JPH11288740A - ポリマー電池 - Google Patents
ポリマー電池Info
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- JPH11288740A JPH11288740A JP10090174A JP9017498A JPH11288740A JP H11288740 A JPH11288740 A JP H11288740A JP 10090174 A JP10090174 A JP 10090174A JP 9017498 A JP9017498 A JP 9017498A JP H11288740 A JPH11288740 A JP H11288740A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
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- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 有機化合物の酸化還元反応を伴う電子授受を
電気エネルギーとして取り出すポリマー電池において、
正極および電極を個別に酸化還元処理する等の前処理を
不要とするポリマー電池の提供。 【解決手段】 本発明により、π共役系のp−dope
型の導電性高分子、n−dope型の導電性高分子、ま
たは酸化還元反応による電子授受を電気エネルギーとし
て取り出すことが可能な有機化合物もしくは重合体を用
い、定電流充電法により充電することを特徴としたポリ
マー電池が提供される。
電気エネルギーとして取り出すポリマー電池において、
正極および電極を個別に酸化還元処理する等の前処理を
不要とするポリマー電池の提供。 【解決手段】 本発明により、π共役系のp−dope
型の導電性高分子、n−dope型の導電性高分子、ま
たは酸化還元反応による電子授受を電気エネルギーとし
て取り出すことが可能な有機化合物もしくは重合体を用
い、定電流充電法により充電することを特徴としたポリ
マー電池が提供される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有機化合物の酸化還
元反応に伴う電子授受を電気エネルギーとして取り出す
ポリマー電池において、電極前処理工程を省略しうる電
極材料により構成されるポリマー電池に関する。
元反応に伴う電子授受を電気エネルギーとして取り出す
ポリマー電池において、電極前処理工程を省略しうる電
極材料により構成されるポリマー電池に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、導電性高分子物質を正極物質とし
て用いるポリマー電池においては、アニリンと有機スル
ホン酸塩などの有機ドーパントとの溶液の電解重合によ
る永久的にドーピングされているアニリンポリマーの利
用が、例えば特開平3−62451号公報、特開平7−
15356号公報、特開平8−295713号公報、特
開平9−22733号公報、特開平9−511615号
公報等により知られている。また、これらのポリマー電
池における負極としてはリチウム、ナトリウムあるいは
これらと炭素との混合物等が用いられている。しかしな
がら、これらのポリマー電池においては正極および負極
を別個に酸化還元処理する等の前処理工程が必要であ
り、工程的にも繁雑であった。
て用いるポリマー電池においては、アニリンと有機スル
ホン酸塩などの有機ドーパントとの溶液の電解重合によ
る永久的にドーピングされているアニリンポリマーの利
用が、例えば特開平3−62451号公報、特開平7−
15356号公報、特開平8−295713号公報、特
開平9−22733号公報、特開平9−511615号
公報等により知られている。また、これらのポリマー電
池における負極としてはリチウム、ナトリウムあるいは
これらと炭素との混合物等が用いられている。しかしな
がら、これらのポリマー電池においては正極および負極
を別個に酸化還元処理する等の前処理工程が必要であ
り、工程的にも繁雑であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
法において必要としていた正極および負極を別個に酸化
還元処理する等の前処理工程を不要とするポリマー電池
の提供を目的とするものである。
