JPH11289461A - 画像符号化方法および画像符号化装置 - Google Patents

画像符号化方法および画像符号化装置

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JPH11289461A
JPH11289461A JP10574698A JP10574698A JPH11289461A JP H11289461 A JPH11289461 A JP H11289461A JP 10574698 A JP10574698 A JP 10574698A JP 10574698 A JP10574698 A JP 10574698A JP H11289461 A JPH11289461 A JP H11289461A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2値画像と中間調画像が混在する画像の
符号化において、復元画像の画質と圧縮率とを両立させ
ること。 【解決手段】 混在画像1をスキャナ4でスキャンして
画像データを読みとる。続いて、像域判定回路7が、2
値画像のデータであるか、中間調画像のデータであるか
を判定する。変換処理回路5は、中間調画像のデータに
ついては変換処理部6aを用いてDCT変換・量子化を行
い、2値画像のデータについては変換処理部6bを用いて
2値化処理を行う。そして、像域識別情報と共に、適応
型算術符号器8により算術符号化し、各情報を2進小数
点に統合して符号化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像符号化方法およ
び画像符号化装置に関し、特に、写真等の中間調画像と
文字,線画等の2値画像から成る混在画像の符号化に適
した画像符号化方法および画像符号化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から写真などの中間調画像の符号化
方式としては,JPEG(Joint Photographic Coding Expe
rts Group)に代表されるような離散コサイン変換(DC
T: Discrete Cosine Transform)を用いた変換符号化が
広く使われている。
【0003】JPEG方式の符号化は、DCTなどの直交関数
により画像の2次元配列を空間周波数成分の2次元配列
に変換する。人物像や風景写真などの自然画像は画素間
の隣接相関が高いので、低い空間周波数成分が多く、高
い空間周波数成分は比較的少ない。また高い空間周波数
成分は粗く近似しても画質劣化が目につきにくいことが
知られ、低い空間周波数成分を細かく量子化し、高い周
波数成分を粗く量子化することによってデータ量を削減
できる。量子化された各周波数成分は画像情報に対応し
た確率分布に従うので、ハフマン符号や算術符号によっ
て、情報を損なうことなく確率分布と符号シンボルで決
まるエントピーに漸近したビット数に圧縮することがで
きる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、JPEG方式は、
上述のとおりカラー写真画像等の中間調画像に対する符
号化方式であり、文字画像のような2値画像に対する符
号化に適しているとは必ずしもいえない。
【0005】つまり、文字画像のような2値画像はエッ
ジ部分による高い空間周波数成分が多い。JPEG方式の処
理によると、空間周波数が高い成分が量子化によって失
われるため、復元画像のエッジ周辺にもやもやしたノイ
ズが現れる。このノイズは、ディスプレイの表示では気
にならないが、2値のプリンタに記録する際に誤差拡散
処理を行うと面積階調が保存されるため、エッジ周辺に
黒画素が孤立点となって現れ、画質を劣化させる。つま
り、JPEG方式では、写真,文字どちらの画像も周波数領
域で量子化処理を行うため、逆変換後の画像から量子化
誤差の影響を完全に排除することはできない。
【0006】これを軽減する方法として、画像の局所局
所の状況により、変化の激しい部分では細かな量子化を
行うといった適応的量子化方式も考えられる。しかし、
文字のようなエッジ部分が多い2値画像についても量子
化誤差の影響を小さく抑えるためには、すべてのDCT変
換係数に渡って、かなり細かい量子化が必要になり、す
ると、伝送するべき情報量(符号量)が増えて圧縮率が
低下するという別の問題が生じる。
【0007】したがって、混在画像の圧縮に際し、画質
と圧縮率とを両立させることは困難である。
【0008】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
もので、写真と文字の混在画像で文字部分の画質を損な
うことなく、ページ全体の圧縮率も高く取れる新規な画
像符号化方法および画像符号化装置を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の画像符号
化方法の発明は、入力画像データを所定サイズのブロッ
クを単位として像域判定し、この像域判定の結果、前記
入力画像データが中間調領域と判定された場合にはその
画像データに対して直交変換・量子化処理を施して第1
の符号化シンボルを得、前記入力画像データが2値領域
と判定された場合にはその画像データに対して2値化処
理を施して第2の符号化シンボルを得、前記像域判定の
結果を示す識別フラグと前記第1または第2の符号化シ
ンボルとを順次、算術符号器に入力し、算術符号化を行
うようにした。
【0010】ブロックを単位として、写真画像の画像デ
ータについてはJPEG同様の符号化が行われ、2値画像の
画像データについては、2値画像の処理に適した方式で
あるJBIG(Joint Bi-level Image Coding Experts Grou
p)同様の符号化が行われ、これによって、画質が向上
し、圧縮率も高くとれる。また、算術符号化は、異なる
種類の情報(シンボル)でもすべて2進小数点符号とし
て統合化して符号化できるという多重化に適した性質を
もち、ゆえに、符号化量の増大が防止される。
【0011】請求項2記載の画像符号化方法の発明は、
請求項1記載の発明において、算術符号化に必要な統計
モデルとして、前記識別フラグ用モデルと、前記第1の
符号化シンボル用モデルと、前記第2の符号化シンボル
用モデルと、を有するようにした。
【0012】算術符号化に必要な確率推定用モデルが提
供され、これによって、第1,第2の符号化シンボルと
識別フラグとを統合して算術符号化することができる。
【0013】請求項3記載の画像符号化方法の発明は、
請求項1または請求項2記載の発明において、前記像域
判定を、対象ブロックに含まれる画素の輝度分布を用い
て行うようにした。
【0014】これにより、比較的容易に精度よく、像域
判定を行うことができる。
【0015】請求項4記載の画像符号化方法の発明は、
請求項1〜請求項3のいずれかに記載の発明において、
前記像域判定を、各ブロック画像データに直交変換を行
って得られた係数の分布に基づいて行うようにした。
【0016】これにより、比較的容易に精度よく、像域
判定を行うことができる。
【0017】請求項5記載の画像符号化方法の発明は、
請求項3記載の発明において、下記条件によって、その
ブロックが2値画像のブロックであるか否かを判定する
ようにした。 条件 以下の〜のいずれかを満たす場合に、2値画像のブ
ロックであると判定する。 ブロックに含まれる複数の画素の中に、黒画素とみな
すしきい値以下の輝度をもつ画素および白画素とみなす
しきい値以上の輝度をもつ画素が存在し、かつ、前記ブ
