JPH11290883A - 廃水処理制御方法 - Google Patents

廃水処理制御方法

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JPH11290883A
JPH11290883A JP11991998A JP11991998A JPH11290883A JP H11290883 A JPH11290883 A JP H11290883A JP 11991998 A JP11991998 A JP 11991998A JP 11991998 A JP11991998 A JP 11991998A JP H11290883 A JPH11290883 A JP H11290883A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 好気性微生物を利用する廃水処理において、
曝気空気量の適性化による省エネ、異常廃水流入の早期
発見処置、運転管理業務の省力化等を得ることができる
廃水処理制御方法を提供する。 【解決手段】 曝気処理中の廃水をサンプリングし、該
廃水中の溶存酸素と、その後新たな廃水の流入を停止し
た状態で溶存酸素の減少する変化(曲線)と、その後該
廃水に空気を曝気して溶存酸素の増加する変化(曲線)
をそれぞれ測定し、その測定から得られる汚泥の活性
度、未処理のBOD濃度、曝気空気量の過不足の情報と
目標とするデ−タ・曲線パタ−ンとを比較して、曝気空
気量等の増減を指示または制御する信号を発する廃水処
理制御方法において、新たな廃水の流入を停止した状態
で測定する際、溶存酸素濃度が低い場合、測定時に短時
間曝気して溶存酸素濃度を直線的に減少する程度まで高
めて溶存酸素の減少速度を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は好気性微生物を利用した
廃水処理法を運転制御する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】廃水処理の方法として、好気性微生物を
利用した生物処理法は広く一般的に用いられる廃水処理
法である。その代表的なプロセスとしては活性汚泥処理
法がある。また活性汚泥処理法にも曝気槽の形状、原廃
水の注入法や負荷のかけ方等により、標準活性汚泥法、
オキシデ−ションリッチ、ステップエアレ−ション法、
完全混合等はさまざまなバリエ−ションがある。その処
理原理は共通で、好気性微生物が廃水中の汚濁物を捕捉
し酸素の供給を得て分解することにより生物活動するた
めのエネルギ−を得たり、廃水中の汚濁物を分解、合成
して自己の生体を維持、増殖する自然界の生物活動を高
度に濃縮することにより廃水を浄化することである。し
たがって廃水を効率良く、また清浄に処理できるかは、
好気性微生物の活動をいかに活発な状態に維持していく
かによる。
【0003】活性汚泥処理における活性汚泥のBOD分
解速度は次のように表現できる。汚泥の活性度を単位量
の活性汚泥が適正なBOD物質と酸素の供給を受けたと
きに単位時間でBODを分解する能力と定義するとBO
D分解速度=f(BOD濃度、溶存酸素濃度、MLSS
×汚泥の活性度)の関数である。ここにBODとは生物
化学的酸素要求量、MLSSは曝気槽混合液の汚泥濃度
である。また汚泥の活性度とは単位当たりの汚泥が汚濁
物を分解する力を表す指標であり、後述のように種々の
要因に影響を受ける。
【0004】このため活性汚泥処理装置を適正に運転す
るには、 1.適量の分解可能な汚濁物(=BOD負荷量)がある
こと 2.汚濁物を分解し、微生物の呼吸に必要な酸素が供給
されていること 3.汚濁物の量と基質にみあった微生物の種類、量を確
保し、それぞれの処理法に適した微生物が専ら繁殖しや
すい環境にすること が必要である。このための運転管理指標として、 1.原水のBODの代替指標としての化学的酸素要求量
(COD)、pH等 2.曝気槽内の溶存酸素濃度(DO値) 3.MLSS値、pH、温度、塩濃度、汚泥容積指標
(SVI)、返送汚泥濃度等 4.処理水の管理指標としてCOD、透視度、浮遊物濃
度(SS)、pH等等がある。
【0005】図1に標準活性汚泥処理装置の基本的なフ
ロ−シ−トを示す。1は原水ポンプ、2は原水流量調節
バルブ、3は曝気槽、4は曝気用ブロア−、5はブロア
−の出力を調整するインバ−タ−、6は散気管、7は最
終沈殿池、8は返送汚泥ポンプ、9は返送汚泥流量調節
バルブ、10は余剰汚泥引き抜きバルブである。通常の
活性汚泥処理装置の運転は上記管理指標を参考にして以
下の操作をおこなう。 1.原水のBODと処理すべき廃水量、処理水の水質の
状況から原水調節バルブを操作して処理水量とBOD負
