純アルミニウム板の他、アルミニウムを
主成分とし、微量の異元素を含む合金板、又はアルミニ
ウム(合金)がラミネートもしくは蒸着されたプラスチ
ックフィルム又は紙の中から選ばれる。更に、特公昭4
8−18327号公報に記載されているようなポリエチ
レンテレフタレートフィルム上にアルミニウムシートが
結合された複合体シートでもかまわない。
ニウムまたはアルミニウム合金からなる板をアルミニウ
ム板と総称する。前記アルミニウム合金に含まれる異元
素には、ケイ素、鉄、マンガン、銅、マグネシウム、ク
ロム、亜鉛、ビスマス、ニッケル、チタンなどがあり、
合金中の異元素の含有量は10重量%以下である。本発
明では純アルミニウム板が好適であるが、完全に純粋な
アルミニウムは製錬技術上製造が困難であるので、僅か
に異元素を含有するものでもよい。このように本発明に
適用されるアルミニウム板は、その組成が特定されるも
のではなく、従来より公知公用の素材のもの、例えばJ
IS A 1050、JIS A 1100、JIS A 3
103、JIS A 3005などを適宜利用することが
出来る。
は通常ウェブ状で連続走行させながら処理され、その幅
は400mm〜2000mm程度、厚みは、およそ0.
1mm〜0.6mm程度である。この厚み印刷機の大き
さ、印刷版の大きさ及びユーザーの希望により適宜変更
することができる。
理が施される。
開昭56−28893号公報に開示されているような機
械的砂目立て、化学的エッチング、電解グレインなどが
ある。さらに塩酸または硝酸電解液中で電気化学的に砂
目立てする電気化学的砂目立て方法、及びアルミニウム
表面を金属ワイヤーでひっかくワイヤーブラシグレイン
法、研磨球と研磨剤でアルミニウム表面を砂目立てする
ボールグレイン法、ナイロンブラシと研磨剤で表面を砂
目立てするブラシグレイン法のような機械的砂目立て法
を用いることができ、上記砂目立て方法を単独あるいは
組み合わせて用いることもできる。
粗さを作る方法は、塩酸または硝酸電解液中で化学的に
砂目立てする電気化学的方法であり、適する電気量は5
0〜400C/dm2、好ましくは100〜300C/
dm2の範囲である。さらに具体的には、0.01〜5
0重量%、好ましくは0.5〜10重量%の塩酸または
硝酸を含む電解液中、温度20〜100℃、好ましくは
30〜70℃、時間1秒〜30分、好ましくは2秒〜1
分、電流密度100〜400A/dm2、好ましくは1
0〜50A/dm2の条件で電解を行うことが好まし
い。
板は、酸またはアルカリにより化学的にエッチングされ
る。酸をエッチング剤として用いる場合は、微細構造を
破壊するのに時間がかかり、工業的に本発明を適用する
に際しては不利であるが、アルカリをエッチング剤とし
て用いることにより改善できる。
剤は、苛性ソーダ、炭酸ソーダ、アルミン酸ソーダ、メ
タケイ酸ソーダ、リン酸ソーダ、水酸化カリウム、水酸
化リウチム等を用い、濃度と温度の好ましい範囲はそれ
ぞれ1〜50重量%、特に2〜20重量%、20〜10
0℃、特に30〜70℃であり、Alの溶解量が0.1
〜20g/m2、特に0.3〜2g/m2となるような条
件が好ましい。
マット)を除去するために酸洗いが行われる。用いられ
る酸は硝酸、硫酸、リン酸、クロム酸、フッ酸、ホウフ
ッ化水素酸等が用いられる。特に電気化学的粗面化処理
後のスマット除去処理方法としては、好ましくは特開昭
53−12739号公報に記載されているような50〜
90℃の温度の15〜65重量%の硫酸と接触させる方
法及び特公昭48−28123号公報に記載されている
アルカリエッチングする方法が挙げられる。
して処理されたアルミニウム板に、陽極酸化処理が施さ
れる。陽極酸化処理はこの分野で従来より行われている
方法で行うことができる。具体的には、硫酸またはリン
酸、シュウ酸、等の水溶液が主に電解浴として用いられ
る。場合によってはクロム酸、スルファミン酸、ベンゼ
ンスルフォン酸等あるいはこれらの二種以上を組み合わ
せた水溶液または非水溶液を用いる場合もある。上記の
ような電解浴中でアルミニウムに直流または交流を流す
とアルミニウム支持体表面に陽極酸化皮膜を形成するこ
とができる。
よって種々変化するので一概に決定され得ないが、一般
的には電解液の濃度が1〜80重量%、好ましくは5〜
20%、液温5〜70℃、好ましくは10〜60℃、電
流密度0.5〜60A/dm2、好ましくは1〜30A/
dm2、電圧1〜100V、好ましくは5〜50V、電
解時間1〜100秒、好ましくは5〜60秒の範囲が適
当である。
特許第1,412,768号明細書に記載されている、
硫酸中で高電流密度で陽極酸化する方法及び米国特許第
3,511,661号明細書に記載されているリン酸を
電解浴として陽極酸化する方法が好ましい。
膜は0.1〜5g/m2であり、好ましくは、0.2〜2
g/m2である。この陽極酸化皮膜の表面には多数の凹
み(ポア)が形成されている。このポアは105〜107
個/mm2程度、深さが0.1〜2μm程度である。ポア
径は平均で1〜50nm程度、通常4〜20nm程度で
ある。
よってはアルカリ処理によりマイクロポアを拡げること
ができる。アルカリ処理条件は第一段階のマイクロポア
をpH11〜13の水溶液で0.1〜0.5g/m2溶解
できればいかなる条件でも構わないが、例えば水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムその他でp
H=11〜13に調整した後、10℃から70℃、好ま
しくは20〜50℃で、1〜300秒、好ましくは5〜
100秒処理することが適当である。この際アルカリ処
理液中に炭酸塩、硼酸塩、燐酸塩等の多価弱酸の金属塩
を含んでもよい。この処理によって拡げられたマイクロ
ポアの径は平均で5〜200nm程度、通常10〜10