ロックに含まれる画素の輝度ヒストグラムにおいて輝度
が連続する部分がない。 ブロックに含まれる複数の画素の中に、黒画素とみな
すしきい値以下の輝度をもつ画素が存在し、そのような
画素の数が前記ブロック内の全画素数に対して占める割
合が所定値を越えている。 ブロックに含まれる複数の画素の中に、白画素とみな
すしきい値以上の輝度をもつ画素が存在し、そのような
画素の数が前記ブロック内の全画素数に対して占める割
合が所定値を越えている。
【0018】これにより、正確に像域判定を行うことが
できる。
【0019】請求項6記載の画像符号化方法の発明は、
請求項1または請求項2記載の発明において、前記像域
判定を、前記対象ブロック内における画像データの輝度
の分布と、前記対象ブロックの周囲に位置するブロック
の属性とに基づいて行うようにした。
【0020】これにより、さらに精度よく像域判定を行
うことができ、誤判定の確率が低減される。
【0021】請求項7記載の画像符号化方法の発明は、
請求項6記載の発明において、下記条件によって、その
ブロックが2値画像のブロックであるか否かを判定する
ようにした。 条件 以下の条件1を満たす場合、あるいは条件2を満たす場
合に2値画像のブロックであると判定する。 条件1 注目するブロックに含まれる複数の画素の中に、黒画
素とみなすしきい値以下の輝度値をもつ画素および白画
素とみなすしきい値以上の輝度をもつ画素が存在し、か
つ、前記ブロックに含まれる画素の輝度ヒストグラムに
おいて輝度が連続する部分がない。 注目するブロックに含まれる複数の画素の中に、黒画
素とみなすしきい値以下の輝度値をもつ画素が存在し、
そのような画素の数が前記ブロック内の全画素数に対し
て占める割合が所定値を越えている。 注目するブロックに含まれる複数の画素の中に、白画
素とみなすしきい値以上の輝度値をもつ画素が存在し、
そのような画素の数が前記ブロック内の全画素数に対し
て占める割合が所定値を越えている。 条件2 注目するブロックをB(j,k)とし、このブロックの周
囲に位置する3つのブロックをB(j,k-1)、B(j-
1,k-1)、B(j-1,k)とする場合に、前記周囲に位置
する3つのブロックがすべて2値画像のブロックであっ
て、かつ、以下のまたはのいずれかを満たす場合
に、前記注目するブロックが2値画像のブロックである
と判定する。 ブロックに含まれる画素の中に、黒画素とみなすしき
い値以下の輝度値をもつ画素が存在し、かつ、そのよう
な画素の輝度がそのブロック内で最も多くみられる輝度
に一致し、かつ、前記ブロック内の画素の輝度値の最大
値と最小値との差が所定のしきい値より大きく、かつ、
前記ブロックに含まれる画素の輝度ヒストグラムにおい
て輝度が連続する部分がない。 ブロックに含まれる画素の中に、白画素とみなすしき
い値以上の輝度値をもつ画素が存在し、かつ、そのよう
な画素の輝度がそのブロック内で最も多くみられる輝度
に一致し、かつ、前記ブロック内の画素の輝度値の最大
値と最小値との差が所定のしきい値より大きく、かつ、
前記ブロックに含まれる画素の輝度ヒストグラムにおい
て輝度が連続する部分がない。
【0022】これにより、さらに精度よく像域判定を行
うことができ、誤判定の確率がさらに低減される。
【0023】請求項8記載の画像符号化方法の発明は、
請求項1〜請求項7のいずれかに記載の画像符号化方法
を実施して得られる符号を送信し、受信側で算術復号器
を用いて復号し、前記像域判定の結果を示す識別フラグ
を参照して符号化とは逆の処理を施して画像データを復
元するものである。
【0024】写真画像の画像データについてはJPEG同様
の符号化・復号化が行われ、2値画像の画像データにつ
いては、2値画像の処理に適した方式であるJBIG同様の
符号化・復号化が行われ、これによって、画質と圧縮率
の双方を両立できる新規な画像通信方法が実現される。
【0025】請求項9記載の画像通信方法の発明は、請
求項8において、受信側において、復元されたデータに
対して、そのデータの属性に応じた所定の処理をさらに
施すようにした。
【0026】識別フラグを活用して、2値画像データに
ついてはエッジ強調処理等を施し、中間調画像データに
ついては細かいノイズ除去のためのフィルタリング処理
等を施すことにより、さらに、復元画像の画質を向上さ
せることができる。
【0027】請求項10記載の画像符号化装置の発明
は、請求項1〜請求項7のいずれかに記載の画像符号化
方法を実施するものである。
【0028】適応算術符号化を用いた効率的な符号化を
行える新規な画像符号化装置が実現される。
【0029】請求項11記載の画像符号化装置の発明
は、画像データが切り出されたブロックが中間調画像領
域であるか2値画像領域であるかを判定する像域判定手
段と、中間調画像領域につていの前記画像データに対し
て直交変換を行う直交変換手段と、この直交変換手段か
ら出力される変換係数を量子化参照値を用いて量子化す
る量子化手段と、2値画像領域についての前記画像デー
タに対して2値化処理を行う2値化手段と、前記像域判
定手段から出力されるフラグシンボル,前記量子化手段
からの出力される量子化シンボル,前記2値化手段から
出力される2値化シンボルのいずれか一つを選択する選
択手段と、この選択手段を介して入力される入力シンボ
ルの算術符号化処理を行う適応型算術符号化手段と、こ
の適応形算術符号化手段による入力シンボルの算術符号
化処理時に参照される統計モデルを記憶するモデル記憶
手段と、前記像域判定手段からの判定結果に基づき前記
選択手段を制御するタイミング制御手段と、を具備する
構成とした。
【0030】これにより、適応算術符号器を用いた新規
な画像符号化装置が実現される。
【0031】請求項12記載の画像符号化装置の発明
は、請求項11記載の発明において、前記モデル記憶手
段は、書き換え可能な単一のRAMにより構成され、前
記フラグシンボルに対応した第1の統計領域と、前記量
子化シンボルに対応した第2の統計領域と、前記2値化
シンボルに対応した第3の統計領域に区分されている構
成とした。
【0032】共通のRAMを用いて算術符号化に必要な
統計モデルを格納するため、構成が簡素化される。
【0033】請求項13記載の画像通信装置の発明は、
請求項8または請求項9記載の画像通信方法を実施する
構成とした。
【0034】これにより、適応算術符号化・復号化を用
いて、画質,圧縮率ともに良好な通信を行える画像通信
装置が実現される。
【0035】請求項14記載の画像通信装置の発明は、
請求項13記載の発明において、画像読み取り手段と、
画像形成手段と、通信インタフェース手段とを具備する
構成とした。
【0036】これにより、低価格かつ小型という要求を
満足しつつ、高性能なファクシミリ装置が実現される。
【0037】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図1は実施の形
態1にかかる画像符号化装置の構成の概要を示す図であ
る。図1に示されるように、本実施の形態において符号
化の対象となる画像1は、写真画像(中間調画像)2お
よび文字画像(2値画像)3が混在した、静止画像であ
る。
【0038】画像符号化装置は、スキャナ4と、像域判
定回路7と、変換処理回路5と、算術符号器8とを具備
する。変換処理回路5は、2つの変換処理部6a,6bをも
つ。変換処理部6aはDCT変換(離散コサイン変換)およ
び量子化処理を行い、変換処理部6bは2値化処理を行
う。すなわち、変換処理部6aは量子化を行う処理を実施
