JP2004328406A - 符号量制御方法及び符号化装置 - Google Patents

符号量制御方法及び符号化装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004328406A
JP2004328406A JP2003120609A JP2003120609A JP2004328406A JP 2004328406 A JP2004328406 A JP 2004328406A JP 2003120609 A JP2003120609 A JP 2003120609A JP 2003120609 A JP2003120609 A JP 2003120609A JP 2004328406 A JP2004328406 A JP 2004328406A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
code amount
block
encoding
upper limit
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003120609A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Horie
等 堀江
Hideyuki Shirai
秀行 白井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2003120609A priority Critical patent/JP2004328406A/ja
Publication of JP2004328406A publication Critical patent/JP2004328406A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】発生符号量が1ブロックに割り当てた上限値に到達することにより符号化が打ち切られるブロックの発生確率を下げることができ、符号量に制限をかけながらも高い画質を得ること。
【解決手段】予め色差成分及び輝度成分の各々に発生符号量の上限値を定め、色差成分の次に輝度成分が符号化されるように符号化順序を制御し、色差成分の符号化で余った符号量を輝度成分の発生符号量の上限値に加算する。また、予め1ブロックの発生符号量の上限値を定め、1ブロックの発生符号量が当該ブロックに割り振られた発生符号量の上限値に到達していなければ、残余の符号量を後続のブロックに配分する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラー画像の符号化において符号データ量の上限を制御する符号量制御方法及び符号化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラー画像の符号化方式としてJPEGが知られている。JPEGではRGBカラー画像を輝度と2つの色差成分に変換し、各カラー成分を8×8画素を1ブロックとして、ブロック毎に符号化する。ブロックの符号化は離散コサイン変換(DCT)処理、変換係数の量子化処理、量子化係数の可変長符号化処理の順に実行される。画像をDCT変換すると周波数成分に分離できる。その周波数成分は、ブロックの平均輝度を表すDC成分と、その他のAC成分とに分けられる。AC成分はジグザグスキャンと呼ばれるスキャン順序で低周波成分から高周波成分に向かって符号化されるが、通常は高周波成分は粗く量子化されるため、ブロックの最後の方はゼロが並ぶことになる。そこで、あるところから後ろは全てゼロであることを示すシンボルをEOB (End of Block)と定義し、これらのゼロランを一括して符号化する。図8にこの様子を示す。図8では主走査周波数をu、副走査周波数をvとし、座標 (u、 v) によって変換係数を表すものとする。非ゼロ成分を(0、0)、 (1、0)、 (0、1)、 (0、2)とし、その他をゼロとするとAC成分の符号化は矢印の順に(1、0)、 (0、1)、 (0、2)、 EOBの情報を符号化して終了する。
【0003】
符号化データは画像の複雑さや量子化ステップ幅によって左右されるので、予め定めた容量のメモリに符号データを蓄積しようとすると、メモリのオーバフローを防止する方法が必要になる。従来、この方法は1つのブロックから吐き出される符号バイト数に上限を設けて、符号バイト数をカウントしながら、カウント値がこのバイト数に達した時に強制的にEOBシンボルを符号化して、そのブロックの符号化を終了するようにしている(例えば、特許文献1参照)。この従来の方法によると、符号バイト数は1ブロック毎に管理されるため、結果としてページ全体の符号量の上限を制御することができる。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−224638号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、強制的にEOBで符号化を終了したブロックでは、高い周波数成分が失われるため復元画質の低下を招くことが課題となる。
【0006】
