JPH11284862A - 画像符号化方法および画像符号化装置 - Google Patents

画像符号化方法および画像符号化装置

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JPH11284862A
JPH11284862A JP10054898A JP10054898A JPH11284862A JP H11284862 A JPH11284862 A JP H11284862A JP 10054898 A JP10054898 A JP 10054898A JP 10054898 A JP10054898 A JP 10054898A JP H11284862 A JPH11284862 A JP H11284862A
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JP10054898A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Horie
等 堀江
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Panasonic System Solutions Japan Co Ltd
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Matsushita Graphic Communication Systems Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 混在画像の符号化に際し、文字画像等の
2値画像についても適応処理を容易に行うこと。 【解決手段】 混在画像10について、判定回路70で
像域判定を行い、その判定結果に応じて、条件を異なら
せたり処理を異ならせたりして、適応化した符号化を実
施する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像符号化方法およ
び画像符号化装置に関し、特に、写真画像(中間調画
像)と文字画像(2値画像)が混在した画像の符号化に
適した符号化方法および符号化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、写真のような自然画像の符号化に
は離散コサイン変換(DCT)を用いたJPEG方式(ITU T。8
1)が一般的である。JPEG方式は8画素×8画素を2次元D
CTの単位とし、変換後の画質に影響の少ない高周波成分
を粗く量子化し、量子化結果をDC成分、AC成分別々にエ
ントロピー符号化する方式である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】DCT変換符号化は、
上述したように、写真のような階調が連続的に変化する
画像には適性が高いが、文字画像のような2値画像では
高周波成分が多いので効率よく圧縮することができな
い。また、伝送する符号量を減らすべく高周波成分を一
律に粗く量子化すると情報の損失が多くなり、場合によ
っては再現された2値画像に関して所望の品質が得られ
ないことがある。
【0004】本発明は、混在画像の画像データを符号化
する際、2値画像についても、効率的かつ効果的な符号
化を行うことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の画像符号
化方法の発明は、入力画像データを所定サイズのブロッ
クを単位として像域判定し、この像域判定の結果を示す
識別フラグと前記画像データに所定の処理を行って得ら
れるシンボルとを順次、算術符号器に入力して算術符号
化を行うようにした。
【0006】混在画像の画像データについて、その画像
データが切り出されたブロック(像域)の属性(例え
ば、2値領域であるか中間調領域であるか)を判定し、
判定された属性に応じた処理を施すので、その画像デー
タの属性に適応した処理を容易に行える。また、算術符
号化は、長さ「1」の数直線を再帰的に分割した位置を
示す2進小数点を符号とするので、入力シンボルの種類
がどのようなものであっても、入力シンボルがもつ情報
は2進小数点の符号に埋め込まれ、統合化されて符号化
される。したがって、判定結果を示す識別フラグと所定
の処理後のシンボルの入力順序さえ明確であれば、それ
らを何ら区別することなく符号化できるので、余分な情
報の符号化の必要がなく、圧縮率の点で有利である。
【0007】請求項2記載の画像符号化方法の発明で
は、請求項1記載の発明において、前記所定の処理を行
って得られるシンボルは、前記画像データを直交変換
し、その結果出力される変換係数を量子化して得られる
量子化データであることを特徴とするものである。
【0008】DCT変換のような直交変換を施して空間
周波数成分を電気的な周波数成分に変換して処理を行う
方式(JPEG方式)において、混在画像に対する適応
化処理を効果的に行うことができる。
【0009】請求項3記載の画像符号化方法の発明は、
請求項2記載の発明において、前記量子化に際し、前記
像域判定結果に応じて使用する量子化参照値を選択する
ようにした。
【0010】像域判定の結果に応じて、量子化の粗さを
変化させることによって算術符号化するべき情報量を制
御し、適応化処理を行うものである。これにより、圧縮
率に重点をおく場合や復元画像の画質に重点をおく場合
等、状況に応じて適切な適応化処理を行うことができ
る。
【0011】請求項4記載の画像符号化方法は、請求項
3記載の発明において、前記量子化参照値は量子化テー
ブル値にスケーリングファクタの逆数を乗算することに
より決定され、前記像域判定の結果に応じて前記スケー
リングファクタの値を選ぶことによって前記量子化参照
値の選択が実現されるようにした。
【0012】共通の量子化テーブルを使用し、スケーリ
ングファクタを用いて量子化参照値を適宜、変化させる
ので、適応化が容易であり、また、構成も簡略化され
る。
【0013】請求項5記載の画像符号化方法の発明は、
請求項1〜請求項4記載の発明において、前記像域判定
によって画像データが切り出されたブロックが2値画像
領域であるか中間調画像領域であるかが判定され、前記
