JPH1129091A - 全天候型荷役岸壁設備および該設備を用いた荷役の積み下ろし方法 - Google Patents

全天候型荷役岸壁設備および該設備を用いた荷役の積み下ろし方法

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JPH1129091A
JPH1129091A JP18536397A JP18536397A JPH1129091A JP H1129091 A JPH1129091 A JP H1129091A JP 18536397 A JP18536397 A JP 18536397A JP 18536397 A JP18536397 A JP 18536397A JP H1129091 A JPH1129091 A JP H1129091A
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徳法 谷山
Miho Murakami
三保 村上
Toshihiko Nakada
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 荷役をクレーンで吊り下げて移動するあい
だ、荷役および船の船倉内部を雨から確実に防護するこ
とができる全天候型荷役岸壁設備および該設備を用いた
荷役の積み下ろし方法を提供する。 【解決手段】 岸壁と該岸壁に接岸された船とのあいだ
で荷役を積み下ろすためのクレーン1を備えた全天候型
荷役岸壁設備であって、前記船の甲板上のハッチを覆う
ための開閉自在のハッチカバー5、および前記クレーン
1の荷役を吊り下げるためのフック部2に着脱自在に設
けられた吊り荷カバー3を備え、前記ハッチカバー5に
前記吊り荷カバーを3載置するためのカバー受け6が設
けられてなる全天候型荷役岸壁設備。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は全天候型荷役岸壁設
備および該設備を用いた荷役の積み下ろし方法に関す
る。さらに詳しくは雨天時の荷役の積み下ろし作業の際
に荷役および船の船倉内部を雨から確実に防護すること
ができ、しかも設備投資が少なくて済む全天候型荷役岸
壁設備および該設備を用いた荷役の積み下ろし方法に関
する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
より、岸壁と該岸壁に接岸された船とのあいだで荷役を
積み下ろすばあい、クレーンを備えた荷役岸壁設備が用
いられている。かかる荷役岸壁設備のなかには、雨天時
の積み下ろし作業のときに荷役や船の船倉内部などが雨
に濡れないようにするための船全体を覆う巨大な屋根
(上屋)が海上に設けられた全天候型の設備がある。
【0003】しかし、このような巨大な屋根を有する全
天候型の設備は、製造などのために膨大な費用がかか
る。しかも、屋根の内部で荷役の積み下ろしをするため
に専用のクレーンを必要とする。そのため、既存のクレ
ーンを利用することができず、コストの削減も困難であ
る。
【0004】また、前記専用のクレーンは、建物のハリ
に移動用の軌条をもった天井形クレーンである。そのた
め、かかるクレーンに対応する船も小さな船に限定され
るという問題がある。
【0005】一方、従来より一般的に用いられている橋
型(門型)のクレーンを有する荷役岸壁設備において、
テントシートを用いて雨を防ぐことも考えられる。しか
しながら、テントシートを雨天時に設置するのは手間が
かかるとともに風でテントシートが飛ばされやすいなど
の問題があるため、実施は困難である。したがって、従
来では、最も普及している橋型のクレーンを有する荷役
岸壁設備においては、雨天時のばあい、荷役作業を中止
せざるをえなかった。
【0006】本発明はかかる問題を解消するためになさ
れたものであり、雨天時の荷役の積み下ろし作業の際に
荷役および船の船倉内部を雨から確実に防護することが
でき、しかも設備投資が少なくて済む全天候型荷役岸壁
設備を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の全天候型荷役岸
壁設備は、岸壁と該岸壁に接岸された船とのあいだで荷