本発明は以上のような実情に鑑みてなされたものであって、バイト数の上限値によってEOBで打ち切られるブロックの発生確率を下げて画質を上げることのできる符号量制御方法及び符号化装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、予め色差成分及び輝度成分の各々に発生符号量の上限値を定め、色差成分の次に輝度成分が符号化されるように符号化順序を制御し、色差成分の符号化で余った符号量を輝度成分の発生符号量の上限値に加算することを特徴とする符号量制御方法である。
【0008】
また本発明は、予め1ブロックの発生符号量の上限値を定め、1ブロックの発生符号量が当該ブロックに割り振られた発生符号量の上限値に到達していなければ、残余の符号量を後続のブロックに配分する符号量制御方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の態様は、カラー画像を色差成分と輝度成分に変換すると共にブロック単位で分割し、ブロック単位で符号化を行う場合、予め色差成分及び輝度成分の各々に発生符号量の上限値を定め、色差成分の次に輝度成分が符号化されるように符号化順序を制御し、色差成分の符号化で余った符号量を輝度成分の発生符号量の上限値に加算することを特徴とする符号量制御方法である。
【0010】
本発明によれば、1つのカラーブロック内部では、符号化順序は色差から輝度の順に符号化することし、色差成分にも符号量の上限を設け、その余りを輝度成分の符号バイト数の割り当て値に加算するよう構成したので、一般に色差信号は輝度信号に比べて符号量は少なく、輝度信号に対する符号量割り当て値を大きく取れ、符号量に制限を加えながら高い画質も得ることができる。
【0011】
本発明の第2の態様は、画像をブロック単位で分割し、ブロック単位で符号化を行う場合、予め1ブロックの発生符号量の上限値を定め、1ブロックの符号化時に実際の発生符号量を計数し、1ブロックの符号化終了時に計数された発生符号量が、当該ブロックに割り振られた発生符号量の上限値に到達していなければ、残余の符号量を後続のブロックに配分し、先行ブロックで余った符号量を順次後続のブロックに分配することを特徴とする符号量制御方法である。
【0012】
本発明によれば、1ブロックの符号バイト数がその設定値に達しないときは、設定値と符号バイト数の差分(余り)を次のブロックの符号量割り当て値に加算するので、余白部分や画像の平坦部分など、比較的複雑さの低い画像領域では割り当て符号バイト数が余り、それを複雑な画像領域に割り当てることができるので、バイト数の上限値によってEOBで打ち切られるブロックの発生確率が下がり画質を上げることができる。
【0013】
本発明の第3の態様は、第2の態様の符号量制御方法において、先行ブロックで余った符号量を後続のブロックに分配させる範囲は、複数ブロックで構成される1ストライプ内に限るものとした。
【0014】
これにより、ストライプ単位でストライプの発生符号量の上限値を制御でき、結果としてCODECの処理速度の上限値を制御できる。スキャナよりCODECの処理速度が速くなるように発生符号量を決めると、スキャンしながらページメモリを介さずに符号化することができる。
【0015】
本発明の第4の態様は、カラー画像を色差成分と輝度成分に変換すると共にブロック単位で分割し、ブロック単位で符号化を行う場合、予め色差成分及び輝度成分の各々に発生符号量の上限値を定め、色差成分の次に輝度成分が符号化されるように符号化順序を制御し、色差成分の符号化で余った符号量を輝度成分の発生符号量の上限値に加算し、1ブロックの符号化終了時に計数された発生符号量が、当該ブロックに割り振られた発生符号量の上限値に到達していなければ、残余の符号量を後続のブロックに配分し、先行ブロックで余った符号量を順次後続のブロックに分配することを特徴とする符号量制御方法である。
【0016】
本発明によれば、一般に色差信号は輝度信号に比べて符号量は少ないので、輝度信号に対する符号量割り当て値を大きく取れ、符号量に制限を加えながら高い画質も得ることができる。また、余白部分や画像の平坦部分など、比較的複雑さの低い画像領域では割り当て符号バイト数が余り、それを複雑な画像領域に割り当てることができ、バイト数の上限値によってEOBで打ち切られるブロックの発生確率が下がり画質を上げることができる。
【0017】
本発明の第5の態様は、第1から第4のいずれかの態様の符号量制御方法において、各ブロックに対して定める発生符号量の上限値は、直前のストライプの発生符号量によって適応化するものとした。
【0018】
これにより、ストライプ単位で発生符号量の上限を最適化することができる。
【0019】
本発明の第6の態様は、カラー画像を色差成分と輝度成分とに変換すると共にブロック単位で分割して各色成分についてブロック単位で符号化を行う符号器と、予め色差成分及び輝度成分の各々に発生符号量の上限値を定め、色差成分の次に輝度成分が符号化されるように符号化順序を制御し、色差成分の符号化で余った符号量を輝度成分の発生符号量の上限値に加算する符号量制御手段と、を具備する符号化装置である。
【0020】
本発明によれば、1つのカラーブロック内部では、符号化順序は色差から輝度の順に符号化することし、色差成分にも符号量の上限を設け、その余りを輝度成分の符号バイト数の割り当て値に加算するよう構成したので、一般に色差信号は輝度信号に比べて符号量は少なく、輝度信号に対する符号量割り当て値を大きく取れ、符号量に制限を加えながら高い画質も得ることができる。