像域判定は、前記ブロックにおける画像データの輝度の
分布に基づいて行われるようにした。
【0014】これにより、比較的容易に像域判定を行う
ことができる。
【0015】請求項6記載の画像符号化方法の発明は、
請求項1〜請求項4のいずれかに記載の発明において、
前記像域判定によって画像データが切り出されたブロッ
クが2値画像領域であるか中間調画像領域であるかが判
定され、前記像域判定は、各ブロック画像データに直交
変換を行って得られた係数の分布に基づいて行われるよ
うにした。
【0016】これにより、比較的容易に像域判定を行う
ことができる。
【0017】請求項7記載の画像符号化方法の発明は、
請求項5記載の発明において、下記条件によって、その
ブロックが2値画像のブロックであるか否かを判定する
ようにした。 条件 以下の〜のいずれかを満たす場合に、2値画像のブ
ロックであると判定する。 ブロックに含まれる複数の画素の中に、黒画素とみな
すしきい値以下の輝度をもつ画素および白画素とみなす
しきい値以上の輝度をもつ画素が存在し、かつ、前記ブ
ロックに含まれる画素の輝度ヒストグラムにおいて輝度
が連続する部分がない。 ブロックに含まれる複数の画素の中に、黒画素とみな
すしきい値以下の輝度をもつ画素が存在し、そのような
画素の数が前記ブロック内の全画素数に対して占める割
合が所定値を越えている。 ブロックに含まれる複数の画素の中に、白画素とみな
すしきい値以上の輝度をもつ画素が存在し、そのような
画素の数が前記ブロック内の全画素数に対して占める割
合が所定値を越えている。
【0018】これにより、正確に2値画像の判定を行え
る。
【0019】請求項8記載の画像符号化方法の発明は、
請求項1〜請求項4のいずれか記載の発明において、前
記像域判定は、前記ブロックにおける画像データの輝度
の分布と、像域判定の対象となるブロックの周囲に位置
するブロックの属性とに基づいて行われるようにした。
【0020】注目する周囲のブロックの属性も考慮し
て、判定条件を適応化させることによって、より正確な
判定を行える。
【0021】請求項9記載の画像符号化方法の発明は、
請求項8記載の発明において、下記条件によって、その
ブロックが2値画像のブロックであるか否かを判定する
ようにした。 条件 以下の条件1を満たす場合、あるいは条件2を満たす場
合に2値画像のブロックであると判定する。 条件1 注目するブロックに含まれる複数の画素の中に、黒画
素とみなすしきい値以下の輝度値をもつ画素および白画
素とみなすしきい値以上の輝度をもつ画素が存在し、か
つ、前記ブロックに含まれる画素の輝度ヒストグラムに
おいて輝度が連続する部分がない。 注目するブロックに含まれる複数の画素の中に、黒画
素とみなすしきい値以下の輝度値をもつ画素が存在し、
そのような画素の数が前記ブロック内の全画素数に対し
て占める割合が所定値を越えている。 注目するブロックに含まれる複数の画素の中に、白画
素とみなすしきい値以上の輝度値をもつ画素が存在し、
そのような画素の数が前記ブロック内の全画素数に対し
て占める割合が所定値を越えている。 条件2 注目するブロックをB(j,k)とし、このブロックの周
囲に位置する3つのブロックをB(j,k-1)、B(j-
1,k-1)、B(j-1,k)とする場合に、前記周囲に位置
する3つのブロックがすべて2値画像のブロックであっ
て、かつ、以下のまたはのいずれかを満たす場合
に、前記注目するブロックが2値画像のブロックである
と判定する。 ブロックに含まれる画素の中に、黒画素とみなすしき
い値以下の輝度値をもつ画素が存在し、かつ、そのよう
な画素の輝度がそのブロック内で最も多くみられる輝度
に一致し、かつ、前記ブロック内の画素の輝度値の最大
値と最小値との差が所定のしきい値より大きく、かつ、
前記ブロックに含まれる画素の輝度ヒストグラムにおい
て輝度が連続する部分がない。 ブロックに含まれる画素の中に、白画素とみなすしき
い値以上の輝度値をもつ画素が存在し、かつ、そのよう
な画素の輝度がそのブロック内で最も多くみられる輝度
に一致し、かつ、前記ブロック内の画素の輝度値の最大
値と最小値との差が所定のしきい値より大きく、かつ、
前記ブロックに含まれる画素の輝度ヒストグラムにおい
て輝度が連続する部分がない。
【0022】適応的条件設定により、より正確な像域判
定が可能となる。
【0023】請求項10記載の画像通信方法の発明は、
請求項1〜請求項9のいずれかに記載の画像符号化方法
を実施して得られる符号を送信し、受信側で算術復号器
を用いて復号し、前記像域判定の結果を示す識別フラグ
を参照して符号化とは逆の処理を施して画像データを復
元するようにした。
【0024】これにより、識別フラグに基づき、符号化
と逆のプロセスをたどって画像データを復元することが
できる。
【0025】請求項11記載の画像通信方法の発明は、
請求項10記載の発明において、受信側において、復元
されたデータに対して、そのデータの属性に応じた所定
の処理をさらに施すようにした。
【0026】受信側において、識別フラグの情報を活用
して画像データにフィルタリング処理やエッジ強調処理
等の特別な処理を施すことにより、復元画像の画質をさ
らに向上させることができる。
【0027】請求項12記載の発明は、請求項1〜請求
項9のいずれかに記載の画像符号化方法を実施する画像
符号化装置である。
【0028】これにより、混在画像に対して適応的な符
号化を行うことができ、また、算術符号による情報の統
合によって符号量も抑制できる。
【0029】請求項13記載の画像符号化装置の発明
は、入力画像データを所定サイズのブロックを単位とし
て像域判定する像域判定手段と、前記画像データに所定
の変換処理を施す変換手段と、像域判定の結果を示す識
別フラグおよび前記変換手段から出力されるシンボルが
順次入力される算術符号器とを具備する構成とした。
【0030】これにより、適応化されたJPEG方式の
符号化を行える。
【0031】請求項14記載の発明は、請求項10また
は請求項11記載の画像通信方法を実施する画像通信装
置である。
【0032】画像の属性に適応した処理を行うことによ
って、圧縮率や画質を向上させることができる。
【0033】請求項15記載の発明は、請求項14記載
