JPH11291130A - フローティング支持装置 - Google Patents

フローティング支持装置

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JPH11291130A
JPH11291130A JP9447898A JP9447898A JPH11291130A JP H11291130 A JPH11291130 A JP H11291130A JP 9447898 A JP9447898 A JP 9447898A JP 9447898 A JP9447898 A JP 9447898A JP H11291130 A JPH11291130 A JP H11291130A
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JP
Japan
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guide member
support device
floating support
moving
movable
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JP9447898A
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Inventor
Akira Sumida
章 隅田
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Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
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Publication date
Application filed by Asahi Kasei Corp filed Critical Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 上下方向に小型に構成可能で、しかも可動ベ
ースの移動抵抗を格段に小さくできるとともに、耐久性
にも優れたフローティング支持装置を提供する。 【解決手段】 可動ベース11を固定ベース10に対し
てフローティング支持するためのガイド手段20とし
て、平坦な移動面27内において、X軸方向及びY軸方
向に移動自在で且つ移動面27に直交する軸心回りのθ
方向に回動自在に可動ベース11を案内する面内方向ガ
イド手段を有し、面内方向ガイド手段は、平坦な移動面
27を有する移動案内部材25と、移動案内部材25の
移動面27にX軸方向とY軸方向とθ方向とに移動自在
に摺接して移動案内部材27を受け止める受け部材28
と、受け部材28を含む空間を油密状にシールしてな
り、移動案内部材25と受け部材28間を潤滑する潤滑
油を充填した油室22とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多関節ロボットな
どのハンドを支持するのに好適なフローティング支持装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車や電子機器等の組立ライ
ンや製造ラインにおいては、ライン上での作業を極力自
動化するため、多数の多関節ロボットが設置され、例え
ば、エンジンの組立ラインにおいては、パレットに位置
決めセットされたエンジンを、搬送装置によりパレット
とともにタクト送りし、多関節ロボットによりエンジン
に対して部品の組付作業などを順々に行っている。しか
し、パレットに対するエンジンの位置決め精度やエンジ
ン自体の製作精度、ロボットハンドの位置決め精度など
により、エンジン側の被組付位置に精度良く部品を位置
決めできないという問題がある。このため、エンジン側
の被組付位置と部品との位置ズレを吸収するため、アー
ムとハンド間にフローティング支持装置を介装した多関
節ロボットが広く採用されている。
【0003】前記フローティング支持装置としては、例
えば、ゴムやバネなどの弾性体でアームとハンドとを連
結したもの(特開平4−24173号公報参照)や、複
数の鋼球等を介してハンドをアームに移動自在に支持
し、バネなどの弾性体によりハンドを位置ズレのない初
期位置に復帰させるように構成したもの(特開平4−3
31088号公報参照)が提案されているが、この種の
フローティング支持装置では、エンジン等のワークとそ
れに組付けられる部品との位置ズレが大きくなるにした
