JPH11291156A - ラップ盤及びラップ加工方法 - Google Patents
ラップ盤及びラップ加工方法Info
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- JPH11291156A JPH11291156A JP10108398A JP10108398A JPH11291156A JP H11291156 A JPH11291156 A JP H11291156A JP 10108398 A JP10108398 A JP 10108398A JP 10108398 A JP10108398 A JP 10108398A JP H11291156 A JPH11291156 A JP H11291156A
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- Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
Abstract
らに一台のラップ盤で種々の目的に併せたラップ加工が
可能なラップ盤を提供すること。 【解決手段】 上定盤を加圧する加圧軸と該加圧軸を駆
動する加圧シリンダからなる加圧装置と、該加圧シリン
ダを支持する支持台と、支持台をワーク方向に移動させ
る移動手段と、該加圧軸の移動距離を計測するリニアス
ケールと、該加圧装置、移動装置を制御する制御装置と
を具備し、前記加圧軸と上定盤の連結部に球面軸受けを
設けて該上定盤を全方向に回動自在すると共に回動を固
定する手段を設けたことを特徴としている。
Description
ラップ加工方法の技術分野に属する。
平面、球面等の表面を平滑にし、寸法精度を向上させる
目的で従来から使用されている。ラップ加工方法は、例
えば焼き入れされた鋼等からなるワークを鋳鉄製のラッ
プ定盤(上定盤と下定盤)で挟んで低い圧力で押し付
け、ダイヤモンド砥粒等の砥粒(又は砥粒と軽油の混合
物)をワークと定盤の間に適量加えて、ワークの被加工
面と定盤の加工面との間の接触面を揺動させて加工する
方法である。ラップ加工は仕上面が滑らかな鏡面を得る
ことも可能で、又作業も簡単であり、ゲージ類やレンズ
等の光学機器部品の最終仕上げ、鋼球の表面加工、液晶
基盤や半導体基盤等の電子部品基盤の表面加工等の広い
分野に使用されている。
て、加工精度を維持するためには長時間の使用により変
形磨耗した定盤の砥石面を修正することが必要であるだ
けでなく、ワークの材質や形状、寸法等に適した加圧力
を選び、その加圧力を均一かつ一定に保ちながら加工す
ることが必要である。このために、従来から加圧力を一
定にしたり、均一にするための装置が開発されている。
公開特許公報第平2−152766号に開示されている
ラップ盤がある。以下、このラップ盤を従来装置1とい
う。従来装置1では上定盤の重量を直接ワークに加圧力
として作用させていた。ところが、上定盤の重量は磨耗
や砥石面の修正により減少する。このような加圧力の減
少に対して、加圧力を一定にするためにさお秤の原理を
利用したもので、図11に示す。図11において、さお
秤21の一端21aに上定盤11を吊し、他端側に梃子
22を設けて、梃子の内側適宜の位置22bに秤の他端
21bを連結する。梃子22は一端22aを回動自在に
支持すると共に連結点22bの外側に錘23を吊して、
上定盤の磨耗量に応じて錘23の位置を変化させて調節
するものである。即ち、梃子の端にスケール24を設け
て、スケール24の目盛りの変化からさお秤21の変位
量及び上定盤の磨耗量を読みとり、その磨耗量に応じて
梃子に吊した錘23の位置を調整して加圧力を調整する
装置である。
設定が自由にできないという欠点があった。さらに、上
定盤が変形磨耗した場合、例えば傾いて磨耗した場合や
ワークの高さ全てが等しくない場合にはうまく対応でき
ないという欠点があった。この様に不均等な磨耗等によ
り変形した上定盤に対してより正確なラップ加工を行う
装置が公開特許公報第平4−217456号に開示され
ている。
従来装置2という)の正面図及び平面図を示す。図12
において、下定盤6に対向して配設された上定盤11の