の発明において、画像通信装置を、画像読み取り手段
と、画像形成手段と、通信インタフェース手段とを具備
するファクシミリ装置として構成した。
【0034】これにより、コンパクトかつ低価格という
要求を満足しつつ、ファクシミリ装置の性能を向上させ
ることができる。
【0035】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0036】(実施の形態1)図1(a)は実施の形態
1にかかる画像符号化装置の構成の概要を示す図であ
り、(b)は符号のフォーマット例を示す図である。
【0037】図1(a)に示されるように、本実施の形
態において符号化の対象となる画像10は、写真画像
(中間調画像)20と、文字画像(2値画像)30とが
混在した静止画像である。
【0038】画像符号化装置は、スキャナ40と、像域
判定回路70と、変換処理回路50と、算術符号器60
とを具備する。
【0039】スキャナ40は混在画像の情報を電気信号
(画像データ)として読みとる。像域判定回路70は、
読みとった画像データ61を所定サイズのブロックを単
位として像域判定を行う。「像域判定」はそのブロック
に属する画像データが中間調画像についてのデータであ
るか、あるいは2値画像についてのデータであるかを判
定する処理、すなわち、その画像データが切り出された
混在画像10上のブロックが中間調領域であるのか、あ
るいは2値画像の領域であるのかを判定する処理であ
る。
【0040】この像域判定は基本的には、ブロック内の
画素の輝度の分布を見て判定する。但し、2値画像と判
定した後も、水平方向のエッジが多いのか、垂直方向の
エッジが多いのか等の判定により、さらに複数通りに分
類することもある。また、一つのブロック内の画素のみ
ならず、周囲のブロックの属性(中間調画像のブロック
であるか、2値画像のブロックであるか)も考慮して注
目するブロックの判定を行うと、より正確な判定を行え
る。この点については後述する。
【0041】像域判定回路70による判定結果を示すフ
ラグ(識別情報)62は、変換処理回路50に送出され
る。変換処理回路50は、例えば、DCT(離散コサイ
ン変換)を行って空間周波数成分を電気的な周波数成分
に変換し、変換係数を量子化する。この量子化の際、例
えば、像域判定回路70による判定の結果に応じて量子
化参照値(量子化の基準となる値であり、量子化参照値
が小さいほど高精度の量子化となり、大きいと粗い量子
化となる)が適応的に変化する。この例では、像域判定
の結果に応じて、「条件が異なる処理」を行うことにな
る。
【0042】また、変換回路50が、例えばDCT回路
および量子化回路と、2値化回路とを具備し、像域判定
の結果、そのブロックが2値画像のブロックであると判
定された場合にはそのブロックに属する画像データに対
して2値化処理を行い、中間調画像のブロックと判定さ
れた場合にはDCTおよび量子化を行うというふうに、
像域判定の結果に応じて、「異なる処理」を行うように
してもよい。
【0043】算術符号器60は、像域判定回路70から
出力される判定結果を示す識別情報(図1では符号62
がこれに相当する)と、変換回路50から出力される変
換値(シンボル系列)とを順次に算術符号化する。すな
わち、図1(b)に示すように、変換値(シンボル系
列)の算術符号90の先頭には、そのシンボルの属性を
示す識別情報の算術符号80が付加されることになる。
復号化側では、この順番のとおりに算術復号化し、識別
情報(フラグ)に応じて逆変換を行い、画像データを復
元する。
【0044】本実施の形態において、算術符号化を採用
するのは、算術符号化が、異なる種類の情報の多重化処
理に適しているからである。すなわち、像域判定結果を
示す識別情報(ブロック識別情報)は、量子化データ等
とは異なる種類の情報である。このような種類の異なる
情報を、仮にハフマン符号で符号化すると、情報量が増
え、圧縮率が低下し、また、データの復元に要する処理
も複雑となる。
【0045】つまり、ブロックの識別情報は、ハフマン
符号系列に現れない符号によって一意的に識別できなけ
ればならない。例えば、JPEGやJBIGでは制御符号は0xFF
**と定義され、**の部分で0x00の設定を除いて、制御コ
ードの意味を表すようになっている。この方式を採用す
ると制御コードで2バイト必要になり、その後にブロッ
ク識別情報が1バイト程度は必要になる。また、制御の
都合上0xFF**は1ブロックの符号の間のバイト境界に位
置した方が分離しやすいので、そのための付加ビットも
必要になる。したがって、量子化テーブル情報を表すの
に4バイト程度必要であり、識別情報が切り替わる毎に
オーバヘッドが増加するという問題が生じる。また、前
述したように付加ビットを付けるため制御が複雑になる
という問題も生じる。
【0046】これに対し、算術符号は1つのシンボルを
符号化する度に、長さ「1」の数直線の2分割を繰り返
し、分割された区間内の代表点を2進少数で表し小数点
以下のコードを符号とするものであり、この符号化原理
に起因して、算術符号は異なる情報源から出力されるシ
ンボルを符号化すると同時に、異なる情報を多重化しや
すいという性質をもっている。つまり、異なる種類の情
報であっても、2進小数点符号に埋め込みながら統合し
て符号化ができ、多重化に特別な仕組みが必要ないとい
う利点がある。
【0047】したがって、本実施の形態では、算術符号
を使ってブロック識別情報と変換係数の符号とを算術符
号系列の中に多重化し、適応化処理を容易に行えるよう
に構成したものである。
【0048】次に、像域判定回路70における像域判定
の手順の具体例について説明する。本実施の形態では、
この像域判定の結果に応じて多様な適応化処理を実現す
るので、その前提として、正確な像域判定を行うことが
極めて重要となる。
【0049】像域判定は、8画素x8画素(合計で64
画素)のブロック(これが符号化の対象となる)を単位
として行われる。
【0050】図2において、符号化対象ブロック(すな
わち、像域判定の対象となるブロック)をB(j,k)と
し、図示したようにその左、左上、真上のブロックを、
それぞれB(j,k-1)、 B(j-1,k-1)、 B(j-1,k)とす
