JPH11290380A - 使い捨て着用物品 - Google Patents

使い捨て着用物品

Info

Publication number
JPH11290380A
JPH11290380A JP10093530A JP9353098A JPH11290380A JP H11290380 A JPH11290380 A JP H11290380A JP 10093530 A JP10093530 A JP 10093530A JP 9353098 A JP9353098 A JP 9353098A JP H11290380 A JPH11290380 A JP H11290380A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
elastic body
sheet member
tack
wearing article
disposable wearing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10093530A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyobumi Inoue
清文 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Zuiko Corp
Original Assignee
Zuiko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Zuiko Corp filed Critical Zuiko Corp
Priority to JP10093530A priority Critical patent/JPH11290380A/ja
Publication of JPH11290380A publication Critical patent/JPH11290380A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 脚用開口の全周に伸縮力を作用させて尿の横
漏れを防止すると共に、股下部の外観を美麗にし、しか
も簡単に連続製造することのできる使い捨て着用物品を
提供する。 【解決手段】 長手方向中央部の両側に脚部開口用の半
円状の切欠きを有している略砂時計形状のシート部材
と、吸収体とを備えた積層体からなる使い捨て着用物品
であって、前記シート部材が、前記切欠きの周縁に沿う
弾性体と、シート部材の中央部が幅方向全域にわたって
襞折りされ、この襞の基端部同士が固着されてなるタッ
ク部とを有する使い捨て着用物品である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ファスニングテー
プ付きの使い捨ておむつや、予めパンツ型に形成されて
いる使い捨てパンツ等の使い捨て着用物品に関し、詳し
くは、股下部の美観および横漏れが改善された使い捨て
着用物品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ファスニングテープでおむつの前後を止
着することにより着用時にパンツ型に形成する使い捨て
おむつと共に、最近では、予めパンツ型に成形してある
使い捨てパンツが市販されている。図1には、最も簡単
な構造の使い捨てパンツの分解斜視図を示した。使い捨
てパンツは、長手方向中央の両側部に切欠きK1および
K2のある略砂時計形状のバックシート10、吸収体
2、バックシートと同一形状のトップシート3との積層
体として構成されている。この積層体を前後方向に折り
畳み、両側部をシールすると、使い捨てパンツが得られ
る。
【0003】バックシート10には、ウエスト用弾性体
41、41、胴部用弾性体42、42、脚用弾性体4
3、43が添設され、各部位にギャザーを形成して、パ
ンツの密着性を向上させるようになっている。
【0004】脚用弾性体43、43は、股下部近傍で交
差して、凸レンズ形状のループ部Lを形成しているが、
このループ部Lは製法上の理由で形成される。図2に
は、バックシート10の長手方向が走行方向と直交する
ように連続している帯状シート11、すなわち、レッグ
ホールHを切除し、切断線C、Cで切り離すことにより
個々の使い捨てパンツになるように連続している帯状シ
ート11を示した。この帯状シートを矢印方向に走行さ
せれば、ウエスト用弾性体41や胴部用弾性体42は、
走行方向と付設方向が同じなので、簡単に連続付設する
ことができる。このような製造方法は、個々の使い捨て
パンツが横に並んだ状態で流れていくように見えるた
め、「横流し法」と言われる。
【0005】脚用弾性体43、43は、実際には脚部開
口の周囲にのみ付設すればよいのであるが、走行方向と
直交する方向に弾性体を付設するのは、連続製法上困難
