JPH11291313A - 熱可塑性樹脂射出成形品のフローマーク予測方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂射出成形品のフローマーク予測方法

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JPH11291313A
JPH11291313A JP9415198A JP9415198A JPH11291313A JP H11291313 A JPH11291313 A JP H11291313A JP 9415198 A JP9415198 A JP 9415198A JP 9415198 A JP9415198 A JP 9415198A JP H11291313 A JPH11291313 A JP H11291313A
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JP
Japan
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flow
flow mark
molded product
size
resin
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Pending
Application number
JP9415198A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Hayashi
林  達也
Yutaka Terada
豊 寺田
Tomoyuki Shirakawa
伴幸 白川
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Mitsubishi Plastics Inc
Original Assignee
Mitsubishi Plastics Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱可塑性樹脂の射出成形品あるいは金型形状
を設計するにあたり、表面不良として問題にされるフロ
ーマークが生じるか否か、あるいは発生する場合にはそ
の場所や大きさの評価を行うために有用なフローマーク
予測方法を提供する。 【解決手段】 単純形状の平板においてフローフロント
速度(RF )と固化層成長速度に関係する係数(a)と
の比(RF /a)と、フローマークの大きさとの相関デ
ータを実測によって作成しておき、目的とされる成形品
について成形条件、成形品形状および成形樹脂特性を含
む成形諸元に基づく解析によってフローフロント速度
(RF )と固化層成長速度係数(a)を求め、求められ
たフローフロント速度(RF )および固化層成長速度係
数(a)と、前記の相関データとから複雑形状の射出成
形品のフローマーク位置およびその大きさを予測するこ
とを特徴とする熱可塑性樹脂射出成形品のフローマーク
予測方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は熱可塑性樹脂の射出
成形品あるいは金型形状を設計するに際し、射出成形品
でしばしば表面不良として問題にされる流れ模様のフロ
ーマークが生じるか否か、あるいは発生する場合にはそ
の場所や大きさの評価を行うために有用なフローマーク
予測方法に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】射出成形用の金型あるいは製
品形状の設計に際して、金型内での樹脂の流動解析や金
型の構造解析などの解析を行うことにより評価を行うこ
とは従来から知られている(例えば特開平4−1021
79号公報)。しかしこのような解析により最終成形品
のフローマーク発生の有無あるいは発生位置、大きさな
どの予測を行うことはできないのが現状である。
【0003】そのため、金型設計・製作後に射出成形を
行い、フローマークが発生する場合には、かなり厳しい
成形条件にせざるを得なかったり、成形条件で対応でき
ない場合には、原料の見直しや、金型を修正し厚肉にし
たりしているのが現状であった。
【0004】本発明の目的は、金型を製作したり、また
その金型を用いて実際に射出成形を行うことなく、設計
段階で最終成形品のフローマーク発生の有無や発生する
場合にはその大きさを予測することができる金型設計、
製品設計などのための評価方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱可塑性樹脂
の射出成形における金型設計、製品設計、原料選定など
に有用なフローマーク予測方法を提供するものであっ
て、その要旨は、単純形状の平板においてフローフロン