る。
【0051】本実施の形態におけるブロックの像域判定
は、基本的には、注目するブロックB(j,k)に含まれる
画素の輝度(Pj,k)のヒストグラムを利用して行う。
【0052】以下、次のように記号を定義して、具体的
に説明する。 Lmin: 1ブロック内のPj,kの最小値 Lmax: 1ブロック内のPj,kの最大値 Lpeak: 1ブロック内で最も多いPj,kの値 Lmin_count: Lminに属する画素数 Lmax_count: Lmaxに属する画素数 nonZeroPair: ヒストグラムでノンゼロの画素値が隣接
しているとき“1”にセットするフラグ B(j,k): j行k列目のブロック まず、1ブロック64画素の値Pj,kから上記のパラメー
タを設定する。このとき、Lmin,Lmax(Pj,kの最小値
と最大値)は、理想的な2値画像であれば「0」と「25
5」である。ここでは、0は黒、255は白に相当するレベ
ル値である。
【0053】Lpeakはヒストグラムのピーク値で理想的
な2値画像であれば「0」か「255」である。写真画像で
は、その中間の値である。
【0054】nonZeroPairは、輝度ヒストグラムにおい
て、任意のレベルLとその隣のレベルL+1に属する画
素数が共にゼロでないときに“1”となるフラグであ
る。これは輝度ヒストグラムに連続した階調成分がある
ことを示し、中間調と判断する基準に使う。写真画像で
は隣接画素の変化が緩やかなので、画像ブロックが小領
域であっても連続的なヒストグラムになる。それに対し
て、2値画像は白画素か黒画素であり、またエッジ部分
が急峻なので、離散的なヒストグラムになる。nonZeroP
airはこの特徴を反映するフラグである。
【0055】したがって、レベルLに値をとる画素数が
ゼロでなければ、 次のレベルL+1をとる画素数を調
べ、これがゼロでなければnonZeroPair=1とする。文字
と写真など中間調の混在した画像をスキャナで読むと、
シェーディング補正、エッジ強調処理後も文字のエッジ
部分は多少なまっており中間調成分を含んでいる。しか
し、この場合でもエッジ部分はかなり急峻に変化するの
で隣接する画素値は少ない。なまりが大きな文字画像は
中間調として扱う。それに対してコンピュータで作成し
た2値画像は理想的な2値画像となる。理想的な2値画
像を判定することは容易なので、ここではスキャナで入
力した多少エッジのなまった2値画像を想定した。ま
ず、次の条件で2値画像を判定する。 条件1 (Lmin <= Lb)&&(Lmax >= Lw)&&(nonZeroPair != 1) ||( (Lmin <= Lb)&&(Lmin_count > 60) ) ||( (Lmax >= Lw)&&(Lmax_count > 60) ) ここで、記号&&,||はそれぞれ論理ANDと論理ORであ
る。記号 != は等しくないことを表す。Lb、 Lwはそ
れぞれ黒レベル、白レベルとみなす基準値である。実施
例ではLb=8、 Lw=247とした。この設定では、0〜255の
うち8以下を黒とみなすことになる。
【0056】条件1の第1項はLminがLb以下、及びLmax
がLw以上、及びヒストグラムに連続する部分がないこと
を示す。つまり、白および黒と見なされる画素があっ
て、連続した輝度階調部分をもたないということであ
る。これは文字領域で白画素,黒画素ともに存在するブ
ロックを識別する。
【0057】文字領域の中には全白、全黒に「近い」ブ
ロックも多く存在する。つまり、灰色がわずかに含まれ
る領域もある。条件1の第2項(第3項)は、このよう
なブロックを識別する条件である。全白に近いブロック
では、文字輪郭のなだらかな階調成分が僅かに含まれる
場合があるので、1ブロック64画素のうち60画素以上が
白であれば2値ブロックと判断した。黒についても同様
である。
【0058】以上の条件1を満たせば、2値画像領域に
属するブロックであると判定し、満たさなければ、中間
調画像領域に属するブロックと判定する。
【0059】実験した範囲内では、条件1によって2値
と判定されたブロックはすべて文字領域内に含まれてい
た。そして、この条件で写真領域内部を誤判定すること
はなかった。
【0060】基本的には、以上の条件1でかなり高精度
の判定を行うことができる。但し、上記条件1はかなり
厳しい判定基準であるため、この条件1を満足しないと
して中間調領域に属すると判定されるブロックの中に
も、実際は2値化領域のブロックが存在する。したがっ
て、このような条件1では中間調領域と判断されてしま
うようなブロックについても、2値化領域であると判定
して誤判定を低減するのが望ましい。
【0061】そこで、以下の条件2を追加する。条件2
は、注目するブロック内の輝度分布のみならず、その周
囲のブロックの属性も考慮して適応的に判定を行うもの
である。
【0062】すなわち、条件1で中間調ブロックと判定
された対象ブロックB(j,k)の周辺の3ブロックB(j,k-
1),B(j-1,k-1),B(j-1,k)がすべて2値ブロックの時
には、判定条件をゆるめるように、次の条件2を追加し
た。なお、上述のとおり、B(j,k-1)は対象ブロックの
左、B(j-1,k-1)は左上、B(j-1,k)は真上のブロックを
表す。ブロックの像域判定結果を逐次記憶すれば、これ
ら3ブロックの属性は容易に判定できる。 条件2 B(j,k-1),B(j-1,k-1),B(j-1,k)が全て2値ブロックのとき、 (Lmax >= Lw)&&(Lpeak == Lmax)&&(Lmax - Lmin > 32) &&(nonZeroPair != 1) ||(Lmin <= Lb)&&(Lpeak == Lmin)&&(Lmax - Lmin > 32) &&(nonZeroPair != 1) ここで、記号 == は等しいことを表す。第1項は白の
多いブロックに対する条件である。これと対称的に第2
項は黒の多いブロックに対する条件である。
【0063】つまり、条件2は、文字領域の中にあっ
て、白か黒が「優勢なブロック」を識別するための条件
であり、白または黒と認められる画素があり、その画素
の輝度は最も多く現れる画素の輝度と一致し、そのブロ
ックの最大輝度と最小輝度の差が所定値より大きく、か