0nm程度になる。第二段階で基準となる第一段階のマ
イクロポアの径は、アルカリ処理後その後水洗する。
該アルカリ処理をした後又は該アルカリ処理をせずに、
第二段階の陽極酸化処理を行う。電解浴の種類、濃度、
液温、電流密度、電圧、電解時間等は、第一段階と基本
的には同様でよいが、第二段階で形成される陽極酸化皮
膜のマイクロポア径が第一段階のものより小さくなる条
件で行う。すなわち、電解浴の濃度、液温を上げ、電流
密度を下げてポア径の減少を図る。第一段階のマイクロ
ポアよりも第二段階のマイクロポアが大きくなってしま
うと印刷時に非画像部が汚れ易くなってしまう問題があ
るからである。第二段階の酸化皮膜にも多数のポアが形
成されている。ポアの数は105〜107個/mm2程度
であり、深さは0.2〜5μm程度である。マイクロポ
アの径は第一段階のマイクロポアの径の80%〜5%程
度、特に60%〜10%程度であることが好ましい。ま
た、第一段階の皮膜量が第二段階の皮膜量よりも多くな
ると密着性向上効果が無くなるので、第一段階の皮膜量
が第二段階の皮膜量よりも同等量以下、すなわち、第二
段階の皮膜量を第一段階の皮膜量と同等量以上とするこ
とが好ましい。好ましい第二段階の皮膜量は第一段階の
1〜100倍程度、特に1〜10倍程度である。
タルの陽極酸化皮膜量としては、0.5〜10g/m2、
好ましくは1〜5g/m2である。その後水洗し、熱風
(50〜200℃)又は冷風自然乾燥法等で乾燥する。
応じて後述する接着層を設けても構わない。その後、後
述される光重合性組成物からなる感光層を形成すること
で、本発明が対象としている光重合性平版印刷版が形成
するが、感光層を塗設する前に、接着層を形成する場合
にはその接着層生成の前もしくは後に必要に応じて有機
下塗層が設けてもかまわない。水溶性の樹脂、たとえば
ポリビニルホスホン酸、スルホン酸基を側鎖に有する重
合体および共重合体、ポリアクリル酸、水溶性金属塩
(例えば硼酸亜鉛)もしくは、黄色染料、アミン塩等を
下塗りしたものも好適である。
しては、例えば、カルボキシメチルセルロース、デキス
トリン、アラビアガム、2−アミノエチルホスホン酸な
どのアミノ基を有するホスホン酸類、置換基を有しても
よいフェニルホスホン酸、ナフチルホスホン酸、アルキ
ルホスホン酸、グリセロホスホン酸、メチレンジホスホ
ン酸およびエチレンジホスホン酸などの有機ホスホン
酸、置換基を有しもよいフェニルリン酸、ナフチルリン
酸、アルキルリン酸およびグリセロリン酸などの有機リ
ン酸、置換基を有してもよいフェニルホスフィン酸、ナ
フチルホスフィン酸、アルキルホスフィン酸およびグリ
セロホスフィン酸などの有機ホスフィン酸、グリシンや
β−アラニンなどのアミノ酸類、およびトリエタノール
アミンの塩酸塩などのヒドロキシル基を有するアミンの
塩酸塩などから選ばれるが、二種以上混合して用いても
よい。
ことが出来る。即ち、水またはメタノール、エタノー
ル、メチルエチルケトンなどの有機溶剤もしくはそれら
の混合溶剤に上記の有機化合物を溶解させた溶液をアル
ミニウム板上に塗布、乾燥して設ける方法と、水または
メタノール、エタノール、メチルエチルケトンなどの有
機溶剤もしくはそれらの混合溶剤に上記の有機化合物を
溶解させた溶液に、アルミニウム基板を浸漬して上記有
機化合物を吸着させ、しかる後、水などによって洗浄、
乾燥して有機溶液を種々の方法で塗布できる。例えば、
バーコーター塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン
塗布などいずれの方法を用いてもよい。また、後者の方
法では、溶液の濃度は0.01〜20重量%、好ましく
は0.05〜5重量%であり、浸漬温度は20〜90
℃、好ましくは25〜50℃であり、浸漬時間は0.1
秒〜20分、好ましくは2秒〜1分である。
チルアミン、水酸化カリウムなどの塩基性物質や、塩
酸、リン酸などの酸性物質によりpHを調節し、pH1
〜12の範囲で使用することもできる。また、光重合性
平版印刷版の調子再現性改良のために、黄色染料を添加
することもできる。
0mg/m2が適当であり、好ましくは5〜100mg
/m2である。上記の被覆量が2mg/m2より少ないと
十分な耐刷性が得られない。また、200mg/m2よ
り大きくても同様である。
ジルコニウム酸カリウム、燐酸塩等の水溶液への浸漬処
理などの表面処理がなされてもかまわない。
した後、必要に応じて更にその表面にラジカルによって
付加反応を起こし得る官能基(以下、付加反応性官能基
と呼ぶ)を有するシリコーン化合物を含む接着層が塗設
されてもよい。
化合物を含む層の塗設は、有機シリコーン化合物を原料
として用いる方法によるのが好ましい。具体的には、付
加反応性官能基をR1と表した時、下記式(1): R1Si(OR2)3 (1) (式中、−OR2は加水分解可能なアルコキシ基又は−
OCOCH3基である。)で示される有機シリコーン化
合物(1)を用いてアルミニウム基板を処理することによ
り、基板表面の金属、金属酸化物、水酸化物、−OH
基、又は基板の化成処理によって形成されたシラノール
基などと反応させて基板表面と共有結合を形成させ、下
記式(2): (R3O)2(R1)Si− (2) で表される官能基を基板表面に結合(又は植え付け)さ
せればよい。式中、R3はR2と同種もしくは異種のアル
キル基又は水素原子、もしくは隣接する別のSi原子と
の結合を表す。
が中央のSi原子に2個以上結合し た下記式(1a)又は(1b): (R1)2Si(OR2)2 (1a) (R1)3SiOR2 (1b)で表される
有機シリコーン化合物(1a),(1b)を用いること
もできる。
を介して中央のSi原子に結合する官能基である場合
は、 (R1)4Si (1c) で表される有機シリコーン化合物(1c)を用いること