がって、ハンドを初期位置に復帰させようとする弾性体
の付勢力が大きくなり、組付時にワークや部品が傷つい
たり破損したりするという問題が発生することがある。
【0004】このため、ワークと部品間の圧接力が小さ
くなるように、ハンドの初期位置への復帰動作をエアシ
リンダで行うように構成したものも種々提案されてい
る。例えば、特開平5−104473号公報には、ハン
ドの基端部に円板状のフローティングフランジを設け、
アームにフローティングフランジを囲繞するハウジング
を設け、フローティングフランジの上下両側にハウジン
グの上下の壁部に夫々当接する複数の鋼球を装着し、こ
れら複数の鋼球を介してハンドを、フローティングフラ
ンジを含む面内においてX、Y軸方向に移動自在で、且
つフローティングフランジの軸心回りのθ方向に回動自
在に支持するとともに、ハウジングの上部に4つのエア
シリンダを放射状に組み込み、この4つのエアシリンダ
によりフローティングフランジを位置ズレのない初期位
置に復帰させるように構成したフローティング支持装置
が記載されている。また、特開平9−150391号公
報には、鋼球に代えてスラストブシュでフローティング
フランジを支持することで、フローティング支持装置の
製作コストを低減するとともに、フローティング支持装
置をスラストブシュの厚さ方向に小型に構成したものも
提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記特開平
9−150391号公報に記載のフローティング支持装
置では、フローティング支持装置の製作コストを低減で
き、しかもフローティング支持装置を上下方向に小型に
構成することが可能であるが、フローティングフランジ
とスラストブシュとが面接触するので、フローティング
支持状態においても、両者間の摺動抵抗が比較的大きく
なり、部品組付時などにおいて、かじりやこじりなどの
問題が発生し易いという問題がある。また、摺動部分が
摩耗し易く、定期的にフローティング支持装置を分解し
て清掃したり部品交換する必要があり、耐久性を十分に
確保し難いという問題がある。
【0006】本発明の目的は、上下方向に小型に構成可
能で、しかも可動ベースの移動抵抗を格段に小さくでき
るとともに、耐久性にも優れたフローティング支持装置
を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段及びその作用】請求項1に
係るフローティング支持装置は、固定ベース及び可動ベ
ースと、可動ベースを固定ベースに対してフローティン
グ支持するためのガイド手段であって、平坦な移動面内
において、X軸方向及びY軸方向に移動自在で且つ移動
面に直交する軸心回りのθ方向に回動自在に可動ベース
を案内する面内方向ガイド手段とを有し、前記面内方向
ガイド手段は、前記平坦な移動面を有する移動案内部材
と、前記移動案内部材の移動面にX軸方向とY軸方向と
θ方向とに移動自在に摺接して移動案内部材を受け止め
る受け部材と、前記受け部材を含む空間を油密状にシー
ルしてなり、移動案内部材と受け部材間を潤滑する潤滑
油を充填した油室とを備えたものである。
【0008】このフローティング支持装置においては、
移動案内部材の平坦な移動面を受け部材でX軸方向とY
軸方向とθ方向とに摺動自在に受けとめて、可動ベース
を固定ベースに対してフローティング支持するので、ボ
ールベアリングを用いて移動案内部材を移動自在に支持
する場合と比較して、フローティング支持装置を受け部
材の厚さ方向に対してコンパクトに構成できるととも
に、部品点数を少なくしてフローティング支持装置の製
作コストを低減できる。また、受け部材を含む空間を油
密状にシールして油室を形成しているので、受け部材と
移動案内部材の移動面間における摺動抵抗を低減して、
フローティング支持状態における可動ベースの移動抵抗
を小さくできるとともに、摩耗によるフローティング支
持装置の耐久性の低下を抑制できる。
【0009】請求項2記載のフローティング支持装置
は、請求項1記載のフローティング支持装置において、
前記移動案内部材に摺接するシールリングで油室を油密
状にシールしたものである。移動案内部材は固定ベース
又は可動ベースに対してX軸方向とY軸方向とθ方向と
に相対移動するので、移動案内部材にシールリングを摺
接させて両者間を油密状にシールすることで、部品点数
を少なくしつつ油室を構成することが可能となる。
【0010】請求項3記載のフローティング支持装置
は、請求項1又は2記載のフローティング支持装置にお
いて、前記固定ベースに可動ベース側へ延びる支軸を設