法において必要としていた正極および負極を別個に酸化
還元処理する等の前処理工程を不要とするポリマー電池
の提供を目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、有
機化合物の酸化還元反応に伴う電子授受を電気エネルギ
ーとして取り出すポリマー電池において、電池を構成す
る物質として、π共役系のp−dope型の導電性高分
子、n−dope型の導電性高分子、または酸化還元反
応による電子授受を電気エネルギーとして取り出すこと
が可能な有機化合物または重合体を組合せ使用して正極
および負極を構成し、定電流充電法により充電すること
を特徴とするポリマー電池を提供するものである。
機化合物の酸化還元反応に伴う電子授受を電気エネルギ
ーとして取り出すポリマー電池において、電池を構成す
る物質として、π共役系のp−dope型の導電性高分
子、n−dope型の導電性高分子、または酸化還元反
応による電子授受を電気エネルギーとして取り出すこと
が可能な有機化合物または重合体を組合せ使用して正極
および負極を構成し、定電流充電法により充電すること
を特徴とするポリマー電池を提供するものである。
【0005】上記した本発明において、電極前処理工程
なしに定電流充電することが好ましく、その電極前処理
工程は正極および負極を別個に酸化還元処理する工程で
あることが一般的である。
なしに定電流充電することが好ましく、その電極前処理
工程は正極および負極を別個に酸化還元処理する工程で
あることが一般的である。
【0006】また、p−dope型の導電性高分子がポ
リアニリンまたはその誘導体、ポリピロールまたはチオ
フェンの複素環ポリマーまたはその誘導体であることが
好ましい。
リアニリンまたはその誘導体、ポリピロールまたはチオ
フェンの複素環ポリマーまたはその誘導体であることが
好ましい。
【0007】また、n−dope型の導電性高分子がポ
リチオフェンまたはポリパラフェニレン、もしくはそれ
らの誘導体であることが好ましい。
リチオフェンまたはポリパラフェニレン、もしくはそれ
らの誘導体であることが好ましい。
【0008】また、酸化還元反応による電子授受を電気
エネルギーとして取出すことが可能な有機化合物または
重合体がキノン類またはその誘導体、ポリピリジン、ポ
リピリミジンまたはその誘導体であることが好ましい。
エネルギーとして取出すことが可能な有機化合物または
重合体がキノン類またはその誘導体、ポリピリジン、ポ
リピリミジンまたはその誘導体であることが好ましい。
【0009】また、正極構成物質/負極構成物質のモル
比が0.05〜20の範囲であることが好ましい。
比が0.05〜20の範囲であることが好ましい。
【0010】また、正極構成物質が還元型未ドープのポ
リアニリンであり負極構成物質がポリピリジン、アント
ラキノンであることが好ましい。
リアニリンであり負極構成物質がポリピリジン、アント
ラキノンであることが好ましい。
【0011】更に、正極構成物質がベンゾキノンであ
り、負極構成物質がポリピリジンであることが好まし
い。
り、負極構成物質がポリピリジンであることが好まし
い。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の電池の構成、構成と動作
および製法と手順は次の通りである。
および製法と手順は次の通りである。
【0013】正極および負極を構成する材料は、p−
dope型の導電性高分子、n−dope型の導電性高
分子、または酸化還元反応による電子授受を電気エネル
ギーとして取り出すことが可能な有機化合物またはその
重合体を用いることができる。上記した物質のドーパン
トは有機化合物、無機化合物のどちらでも使用可能であ
り、ドーパントの種類は、上記した物質にドーピングさ
れる限り限定されない。また、電解液は、電解質を含有
する水溶液、非水溶液、またはイオン伝導性を有する固
体電解質もしくはゲル電解質を用いることができ、特に
限定されるものではない。
dope型の導電性高分子、n−dope型の導電性高
分子、または酸化還元反応による電子授受を電気エネル
ギーとして取り出すことが可能な有機化合物またはその
重合体を用いることができる。上記した物質のドーパン
トは有機化合物、無機化合物のどちらでも使用可能であ
り、ドーパントの種類は、上記した物質にドーピングさ
れる限り限定されない。また、電解液は、電解質を含有