である。図2には、弾性体の付設方法を示す説明図を示
したが、横流し法では、図2のようにサインカーブ状の
軌跡を描かせて走行方向と付設方向を一致させることに
より、脚用弾性体43、43を連続的に付設している。
さらに、脚部開口の周縁の全てに弾性伸縮力を作用させ
るため、2つのサインカーブのピッチを小さくすると共
に、交差させているのである。
【0006】このような製法で製造された使い捨てパン
ツは、図3の正面図から明らかなように、股下部にルー
プ部Lが形成されて、外観があまり美麗とはいえない。
また、弾性体の伸縮力によって、ループ部Lの中の不織
布等がパンツの外側に突出してしまうこともあった。
【0007】一方、図4の平面展開図に示したように、
股下部において、サインカーブを交差させずに平行線を
描かせるように弾性体44、44を付設した使い捨てパ
ンツも製造されている。しかし、脚部開口の周縁のう
ち、A部とC部には伸縮力が作用するが、平行線部Pの
存在によってB部には伸縮力が作用せず、このため尿が
横漏れすることがあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明では、脚
用開口の全周に伸縮力を作用させて尿の横漏れを防止す
ると共に、股下部の外観を美麗にし、しかも簡単に連続
製造することのできる使い捨て着用物品を提供すること
を課題として掲げた。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
長手方向中央部の両側に脚部開口用の半円状の切欠きを
有している略砂時計形状のシート部材と、吸収体とを備
えた積層体からなる使い捨て着用物品であって、前記シ
ート部材が、前記切欠きの周縁に沿う弾性体と、シート
部材の中央部が幅方向全域にわたって襞折りされ、この
襞の基端部同士が固着されてなるタック部とを、有する
ことを特徴とする。タック部を形成することにより、脚
部開口の全周にわたって弾性体が付設された使い捨て着
用物品が得られ、横漏れが防止される。
【0010】請求項2に係る発明は、請求項1に係る使
い捨て着用物品において、弾性体が、シート部材の左右
の切欠きの周縁の上半分に沿って伸びる左右一対の側辺
部と両側辺部の先端部同士を連結する連結部とを有する
第1弾性体と、シート部材の左右の切欠きの周縁の下半
分に沿って伸びる左右一対の側辺部と両側辺部の先端部
同士を連結する連結部とを有する第2弾性体とからな
り、第1弾性体の連結部と第2弾性体の連結部とが交差
することによってループ部を形成していると共に、上記
タック部は、前記ループ部を含む領域が襞折りされてい
るところに特徴を有する。
【0011】この構成によれば、ループを形成するよう
に弾性体を付設する従来の製造方法をそのまま利用し
て、しかも、ループをタック部の中に隠してしまうこと
ができるので、外観の美麗な使い捨て着用物品を提供す
ることができる。
【0012】請求項3に係る発明は、請求項1に係る使
い捨て着用物品において、弾性体が、シート部材の左右
の切欠きの周縁の上半分に沿って伸びる左右一対の側辺
部と両側辺部の先端部同士を連結する連結部とを有する
第1弾性体と、シート部材の左右の切欠きの周縁の下半
分に沿って伸びる左右一対の側辺部と両側辺部の先端部
同士を連結する連結部とを有する第2弾性体とからな
り、第1弾性体の連結部と第2弾性体の連結部とが交差
せずに平行線部を形成していると共に、上記タック部
は、前記平行線部を含む領域が襞折りされているもので
ある。
【0013】この構成によれば、弾性体が非交差で平行
線部を有する軌跡で付設されていても、タック部を形成
することによって、脚用開口の全周にわたって伸縮力を
作用することができる。
【0014】請求項4に係る発明は、請求項3に係る使
い捨て着用物品において、第1弾性体および第2弾性体
の各両側辺部がシート部材と固着状態であり、各連結部
はシート部材に非固着状態であるところに特徴を有し、
この構成の採用によれば、連結部の伸縮力が弱められ、
タック部のひきつりやしわが少なくなる。
【0015】また、請求項5に係る発明は、請求項2〜
4のいずれかに記載の使い捨て着用物品において、第1
弾性体および第2弾性体が、各連結部において切断され
ている構成の使い捨て着用物品であり、この構成によれ
ば、連結部の伸縮力が分断されるので、タック部のひき
つりやしわが少なくなる。
【0016】請求項6に係る発明は、請求項1〜5のい
ずれかに記載の使い捨て着用物品において、タック部が
固着されている襞の基端部近傍を残して切除されている
ところに特徴を有し、この構成によれば、タック部が外
観上ほとんど目立たなくなる。
【0017】請求項7に係る発明は、請求項1〜5のい
ずれかに記載の使い捨て着用物品において、タック部の
一部または全部がシート部材に固着されているところに
特徴を有し、この構成によれば、タック部をひらひらさ