け、この支軸に球面受けを介して移動案内部材をα方向
に回動自在に案内支持する球面ガイド手段を設けたもの
である。このように、α方向に回動自在に可動ベースを
支持させると、フローティング支持状態における可動ベ
ースの移動自由度が大きくなる。
【0011】請求項4記載のフローティング支持装置
は、請求項3記載のフローティング支持装置において、
前記移動案内部材の外周部にフランジ部を形成し、可動
ベースにフランジ部に外嵌する環状溝を形成し、フラン
ジ部に対面する環状溝の対向面とフランジ部間に受け部
材を装填したものである。
【0012】請求項5記載のフローティング支持装置
は、請求項4記載のフローティング支持装置において、
前記フランジ部の基部に油孔を形成し、移動案内部材で
仕切られて2分割される油室を連通させたもである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について図
面を参照しながら説明する。本実施例は、ロボットのア
ームとハンド間に介装されるハンドのフローティング支
持装置に本発明を適用した場合のものである。尚、本実
施例では、アーム側を上方、ハンド側を下方と定義して
説明する。図1、図2に示すように、フローティング支
持装置1は、アーム2の先端部に設けられたハンド取付
部2aとハンド3間に介装され、図1に示すように、ア
ーム2に対してハンド3をX軸方向、Y軸方向に移動自
在で且つZ軸回りのθ方向、中心P(図3参照)回りの
α方向に回動自在に支持することで、ハンド3に保持し
た部品4と搬送装置等により搬送されるワーク5との僅
かな位置ズレを吸収し、組付時における部品4のこじり
やかじりを防止するように構成したものである。
【0014】前記フローティング支持装置1は、図1〜
図3、図8(a)に示すように、アーム2のハンド取付
部2aに固定された固定ベース10と、下面にハンド3
が固定された可動ベース11と、固定ベース10に対し
て可動ベース11をX軸方向、Y軸方向に移動自在で且
つθ方向及びα方向に回動自在にフローティング支持す
るガイド手段20と、固定ベース10に対して可動ベー
ス11を位置ズレのない図3に図示の初期位置に復帰さ
せる姿勢復帰手段40とを備え、次のように構成されて
いる。
【0015】可動ベース11は、下面にハンド3が取付
けられる可動プレート12と、可動プレート12の上面
に固定されたハウジング13と、ハウジング13の上面
に固定された蓋部材14とを備え、蓋部材14の外周面
とハウジング13の上面間には環状のシール部材15が
装着され、シール部材15の外周上部に形成したリップ
部15aは、固定ベース10と可動ベース11間の隙間
から塵や埃が侵入しないように、固定ベース10に下面
に常時圧接されている。
【0016】ガイド手段20について説明すると、固定
ベース10の下面中央部には下方へ延びる支軸21が固
定され、支軸21の下端近傍部には点Pを中心とした部
分球面22を有する球面ガイド部材23が外嵌固定さ
れ、球面ガイド部材23には球面受け部材24が外嵌さ
れ、図6に示すように、球面ガイド部材23と球面受け
部材24とは部分球面22を介して点Pを中心にα方向
に角度α1の範囲内において回動自在に連結されてい
る。但し、可動ベース11をα方向へ回動させる必要が
ない場合には、球面ガイド部材23及び球面受け部材2
4を省略することも可能である。尚、この球面ガイド部
材23と球面受け部材24とが球面ガイド手段に相当す
る。
【0017】球面受け部材24には移動案内部材25が
外嵌固定され、移動案内部材25には外方へ延びるフラ
ンジ部25aが形成されている。可動ベース11の内周
部には中央部側に向けて開口する環状溝26が形成さ
れ、移動案内部材25のフランジ部25aは環状溝26
内に配置されている。環状溝26の上下の対向面にはフ
ランジ部25aの上下の平坦な移動面27に摺接する環
状の受け部材28が夫々設けられ、フランジ部25aは
上下の受け部材28間にX軸方向とY軸方向とθ方向と
に摺動自在に保持されている。尚、移動案内部材25と
1対の受け部材28とが面内方向ガイド手段に相当す
る。受け部材28としては、移動面27との摺動抵抗を
少なく設定するため、摩擦係数の小さい金属材料や合成
樹脂材料からなるものを利用できる。
【0018】ハウジング13の上部には中央部側へ延び
る鍔部30が形成され、鍔部30の下面には移動案内部
材25の上面に摺動可能に圧接されるシールリング31
が、座板32を介して固定されている。可動ベース11
の内側には可動プレート12とハウジング13と移動案