する水溶液、非水溶液、またはイオン伝導性を有する固
体電解質もしくはゲル電解質を用いることができ、特に
限定されるものではない。
【0014】本発明のポリマー電池を構成する有機化
合物として、(A)π共役系のp−dope型の導電性
高分子、(B)π共役系のn−dope型の導電性高分
子、または(C)可逆な酸化還元反応による電子授受を
電気エネルギーとして取り出すことが可能な有機化合物
またはその重合体を用いることができる。例えば、
(A)p−dope型の導電性高分子は、ポリアニリン
またはその誘導体、ポリピロール、ポリチオフェン等の
複素環ポリマーまたはその誘導体、(B)n−dope
型の導電性高分子はポリチオフェン、ポリパラフェニレ
ン等またはその誘導体、(C)酸化還元反応による電子
授受を電気エネルギーとして取り出すことが可能な有機
化合物またはその重合体としては、キノン類またはその
誘導体、ポリピリジン、ポリピリミジンまたはその誘導
体等が挙げられる。
合物として、(A)π共役系のp−dope型の導電性
高分子、(B)π共役系のn−dope型の導電性高分
子、または(C)可逆な酸化還元反応による電子授受を
電気エネルギーとして取り出すことが可能な有機化合物
またはその重合体を用いることができる。例えば、
(A)p−dope型の導電性高分子は、ポリアニリン
またはその誘導体、ポリピロール、ポリチオフェン等の
複素環ポリマーまたはその誘導体、(B)n−dope
型の導電性高分子はポリチオフェン、ポリパラフェニレ
ン等またはその誘導体、(C)酸化還元反応による電子
授受を電気エネルギーとして取り出すことが可能な有機
化合物またはその重合体としては、キノン類またはその
誘導体、ポリピリジン、ポリピリミジンまたはその誘導
体等が挙げられる。
【0015】電極を構成する化合物の組み合わせは下
記の通りである。図1に正・負極の典型的なサイクリッ
クボルタモグラムと充電時の電極電位軌跡を矢印で表し
た図を示す。
記の通りである。図1に正・負極の典型的なサイクリッ
クボルタモグラムと充電時の電極電位軌跡を矢印で表し
た図を示す。
【0016】1.正極構成物質の自然電位(初期状態)
が電池の放電状態にあるものと、負極構成物質の自然電
位(初期状態)が電池の放電状態にあるものの組み合わ
せで構成されるポリマー電池。(図1:組み合わせ1) 2.正極構成物質の自然電位(初期状態)が電池の充電
状態にあるものと、負極構成物質の自然電位(初期状
態)が電池の充電状態にあるものの組み合わせで構成さ
れるポリマー電池。(図1:組み合わせ2) 3.(A)〜(C)の物質は、1),2)の要件を満た
す限り、正極または負極のどちらでも利用できる。
が電池の放電状態にあるものと、負極構成物質の自然電
位(初期状態)が電池の放電状態にあるものの組み合わ
せで構成されるポリマー電池。(図1:組み合わせ1) 2.正極構成物質の自然電位(初期状態)が電池の充電
状態にあるものと、負極構成物質の自然電位(初期状
態)が電池の充電状態にあるものの組み合わせで構成さ
れるポリマー電池。(図1:組み合わせ2) 3.(A)〜(C)の物質は、1),2)の要件を満た
す限り、正極または負極のどちらでも利用できる。
【0017】本発明の電池は従来の方法により作製可能
である。
である。
【0018】本発明のポリマー電池の充電方法は定電
流充電によって行われる。
流充電によって行われる。
【0019】正極構成物質/負極構成物質のモル比
は、0.05〜20の範囲とすることが可能である。
は、0.05〜20の範囲とすることが可能である。
【0020】
【実施例】以下実施例により本発明をさらに説明する。
【0021】実施例1 図2はこの実施例に用いた電池の断面図である。図2の
正極構成物質は還元型未ドープのポリアニリン(以
下、PAnとする)であり、負極構成物質は、ポリピ
リジン(以下、Ppyと略す)であり、厚さはそれぞれ
50μmである。正極構成物質および負極構成物質
はそれぞれ導電補助剤とともに集電体の導電性シート
上に成膜し、電解液の6M PVSA水溶液を含浸
し、厚さ25μmのイオン透過性で絶縁性の多孔質セパ
レータを挟んで対向させた。
正極構成物質は還元型未ドープのポリアニリン(以
下、PAnとする)であり、負極構成物質は、ポリピ
リジン(以下、Ppyと略す)であり、厚さはそれぞれ
50μmである。正極構成物質および負極構成物質