上面に支柱31を設けて上から上定盤11を押付けると
共に上定盤11の外径側と内径側にそれぞれ多数の加圧
シリンダ32a、32bを配設して、ラッピング時に各
加圧シリンダ32a,32bの加圧力を適切に調節する
ことによって上定盤11の下面を常に下定盤6に倣って
平坦を保とうとするものである。
a、32bを設けているために装置自体の構成が複雑に
なると共に、加圧シリンダの加圧力を上定盤11、下定
盤6の変形磨耗に対して調節することが必要である。従
って、変形磨耗の度合いを計測し、それに合わせて各加
圧シリンダの32a、32bの調節が困難であるという
課題があった。
来装置1では加圧装置が複雑であるだけでなく、磨耗変
形した上定盤等に対して均一な加圧が困難であるという
課題があった。また、従来装置2では上定盤の均一な加
圧は可能であるが、その調整が困難であるという課題が
あった。この発明は、上述のような背景の下になされた
もので、加圧力の調整が簡単であり、かつ均一な加圧が
でき、さらに一台のラップ盤で種々の目的に併せたラッ
プ加工が可能なラップ盤を提供することを課題としてい
る。
に本発明は以下の手段を採用している。即ち、請求項1
記載の装置は、上定盤を加圧する加圧軸と該加圧軸を駆
動する加圧シリンダからなる加圧装置と、該加圧シリン
ダを支持する支持台と、該加圧軸の移動距離を計測する
リニアスケールと、該加圧装置を制御する制御装置とを
具備し、前記加圧軸と上定盤の連結部に球面軸受けを設
けて該上定盤を全方向に回動自在としたことを特徴とし
ている。請求項1記載の発明は球面軸受けを加圧軸と上
定盤の間に設けて加圧力を均一にすると共に加圧力を加
圧シリンダによって調整している。
の装置において、前記制御手段はラッピング工程におけ
る加圧シリンダの加圧力を一定に制御したことを特徴と
している。請求項2に記載の発明は均一な加圧力と定圧
送りでより精密なラップ加工を目的としている。
又は請求項2の装置で、前記支持台をワーク方向に移動
させる移動手段と、前記連結部の回動を固定する固定手
段とを設け、前記制御装置はラッピング工程において該
移動手段の送り速度を一定速度に制御したことを特徴と
している。請求項3に記載の発明は請求項1、2に記載
した装置を利用して定速送りのラップ加工を可能にする
ことを目的にしている。
項3の装置において、前記支持台を加工位置とワーク供
給位置との間を水平方向に旋回自在に保持する旋回保持
手段を設けたことを特徴としている。請求項4に記載の
発明は請求項1〜3の装置で、ワークの供給及び排出を
容易にすると共に上定盤を旋回可能に設けて、回転軸を
偏位させて共摺りによる砥石面の修正を可能にしてい
る。
項4の装置において、前記加圧シリンダは両側ロッドシ
リンダで構成し、該ロッドの一側を前記加圧軸と連結
し、反対側に前記リニアスケールの探針を接触させて該
加圧軸の移動距離を計測可能にしたことを特徴としてい
る。請求項5に記載の発明は加圧軸の移動距離を計測し
てワークの加工量を計測可能にしている。
項5の装置において、前記移動手段は、ボールねじナッ
トとサーボモータとを具備していることを特徴としてい
る。請求項6に記載の発明はボールねじナット及びサー
ボモータの組み合わせにより移動装置の移動距離を正確
に制御できる構成にしている。
項6の装置において、 ワークをラッピングする上定盤
と下定盤とを具備し、及び該上定盤と下定盤とを共摺り
による定盤修正装置を具備し、前記加圧装置による定圧
送りラップ加工と前記移動手段による定量送りラップ加
工と該定盤修正装置による定盤修正とを選択する選択手
段を具備したことを特徴としている。請求項7に記載の
発明は一台のラップ盤で目的に応じたラップ加工と定盤
の修正が選択できてようにして多目的に応じたラップ加
工を可能にしている。
る加圧軸と該加圧軸を駆動する加圧シリンダからなる加
圧装置と、該加圧シリンダを支持する支持台と該支持台
をワーク方向に移動させる移動手段からなる移動装置
と、該加圧軸の移動距離を計測するリニアスケールと、
該加圧装置及び移動装置を制御する制御装置とを具備し
たラップ盤のラップ加工方法において、ワークをセッテ