【0021】
本発明の第7の態様は、画像をブロック単位で分割してブロック単位で符号化を行う符号器と、予め1ブロックの発生符号量の上限値を定め、前記符号器による1ブロックの符号化時に実際の発生符号量を計数し、1ブロックの符号化終了時に計数された発生符号量が、当該ブロックに割り振られた発生符号量の上限値に到達していなければ、残余の符号量を後続のブロックに配分し、先行ブロックで余った符号量を順次後続のブロックに分配する符号化量制御手段と、を具備する符号化装置である。
【0022】
本発明によれば、1ブロックの符号バイト数がその設定値に達しないときは、設定値と符号バイト数の差分(余り)を次のブロックの符号量割り当て値に加算するので、余白部分や画像の平坦部分など、比較的複雑さの低い画像領域では割り当て符号バイト数が余り、それを複雑な画像領域に割り当てることができるので、バイト数の上限値によってEOBで打ち切られるブロックの発生確率が下がり画質を上げることができる。
【0023】
本発明の第8の態様は、入力画像を一旦符号化してメモリに蓄積する装置であって、第6又は第7の態様の符号化装置を用いて符号化を行う画像蓄積装置である。
【0024】
本発明の第9の態様は、第8の態様の画像蓄積装置において、前記符号化装置に、色差成分及び輝度成分に対する発生符号量の上限値又は1ブロックに対する発生符号量の上限値として、前記メモリに蓄積できるページ数の最低保証枚数に対応した数値が設定されるものである。
【0025】
これにより、色差成分及び輝度成分に対する発生符号量の上限値又は1ブロックに対する発生符号量の上限値により、1ページの符号量に上限を設けることができ、メモリに蓄積可能な最低枚数を保証できる。
【0026】
本発明の第10の態様は、原稿をスキャンして得られた画像データを符号化してからメモリに格納するスキャナ装置であって、第6又は第7の態様の符号化装置を用いて符号化を行うことを特徴とするスキャナ装置である。
【0027】
本発明の第11の態様は、スキャナ機能、プリンタ機能及び通信機能を備えた複合機であって、第6又は第7の態様の符号化装置を用いて画像データを符号化することを特徴とする複合機である。
【0028】
以上のように、本発明では1つのブロックに符号量の上限を割り当て、符号バイト数がそこに達したときにはEOBで符号化を終了することは同じであるが、符号バイト数がその設定値に達しないときは、設定値と符号バイト数の差分(余り)を次のブロックの符号量割り当て値に加算する。こうすると余白部分や画像の平坦部分など、比較的複雑さの低い画像領域では割り当て符号バイト数が加算され、それを複雑な画像領域に割り当てることができるので、バイト数の上限値によってEOBで打ち切られるブロックの発生確率が下がり画質を上げることができる。
【0029】
更に、1つのカラーブロック内部では、符号化順序は色差信号から輝度信号の順に符号化することし、色差信号にも符号量の上限を設け、その余りを輝度信号の符号バイト数の割り当て値に加算する。こうすると、一般に色差信号は輝度信号に比べて符号量は少ないので、輝度信号に対する符号量割り当て値を大きく取れ、符号量に制限を加えながら高い画質も得ることができる。
【0030】
本発明では、隣ブロックへの符号量の余りの伝播の範囲は8ラインまたは16ラインのストライプ内部とした。従って、ストライプ単位で符号量の上限が制御できることになる。
【0031】
以下、本発明に係る符号量制御方法及び符号化装置の実施の形態について図面を参照して具体的に説明する。
【0032】
図1は本実施の形態による符号量制御方法の原理説明図である。画像は8×8画素または16×16画素からなるブロックを処理の基本単位にする。カラー画像の符号化では、通常は色差信号を主走査、副走査方向に1/2にサブサンプリングして符号化する。この場合には符号量制御は、16×16画素を処理の単位とする。このマクロブロック内部には8×8画素のブロックが輝度成分で4個、色差成分では各1個含まれるので、これをサブサンプリング比4:1:1と呼ぶ。これに対して、サブサンプリングしない場合は、処理の単位を8×8画素とする。これをサブサンプリング比1:1:1と呼ぶ。
【0033】
図1において、101は、ストライプの先頭から第i番目のカラーブロックであり、Yを輝度成分、C1とC2を色差成分とする。同図はこれらを同一サイズで表現しているので、1:1:1の場合にあたる。各カラーブロックに対して、予め定め固定して割り当てられる符号バイト数をCodeSize 103 とする。また、図示していないが左隣のi−1番目ブロックから伝播する符号量の余りをR(i−1)とする。そうすると、i番目のブロックの符号割り当て量BlockCodeSize(i)は、これらの加算値として式1で示される。
【0034】
BlockCodeSize(i) = CodeSize + R(i−1) (式1)
これはカラー成分Y、 C1、 C2全てに割り当てられる符号バイト数である。
【0035】
