JPH09186883A - 多値画像符号化装置 - Google Patents
多値画像符号化装置Info
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- JPH09186883A JPH09186883A JP35224095A JP35224095A JPH09186883A JP H09186883 A JPH09186883 A JP H09186883A JP 35224095 A JP35224095 A JP 35224095A JP 35224095 A JP35224095 A JP 35224095A JP H09186883 A JPH09186883 A JP H09186883A
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Abstract
効率よく符号化することができる多値画像符号化装置を
提供すること。 【解決手段】 多値画像を構成する各画素を注目面素と
して、その注目画素の予測値を周囲面素レベルより算出
する面素レベル予測手段と、その画素レベル予測手段に
より算出された前記注目画素の予測値を実際の注目画素
値から引くことにより予測誤差値を算出する予測誤差算
出手段と、その予測誤差算出手段で算出された予測誤差
値の統計を行う予測誤差統計手段と、その予測誤差統計
手段で統計された情報を元に前記予測誤差算出手段で算
出された予測誤差値を適応的に修正する予測誤差修正手
段と、その予測誤差修正手段で修正された予測誤差値を
符号化する予測誤差符号化手段とを備えたことを特徴と
する。
Description
置に関し、特に、周辺画素のレベルから予測される注目
画素の予測値を注目画素の実際の画素値から引くことに
よって求められる予測誤差値を符号化する多値画像符号
化装置に関する。
ンピュータ等の画像を扱う装置において扱う画像は、そ
の通信容量や記憶容量の制限等のために、1画素当たり
1ビットで表される2値画像が主であった。
等であれば、2値化後の情報の損失は少ないが、写真画
像等の階調を持つ原画をスキャナ等で読み取って2値画
像に変換すると情報の損失が顕著であり、画質が劣化が
避けられなかった。
シミリ装置やパーソナルコンピュータ等の、画像を扱う
装置の処理能力が向上し、扱う画像の高画質化が進んで
きている。
れる白黒多値(多階調)画像や、1画素当たり複数の色
成分毎の複数ビットで表され、それらの各色成分毎の多
値画像の合成として構成されるカラー多値画像等の取り
扱いが比較的容易となった。
1ビットで表される2値画像と比較して、その1画素当
たりのビット数や色成分数を増して高画質化するにした
がってそのデータ量が増大する。例えば、白黒2値画像
と白黒256階調画像のデータ量を比べた場合、1画素
に要するビット数は前者は1ビットであるのに対し、後
者は8ビット必要になるため、全体として後者は前者に
比べ8倍のデータ量となってしまう。
力が向上して、多量の画像データを高速処理できたとし
ても、通信容量や記憶容量の制約のために、多値画像デ
ータの伝送時間が過大になったり、多値画像データを記
憶するための記憶装置の容量が膨大になる問題がある。
量や記憶容量の制約とを整合させるための1つの方法と
して、多階調画像を効率良く符号化して、その符号デー
タを伝送したり記憶したりする方法が考えられる。
良い符号化方式の代表としてISO(国際標準化機構)
とITU−T(旧CCITT)とで標準勧告されている
JPEG方式がある。
れ、第1の方式は、基本であるDCT(Discret
e Cosine Transform)を基本とした
方式であり、第2の方式は、オプションである、二次元
空間でDPCM(Differential PCM)
を行うDPCM方式である。
画像情報を周波数情報に変換して量子化した後に符号化
を行う方式であり、人間の視覚特性を利用して画質を損
なわない程度に原画の情報量を一部削減して符号化を行
う符号化方式(ロッシー符号化方式と呼ばれる)であ