荷量(濃度×水量)を調節する。 2.BOD負荷量とDO値からインバ−タ−により曝気
ブロア−の風量を調節して曝気空気量を調節する。 3.余剰汚泥の引き抜き量や返送汚泥流量を調節してM
LSSを一定に維持管理する。 管理指標を自動の分析計器や管理計器で管理し、その信
号をコンピュ−タで演算して上記操作量を制御すれば活
性汚泥処理装置の自動運転は理屈のうえでは可能である
が、実際の操業において実用化されている例はほとんど
ない。その原因は以下の2点に集約できる。 1.直接BODを運転操作に反映できるような短時間で
信頼に足る測定ができる自動計器がない。BODの代替
指標であるCOD等は迅速に測定可能な自動計器が実用
になっているが、実際の操業においては原水のBODは
多様な成分から成り且つ組成や濃度の変動が大きく、C
OD等の値から必ずしもBODの値を推定できない。 2.実際の操業においては汚泥の活性度は様々な因子か
ら影響を受けて変動しているが、その活性度を判断する
実操業に役立つ簡便な手段がない。 このため、上記のような自動運転法は、廃水の基質変動
がほとんどないごく特殊な廃水の場合に限られている。
【0006】このように自動運転のニ−ズは高いもの
の、変動の激しい実操業では管理指標から操作量への判
断はオペレ−タの技量に頼っているのが一般的である。
そして常時BOD等の処理水質を一定値以下に維持しよ
うとすれば、運転条件は廃水変動や汚泥の活性度の変動
を予測することが難しいため安全側に設定せざるを得な
い。このことは処理装置の本来の能力を十分生かしてい
ないことであり、また曝気ブロア−の動力を無駄に消費
していることになる。
【0007】本発明者はこの点を解決する手段として特
願平8-205359「廃水処理制御方法及び装置」による方法
を提示した(以下3StepDO制御法と称す)。該方法の
概要を以下に示す。3StepDO制御法は、好気性微生物
を利用する廃水処理において、曝気処理中の廃水をサン
プリングし、該廃水中の溶存酸素(DO1)を測定し、
その後新たなサンプリング廃水の流入を停止した状態で
溶存酸素の減少する変化(DO2変化曲線)を測定し、
その後該廃水に空気を曝気して溶存酸素の増加する変化
(DO3変化曲線)を測定し、またはこのDO3変化曲
線に代るデ−タとして該廃水に既知量のBOD物質を含
む液を添加し空気を曝気して溶存酸素の増加する変化
(DO3′変化曲線)を測定し、DO1とDO2変化曲
線とDO3変化曲線またはDO3′変化曲線の形状から
少なくとも汚泥の活性度、未処理のBOD濃度、曝気空
気量の過不足の情報を特定し、目標とする汚泥の活性
度、未処理のBOD濃度及び目標とする検査DO曲線パ
タ−ンと比較して、曝気空気量や処理量等の運転条件の
制御信号や警報信号を出力するものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】3StepDO制御法にお
ける、基本的なデ−タはDO1、DO2変化曲線、DO
3変化曲線またはDO3′変化曲線であり、その採取方
法は特願平8-205359のなかで説明しているが、デ−タの
採取はできるだけ短時間でできるだけ多くの情報が得ら
れれば、それだけ正確な判断が可能であることはいうま
でもなく、本発明は特願平8-205359を改良する効率的な
デ−タの採取を可能にするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】3StepDO制御法におい
て、DO2変化曲線を測定する際、DO2変化曲線の測
定開始時点で廃液中の溶存酸素濃度が低い場合、測定開
始時点で短時間廃液を曝気して予め開始時の溶存酸素濃
度を直線的に減少する程度まで高めておいたのちに、溶
存酸素の減少を測定する。またDO2変化曲線の減少速
度が小さい場合、DO2変化曲線を測定後、該廃液に空
気を曝気して溶存酸素の増加する変化を測定する過程に
おいて、該過程のスタ−トから前半部分は空気を曝気し
て溶存酸素の上昇する変化を測定し、後半部分で該廃水
に既知量のBOD物質を含む液を添加しかつ空気を曝気
して溶存酸素の変化を測定する。
【0010】
【実施例】はじめに3StepDO制御法の原理について簡
単に述べる。好気性微生物の活動状況は呼吸(酸素の消
費速度)を測定することにより推定できる。3StepDO
制御法では以下の3ステップの溶存酸素濃度(DO)の
変化を測定し、コンピュ−タでデ−タ処理することによ
り活性汚泥処理に必要な情報を得て、運転条件に反映さ
せる。第1ステップ(Step1と称す)は曝気槽の混合液
をサンプリングして曝気槽内のDOを測定する。第2ス
テップ(Step2と称す)はサンプリングを停止し、酸素
の供給を遮断してDOの減少していく曲線を測定する。