つ、連続した階調部分をもたないとき、2値画像領域の
ブロックであると判定する。
【0064】上述の条件2における(Lmax - Lmin >
32)は、写真の輪郭が淡い階調を持った場合(写真領
域が白に近いレベルである場合)に、これを含むブロッ
クを2値ブロックと判定しないために加えた。
【0065】以上説明したブロックの像域判定手順をま
とめると、図3のようになる。すなわち、上述の条件1
を満足するか否かを判定し(ステップ200)、満足す
る場合には2値ブロックと判定し(ステップ240)、
満足しない場合には、周囲の3つのブロックが全部2値
ブロックであるか否かを判定する(ステップ210)。
全部のブロックが2値ブロックでない場合には中間調ブ
ロックと判定し(ステップ230)、全部のブロックが
2値ブロックのときは、条件2を満足するかを判定し
(ステップ220)、満足する場合には2値ブロックと
判定し(ステップ240)、満足しない場合には、中間
調ブロックと判定する(ステップ230)。
【0066】文字と写真の混在画像数種類について実験
した結果、条件1と条件2によって、文字領域の98%〜9
9%は2値ブロックと判定し、写真領域はその輪郭部も含
めてすべて中間調ブロックと判定した。テストで使用し
た画像の文字領域はフィルタで少しぼかした。また、文
字部分を0,255から成る理想的な2値画像とすると100
%、2値ブロックと判別した。写真画像では、像域判定
結果は100%、中間調と判定したので、どの方式も同一結
果である。文字画像での優位性は明らかである。文字画
像では100%、2値画像と判定している。また混在画像で
は、文字領域のうち、理想的2値画像と多少ぼかした部
分ではブロックの99%を2値画像ブロックと判定した。
写真部分とぼけ具合を大きくした文字部分では100%、中
間調ブロックと判定した。
【0067】(実施の形態2)図4に実施の形態2にか
かる画像通信装置の構成を示す。
【0068】本実施の形態では、送信側において、像域
判定結果に応じて量子化に使用するスケーリングファク
タを適応的に選択して量子化し、識別情報(フラグ)を
含めて算術符号化を行って送信し、受信側では、フラグ
を目印にして逆の処理を行って画像データを復元する。
【0069】図2中、符号1000aは送信側の符号化
処理装置を示し、符号1000bは受信側の復号化処理
装置を示す。符号化処理装置1000aは、有線伝送路
L1を介して復号化処理装置1000bに符号データを
送信する。
【0070】符号化処理装置1000aは、ブロック化
回路1010と、2次元DCT回路1020と、量子化
回路1030と、算術符号器1040と、スケーリング
ファクタの逆数を乗算する乗算器1050と、スケーリ
ングファクタ選択手段1060と、像域判定手段107
0と、量子化テーブル1080とを有している。
【0071】ブロック化手段1010は、画像メモリ
(図示せず)から画像データを読み込み、8画素×8画素
の2次元配列Pj、k(j、k=0〜7)にブロック化する。以
下の説明では、各画素は256階調とする。
【0072】像域判定回路1070は、対象ブロックが
文字などの2値画像であるか、そうでないか(つまり、
写真等の中間調ブロックであるか)を判定し、その判定
結果を示す識別情報(ブロック識別情報)1090をス
ケーリングファクタ選択手段1060と算術符号器10
40に送出する。
【0073】2次元DCT回路1020は、画素配列P
j、kについて、中間値128をオフセットとして、(Pj、k
-128)に対して2次元離散コサイン変換を施す。この結
果として得られる変換係数は空間周波数成分を表し、以
下、Sj、k(j、k=0〜7)と表すことにする。
【0074】変換係数は、量子化回路1030で変換係
数毎に、量子化参照値(Qj、k/ajまたはQj、k/aj)
を参照して量子化される。すなわち、量子化は、変換係
数を量子化参照値で割り、端数を切り捨てる(データを
丸める)処理である。
【0075】量子化参照値は、量子化回路1030によ
る量子化の際に基準となる単位である。量子化テーブル
1080のテーブル値をそのまま量子化参照値とするこ
ともできるが、本実施の形態では、適応処理を効率的に
行うべく、スケーリングファクタを用意しておき、量子
化テーブル1080の格納値(量子化テーブル値)にス
ケーリングファクタの逆数を乗算して量子化参照値とす
る構成をとっている。本実施の形態では、2種類のスケ
ーリングファクタaj、bj(aj<bj)を用意し、それぞれ
を中間調画像の処理用、2値画像の処理用として用い
る。このようなスケーリングファクタの使い分けは、ス
ケーリングファクタ選択回路1060が行う。
【0076】すなわち、スケーリングファクタ選択回路
1060は、像域判定回路9070の判定結果に応じ
て、予め定めた複数個のスケーリングファクタ{aj}を使
用するか、あるいは{bj}を使用するかを選択する。例
えば、スケーリングファクタがajのときには、量子化テ
ーブルに設定された値Qj、kすべてをajで割った整数値
で量子化する。なお、aj、bjを大きくすると画質が向上
し、符号量も増加する。
【0077】量子化テーブル1080に格納されている
値(量子化テーブル値)の一例が図5に示される。図示
されるように、DC(直流)成分の周辺では細かく量子
化し、高周波成分については粗く量子化するようになっ
ている。
【0078】但し、このように固定した量子化テーブル
値を用いて一律な量子化を行うのは、必ずしも好ましい
とはいえない。例えば、符号量は多少犠牲にしても、混
在画像中の2値画像も鮮明に伝送したいという場合もあ
り、このような場合にはスケーリングファクタを大きく
して量子化参照値を小さくし、2値画像データに対する
量子化を高精度化する。本実施の形態では、このような
適応化処理が容易にできる。
【0079】算術符号器1040は、量子化データ(量
子化値)および像域判定結果を示す識別情報を算術符号
化して送信する。
【0080】一方、受信側の復号化処理装置1000b
は、算術復号器1110と、逆量子化回路1120と、
2次元IDCT(逆DCT)変換回路1130と、クラ
ンプ回路1132と、ブロック復元回路1140と、ス