し、変換処理6bは量子化を含まない処理を実施する。
【0039】スキャナ40は混在画像の情報を電気信号
(多階調の画像データ)として読みとる。像域判定回路
70は、読みとった画像データA1について、所定サイズの
ブロックを単位として像域判定を行う。「像域判定」は
そのブロックに属する画像データが中間調画像について
のデータであるか、あるいは2値画像についてのデータ
であるかを判定する処理、すなわち、その画像データが
切り出された混在画像1上のブロックが中間調領域であ
るのか、あるいは2値画像の領域であるのかを判定する
処理である。
【0040】この像域判定は基本的には、ブロック内の
画素の輝度の分布を見て判定する。但し、2値画像と判
定した後も、水平方向のエッジが多いのか、垂直方向の
エッジが多いのか等の判定により、さらに複数通りに分
類することもある。また、一つのブロック内の画素のみ
ならず、周囲のブロックの属性(中間調画像のブロック
であるか、2値画像のブロックであるか)も考慮して注
目するブロックの判定を行うと、より正確な判定を行え
る。この点については後述する。
【0041】像域判定回路7による判定結果を示すフラ
グ(識別情報)A2は、変換処理回路5に送出される。変
換処理回路5は、中間調画像のデータと判定された場合
には変換処理部6aを用いてDCT変換・量子化処理を行
い、2値画像のデータと判定された場合には変換処理部
6bを用いて2値化処理を行う。「2値化処理」は所定の
輝度しきい値(例えば256階調であればその中間の値)
を用いて、多階調の画像データを「1」もしくは「0」
に変換する処理である。
【0042】JPEG方式で2値画像を符号化すると、量子
化誤差による悪影響を避けられないので、本実施の形態
では、2値画像については量子化を行うルートを回避
し、2値化画像に適したJBIB方式同様の符号化を適用す
るものである。ブロック単位に写真画像(中間調画像)
にはJPEG同様の方式が適用され,2値画像にはそれに適
したJBIG同様の方式が適用されるため、画質が向上し、
高い圧縮率も実現することができるようになる。
【0043】算術符号器8は、像域判定回路7から出力
される判定結果を示す識別情報(図1では符号A2がこれ
に相当する)のシンボルと、変換処理回路5から出力さ
れる変換値のシンボルとを順次、算術符号化する。
【0044】本実施の形態において、算術符号化を採用
するのは、算術符号化が、異なる種類の情報の多重化処
理に適しているからである。すなわち、像域判定結果を
示す識別フラグ(ブロック識別情報)は、量子化データ
等とは異なる種類の情報である。このような種類の異な
る情報を、算術符号以外のエントロピー符号化(例え
ば、ハフマン符号化)したとすると、情報量が増え、圧
縮率が低下し、また、データの復元に要する処理も複雑
となる。
【0045】つまり、ブロックの識別情報は、ハフマン
符号系列に現れない符号によって一意的に識別できなけ
ればならない。例えば、JPEGやJBIGでは制御符号は0xFF
**と定義され、**の部分で0x00の設定を除いて、制御コ
ードの意味を表すようになっている。この方式を採用す
ると制御コードで2バイト必要になり、その後にブロッ
ク識別情報が1バイト程度は必要になる。また、制御の
都合上0xFF**は1ブロックの符号の間のバイト境界に位
置した方が分離しやすいので、そのための付加ビットも
必要になる。したがって、例えば、量子化テーブル情報
を表すのに4バイト程度必要であり、識別情報が切り替
わる毎にオーバヘッドが増加するという問題が生じる。
また、前述したように付加ビットを付けるため制御が複
雑になるという問題も生じる。
【0046】これに対し、算術符号は1つのシンボルを
符号化する度に、長さ「1」の数直線の2分割を繰り返
し、分割された区間内の代表点を2進少数で表し小数点
以下のコードを符号とするものであり、この符号化原理
に起因して、算術符号は異なる情報源から出力されるシ
ンボルを符号化すると同時に、異なる情報を多重化しや
すいという性質をもっている。つまり、異なる種類の情
報であっても、2進小数点符号に埋め込みながら統合し
て符号化ができ、多重化に特別な仕組みが必要ないとい
う利点がある。
【0047】したがって、本実施の形態では、算術符号
を使ってブロック識別情報(フラグ情報)のシンボルと
所定の変換処理後のシンボルとを算術符号系列の中に多
重化し、適応化処理を容易に行えるようにしたものであ
る。この多重化により、画像データの算術符号の先頭に
は、そのシンボルの属性を示す識別情報の算術符号が付
加されることになる。復号化側では、この順番のとおり
に算術復号化し、識別情報(フラグ)に応じて適宜、逆
変換処理を行い、画像データを復元する。ブロックの復
元シンボル数はどちらの場合もあらかじめ確定している
ので、一意に復元することができる。
【0048】(実施の形態2)図2は実施の形態2にか
かる画像符号化・復号化装置の構成の概要を示す図であ
る。
【0049】画像符号化装置10aは、2次元DCT回路11
と、像域判定回路12と、2値化回路13と、量子化回路14
と、セレクタ15と、統計モデル用メモリ16と、算術符号
器20とを具備する。
【0050】像域判定回路12は、像域判定の結果にした
がって2次元DCT回路11または2値化回路13のいずれか
を有効化させる。また、その判定結果を示す識別フラグ
をセレクタ15に送出する。
【0051】統計モデル用メモリ16には、DCT変換係数
の算術符号化に使用する統計モデルに基づく統計データ
17と、識別フラグを算術符号化するためのフラグ用モデ
ルに基づく統計データ18と、2値画像データの算術符号
化に用いられるマルコフモデルに基づく統計データ19と
が格納されている。各統計データは、セレクタ15の選択
情報に連動して適宜、選択されて算術符号器20に提供さ
れるようになっている。符号は、有線伝送路L1を介して
画像復号化装置10bに伝送される。
【0052】画像復号化装置10bは、算術復号器21と、
フラグ識別回路22と、中間調画像のデータについて逆DC
T変換・逆量子化を行う中間調画像復元処理回路23と、
中間調画像と2値画像の合成を行って混在画像を復元す
る画像合成回路24と、を有する。
【0053】画像合成回路24の初段において、識別フラ
グに基づき、画像の属性に応じた特別な処理を施すこと
により、JPEG方式,JBIG方式を個別に適用する効果と相
まって、さらに、復元画像の画質を向上させることもで
きる。特別な処理としては、例えば、中間調画像データ
についての細かなノイズ除去のためのフィルタリング処
理や、2値画像データについてのエッジ強調処理等があ
げられる。
【0054】図3に、伝送される符号データのフォーマ
ットの例が示される。図示されるように、DCT係数の算
術符号40の前には中間調画像についてのデータであるこ
とを示す識別フラグ30が付加されている。同様に、2値
画像データの算術符号60の前には、2値画像についての
データであることを示す識別フラグ60が付加されてい
る。
【0055】次に、像域判定回路12における像域判定の
手順の具体例について説明する。本実施の形態では、こ
の像域判定の結果に応じて異なる処理を施すので、その
前提として、正確な像域判定を行うことが極めて重要と
なる。
【0056】像域判定は、8画素x8画素(合計で64画
素)のブロック(これが符号化の対象となる)を単位と
して行われる。
【0057】ここで、符号化対象ブロック(すなわち、
像域判定の対象となるブロック)をB(j,k)とし、図示
したようにその左、左上、真上のブロックを、それぞれ