る。
素より予測を行い、その予測誤差を符号化する方式であ
り、原画の情報量を損なうこと無く符号化を行う符号化
方式(ロスレス符号化方式と呼ばれる)である。
した符号化を行うのであれば、量子化を含むために一般
には完全には元の画像は再現できない非可逆符号化方式
ではあるが、その分圧縮率が大きいDCT方式を用いる
のが良い。しかし、情報の保存性を重視した符号化を行
うのであれば、圧縮率は小さいが、その分元の画像を完
全に再現することができる可逆符号化であるDPCM方
式を用いるのが良い。
しては、原画の情報を損なうことなく(ロスレスで)符
号化効率が高い方式が望まれるが、上記したように、現
状のDCT方式では、符号化効率は高いが、原画の情報
量の損失が比較的大きく、現状のDPCM方式では、原
画の情報量の損失はないが、符号化効率がそれほど高く
ないという問題があった。
あり、多値画像を情報量の損失を最小限に抑えつつ効率
よく符号化することができる多値画像符号化装置を提供
することを目的とする。
め、請求項1記載の多値画像符号化装置は、多値画像を
構成する各画素を注目面素として、その注目画素の予測
値を周囲面素レベルより算出する面素レベル予測手段
と、その画素レベル予測手段により算出された前記注目
画素の予測値を実際の注目画素値から引くことにより予
測誤差値を算出する予測誤差算出手段と、その予測誤差
算出手段で算出された予測誤差値の統計を行う予測誤差
統計手段と、その予測誤差統計手段で統計された情報を
元に前記予測誤差算出手段で算出された予測誤差値を適
応的に修正する予測誤差修正手段と、その予測誤差修正
手段で修正された予測誤差値を符号化する予測誤差符号
化手段とを備えたことを特徴とする。
数の色成分で構成されるカラー画像をそれらの各色成分
毎の多値画像に分解する色成分分解手段と、その分解さ
れた各色成分毎の多値画像のそれぞれについて、その多
値画像を構成する各画素を注目面素として、その注目画
素の予測値を周囲面素レベルより算出する面素レベル予
測手段と、その画素レベル予測手段により算出された前
記注目画素の予測値を実際の注目画素値から引くことに
より予測誤差値を算出する予測誤差算出手段と、その予
測誤差算出手段で算出された予測誤差値の統計を行う予
測誤差統計手段と、その予測誤差統計手段で統計された
情報を元に前記予測誤差算出手段で算出された予測誤差
値を適応的に修正する予測誤差修正手段と、その予測誤
差修正手段で修正された予測誤差値を符号化する予測誤
差符号化手段とを備えると共に、前記各色成分の多値画
像にそれぞれ対応す予測誤差符号化手段で作成された色
成分毎の符号を元に全体の符号列を作成する符号作成手
段を備えたことを特徴とする。
求項2記載の多値画像符号化装置において、前記各色成
分の多値画像にそれぞれ対応する各予測誤差修正手段
は、既に符号化の終了した色成分の多値画像に対応する
予測誤差統計手段で統計された情報を元にして予測誤差
値の修正を行うことを特徴とする。
求項1または2のいずれかの記載の多値画像符号化装置
において、前記予測誤差修正手段は、前記予測誤差統計
手段が前記予測誤差算出手段で算出された予測誤差値を
統計して得た統計情報に基づいて符号化対象の注目画素
が文字領域の画素であるか写真領域の画素であるかを判
断し、その判断結果に基づいて予測誤差値の修正を行う
ことを特徴とする。
求項1または請求項2のいずれかの記載の多値画像符号
化装置において、前記予測誤差修正手段は、前記予測誤
差算出手段で算出された予測誤差値が所定のしきい値以
下であれば、その予測誤差値を値0に修正することを特
徴とする。
求項5記載の多値画像符号化装置において、前記予測誤
差修正手段は、前記予測誤差統計手段が前記予測誤差算
出手段で算出された予測誤差値を統計して得た統計情報
に基づいて符号化対象の注目画素が文字領域の画素であ
るか写真領域の画素であるかを判断し、その判断結果に
基づいて前記所定のしきい値を変更することを特徴とす
る。
求項5記載の多値画像符号化装置において、前記予測誤