第3ステップ(Step3と称す)は該混合液を曝気してD
Oの増加していく変化を測定する。または第2ステップ
でDOの減少していく速度が小さい場合は、既知量の分
解容易なBOD物質を添加してから曝気してDOの変化
を測定する(Step3′と称す)。図2に典型的なDOの
変化を示す。サンプリングした混合液に分解容易なBO
D物質がある場合はStep3で図のような2段の曲線とな
り、後述で示すように点線と実線に囲まれた面積が混合
液のBODに相当する。Step1から曝気槽内の曝気空気
量とBOD分解に必要な酸素量とのバランスの情報、St
ep2から汚泥のBOD分解力の情報、Step3から処理状
態の情報(または汚泥の活性度の情報)が得られる。St
ep1からStep3(またはStep3′)を1サイクルとして
このサイクルを繰り返し行い、コンピュ−タがこれらの
情報を総合的に判断する。
【0011】図1には3StepDO制御法を活性汚泥処理
装置に設置する場合の具体例を示す。11は3StepDO
制御法の制御部である。該制御部の主装置はパソコンで
ある。12は3StepDO制御法の測定部である。13は
測定部の一部であるサンプリングポンプである。3Step
DO制御法は制御部からの指令でサンプリングポンプで
曝気槽から混合液をくみ上げ、測定部で一連の工程の検
査を行い、そのDOの変化デ−タを制御部に伝送して制
御部で解析し、その結果得られる制御信号を活性汚泥処
理装置のブロア−、原水ポンプ、返送汚泥ポンプ等の運
転操作機器に出力する。サンプリングポンプは標準活性
汚泥の場合、通常曝気槽出口より少し手前に設置する。
【0012】つぎに各ステップのもつ意味を詳しく説明
する。Step1は曝気槽内のDOを測定するステップであ
る。Step1ではまず測定容器内の前回のサンプル液を排
水すると同時に、サンプリングポンプで曝気槽内から測
定容器内にサンプル液を汲み上げDOを測定する。充分
サンプル液が置換されるStep1の最後の値が曝気槽内の
DO値(DO1)として有効な値となる。曝気槽内のD
O値は酸素の供給と消費がバランスする値である。式で
あらわすと G・η・(DOsat−DO) =V・(ASact+BODact) (2・1)式 曝気装置からの 活性汚泥が呼吸および 酸素供給量(左辺) BOD 分解で消費する酸素量
(右辺) ここに DOsat:飽和溶存在酸素濃度 DO:曝気槽内溶存酸素
濃度 ASact:活性汚泥の呼吸による酸素の消費速度(酸素消
費量) BODact :活性汚泥がBOD成分を分解している酸素の
消費速度(酸素消費量) G:曝気空気量 V:曝気槽の容量 η:酸素の吸収効率(曝気の方式、ディフュ−ザ−の形
状等で決まる係数) 曝気槽内のDO値は0.5mg/l程度が最も効率がよいが、
曝気槽内のバラツキや汚濁物等の変動を考慮して通常は
1mg/l〜2mg/lが管理値として採用される。Step1でわ
かる事項は曝気槽内での曝気空気量の過不足である。し
かしながら過不足の原因が分解の早いBODが多くなっ
て (BODact大) 空気が不足したのか?、分解すべきBO
Dがなくなって(BODact小)空気が過剰になったのか
?、汚泥の活性が悪くなって呼吸による酸素の消費が減
少して(ASact小)空気が相対的に過剰になったのか?、
などStep1の情報だけでは原因が特定できない。
【0013】Step2ではサンプリングポンプを停止し、
酸素の供給を遮断して、サンプル液のDOが減少してい
く速度を測定する。この曲線をDO2変化曲線と称す
る。図3の減少カ−ブの傾きがそれに相当する。式で表
すと、 DO2変化曲線は通常図2−2のように概ね (a) DO>0.5mg/lの範囲では直線的に減少 (b) DO<0.5mg/lでは指数曲線で0に向かって減少す
る。 (a) は(2・2)式の右辺(ASact+BODact) が一定であるこ
とを示している。 (b) は(2・2)式の右辺(ASact+BODact) がDOの関数で
あることを示している。また (ASact+BODact) =β とおくと、 βは活性汚泥の酸素の消費速度を表わし、βが大きいこ
とは汚泥が活発に活動していることの証拠となる。逆に
βが小さいことは汚泥の活動が鈍いことになる。以下β
を汚泥活性度と称す。
【0014】ASact は汚泥の基礎呼吸による酸素の消費
速度である。基礎呼吸なのでBOD成分とは直接無関係
で測定時間内ではほとんど一定であるが、基礎呼吸とい
っても少し長いレンジでは汚泥の状態(対数増殖期、減
衰増殖期、内生呼吸期等)の変化で増減する。この汚泥
の状態は短期的には薬物流入、環境変化(水温変化、p
H、塩濃度等)、原水の組成、変動などで変化し、長期
的には栄養バランス(P、N)、BODの不足と過曝