B(j,k-1)、 B(j-1,k-1)、 B(j-1,k)とする(この様
子は図15に示されている)。
【0058】本実施の形態におけるブロックの像域判定
は、基本的には、注目するブロックB(j,k)に含まれる
画素の輝度(Pj,k)のヒストグラムを利用して行う。
【0059】以下、次のように記号を定義して、具体的
に説明する。 Lmin: 1ブロック内のPj,kの最小値 Lmax: 1ブロック内のPj,kの最大値 Lpeak: 1ブロック内で最も多いPj,kの値 Lmin_count: Lminに属する画素数 Lmax_count: Lmaxに属する画素数 nonZeroPair: ヒストグラムでノンゼロの画素値が隣接
しているとき“1”にセットするフラグ B(j,k): j行k列目のブロック まず、1ブロック64画素の値Pj,kから上記のパラメー
タを設定する。このとき、Lmin,Lmax(Pj,kの最小値
と最大値)は、理想的な2値画像であれば「0」と「25
5」である。ここでは、0は黒、255は白に相当するレベ
ル値である。
【0060】Lpeakはヒストグラムのピーク値で理想的
な2値画像であれば「0」か「255」である。写真画像で
は、その中間の値である。
【0061】nonZeroPairは、輝度ヒストグラムにおい
て、任意のレベルLとその隣のレベルL+1に属する画
素数が共にゼロでないときに“1”となるフラグであ
る。これは輝度ヒストグラムに連続した階調成分がある
ことを示し、中間調と判断する基準に使う。写真画像で
は隣接画素の変化が緩やかなので、画像ブロックが小領
域であっても連続的なヒストグラムになる。それに対し
て、2値画像は白画素か黒画素であり、またエッジ部分
が急峻なので、離散的なヒストグラムになる。nonZeroP
airはこの特徴を反映するフラグである。
【0062】したがって、レベルLに値をとる画素数が
ゼロでなければ、 次のレベルL+1をとる画素数を調
べ、これがゼロでなければnonZeroPair=1とする。文字
と写真など中間調の混在した画像をスキャナで読むと、
シェーディング補正、エッジ強調処理後も文字のエッジ
部分は多少なまっており中間調成分を含んでいる。しか
し、この場合でもエッジ部分はかなり急峻に変化するの
で隣接する画素値は少ない。なまりが大きな文字画像は
中間調として扱う。それに対してコンピュータで作成し
た2値画像は理想的な2値画像となる。理想的な2値画
像を判定することは容易なので、ここではスキャナで入
力した多少エッジのなまった2値画像を想定した。ま
ず、次の条件で2値画像を判定する。 条件1 (Lmin <= Lb)&&(Lmax >= Lw)&&(nonZeroPair != 1) ||( (Lmin <= Lb)&&(Lmin_count > 60) ) ||( (Lmax >= Lw)&&(Lmax_count > 60) ) ここで、記号&&,||はそれぞれ論理ANDと論理ORであ
る。記号 != は等しくないことを表す。Lb、 Lwはそれ
ぞれ黒レベル、白レベルとみなす基準値である。実施例
ではLb=8、 Lw=247とした。この設定では、0〜255のう
ち8以下を黒とみなすことになる。
【0063】条件1の第1項はLminがLb以下、及びLmax
がLw以上、及びヒストグラムに連続する部分がないこと
を示す。つまり、白および黒と見なされる画素があっ
て、連続した輝度階調部分をもたないということであ
る。これは文字領域で白画素,黒画素ともに存在するブ
ロックを識別する。
【0064】文字領域の中には全白、全黒に「近い」ブ
ロックも多く存在する。つまり、灰色がわずかに含まれ
る領域もある。条件1の第2項(第3項)は、このよう
なブロックを識別する条件である。全白に近いブロック
では、文字輪郭のなだらかな階調成分が僅かに含まれる
場合があるので、1ブロック64画素のうち60画素以上が
白であれば2値ブロックと判断した。黒についても同様
である。
【0065】以上の条件1を満たせば、2値画像領域に
属するブロックであると判定し、満たさなければ、中間
調画像領域に属するブロックと判定する。
【0066】実験した範囲内では、条件1によって2値
と判定されたブロックはすべて文字領域内に含まれてい
た。そして、この条件で写真領域内部を誤判定すること
はなかった。
【0067】基本的には、以上の条件1でかなり高精度
の判定を行うことができる。但し、上記条件1はかなり
厳しい判定基準であるため、この条件1を満足しないと
して中間調領域に属すると判定されるブロックの中に
も、実際は2値化領域のブロックが存在する。したがっ
て、このような条件1では中間調領域と判断されてしま
うようなブロックについても、2値化領域であると判定
して誤判定を低減するのが望ましい。
【0068】そこで、以下の条件2を追加する。条件2
は、注目するブロック内の輝度分布のみならず、その周
囲のブロックの属性も考慮して適応的に判定を行うもの
である。
【0069】すなわち、条件1で中間調ブロックと判定
された対象ブロックB(j,k)の周辺の3ブロックB(j,k-
1),B(j-1,k-1),B(j-1,k)がすべて2値ブロックの時
には、判定条件をゆるめるように、次の条件2を追加し
た。なお、上述のとおり、B(j,k-1)は対象ブロックの
左、B(j-1,k-1)は左上、B(j-1,k)は真上のブロックを
表す。ブロックの像域判定結果を逐次記憶すれば、これ
ら3ブロックの属性は容易に判定できる。 条件2 B(j,k-1),B(j-1,k-1),B(j-1,k)が全て2
値ブロックのとき、 (Lmax >= Lw)&&(Lpeak == Lmax)&&(Lmax - Lmin > 32)&
&(nonZeroPair != 1) ||(Lmin <= Lb)&&(Lpeak == Lmin)&&(Lmax - Lmin > 3
2)&&(nonZeroPair != 1) ここで、記号 == は等しいことを表す。第1項は白の
多いブロックに対する条件である。これと対称的に第2
項は黒の多いブロックに対する条件である。
【0070】つまり、条件2は、文字領域の中にあっ
て、白か黒が「優勢なブロック」を識別するための条件
であり、白または黒と認められる画素があり、その画素
の輝度は最も多く現れる画素の輝度と一致し、そのブロ
ックの最大輝度と最小輝度の差が所定値より大きく、か
つ、連続した階調部分をもたないとき、2値画像領域の
ブロックであると判定する。
【0071】上述の条件2における(Lmax - Lmin > 32)
は、写真の輪郭が淡い階調を持った場合(写真領域が白
に近いレベルである場合)に、これを含むブロックを2
値ブロックと判定しないために加えた。
【0072】以上説明したブロックの像域判定手順をま
とめると、図4のようになる。すなわち、上述の条件1
を満足するか否かを判定し(ステップ200)、満足する
場合には2値ブロックと判定し(ステップ240)、満足
しない場合には、周囲の3つのブロックが全部2値ブロ
ックであるか否かを判定する(ステップ210)。全部の
ブロックが2値ブロックでない場合には中間調ブロック
と判定し(ステップ230)、全部のブロックが2値ブロ
ックのときは、条件2を満足するかを判定し(ステップ
220)、満足する場合には2値ブロックと判定し(ステ
ップ240)、満足しない場合には、中間調ブロックと判
定する(ステップ230)。
【0073】文字と写真の混在画像数種類について実験
した結果、条件1と条件2によって、文字領域の98%〜9
9%は2値ブロックと判定し、写真領域はその輪郭部も含