ングする工程とラッピング工程との間に、上定盤とワー
クの間に異物が存在するか否かをチェックする異物チェ
ック工程、及び/又は、ワークが正常にセッテングされ
ていか否かをチェックするワークチェック工程からなる
異常検出工程を含み,前記異常検出工程は、該加圧軸を
最下端位置に下降させ、加圧シリンダにより小圧で加圧
し、移動装置を所定の位置まで下降させ、リニアスケー
ルの目盛りの読みから異常を判定する工程からからなる
ことを特徴としている。請求項8に記載の方法はワーク
セッテング後ラッピング加工開始前に異常の有無を検出
し、事故防止を可能にしている。
施形態について説明する。図1は本発明の実施形態の装
置を具備したラップ盤の正面図で、図2は左側面図、図
3(A)は上部分の右側面図で、(B)は下部分の右側
面図である。図4は加圧シリンダ及びリニアスケールの
詳細説明図で、図5は球面軸受け部の詳細説明図であ
る。図6はキャリアの配置図である。図7はボールねじ
ナットの説明図、図8は球面軸受けの説明図である。な
お、これらの図においては、従来技術で説明したと同じ
機能の構成要素については同じ参照番号を付して詳細な
説明を省略する。
1に固着され、下円盤51は下定盤主軸52の先端に連
結されている。下定盤主軸52の下端には歯車53が固
設され、歯車53は歯車54を介して下定盤回転駆動モ
ータユニット55により回転駆動される。また、下定盤
主軸52はベアリングを介して下主軸ハウジング56に
回転自在に支持され、下主軸ハウジング56にはブラケ
ット57が取り付けられており、これによって支持され
ている。
(構造の詳細は後述する。)のナットが固設されてい
る。このボールねじナット58のねじ58aの一端は下
定盤6を上下に移動させるためのサーボモータ60の出
力軸59に図示省略のノンバックラッシュカップリング
を介して接続されている。ねじ58aの他端はベアリン
グ61によって回転自在に支持されている。サーボモー
タ60とベアリング61はラップ盤脚本体62に固設さ
れている。従って、サーボモータ60の回転により、ね
じ58aが回転し、ねじ58aに螺合しているナットが
上下に移動する。これにより、ブラケット57、下主軸
ハウジング56を介して下定盤6の上下動が制御され
る。また、サーボモータ60の回転は制御器71によっ
て制御されている。
が軸受65により回転自在に設けられている。軸受け6
5はフレーム66によってラップ盤の脚本体62に固定
されている。太陽歯車軸64の頭部には太陽歯車13が
固設されている。さらに、太陽歯車軸64の下端には歯
車67が固設されており、歯車68、69を介して太陽
歯車13を回転駆動させるサーボモータユニット70の
出力軸に連結されている。サーボモータユニット70の
出力は制御器71によって制御されている(図9参
照)。太陽歯車軸64の内側には冷却管73が通ってお
り、図示されていない放出口よりワークを冷却するため
のクーラントを放出可能としている。
6に示すように、複数のキャリア12が配置される。キ
ャリア12は太陽歯車13の外側歯と内歯歯車14の内
側歯とに噛み合って自転及び公転する。内歯歯車14は
脚本体62の一部に固設されている。ホルダー12は複
数の穴が設けられており、それらの穴の中にワークを容
れて上定盤11と下定盤6で挟んでラップ加工を行う。
置されると共に、上定盤11は上円盤75に固着されて
いる。上円盤75は加圧軸76に連結され、加圧軸76
は加圧シリンダ77に連結されていると共に上下動自
在、回転自在に設けられている。また、加圧シリンダ7
7の作動により上定盤11を加圧できるようになってい
る。
ッド77a、77bが突出しており、上側ロッド77a
にはリニアスケール40の探針41が低い圧力で加圧さ
れながら絶えず接触している。また、下側ロッド77b
の下端には釣り鐘状の取付部品42がねじにより固設さ
れ、取付部品42には円筒状のスライダー43が固設さ
れている。スライダー43の外側は上主軸ハウジング7
9の内側表面と滑りながら上下動すると共に内側はベア
リング44を介して加圧軸76に連結されている。これ
によって加圧軸76は加圧シリンダ77によって上下に
駆動される。加圧シリンダ77のロッドを最下降させた