気、汚泥日令の長期化などで変化減少する。また一般的
に余剰汚泥の引き抜きを活発に行うと若い活発な汚泥に
なる。
【0015】BODactは汚泥がBOD成分を分解している
酸素の消費速度である。BODactはBOD成分が生物分解
されやすい物質であるかどうか、汚泥がその物質に馴化
しているかどうか、汚泥の状態(対数増殖期、減衰増殖
期、内生呼吸期)、水温、pH、塩濃度等の棲息環境な
どで変化する。通常ASact 対 BODact の曝気槽全体での
平均では1:1〜3である。
【0016】毒物等の流入、急激な棲息環境の変化があ
ると、ASact も BODact もショックで急減する。またβ
(= ASact+BODact) は生物量(MLSS)に比例する。一
般にβは処理の進行度合により変化する。処理の初期に
おいて廃水中の分解しやすい物質を分解するため分解速
度が速くBODactが大きくなりβは大きな値をとる。処理
の中盤では中程度の分解性の物質を分解するため分解速
度がやや低下し、βは初期よりは小さくなる。処理の終
盤では、難分解性の物質が残るので分解速度は小さくな
り、βはASact より少し大きい程度の小さな値となる。
3StepDO装置は曝気槽の出口近くに設置することでβ
の大きさから処理の進行状態を概略推察できる。但し、
推定のためには汚泥の状態が正常であることが前提とな
るが、βが小さい場合Step2のデ−タだけでは汚泥の状
態が正常であるか否かの判断がつかない。Step2で判明
する事項は処理の状態が概略推定でき、特にβが大きい
場合には処理水自体は未処理の可能性が高いが汚泥の活
動状態は正常であると判断できる。一方βが小さい場合
には、処理が完了して分解可能BOD がなくなったため
か、毒物等の流入で生物活動が鈍って酸素の消費速度が
小さくなったのか、Step2のデ−タだけでは判断できな
い。
【0017】Step3では3StepDO制御法の曝気装置を
使ってStep2の混合液を曝気する。混合液は曝気により
DOが上昇していくが、その上昇曲線をDO3変化曲線
と称し、DO3変化曲線は汚泥や処理状態により以下の
ような特徴をもっている。この過程を式で表わすと、 ここにKabsは液相基準の総括物質移動係数であり、アス
ピレ−タの形状、水流の強さ等の曝気装置の特性及混合
液の温度、粘度等の性状で決まる定数である。右辺第2
項(ASact+BODact) は、DO>0.5mg/lではStep2で求め
た定数βで置き換えられ、 (2・4)式は以下の指数曲線になる。 DO=α+(α−DO0 )exp (− Kabs ・t) (2・5)式 但しα=DOsat −β/ Kabs 分解容易なBODがある場合、β=大となるので図4の
aの低い曲線となる。分解容易なBODが初めからほと
んどない場合、β=小となるので図4のbの高い曲線と
なる。分解容易なBODが少量あり、曝気の途中で分解
が終了する場合、図4のcの2段の曲線となる。また図
5で示すように、 DOsat :飽和溶存酸素濃度 highDO:2段曲線の上の段の最終DO値 lowDO :2段曲線の下の段の最終DO値とすると、 DOsat = lowDO+β/ Kabs BODact= Kabs (highDO − lowDO) β=ASact + BODact の関係があり、さらに図5の点線をβが小(BODがな
い時)の場合の上昇曲線とすれば、実線の測定曲線と点
線で囲まれた範囲の面積をSとするとS× KabsがBO
D物質の分解に要した酸素消費量になり、この値はすな
わち混合液のBODに相当する。Step3では単にサンプ
リング液を曝気するので、Step3で判明する事項は上記
のように処理水のBODが推定できることである。但し
Step2でβが小さい場合にはDO3変化曲線はすぐにD
Oが上昇する図4のbの曲線になるが、この原因が餌と
なる分解可能BODがないためなのか、毒物等の流入で
汚泥の活性度が低下しているためかの判別がStep3では
できない。
【0018】βが小さい場合、分解可能BODがなくて
小さいのなら処理完了であるが、活性度が低下した結果
であれば運転管理上危険である。コンピュ−タがStep2
の結果がβが小さいと判断すると、通常のStep3でなく
Step3′に自動的に移行し、Step3の先頭で分解容易な
BOD物質を規定量添加してから曝気を行う。ここで得
られるDO変化曲線をDO3′曲線と称し、DO3′曲
線はもし単に分解可能なBODがなく、活性度が良好で
あれば、( 2・3 )式の添加BOD物質を分解し終わる
までは BODact が大きくなるため図6のcの2段の曲線
となり計算で得られるBOD値は添加したBOD値と一
致するはずである。逆に図6のaの low1段の曲線であ