せることなく、使い捨て着用物品の製造を続行できる。
【0018】請求項8に係る発明は、請求項1〜7のい
ずれかに記載の使い捨て着用物品において、シート部材
と吸収体は、上記タック部が吸収体側に配設されるよう
に積層されているものである。この構成により、タック
部が使い捨て着用物品の外から見えなくなり、外観を美
麗にすることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】図5は、本発明の使い捨て着用物
品の実施形態を分解斜視図で示したものである。この使
い捨て着用物品は、長手方向中央部の両側に脚部開口用
の半円状の切欠きK1、K2を有している略砂時計形状
のシート部材1と、吸収体2、および人体に当接するト
ップシート3とを備えた積層体から構成されている。シ
ート部材1は、左右の切欠きK1、K2のそれぞれの周
縁に沿う弾性体4、4を有するとともに、シート部材1
の中央部が幅方向全域にわたって襞折りされ、この襞の
基端部同士が固着されてなるタック部5を有している。
さらに、シート部材1には、ウエスト用弾性体41、4
1と、胴部用弾性体42、42が付設されている。
【0020】シート部材1は、不織布、プラスチックフ
ィルム、または微細な開孔を有している逃湿性フィルム
等から形成されている。弾性体4、41、42は、合成
ゴム製や天然ゴム製、あるいはポリウレタン製等の糸状
または帯状のものが用いられ、これらの弾性体は、シー
ト部材1上にドット状やスパイラル状に塗布された接着
剤によって、伸長状態で接着されている。シート部材1
として、不織布、プラスチックフィルムまたは透湿性フ
ィルムのうちいずれかを2枚用いて、その間に弾性体を
挟む構成のものを採用してもよい。
【0021】吸収体2は、パルプ繊維と高吸水性ポリマ
ーおよび熱可塑性繊維等の混合物を薄葉紙等で封入した
構造のものが用いられる。また、このような封入体を、
プラスチックフィルム製等の非透液性シートと不織布や
開孔フィルム等の透液性シートとの間に挟持させた構造
としてもよい。この場合、透液性シートが人体当接面側
になるように前記シート部材1上に積層されるが、トッ
プシート3は省略することもできる。
【0022】トップシート3は、肌ざわりがよく透液性
を有する不織布を用いることが好ましい。トップシート
3の上に、一対の立上がりギャザーを配設して、尿漏れ
防止を図ってもよい。その他、使い捨て着用物品におい
て、必要に応じて用いられる公知の種々の付属手段を採
用することもできる。
【0023】このような積層体を形成した後、中央部で
前後に2つ折りし、前後の両側縁をヒートシールや超音
波溶着等の手段で接着すると使い捨てパンツとなり、積
層体の一端の左右両側部にファスニングテープ(粘着テ
ープや機械式面ファスナー等)をそれぞれ設けると、使
い捨ておむつとなる。
【0024】本発明の使い捨て着用物品は、タック部5
を有するシート部材1を用いるところに最大の特徴を有
している。図6には、ウエスト用と胴部用の弾性体を省
略したシート部材1の平面図を示した。このシート部材
1は、半円状の切欠きK、Kの周縁の全域に、周縁に沿
った脚用弾性体4、4が付設されており、中央部には、
タック部5が形成されている。タック部5は、シート部
材1の中央部を幅方向全域にわたって襞折りし、少なく
とも、この襞の基端部同士をヒートシールや接着剤等で
固着することにより形成されている。基端部のみでな
く、タック部5の襞の内壁同士を部分的にまたは全部接
着してもよい。さらに、タック部5をシート部材1に沿
うように折り重ね、タック部5の一部または全部をシー
ト部材1に接着することもできる。タック部5は柔らか
く薄い素材で形成されているため、固着せずにひらひら
させたままであると、使い捨て着用物品の製造中に何か
に挟まる等してトラブルを起こす可能性があるが、シー
ト部材1に固着しておくことによって、このようなトラ
ブルを防ぐことができる。
【0025】シート部材1が1枚の素材のみからなる場
合、タック部5は、図6のように弾性体4の付設面の反
対側に設けてもよいが、もちろん弾性体4の付設面に設
けてもよい。なお、シート部材1が、2枚の素材の間に
弾性体を挟持する構成のものである場合は、タック部5
の形成方向を考慮する必要はない。
【0026】本発明に係るタック部5は、横流し法で脚
用弾性体が連続的に付設されたシート部材に対して設け
ることが好ましい。前記したように、使い捨て着用物品
の股下部を、交差、非交差のいずれであっても、脚用弾
性体が横切っているのは外観上好ましくなく、また非交
差の場合は、横漏れの恐れがある。しかし、このような
シート部材にタック部5を設けることによって、弾性体
が脚用開口部の全周にわたってあたかも連続しているか
のように付設され、伸縮力を脚用開口の全周に作用させ
ると共に、股下部の弾性体を目立たなくすることが可能