これを色差成分C1、C2と輝度成分とに配分する必要がある。通常、色差成分の符号量は少ないので、本実施の形態では全体の1/4をそれぞれC1、C2の符号量の上限値とした。これをChromCodeSizeとする。この値はCodeSize同様、外部から設定できるように構成してもよい。
【0036】
カラーブロック内部の符号化は、まずC2成分、C1成分、最後にY成分の順序で行う。このとき、C1、 C2の符号バイト数を|C1|、 |C2|で表すことにすると、Y成分の符号バイト数の上限値max|Y|は式2のように定める。
【0037】
max|Y| = BlockCodeSize(i) − ( |C1| + |C2|) (式2)
こうすると、ChromCodeSizeと|C1|、 |C2|との差分(余り)が輝度成分Yに割り当てられることになる。こうして第i番目の符号化が終了すると、符号バイト数が|Y|+|C1|+|C2|と確定する。割り当てバイト数はCodeBlockSize(i)なので、余りR(i)は式3のようになる。
【0038】
R(i) = BlockCodeSize(i) − ( |Y|+|C1|+|C2| ) (式3)
これが次のブロックに渡される。以下同様にして処理が継続する。
【0039】
サブサンプリング比4:1:1の場合は、16×16画素のマクロブロックを処理の単位とする。この中には8×8ブロックが4個あるので、マクロブロック全体の符号バイト数は4×BlockCodeSize(i)だけ割り当てられる。サブサンプリング後、色差成分は各1ブロック、輝度成分は4ブロックとなるので、輝度成分への符号バイト数割り当ては、各Y成分へ均等に式4のように定める。
【0040】
max|Y| = [4×BlockCodeSize(i) − (|C1| + |C2|) ]/4 (式4)
また、隣のブロックに引き渡す余りも、8×8画素ブロックに換算して次のように計算する。
【0041】
R(i) = BlockCodeSize(i) − ( |Y|+|C1|+|C2| ) /4 (式5)
他の処理は1:1:1の場合と同様である。以上が符号バイト数割り当ての原理である。
【0042】
図2は本実施の形態による符号量制御方式を用いた符号化装置のブロック構成図である。符号化はJPEGのようにDCT 201を用いた直交変換符号化とする。RGBカラー信号は輝度信号と色差信号とに分離されて、このブロック図に入力するものとする。
【0043】
各カラー成分画像について、DCT係数が量子化テーブル203を参照して周波数成分毎に量子化器202で量子化され、係数メモリ204に格納される。その後、DC成分は隣接相関が高いので信号予測器205で直前のDC成分との予測誤差信号に変換される。AC成分はランダム信号に近いので、そのままの値が符号化の対象となる。信号予測器205の出力Viにはこれらの値がジグザグスキャン順に出力される。次に、これらの数値列は符号器210によって可変長ビット列に変換される。符号器210は、ハフマン符号、算術符号など各種の符号器が適用できるが、本実施の形態では算術符号器を用いた。
【0044】
符号器210は、2進分解回路211、コンテクスト生成器212、算術符号器213で構成されている。本実施の形態では、算術符号器213は2シンボル算術符号器を用いたので、整数Viを2進シンボル列に変換する必要があり、このために2進分解回路211が必要になる。コンテクスト生成器212が算術符号器には必要な機能で、シンボルの属するコンテクストを識別するインデックスを出力する。算術符号器213からは、符号バイトデータとその出力タイミングを示す信号が出力される。
【0045】
EOB検出器206は、64個の周波数成分内でのEOBの位置を検出し、そのアドレスを出力する。例えば、ジグザグスキャン順に30番目がEOB、即ち、それ以降が全てゼロであれはEOBアドレス=30が出力される。係数カウンタ209は、次に符号化する数値のアドレス、即ち、初めから何番目の数値かを出力する。
【0046】
符号量制御回路208は、符号出力タイミング信号を内部で係数してブロックから出力された符号バイト数を数える。またレジスタ207には、原理説明の記号を用いるとCodeSizeが制御部214によって書かれ、それが符号量制御回路208に入力する。符号量制御回路208では、これらの情報を参照してブロックの符号量が割り当て符号量に達したときに、EOB付加信号を出力する。出力信号の符号量積算値は1ストライプの符号バイト数の積算値である。この値は制御部214に入力し、ブロックへの符号割り当てバイト数の適応化処理に使われる。
【0047】
EOB検出器206では、EOB付加信号を受けると、EOBアドレスを係数アドレスとし、符号化中の数値の次をEOBの位置として、符号器210の2進分解回路211に知らせる。2進分解回路211では、後に説明するが各数値を符号化する時に、EOBアドレスと係数アドレスとを比較して、これから符号化するシンボルがEOBかどうかを第1に判定する。今の場合は、EOBアドレスと係数アドレスは一致しているので、この判定によってEOBシンボルを符号化して、そのブロックの符号化が終わる。
【0048】
符号器210内部のコンテクスト生成器212では、算術符号器213にシンボルが属するコンテクストのインデックスを出力すると同時に、各数値の符号化が終わったかどうかを示す同期信号となる係数同期信号を出力する。この信号によって、2進分解回路211では判定条件の順序を初期化し、係数カウンタ209では係数のアドレスを知ることができるように構成している。制御部214は、この符号器全体のタイミングを制御している。