もできる。
原子に結合する4個のR1のうち少なくとも1個が加水
分解されずに残っている状態の時に平版印刷版用支持体
に塗布される。
支持体に塗設する際、このものを単独で用いてもよく、
又は適当な溶媒で希釈して用いてもよい。平版印刷版用
支持体で有機シリコーン化合物(1)をより強固に結合さ
せるために、水及び/又は触媒を加えることができる。
溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、イソプロパノール、エチレングリコール、ヘキシレ
ングリコール等のアルコール類が好ましく、触媒として
は塩酸、酢酸、リン酸、硫酸などの酸、又はアンモニ
ア、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドなどの塩基
が使用できる。平版印刷版用支持体上の付加反応性官能
基の量は、結合させる付加反応性官能基の種類によって
異なるが、10nm2当り一般に0.01〜1000
個、好ましくは0.05〜200個、更に好ましくは
0.1〜50個とすることが適当である。付加反応性官
能基量が10nm2当り0.01個より少ないと十分な光
接着強度が得られ難い。有機シリコーン化合物(1)を
厚く塗り重ねることによって、 10nm2当りの付加反
応性官能基量を実質的に幾らでも多くすることが可能で
あるが、最表面に顔を出す付加反応性官能基量は10n
m2当り高々10個であるので、厚く塗り過ぎても無駄
になる。付加反応性官能基量が多過て、PS板として使
用した時の非画像部の親水性が不足しないためには、1
0nm2当りの付加反応性官能基の量は1000個以内
とするのが好ましい。
版印刷版用支持体表面に付加反応性官能基を結合する
(植え付ける)際は、有機シリコーン化合物を希釈する
溶媒の種類と量、基板表面上での加水分解用に加える水
の量(加える場合)、支持体表面上での加水分解を促進
するための触媒の種類と量(加える場合)、有機シリコー
ン化合物の溶液を支持体上に施用する方法、支持体に施
用した後の乾燥雰囲気、乾燥温度、乾燥時間等のプロセ
スパラメータを種々変更し、支持体表面に保持される付
加反応性官能基量が上記の量の範囲内となるように制御
することが必要である。
反応性官能基の量は、処理後の支持体表面を適当な方
法、例えばケイ光X線分析法、赤外線吸収法等の方法で
測定し、表面にあるSi原子量の定量、炭素−炭素の多
重結合量の定量等を行なうことによって決定することが
できる。
いてPS版を構成する場合、式(1)の有機シリコーン化
合物のみを用いて平版印刷版用支持体の処理をしただけ
では印刷汚れを生じる場合がある。即ち、付加反応性官
能基を結合してなる支持体上に光重合性の感光性組成物
を塗布して感光層を設け、これに像様露光して画像通り
の界面光接着を起させ、現像液で未露光部を取り去るこ
とにより、支持体上には光のパターン通りの光重合密着
膜が残る。そして、これにインクと水を塗ると、インク
は光重合接着した像様露光部へ、水は未露光部へそれぞ
れ付着して印刷版となるが、上記有機シリコーン化合物
を単独で使用した場合には、水が付着するべき未露光部
に過剰の有機官能基が存在することがあり、水の他にイ
ンクも付着して印刷物上に汚れとなって観察されること
がある。
印刷版用支持体表面上に付加反応性官能基(R1)の他
にOH基を多く固定して親水性を強くすることが好まし
い。
能基の結合において、式(1):R1Si(OR2)3で表わ
される有機シリコーン化合物(1)の他に、式(3):
Si(OR4)4(式中、−OR4は加水分解可能なアルコ
キシ基、アルコキシアルコキシ基、アリールオキシ基又
は−OCOCH3基であり、 R4はR2と同じであっても
異なってもよい。)で表わされる有機シリコーン化合物
(3)を併用し、基板表面に前述の式(2)で示される
反応サイトを結合すると同時に、式(4): (R3O)2(OH)Si− (4) で示される親水性サイトを結合することが好ましい。こ
こで、式中、R3はアルキル基、水素原子、又は隣接す
る別のSi原子との結合を表わすが、R3が水素原子で
あることが親水性の面からは最も好ましい。なお、R3
が水素原子以外のもののときは、必要に応じて、表面を
アルカリ溶液で洗うことによって、親水性を高めること
ができる。
(3)の有機シリコーン化合物(3)との混合比は、支持
体の性状によってそれぞれのものの支持体表面への結合
(植えつけ)効率が変動するため、一概に好適な範囲を
決めることができない。しかし、具体的には、両者の比
を種々に変えて支持体処理を行ない、付加反応性官能基
R1に基づく光接着性と、式(4)で示される部分構造に
由来する親水性とが両立する条件を実験的に確定して使
用することになる。いずれにしても、付加反応性官能基
の密度が前記範囲内になるようにすればよい。具体的に
は、有機シリコーン化合物(1)に対する有機シリコー
ン化合物(3)の混合モル比は0.05〜500が適当で
あるが、好ましくは0.2〜200、更に好ましくは1
〜100である。
ーン化合物(3)に由来する親水性基の量を多くすれば
するほど非画像部の親水性が増す。
付加反応性官能基を親水化処理することによって親水性
基の密度を向上させることができる。
能基の結合には、大別すると、有機シリコーン化合物を
そのまま用いることからなる上述の方法(以下、SC法
と呼ぶ。)の他に、有機シリコーン化合物を加水分解す
るとともに重縮合させて得られた−Si−O−Si−結
合を含む無機高分子に付加反応性官能基が固定された形
の有機無機複合体を用いることからなる方法(以下、S
G法と呼ぶ。)がある。
塗布して乾燥させると、無機高分子部分が支持体と密着
し、付加反応性官能基はそのまま支持体表面上に残る。
おける付加反応性官能基の結合位置は支持体表面上の特
定の性質をもった位置となりやすく、支持体表面上に一