内部材25と球面受け部材24及び球面ガイド部材23
とで囲まれる油室33が形成され、油室33内にはフラ
ンジ部25aの移動面27と受け部材28間を潤滑する
ための潤滑油が充填されている。潤滑油は油室33にフ
ルに充填してもよいが、少なくともフランジ部25aと
受け部材28間の摺動部分に潤滑油が供給されるように
構成してあれば、フルに充填する必要はない。
【0019】フランジ部25aの基部には円周一定間隔
おきに、フランジ部25aを挟んで上下に分割される油
室33を連通する油孔34が形成され、可動ベース11
には油室33に対して潤滑油を供給するための図示外の
潤滑油供給通路が形成されている。但し、フランジ部2
5aの移動面27にシールリング31を圧接させて油室
33をシールするように構成してもよい。また、シール
リング31に代えて、合成ゴム等からなる伸縮自在な膜
体を、移動案内部材25とハウジング13間に張設し
て、油室33を油密状にシールしてもよい。尚、図示し
ていないが、可動プレート12とハウジング13間や移
動案内部材25と球面受け部材24間などのように、油
室33に臨む部分にて結合される部材間には潤滑油の漏
れを防止するためシールを施すことになる。
【0020】次に、前記ハンド3を位置ズレのない初期
位置に復帰させる姿勢復帰手段40について説明する。
図3〜図5、図8(a)に示すように、ハウジング13
の外周部内には上方へ向けて開口する環状のシリンダ孔
41が形成され、シリンダ孔41には環状のピストン部
材42が気密摺動自在に装着され、シリンダ孔41とピ
ストン部材42とで復帰用シリンダ43が構成されてい
る。蓋部材14のうちのピストン部材42に対面する部
分には円周一定間隔おきに3つの凹部44が形成され、
この凹部44内にはバネ部材45が装填され、ピストン
部材42はバネ部材45により常時下方へ付勢されてい
る。尚、復帰用シリンダ43としては油圧シリンダを用
いてもよい。また、復帰用シリンダ43として複動シリ
ンダを用い、バネ部材45を省略することも可能であ
る。更に、復帰用シリンダ43に代えて、後述する3つ
の位置決め部材50に対応させて、円柱状のピストン部
材を有する3つの復帰用シリンダをハウジング13に組
み込んでもよい。
【0021】ピストン部材42の下側には作動室46が
形成され、ハウジング13には作動室46内へ加圧エア
を供給するための図示外のエア通路が形成されている。
蓋部材14にはピストン部材42に対面する位置におい
て3つの貫通孔47が円周一定間隔おきに形成され、貫
通孔47内には鋼球からなる位置決めボール48が上下
移動自在に装着され、ピストン部材42には位置決めボ
ール48を操作可能な操作ピン49が固定されている。
尚、位置決めボール48に代えて、先端に後述する位置
決め凹部51に圧接される球面や円錐面を有する位置決
めピンを貫通孔47内に移動自在に装着してもよい。
【0022】固定ベース10には貫通孔47に対応させ
て位置決め部材50が設けられ、位置決め部材50の下
端には上方へ向けて縮径する円錐面状の位置決め凹部5
1が形成され、位置決め部材50は固定ベース10に対
する螺進量により位置決め凹部51の高さを微調整でき
るように構成されている。尚、符号54は、位置決め部
材50の回転を規制するためのロックナットである。図
4、図5に示すように、固定ベース10の下面には3つ
の位置規制孔52が形成され、蓋部材14には位置規制
孔52内に延びる規制ピン53が設けられ、位置規制孔
52の内壁面で規制ピン53の移動範囲が規制されるこ
とで、位置決めボール48が位置決め凹部51から離脱
することが防止されている。
【0023】次に、前記フローティング支持装置1の作
用について説明する。ハンド3に保持した部品4等を自
動車等のワーク5に組付ける際には、作動室46を大気
開放して、ハンド3をフローティング支持した状態で組
付けることになる。つまり、作動室46を大気開放する
と、図6、図7に示すように、バネ部材45の付勢力に
よりピストン部材42がシリンダ孔41の下部に移動
し、位置決めボール48が貫通孔47内に略完全に収容
され、ガイド手段20の上下の受け部材28を介して移
動案内部材25が、初期位置からX軸方向、Y軸方向に
移動自在で且つZ軸回りのθ方向に回動自在な状態とな
るとともに、移動案内部材25が球面受け部材24及び
球面ガイド部材23を介して中心P回りのα方向に回動
自在な状態となって、ハンド3がフローティング支持さ
れ、組付時におけるワーク5と部品4との位置ズレが吸
収されることになる。
【0024】一方、作動室46に加圧エアを供給する