役を積み下ろすためのクレーンを備えた全天候型荷役岸
壁設備であって、前記船の甲板上のハッチを覆うための
開閉自在のハッチカバー、および前記クレーンの荷役を
吊り下げるためのフック部に着脱自在に設けられた吊り
荷カバーを備え、前記ハッチカバーには、前記吊り荷カ
バーを載置するためのカバー受けが設けられてなること
を特徴としている。
【0008】前記フック部には、吊り下げられる荷役の
少なくとも上部を覆うためのカバーが設けられてなるの
が好ましい。
【0009】前記ハッチカバー周囲の少なくとも一部に
吹き込み防止板が設けられてなるのが好ましい。
【0010】前記ハッチカバーが傾斜して配置されてな
るのが好ましい。
【0011】前記ハッチカバーの外周部の少なくとも一
部に樋が設けられてなるのが好ましい。
【0012】前記フック部の上面側において、前記吊り
荷カバーを吸着するための磁石を用いた着脱機構が設け
られてなるのが好ましい。
【0013】前記カバー受けに対する接触を検知するた
めの検知部、および前記吊り荷カバーを前記フック部に
連結し、前記検知部によって前記カバー受けに対する接
触が検知されたときに前記フック部との連結を解除する
ためのロック部を備えた機械式着脱機構が前記吊り荷カ
バーに設けられてなるのが好ましい。
【0014】また、本発明における前記全天候型荷役岸
壁設備を用いた荷役の積み下ろし方法は、(a)船の甲
板上のハッチを覆うハッチカバーを吊り荷カバーの幅程
度だけ開け、(b)前記ハッチカバーの開いた部分にク
レーンのフック部を吊り荷カバーが連結された状態で下
降させ、(c)前記フック部が下降するあいだに吊り荷
カバーがカバー受けに載置されたとき、吊り荷カバーと
フック部とのあいだの連結を解除させ、当該吊り荷カバ
ーによって、前記ハッチカバーの開いた部分を覆い、
(d)前記フック部のみを下降させ、船の船倉内部の荷
役の積み下ろしを行なうことを特徴としている。
【0015】本発明の荷役岸壁設備を用いて岸壁に接岸
された船と岸壁とのあいだで荷役を積み下ろすばあい、
クレーンで船の船倉から荷役を出し入れするときには、
まず、船の甲板上のハッチを覆うハッチカバーを吊り荷
カバーの幅程度だけ開け、その開いた部分にクレーンの
フック部を吊り荷カバーが連結された状態で下降させ
る。
【0016】フック部が下降するあいだに吊り荷カバー
がカバー受けに載置されたとき、吊り荷カバーとフック
部とのあいだの連結を解除させる。この吊り荷カバーに
よって、ハッチカバーの開いた部分は覆われる。
【0017】そののち、吊り荷カバーが離脱したフック
部のみを、さらに下降させたのち、船倉内部で荷役の積
み下ろしを行なうことができる。このとき、ハッチは、
前記ハッチカバーおよび吊り荷カバーによって覆われて
いるため、荷役および船倉内部は、雨に濡れることがな
い。
【0018】一方、クレーンのフック部を上昇させれ
ば、カバー受けの位置付近でカバー受けに載置された吊
り荷カバーとフック部とが再び連結することにより、フ
ック部に荷役を吊り下げて海上を移動する際には、吊り
荷カバーによって荷役に雨がかかるのを確実に防止する
ことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】つぎに、図面を参照しながら本発
明の全天候型荷役岸壁設備およびそれを用いた荷役の積
み下ろし方法を詳細に説明する。図1は本発明の全天候
型荷役岸壁設備の一実施例を示す荷役岸壁設備を備えた
荷役岸壁の全体側面図、図2は図1の荷役岸壁の正面
図、図3は図1のハッチカバー部分の部分拡大側面図、
図4は図1の吊り荷カバーがカバー受けに載置された状
態を示す平面説明図、図5は図1のハッチカバー部分の
正面から見た部分拡大断面図および図6は図1の吊り荷
カバーに設けられた機械式着脱機構の部分拡大正面図で
ある。
【0020】図1〜2には、岸壁Aでキャリアパレット
1 上の荷役Pをクレーン1で船Dに積み込む(または
荷役Pを船DからキャリアパレットB1 へ下ろす)作業
の様子が示されている。
【0021】なお、B2 は、荷役Pを乗せたキャリアパ
レットB1 を岸壁A上で搬送するためのキャリアカーで
ある。また、B3 は、前記キャリアパレットB1 の上部