差修正手段は、外部から与えられる定数を前記所定のし
きい値とすることを特徴とする。
本発明の実施の形態を詳細に説明する。
を詳細に説明する前に、本発明にかかる多値画像符号化
装置が具体的に適用される場合の一例としてファクシミ
リ装置を例にとって図1を参照して説明する。同図は、
本発明にかかる多値画像符号化装置を適用した、送信側
及び受信側のファクシミリ装置のブロック構成図を示し
ている。
てCCDイメーゾセンサ等を用いて原稿を読み取り、続
く画像処理部102で送信データを適切なデータにする
ために処理を行い、最後に符号化部103において符号
化を行って作成された符号化データを伝送路へ送出す
る。一方、受信側で画像を再生するときは、伝送路から
の符号化データを複号化部104により復号し、画像処
理部105で出力装置に適した画像処理を行い、プロッ
タ等の画像出力部106に出力することでハードコピー
を得る。
る処理の例としては、2値画像においては解像度変換、
サイズ変換等があり、カラーを含めた多値画像において
は色(色成分)変換,解像度変換,サイズ変換等が挙げ
られる。また、上記の符号化部103、復号化部104
で使われる符号化方式の従来例として、2値画像を対象
とするものでは従来のファクシミリ装置で使われている
MH、MR,MMR方式やJBIG方式があり、多値画
像を対象とするものではJPEG方式がある。
る多値画像符号化装置と関連する符号化方式として、既
に標準化され、多階調画像をロスレスに符号化すること
ができるJPEG/Spatial方式について簡単に
説明する。なお、JPEGの基本はDCT(Discr
ete Cosine Transform)を用いた
DCT方式であるが、DCT方式がロッシー符号化方式
であるためにロスレス符号化を実現する方法として2次
元空間でDPCM(DifferentialPCM)
を行うJPEG/Spatial方式が設けられてい
る。
本ブロック図を示す。ビット精度としては2ビットから
16ビットの任意のビット数がとれる入力画像は、予測
器201に入力され、その予測器201で求められた予
測誤差信号がエントロピー符号器202によりエントロ
ピー符号化され圧縮された符号データが出力される。
符号化しようとしている注目画素yと予測に用いる周囲
3画素(a、b、c)との位置関係とを図3に示す。予
測演算式は、y=a、y=b、y=c、y=a+b−
c、y=a+((b−c)/2)、y=b+((a−
c)/2)、y=(a+b)/2の中から選択可能にな
っており、注目画素yから上記各予測演算式により算出
された予測値を引くことによって予測誤差値を求める。
予測誤差値は、エントロピー符号器202によりエント
ロピー符号化されるが、そのエントロピー符号化には、
ハフマン符号化と算術符号化がある。
先ず図4に示される表にしたがってグループ化される。
このグループ化によりグループ番号(SSSS)とグル
ープ内での予測誤差値を示す付加ビット(ビット数はS
SSSで示された値と同じ)に分けられる。そしてSS
SSは1次元のハフマン符号テーブルを用いて符号化さ
れ、各ハフマン符号の後に付加ビットが付けられるとい
うものである。
2値化した後に統計モデルを用いて算術符号化を行うも
のである。まず2値化であるが、その手順を次に示す。 (1)ゼロの判定 予測誤差がゼロの時0を、ゼロでない時1を出力する。 (2) サイン(正負符号)の判定 予測誤差が正の時0を、正でない時1を出力する。 (3) グループ番号 予測誤差の絶対値から1を減じたものとしてSzを定義
し、そのSzをグループn(n=0〜15)に属してい
るかどうかの判定を行う。この判定はグループ番号の小
さい方から順に行い、Szが属するグループが見つかる
まで行う。この際、Szがグループnに属していない場
合は1を出力し、グループnの属する場合はnを出力す
る。(図5参照) (4) 付加ビット グループ内の係数識別に用いる付加ビットをそのまま出
力する。
るときは、2値データの確率推定のために、図6に示す
ように各々の判定項目に対して状態分けして符号化す