である。従って、高速連続製造が可能な横流し法で脚用
弾性体を付設しながら、しかも、製品としては、美麗に
することができるのである。
【0027】以下、横流し法で脚用弾性体が連続的に付
設されたシート部材を対象としてタック部を設ける方法
を説明する。
【0028】図7には、図2で示したような横流し法に
よって股下部において弾性体が交差するように付設され
たシート部材1A(タック部の形成前の状態)の平面図
を示した。シート部材1Aには、第1弾性体6および第
2弾性体7がサインカーブを描くように接着されてい
る。なお、弾性体6および7は、それぞれ2本の糸状弾
性体が用いられているが、特に本数は限定されない。
【0029】第1弾性体6は、図7中、左側の切欠きK
1の周縁の上半分に沿って伸びる左側辺部6aと、右側
の切欠きK2の周縁の上半分に沿って伸びる右側辺部6
c、および各側辺部の先端部同士を連結する連結部6b
とから構成されている。また、第2弾性体7は、図7
中、左側の切欠きK1の周縁の下半分に沿って伸びる左
側辺部7aと、右側の切欠きK2の周縁の下半分に沿っ
て伸びる右側辺部7c、および各側辺部の先端部同士を
連結する連結部7bとから構成されている。また、第1
および第2弾性体のそれぞれの連結部6b、7bは、シ
ート部材の中央部(股下部に相当)において交差して、
ループ部Lを形成している。
【0030】このようなシート部材1Aでは、タック部
は、ループ部Lを含む領域5Aを襞折りして形成する。
図8には、シート部材1Aの表側へ向けて、図7におけ
る領域5Aを襞折りした状態してタック部5を形成した
状態を表す斜視図を示した。もちろん、タック部5はシ
ート部材1Aの裏側へ向けて形成することもできる。な
お、連続製造するためには、切欠きK1およびK2を設
ける前にタック部を形成する方が好ましいので、図8に
おいては、まだ切欠きを設けていないシート部材1Aを
示した。
【0031】タック部5は、少なくとも、襞の基端部5
1、52をヒートシールや接着剤によって固着すること
によって形成される。襞全面で接着してもよい。このタ
ック部5を黒矢印に示す方向へ倒して、タック部5とシ
ート部材1Aとを固着させることが好ましい。あるい
は、襞部分を、基端部51、52の近傍のみを残してシ
ート部材の幅方向にわたって切除することにより、小さ
なタック部5とする構成を採用してもよい。タック部が
ひらひらして製造工程で何らかのトラブルが発生するの
を防ぐことができる。タック部5とシート部材1Aを固
着するには、シート部材1Aまたはタック部5にホット
メルト接着剤をドット状やスパイラル状に塗布する方法
(全域に接着剤を塗布すると通気性が阻害される。)
や、タック部5の遊端部(先端部)や他の部分をシート
部材1Aにヒートシールする方法等が採用できる。ま
た、タック部5を形成した後に、シート部材1Aのタッ
ク部側にさらに他のシートを積層して接着してもよい。
【0032】図8において、タック部5を切断線CLで
切断することもできる。この場合は、タック部5の伸縮
性が分断されるので、タック部5にしわやひきつりがで
きるのを防止することができる。タック部5の切断は、
シート部材1Aを2つ折りした後に行ってもよい。図9
には2つ折りしたシート部材1A’を示したが、この図
のように、弾性体の側辺部7a(6a)、7c(6c)
と、連結部7b(6b)を一挙に切断することのできる
切断線CL2、CL3を採用してもよい。前記切断線C
Lを採用する場合に比べて一層タック部の伸縮力が分断
されるので、さらにひきつりを少なくすることができ
る。
【0033】一方、図10には、股下部において弾性体
が交差させないように付設されているシート部材1B
(タック部の形成前の状態)の平面図を示した。シート
部材1Bには、第1弾性体8および第2弾性体9が配設
されている。第1弾性体8は、図10中、左側の切欠き
K1の周縁の上半分に沿って伸びる左側辺部8aと、右
側の切欠きK2の周縁の上半分に沿って伸びる右側辺部
8c、および各側辺部の先端部同士を連結する連結部8
bとから構成されている。また、第2弾性体9は、図1
0中、左側の切欠きK1の周縁の下半分に沿って伸びる
左側辺部9aと、右側の切欠きK2の周縁の下半分に沿
って伸びる右側辺部9c、および各側辺部の先端部同士
を連結する連結部9bとから構成されている。また、第
1および第2弾性体のそれぞれの連結部8b、9bは、
シート部材の中央部(股下部に相当)において、交差す
ることなくほぼ平行に股下部を横切り、平行線部Pを形
成している。
【0034】タック部は、平行線部Pを含む領域5Bを
襞折りして形成する。図11には、シート部材1Bの裏
側へ向けて図10における領域5Bを襞折りした状態し
てタック部5を形成した状態を表す斜視図を示した。タ
ック部5を形成したことによって、第1弾性体の側辺部