れば分解力が弱いことになり、bのhigh1段であれば相
当活性度が低下しており、危険な状態であると判断でき
る。Step3′で判明する事項はβが小さい場合、この原
因が分解可能BODがないためなのか、毒物等の流入で
汚泥の活性度が低下しているためかの判断ができる。
【0019】以上が3StepDO制御法における基本的な
デ−タ採取法である。本発明は上記に加え、以下の手段
を追加して、さらに効率的なデ−タの採取を可能にする
ものである。その第1はStep2の測定において、Step2
の開始時点の溶存酸素の濃度がすでに低い場合において
である。( 2・2 )式で説明のように、概ねDOが0.5
mg/l以上であればStep2の減少曲線はほぼ直線状に減少
するため解析は容易であるが0.5mg/l以下になると減少
曲線はDOの関数となり、事実上解析は不可能となる。
このためStep2の開始時点のDOが低い場合は、Step2
の初期の段階の直線部分のみで解析をおこなうが、誤差
が大きくなる危険性がある。このため本発明ではStep2
の開始時点のDOが小さい場合には、Step2の開始時点
で予め短時間該混合液を曝気してDOを直線的な減少が
得られる程度まで高くしてから測定をおこなう手法であ
る。予め曝気をするか否かはコンピュ−タが予備曝気限
界値として記憶している数値と比較して自動的に判断す
る。予備曝気限界値は概ね1mg/l〜2mg/l程度である。
また曝気時間は長すぎると処理が進んでβの値が変化し
たり、Step3での測定誤差となるため、必要最小限とす
べきで、通常は2分程度以内が好ましく、DOが測定で
きる値に高くなった時点でコンピュ−タが曝気を停止し
て、可能な限り短時間にすることが好ましい。図7は本
発明によるStep2で予め曝気した場合の3StepDO制御
法の典型的なDO変化を示す図である。
【0020】本発明の第2は第3ステップのデ−タ採取
法に関するものである。従来はStep2のβの測定結果か
ら、βがBOD添加限界値より大きい場合は、通常のSt
ep3を実施して混合液のBODを測定する。またβがB
OD添加限界値より小さい場合はStep3′を実施して汚
泥の活性度をテストする。本発明はβがBOD添加限界
値からBOD添加限界値より少し大きい程度(以下後半
BOD添加限界値と称す)の範囲にある場合に適用でき
るデ−タ採取法であり、Step3の前半でサンプリング液
中のBODを測定し、Step3の後半で分解容易な既知量
のBODを添加することで、後半で汚泥の活性度を判別
することができるようにしたものである。この曲線をD
O3″変化曲線と称し、DO3″変化曲線は例えば第3
ステップの検査時間を22分とした場合、コンピュ−タ
がStep2の結果βがこの範囲と判断すると、前半の15
分を単純な曝気で行いDO上昇変化を測定し、15分目
で分解容易なBOD物質を既知量添加し後半7分のDO
変化を測定する。βはあまり大きな値ではないことから
DO3″変化曲線の上昇曲線は比較的短時間で高いレベ
ルに上昇することから、図8に示すようにサンプル液の
BODは前半の実線とそれを外挿した点線から計算して
も誤差は少ない。また汚泥の活性度はBOD量を完全な
測定が時間不足でできないが、汚泥が正常であれば分解
可能なBOD物質に対応する正常な大きさのBODactが発
生するはずであるから(2・5)式から導かれる h=highDO−lowDO =BODact/Kabs に相当する大きさのDO低下を示すことで判定できる。
DO3″変化曲線は混合液のBODと汚泥の活性度を同
時に判定可能であり、実際の活性汚泥処理装置の運転制
御においては、処理が正常な場合は後述のパタ−ン凡例
1のようにβはBOD添加限界値付近を前後するため、
本発明のDO3″変化曲線のデ−タ採取法が追加されれ
ば、従来のDO3変化曲線かDO3′変化曲線の2デ−
タ採取法に比べ、ずっと多くの情報が採取可能になり、
コンピュ−タの判断上意義は大きい。図8は本発明のD
O3″変化曲線の典型DO変化図を示すものである。な
おβがBOD添加限界値より小さい場合はDO3′変化
曲線を測定し、後半BOD添加限界値より大きい場合は
DO3変化曲線を測定するのは従来どおりである。
【0021】次に本発明のデ−タ採取法も追加して3St
epDO制御法の判断の具体事例を示す。
【0022】パタ−ン凡例1…適正な処理が行われてい
る場合の具体例である。標準活性汚泥処理装置の場合、
図9〜図11に示すようにパタ−ン凡例1−1から1−
3が交互に出現する状態は処理がきわめて適正に行われ
ているとコンピュ−タは判断する。パタ−ン凡例1−
2、1−3ではそれぞれDO3″変化曲線、DO3′変
化曲線から汚泥の活性は良好であると判断できるので、
βが小さいのは分解可能なBODが少ないため、即ち処