る。同図中、5×5とあるのは,直上画素と直左画素の
予測誤差をその大きさと正負によりそれぞれ5通りに分
割しているためである。
された画像データのうち、符号化対象の画素情報は、算
術符号化回路402に入力され、符号化対象画素の周囲
の画素情報は、予測情報作成回路(テンプレートと呼ぶ
こともある)401に入力され、予測情報作成回路40
1は、符号化する画素と周囲の画素との状況により情報
源のマルコフ分離を行った予測情報を作成し、その予測
情報をもとに算術符号化回路402で予測データを動的
に評価しながら符号化を行っている。
符号化方式は、従来のランレングス符号化方式(MH方
式,MR方式等)よりは一般的に符号化効率が良いもの
である。その符号化方法は、(0、1)の数直線上の対
応区間(2進少数で[0.0…0,0.1…1])を各
シンボルの生起確率に応じて不等長に分割していき、対
象シンボル系列を対応する部分区間に割り当て、再帰的
に分割を繰り返していくことにより得られた区間内に含
まれる点の座標を、少なくとも他の区間と区別できる2
進小数で表現してそのまま符号とするものである。
化の概念を図8を参照して簡単に説明する。同図におい
て、まず第1シンボルの符号化時には全区間が0と1の
シンボルの生起確率の比に従ってA(0)とA(1)に
分割され、0の発生により区間A(0)が選択される。
次に、第2シンボルの符号化の際にはその状態における
両シンボルの生起確率比によってA(0)がさらに分割
され、発生シンボル系列に対応する区間としてA(0
1)が選択される。このような分割と選択の処理の繰り
返しにより符号化が進んでいく。
算術復号化回路403に入力され、復号化された画像デ
ータは、復号化画素情報として出力される一方、次の符
号データの復号化のために予測情報作成回路404に入
力され、算術復号化回路403は、その予測情報作成回
路404からの予測情報にもとに符号化データを評価し
ながら復号化を行う。
理を行い、符号が示す2進小数をもとにシンボルを再生
する。このとき重要なのは、シンボルの符号化を行う際
の数直線の幅であり、この数直線の幅が符号化開始時と
復号化開始時とで一致しないとシンボルを正確に再現で
きなくなってしまうため、普通はこの数直線の幅を符号
化側と復号化側で1としている。
符号化装置について、図9のブロック構成図を参照して
説明する。
力される多値画情報を構成する各画素を注目画素とし
て、その注目画素の画素レベルの予測値を周囲面素レベ
ルより算術する面素レベル予測手段601、その画素レ
ベル予測手段で算術された注目画素の予測値を実際の注
目画素値から引くことにより予測誤差値を算出する予測
誤差算出手段602、その予測誤差算出手段602で算
出された予測誤差値の統計を行う予測誤差統計手段60
3、その予測誤差統計手段で統計された情報を元に予測
誤差算出手段602で算出された予測誤差値を修正する
予測誤差修正手段604、その予測誤差修正手段604
で修正された予測誤差値に対して符号化を行う予測誤差
符号化手段605から構成される。
の動作について簡単に説明する。先ず、符号化するため
に入力された画情報は画素レベル予測手段601および
予測誤差算出手段602に入力される。画素レベル予測
手段601では注目画素の画素レベルを周囲画素の画素
レベル値より予測する。予測方法の一例としては予測レ
ベル値をPx、注目画素の直左画素の画素レベル値をR
a、直上画素の面素レベル値をRbとすると、Px=
(Ra+Rb)/2という式でPxを求める方法があ
る。
測レベル値と注目画素の実際の画素レベル値とから予測
誤差値を算出する。予測誤差値の算出方法は、予測誤差
値をDx、注目画素レベル値をPとすると、単純にDk
=Px−Pで求める。算出された予測誤差値は予測誤差
符号化手段605で符号化されるのであるが、その前に
予測誤差修正手段604で予測誤差値の修正が行われ
る。予測誤差統計手段603では予測誤差値をどのよう
に修正するかを決定するための参照情報として予測誤差