ト速度(RF )固化層成長速度に関係する係数(a)と
の比(RF /a)とフローマークの大きさと相関データ
を実測によって作成しておき、目的とされる成形品の成
形条件、成形品形状および成形樹脂特性を含む成形諸元
に基づく解析によってフローフロント速度(RF )と固
化層成長速度係数(a)を求め、求められたフローフロ
ント速度(RF )および固化層成長速度(a)と、前記
の相関データとから複雑形状の射出成形品のフローマー
ク位置およびその大きさを予測することを特徴とするフ
ローマーク予測方法にある。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示した実施例に
基づいて詳細に説明する。図1は本発明の1つの実施例
のフローチャートである。図1に示す本発明予測方法の
1つの実施例は、次の3つのステップを含んでいる。
【0007】1)成形に使用する樹脂について単純形状
の平板で射出速度、金型温度、樹脂温度などを変えて成
形し、フローフロント速度(RF )と固化層成長速度係
数(a)の比RF /aとその時のフローマークの大きさ
(ピッチと深さ)との相関を求める。
【0008】2)目的とされる成形品の成形条件、成形
品形状および樹脂特性を含む成形諸元に基づいて、樹脂
の流動解析によって任意の位置でのフローフロント速度
(RF )と固化層成長速度係数(a)を求める。
【0009】3)求められたフローフロント速度
(RF )と固化層成長速度(a)と、先の相関関係から
各部位のフローマークの有無あるいはその大きさを求め
る。
【0010】以下に、各ステップを説明する。 1)フローマークの大きさ(ピッチおよび深さ)に対す
るRF /aの相関関係:ここでは、信頼性の高い相関関
係を得るため、目的とする樹脂について射出成形条件、
成形品肉厚を種々変更して平板射出成形品を射出成形す
る。
【0011】アクリル樹脂(PMMA)、ポリカーボネ
ート層(PC)、アクリロニトリル−スチレン樹脂(A
S)の3種類の樹脂を用いて金型温度、樹脂温度、射出
速度、成形品肉厚を変化させ、120mm×60mmの
板状成形品を射出成形した。これらの成形品のフローマ
ークのピッチおよび深さを表面粗さ計を用いて測定し
た。一方、流れの状態が目視で確認できる可視化金型を
用いて、成形時のフローフロント速度を測定した。(可
視化金型については生産研究,39,37,p,306
(1987)等に記載されている。)フローフロント速
度は可視化金型による実測と流動解析でほぼ一致する事
が確認されている。また、固化速度に関しては、取り扱
った樹脂が、その樹脂の融点で固化すると仮定し、一般
的な伝熱解析を行って求めた。固化層厚み(T)は近似
的にT2 =a2 ×t(t;時間)と表され、この係数a
によって固化層成長速度を評価した。
【0012】得られたフローマークの大きさとRF /a
の関係をプロットすると同一樹脂内においては金型温度
や射出速度、樹脂温度、成形品肉厚などに関係無く1つ
の式でその関係を示すことができる。PMMA樹脂での
結果を図2〜3、PC樹脂の結果を図4〜5、AS樹脂
の結果を図6〜7に示した。
【0013】これらの関係はフローマークがフローフロ
ント速度(RF )と固化速度係数(a)の2つのパラメ
ーターのみで整理できることを示しており、樹脂毎の相
関図を作成しておけば任意の成形条件の任意の形状の成
形品についてフローマークの発生位置および大きさを予
測できることになる。
【0014】2)成形諸元に基づく樹脂の流動解析:こ
のステップでは、成形条件,成形品形状,成形樹脂特性
などの成形諸元に基づいて、樹脂の流動解析を行うこと
により金型内の樹脂状態をシミュレートして、フローフ
ロント速度(RF )および固化速度係数(a)を求め
る。
【0015】すなわち、成形条件データ(金型温度、樹
脂温度、射出速度など)、成形品形状データ(使用され
る金型のキャビティー形状のデータであり、例えば微少
な有限要素に分割することによって得る)、成形樹脂特
性データ(粘度、比熱、密度、熱伝導率、固化温度など
の物性データ)、さらには金型特性(熱伝導率、比熱な
ど)などの成形諸元を基に流動解析を行う。
【0016】流動の解析は例えば、次の運動方程式
(1)と、式(2)で与えられる連続の式と、式(3)
で与えられるエネルギー方程式により行う。
【数1】
【0017】
【数2】
【0018】
【数3】
【0019】これにより、成形樹脂の流れ場および温度
場を位置および時間の関数として求めることができるの
で、フローフロント速度(RF )および固化速度係数
(a)が算出可能となる。
【0020】3)求められたフローフロント速度
(RF )と固化速度係数(a)からのフローマークの発