【0049】
図3は符号量制御回路のブロック構成図を示す。各ブロックには予め定めた符号バイト数CodeSizeを割り当てるが、この値はレジスタ207に制御部214が書き込んでいる。もう一つの入力信号は、符号出力タイミング信号である。この信号は1バイトの符号が生成される毎に算術符号器213から出力される。カウンタ311では、ブロック毎にこの信号を係数しブロックから生成された符号バイト数を知る。カウンタ311はブロックの符号化に先立ってリセットされるものとする。リセット信号は示していないが、制御部214によって制御されている。
【0050】
加算器312はブロックの符号バイト数を加算する。符号化は既に説明したように、色差成分C2、色差成分C1、輝度成分Yの順に行うので、加算器312の出力はC2の符号化終了時点では、|C2|が出力され、次に |C2|+|C1|、 最後に |C2|+|C1|+|Y|が出力される。
【0051】
加算器313はブロックの符号バイト数 |C2|+|C1|+|Y|をストライプ内部で積算する。積算値は制御部214に知らされ、後に説明する適応制御のために使用される。
【0052】
加算器301は、CodeSizeとR(i−1)を加えて、そのブロックに割り当てられた符号量の上限値BlockCodeSize(i)を算出する。減算器304は、輝度成分の符号化終了時にBlockCodeSize(i)と|C2|+|C1|+|Y|の差分を計算する。セレクタ303では、その値が負であればゼロを選択し、そうでなければ減算器304の出力を選択する。セレクタ304の出力が次のブロックへの余りR(i)となる。
【0053】
減算器305では、色差成分の符号化終了時点で、BlockCodeSize(i)と|C2|+|C1|との差分を計算し、それがサブサンプリング1:1:1のときの輝度成分の符号バイト数上限値Ycode(1:1:1)となる。一方、サブサンプリング4:1:1のときは、減算器306で同様の計算を行う。記号<<2と>>2は、それぞれ2ビットの左シフトと右シフトである。セレクタ307の右側には、4:1:1のときのYcode(4:1:1)が得られる。それらを選択し、レジスタ308にYcodeが格納される。同様にして、色差成分の符号量上限値もレジスタ309に記憶される。
【0054】
比較回路310は、それぞれのカラー成分の符号化時、これらの値と符号バイト数を計数するカウンタ311の値とが等しくなったらEOB付加信号を出力する。
【0055】
図4は1ブロック64個の係数の符号化手順を示すフローである。係数アドレスは1〜64とすると、処理401でアドレスを初期化する。処理402で係数アドレスとEOBアドレスが等しいかどうか判定する。そうであれば、処理412でEOBを符号化して、このブロックの符号化を終了する。等しくなければ処理403でEOBではないことを符号化する。次に処理404で数値Vがゼロかどうかを判定する。そうであれば、処理411でゼロであることを符号化し、そうでなければ処理405で、ゼロではないことを符号化する。処理405の後では、数値Vの絶対値|V|は1以上であることが分かったので、まず処理406で正負を符号化し、処理407ではSz =|V|−1として、処理408でSzの大きさのクラスを符号化する。クラスとはSz > 2**n −1 (**はべき乗) による数値の分類分けである。例えば、7 ≧ Sz > 3のように識別される。この範囲の数値は4〜7なので、2進数表示で3桁でしかもMSBは1であることが確定する。後は下位2ビットを判定して符号化すればよい。これが処理409である。判定410で1ブロックの符号化が終了したかどうかを判定する。終わっていなければ、処理413で係数アドレスを+1して、次の数値の符号化を行う。
【0056】
図5は符号器210内部の2進分解回路211における、数値の2進分解フローである。数値はVとして、図の上側から入力する。左側が何を判定するかを示している。六角形の記号は、判定を示す。
【0057】
図4のフローでも説明したように、最初の判定はEOBである。これは係数アドレスとEOBアドレスの比較である。EOBであれば”1”をEOBという名前のコンテクストで符号化する。これを1(EOB)と表している。以下同様に、Vがゼロか、正負の符号、Szの大きさのクラスと下位ビットを符号化する。2進分解回路211は、このような判定を行う比較器の集合体で構成されている。
【0058】
今までの説明では、ブロックに割り当てられる符号バイト数CodeSizeは、予め定めた固定値である。この値は、例えば1ストライプが1024ブロックあり、そこから生成される符号量の上限を20Kバイトにしたかったら、CodeSize = 20 バイトに設定すればよい。しかし、簡単な画像領域では、あまり符号は出ないので、ストライプの符号量を監視しながらCodeSizeをストライプ毎に適応化することができる。例えば、先ほどの例では、1ストライプ20Kバイトを上限として、CodeSize = 20バイトにしたが、実際に符号化してみると、5Kバイトしか符号は出なかったとする。画像の複雑さは8ラインや16ライン程度のストライプ幅では、通常は急激には変化しないので、次のストライプでは、CodeSize = 前のCodeSize +4にするなど、割り当て量を増やすことができる。こうすると、ストライプ内部の複雑なブロックで、EOBによって強制的に符号化を終了させられるブロックが少なくなり画質をより改善できる。