理良好であると判断できる。パタ−ン凡例1−1はDO
3変化曲線からわずかなBODが残っていることを示し
ている。3StepDO制御法のサンプリング位置は曝気槽
出口より少し手前であるから、曝気槽出口ではちょうど
処理完了となる程度で、過度な処理(過曝気につなが
る)でなく、エネルギ−上も無駄のない最適な状態であ
ることを示している。
【0023】パタ−ン凡例2…オ−バ−ロ−ドで処理異
常の場合の具体例である。図12のパタ−ン凡例2−1
に示すように曝気槽内DO値(Step1の最終値)が→
→へと急激に減少し、Step2の減少曲線の傾きが大
きくなり、Step3の曲線が→→へと変化する場合
は、分解しやすいBOD成分が3StepDO制御法のサン
プリング位置まで未処理で残っていることを示し、汚泥
のBOD分解力はStep2のβの大きさから正常であるこ
とと判断されるため、曝気空気量が不足しているか原水
のBOD量が曝気槽での処理能力を超えていることを示
している。この時の曝気空気量がブロア−の能力上限で
あれば原因はオ−バ−ロ−ドであると特定できる。
【0024】パタ−ン凡例3…過曝気の場合の具体例で
ある。過曝気の場合、図13のパタ−ン凡例3−1で示
す正常なパタ−ン(は通常のDO3変化曲線、はD
O3″変化曲線)から、処理が過剰で餌となるBOD物
質がない状態が続くため、微生物の呼吸量が小さくなる
とともに微生物量も徐々に少なくなるため酸素の消費速
度が小さくなり、図14のパタ−ン凡例3−2で示すよ
うに曝気槽内DO値(Step1の最終値)が上昇し、βが
小さくなり、Step3の曲線はパタ−ン凡例3−2のよう
に変化していく。からはStep2での傾きが小さいた
めDO3′変化曲線となり、はBOD添加に対して正
常に応答しているが、は分解速度が低下し2段曲線が
浅くなり、はさらに分解速度が低下していき、汚泥の
活性が低下していく。過曝気の場合この変化は、数日か
けての徐々の変化となる。
【0025】パタ−ン凡例4…毒物流入で処理異常の場
合の具体例を示す。毒物の流入で汚泥がダメ−ジを受け
た場合は通常図15のパタ−ン凡例4−1で示すように
曝気槽前半の処理速度が低下するためサンプリング地点
での処理水が悪化し、Step3でのDO3変化曲線での測
定BODが悪化したあと、微生物の基礎呼吸まで阻害を
受けるため、図16のパタ−ン凡例4−2で示すように
曝気槽内DO値(Step1の最終値)が急速に上昇し、St
ep2の傾きが急激に小さくなり、Step3の曲線が図のよ
うに変化していく。Step3のはDO3″変化曲線にな
るが、BOD添加後の応答が鈍くなる。Step3のはD
O3′変化曲線であるが、曲線はBOD添加にほとんど
応答せず、かつ呼吸阻害のためBODがない場合の仮想
曲線より上になる。毒物流入の場合は過曝気の場合と異
なり数時間程度の急激な変化となる。
【0026】図17は本発明を具体化する装置例を示す
フロ−シ−トである。14は溶存酸素計である。15は
測定容器であり該容器のサンプリング液に溶存酸素計の
センサ−を浸析する。該容器の形状は液面から酸素が溶
解して測定誤差が生じないよう液の入口出口の配置や空
気溜まりが生じないようにする。16はサンプリングポ
ンプである。17は気液分離槽で粗大な気泡を分離する
ためのものである。18は曝気循環ポンプ、19はアス
ピレ−タ、20は空気流量調節バルブ、21は空気流量
計である。18から21は第3ステップで再曝気する際
使用する系統で18の曝気循環ポンプによる水流で19
のアスピレ−タから空気を吸引攪拌して酸素を溶解す
る。22はBOD溶液タンク、23はBOD添加ポンプ
である。22から23は第3ステップで既知量のBOD
物質を添加する際使用する。24は攪拌ポンプであり、
溶存酸素計のセンサ−付近の流速を確保するために使用
する。25はコンピュ−タである。本発明の検査操作の
動作、測定デ−タの解析、運転条件の指令、警報等はす
べてこのコンピュ−タが一元管理する。本発明で使用す
るコンピュ−タは通常のパ−ソナルコンピュ−タが使用
でき、本実施例においてはIBM(株)製Aptiva
を使用し、拡張1/Oスロットにアナログ→デジタル、
デジタル→アナログ変換ボ−ドとして(株)インタ−フ
ェ−ス製IBX-3133、IBX-3325を使用し、ポンプ等の駆動
指令用のデジタル出力ボ−ドとして(株)インタ−フェ
−ス製IBX-2727を使用した。26はリレ−ボックスであ
る。16、18、23、24の駆動はコンピュ−タから
デジタル出力ボ−ドを経由しての信号でリレ−を作動さ
せ、第1ステップから第3(3′)ステップまで必要な
タイミングで機器類をON−OFFさせる。27は溶存
酸素計の変換器である。14の溶存酸素計の信号は27