位置及び最上昇させた位置を検知するためのリミットス
イッチが適宜の位置に設けられている。なお、このリミ
ットスイッチは図示が省略されている。
及び上定盤回転駆動モータユニット82による回転力を
上定盤11に伝達する構成について説明する。なお、上
定盤11は上円盤75の下側面に固着されている。加圧
軸76の外側には上定盤主軸78が設けられ、リニアベ
アリング52を介して上定盤主軸78に対して上下動自
在に支持されている。さらに、上定盤主軸78は上主軸
ハウジング79に回転自在に支持されている。上定盤主
軸78の上端には歯車80が固設されており、歯車80
は歯車81を介して上定盤回転駆動モータ82により駆
動される(図3(A)参照)。上定盤回転駆動モータ8
2は制御器71に接続され、制御されている。また、図
5に示すように、上定盤主軸78の下端には円盤46が
固設されており、加圧軸76の下端にも円盤47が固設
されている。円盤46には複数個のピン83が下向きに
上下動自在に設けられている。このピン83が円盤47
の穴83’に挿入されることによって円盤46と円盤4
7の回転運動が連結され、上定盤主軸78の回転力が円
盤47に伝達される。しかし、円盤47の上下方向の移
動は円盤46とは独立に行われる。
を介して連結されている。球面軸受け48は、図8に示
すように、軸48cに球48aが固設され、軸受け面が
球面をなしている軸受けケース48bとで構成されてい
る。球面軸受け48はラジアル荷重とスラスト荷重の両
荷重を支持することができ、また軸48cに対して軸受
けケース48bが傾いた場合にも使用できる。軸48c
の回転は軸中心軸の回りの回転(図の矢印A方向の回
転)は可能であるが、中心軸自体が旋回する方向(図の
矢印B方向)の回転はできない。即ち、矢印B方向に軸
48cが回転すると軸48cが軸受け48bの図示され
ていない連結部分と衝突し、矢印B方向の回転は不可能
になっている。
数のピン51aによって行われる。ピン51aは上円盤
75に上向きに取り付けられており、ピン51aの上端
部が円盤47に設けられている穴51a’と嵌合し、こ
れによって円盤47の回転が上円盤75に伝達される。
また、ピン51aの先端はフランジ状に形成されてお
り、上円盤75の落下防止のための安全ピンとしての役
割も果たしている。
面軸受け48が設けられており、球面軸受け48の軸4
8cは円盤47に固定され、軸48cに球48aが固定
されている。一方、軸受けケース48bは上円盤75に
固定されている。従って、以上の構成によって円盤47
の回転力はピン51aを介して上定盤11に伝達される
と同時に上下方向の加圧力は球面軸受け48を介して上
定盤11に伝達される。また、図8に示すように球面軸
受け48は傾いた状態でもスラスト力を伝達するので、
加工状態によって上定盤11が上円盤47に対して傾い
た状態でも上円盤47の回転力及び加圧力は正しく伝達
され、ワークの加工が行われる。
向きに複数個が周上に設けられていると共に円盤47を
貫通し、貫通穴83’に対して上下にスライド可能に設
けられている。また、上円盤75の上面にはピン83に
対応した位置にストッパー50が設けられている。加圧
軸76を上方に移動させて、上円盤75を上方に持ち上
げるとストッパー50がピン83の下端と連結し、上円
盤75は円盤47と平行な状態で固定される。この固定
した連結により上定盤11は水平状態を維持したまま回
転力及び加圧力が伝達され、ワークの加工が行われる。
従って、この状態では球面軸受け48の作用効果は制限
され、加工中においてワークの状態によって上定盤が傾
くことはない。
グ79を上下に移動させる機構について説明する。図1
に示すように、上主軸ハウジング79の上突起部の頂部
にチェーン99が接続され、チェーン99の他端はカウ
ンタバランスシリンダ84に接続され、重量の平衡が取
られている。また、上主軸ハウジング79の中央突起部
にボールねじナット85が設けられており、サーボモー
タユニット86の回転駆動により上主軸ハウジング79
を上下に駆動可能にしている。ボールねじナット85
は、図7に示すように、ねじ85aの谷とナット85b