様に分布させるのが困難な場合がある。つまり、特定の
酸点や塩基点においてのみSi原子との間の共有結合が
形成され、付加反応性官能基の分布が平板印刷版用支持
体表面の酸点や塩基点の分布に支配されやすい。従っ
て、光接着強度や非画像部親水性にムラを生じる場合が
ある。こうした状況の時はSG法に従うのが有利であ
る。細かく見れば、SC法、SG法の他に、中間の態
様、例えば式(1)の有機シリコーン化合物(1):R
1Si(OR2)3中のOR2の一部もしくは全部が加水分
解して2分子又は3分子が結合した形の有機シリコーン
化合物を出発原料として用いる処理も可能である。
従えば、式(1)の有機シリコーン化合物(1)を、場
合により式(3)の有機シリコーン化合物(3)と所望
の混合比に混合し、液中で、必要により触媒の存在下
で、 付加反応性官能基R1では反応を起さずに−OR2
及び−OR4で加水分解させるとともに重縮合反応を行
なわせて、中心のSi原子が−Si−O−Si−結合で
つながった無機高分子を含む液状組成物として、これを
平版印刷版用支持体表面に塗布し、場合により乾燥させ
ることによって、支持体上に付加反応性官能基を結合す
る。
面上に結合固定される付加反応性官能基の分布が支持体
表面の酸点や塩基点などの化学的な性質の分布に左右さ
れることが少ない。また、出発原料として有機シリコー
ン化合物(1)の他に有機シリコーン化合物(3)を併
用する場合、上記式(2)で示される付加反応性官能基
サイトと上記式(4)で示される親水性サイトとの相対
比が有機シリコーン化合物(1)及び化合物(3)の仕
込み比でほぼ決められるため、最適表面を得るための処
方決定の道筋がSC法よりも整然とする利点がある。
有機シリコーン化合物(1)の具体例として、以下のも
のを挙げることができる。
3)3 CH2=C(CH3)COO−(CH2)3−Si(OC2
H5)3 CH2=C(CH3)COO−(CH2)4−Si(OCH
3)3 CH2=C(CH3)COO−(CH2 )5−Si(OC
H3)3 CH2=CHCOO−(CH2)4−Si(OCH3)3 (CH2=C(CH3)COO−(CH2)3)2−Si
(OCH3)2 CH2=C(CH=CH2)−Si(OCH3)3 CH2=CH−SO2NH−(CH2)3−Si(OC
H3)3 CH2=CH−ph−O−Si(OCH3)3 CH2=CH−ph−CONH−(CH2)3−Si(O
CH3)3 CH2=CH−ph−CH2NH−(CH2)3−Si(O
CH3)3 ph:ベンゼン環を示す HC≡C−Si(OC2H5)3 CH3C≡C−Si(OC2H5)3
CH3)3 CH2=CHCH2S−(CH2)3−S−Si(OC
H3)3 (CH3)3CCO−C≡C−Si(OC2H5)3 (CH2=CH)2N−(CH2)2−SCH2−Si(O
CH3)3 CH3COCH=C(CH3)−O−Si(OCH3)3
化合物(3)の具体例としてはテトラメトキシシラン、
テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、
テトラ(n−プロポキシ)シラン、テトラ(n−ブトキ
シ)シラン、テトラキス(2−エチルブトキシ)シラ
ン、テトラキス(2−エチルヘキシルオキシ)シラン、
テトラキス(2−メトキシエトキシ)シラン、テトラフ
ェノキシシラン、テトラアセトキシシランなどを挙げる
ことができ、中でもテトラエトキシシランが好ましい。
基を結合するのにSC法を用いる場合もSG法を用いる
場合も、溶媒の種類、支持体への施用方法、乾燥方法等
は共通であるが、SG法の場合、付加反応性官能基が保
持された無機高分子組成物を予かじめ調液しておく必要
がある。以下にその好ましい具体例を示す。
コーン化合物(1)及び(3)を加水分解とともに重縮合
させてSG法に好適な組成物とするのに使用できる溶媒
は、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロ
パノール、エチレングリコール、ヘキシレングリコール
等のアルコール類である。
化合物(1)及び(3)の総重量に基づいて、一般に
0.2〜500倍、好ましくは0.5〜100倍、更に
好ましくは1〜20倍である。使用量が0.2倍より少
ないと反応液が経時でゲル化しやすく不安定となり好ま
しくない。また、500倍より多いと、反応が数日を要
するようになり好ましくない。
に加える水の量は、一般に有機シリコーン化合物1モル
当り0.1〜1000モル、好ましくは0.5〜200モ
ル、更に好ましくは1.5〜100モルである。水の量
が有機シリコーン化合物1モル当り、0.1モルより少
ない時は、加水分解とそれに続く重縮合反応の進行が非
常に遅くなり、安定な表面処理が可能となるまでに数日
を要し好ましくない。一方、水の量が有機シリコーン化
合物1モル当り1000モルより多くなると、生成した
組成物を金属表面に塗設した場合密着不良を起す他、組
成物の経時安定性が悪く、すぐにゲル化してしまうこと
が多いため、塗布作業を安定して行ないにくくなる。
応温度は室温〜100℃程度が常用されるが、以下に述
べる触媒の種類によっては室温以下あるいは100℃以
上の温度を用いることもできる。溶媒の沸点よりも高い
温度で反応させることも可能であり、必要に応じて反応
器に還流冷却器を付設するのがよい。
酸、硫酸、硝酸、リン酸、酢酸、リンゴ酸、シュウ酸な
どの酸、又はアンモニア、テトラメチルアンモニウムヒ
ドロキシド、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどの
塩基が使用できる。
(1)及び場合により追加される有機シリコーン化合物
(3)の合計量を基準として、有機シリコーン化合物1モ
ル当り0.001〜1モル、好ましくは0.002〜0.