値を用いその統計を行い統計情報を得る。その統計情報
の一例としては予測誤差値の偏りや予測誤差値の分布範
囲を統計することが挙げられる。統計された情報は予測
誤差修正手段604に入力され、その統計情報に基づい
て予測誤差値に対して修正が行われる。予測誤差値の修
正方法は後述する。最後に修正された予測誤差値に対し
て予測誤差符号化手段605でエントロピー符号化が行
われ、入力画情報に対する符号列が作成される。
値画像符号化装置について、図10のブロック構成図を
参照して説明する。同図に示す多値画像符号化装置は、
図9に示したものが単純な多値画像を対象とするのであ
ったのに対して、R(赤)G(緑)B(青)の3原色成
分より構成されているカラー多値画情報を対象とするも
のであるが、色成分の構成や種類はそれ以外であっても
構わない。
置は、入力されるカラー多値画情報を色成分毎の多値画
像に分解する色成分分解手段701、色成分毎に分解さ
れた多値画情報のそれぞれについて注目画素の画素レベ
ルの予測値を周囲画素レベルより算出する面素レベル予
測手段(702a、702b、702c)、色成分毎に
分解された多値画情報のそれぞれについて面素レベル予
測手段(702a、702b、702c)で算出された
注目画素の予測レベル値を実際の注目画素レベル値から
引くことにより予測誤差値を算出する予測誤差算出手段
(703a、703b、703c)、色成分毎に分解さ
れた多値画情報のそれぞれについて予測誤差算出手段で
算出された予測誤差値の統計を行う予測誤差統計手段
(704a、704b、704c)、色成分毎に分解さ
れた多値画情報のそれぞれについて予測誤差統計手段
(704a、704b、704c)で統計された情報を
元に予測誤差算出手段(703a、703b、703
c)で算出された予想誤差値を修正する予測誤差修正手
段(705a、705b、705c)、色成分毎に分解
された多値画情報のそれぞれについて予測誤差修正手段
(705a、705b、705c)で修正された予測誤
差値に対して符号化を行う予測誤差符号化手段(706
a、706b、706c)、それらの予測誤差符号化手
段(706a、706b、706c)で作成された各色
成分毎の多値画像毎の符号を元に入力されるカラー多値
画像に対する全体の符号列を作成する符号作成手段70
7から構成される。
の動作について簡単に説明する。先ず符号化するために
入力されたカラー多値画情報は色成分分解手段701に
入力され、色成分毎の多値画像に分解される。分解され
た色成分毎の多値画像は色成分単位で各々処理される。
分解された色成分毎の画情報は画素レベル予測手段(7
02a、702b、702c)および予測誤差算出手段
(703a、703b、703c)に入力される。画素
レベル予測手段(702a、702b、702c)では
注目画素の画素レベルを周囲画素の画素レベル値より予
測する。予測方法の一例としては図9に示した多値画像
符号化装置と同様に、予測レベル値をPx、注目画素の
直左画素の画素レベル値をRa、直上画素の面素レベル
値をRbとすると、Px=(Ra+Rb)/2という式
でPxを求める方法が挙げられる。算出された予測誤差
値は予測誤差符号化手段(706a、706b、706
c)で符号化されるが、その前に予測誤差修正手段(7
05a、705b、705c)で予測誤差値の修正が行
われる。予測誤差統計手段(704a、704b、70
4c)では予測誤差値をどのように修正するかを決定す
るための参照情報として予測誤差値を用いその統計を行
い統計情報を得る。統計情報の一例としては予測誤差値
の偏りや予測誤差値の分布範囲を統計することが挙げら
れる。統計された情報は予測誤差修正手段(705a、
705b、705c)に入力され、その統計情報に基づ
いて予測誤差値に対して修正が行われる。予測誤差値の
修正方法は後述する。最後に修正された予測誤差値に対
して予測誤差符号化手段(705a、705b、705
c)でエントロピー符号化が行われ、各色成分の多値画
像に対する符号列が作成される。最後に、各々の予測誤