を覆うパレット幌である。
【0022】キャリアパレットB1 は、従来より用いら
れるパレット幌B3 があらかじめ取り付けられたものを
用いることができる。パレット幌B3 は、荷役Pを船に
積み込む時に開ける。ただし、パレットは通常の積み下
ろし作業時に多くの台数を必要とするため、キャリアカ
ーでパレットへの差替え可能で、かつ開閉可能なパレッ
ト幌を用いるのが望ましい。
【0023】図1〜3に示される本実施例の全天候型荷
役岸壁設備は、前記荷役Pを吊り下げるためのフック部
2を有するクレーン1と、船Dの甲板D2 上のハッチD
1 を覆うための開閉自在のハッチカバー5と、前記フッ
ク部2に着脱自在に設けられた吊り荷カバー3と、前記
ハッチカバー5に設けられた、前記吊り荷カバー3を載
置するためのカバー受け6(図3〜5参照)とから構成
されている。
【0024】クレーン1は、従来より用いられる橋型の
クレーンが用いられる。このクレーン1は、岸壁Aから
海上に突出する横行クラブ1a、および横行クラブ1a
から垂れ下がるワイヤWの下端に設けられたフック部2
を備えている。
【0025】フック部2は、荷役PをワイヤWの下端に
保持するための保持部であり、従来の橋型クレーンが具
備する保持部が用いられる。たとえば、図3および図5
に示されるフック部2は、吊りビーム2aと、コイルリ
フタ2bとから構成されている。なお、本実施例では、
コイル状の荷役Pを保持するのに適したコイルリフタ2
bを有するフック部2を例にあげて説明したが、本発明
はこれに限定されるものではなく、荷役Pの形状または
種類に対応して種々の保持部材、たとえば、通常のフッ
クなどを用いてもよいことはいうまでもない。
【0026】ハッチカバー5は、ハッチD1 の少なくと
も一部を覆うための開閉自在のカバーであればよい。ハ
ッチカバー5の数は、本発明はとくに限定されるもので
はないが、たとえば、図2に示されるように、ハッチD
1 の広さに応じて船Dの長手方向に沿って複数個のハッ
チカバー5を配置してもよい。隣接するハッチカバー5
のあいだのギャップは、後述する樋10によって、雨漏
れが防止されている。
【0027】本実施例のハッチカバー5は、図1および
図3に示されるように、船Dの幅方向に伸び縮みするこ
とによりアコーディオン状に開閉することができる一対
のカバー本体50a、50bと、4本の脚51とから構
成されている。カバー本体50a、50bは、図示され
ないチェーンまたはワイヤなどに連結され、当該チェー
ンまたはワイヤを図示されないモータで送り出したり、
巻き取ることにより、カバー本体50a、50bの開閉
を行なうことができるようになっている。
【0028】図3〜5に示されるように、脚51は、そ
れぞれの下端から内部に向かって高さ調整用のスクリュ
ー51aがねじ込まれているため、当該スクリュー51
aを手動または電動などで脚51から出し入れすること
により、船DのハッチD1 の高さに応じてハッチカバー
5全体の高さを任意に調整することができる。前記スク
リュー51aの下端には、脚荷重分散用の金物53が配
設されている。
【0029】調整用のスクリュー51aによって、ハッ
チカバー5の高さを調整するばあい、まず、クレーン1
のフック部2のコイルリフタ2bをハッチカバー吊下げ
用の吊り具に取り替え、ハッチカバー5をクレーン1に
よって吊り下げる。ついで、ハッチカバー5をハッチD
1 の上方に浮いた状態で、所定量だけスクリュー51a
を出して、スクリュー51aの下端を脚荷重分散用の金
物53に当接させればよい。以上の高さ調整は、ハッチ
カバー5をクレーン1で船Dに取り付ける際に行なえば
よい。
【0030】なお、斜めから吹き付ける雨がハッチD1
に当たらないようにするために、ハッチカバー5は、ハ
ッチD1 になるべく近くなるように高さ調整をするのが
好ましい。
【0031】また、図3に示されるように、前記脚51
の船Dの幅方向の間隔は、脚間隔調整機構52によって
調整することができるため、ハッチD1 の幅に応じてハ
ッチカバー5の幅を任意に調整することができる。脚間
隔調整機構52で脚51の間隔を調整するばあい、前述
の高さ調整するばあいと同様に、ハッチカバー5をクレ
ーン1によって吊り下げた状態で、脚間隔調整機構52