7モル、更に好ましくは0.003〜0.4モルであ
る。触媒添加量を1モルより多くしても、その添加効果
に比べて経済的に特に利益があるわけではない。
する時は、反応温度を40℃〜100℃の範囲とするの
が有利であるが、硫酸、硝酸等の強酸を触媒として使用
する時は10℃〜60℃の範囲がよい。リン酸を触媒と
して用いる場合は10℃〜90℃で反応を行なわせるこ
とができる。
れをアルミニウム基板に塗布し乾燥する工程で、多くの
場合熱が加えられるが、揮発性の酸を触媒として使用す
ると、周囲の装置に揮発して付着し、これを腐食させる
場合がある。主として鉄を素材として用いる工程で本方
法を使用する場合は、不揮発性の硫酸及び/又はリン酸
を触媒として用いるのが好ましい。
わされる有機シリコーン化合物と、有機溶媒、水、及び
場合により触媒からなる組成物を、適当な反応温度、反
応時間、及び場合により適当な攪拌条件を選んで反応さ
せると、加水分解とともに重縮合反応が起りSi−O−
Si結合を含む高分子又はコロイド状高分子が生成し、
液状組成物の粘度が上昇し、ゾル化する。
コーン化合物を両方使用してゾル液を調製する場合、両
方の有機シリコーン化合物を反応の最初から反応容器内
に装荷してもよく、あるいは一方のみで加水分解と重縮
合反応をある程度進めた後に他方の有機シリコーン化合
物を加え、反応を終了させてもよい。
すると重縮合反応が引き続き進行しゲル化することがあ
る。従って、一度上記の方法で調液したゾル液を、アル
ミニウム基板への塗布時に希釈のために使用する予定の
溶媒で予じめ希釈して、ゾル液のゲル化を防止ないし遅
延させることができる。
持体上に目的量の有機シリコーン化合物もしくは付加反
応性官能基を結合するために、また支持体上での有機シ
リコーン化合物もしくは付加反応性官能基の分布ムラが
無いようにするために、これらの処理液を支持体に塗布
する前に溶媒を加えて濃度調整を行なうことが好まし
い。この目的に使用する溶媒としてはアルコール類、殊
にメタノールが好適であるが、他の溶剤、有機化合物、
無機添加剤、界面活性剤などを加えることもできる。
ン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルア
セテート、1−メトキシー2−プロピルアセテート、ジ
メトキシエタン、乳酸メチル、乳酸エチル、アセチルア
セトン、エチレングリコール等を挙げることができる。
ては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ブチラール樹脂、
ウレタン樹脂、ノボラック樹脂、ピロガロール−アセト
ン樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルメチルエーテル、ポリプロピレングリコ
ール等が挙げられる。
カ、コロイダルアルミナなどを挙げることができる。
モノメチルエーテル等の高沸点溶剤は、支持体に塗布す
る濃度にまで希釈された液の安定性を高め、支持体に結
合された付加反応性官能基の反応再現性を保証する働き
がある。ノボラック樹脂、ピロガロール−アセトン樹脂
等の有機化合物も同様の効果を有するが、得られる支持
体の表面の親水性を低下させる副作用があり、添加量を
細かく調整する必要がある。
は、平版印刷版用支持体表面に塗設後、風乾ないし加熱
乾燥させると、Si−O−Si結合からなる無機高分子
がゲル化すると同時に基板表面と共有結合する。乾燥は
溶媒、残留水及び場合により触媒を揮散させるために行
なうものであるが、処理後の基板の使用目的によっては
工程を省くこともできる。SC法においても、この乾燥
工程は溶媒、残留水等の揮散という意味の他に、有機シ
リコーン化合物平版印刷版用支持体との密着を確実にす
るという意味を有する。
更に温度をかけ、加熱を継続してもよい。
熱における最高温度は付加反応性官能基R1が分解しな
い範囲にあることが好ましい。従って、使用できる乾燥
温度条件は室温〜200℃、好ましくは室温〜150
℃、更に好ましくは室温〜120℃である。
くは5秒〜10分間、更に好ましくは10秒〜3分間で
ある。
機シリコーン化合物もしくはその溶液又はゾル液)の施
工方法は、ハケ塗り、浸漬塗布、アトマイジング、スピ
ンコーティング、ドクターブレード塗布等、各種のもの
も使用することができ、平版印刷版用支持体表面の形状
や必要とする処理膜厚等を勘案して決められる。
けられる光重合性感光層の主な成分は、付加重合可能な
エチレン性二重結合を含む化合物、光重合開始剤、有機
高分子結合剤等であり、必要に応じ、着色剤、可塑剤、
熱重合禁止剤等の種々の化合物が添加される。
末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましく
は2個以上有する化合物の中から任意に選択することが
できる。
2量体、3量体およびオリゴマー、またはそれらの混合
物ならびにそれらの共重合体などの化学的形態をもつも
のである。
は、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリ
ル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレ
イン酸など)と脂肪族多価アルコール化合物とのエステ
ル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのア
ミド等があげられる。
ボン酸とのエステルのモノマーの具体例としては、アク
リル酸エステルとして、エチレングリコ−ルジアクリレ
ート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3
−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリ
コールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリ
レート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリ
メチロールプロパントリアクリレート、トリメチロール
プロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテ
ル、トリメチロールエタントリアクリレート、ヘキサン
ジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオ
ールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアク
リレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジア
クリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソル
ビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリ
レート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトー
ルヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチ
ル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオリ
ゴマー等がある。
チレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリ
コールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメ
タクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチ
レングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオ
ールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレ
ート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタ
エリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジ
メタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタク
リレート、ジペンタエリスリトールペンタメタアクリレ
ート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビトール
テトラメタクリレート、ビス[p−(3−メタクリルオ
キシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]ジメチル
メタン、ビス−[p−(メタクリルオキシエトキシ)フ
ェニル]ジメチルメタン等がある。
リコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタ
コネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、
1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレ
ングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジ
イタコネート、ソルビトールテトライタコネート等があ
る。
リコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジ
クロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、
ソルビトールテトラジクロトネート等がある。
ングリコールジイソクロトネート、ペンタエリスリトー
ルジイソクロトネート、ソルビトールテトライソクロト
ネート等がある。
リコールジマレート、トリエチレングリコールジマレー
ト、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテ
トラマレート等がある。
もあげることができる。
ルボン酸とのアミドのモノマーの具体例としては、メチ
レンビス−アクリルアミド、メチレンビス−メタクリル
アミド、1,6−ヘキサメチレンビス−アクリルアミ
ド、1,6−ヘキサメチレンビス−メタクリルアミド、
ジエチレントリアミントリスアクリルアミド、キシリレ
ンビスアクリルアミド、キシリレンビスメタクリルアミ
ド等がある。
08号公報中に記載されている1分子中に2個以上のイ
ソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物に、
下記の一般式(A)で示される水酸基を含有するビニル
モノマーを付加せしめた1分子中に2個以上の重合性ビ
ニル基を含有するビニルウレタン化合物等があげられ
る。 CH2=C(R5)COOCH2CH(R6)OH (A) (ただし、R5およびR6はHあるいはCH3を示す。)
載されているようなウレタンアクリレート類、特開昭4
8−64183号、特公昭49−43191号、特公昭
52−30490号各公報に記載されているようなポリ
エステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリ
ル酸を反応させたエポキシアクリレート類等の多官能の
アクリレートやメタクリレートをあげることができる。
さらに日本接着協会誌vol.20,No.7,300〜
308ページ(1984年)に光硬化性モノマーおよび
オリゴマーとして紹介されているものも使用することが
できる。なお、これらの使用量は、全成分に対して5〜
70重量%(以下%と略称する。)、好ましくは10〜
50%である。
長により、特許、文献等で公知である種々の光開始剤、
あるいは2種以上の光開始剤の併用系(光開始系)を適
宜選択して使用することができる。
いる場合、ベンジル、ベンゾインエーテル、ミヒラーズ
ケトン、アントラキノン、チオキサントン、アクリジ
ン、フェナジン、ベンゾフェノン等が広く使用されてい
る。
ーザー、半導体レーザーの第2高調波、SHG−YAG
レーザーを光源とする場合にも、種々の光開始系が提案
されており、例えば、米国特許第2,850,445号
に記載のある種の光還元性染料、例えばローズベンガ
ル、エオシン、エリスロシンなど、あるいは、染料と開
始剤との組み合わせによる系、例えば、染料とアミンの
複合開始系(特公昭44−20189号公報)、ヘキサ
アリールビイミダゾールとラジカル発生剤と染料との併
用系(特公昭45−37377号公報)、ヘキサアリール
ビイミダゾールとp−ジアルキルアミノベンジリデンケ
トンの系(特公昭47−2528号公報、特開昭54−
155292号公報)、環状シス−α−ジカルボニル化
合物と染料の系(特開昭48−84183号公報)、環
状トリアジンとメロシアニン色素の系(特開昭54−1
51024号公報)、3−ケトクマリンと活性剤の系
(特開昭52−112681号公報、特開昭58−15
503号公報)、ビイミダゾール、スチレン誘導体、チ
オールの系(特開昭59−140203号公報)、有機
過酸化物と色素の系(特開昭59−1504号公報、特
開昭59−140203号公報、特開昭59−1893
40号公報、特開昭62−174203号公報、特公昭
62−1641号公報、米国特許第4766055
号)、染料と活性ハロゲン化合物の系(特開昭63−1
718105号公報、特開昭63−258903号公
報、特開平2−63054号公報など)染料とボレート
化合物の系(特開昭62−143044号公報、特開昭
62−150242号公報、特開昭64−13140号
公報、特開昭64−13141号公報、特開昭64−1
3142号公報、特開昭64−13143号公報、特開
昭64−13144号公報、特開昭64−17048号
公報、特開平1−229003号公報、特開平1−29
8348号公報、特開平1−138204号公報など)
ローダニン環を有する色素とラジカル発生剤の系(特開
平2−179643号公報、特開平2−244050号
公報)、チタノセンと3−ケトクマリン色素の系(特開
昭63−221110号公報)、チタノセンとキサンテ
ン色素さらにアミノ基あるいはウレタン基を含む付加重
合可能なエチレン性不飽和化合物を組み合わせた系(特
開平4−221958号公報、特開平4−219756
号公報)、チタノセンと特定のメロシアニン色素の系
(特開平6−295061号公報)、チタノセンとベン
ゾピラン環を有する色素の系(特願平7−164583
号公報)等をあげることができる。
ン性不飽和化合物100重量部に対し、0.05〜10
0重量部、好ましくは0.1〜70重量部、更に好まし
くは0.2〜50重量部の範囲で用いることができる。
て有機高分子重合体を含有するが、このような有機高分
子重合体としては、光重合可能なエチレン性不飽和化合
物と相溶性を有している有機高分子重合体である限り、
どれを使用してもかまわない。好ましくは水現像或いは
弱アルカリ水現像を可能とする水あるいは弱アルカリ水
可溶性又は膨潤性である有機高分子重合体が選択され
る。有機高分子重合体は、該組成物の皮膜形成剤として
だけでなく、水、弱アルカリ水或いは有機溶剤現像剤と
しての用途に応じて選択使用される。例えば、水可溶性
有機高分子重合体を用いると水現像が可能になる。この
様な有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸基を
有する付加重合体、例えば特開昭59−44615号、
特公昭54−34327号、特公昭58−12577
号、特公昭54−25957号、特開昭54−9272
3号、特開昭59−53836号、特開昭59−710
48号公報に記載されているもの、すなわち、メタクリ
ル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合
体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エ
ステル化マレイン酸共重合体等がある。
性セルロース誘導体がある。この外に水酸基を有する付
加重合体に環状酸無水物を付加させたものなどが有用で
ある。特にこれらの中で[ベンジル(メタ)アクリレー
ト/(メタ)アクリル酸/必要に応じてその他の付加重
合性ビニルモノマー]共重合体及び[アリル(メタ)ア
クリレート(メタ)アクリル酸/必要に応じてその他の
付加重合性ビニルモノマー]共重合体が好適である。こ
の他に水溶性有機高分子として、ポリビニルピロリドン
やポリエチレンオキサイド等が有用である。また硬化皮
膜の強度を上げるためにアルコール可溶性ポリアミドや
2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン
とエピクロロヒドリンのポリエーテル等も有用である。
これらの有機高分子重合体は全組成中に任意な量を混和
させることができる。しかし90重量%を超える場合に
は形成される画像強度等の点で好ましい結果を与えな
い。好ましくは10〜90%、より好ましくは30〜8
0%である。また光重合可能なエチレン性不飽和化合物
と有機高分子重合体は、重量比で1/9〜9/1の範囲
とするのが好ましい。より好ましい範囲は2/8〜8/
2であり、更に好ましくは3/7〜7/3である。
他に感光性組成物の製造中あるいは保存中において重合
可能なエチレン性不飽和化合物の不要な熱重合を阻止す
るために少量の熱重合禁止剤を添加することが望まし
い。適当な熱重合禁止剤としてはハロイドキノン、p−
メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾー
ル、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノ
ン、4,4'−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフ
ェノール)、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−
t−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒドロ
キシルアミン第一セリウム塩、N−ニトロソフェニルヒ
ドロキシルアミンアルミニウム塩等があげられる。熱重
合禁止剤の添加量は、全組成物の重量に対して約0.0
1%〜約5%が好ましい。また必要に応じて、酸素によ
る重合阻害を防止するためにベヘン酸やベヘン酸アミド
のような高級脂肪酸誘導体等を添加して、塗布後の乾燥
の過程で感光層の表面に偏在させてもよい。高級脂肪酸
誘導体の添加量は、全組成物の約0.5%〜約10%が
好ましい。
添加してもよい。着色剤としては、例えば、フタロシア
ニン系顔料(C.I.Pigment Blue 15:
3,15:4,15:6など)、アゾ系顔料、カーボンブ
ラック、酸化チタンなどの顔料、エチルバイオレット、
クリスタルバイオレット、アゾ染料、アントラキノン系
染料、シアニン系染料がある。染料および顔料の添加量
は全組成物の約0.5%〜約20%が好ましい。
に、無機充填剤やジオクチルフタレート、ジメチルフタ
レート、トリクレジルホスフェート等の可塑剤等の添加
剤を加えてもよい。
好ましい。
する際には種々の有機溶剤に溶かして使用に供される。
ここで使用する溶媒としては、アセトン、エチルエチル
ケトン、シクロヘキサン、酢酸エチル、エチレンジクロ
ライド、テトラヒドロフラン、トルエン、エチレングリ
コールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエ
チルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、
プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレン
グリコールモノエチルエーテル、アセチルアセトン、シ
クロヘキサノン、ジアセトンアルコール、エチレングリ
コールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコ
ールエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモ
ノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチ
ルエーテルアセテート、3−メトキシプロパノール、メ
トキシメトキシエタノール、ジエチレングリコールモノ
メチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエー
テル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチ
レングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコー
ルモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコー
ルモノエチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピ
ルアセテート、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、乳酸メチル、乳
酸エチルなどがる。これらの溶媒は、単独あるいは混合
して使用することができる。そして、塗布溶液中の固形
分の濃度は、1〜50重量%が適当である。
面質を向上するために界面活性剤を添加することができ
ある。
m2〜約10g/m2の範囲が適当である。より好ましく
は0.3〜5g/m2である。更に好ましくは0.5〜3
g/m2である。
上に上記感光層を設けた後必要に応じて酸素遮断性保護
層をその上に設ける。この酸素遮断性保護層に含まれる
水溶性ビニル重合体としては、ポリビニルアルコール、
およびその部分エステル、エーテル、およびアセター
ル、またはそれらに必要な水溶性を有せしめるような実
質的量の未置換ビニルアルコール単位を含有するその共
重合体があげられる。ポリビニルアルコールとしては、
71〜100%加水分解され、重合度が300〜240
0の範囲のものがあげられる。具体的には株式会社クラ
レ製PVA−105,PVA−110,PVA−11
7,PVA−117H PVA−120,PVA−12
4,PVA−124H,PVA−CS,PVA−CS
T,PVA−HC,PVA−203,PVA−204,
PVA−205,PVA−210,PVA−217,P
VA−220,PVA−224,PVA−217EE,P
VA−220,PVA−224,PVA−217EE,
PVA−217E,PVA−220E,PVA−224
E,PVA−405,PVA−420,PVA−61
3,L−8等があげられる。上記の共重合体としては、
88〜100%加水分解されたポリビニルアセテートク
ロロアセテートまたはプロピオネート、ポリビニルホル
マールおよびポリビニルアセタールおよびそれらの共重
合体があげられる。その他有用な重合体としてはポリビ
ニルピロリドン、ゼラチンおよびアラビアゴム、があげ
られ、これらは単独または、併用してもちいても良い。
いる溶媒としては、純水が好ましいが、メタノール、エ
タノールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチル
ケトンなどのケトン類を純水と混合しても良い。そして
塗布溶液中の固形分の濃度は1〜20重量%が適当であ
る。
性を向上させるための界面活性剤、皮膜の物性を改良す
るための水溶性の可塑剤等の公知の添加剤を加えても良
い。
ンアミド、シクロヘキサンジオール、グリセリン、ソル
ビトール等がある。また、水溶性の(メタ)アクリル系
ポリマーなどを添加しても良い。
2〜約15/m2の範囲が適当である。より好ましくは
1.0/m2〜約5.0/m2である。
rレーザー、半導体レーザーの第2高調波(SHG−L
D、350〜600nm)、YAG−SHGレーザーに
より直接露光された後、現像処理される。
は従来より知られているアルカリ水溶液が使用できる。
例えば、ケイ酸ナトリウム、同カリウム、第3リン酸ナ
トリウム、同カリウム、同アンモニウム、第二リン酸ナ
トリウム、同カリウム、同アンモニウム、炭酸ナトリウ
ム、同カリウム、同アンモニウム、炭酸水素ナトリウ
ム、同カリウム、同アンモニウム、ほう酸ナトリウム、
同カリウム、同アンモニウム、水酸化ナトリウム、同ア
ンモニウム、同カリウムおよび同リチウムなどの無機ア
ルカリ剤が挙げられる。また、モノメチルアミン、ジメ
チルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジ
エチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルア
ミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミ
ン、n−ブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパ
ノールアン、ジイソプロパノールアミン、エチレンイミ
ン、エチレンジアミン、ピリジンなどの有機アルカリ剤
も用いられる。
上を組み合わせて用いられる。
効果が一段と発揮される現像液はアルカリ金属ケイ酸塩
を含有するpH12以上の水溶液である。アルカリ金属
ケイ酸塩の水溶液はケイ酸塩の成分である酸化ケイ素S
iO2とアルカリ金属酸化物M2Oの比率(一般に[Si
O2]/[M2O]のモル比で表す)と濃度によって現像
性の調節が可能であり、例えば、特開昭54−6200
4号公報に開示されているような、SiO2/Na2Oの
モル比が1.0〜1.5(即ち[SiO2]/[Na
2O]が1.0〜1.5であって、SiO2の含有量が1〜
4重量%のケイ酸ナトリウムの水溶液や、特公昭57−
7427号公報に記載されているような、[SiO2]
/[M]が0.5〜0.75(即ち[SiO2]/[M
2O]が1.0〜1.5)であって、SiO2の濃度が1〜
4重量%であり、かつ該現像液がその中に存在する全ア
ルカリ金属のグラム原子を基準にして少なくとも20%
のカリウムを含有していることとからなるアルカリ金属
ケイ酸塩が好適に用いられる。
印刷版を現像する場合に、現像液よりもアルカリ強度の
高い水溶液(補充液)を現像液に加えることによって、
長時間現像タンク中の現像液を交換する事なく、多量の
感光性平版印刷版を処理することができることが知られ
ている。本発明においてもこの補充方式が好ましく適用
される。例えば、特開昭54−62004号公報に開示
されているような現像液の[SiO2]/[Na2O]の
モル比が1.0〜1.5(即ち[SiO2]/[Na
2O]が1.0〜1.5)であって、SiO2の含有量が1
〜4重量%のケイ酸ナトリウムの水溶液を使用し、しか
もポジ型感光性平版印刷版の処理量に応じて連続的また
は断続的にSiO2/Na2Oのモル比が0.5〜1.5
(即ち[SiO2]/[Na2O]が0.5〜1.5)の
ケイ酸ナトリウム水溶液(補充液)を現像液に加える方
法、更には、特公昭57−7427号公報に開示されて
いる、[SiO2]/[M]が0.5〜0.75(即ち、
[SiO2]/[M2O]が1.0〜1.5)であって、
SiO2の濃度が1〜4重量%であるアルカリ金属ケイ
酸塩の現像液を用い、補充液として用いるアルカリ金属
ケイ酸塩の[SiO2]/[M]が0.25〜0.75
(即ち[SiO2]/[M2O]が0.5〜1.5)であ
り、かつ該現像液および該補充液のいずれもがその中に
存在する全アルカリ金属のグラム原子を基準にして少な
くとも20%のカリウムを含有していることとからなる
現像方法が好適に用いられる。
印刷版は特開昭54−8002号、同55−11504
5号、同59−58431号等の各公報に記載されてい
るように、水洗水、界面活性剤等を含有するリンス液、
アラビアガムや澱粉誘導体等を含む不感脂化液で後処理
される。本発明の感光性平版印刷版の後処理にはこれら
の処理を種々組み合わせて用いることができる。
版はオフセット印刷機に掛けられ、多数枚の印刷に用い
られる。
ートクレーナーとしては、従来より知られているPS版
用プレートクレーナーが使用され、例えば、CL−1,
CL−2,CP,CN−4,CG−1,PC−1,S
R,IC,(富士写真フイルム株式会社製)等があげら
れる。
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
板を8号ナイロンブラシと800メッシュのパミストン
の水懸濁液を用い、その表面を砂目立てした後、よく水
で洗浄した。10%水酸化ナトリウム水溶液に70℃で
60秒間浸漬してエッチングした後、流水で水洗後、2
0%硝酸水溶液で中和洗浄、水洗した。これをVA=1
2.7Vの条件下で正弦波の交番波形電流を用いて1%
硝酸水溶液中で300クーロン/dm2の陽極時電気量
で電解粗面化処理を行った。 その表面粗さを測定した
ところ0.45μ(Ra表示)であった。ひきつづいて
30%の硝酸水溶液中に浸漬し、55℃で2分間デスマ
ットした後、第一段階および第二段階の陽極酸化処理を
(表1)のようにおこなった。
(ゾル液)を調整した。
20分間攪拌した。 Si(OC2H5)4 38g 3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 13g 85%リン酸水溶液 12g イオン交換水 15g メタノール 100g
器を取り付け三口フラスコを室温のオイルバスに浸し
た。三口フラスコの内容物をマグネティックスターラー
で攪拌しながら、30分間で50℃まで上昇させた。浴
温を50℃に保ったまま、更に1時間反応させ液水組成
物(ゾル液)を得た。
ール=20/1(重量比)で0.5重量%になるように
希釈してアルミニウム板にホイラー塗布し、100℃1
分間乾燥させた。その時の塗布量は4mg/m2であた
あ。この塗布量もケイ光X線分析法によりSi元素量を
求め、それを塗布量とした。
に、下記組成の高感度光重合性組成物1を乾燥塗布重量
が1.5/m2となるように塗布し、100℃で1分間乾
燥させ、感光層を形成した。
ン化度98モル%、重合度500)の3重量%の水溶液
を乾燥塗布重量が2.5g/m2となるように塗布し、1
20℃で3分間乾燥させ、光重合性平版印刷版を得た。
000(Arレーザー75mW、488nm)を用い種
々のエネルギーで、4000dpi 175線/インチ
の条件で1%きざみで1〜99%をそれぞれ2個所づつ
露光した。その後120℃に20秒間さらし、後加熱処
理を施した。
間浸漬して行った。 (現像液) 1Kケイ酸カリウム 30g 水酸化カリウム 15g 下記化合物 3g
製)ガム液を水で2倍に希釈し版面を処理した。
社製SORKZを使用し、インキとしては、大日本イン
キ社製クラフG(N)を使用した。プレートクレーナー
としては、酸性のPSプレートクレーナーCL−2(富
士写真フイルム(株)製)を用いた。印刷スタートから5
000枚目にCL−2を印刷用スポンジにしみこませ、
網点部をふき版面のインキを洗浄した。その後10,0
00枚毎に195,000枚目まで同様にCL−2で版
面のインキを洗浄し、150,000枚印刷した。得ら
れた印刷物上でハイライトの再現性を目視評価した。各
サンプルそ同様に露光現像し印刷し、非画像部の汚れ
(インキ払い)性も目視評価した。また、印刷版支持体
の重量変化から陽極酸化皮膜の溶解量を算出し、一方、
マイクロポアのポア径は、日立製作所製走査電子顕微鏡
S−900にて加速電圧12KV、蒸着無しの条件で、
陽極酸化皮膜の破談面を観察しマイクロポアの平均ポア
径を求めた。以上の結果を表1に示す。
感光層と支持体とが強固に密着し、高感度で酸性のプレ
ートクリーナーで版面のインキを除去しても又多量の印
刷を行ってもハイライトが飛ばず、シャドー再現性にも
優れ、耐刷性があり、強制的に経時させても汚れないレ
ーザー書き込み可能な光重合性平版印刷版を提供するこ
とができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 粗面化したアルミニウム板を第一段階と
して陽極酸化処理した後、第二段階として第一段階の陽
極酸化皮膜のマイクロポアよりもポア径が小さくなる条
件にて再び陽極酸化処理することを特徴とする平版印刷
版用支持体の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1において、第一段階の陽極酸化
皮膜量が第二段階の陽極酸化皮膜量よりも同等量以下で
あることを特徴とする平版印刷版用支持体の製造方法。 - 【請求項3】 請求項2において、第一段階の陽極酸化
処理が硫酸浴によるものであり、第一段階の陽極酸化皮
膜をアルカリ水溶液で処理することによって溶解し該皮
膜に存在するマイクロポアを拡げた後、第二段階の陽極
酸化処理を硫酸浴によって行うことを特徴とする平版印
刷版用支持体の製造方法。 - 【請求項4】 請求項2において、第一段階の陽極酸化
処理が燐酸浴又は蓚酸浴によるものであり、第二段階の
陽極酸化処理が硫酸浴によるものであることを特徴とす
る平版印刷版用支持体の製造方法。 - 【請求項5】 平版印刷版用支持体が光重合組成物を感
光層として積層されるものである請求項1、2、3又は
4記載の平版印刷版用支持体の製造方法。
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