8aと第2弾性体9aがあたかも連続した弾性体である
ように見えると共に、また脚回りの全周にわたって弾性
体の伸縮力が作用するので、外観的にも、横漏れ防止と
いう観点からも、タック部5を設けることが好ましい。
【0035】図10において、第1および第2弾性体の
各側辺部8a、8c、9a、9cはシート部材1Bに固
着させておき、各連結部8b、9bは、非固着状態とす
ることもできる。各連結部8b、9bをシート部材1B
に対して非固着状態とすると、各連結部8b、9bは、
これらの伸縮力によって、完全な平行線部を形成する。
この場合、タック部5を形成する前に、第1および第2
弾性体を各連結部8b、9bのいずれかの位置で切断す
ることが好ましい。この切断によって、連結部の弾性体
が左右の側辺部8a、8cの先端部に向かってそれぞれ
収縮するので、タック部を形成したときに、弾性体がタ
ック部の外側からほとんど見えず、またタック部の内壁
にも伸縮力が作用しないこととなるため、しわやひきつ
りのないタック部を形成することができる。連結部は、
タック部の形成後にシート部材と一緒に、例えば図8に
おける切断線CLと同位置で切断してもよい。なお、実
際の製造ラインにおいては、切欠きK1、K2の作成、
すなわち図2におけるレッグホールHの切除や、あるい
はC線での切断工程を、タック部を形成した後に行って
もよい。
【0036】上述したような方法で製造されたタック部
を有するシート部材、あるいは別部材にウエスト用弾性
体や胴部用弾性体を配設し、吸収体を積層して、さら
に、必要に応じて、透水性シートや不透水性シートを所
定に位置に積層することによって、使い捨て着用物品の
構成要素である積層体が形成される。このとき、使い捨
て着用物品の外側にタック部が突出したりすることがな
いように、図5に示したように、タック部を吸収体側に
配設させて積層することが好ましい。しかし、タック部
が吸収体側の反対側に位置させてもよく、このときは、
タック部の外側にさらに不織布等のシート部材を積層す
ればよい。
【0037】前記積層体の一端の左右両側部に公知のフ
ァスニングテープ(粘着テープや機械式面ファスナー
等)をそれぞれ設けると、使い捨ておむつとなる。ま
た、積層体を形成した後、中央部で前後に2つ折りし、
前後の両側縁をヒートシールや超音波溶着等の手段で接
着すると、使い捨てパンツとなる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明は、使い捨て着用物品が、一構成要素として、切欠き
の周縁に沿う弾性体と、シート部材の中央部が幅方向全
域にわたって襞折りされ、この襞の基端部同士が固着さ
れてなるタック部とを有するシート部材を備えているの
で、脚部開口の全周にわたって弾性体が付設された使い
捨て着用物品が得られ、横漏れが防止される。
【0039】請求項2に係る発明は、第1および第2弾
性体が股下部でループ部を形成している構成のシート
に、ループ部を含む領域が襞折りされたタック部を形成
したので、ループを形成するように弾性体を付設する従
来の製造方法をそのまま利用して、しかも、ループをタ
ック部の中に隠してしまうことができるので、外観の美
麗な使い捨て着用物品を提供することができる。
【0040】請求項3に係る発明は、第1および第2弾
性体が股下部で平行線部を形成している構成のシート
に、平行線部を含む領域が襞折りされたタック部を形成
したので、脚用開口の全周にわたって伸縮力が作用する
ようになり、横漏れ防止に効果的である。
【0041】請求項4に係る発明は、第1弾性体および
第2弾性体の各両側辺部がシート部材と固着状態であ
り、各連結部がシート部材に非固着状態としたので、連
結部の伸縮力が弱められ、タック部のひきつりやしわが
少なくなる。
【0042】請求項5に係る発明は、第1弾性体および
第2弾性体が、各連結部において切断されているので、
連結部の伸縮力が分断されることにより、タック部のひ
きつりやしわが少なくなる。請求項6に係る発明は、タ
ック部が固着されている襞の基端部近傍を残して切除す
るので、タック部が外観上ほとんど目立たなくなる。
【0043】請求項7に係る発明は、タック部の一部ま
たは全部がシート部材に固着されている構成であり、タ
ック部がひらひらすることがなくなるので、使い捨て着
用物品の製造工程においてトラブルの発生を防止でき
る。
【0044】請求項8に係る発明は、シート部材と吸収
体が、上記タック部が吸収体側に配設されるように積層
された構成の使い捨て着用物品としたので、タック部が
使い捨て着用物品の外から見えなくなり、外観を美麗に
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の使い捨てパンツの分解斜視図である。
【図2】弾性体の付設方法を示す説明図である。
【図3】図1の使い捨てパンツの正面図である。