【0059】
図6はこのような考えでCodeSizeを適応化したときのフローである。ストライプの符号量を監視し、その値の許容範囲(最小値〜最大値)を予め設定して、その範囲に入るようにCodeSizeを最大化する。αやβは上の例では4にあたる。具体的には、1ストライプの符号化が終了した時点で当該ストライプの符号量が許容範囲の最小値よりも小さくなっているか否か判定し、当該ストライプの符号量が最小値よりも小さければ、次のストライプの割り当て値を増加する(+α)。一方、当該ストライプの符号量が最小値よりも大きければ、許容範囲の最大値と比較して、最大値を超えていれば次のストライプの割り当て値を減少させる(−β)。ストライプの符号量が許容範囲に入っている間は割り当て値は現状のまま維持する。
【0060】
図7は本実施の形態による符号化装置を符号器に適用した複合機のブロック構成図を示す。原稿801はイメージセンサ802によって読み取られ、その後、画像処理部(1)803によってイメージセンサ802の補正処理やエッジ強調など、画質を向上させる処理が施される。ストライプメモリ804に格納される。ストライプメモリ804から読み出されたデータは、本発明による符号器805によって圧縮される。符号器805は、前述した実施の形態に係る符号化装置と同様の構成で同様に動作する。符号データは符号メモリ809に格納される。それが、ネットワークインタフェース部810を経て、ネットワーク813に送られる。又は、FAXモデム811を介して電話回線814経由で相手装置へ送信される。また、蓄積した画像をプリントするときは、符号メモリ809のデータは復号器806で画像データに復元され、画像処理部(2)807で、記録用の画像処理が施されプリンタ808に送られる。
【0061】
本実施の形態によれば、符号メモリ809に蓄積する1ページあたりのデータ量に上限値を設定することができる。符号メモリ809はスキャン画像を一旦蓄積するもので、ソーティングメモリとも呼ばれ、このデータを所定の順序に復元してプリントする。符号メモリ809の容量は装置の仕様で決まり平均蓄積枚数が仕様として規定される。しかし、それは画像によって変動することになる。そこで、1ページの符号量に上限を設けると、ソーティングメモリに蓄積できるページ数の最小値を保証することができる。
【0062】
また、このような符号器は、複合機以外にも画像を符号化して蓄積する画像蓄積装置にも適用できる。また、符号化データを蓄積するディジタルカメラにも応用できる。ディジタルカメラでは、予め容量の定まったメモリに圧縮データを蓄積するので、連続撮影できる画像の最小枚数を規定できる効果がある。
【0063】
以上説明したように、本発明では1つのブロックに符号量の上限を割り当て、符号バイト数がそこに達したときにはEOBで符号化を終了するし、符号バイト数がその設定値に達しないときは、設定値と符号バイト数の差分(余り)を次のブロックの符号量割り当て値に加算する。こうすると余白部分や画像の平坦部分など、比較的複雑さの低い画像領域では割り当て符号バイト数が加算され、それを複雑な画像領域に割り当てることができるので、バイト数の上限値によってEOBで打ち切られるブロックの発生確率が下がり画質を上げることができる。
【0064】
更に1つのカラーブロック内部では、符号化順序は色差信号から輝度信号の順に符号化することとし、色差信号にも符号量の上限を設け、その余りを輝度信号の符号バイト数の割り当て値に加算するよう構成した。一般に色差信号は輝度信号に比べて符号量は少ないので、輝度信号に対する符号量割り当て値を大きく取れる。以上の2つの方法によって、符号量に制限を加えながら高い画質も得ることができる。
【0065】
またこの発明を応用すると、所定容量のメモリに蓄積できる画像の最小枚数を保証することができるという効果がある。
【0066】
【発明の効果】
以上詳記したように本発明によれば、バイト数の上限値によってEOBで打ち切られるブロックの発生確率を下げて画質を上げることのできる符号量制御方法及び符号化装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る符号量制御方法の原理説明図
【図2】本発明の実施の形態に係る符号化装置のブロック構成図
【図3】図2に示す符号量制御回路のブロック構成図
【図4】数値を符号化するためのフロー図
【図5】2進分解の判定列と符号化のフロー図
【図6】適応化処理のフロー図
【図7】本発明の符号量制御方法及び符号化装置を適用した複合機のブロック構成図
【図8】従来のブロック毎の符号化打ち切り方法の説明図
【符号の説明】
202 量子化器
203 量子化テーブル
204 係数メモリ
205 信号予測器
206 EOB検出器
207 レジスタ
208 符号量制御回路
209 係数カウンタ
210 符号器
211 2進分解回路
212 コンテクスト生成器