ケーリングファクタ選択回路1150と、量子化テーブ
ル1160と、スケーリングファクタの逆数を乗算する
乗算器1170とを具備し、復号化とは逆の処理を行っ
て画像データを復元する。
【0081】図6は適応型算術符号器の内部(および周
辺)構成を示す。
【0082】算術符号化のためには確率推定のための統
計データが必要である。統計モデル用メモリ1200
は、ブロック識別フラグ用コンテクストテーブル(例え
ば1バイト)と、DCT後の変換係数のうちのDC成分用
コンテクストテーブルD2と、AC成分用コンテクストテ
ーブルD3と、を具備する。
【0083】各コンテクストテーブルの1バイトは、符
号1210で示すように、MPS(優勢シンボル)値(1
ビット)と確率推定器のインデックス(7ビット)で構
成される。
【0084】確率推定器1220からは、劣性シンボル
(LPS)の領域幅にあたるQe値が、算術符号器に出力され
る。算術符号器では、入力シンボルとMPS値、Qe値とか
ら演算を行い、入力シンボル列の生起確率に対応する2
進少数点座標を符号データとして出力する。本実施例の
入力シンボルは、ブロック識別フラグ、およびDCTに
より得られる変換係数のDC成分とAC成分である。
【0085】図7は算術符号化の概念を説明するための
図である。この図は、符号化シンボル系列「0100」
の各ビットについて、参照画素を用いた優勢シンボルに
よる確率推定が4回連続してはずれた場合に、長さ
「1」の数直線を各々の劣性シンボルが生起される確率
で分割していった場合の代表点Cが対応する算術符号で
あることを表している。このように、数直線を分割して
いく処理の繰り返しによって符号の生成が行われ、異な
る種類のシンボルも2進小数点として統合されて符号化
される点で、算術符号は情報の多重化に適する。
【0086】算術符号器1040の符号化動作の概要を
図8に示す。像域判定の結果、文字領域(2値領域)の
ブロックと判定された場合には(ステップ2000)、
「1」をフラグとして符号化し、続いて、そのブロック
に含まれる画素の変換係数を符号化する。また、文字領
域(2値領域)でない場合には、「0」をフラグとして
符号化し(ステップ2030)、続いて、1ブロックの
変換係数を符号化する(ステップ2040)。
【0087】ここで、「1」を符号化する手順が図9に
示される。つまり、フラグ用統計モデルにおいて、
「1」が優勢シンボルとなっていれば(ステップ210
0)、MPS(優勢値)として符号化される(ステップ
2110)。一方、「1」が優勢シンボルでない場合
は、LPS(劣性値)として符号化される(ステップ2
120)。算術符号は推定を誤ったペナルティとして符
号を生成するので、符号は、主に、ステップ2120の
場合に生成される。
【0088】また、「0」を符号化する手順が図10に
示される。つまり、フラグ用統計モデルにおいて、
「0」が優勢シンボルとなっていれば(ステップ220
0)、MPS(優勢値)として符号化される(ステップ
2210)。一方、「0」が優勢シンボルでない場合
は、LPS(劣性値)として符号化される(ステップ2
220)。算術符号は推定を誤ったペナルティとして符
号を生成するので、符号は、主に、ステップ2220の
場合に生成される。
【0089】以上の説明では、スケーリングファクタ
(あるいは量子化テーブル)が2種類の場合を説明した
が、3種類以上の場合も同様にして実現できる。このと
きの量子化テーブル識別情報の符号化手順の一例を図1
1に示す。ここでは量子化テーブルまたはスケーリング
ファクタはj種類あり、それにインデックスを付けて識
別するものとする。
【0090】量子化テーブルが切り替わることは、その
インデックスが変化することなので、その差分を計算し
てΔjとする(ステップ2300)。Δjがゼロかどう
かを判定し(ステップ2310)、ゼロならば「0」を
符号化する。この場合は、使用するスケーリングファク
タ(量子化テーブル)には変化がないことを意味し、し
たがって、受信側では、今まで使用していたスケーリン
グファクタ(量子化テーブル)を使用すればよい。。
【0091】一方、Δjがゼロでなければ、「1」をコ
ード化し(ステップ2330)、次に、Δjの符号がプ
ラスであるかマイナスであるかを判定して、同様に
「0」もしくは「1」でで符号化する(ステップ235
0,2360)。最後に、Δjの絶対値を符号化する
(ステップ2370)。なお、Δjの絶対値を符号化す
るには、その2進数を桁毎に“0”であれば「0」を符
号化し、“1”であれば「1」をで符号化すればよい。
これらの処理に必要なコンテクストは、Δjがゼロの符
号化用、正負の符号化用、それに絶対値の各桁用に用意
すればよく、せいせい数バイトのメモリが必要なだけで
ある。つまり、このような方法によれば、使用するスケ
ーリングファクタ(量子化テーブル)が切り替わったと
きにのみ数ビット程度(logj程度)の符号が出力され
る。したがって、従来の方式よりも必要とされる構成が
簡素化され、符号量少なくなって効率的に符号化できる
という利点がある。
【0092】図4の画像通信装置における、符号化,復
号化の手順を図12および図13に示す。
【0093】図12において、まず、画像メモリから8
x8画素のブロックを読み込んで像域判定のためのパラ
メータを抽出する(ステップ3000)。そのパラメー
タを使って像域判定を行いフラグを設定する(ステップ
3010)。
【0094】続いて、画素値Pj、kから中間値128を減算
後、DCT処理を行う(ステップ3020)。次に、2値
領域であるか否かを判定し(ステップ3030)、ブロ
ックの識別フラグを符号化する(ステップ3040,3
060)。その後、それぞれのスケーリングファクタで
量子化を行い(ステップ3050,3070)、DC成
分の符号化(ステップ3080),AC成分の符号化を
行う(ステップ3090)。このような符号化はJPEG仕
様書に記載されているものと同じである。
【0095】図13は図12に対応する復号化処理のフ
ローを示す。
【0096】図13において、まず、1シンボル復号化
してその値に応じてどちらのブロックであるかを判断す
る(ステップ3100)。続いて、DC成分とAC成分の復
号化を行う(ステップ3110,3120)。