の変換器で4mA〜20mAのアナログ電流信号に変換
され25のコンピュ−タのアナログ→デジタル変換ボ−
ドで変換されてコンピュ−タに取り込まれる。コンピュ
−タは演算の結果、曝気空気量や原水処理量や返送汚泥
量の制御操作信号、汚泥の活性度異常や処理異常や装置
異常等の警報信号をデジタル→アナログ変換ボ−ドやデ
ジタル出力ボ−ドを経由して28の制御部端子盤から出
力する。本発明を実現するハ−ドは特願平8-205359「廃
水処理制御方法及び装置」で示したものを用いることが
でき、該ハ−ドを制御するコンピュ−タソフトで実現す
る。
【0027】図18は本発明のコンピュ−タソフトのフ
ロ−チャ−トである。図中の点線1で囲んだ部分と点線
2で囲んだ部分が本発明で追加した機能である。予備曝
気限界値及び予備曝気上昇値は本発明請求項1で使用す
る値で、予めコンピュ−タに入力し記憶している値であ
る。予備曝気限界値はStep2のスタ−ト時の値(図中の
DO1)がこの値以下であれば予備曝気を行い、予めD
O値をアップしてからDOの減少変化を測定し、その値
は1mg/lから2mg/lに設定される。予備曝気上昇値は予
備曝気時間を必要最小限にするためのもので、この値以
上にDOが上昇すれば予備曝気を停止し、DOの減少変
化を測定する。通常予備曝気上昇値は予備曝気限界値よ
り0.5mg/lから1mg/l程度高い値に設定される。BOD
添加限界値、後半BOD添加限界値、後半添加時間は本
発明請求項2で使用する値で、予めコンピュ−タに入力
し記憶している値である。BOD添加限界値は従来の3
StepDO制御法でも使用しているが、βがこの値以下で
あれば既知量の分解容易なBOD物質を含む液を添加し
て曝気を行い、そのDOの変化を測定する。またβが後
半BOD添加限界値より大きければ、単に曝気を行いそ
のDOの変化を測定する。βがBOD添加限界値より大
きく後半BOD添加限界値より小さい場合が本発明請求
項2の測定法であり、Step3のスタ−トから後半添加時
間までは単に曝気のみ行いDOの上昇変化を測定し、後
半添加時間になると既知量の分解容易なBOD物質を含
む液を添加して曝気を行い、そのDOの変化を測定す
る。BOD添加限界値、後半BOD添加限界値の具体的
な値は制御対象となる活性汚泥処理装置のBODactやASac
t により異なる。具体的には汚泥の活性度、MLSS、原水
中の汚濁物の生分解性、温度等の種々の条件で異なる。
このためBOD添加限界値、後半BOD添加限界値の決
定には対象となる活性汚泥処理における基準となる標準
的で正常な処理状態で運転中の3StepDO測定部のサン
プリング位置の混合液をサンプリングし、該混合液を外
部からの酸素の供給を断ってDOの減少する速度を測定
する。この値はサンプリング地点の活性汚泥のBODact+
ASact に相当する。また該混合液を十分曝気して該混合
液中の分解可能なBODを小さくしたのち、外部からの
酸素の供給を断ってDOの減少する速度を測定する。こ
の値はほぼASact に相当する。BOD添加限界値はASac
t より少し大きい程度に設定するのが好ましい。また後
半BOD添加限界値はBOD添加限界値とBODact+ASac
t の間の値に設定する。標準活性汚泥処理装置の場合、
BOD添加限界値は0.2から0.5mg/min程度、後半BO
D添加限界値は0.4〜0.9mg/min程度に設定することが
多い。
【0028】
【発明の効果】本発明のもととなる3StepDO制御法は
活性汚泥処理装置を代表とする好気性微生物処理の適用
ができ、3StepDO制御法の測定、解析機能により従来
不明確であった曝気槽内の微生物の活動状態や処理水の
処理状態を30分程度の短時間でコンピュ−タ画面に出
力できることにより、従来大まかな設定しかできなかっ
た活性汚泥処理の運転条件を適切に設定でき処理水質の
良化安定が可能となる。このことにより曝気空気量の適
性化による省エネ、異常廃水流入の早期発見処置、運転
管理業務の省力化など、大きな効果が得られる。本発明
はこの3StepDO制御法のデ−タ採取法をより強力にす
るもので、本発明により3StepDO制御法はより正確で
正確なアウトプットが可能になり、上記の3StepDO制
御法の効果がアップする。
【図面の簡単な説明】
【図1】基本的な活性汚泥処理装置を示すフロ−シ−ト
である。
【図2】第1ステップ〜第3ステップにおける典型的な
DOの変化を示す変化曲線図である。
【図3】第2ステップにおけるDOの減少する変化を示
す変化曲線図である。
【図4】第3ステップにおける分解容易なBODの量に
応ずる変化を示すDO変化曲線図である。
【図5】BOD物質の分解に要する酸素消費量を表わす
DO変化曲線図である。