213 算術符号器
214 制御部

Claims (11)

  1. カラー画像を色差成分と輝度成分に変換すると共にブロック単位で分割し、ブロック単位で符号化を行う場合、予め色差成分及び輝度成分の各々に発生符号量の上限値を定め、色差成分の次に輝度成分が符号化されるように符号化順序を制御し、色差成分の符号化で余った符号量を輝度成分の発生符号量の上限値に加算することを特徴とする符号量制御方法。
  2. 画像をブロック単位で分割し、ブロック単位で符号化を行う場合、予め1ブロックの発生符号量の上限値を定め、1ブロックの符号化時に実際の発生符号量を計数し、1ブロックの符号化終了時に計数された発生符号量が、当該ブロックに割り振られた発生符号量の上限値に到達していなければ、残余の符号量を後続のブロックに配分し、先行ブロックで余った符号量を順次後続のブロックに分配することを特徴とする符号量制御方法。
  3. 先行ブロックで余った符号量を後続のブロックに分配させる範囲は、複数ブロックで構成される1ストライプ内に限ることを特徴とする請求項2記載の符号量制御方法。
  4. カラー画像を色差成分と輝度成分に変換すると共にブロック単位で分割し、ブロック単位で符号化を行う場合、予め色差成分及び輝度成分の各々に発生符号量の上限値を定め、色差成分の次に輝度成分が符号化されるように符号化順序を制御し、色差成分の符号化で余った符号量を輝度成分の発生符号量の上限値に加算し、1ブロックの符号化終了時に計数された発生符号量が、当該ブロックに割り振られた発生符号量の上限値に到達していなければ、残余の符号量を後続のブロックに配分し、先行ブロックで余った符号量を順次後続のブロックに分配することを特徴とする符号量制御方法。
  5. 各ブロックに対して定める発生符号量の上限値は、直前のストライプの発生符号量によって適応化することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の符号量制御方法。
  6. カラー画像を色差成分と輝度成分とに変換すると共にブロック単位で分割して各色成分についてブロック単位で符号化を行う符号器と、予め色差成分及び輝度成分の各々に発生符号量の上限値を定め、色差成分の次に輝度成分が符号化されるように符号化順序を制御し、色差成分の符号化で余った符号量を輝度成分の発生符号量の上限値に加算する符号量制御手段と、を具備する符号化装置。
  7. 画像をブロック単位で分割してブロック単位で符号化を行う符号器と、予め1ブロックの発生符号量の上限値を定め、前記符号器による1ブロックの符号化時に実際の発生符号量を計数し、1ブロックの符号化終了時に計数された発生符号量が、当該ブロックに割り振られた発生符号量の上限値に到達していなければ、残余の符号量を後続のブロックに配分し、先行ブロックで余った符号量を順次後続のブロックに分配する符号化量制御手段と、を具備する符号化装置。
  8. 入力画像を一旦符号化してメモリに蓄積する装置であって、請求項6又は請求項7記載の符号化装置を用いて符号化を行うことを特徴とする画像蓄積装置。
  9. 前記符号化装置に、色差成分及び輝度成分に対する発生符号量の上限値又は1ブロックに対する発生符号量の上限値として、前記メモリに蓄積できるページ数の最低保証枚数に対応した数値が設定されることを特徴とする請求項8記載の画像蓄積装置。
  10. 原稿をスキャンして得られた画像データを符号化してからメモリに格納するスキャナ装置であって、請求項6又は請求項7記載の符号化装置を用いて符号化を行うことを特徴とするスキャナ装置。
  11. スキャナ機能、プリンタ機能及び通信機能を備えた複合機であって、請求項6又は請求項7記載の符号化装置を用いて画像データを符号化することを特徴とする複合機。
JP2003120609A 2003-04-24 2003-04-24 符号量制御方法及び符号化装置 Pending JP2004328406A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003120609A JP2004328406A (ja) 2003-04-24 2003-04-24 符号量制御方法及び符号化装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003120609A JP2004328406A (ja) 2003-04-24 2003-04-24 符号量制御方法及び符号化装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004328406A true JP2004328406A (ja) 2004-11-18

Family

ID=33499463

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003120609A Pending JP2004328406A (ja) 2003-04-24 2003-04-24 符号量制御方法及び符号化装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004328406A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009278390A (ja) * 2008-05-15 2009-11-26 Kyocera Mita Corp 画像圧縮装置及びプログラム