と、ピストン部材42とともに操作ピン49が上方へ移
動し、3つの位置決めボール48が位置決め凹部51の
奥端部に移動しようとして、可動ベース11がX軸方
向、Y軸方向に移動するとともにθ方向に回転し、位置
決めボール48が位置決め凹部51に圧接されること
で、図3に示すように、ハンド3がX軸方向、Y軸方
向、θ方向の初期位置に復帰するとともに、圧接による
反力で可動ベース11が中心P回りに回動して、ハンド
3がα方向の初期位置に復帰することになる。ところ
で、可動ベース11は、上下の受け部材28がフランジ
部25aの移動面27上を摺動することで、固定ベース
10に対してX軸方向とY軸方向とθ方向とに移動する
が、両者の摺動部分は油室33内に配置され、潤滑油に
より常時潤滑されるので、移動抵抗は大幅に少なくな
る。このため、可動ベース11の移動がスムーズにな
り、フローティング支持状態においては、部品4の組付
時におけるこじりやかじりを防止でき、初期位置への復
帰時には、大きな復帰力を作用させることなく、可動ベ
ース11を初期位置に復帰させることが可能となる。
【0025】次に、本発明を適用可能な他の構成のフロ
ーティング支持装置について説明する。尚、前記実施例
と同一部材には同一符号を付してその詳細な説明を省略
する。 (1) 図8(b)に示すフローティング支持装置1A
のように、球面受け部材24に固定された連結部材60
であって、外周部に環状溝26Aを形成した連結部材6
0を設け、可動ベース11A側に移動案内部材25Aを
設け、移動案内部材25Aに中央部側へ延びるフランジ
部61を形成して、該フランジ部61を連結部材60の
環状溝26A内に配置させ、フランジ部61に対面する
環状溝26Aの対向面に受け部材28を設け、上下の受
け部材28でフランジ部61を摺動自在に支持してもよ
い。
【0026】(2) 図8(c)に示すフローティング
支持装置1Bのように、球面受け部材24Bを可動ベー
ス11側に固定し、外周部が球面ガイド部材23Bに固
定され、内周部に環状溝26Bが形成された連結部材6
2を設け、移動案内部材25Bを支軸21に固定し、移
動案内部材25Bの外周部に環状溝26B内へ延びるフ
ランジ部63を設け、フランジ部63に対面する環状溝
26Bの対向面に受け部材28を設け、上下の受け部材
28でフランジ部63を摺動自在に支持してもよい。
【0027】(3) 図8(d)に示すフローティング
支持装置1Cのように、支軸21に外周部に環状溝26
Cを形成した連結部材64を固定し、球面受け部材24
Cを可動ベース11側に固定し、外周部に環状溝26C
内へ延びるフランジ部65を形成した移動案内部材25
Cを球面ガイド部材23Cに固定し、フランジ部65に
対面する環状溝26Cの対向面に受け部材28を設け、
上下の受け部材28でフランジ部65を摺動自在に支持
してもよい。
【0028】尚、本実施例では、固定ベース10側に位
置決め部材50を設け、可動ベース11側に位置決めボ
ール48を設けたが、固定ベース10側に位置決めボー
ル48或いは半球状の突部を形成し、可動ベース11側
に位置決め部材50を上下移動自在に設け、復帰用シリ
ンダ43で位置決め部材50を上方へ操作して位置決め
凹部51を位置決めボール48や突部に圧接させること
で、可動ベース11を初期位置に復帰させるように構成
してもよい。また、固定ベース10側に復帰用シリンダ
43を組み込み、位置決めボール48を位置決め部材5
0に圧接させて、可動ベース11を初期位置に復帰させ
るように構成することも可能である。また、本実施例で
は、ロボットのアーム2とハンド3間にフローティング
支持装置1を介設したが、ロボット以外の産業機器のハ
ンド取付部2aとハンド3間に介設されるフローティン
グ支持装置に対しても本発明を同様に適用出来る。
【0029】
【発明の効果】本発明に係るフローティング支持装置に
よれば、移動案内部材をその平坦な移動面に摺接する受
け部材で移動自在に受けとめて、可動ベースを固定ベー
スに対してフローティング支持するので、フローティン
グ支持装置を受け部材の厚さ方向にコンパクトに構成で
きるとともに、フローティング支持装置の製作コストを
低減できる。また、油室に充填した潤滑油により受け部
材と移動案内部材間の摺動部分が潤滑されるので、フロ
ーティング支持状態における可動ベースの移動抵抗を小
さくできるとともに、受け部材や移動案内部材の摩耗に
よる耐久性を抑制できる。またこのように可動ベースの
移動抵抗が小さくなると、例えば、このフローティング
支持装置を産業用ロボットのアームとハンド間に介装し