【0097】次に、2値領域か否かの判定を行い(ステ
ップ3130)、符号化と同じスケーリングファクタを
使用して復元した変換係数を逆量子化する(ステップ3
140,3150)。最後に、逆量子化値を逆DCT演算
し、その値に符号化と対象に128を加算し、復元画素DP
j、kを得る(ステップ3160)。
【0098】以上で1ブロックの復元が終了する。以上
の処理によれば、例えば、2値画像ブロックに対しては
従来より細かく量子化し、中間調ブロックに対しては粗
く量子化するといった適応的な処理を容易に行うことが
できる。また、符号量の増加もある程度抑制できる。
【0099】(実施の形態3)図14に本実施の形態3
にかかる画像通信装置の構成を示す。図14の場合、図
4の装置の構成とほぼ同様であるため、図4と同じ箇所
には同じ参照符号を付してある。
【0100】本実施の形態の特徴は、復号側において、
選択器1160と、2値ブロック画像処理回路1170
と、中間調ブロック画像処理回路1180とを設け、算
術復号器1110により復元されたブロックの属性を示
す情報を選択器1160に送付し、選択器1160で復
元されたデータをブロック毎に、2値画像データと中間
調データに分離し、それぞれについて特別な処理を施し
て、さらに復元画像の画質を向上させることである。
【0101】2値ブロック画像処理回路1170では、
復元された2値データに対して、例えば、エッジ強調処
理を施して文字等のエッジを顕在化させる。また、中間
調ブロック画像処理回路1180は、復元された中間調
画像に対して、例えば、フィルタリングを行って、細か
いノイズを低減する。
【0102】このように、復号化側で、送信されてきた
ブロック毎にその属性を知ることができることを利用
し、2値画像や中間調画像に応じて復元画像のフィルタ
処理などの適応化処理を行うものであり、上述の適応的
量子化、逆量子化の効果とあいまって、復元画像の画質
をさらに向上させることができる。
【0103】(実施の形態4)図15は、実施の形態4
にかかるファクシミリ装置の構成を示す図である。
【0104】ファクシミリ装置101は、ホストプロセ
ッサ102と、MH/MR/MMR符号/復号化回路1
03と、解像度変換回路104と、QM(算術)符号/
復号化回路105と、画像ラインメモリ106と、符号
メモリ107と、モデムなどの通信インタフェース(電
話回線113等を用いた有線伝送のためのインタフェー
スとして機能する)と、スキャナ等の画像入力装置11
1と、プリンタなどの画像記録/表示装置112と、を
具備し、各ブロックは内部バス109、110を介して
相互に情報の授受を行うことができる。
【0105】前掲の実施の形態で説明した符号化、復号
化を行う回路は、QM(算術)符号/復号化回路105
に搭載されている。
【0106】本発明にかかる符号化/復号化回路は、構
成が簡素化されているので、小型化や低コスト化が要求
されるファクシミリ装置においても、十分に搭載可能で
あり、普及型のファクシミリ装置の通信性能の向上に寄
与する。
【0107】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、像
域判定の結果に応じて、データの属性に適した符号化を
容易に行え、要求に柔軟に適応した高品質な画像通信を
実現できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の実施の形態1にかかる画像符号
化装置の構成の概要を示す図 (b)符号化されたデータのフォーマット例を示す図
【図2】実施の形態におけるブロックの位置関係を示す
【図3】実施の形態1における像域判定の手順を示す図
【図4】実施の形態2にかかる画像通信装置の構成を示
す図
【図5】量子化テーブル値の一例を示す図
【図6】算術符号器の主要な構成を示す図
【図7】算術符号化の原理を説明するための図
【図8】実施の形態2の画像通信装置におけるブロック
の符号化手順を示す図
【図9】実施の形態2の画像通信装置における識別フラ
グの符号化手順を示す図
【図10】実施の形態2の画像通信装置における識別フ
ラグの符号化手順を示す図
【図11】3つ以上の量子化テーブル(スケーリングフ
ァクタ)を使用する場合の、識別情報の符号化手順の一
例を示す図
【図12】実施の形態2の画像通信装置におけるブロッ
クの符号化の全体の手順を示す図
【図13】実施の形態2の画像通信装置におけるブロッ
クの復号化の全体の手順を示す図
【図14】実施の形態3にかかる画像通信装置の構成を
示す図
【図15】実施の形態4にかかるファクシミリ装置の構
成を示す図
【符号の説明】
10 混在画像 20 写真(中間調)領域 30 文字(2値)領域 40 スキャナ 50 所定の変換を行う回路 60 算術符号器 70 像域判定回路 80 識別情報(フラグ)の算術符号 90 変換値(変換係数)の算術符号

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力画像データを所定サイズのブロック
    を単位として像域判定し、この像域判定の結果を示す識
    別フラグと前記画像データに所定の処理を行って得られ
    るシンボルとを順次、算術符号器に入力して算術符号化
    を行うことを特徴とする画像符号化方法。
  2. 【請求項2】 前記所定の処理を行って得られるシンボ
    ルは、前記画像データを直交変換し、その結果出力され
    る変換係数を量子化して得られる量子化データであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の画像符号化方法。
  3. 【請求項3】 前記量子化に際し、前記像域判定結果に
    応じて使用する量子化参照値を選択することを特徴とす
    る請求項2記載の画像符号化方法。
  4. 【請求項4】 前記量子化参照値は量子化テーブル値に
    スケーリングファクタの逆数を乗算することにより決定
    され、前記像域判定の結果に応じて前記スケーリングフ
    ァクタの値を選ぶことによって前記量子化参照値の選択
    が実現されることを特徴とする請求項3記載の画像符号
    化方法。