【図6】ステップ3′におけるDOの変化を示す変化曲
線図である。
【図7】ステップ2で予め曝気した場合のDOの変化を
示す変化曲線図である。
【図8】DO3″変化曲線を示す図である。
【図9】適切な処理が行われている場合のDO変化曲線
の推移の1状態を示す図で分解容易なBODが少し残っ
ていた状態を示すDO変化曲線図である。
【図10】適切な処理が行われている場合のDO変化曲
線の推移の1状態を示す図でステップ3において後半に
BODを添加した場合のDOの変化を示す変化曲線図で
ある。
【図11】適切な処理が行われている場合のDO変化曲
線の推移の1状態を示す図でステップ3においてBOD
添加した場合のDOの変化を示す変化曲線図である。
【図12】オ−バ−ロ−ド状態の場合のDO変化曲線図
の推移を表わす図である。
【図13】過曝気状態になる前の正常なDOの変化を示
す変化曲線図である。
【図14】過曝気状態の場合のDO変化曲線図の推移を
表わす図である。
【図15】毒物流入の場合のDO変化曲線図の前半の推
移を示す図である。
【図16】毒物流入の場合のDO変化曲線図の後半の推
移を示す図である。
【図17】本発明の装置を示すフロ−シ−トである。
【図18】本発明のコンピュ−タソフトのフロ−チャ−
トである。
【符号の説明】
14 溶存酸素計 15 測定容器 1
8 曝気循環ポンプ 19 アスピレ−タ 22 BOD溶液タンク 2
3 BOD添加ポンプ 25 コンピュ−タ 26 リレ−ボックス 2
8 制御部端子盤
【手続補正書】
【提出日】平成11年2月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】
【課題を解決するための手段】3StepDO制御法におい
て、DO2変化曲線を測定する際、DO2変化曲線の測
定開始時点で廃液中の溶存酸素濃度が予め設定した予備
曝気限界値より低い場合、測定開始時点で短時間廃液を
曝気して予め開始時の溶存酸素濃度を直線的に減少する
程度まで高めておいたのちに、溶存酸素の減少を測定す
る。またDO2変化曲線の減少速度がBOD添加限界値
より大きく、予め設定した後半BOD添加限界値より小
さい範囲にある場合、スタ−トから前半部分は空気を曝
気して溶存酸素の上昇する変化を測定し、後半部分で該
廃水に既知量のBOD物質を含む液を添加しかつ空気を
曝気して溶存酸素のDO3″変化曲線を測定し、DO2
変化曲線の減少速度が後半BOD添加限界値より大きい
場合はDO3変化曲線を測定する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 好気性微生物を利用する廃水処理におい
    て、曝気処理中の廃水をサンプリングし、該廃水中の溶
    存酸素(以下DO1と称す)を測定し、その後新たなサ
    ンプリング廃水の流入を停止した状態で溶存酸素の減少
    する変化(以下DO2変化曲線と称す)を測定し、その
    後該廃水に空気を曝気して溶存酸素の増加する変化(以
    下DO3変化曲線と称す)または該廃液に既知量のBO
    D物質を含む液を添加し曝気して溶存酸素の増加する変
    化(以下DO3′変化曲線と称す)を測定し、DO1と
    DO2変化曲線とDO3変化曲線またはDO3′変化曲
    線の形状から少なくとも汚泥の活性度、未処理のBOD
    濃度、曝気空気量の過不足の情報を特定し、目標とする
    汚泥の活性度、未処理のBOD濃度及び目標とする検査
    DO曲線パタ−ンと比較して、少なくとも曝気空気量の
    増減を指示または制御する信号を発する廃水処理制御方
    法(以下3StepDO制御法と称す)において、DO2変
    化曲線を測定する際、DO2変化曲線の測定開始時点で
    廃液中の溶存酸素濃度が低い場合、測定開始時点で短時
    間廃液を曝気して予め開始時の溶存酸素濃度を直線的に
    減少する程度まで高めたのちに、溶存酸素の減少速度を
    測定することを特徴とする廃水処理制御方法。
  2. 【請求項2】 3StepDO制御法において、DO2変化
    曲線の減少速度が小さい場合、DO2変化曲線を測定
    後、該廃液に空気を曝気して溶存酸素の増加する変化を
    測定する過程において、該過程のスタ−トから前半部分
    は空気を曝気して溶存酸素の上昇する変化を測定し、後
    半部分で該廃水に既知量のBOD物質を含む液を添加し
    かつ空気を曝気して溶存酸素の変化を測定する(以下D
    O3″変化曲線と称す)ことを特徴とする廃水処理制御
    方法。
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