た場合には、ハンドに保持したパーツの組付時に、こじ
りやかじりが発生することを効果的に防止でき、パーツ
の組付性を向上できる。
【0030】請求項2記載のように構成すると、少ない
部品点数で油室を油密状にシールすることが可能とな
る。請求項3記載のように構成すると、球面ガイド手段
によりα方向にも回動自在に可動ベースを固定ベースに
支持できるので、フローティング支持状態における可動
ベースの移動自由度が大きくなり、前述のように産業用
ロボットに適用した場合、パーツ組付時におけるこじり
やかじりを一層効果的に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 フローティング支持装置の作動説明図
【図2】 フローティング支持装置及びその付近の側面
【図3】 フローティング支持装置の縦断面図
【図4】 フローティング支持装置の要部縦断面図
【図5】 フローティング支持装置の平面図
【図6】 α方向に回動した状態における作動説明図
【図7】 X軸方向又はY軸方向に移動した状態におけ
る作動説明図
【図8】 フローティング支持装置の構成の概略説明図
で、(a)は図1〜7に記載のフローティング支持装置
の概略説明図、(b)〜(d)は夫々他の構成のフロー
ティング支持装置の概略説明図
【符号の説明】
1 フローティング支持装置 2 アーム 2a ハンド取付部 3 ハンド 4 部品 5 ワーク 10 固定ベース 11 可動ベ
ース 12 可動プレート 13 ハウジ
ング 14 蓋部材 15 シール
部材 15a リップ部 20 ガイド手段 21 支軸 22 部分球面 23 球面ガ
イド部材 24 球面受け部材 25 移動案
内部材 25a フランジ部 26 環状溝 27 移動面 28 受け部
材 30 鍔部 31 シール
リング 32 座板 33 油室 34 油孔 40 姿勢復帰手段 41 シリン
ダ孔 42 ピストン部材 43 復帰用
シリンダ 44 凹部 45 バネ部
材 46 作動室 47 貫通孔 48 位置決めボール 49 操作ピ
ン 50 位置決め部材 51 位置決
め凹部 52 位置規制孔 53 規制ピ
ン 1A フローティング支持装置 11A 可動ベ
ース 25A 移動案内部材 26A 環状溝 60 連結部材 61 フラン
ジ部 1B フローティング支持装置 23B 球面ガ
イド部材 24B 球面受け部材 25B 移動案
内部材 26B 環状溝 62 連結部
材 63 フランジ部 1C フローティング支持装置 23C 球面ガ
イド部材 24C 球面受け部材 25C 移動案
内部材 26C 環状溝 64 連結部
材 65 フランジ部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定ベース及び可動ベースと、可動ベー
    スを固定ベースに対してフローティング支持するための
    ガイド手段であって、平坦な移動面内において、X軸方
    向及びY軸方向に移動自在で且つ移動面に直交する軸心
    回りのθ方向に回動自在に可動ベースを案内する面内方
    向ガイド手段とを有し、 前記面内方向ガイド手段は、 前記平坦な移動面を有する移動案内部材と、 前記移動案内部材の移動面にX軸方向とY軸方向とθ方
    向とに移動自在に摺接して移動案内部材を受け止める受
    け部材と、 前記受け部材を含む空間を油密状にシールしてなり、移
    動案内部材と受け部材間を潤滑する潤滑油を充填した油
    室と、 を備えたことを特徴とするフローティング支持装置。
  2. 【請求項2】 前記移動案内部材に摺接するシールリン
    グで油室を油密状にシールした請求項1記載のフローテ
    ィング支持装置。
  3. 【請求項3】 前記固定ベースに可動ベース側へ延びる
    支軸を設け、この支軸に球面受けを介して移動案内部材
    をα方向に回動自在に案内支持する球面ガイド手段を設
    けた請求項1又は2記載のフローティング支持装置。
  4. 【請求項4】 前記移動案内部材の外周部にフランジ部
    を形成し、可動ベースにフランジ部に外嵌する環状溝を
    形成し、フランジ部に対面する環状溝の対向面とフラン
    ジ部間に受け部材を装填した請求項3記載のフローティ
    ング支持装置。
  5. 【請求項5】 前記フランジ部の基部に油孔を形成し、
    移動案内部材で仕切られて2分割される油室を連通させ
    た請求項4記載のフローティング支持装置。
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