の谷とを対向させて、円形通路を作り、それに鋼球85
cを入れたものである。ねじ85aを回すと鋼球85c
はリターンチューブ85dを通って循環し、ねじ送り運
動ができる特殊ねじである。摩擦係数は極めて小さく、
耐磨耗性がよく、二重ナットにして予圧をかけバックラ
ッシュを除くことにより精密な送り及び正確な位置決め
ができる。
速度が連続的に変えられ、正逆転可能であると共に、慣
性が小さく急速な起動停止が可能である。なお、サーボ
モータユニット86はコラムヘッド87に固設されてい
るフレームに固定されており、制御器71に接続され、
制御されている。従って、サーボモータユニット86と
変換手段85の使用と、さらにカウンタバランスシリン
ダ84によって重量の平衡がとられていることから上定
盤主軸78及び上主軸ハウジング79の正確な送りが可
能である。従って、上記構成により、加圧シリンダ77
を使用しなくても上定盤11の正確な定量送りが容易に
可能となる。
るための上主軸ハウジング79の旋回機構について説明
する。コラムヘッド87はコラム88によって横に振れ
ないように支持されている(図2参照)。また、コラム
ヘッド87はベース89の上に離反自在に載置されてい
る。ベース89にコラムヘッド87を浮かせるための浮
動シリンダ90が取り付けられており、浮動シリンダ9
0のロッド90aの先端にはベアリングを介してコラム
ヘッド87が回転自在に設けられている。浮動シリンダ
90は制御器71に接続され、制御されている。
一部に歯87bが切られており、歯87bは旋回用のサ
ーボモータユニット92の出力軸に設けられた歯車91
と噛み合っている。サーボモータユニット92はラップ
盤の脚本体62に固設されている。また、サーボモータ
ユニット92は制御器71に接続され、制御されてい
る。
置)、RAM、ROM等のメモリ、入出力信号変換器
(A/D変換器、D/A変換器)、時計、出力増幅器等
から構成されており、図10に示すラップ加工手順のプ
ログラム及び定盤修正のプログラムがメモリの中に内蔵
されている。また、データ及びモードを選択設定する入
力設定器93、スタートボタン94がその入力側に接続
されており、出力側にはモータ55、60、70、8
2、86及び92と、シリンダ77及び90、更にクー
ラント用ポンプ95、剥離シリンダ96が接続されてい
る(図9参照)。
定量送りラップ加工、定盤修正の各モードの選択設定が
できる他に、加圧シリンダ77の加圧力の設定、定量送
りの送り速度の設定、旋回角度の設定等の種々の設定、
データ入力が可能になっている。
り、制御器71の動作について図10のフローチャート
を用いて説明する。図10のフローチャートは定圧送り
のラップ加工の手順を示したものである。スタート操作
をする前に加工モードの選択、又は定盤修正モードの選
択を入力設定器93で設定すると共に各モードに必要な
データを設定する。なお、このとき全ての装置は原位置
にある。
各ステップについて図10を参照して説明する。上記準
備をした後スタートボタン94を押すとステップS1を
実行する。ステップS1ではワークの供給準備ができて
いることを確認し、ワークを供給する。ワークの供給は
図示省略のローダを用いてワークをキャリア12のワー
ク穴に供給、セットする(図6参照)。ワークの供給、
セットは別のサブプログラムにプログラムされている。
目視によりワークの供給セットが完了したと判断したら
スタートボタン94を押してプログラムの実行を続行さ
せる。
ット92を駆動して、上定盤11が加工位置(下定盤6
の真上)に来るようにコラムヘッド87を旋回させる。
コラムヘッド87の旋回により、上主軸ハウジング7
9、及びそれに固設されている加圧シリンダ77、加圧
軸76も旋回し、加工位置に来る。これらが加工位置に
来るとリミットスイッチ(図示省略)により検知され
る。
がら異常検出を同時に行う。この異常検出工程ではワー
クとの間に置き忘れた工具等の異物があるかどうかの異
物チェックとワークがキャリア12に正しくセットされ
ているかどうかのワークチェックとを行う。このステッ
プS3は以下のように行われる。即ち、加圧シリンダ7
7のロッド77bを最下端の位置まで下降させる。この