【図4】従来の使い捨てパンツの他の例を示す平面図で
ある。
【図5】本発明の使い捨て着用物品の分解斜視図であ
る。
【図6】本発明に係るシート部材の平面図である。
【図7】タック部を形成する前のシート部材の一例を示
す平面図である。
【図8】タック部を形成した後のシート部材の斜視図で
ある。
【図9】2つ折りしたシート部材の平面図である。
【図10】タック部を形成する前のシート部材の他の例
を示す平面図である。
【図11】タック部を形成した後のシート部材の斜視図
である。
【符号の説明】
1 バックシート 1A、1B シート部材 1B シート部材 2 吸収体 3 トップシート 4、6、7、8、9 脚用弾性体 5 タック部 K1、K2 切欠き H レッグホール

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長手方向中央部の両側に脚部開口用の半
    円状の切欠きを有している略砂時計形状のシート部材
    と、吸収体とを備えた積層体からなる使い捨て着用物品
    であって、 前記シート部材が、前記切欠きの周縁に沿う弾性体と、
    シート部材の中央部が幅方向全域にわたって襞折りさ
    れ、この襞の基端部同士が固着されてなるタック部と
    を、有することを特徴とする使い捨て着用物品。
  2. 【請求項2】 上記弾性体は、シート部材の左右の切欠
    きの周縁の上半分に沿って伸びる左右一対の側辺部と両
    側辺部の先端部同士を連結する連結部とを有する第1弾
    性体と、シート部材の左右の切欠きの周縁の下半分に沿
    って伸びる左右一対の側辺部と両側辺部の先端部同士を
    連結する連結部とを有する第2弾性体とからなり、第1
    弾性体の連結部と第2弾性体の連結部とが交差すること
    によってループ部を形成していると共に、上記タック部
    は、前記ループ部を含む領域が襞折りされたものである
    請求項1に記載の使い捨て着用物品。
  3. 【請求項3】 上記弾性体は、シート部材の左右の切欠
    きの周縁の上半分に沿って伸びる左右一対の側辺部と両
    側辺部の先端部同士を連結する連結部とを有する第1弾
    性体と、シート部材の左右の切欠きの周縁の下半分に沿
    って伸びる左右一対の側辺部と両側辺部の先端部同士を
    連結する連結部とを有する第2弾性体とからなり、第1
    弾性体の連結部と第2弾性体の連結部とが交差せずに平
    行線部を形成していると共に、上記タック部は、前記平
    行線部を含む領域が襞折りされたものである請求項1に
    記載の使い捨て着用物品。
  4. 【請求項4】 上記第1弾性体および第2弾性体の各両
    側辺部はシート部材と固着状態であり、各連結部はシー
    ト部材に非固着状態である請求項3に記載の使い捨て着
    用物品。
  5. 【請求項5】 上記第1弾性体および第2弾性体が、各
    連結部において切断されている請求項2〜4のいずれか
    に記載の使い捨て着用物品。
  6. 【請求項6】 上記タック部が、固着されている襞の基
    端部近傍を残して切除されているものである請求項1〜
    5のいずれかに記載の使い捨て着用物品。
  7. 【請求項7】 上記タック部の一部または全部がシート
    部材に固着されている請求項1〜5のいずれかに記載の
    使い捨て着用物品。
  8. 【請求項8】 シート部材と吸収体は、上記タック部が
    吸収体側に配設されるように積層されている請求項1〜
    7のいずれかに記載の使い捨て着用物品。
JP10093530A 1998-04-06 1998-04-06 使い捨て着用物品 Pending JPH11290380A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10093530A JPH11290380A (ja) 1998-04-06 1998-04-06 使い捨て着用物品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10093530A JPH11290380A (ja) 1998-04-06 1998-04-06 使い捨て着用物品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11290380A true JPH11290380A (ja) 1999-10-26

Family

ID=14084866