によって前記岸壁Aから最も遠い脚51を所定量だけ水
平移動させ、そののち脚51を金物53に当接させれば
よい。
【0032】なお、本実施例では、種々の大きさおよび
形状の船に対応すべく、ハッチカバー5の高さおよび脚
51の間隔の調整ができる構成をあげて説明したが、本
発明はこれに限定されるものではなく、高さおよび脚間
隔の調整ができない、いわば固定式のハッチカバーを採
用してもよいことはいうまでもない。
【0033】吊り荷カバー3は、2つの機能、すなわ
ち、前記フック部2に吊り下げられた荷役Pが雨に濡れ
るのを防ぐ機能、および荷役PをハッチD1 を通して船
倉D3に積み込むときに前記ハッチカバー5の開いた部
分を塞ぐ機能を奏する。
【0034】吊り荷カバー3は、図5に示されているよ
うに、前記フック部2の上面から上方にのびるカバー支
え2cの上端に設けられた、磁石を用いたマグネットキ
ャッチ式の着脱機構7によって、フック部2に着脱自在
に設けられている。マグネットキャッチ式着脱機構7
は、従来より用いられる電磁石を備えた着脱機構であ
り、容易かつ確実にフック部2と吊り荷カバー3とのあ
いだの連結および解除を行なうことができる。一方、吊
り荷カバー3は、マグネットキャッチ式着脱機構7で吸
着できるように、全部または一部を磁石に吸着される鉄
などの材料で作製されている。
【0035】また、図6に示されるように、さらに確実
にフック部2と吊り荷カバー3とのあいだの連結を行な
うために、マグネットキャッチ式着脱機構7の他にも、
機械式着脱機構8を吊り荷カバー3に設けてもよい。
【0036】機械式着脱機構8は、カバー受け6に対す
る接触を検知するための検知部であるプッシュロッド8
aと、ロック部8bと、プッシュロッド8aの上下動に
応じて前記ロック部8bに操作力を伝達する伝達部8c
とから構成されている。ロック部8bは、前記フック部
2のカバー支え2cの上部に設けられたロック部受け2
dに連結される。伝達部8cは、リンク機構などの既存
の伝達機構が用いられる。
【0037】機械式着脱機構8は、たとえば、プッシュ
ロッド8aがカバー受け6と接触して矢印Aの方向に押
圧されたとき、伝達部8cにおいて操作力が図6の矢印
のごとく伝達され、最終的にロック部8bをロック部受
け2dから離脱させてロック解除するようになってい
る。反対に、プッシュロッド8aがカバー受け6から離
れて矢印A方向の押圧力が解除されたとき、伝達部8c
の途中に設けられた復帰用バネ8dの復元力によって、
伝達部8cにおいて図6の矢印と反対方向の操作力が伝
達され、その結果、ロック部8bをロック部受け2dに
係合させることによって、フック部2と吊り荷カバー3
とのあいだが連結される。
【0038】なお、本実施例では、マグネットキャッチ
式着脱機構7および機械式着脱機構8という2種類の着
脱機構を用いた例をあげて説明したが、本発明はこれに
限定されるものではなく、マグネットキャッチ式着脱機
構7でも充分にフック部2と吊り荷カバー3とのあいだ
を連結および解除をすることができる。さらに、本実施
例のマグネットキャッチ式や機械式の着脱機構の他にも
その他種々の方式の着脱機構を採用してもよいことはい
うまでもない。
【0039】カバー受け6は、図3〜5に示されるよう
に、前記ハッチカバー5の前面側および後面側にそれぞ
れハッチカバー5の上面よりも上方になるように設けら
れている。カバー受け6の幅は、図4に示されるよう
に、吊り荷カバー3を載置できる程度の幅があればよ
い。
【0040】また、前記フック部2には、吊り下げられ
る荷役Pの少なくとも上部を覆うためのカバー4が設け
られているため、斜めから吹き付ける雨に対しても効果
的に荷役Pを防護することができる。また、カバー4の
たけを荷役Pを完全に覆うことができる程度の長さにす
れば、さらに防雨効果が向上する。カバー4のたけを長
くするばあい、カバー4を蛇腹状にして上下に伸縮させ
たり、アコーディオン状にして水平方向に観音開きがで
きるようにすれば、荷役Pの取外しが容易になる。
【0041】また、図5に示されるように、前記ハッチ
カバー5の外周に垂直に立てられた吹き込み防止板9が
設けられているため、斜めから吹き付ける雨に対しても