とき、図示省略のリミットスイッチがオン(又はオフ)
になる。次に、加圧シリンダ77により小さな微圧でロ
ッド77bを加圧する。
位置にあるのでサーボモータユニット86を駆動してボ
ールねじナット85により上主軸ハウジング79を所定
の位置まで下降させる。この所定の位置は異物の検出、
ワークのセッテングの異常を検出できる位置である。例
えば、異物がなく、ワークが正常にセッテングされてい
るときに上定盤11の砥石面がワークと接触し、さらに
ワークの加工量を越えて下方に移動する距離を予め定
め、その位置を所定の位置としてもよい。
あり、加圧シリンダ77のロッド77bの移動距離も正
常な場合については既知である。また、ロッド77bが
実際に移動した距離はリニアスケール40の目盛りと上
記の正常な場合の移動距離から算出可能である。実際に
ロッド77bが下降した距離と正常な場合の移動距離と
の差から異常の有無が検出できる。即ち、リニアスケー
ル40の目盛りから異常の有無が検出可能である。ま
た、この差の大きさによって異常が異物によるのかワー
クのセッテングに原因があるのかも予測できる。異常が
ある場合はステップS4を実行し、異常がない場合はス
テップS5を実行する。
う。まず、上定盤11を原点まで上昇させる。即ち、加
圧シリンダ77のロッド77bを上端の位置に戻し、上
主軸ハウジング79も上端の位置に戻す。その後又は同
時に警報97を鳴らしてオペレータに報せる。オペレタ
ーが異物を除去し、またはワークを正しくセットし、ス
タートボタン94を押す。スタートボタン94を押すと
ステップS3を再実行する。ステップS5ではまず、下
定盤回転駆動モータユニット55、上定盤回転駆動モー
タユニット82及び太陽歯車回転駆動モータユニット7
0を駆動する。上定盤11、下定盤6、太陽歯車13を
回転させながら、加圧シリンダ77を駆動してロッド7
7b、加圧軸76に加圧を徐々に高めて加工圧になるま
で加圧する。
ンにし、冷却液体をワークに放射する。ステップS7で
は加工を開始する。即ち、ロッド77bを下降させる。
同時に加圧シリンダ77の加圧力が一定となるように加
圧シリンダ77を制御する。ステップS8ではリニアス
ケール40により加工量を計測し、加工量が所定の加工
量に達したかどうかを判断し、所定加工量に達した場合
にはステップS9を実行し、達しない場合は加工を継続
する。
上定盤駆動モータ82及び太陽歯車駆動モータ70を停
止し、上定盤11、下定盤6、太陽歯車13の回転を停
止する。なお、上定盤11、太陽歯車13は剥離シリン
ダ96を下降させるため、所定の位置に停止させる。ス
テップ10では剥離シリンダ96を下降させて、上定盤
11からワークを剥離するためワークに空気を吹き付け
る。ワークが剥離したら、吹き付けを停止し、旋回用サ
ーボモータユニット92を駆動してコラムヘッド87を
旋回させ、上定盤11を原位置に復帰させる。なお、装
置の原位置の復帰の確認には図示省略のリミットスイッ
チを使用している。ステップS11ではワークを取り出
す。以上で定圧送りラップ加工は終了する。なお、上記
したステップでは最良と思われる実施形態について述べ
たが、本発明の範囲はこれによって限定されるものでは
ない。
る。定量送りラップ加工ではステップS7とステップS
8のラッピング工程が異なる。他のステップS1〜S6
及びS9〜S11は定圧送りラップ加工と同様である。
定量送りの場合のステップ7、ステップ8について以下
に説明する。ステップS7では下定盤駆動モータ55、
上定盤駆動モータ82及び太陽歯車駆動モータ70を駆
動し、上定盤11、下定盤6、太陽歯車13を回転させ
て加工を開始する。この際、加圧軸76を上方向に移動
させ、ピン83をストッパー50に押し当てて連結さ
せ、円盤47と上円盤75との揺動連結を固定連結にす
る。固定連結はステップ5の開始前に行ってもよい。定
量送り加工は、サーボモータユニット86をプログラム
に従って所定の回転速度で駆動し、主軸ハウジングの下
降速度、即ちこの場合の送り速度を所定の速度に制御す
る。なお、これらのデータは入力設定器93により入力
するか又は予め与えられている。