生有無、および発生する場合におけるフローマークの大
きさ(ピッチおよび深さ)の算出:以上のようにして得
たフローフロント速度(RF )と固化速度係数(a)と
の比を予め算出した相関データを参照することにより、
射出成形部品の各部位のフローマークの有無および大き
さ算出する。
【0021】
【実施例】図8の平面図、側面図に示した薄肉部Kを有
する矩形状の成形品(外形長さa=120mm、幅b=
60mm、厚さc=3mm、薄肉部Kの長さd=30m
m×30mm 厚さ1.6mm)について下記成形条件
にて流動解析を実施した。その結果、薄肉部での見積も
られたフローフロント速度RF および固化層成長速度係
数aおよびRF /aは表1の通りとなった。
【0022】(成形条件) 原料:ユーピロンS−2000(PC樹脂 三菱ガス化
学(株)製) 樹脂温度:280℃、金型温度:40℃、 射出率:5.3cm3 /sec、6.4cm3 /se
c、8.5cm3 /secの3水準 ここで得られたRF /aを先に示したPC樹脂での相関
図(図4,5)に対応させると各射出率におけるフロー
マークは表2の通りとなり、射出率5.3および6.4
cm3 /secにおいてフローマークが発生することを
示している。一方、実際に上記成形品を上記条件にて射
出成形し、得られた成形品を評価した結果も同じく表2
に示した。シミュレーションより見積もられたフローマ
ークの有無およびその大きさが、実際の成形品で得られ
た結果と極めて良好に一致していることが明らかであ
る。
【0022】
【表1】
【表2】
【0023】
【発明の効果】本発明によればフローマークの大きさ
と、フローフロント速度RF と固化層成長速度係数aと
の比(RF /a)との相関データを予め求めておき、成
形条件、成形品形状および成形樹脂特性を含む成形諸元
に基づく解析により算出されるフローフロント速度RF
および固化層成長速度aを相関データにあてはめること
により射出成形品のフローマーク発生の有無およびその
大きさ(ピッチおよび深さ)を予測できるので、金型の
製作や射出成形試験を行わなくてもフローマークの評価
を行うことができる。従って、金型や射出成形品の設計
段階において、フローマークの発生を予測し、問題のあ
る場合には設計変更や原料変更を行って再評価すること
ができ、大幅な時間短縮と原料の削減が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施例のフローチャート。
【図2】PMMA樹脂におけるRF /aとフローマーク
ピッチの関係。
【図3】PMMA樹脂におけるRF /aとフローマーク
深さの関係。
【図4】PC樹脂におけるRF /aとフローマークピッ
チの関係。
【図5】PC樹脂におけるRF /aとフローマーク深さ
の関係。
【図6】AS樹脂におけるRF /aとフローマークピッ
チの関係。
【図7】AS樹脂におけるRF /aとフローマーク深さ
の関係。
【図8】実施例における成形品の正面図と側面図。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂射出成形品のフローマーク
    の発生位置およびその大きさを予測する方法であって、
    単純形状の平板においてフローフロント速度(RF )と
    固化層成長速度に関係する係数(a)との比(RF
    a)と、フローマークの大きさとの相関データを実測に
    よって作成しておき、 目的とされる成形品について成形条件、成形品形状およ
    び成形樹脂特性を含む成形諸元に基づく解析によってフ
    ローフロント速度(RF )と固化層成長速度係数(a)
    を求め、 求められたフローフロント速度(RF )および固化層成
    長速度係数(a)と、前記の相関データとから複雑形状
    の射出成形品のフローマーク位置およびその大きさを予
    測することを特徴とする熱可塑性樹脂射出成形品のフロ
    ーマーク予測方法。
JP9415198A 1998-04-07 1998-04-07 熱可塑性樹脂射出成形品のフローマーク予測方法 Pending JPH11291313A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2006104149A1 (ja) * 2005-03-28 2008-09-11 新東工業株式会社 砂型射出造型法及びその解析プログラム
WO2013054592A1 (ja) * 2011-10-11 2013-04-18 ポリプラスチックス株式会社 金型、及び樹脂成形体の製造方法

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