効果的にハッチD1 を防護することができる。とくに、
図3のようなアコーディオン状のハッチカバー本体50
a、50bのばあい、周囲に比較的大きな隙間ができる
が、吹き込み防止板9によって周囲の隙間を塞ぐことに
より、ハッチD1 へ雨が吹き込むことを効果的に防止で
きる。
【0042】本実施例のハッチカバー5は、図2および
5に示されるように、船Dの前後方向にいくにつれて傾
斜するように配置されているため、ハッチカバー5の上
に降る雨水は、円滑に流れ落とすことができる。なお、
ハッチカバー5は、船Dの幅方向に傾斜してもよいこと
はいうまでもない。
【0043】また、前記ハッチカバー5の外周部の少な
くとも一部、たとえば、図5に示されるように、傾斜し
たハッチカバー5の最も低い縁に沿って樋10が設けら
れているため、ハッチカバー5の上に降る雨水を樋10
を通して所定の場所に排水することができるため、ハッ
チカバー5から甲板D2 の上に雨水が落ちることがな
い。なお、図示されていないが、前記カバー受け6およ
び吹き込み防止板9の適宜の位置に、樋10に雨水を導
くための板やパイプを設けてもよい。
【0044】しかも、図2に示されるように、複数のハ
ッチカバー5が隣接して配置されているばあい、隣接す
るハッチカバー5のギャップを図5に示される樋10に
よって埋めることができるため、当該ギャップからデッ
キD1 に雨が吹き込むことがない。
【0045】さらに、図3に示されるように、樋10の
両端において、排水ホース11が接続されているため、
樋10に集められた雨水は排水ホース11を通して船D
の両側から海へ捨てることができる。
【0046】以上のように構成された本実施例の全天候
型荷役岸壁設備を用いて船倉D3 へ荷役Pを積み込むば
あい、図1に示されるように、まず、吊り荷カバー3が
連結されたフック部2を岸壁A上にある荷役Pが積まれ
たキャリアパレットB1 の上に移動させる。移動完了
後、パレット幌B3 を開けて荷役Pをフック部2に吊り
下げる。このとき、パレット上の荷役Pは、吊り荷カバ
ー3によって雨から防護されている。
【0047】ついで、荷役Pが吊り下げられたフック部
2を岸壁Aから船Dの所定のデッキD1 の上に移動させ
る。移動中も荷役Pは、吊り荷カバー3によって雨から
防護されている。また、本実施例ではフック部2にさら
にカバー4が設けられているため、より確実に荷役Pを
雨から防護することができる。移動完了後、図3〜5に
示されるように、まず、ハッチD1 を覆うハッチカバー
5を吊り荷カバー3の幅程度だけ開け、その開いた部分
に、フック部2を吊り荷カバー3が連結された状態で下
降させる。
【0048】フック部2が下降する途中、吊り荷カバー
3がカバー受け6に載置されたとき、吊り荷カバー3と
フック部2とのあいだの連結を解除する。この吊り荷カ
バー3によって、ハッチカバー5の開いた部分は覆われ
る。
【0049】そののち、吊り荷カバー3が離脱したフッ
ク部2は、さらに下降してハッチD1を通過したのち、
船倉D3内部に荷役Pを積み込む。このとき、船Dの船
倉D3上部は、前記ハッチカバー5および吊り荷カバ3
ーによって覆われているため、荷役Pおよび船倉D3
部は、雨に濡れることがない。
【0050】反対に、船倉D3から岸壁Aへ荷役Pを下
ろすばあいには、逆の手順でクレーン1で下ろせば、荷
役Pおよび船倉D3内部が雨に濡れることがなく、荷役
Pを下ろすことができる。
【0051】以上のようなクレーン1による荷役Pの積
み下ろしを行なうばあい、クレーン1の操作を船側と岸
壁側との2系統で行なえばクレーンの操作がしやすくな
る。たとえば、船側と岸壁側のクレーン操作の切り替え
を、フック部2がテレコン操作委譲点T(図1参照)を
通過したときに自動的に切り替えるようにすれば、フッ
ク部2が岸壁Aに近いときには岸壁側に操作権があり、
船Dに近いときには船側に操作権があるため、操作権を
明確に分けることができる。
【0052】以上の本実施例の全天候型荷役岸壁設備
は、雨に濡れることによって錆びたり、劣化しやすい荷
役、たとえば、鋼板をコイル状に巻いたものや鋼板を一
定の長さに切断して層状に積み重ねたものなどを雨天の