差符号化手段(706a、706b、706c)で作成
された色成分毎の多値画像に対する符号列は符号作成手
段707に入力され全体の符号列が作成される。
化装置では、処理時間の高速化を図るために、RGBの
各色成分毎の多値画像毎に符号化手段のバスを並列的に
並べてあるが、第11図に示すように1つの符号手段の
バスを、各色成分の多値画像について再帰的に利用する
ことも可能である。第11図の構成にした場合の利点と
しては、構成が簡単になる点と、後述する学習効果を十
分に利用することができる点である。ただし、学習効果
については第10図のような構成でも予測誤差修正手段
(705a、705b、705c)間で情報のやりとり
を行うことで利用することは可能である。
示した構成の多値画像符号化装置のように、RGBの各
色成分の多値画像毎に符号化手段のバスを単に並列的に
並べてた場合、色成分毎に予測誤差値を修正するため
に、既に符号化を終了した色成分における予測誤差値の
修正の学習効果を利用することができないため、まだ符
号化効率が低いという問題がある。符号化を行いながら
予測誤差を修正するためには、予測誤差値の状態から判
断して動的に行わなければならない。言い換えれば学習
を行うことで最適な予測誤差値の修正ができることにな
る。したがって、既に終了した色成分における学習を有
効に利用するために、既に符号化が終了した色成分にお
ける予測誤差値の修正に関する情報を元にして、続く色
成分の符号化における予測誤差値の修正を行うことで、
カラー画像において高画質で高能率な符号化が可能とな
る。
画像符号化装置において、予測誤差修正手段が、予測誤
差統計手段で統計された情報を元に予測誤差値を適応的
に修正する方法について以下説明する。なお、図9、1
0または11に示す各構成要素に付される符号は基本的
に省略し、必要な場合のみ付す。
は、前記した学習効果を利用することの他に、予測誤差
値の統計情報を利用する場合(図9、図10または図1
1に示す多値画像符号化装置のすべてに適用できる)が
考えられる。
いて説明する。予測誤差値の統計情報によって予測誤差
値を適応的に修正する方法としては、予測誤差値の統計
情報から注目画素が文字領域にあるのか写真領域にいる
のか判断して、文字領域または写真領域に適した予測誤
差値の修正する方法が考えられる。
値Pdは、文字部や背景部ではPd=0、エッジ部では
Pdが比較的大きな値になることが多い。また、Pdの
分布としてはPd=0およびPdが比較的大きな値とに
集中する。これに対して写真領域におけるPdは文字領
域における場合と逆で、Pd=0となる場合が比較的少
ない反面、Pdの値が大きくなることも少なく、分布と
してはPdが小さい値に集中する。よって、この性質を
利用すれば注目画素が、文字領域に属するのか写真領域
に属するのかを判断して、各々に最適な方法で予測誤差
値を修正することが可能になり高画質で高能率な符号化
ができる。
測誤差値が所定のしきい値Th以下ならば、予測誤差値
を修正して全て値0に変更することで処理の簡略化を図
ると同時に、符号化効率の向上が図れる。
とでしきい値Thの値を変更すれば、文字領域ではしき
い値Thを大きくしても画質的にはそれほど影響はな
く、かえって背景ノイズを削除できる効果もあり、符号
化効率の点からも有利であり、さらに符号化効率を向上
させることができる。
ようにすれば、符号化効率と画質に影響するしきい値T
hの大小を、符号化を行うユーザの主観的な判断にゆだ
ねることにより、画質重視か符号化効率重視かをユーザ
に選択させることができる。
9、図10または図11に示される多値画像符号化装置
は、予測誤差修正手段による処理を行わないことで、予
測誤差値を修正することなしに符号作成手段で符号化す
ればロスレス符号化が可能であり、1つの多値画像符号
化装置でロスレスおよびロッシー符号化ができるという
利点がある。
値を符号化状況において適応的に修正しながら符号化す
ることで白黒多階調画像において高画質で高能率な符号
化が可能となる。つまり、予測誤差値を画質を落とさな