めてすべて中間調ブロックと判定した。テストで使用し
た画像の文字領域はフィルタで少しぼかした。また、文
字部分を0,255から成る理想的な2値画像とすると100
%、2値ブロックと判別した。写真画像では、像域判定
結果は100%、中間調と判定したので、どの方式も同一結
果である。文字画像での優位性は明らかである。文字画
像では100%、2値画像と判定している。また混在画像で
は、文字領域のうち、理想的2値画像と多少ぼかした部
分ではブロックの99%を2値画像ブロックと判定した。
写真部分とぼけ具合を大きくした文字部分では100%、中
間調ブロックと判定した。
【0074】(実施の形態3)図5は本発明の実施の形
態3にかかる画像符号化装置の具体的構成を示すブロッ
ク図である。基本的構成は図2に示されるものと同様で
ある。
【0075】図5の画像符号化装置は、ブロック化回路
1010と、2次元DCT回路1020と、メモリ1030と、量子化
器/演算器1040と、量子化テーブル1050と、シフトレジ
スタ1060と、統計モデル用メモリ1070と、適応型算術符
号器1080と、選択器1090と、像域判定回路1110と、2値
化回路1120と、メモリ1130と、コンテクスト生成器1140
と、タイミング制御部1202とを具備している。
【0076】入力画像データは、ブロック化回路1010に
より8x8画素配列にブロック化する。像域判定回路11
10は、ブロック毎に対象ブロックが2値画像であるか、
そうでないかを判定する。
【0077】符号化手順としてはまず、ブロックの属性
を示す像域判定フラグ1150を符号化する。その後に,2
値画像でないと判断した場合は信号1160によって2次元D
CT処理を起動し、JPEG同様の変換符号化を行う。DCT変
換係数はメモリ1030に一時的に蓄積される。そして、図
6のようなジグザグスキャン方式のアドレス指定によっ
てデータが順次、読み出され、量子化器/演算器1040に
供給される。上述のジグザグスキャンによるアドレス指
定は、量子化器/演算器1040が行う。
【0078】量子化器/演算器1040は、量子化テーブル
1050に格納されているテーブル値を量子化参照値として
用いて量子化を行い、続いて、データの丸め演算を行
う。量子化テーブル値の一例が図8に示されている。
【0079】一方、2値画像と判定した場合には、像域
判定回路1110は、信号1170によって2値化処理回路1120
を起動する。2値画像データはメモリ1130に一時的に蓄
積される。そして、注目するブロックの内部を、図7に
示すようにラスタスキャンしながら、データを読み出
し、JBIGの規格である3ラインテンプレートを使って2
値化データを算術符号化する。なお、コンテクスト生成
器1140は、1つのブロック内の64画素について白データ
であるか黒データであるかという情報(統計情報)を統
計モデル用メモリ1070に与える。
【0080】以上の処理をブロック毎に繰り返すと、画
像の局所的性質に応じてDCT変換と2値化を選択的に実施
できる。
【0081】続いて、量子化器/演算器1040の出力は、
シフトレジスタ1060でパラレル/シリアル変換され、選
択器1090の入力信号となる。パラレル/シリアル変換す
るのは、適応型算術符号器1080が2値の算術符号器であ
るため、これに適合するように入力形式を整えるためで
ある。
【0082】選択器1090の3つの入力のうちのいずれか
が選ばれて適応型算術符号器1080の入力シンボルとな
る。選択信号やタイミング信号は、タイミング制御部12
02から出力される。
【0083】算術符号化には入力シンボルに応じた統計
モデルが必要である。統計モデル用メモリ1070には、DC
T係数、2値画像用モデル、識別フラグ用の統計モデル
がそれぞれ記憶されている。適応型算術符号器1080は、
統計モデル用メモリ1070を参照し、必要に応じてその内
容を書き換えながら符号化処理を実行し符号データを出
力する。
【0084】図9は適応型算術符号器の要部の構成を示
す。
【0085】算術符号化のためには確率推定のための統
計データが必要である。統計モデル用メモリ1200は、ブ
ロック識別フラグ用コンテクストテーブル(例えば1バ
イト)と、DCT後の変換係数のうちのDC成分用コンテク
ストテーブルD2と、AC成分用コンテクストテーブルD3
と、2値画像符号化用コンテクストテーブルD4とを有す
る。
【0086】各コンテクストテーブルの1バイトは、符
号1210で示すように、MPS(優勢シンボル)値(1ビッ
ト)と確率推定器のインデックス(7ビット)とで構成
される。
【0087】確率推定器1220からは、劣性シンボル(LP
S)の領域幅にあたるQe値が、算術符号器に出力される。
算術符号器では、入力シンボルとMPS値、Qe値とから演
算を行い、入力シンボル列の生起確率に対応する2進少
数点座標を符号データとして出力する。本実施例の入力
シンボルは、ブロック識別フラグ、DCTにより得られる
変換係数のDC成分とAC成分、および2値化データであ
る。
【0088】図10は算術符号化の概念を説明するための
図である。この図は、符号化シンボル系列「0100」の各
ビットについて、参照画素を用いた優勢シンボルによる
確率推定が4回連続してはずれた場合に、長さ「1」の
数直線を各々の劣性シンボルが生起される確率で分割し
ていった場合の代表点Cが対応する算術符号であること
を表している。このように、数直線を分割していく処理
の繰り返しによって符号の生成が行われ、異なる種類の
シンボルも2進小数点として統合されて符号化される点
で、算術符号は情報の多重化に適する。
【0089】以上が図5の画像符号化装置の動作の概要
である。次に、算術符号化の具体的動作について、識別
フラグの符号化,中間調画像データの符号化,2値画像
データの符号化の順に説明する。
【0090】まず、識別フラグの符号化について説明す
る。像域判定の結果、文字領域(2値領域)のブロック
と判定された場合には「1」をフラグとして符号化し、
文字領域(2値領域)でない場合(つまり、中間調領域
の場合)には、「0」をフラグとして符号化する。
【0091】ここで、「1」を符号化する手順が図11に
示される。つまり、フラグ用統計モデルにおいて、
「1」が優勢シンボルとなっていれば(ステップ210
0)、MPS(優勢値)として符号化される(ステップ2
110)。一方、「1」が優勢シンボルでない場合は、L
PS(劣性値)として符号化される(ステップ2120)。
算術符号は推定を誤ったペナルティとして符号を生成す
るので、符号は、主に、ステップ2120の場合に生成され
る。
【0092】また、「0」を符号化する手順が図12に示
される。つまり、フラグ用統計モデルにおいて、「0」
が優勢シンボルとなっていれば(ステップ2200)、MP
S(優勢値)として符号化される(ステップ2210)。一
方、「0」が優勢シンボルでない場合は、LPS(劣性
値)として符号化される(ステップ2220)。算術符号は
推定を誤ったペナルティとして符号を生成するので、符
号は、主に、ステップ2220の場合に生成される。
【0093】なお、以上の説明では識別フラグにより示
される情報が2つであったが、3つ以上の場合も同様に
して算術符号化できる。例えば、中間調領域のデータに
ついてj個の量子化テーブルが用意されていて、そのう
ちの一つを用いて量子化したような場合、どの量子化テ
ーブルを使用したかという識別情報を算術符号化して送
付したいという場合(適応化量子化の場合)がある。
【0094】このような場合の、量子化テーブル識別情