ときに船へ積み込むばあいに非常に有効である。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、荷役をクレーンで吊り
下げて移動するあいだ、荷役および船の船倉内部を雨か
ら確実に防護することができる。そのため、雨天時でも
荷役作業を行なうことができ、その結果、作業性を大幅
に向上させることができる。
【0054】しかも、本発明の設備では、クレーンとし
て従来より用いられる橋型クレーンなどをそのまま利用
することができるため、設備投資が非常に少なくて済
む。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全天候型荷役岸壁設備の一実施例を示
す荷役岸壁設備を備えた荷役岸壁の全体側面図である。
【図2】図1の荷役岸壁の正面図である。
【図3】図1のハッチカバー部分の部分拡大側面図であ
る。
【図4】図1の吊り荷カバーがカバー受けに載置された
状態を示す平面説明図である。
【図5】図1のハッチカバー部分の正面から見た部分拡
大断面図である。
【図6】図1の吊り荷カバーに設けられた機械式着脱機
構の部分拡大正面図である。
【符号の説明】
1 クレーン 2 フック部 3 吊り荷カバー 5 ハッチカバー 6 カバー受け

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 岸壁と該岸壁に接岸された船とのあいだ
    で荷役を積み下ろすためのクレーンを備えた全天候型荷
    役岸壁設備であって、前記船の甲板上のハッチを覆うた
    めの開閉自在のハッチカバー、および前記クレーンの荷
    役を吊り下げるためのフック部に着脱自在に設けられた
    吊り荷カバーを備え、前記ハッチカバーには、前記吊り
    荷カバーを載置するためのカバー受けが設けられてなる
    全天候型荷役岸壁設備。
  2. 【請求項2】 前記フック部には、吊り下げられる荷役
    の少なくとも上部を覆うためのカバーが設けられてなる
    請求項1記載の全天候型荷役岸壁設備。
  3. 【請求項3】 前記ハッチカバー周囲の少なくとも一部
    に吹き込み防止板が設けられてなる請求項1または2記
    載の全天候型荷役岸壁設備。
  4. 【請求項4】 前記ハッチカバーが傾斜して配置されて
    なる請求項1、2または3記載の全天候型荷役岸壁設
    備。
  5. 【請求項5】 前記ハッチカバーの外周部の少なくとも
    一部に樋が設けられてなる請求項1、2、3または4記
    載の全天候型荷役岸壁設備。
  6. 【請求項6】 前記フック部の上面側において、前記吊
    り荷カバーを吸着するための磁石を用いた着脱機構が設
    けられてなる請求項1、2、3、4または5記載の全天
    候型荷役岸壁設備。
  7. 【請求項7】 前記カバー受けに対する接触を検知する
    ための検知部、および前記吊り荷カバーを前記フック部
    に連結し、前記検知部によって前記カバー受けに対する
    接触が検知されたときに前記フック部との連結を解除す
    るためのロック部を備えた機械式着脱機構が前記吊り荷
    カバーに設けられてなる請求項6記載の全天候型荷役岸
    壁設備。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の全天候型荷役岸壁設備を
    用いた荷役の積み下ろし方法であって、(a)船の甲板
    上のハッチを覆うハッチカバーを吊り荷カバーの幅程度
    だけ開け、(b)前記ハッチカバーの開いた部分にクレ
    ーンのフック部を吊り荷カバーが連結された状態で下降
    させ、(c)前記フック部が下降するあいだに吊り荷カ
    バーがカバー受けに載置されたとき、吊り荷カバーとフ
    ック部とのあいだの連結を解除させ、当該吊り荷カバー
    によって、前記ハッチカバーの開いた部分を覆い、
    (d)前記フック部のみを下降させ、船の船倉内部の荷
    役の積み下ろしを行なうことを特徴とする荷役の積み下
    ろし方法。
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