いように修正して符号化すればロッシーだが高能率な符
号化が可能であり、画質を落とさずに予測誤差を小さく
する方法としては背景ノイズの除去等の方法が挙げられ
る。そこで本発明は、本来ならば画像の背景は同一濃度
であり背景部分の予測誤差値は値0になるはずが画像を
走査した時の影響等で必ずしもそうにはならない場合が
多く、このような場合、予測誤差値が本来値0であるべ
きであるのに対してそうなっていないことにより符号化
効率が落ちていることに着目し、そのように符号化効率
を低下させている予測誤差値を適応的に修正することで
高画質で高能率な符号化を可能としている。なお、予測
誤差修正手段における予測誤差値の修正を行わないよう
にすれば、従来同様なロスレスな符号化に切り替え可能
である利点もある。
を符号化状況において各色成分毎に適応的に修正しなが
ら符号化することで、カラー画像において高画質で高能
率な符号化が可能となる。つまり、カラー多値画像を色
成分に分けて符号化することで、各色成分は白黒多階調
画像と同様に扱うことが可能になり、色成分毎に最適な
予測誤差値の修正を行うことでに高い符号化効率で符号
化が可能になる。なお、各色成分に対応する予測誤差修
正手段における予測誤差値の修正を行わないようにすれ
ば、従来同様なロスレスな符号化に切り替え可能である
利点もある。
が終了した色成分における学習を有効に利用するため
に、既に符号化が終了した色成分における予測誤差値の
修正に関する情報を元にして、続く色成分の符号化にお
ける予測誤差値の修正を行うとで、カラー画像において
高画質で高能率な符号化が可能となる。つまり、請求項
2に係る発明では、色成分毎に予測誤差値の修正を独立
して行うために、既に符号化を終了した色成分における
予測誤差値の修正の学習効果を利用することができず符
号化効率の向上の余地があったが、本発明では、既に符
号化を終了した色成分における予測誤差値の修正の学習
効果を利用することで、更なる符号化効率の向上が可能
となる。
の統計情報から文字領域画素であるか写真領域画素であ
るかの判断をし、その判断結果を元に予測誤差値の修正
を適応的に行うことにより、高画質で高能率な符号化が
可能となる。つまり、本発明では、文字画像において
は、積極的に予測誤差値を修正することで背景ノイズを
除去し、高画質化及び高能率符号化を計る一方、写真画
像では、逆に予測誤差値を修正しすぎると、高能率符号
化ができても微妙な階調が消失してしまい画質が低下し
ていまう弊害が大きいため、文字画像にはそれに適した
予測誤差値の修正を行い、写真画像には、それに適した
予測誤差値の修正を行うことでいっそう高画質で高能率
な符号化が可能となる。
が所定のしきい値以下であればその予測誤差値をすべて
値0に修正して符号化することで高画質で高能率な符号
化が可能となる。つまり、画質を落とさずに予測誤差を
小さくする方法としては、背景ノイズを除去することや
画質に影響が無いと思われる小さい予測誤差をなくすこ
とが考えられる。したがって、ある値以下の予測誤差を
全て0にすることで全体的な予測誤差は小さくでき、符
号化効率が向上できる。
文字領域画素である場合にはしきいを大きくすることで
高画質で高能率な符号化を可能とする。つまり、文字画
像においては、予測誤差値を積極的に値0に修正するこ
とにより背景ノイズを除去することで、符号化効率が向
上するばかりでなく高画質化され、写真画像の場合より
しきい値を大きくして予測誤差値を値0にする範囲を広
くしても画質に与える影響を最小限に抑えつつ符号化効
率の向上が図れる。
えられる定数によってしきい値を決定することで、ユー
ザーが望む状態での高画質で高能率な符号化が可能とな
る。つまり、符号化を行う際には、符号を蓄積するメモ
リ量により符号量を考慮しなければならない場合や、符
号化を行う人の主観的な判断により画質重視(しきい値
小)か、符号化効率重視(しきい値大)か、またはロス
レスで符号化したい(しきい値0)かを考慮しなければ
ならない。そこで、本発明では、しきい値を制御するこ