報の符号化手順の一例を図13に示す。ここでは量子化テ
ーブル(またはスケーリングファクタ)はj種類あり、
それにインデックスを付けて識別するものとする。
【0095】量子化テーブルが切り替わることは、その
インデックスが変化することなので、その差分を計算し
てΔjとする(ステップ2300)。Δjがゼロかどうかを
判定し(ステップ2310)、ゼロならば「0」を符号化す
る。この場合は、使用するスケーリングファクタ(量子
化テーブル)には変化がないことを意味し、したがっ
て、受信側では、今まで使用していたスケーリングファ
クタ(量子化テーブル)を使用すればよい。。
【0096】一方、Δjがゼロでなければ、「1」をコ
ード化し(ステップ2330)、次に、Δjの符号がプラス
であるかマイナスであるかを判定して、同様に「0」も
しくは「1」でで符号化する(ステップ2350,2360)。
最後に、Δjの絶対値を符号化する(ステップ2370)。
なお、Δjの絶対値を符号化するには、その2進数を桁
毎に“0”であれば「0」を符号化し、“1”であれば
「1」をで符号化すればよい。これらの処理に必要なコ
ンテクストは、Δjがゼロの符号化用、正負の符号化
用、それに絶対値の各桁用に用意すればよく、せいせい
数バイトのメモリが必要なだけである。つまり、このよ
うな方法によれば、使用する量子化テーブル(スケーリ
ングファクタ)が切り替わったときにのみ数ビット程度
(logj程度)の符号が出力される。したがって、従来の
方式よりも必要とされる構成が簡素化され、符号量少な
くなって効率的に符号化できるという利点がある。
【0097】次に、像域判定の結果、中間調画像のブロ
ックと判定された場合の算術符号化の具体例について説
明する。
【0098】第jブロックのDC成分S0,0,jは直前ブロッ
クのDC成分S0,0,(j-1)との差をとり、Δj= S0,0,(j-1)
- S0,0,j がその直前の差分Δj-1の値によって、Δj-1
がゼロか、±small,±largeの5つにクラス分けしてい
る。 S0,0,(j-1)の初期値はゼロとする。各クラス毎に
Δjがゼロかどうか、ゼロでなければプラスかマイナス
かが符号化され、その後に絶対値が桁毎に符号化され
る。この算術符号化処理に必要とするコンテクスト数は
各クラス4個必要で、計20個である。1つのコンテクス
トは1バイトで算術符号化に必要な統計量が表されるの
で,DC成分を符号化するための20バイトのコンテクスト
メモリが統計モデル用メモリ1070に含まれている。
【0099】AC成分は量子化によってゼロになる成分が
多いので、63個の成分のうち、ある成分以降がすべてゼ
ロになる状態を1つのシンボルとしてEOB(End of Bloc
k)と定義する。符号化手順はまずEOBかどうか判定し,
そうであればEOBを示すため「1」を符号化する。そう
でなければ,そのことを示す「0」の符号化を行う。本
実施例で採用している適応型算術符号器1080は2進算術
符号器なので,符号化対象を2つのクラスに分離しなが
ら符号化する。どちらのクラスであるかを、「0」もし
くは「1」で符号化していく。その後、AC成分ごとに値
がゼロか、ゼロでなければプラス/マイナスを符号化
し、その後に絶対値を符号化する。AC成分インデックス
(1〜63)毎に上記のEOB判定,ゼロ判定,正負の符号
化,絶対値の符号化を繰り返す。コンテクストは成分イ
ンデックス毎にクラス分けする。DC成分より複雑で合計
276個のコンテクストから成る。このコンテクストメモ
リも統計モデル用メモリ1070に含まれている。
【0100】以上の中間調ブロックの算術符号化の手順
をまとめると、図14のようになる。量子化テーブル情
報等の各種の識別情報を符号化し(ステップ3000)、D
C成分を符号化し(3010)、AC成分を符号化する(ス
テップ3020)。
【0101】次に、2値画像ブロックの算術符号化につ
いて具体的に説明する。
【0102】前述したように、像域判定回路1110で対象
ブロックが2値画像と判定されると,信号1170によって
2値化回路1120が起動され,画素Pj,kの値としきい値12
8を比較し2値化する。2値化した画像データはメモリ1
130に記憶される。コンテクスト生成器1140は,符号化
画素(符号化シンボル)周辺の参照画素10画素の値で10
24個のクラス分けを行う。符号化シンボルは信号1180で
あり,選択器1090を通って算術符号器の入力シンボルと
なる。
【0103】図15に、ブロックの位置関係と2値データ
符号化に必要となる参照画素の配置(テンプレート)を
示す。符号化対象ブロックをB(j,k)とし,図示したよう
にその左,左上,真上のブロックを、それぞれB(j,k-
1), B(j-1,k-1), B(j-1,k)とする。“?”を符号化シン
ボルとすると、その周囲の“X”が参照画素を表す。JB
IGの3ラインテンプレートの参照画素配置を採用した。
B(j,k)からはみ出した参照画素のうち、 B(j-1,k-1), B
(j-1,k)に属するものは、画像を参照せずすべて“0”
とした。中間調ブロックはDCT変換され,逆変換によっ
て元の画像には戻らない。それを2値化しても符号器と
復号器とで参照値が異なり、別のコンテクストになって
しまうことがあるのでこのようにB(j,k)の周囲はすべて
白画素とみなすようにした。このようにするのが最も簡
単である。2値化後は、“0”で白を表すことにする。
こうすることよって圧縮率は多少低下するが、メモリ容
量を減らすことができる。
【0104】但し、左のブロックB(j,k-1)が2値画像ブ
ロックであれば、B(j,k-1)にかかる参照画素は実際の画
素を参照し、B(j,k-1)が中間調ブロックの時には白画素
とするのが望ましい。周辺参照画素を全部白とみなすの
は最も簡単な方法であるが、上述の問題が生じないとき
は、なるべく実際の画像を参照し圧縮率を上げるように
するものである。同じようにして参照画素がB(j-1,k-
1), B(j-1,k)にかかる場合も、ブロックが2値画像の場
合には、実際の画素を参照するようにすれば圧縮率は改
善できる。
【0105】B(j,k-1)が中間調ブロックか2値であるか
は、符号化しながら逐次、ブロック識別フラグを記憶し
ていく。ここで、「ブロック毎に符号化していく」方法
として、本実施の形態では、図16(a)に示すようなスト
ライプという概念を導入し、各ストライプ毎に符号化を
実施する方法を採用した。すなわち、本実施の形態で
は、処理ストライプと直前のストライプに属するブロッ
クの識別フラグをメモリに記憶している。ここで、「ス
トライプ」とは、上述のとおり8ラインx1ライン画素
数の配列のことである。
【0106】図16(a)では、各ブロック4010〜4040に渡
る1行分の帯がストライプ4050ということになる。図16
(b)は、ストライプ毎の識別情報を記憶するためのライ
ンメモリを示している。図示されるように、ラインメモ
リとして、少なくとも2ストライプ分のメモリ(4060,4
070)を用意しておく。
【0107】画素の符号化はブロックの左上画素から右
に8画素符号化する。次にその下の8画素を同様に符号
化する。これを繰り返し,64画素符号化して1ブロック
の符号化が終了する。1画素の符号化演算はJBIGと同一
である。
【0108】図17に、1ストライプの符号化処理の手順
を示す。
【0109】ステップ5010はストライプ先頭の初期化処
理である。DC差分の基準値(このフローではDCi-1)の
クリア,その他の初期化を行う。ステップ5020では、画