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10093530A Pending JPH11290380A (ja) 1998-04-06 1998-04-06 使い捨て着用物品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11290380A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007097903A (ja) * 2005-10-05 2007-04-19 Kao Corp 使い捨ておむつの製造方法
JP2008245841A (ja) * 2007-03-29 2008-10-16 Daio Paper Corp 紙おむつ
JP2009112871A (ja) * 2000-05-15 2009-05-28 Kao Corp 吸収性物品
KR20160132847A (ko) 2014-03-12 2016-11-21 다이오 페이퍼 코퍼레이션 팬티 타입 일회용 기저귀 및 그 제조 방법

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009112871A (ja) * 2000-05-15 2009-05-28 Kao Corp 吸収性物品
JP2007097903A (ja) * 2005-10-05 2007-04-19 Kao Corp 使い捨ておむつの製造方法
JP2008245841A (ja) * 2007-03-29 2008-10-16 Daio Paper Corp 紙おむつ
KR20160132847A (ko) 2014-03-12 2016-11-21 다이오 페이퍼 코퍼레이션 팬티 타입 일회용 기저귀 및 그 제조 방법
US10470944B2 (en) 2014-03-12 2019-11-12 Daio Paper Corporation Underpants-type disposable diaper and production method therefor

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3361806B2 (ja) 溶融切断された側面継目を有する使い捨てトイレ訓練用パンツの製造法およびこの方法によって製造された使い捨てトイレ訓練用パンツ
JP4643449B2 (ja) 使い捨て着用物品
US4205679A (en) Disposable undergarment
RU2090172C1 (ru) Эластизированный одноразовый предмет одежды и способ его изготовления
US5911713A (en) Absorbent product with leg closures
JP3605730B2 (ja) ブラウス状外カバーを有する下着に似た使い捨て吸収物品
JP2896429B2 (ja) 使い捨ておむつ
US4641381A (en) Disposable underpants, such as infant's training pants and the like
KR920009239B1 (ko) 소아용 트레이닝 팬츠 등과 같은 일회용 속팬츠
EP0955977B1 (en) Absorbent product with leg closures
JPH03186263A (ja) 使い捨て着用物品
JP2002272781A (ja) パンツ型おむつの連続的製造方法
JP2003033394A (ja) 使い捨ておむつ
JPWO2004054490A1 (ja) 使い捨て着用物品の製造方法
HUT77216A (hu) Eldobható elasztomer abszorbens cikk és eljárás az előállítására
JPH03162854A (ja) 使い捨て着用物品
KR100418463B1 (ko) 일회용 트렁크형 팬츠
WO1996005792A9 (en) Absorbent product with leg closures
JPH05501210A (ja) 弾性バンドの取付け方法
JP2015109900A (ja) 吸収性物品の伸縮構造、及び吸収性物品
KR19990022938A (ko) 기저귀
KR100764578B1 (ko) 일회용 기저귀 및 그 제조 방법
JPH0743075U (ja) 使い捨てアンダーガーメント
JPH04371147A (ja) 使い捨てパンツ型おむつ
JPH07213553A (ja) 立体パンツ型使いすておむつ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050222

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070206

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070612