US20130094777A1 (en) * 2011-04-15 2013-04-18 Kazuhiro Nomura Image compression device, image compression method, integrated circuit, program, and picture display apparatus
JP2013247683A (ja) * 2012-05-24 2013-12-09 Fujitsu Ltd 画像圧縮方法及びその装置
US10897615B2 (en) 2016-06-01 2021-01-19 Canon Kabushiki Kaisha Image encoding apparatus and control method therefor

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009278390A (ja) * 2008-05-15 2009-11-26 Kyocera Mita Corp 画像圧縮装置及びプログラム
US20130094777A1 (en) * 2011-04-15 2013-04-18 Kazuhiro Nomura Image compression device, image compression method, integrated circuit, program, and picture display apparatus
US8923613B2 (en) * 2011-04-15 2014-12-30 Panasonic Corporation Image compression device, image compression method, integrated circuit, program, and picture display apparatus
JP2013247683A (ja) * 2012-05-24 2013-12-09 Fujitsu Ltd 画像圧縮方法及びその装置
US10897615B2 (en) 2016-06-01 2021-01-19 Canon Kabushiki Kaisha Image encoding apparatus and control method therefor

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100491333B1 (ko) Dwt-기반 기술에 의해 압축된 이미지를 코딩하기 위한실시간 알고리즘 및 구조
US7227998B2 (en) Image processing apparatus, control method of the same, computer program, and computer-readable storage medium
EP1834487B1 (en) Method for improved entropy coding
US6909811B1 (en) Image processing apparatus and method and storage medium storing steps realizing such method
US5363219A (en) Image processing method and apparatus
JP4365957B2 (ja) 画像処理方法及びその装置及び記憶媒体
US20050276501A1 (en) Image decoding apparatus and its control method
JP2008228329A (ja) 限定されたビット数を用いる画像処理
JP2000115770A (ja) 符号化装置及び方法
JP2000069292A (ja) 画像処理装置及び方法及び記憶媒体
US6157327A (en) Encoding/decoding device
US5764357A (en) Zero-run-length encoder with shift register
JP2004328406A (ja) 符号量制御方法及び符号化装置
JP3929312B2 (ja) 算術符号化装置および画像処理装置
JPH09186883A (ja) 多値画像符号化装置
JP2004221998A (ja) 画像処理装置
JP2952007B2 (ja) 画像符号化装置
JPH11289461A (ja) 画像符号化方法および画像符号化装置
JP2002290743A (ja) 画像情報符号化方法、符号化装置、ディジタル複写機、ディジタルファクシミリ装置、及び、ディジタルファイリング装置
JP2004328407A (ja) 符号化速度制御方法及び符号化装置
JP2001339728A (ja) 画像符号化方法および符号化装置
JPH099266A (ja) 画像符号化装置及び方法
JPH10163880A (ja) データ復号化器
JP2000165676A (ja) 電子デ―タ伝送速度及び効率向上装置
JP2000138834A (ja) プログラム保存装置