像メモリから画素を1ブロック読み込み、それと同時に
ヒストグラムに関する統計量を抽出する。その統計量か
らステップ5030で像域判定を行う。ステップ5040で判定
結果をメモリに記憶する。ステップ5050で判定結果によ
り分岐する。2値ブロックであればステップ5060で、そ
れを示すフラグを「1」で符号化する。ステップ5070は
1ブロックの画素の符号化である。ステップ5080は,次
の中間調ブロックの符号化のためにDC差分の基準値(DC
i-1)をクリアする。2値画像ブロックの次の中間調ブ
ロックは,ストライプの第1ブロックと同じ初期条件と
した。ステップ5090〜ステップ5110は中間調ブロックの
符号化である。ステップ5120で1ストライプの終了判断
をして,終わっていなければ以上のことを繰り返す。1
ストライプの符号化が終了すると、ステップ5130で1ス
トライプ分のブロック識別フラグのメモリ値を更新す
る。これは、図16(b)の2本のラインメモリ間のデータ
の移し替えを意味する。以上で符号化が終了する。
【0110】次に、本実施の形態の圧縮率について他方
式との比較結果を含めて説明する。図18は圧縮性能の比
較結果をまとめたものである。実験に使用したテスト画
像は以下の3種類である。 文字画像:英文画像(CCITT#1)の文字の詰まった部分
を,256X256画素切り出し、フィルタ処理をかけてエッ
ジを多少ぼかしたものである。 写真画像:256X168画素サイズの人物彫刻写真である。 混在画像:256X168画素サイズの写真画像2枚を文字画
像に合成した。全体のサイズは512X512画素である。文
字領域は3つに分かれ,1つは理想的な2値画像(0,25
5から成る)であり、1つは上記の文字テスト画像と同
じく多少ぼかした部分であり、もう一つはぼけの程度を
前者より大きくしたものである。
【0111】比較の対象となる符号化方式は3つある。
第1番目(図18の一番左に示される方式)は、DCT+量
子化+算術符号化方式である。これはJPEGの拡張モード
と同じ構成である。量子化テーブルは図8に示されるも
のを使用した。2つ目の方式(図18の中央に示される方
式)は、適応型量子化(画像の局所局所の性質に応じて
DCTの量子化参照値を変化させる方式)を採用したもの
である。中間調ブロックは図8の量子化テーブルを使
い、2値画像ブロックに対してはこの量子化テーブルを
scaling factor=3でスケーリングした。したがって,図
3の1/3の設定値で量子化される。3つ目の方式(図18
で一番右側に示される方式)が本実施の形態の方式であ
る。
【0112】図18をみると、混在画像に対して本実施の
形態の方式は、適応量子化よりも3倍圧縮率が高いこと
がわかる。写真画像では,像域判定結果は100%,中間調
と判定したので、どの方式も同一結果である。また、文
字画像については、本実施の形態の方式の優位性は明ら
かである。文字画像では100%,2値画像と判定してい
る。また混在画像では、文字領域のうち、理想的2値画
像と多少ぼかした部分ではブロックの99%を2値画像ブ
ロックと判定した。写真部分とぼけ具合を大きくした文
字部分では100%,中間調ブロックと判定した。
【0113】適応的量子化による復元画像は,scaling
factor=3としても,文字周辺に僅かにモスキートノイズ
が現れた。誤差拡散処理すると、それが黒の孤立点とな
る。本実施例では復元画像の文字部分は理想的な2値画
像となり、誤差拡散処理を通しても何の問題も見られな
かった。すなわち、画質,圧縮率ともに適応化させるこ
とができた。
【0114】(実施の形態4)図19は、実施の形態4に
かかるファクシミリ装置の構成を示す図である。
【0115】ファクシミリ装置101は、ホストプロセッ
サ102と、MH/MR/MMR符号/復号化回路103と、
解像度変換回路104と、QM(算術)符号/復号化回路1
05と、画像ラインメモリ106と、符号メモリ107と、モデ
ムなどの通信インタフェース(電話回線113等を用いた
有線伝送のためのインタフェースとして機能する)と、
スキャナ等の画像入力装置111と、プリンタなどの画像
記録/表示装置112と、を具備し、各ブロックは内部バ
ス109,110を介して相互に情報の授受を行うことができ
る。
【0116】前掲の実施の形態で説明した符号化,復号
化を行う回路は、QM(算術)符号/復号化回路105に
搭載されている。
【0117】本発明にかかる符号化/復号化回路は、基
本的にはJPEG,JBIGという信頼性の高い既存の方式を用
いるので構成は比較的簡単であり、小型化や低コスト化
が要求されるファクシミリ装置においても、十分に搭載
可能である、したがって、普及型のファクシミリ装置の
通信性能の向上に寄与する。
【0118】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では2値画
像であるか中間調画像であるかの判定を行い、それぞれ
に適した符号化を実行するため、写真と文字の混在画像
の符号化において、写真領域はJPEG同様に効率よく圧縮
され、一方、文字領域は画質も高く従来の数倍の圧縮率
が実現されるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかる画像符号化装置
の構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態2にかかる画像符号化・復
号化装置(画像通信装置)の構成を示すブロック図
【図3】伝送される符号のフォーマット例を示す図
【図4】像域判定処理の手順を示す図
【図5】本発明の実施の形態3にかかる画像符号化装置
の構成を示すブロック図
【図6】DCT変換係数を読み出す際のアドレス指定方式
(ジグザグスキャン方式)を説明するための図
【図7】 2値画像のブロックについてのデータ読み出
し方式(ラスタスキャン方式)を説明するための図
【図8】量子化テーブル値(量子化参照値)の値の一例
を示す図
【図9】算術符号器の要部構成を示す図
【図10】算術符号の符号化原理を説明するための図
【図11】識別情報(フラグ)の算術符号化の一例の手
順を示す図
【図12】識別情報(フラグ)の算術符号化の他の例の
手順を示す図
【図13】識別情報(フラグ)の算術符号化の他の例の
手順を示す図
【図14】中間調画像のブロックの符号化手順を示す図
【図15】2値画像のブロックの符号化に用いられる参
照画素の配置を示す図
【図16】2値画像のブロックの符号化の具体例を説明
するための図
【図17】2値画像のブロックの符号化の具体的手順を
示す図
【図18】実施の形態2にかかる符号化方式の効果を他
の方式と比較して示す図
【図19】本発明の実施の形態4にかかるファクシミリ
装置の構成を示す図
【符号の説明】
1 混在画像 2 中間調画像領域 3 2値画像領域 4 スキャナ 5 変換処理回路 6a,6b 変換処理部 7 像域判定回路 8 算術符号器

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力画像データを所定サイズのブロック
    を単位として像域判定し、この像域判定の結果、前記入
    力画像データが中間調領域と判定された場合にはその画
    像データに対して直交変換・量子化処理を施して第1の
    符号化シンボルを得、前記入力画像データが2値領域と
    判定された場合にはその画像データに対して2値化処理
    を施して第2の符号化シンボルを得、前記像域判定の結
    果を示す識別フラグと前記第1または第2の符号化シン