  5. 【請求項5】 前記像域判定によって画像データが切り
    出されたブロックが2値画像領域であるか中間調画像領
    域であるかが判定され、前記像域判定は、前記ブロック
    における画像データの輝度の分布に基づいて行われるこ
    とを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の
    画像符号化方法。
  6. 【請求項6】 前記像域判定によって画像データが切り
    出されたブロックが2値画像領域であるか中間調画像領
    域であるかが判定され、前記像域判定は、各ブロック画
    像データに直交変換を行って得られた係数の分布に基づ
    いて行われることを特徴とする請求項1〜請求項4のい
    ずれかに記載の画像符号化方法。
  7. 【請求項7】 下記条件によって、そのブロックが2値
    画像のブロックであるか否かを判定することを特徴とす
    る請求項5記載の画像符号化方法。 条件 以下の〜のいずれかを満たす場合に、2値画像のブ
    ロックであると判定する。 ブロックに含まれる複数の画素の中に、黒画素とみな
    すしきい値以下の輝度をもつ画素および白画素とみなす
    しきい値以上の輝度をもつ画素が存在し、かつ、前記ブ
    ロックに含まれる画素の輝度ヒストグラムにおいて輝度
    が連続する部分がない。 ブロックに含まれる複数の画素の中に、黒画素とみな
    すしきい値以下の輝度をもつ画素が存在し、そのような
    画素の数が前記ブロック内の全画素数に対して占める割
    合が所定値を越えている。 ブロックに含まれる複数の画素の中に、白画素とみな
    すしきい値以上の輝度をもつ画素が存在し、そのような
    画素の数が前記ブロック内の全画素数に対して占める割
    合が所定値を越えている。
  8. 【請求項8】 前記像域判定は、前記ブロックにおける
    画像データの輝度の分布と、像域判定の対象となるブロ
    ックの周囲に位置するブロックの属性とに基づいて行わ
    れることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに
    記載の画像符号化方法。
  9. 【請求項9】 下記条件によって、そのブロックが2値
    画像のブロックであるか否かを判定することを特徴とす
    る請求項8記載の画像符号化方法。 条件 以下の条件1を満たす場合、あるいは条件2を満たす場
    合に2値画像のブロックであると判定する。 条件1 注目するブロックに含まれる複数の画素の中に、黒画
    素とみなすしきい値以下の輝度値をもつ画素および白画
    素とみなすしきい値以上の輝度をもつ画素が存在し、か
    つ、前記ブロックに含まれる画素の輝度ヒストグラムに
    おいて輝度が連続する部分がない。 注目するブロックに含まれる複数の画素の中に、黒画
    素とみなすしきい値以下の輝度値をもつ画素が存在し、
    そのような画素の数が前記ブロック内の全画素数に対し
    て占める割合が所定値を越えている。 注目するブロックに含まれる複数の画素の中に、白画
    素とみなすしきい値以上の輝度値をもつ画素が存在し、
    そのような画素の数が前記ブロック内の全画素数に対し
    て占める割合が所定値を越えている。 条件2 注目するブロックをB(j,k)とし、このブロックの周
    囲に位置する3つのブロックをB(j,k-1)、B(j-
    1,k-1)、B(j-1,k)とする場合に、前記周囲に位置
    する3つのブロックがすべて2値画像のブロックであっ
    て、かつ、以下のまたはのいずれかを満たす場合
    に、前記注目するブロックが2値画像のブロックである
    と判定する。 ブロックに含まれる画素の中に、黒画素とみなすしき
    い値以下の輝度値をもつ画素が存在し、かつ、そのよう
    な画素の輝度がそのブロック内で最も多くみられる輝度
    に一致し、かつ、前記ブロック内の画素の輝度値の最大
    値と最小値との差が所定のしきい値より大きく、かつ、
    前記ブロックに含まれる画素の輝度ヒストグラムにおい
    て輝度が連続する部分がない。 ブロックに含まれる画素の中に、白画素とみなすしき
    い値以上の輝度値をもつ画素が存在し、かつ、そのよう
    な画素の輝度がそのブロック内で最も多くみられる輝度
    に一致し、かつ、前記ブロック内の画素の輝度値の最大
    値と最小値との差が所定のしきい値より大きく、かつ、
    前記ブロックに含まれる画素の輝度ヒストグラムにおい
    て輝度が連続する部分がない。
  10. 【請求項10】 請求項1〜請求項9のいずれかに記載
    の画像符号化方法を実施して得られる符号を送信し、受
    信側で算術復号器を用いて復号し、前記像域判定の結果
    を示す識別フラグを参照して符号化とは逆の処理を施し
    て画像データを復元することを特徴とする画像通信方
    法。
  11. 【請求項11】 受信側において、復元されたデータに
    対して、そのデータの属性に応じた所定の処理をさらに
    施すことを特徴とする請求項10記載の画像通信方法。
  12. 【請求項12】 請求項1〜請求項9のいずれかに記載
    の画像符号化方法を実施する画像符号化装置。
  13. 【請求項13】 入力画像データを所定サイズのブロッ
    クを単位として像域判定する像域判定手段と、前記画像
    データに所定の変換処理を施す変換手段と、像域判定の
    結果を示す識別フラグおよび前記変換手段から出力され
    るシンボルが順次入力される算術符号器とを具備する画
    像符号化装置。
  14. 【請求項14】 請求項10または請求項11記載の画
    像通信方法を実施する画像通信装置。
  15. 【請求項15】 画像通信装置は、画像読み取り手段
    と、画像形成手段と、通信インタフェース手段とを具備
    するファクシミリ装置であることを特徴とする請求項1
    4記載の画像通信装置。
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