定加工量は予め入力設定器93から制御器71にセット
されている。実際の加工量が所定加工量に達するまでス
テップS8が行われ、所定の加工量に達した後はステッ
プS10を実行する。なお、定量送り加工では定盤の回
転速度を定圧加工の場合よりも大きくし、砥石粒度も大
きいものを使用する。従って、高能率の加工に適し、一
次加工(荒い加工)に適している。また、一般に加工量
も大きい。
による定盤修正は以下の手順により行う。最初に、下定
盤を共摺りの位置へ上昇させる。次に旋回用サーボモー
タ92により上定盤11を共摺り位置へ旋回する。加圧
シリンダ77を下降させて上定盤11を共摺り位置に下
降させる。次に、共摺りを実行し、共摺りが完了した
ら、移動した装置を元の位置に復帰させる。なお、本実
施形態を利用した共摺りについて本出願人は詳細に説明
した別の出願(特願第平10−34935号)を行って
いる。
り以下の作用効果を有する。即ち、本実施形態によるラ
ップ盤は加圧シリンダ77と加圧シリンダを支持する上
主軸ハウジングを移動する駆動装置とを具備しているこ
とから定圧送りラップ加工と定量送りラップ加工が容易
に行える。このため、ワークの一次加工(粗ラップ加
工)と2次加工(精密ラップ加工)の両方が容易に行え
るという効果がある。定圧送り加工では球面軸受けによ
り上定盤の揺動が可能で均一な加圧が可能である。従っ
て、より精密なラップ加工が可能であるという効果があ
る。
した変換手段、サーボモータ、カウンタバランスシリン
ダによって正確な送りが可能であり、加工速度が迅速で
加工寸法が正確であるという効果がある。また、加圧シ
リンダと移動装置及びリニアスケールを利用することに
より、異物のチェック、ワークのセット姿勢のチェック
が容易に行えるという効果がある。更に、旋回手段を設
けているので上定盤の中心位置を下定盤の中心位置から
偏らせることが容易にでき、ワークの供給、取出しが容
易になるいう効果がある。更に、共摺りによる定盤修正
が容易に行えるという効果がある。
により詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限
られるがものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範
囲の変更、改良は本発明の技術的範囲に含まれる。
よれば、請求項1に記載の発明はワークの加圧力が均一
な加工が可能になるという効果が得られる。請求項2に
記載の発明は均一加圧力による定圧送りラップ加工が可
能になり、精密なラップ加工が可能になるという効果が
得られる。請求項3に記載の発明は定圧送りラップ加工
の他に、迅速かつ正確な定量送りラップ加工が可能にな
るという効果がある。請求項4に記載の発明はワークの
供給、取出しが容易になる他に共摺りによる定盤の修正
も可能になるという効果がある。
ける加工量の計測が容易に可能になるという効果があ
る。請求項6に記載の発明は正確な定量送りが可能にな
るという効果がある。請求項8に記載の発明は異物の存
否またはワークの姿勢のチェック等の異常状態のチェッ
クが可能になり、ラップ加工操作が容易かつ確実になる
という効果がある。
示す。
示す。
示す。
す。
Claims (8)
- 【請求項1】 上定盤を加圧する加圧軸と該加圧軸を駆
動する加圧シリンダからなる加圧装置と、該加圧シリン
ダを支持する支持台と、該加圧軸の移動距離を計測する
リニアスケールと、該加圧装置を制御する制御装置とを
具備し、前記加圧軸と上定盤の連結部に球面軸受けを設
けて該上定盤を全方向に回動自在としたことを特徴とす
るラップ盤。 - 【請求項2】 前記制御手段はラッピング工程における
加圧シリンダの加圧力を一定に制御したことを特徴とす
る請求項1に記載のラップ盤。 - 【請求項3】 前記支持台をワーク方向に移動させる移
動手段と、前記連結部の回動を固定する固定手段とを設
け、前記制御装置はラッピング工程において該移動手段
の送り速度を一定速度に制御したことを特徴とする請求
項1又は請求項2の何れか1項に記載のラップ盤。 - 【請求項4】 前記支持台を加工位置とワーク供給位置
との間を水平方向に旋回自在に保持する旋回保持手段を
設けたことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1
項に記載のラップ盤。 - 【請求項5】 前記加圧シリンダは両側ロッドシリンダ
で構成し、該ロッドの一側を前記加圧軸と連結し、反対
側に前記リニアスケールの探針を接触させて該加圧軸の
移動距離を計測可能にしたことを特徴とする請求項1〜
請求項4の何れか1項に記載のラップ盤。 - 【請求項6】 前記移動手段は、ボールねじナットとサ
ーボモータとを具備していることを特徴とする請求項1
〜請求項5の何れか1項に記載のラップ盤。 - 【請求項7】 ワークをラッピングする上定盤と下定盤
とを具備し、及び該上定盤と下定盤とを共摺りによる定
盤修正装置を具備し、前記加圧装置による定圧送りラッ
プ加工と前記移動手段による定量送りラップ加工と該定
盤修正装置による定盤修正とを選択する選択手段を具備
したことを特徴とする請求項3〜請求項6の何れか1項
に記載のラップ盤。 - 【請求項8】 上定盤を加圧する加圧軸と該加圧軸を駆
動する加圧シリンダからなる加圧装置と、該加圧シリン
ダを支持する支持台と該支持台をワーク方向に移動させ
る移動手段からなる移動装置と、該加圧軸の移動距離を
計測するリニアスケールと、該加圧装置及び移動装置を
制御する制御装置とを具備したラップ盤のラップ加工方
法において、ワークをセッテングする工程とラッピング
工程との間に、上定盤とワークの間に異物が存在するか
否かをチェックする異物チェック工程、及び/又は、ワ
ークが正常にセッテングされていか否かをチェックする
ワークチェック工程からなる異常検出工程を含み,前記
異常検出工程は、該加圧軸を最下端位置に下降させ、加
圧シリンダにより小圧で加圧し、移動装置を所定の位置
まで下降させ、リニアスケールの目盛りの読みから異常
を判定する工程からからなることを特徴とするラップ加
工方法。
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---|---|---|---|
JP10108398A JP4072929B2 (ja) | 1998-04-13 | 1998-04-13 | ラップ盤及びラップ加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP4072929B2 JP4072929B2 (ja) | 2008-04-09 |
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JP (1) | JP4072929B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20170098184A (ko) * | 2016-02-19 | 2017-08-29 | 가부시키가이샤 에바라 세이사꾸쇼 | 연마 장치 및 연마 방법 |
DE112017002245T5 (de) | 2016-04-28 | 2019-02-28 | Jtekt Corporation | Werkzeugmaschinensystem und oberflfächenrauigkeitserfassungsverfahren |
-
1998
- 1998-04-13 JP JP10108398A patent/JP4072929B2/ja not_active Expired - Fee Related
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TWI784943B (zh) * | 2016-02-19 | 2022-12-01 | 日商荏原製作所股份有限公司 | 研磨裝置 |
DE112017002245T5 (de) | 2016-04-28 | 2019-02-28 | Jtekt Corporation | Werkzeugmaschinensystem und oberflfächenrauigkeitserfassungsverfahren |
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