とで予測誤差値の大きさをある程度制御できるので、上
記のような場合に有効である。
るファクシミリ装置のブロック構成図でる。
図を示す。
b、c)との位置関係を示す図である。
示す図である。
ある。
のブロック構成図である。
化装置のブロック構成図である。
符号化装置のブロック構成図である。
レベル予測手段 602、703a、703b、703c、803 予測
誤差算出手段 603、704a、704b、704c、804 予測
誤差統計手段 604、705a、705b、705c、805 予測
誤差修正手段 605、706a、706b、706c、806 予測
誤差符号化手段 701、801 色成分分解手段 707、807 符号作成手段
Claims (7)
- 【請求項1】 多値画像を構成する各画素を注目面素と
して、その注目画素の予測値を周囲面素レベルより算出
する面素レベル予測手段と、その画素レベル予測手段に
より算出された前記注目画素の予測値を実際の注目画素
値から引くことにより予測誤差値を算出する予測誤差算
出手段と、その予測誤差算出手段で算出された予測誤差
値の統計を行う予測誤差統計手段と、その予測誤差統計
手段で統計された情報を元に前記予測誤差算出手段で算
出された予測誤差値を適応的に修正する予測誤差修正手
段と、その予測誤差修正手段で修正された予測誤差値を
符号化する予測誤差符号化手段とを備えたことを特徴と
する多値画像符号化装置。 - 【請求項2】 複数の色成分で構成されるカラー画像を
それらの各色成分毎の多値画像に分解する色成分分解手
段と、その分解された各色成分毎の多値画像のそれぞれ
について、その多値画像を構成する各画素を注目面素と
して、その注目画素の予測値を周囲面素レベルより算出
する面素レベル予測手段と、その画素レベル予測手段に
より算出された前記注目画素の予測値を実際の注目画素
値から引くことにより予測誤差値を算出する予測誤差算
出手段と、その予測誤差算出手段で算出された予測誤差
値の統計を行う予測誤差統計手段と、その予測誤差統計
手段で統計された情報を元に前記予測誤差算出手段で算
出された予測誤差値を適応的に修正する予測誤差修正手
段と、その予測誤差修正手段で修正された予測誤差値を
符号化する予測誤差符号化手段とを備えると共に、前記
各色成分の多値画像にそれぞれ対応す予測誤差符号化手
段で作成された色成分毎の符号を元に全体の符号列を作
成する符号作成手段を備えたことを特徴とする多値画像
符号化装置。 - 【請求項3】 前記各色成分の多値画像にそれぞれ対応
する各予測誤差修正手段は、既に符号化の終了した色成
分の多値画像に対応する予測誤差統計手段で統計された
情報を元にして予測誤差値の修正を行うことを特徴とす
る請求項2記載の多値画像符号化装置。 - 【請求項4】 前記予測誤差修正手段は、前記予測誤差
統計手段が前記予測誤差算出手段で算出された予測誤差
値を統計して得た統計情報に基づいて符号化対象の注目
画素が文字領域の画素であるか写真領域の画素であるか
を判断し、その判断結果に基づいて予測誤差値の修正を
行うことを特徴とする請求項1または2のいずれかの記
載の多値画像符号化装置。 - 【請求項5】 前記予測誤差修正手段は、前記予測誤差
算出手段で算出された予測誤差値が所定のしきい値以下
であれば、その予測誤差値を値0に修正することを特徴
とする請求項1または請求項2のいずれかの記載の多値
画像符号化装置。 - 【請求項6】 前記予測誤差修正手段は、前記予測誤差
統計手段が前記予測誤差算出手段で算出された予測誤差
値を統計して得た統計情報に基づいて符号化対象の注目
画素が文字領域の画素であるか写真領域の画素であるか
を判断し、その判断結果に基づいて前記所定のしきい値
を変更することを特徴とする請求項5記載の多値画像符
号化装置。 - 【請求項7】 前記予測誤差修正手段は、外部から与え
られる定数を前記所定のしきい値とすることを特徴とす
る請求項5記載の多値画像符号化装置。
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