    ボルとを順次、算術符号器に入力し、算術符号化を行う
    ことを特徴とする画像符号化方法。
  2. 【請求項2】 算術符号化に必要な統計モデルとして、
    前記識別フラグ用モデルと、前記第1の符号化シンボル
    用モデルと、前記第2の符号化シンボル用モデルと、を
    有することを特徴とする請求項1記載の画像符号化方
    法。
  3. 【請求項3】 前記像域判定は、対象ブロックに含まれ
    る画素の輝度分布を用いて行われることを特徴とする請
    求項1または請求項2記載の画像符号化方法。
  4. 【請求項4】 前記像域判定は、各ブロック画像データ
    に直交変換を行って得られた係数の分布に基づいて行わ
    れることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに
    記載の画像符号化方法。
  5. 【請求項5】 下記条件によって、そのブロックが2値
    画像のブロックであるか否かを判定することを特徴とす
    る請求項3記載の画像符号化方法。 条件 以下の〜のいずれかを満たす場合に、2値画像のブ
    ロックであると判定する。 ブロックに含まれる複数の画素の中に、黒画素とみな
    すしきい値以下の輝度をもつ画素および白画素とみなす
    しきい値以上の輝度をもつ画素が存在し、かつ、前記ブ
    ロックに含まれる画素の輝度ヒストグラムにおいて輝度
    が連続する部分がない。 ブロックに含まれる複数の画素の中に、黒画素とみな
    すしきい値以下の輝度をもつ画素が存在し、そのような
    画素の数が前記ブロック内の全画素数に対して占める割
    合が所定値を越えている。 ブロックに含まれる複数の画素の中に、白画素とみな
    すしきい値以上の輝度をもつ画素が存在し、そのような
    画素の数が前記ブロック内の全画素数に対して占める割
    合が所定値を越えている。
  6. 【請求項6】 前記像域判定は、前記対象ブロック内に
    おける画像データの輝度の分布と、前記対象ブロックの
    周囲に位置するブロックの属性とに基づいて行われるこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2記載の画像符号
    化方法。
  7. 【請求項7】 下記条件によって、そのブロックが2値
    画像のブロックであるか否かを判定することを特徴とす
    る請求項6記載の画像符号化方法。 条件 以下の条件1を満たす場合、あるいは条件2を満たす場
    合に2値画像のブロックであると判定する。 条件1 注目するブロックに含まれる複数の画素の中に、黒画
    素とみなすしきい値以下の輝度値をもつ画素および白画
    素とみなすしきい値以上の輝度をもつ画素が存在し、か
    つ、前記ブロックに含まれる画素の輝度ヒストグラムに
    おいて輝度が連続する部分がない。 注目するブロックに含まれる複数の画素の中に、黒画
    素とみなすしきい値以下の輝度値をもつ画素が存在し、
    そのような画素の数が前記ブロック内の全画素数に対し
    て占める割合が所定値を越えている。 注目するブロックに含まれる複数の画素の中に、白画
    素とみなすしきい値以上の輝度値をもつ画素が存在し、
    そのような画素の数が前記ブロック内の全画素数に対し
    て占める割合が所定値を越えている。 条件2 注目するブロックをB(j,k)とし、このブロックの周
    囲に位置する3つのブロックをB(j,k-1)、B(j-
    1,k-1)、B(j-1,k)とする場合に、前記周囲に位置
    する3つのブロックがすべて2値画像のブロックであっ
    て、かつ、以下のまたはのいずれかを満たす場合
    に、前記注目するブロックが2値画像のブロックである
    と判定する。 ブロックに含まれる画素の中に、黒画素とみなすしき
    い値以下の輝度値をもつ画素が存在し、かつ、そのよう
    な画素の輝度がそのブロック内で最も多くみられる輝度
    に一致し、かつ、前記ブロック内の画素の輝度値の最大
    値と最小値との差が所定のしきい値より大きく、かつ、
    前記ブロックに含まれる画素の輝度ヒストグラムにおい
    て輝度が連続する部分がない。 ブロックに含まれる画素の中に、白画素とみなすしき
    い値以上の輝度値をもつ画素が存在し、かつ、そのよう
    な画素の輝度がそのブロック内で最も多くみられる輝度
    に一致し、かつ、前記ブロック内の画素の輝度値の最大
    値と最小値との差が所定のしきい値より大きく、かつ、
    前記ブロックに含まれる画素の輝度ヒストグラムにおい
    て輝度が連続する部分がない。
  8. 【請求項8】 請求項1〜請求項7のいずれかに記載の
    画像符号化方法を実施して得られる符号を送信し、受信
    側で算術復号器を用いて復号し、前記像域判定の結果を
    示す識別フラグを参照して符号化とは逆の処理を施して
    画像データを復元することを特徴とする画像通信方法。
  9. 【請求項9】 受信側において、復元されたデータに対
    して、そのデータの属性に応じた所定の処理をさらに施
    すことを特徴とする請求項8記載の画像通信方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜請求項7のいずれかに記載
    の画像符号化方法を実施する画像符号化装置。
  11. 【請求項11】 画像データが切り出されたブロックが
    中間調画像領域であるか2値画像領域であるかを判定す
    る像域判定手段と、中間調画像領域につていの前記画像
    データに対して直交変換を行う直交変換手段と、この直
    交変換手段から出力される変換係数を量子化参照値を用
    いて量子化する量子化手段と、2値画像領域についての
    前記画像データに対して2値化処理を行う2値化手段
    と、前記像域判定手段から出力されるフラグシンボル,
    前記量子化手段からの出力される量子化シンボル,前記
    2値化手段から出力される2値化シンボルのいずれか一
    つを選択する選択手段と、この選択手段を介して入力さ
    れる入力シンボルの算術符号化処理を行う適応型算術符
    号化手段と、この適応形算術符号化手段による入力シン
    ボルの算術符号化処理時に参照される統計モデルを記憶
    するモデル記憶手段と、前記像域判定手段からの判定結
    果に基づき前記選択手段を制御するタイミング制御手段
    と、を具備することを特徴とする画像符号化装置。
  12. 【請求項12】 前記モデル記憶手段は、書き換え可能
    な単一のRAMにより構成され、前記フラグシンボルに
    対応した第1の統計領域と、前記量子化シンボルに対応
    した第2の統計領域と、前記2値化シンボルに対応した
    第3の統計領域に区分されていることを特徴とする請求
    項11記載の画像符号化装置。
  13. 【請求項13】 請求項8または請求項9記載の画像通
    信方法を実施する画像通信装置。
  14. 【請求項14】 画像通信装置は、画像読み取り手段
    と、画像形成手段と、通信インタフェース手段とを具備
    するファクシミリ装置であることを特徴とする請求項1
    3記載の画像通信装置。
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