はそれぞれ導電補助剤とともに集電体の導電性シート
上に成膜し、電解液の6M PVSA水溶液を含浸
し、厚さ25μmのイオン透過性で絶縁性の多孔質セパ
レータを挟んで対向させた。
【0022】本実施例の電極構成は、正極に前記A)導
電性高分子のPAn、負極に前記(C)のPpyを用い
た1)の放電状態となる電池構成である。
電性高分子のPAn、負極に前記(C)のPpyを用い
た1)の放電状態となる電池構成である。
【0023】この実施例の電池は、(1)電極作製およ
び(2)電池組立の2つの工程から成る。以下に各工程
について説明する。
び(2)電池組立の2つの工程から成る。以下に各工程
について説明する。
【0024】工程(1)の本実施例の電池に用いた電極
活物質の作製方法:図2において正極の構成物質は可
溶性の還元型未ドープPAnで、自然電位がca.+3
00mV vs.Ag/AgCl付近にある。このPA
n粉末50wt%、導電補助剤としてのカーボン粉末5
0wt%をNMPで混合し スラリーを作製した。次
に、このスラリーを集電体上にスクリーン印刷法によ
り成膜し、120℃、30分間減圧乾燥させて正極を得
た。また、負極の構成物質は、Ppy粉末50wt%
と導電補助剤としてのカーボン粉末50wt%を蟻酸で
混合し、スラリーを作製した。次に、このスラリーを集
電体上にスクリーン印刷法により成膜し、120℃、
30分間乾燥させたあと、プロトン伝導性の固体電解質
を被覆して負極を得た。このPpy電極の自然電位はc
a.500mVvs.Ag/AgClである。
活物質の作製方法:図2において正極の構成物質は可
溶性の還元型未ドープPAnで、自然電位がca.+3
00mV vs.Ag/AgCl付近にある。このPA
n粉末50wt%、導電補助剤としてのカーボン粉末5
0wt%をNMPで混合し スラリーを作製した。次
に、このスラリーを集電体上にスクリーン印刷法によ
り成膜し、120℃、30分間減圧乾燥させて正極を得
た。また、負極の構成物質は、Ppy粉末50wt%
と導電補助剤としてのカーボン粉末50wt%を蟻酸で
混合し、スラリーを作製した。次に、このスラリーを集
電体上にスクリーン印刷法により成膜し、120℃、
30分間乾燥させたあと、プロトン伝導性の固体電解質
を被覆して負極を得た。このPpy電極の自然電位はc
a.500mVvs.Ag/AgClである。
【0025】図3の電気化学セル(測定溶液として6M
PVSA水溶液および、参照電極5としてAg/Ag
Cl電極、作用電極6にポリマー電池の正または負極を
配した)を用いて、電極の自然電位または電気化学的特
性を確認した。
PVSA水溶液および、参照電極5としてAg/Ag
Cl電極、作用電極6にポリマー電池の正または負極を
配した)を用いて、電極の自然電位または電気化学的特
性を確認した。
【0026】工程(2)の組立方法:電解液としての6
M PVSA水溶液を正極物質とセパレータに15
分間減圧含浸させた。電極前処理を行わないまま放電状
態の電極を、セパレータを介して正極と負極を対向さ
せ、電池を完成した。
M PVSA水溶液を正極物質とセパレータに15
分間減圧含浸させた。電極前処理を行わないまま放電状
態の電極を、セパレータを介して正極と負極を対向さ
せ、電池を完成した。
【0027】次に、図2のポリマー電池の作動原理につ
いて、図4、図5、図6を参照して説明する。
いて、図4、図5、図6を参照して説明する。
【0028】図4は、正極構成物質の還元型未ドープポ
リアニリン(PAn)の充放電機構である。還元型未ド
ープPAnは初回充電においてドーパントのドーピング
が起こり、芳香族型のポリアニリンがキノイド構造へ変
化する(図4−1)。その後の充放電はドーパントは動
かずにプロトンの吸脱着(キノイド構造と芳香族型の可
逆的な反応)による反応である(図4−II)。
リアニリン(PAn)の充放電機構である。還元型未ド
ープPAnは初回充電においてドーパントのドーピング
が起こり、芳香族型のポリアニリンがキノイド構造へ変
化する(図4−1)。その後の充放電はドーパントは動
かずにプロトンの吸脱着(キノイド構造と芳香族型の可
逆的な反応)による反応である(図4−II)。
【0029】芳香族型のポリアニリンは絶縁状態である
が、キノイド構造をとることでポリアニリンの電子伝導
性が発現する(図4の反応(I→II)に対応する)。さ
らに酸化すると(図4の反応(III)に対応する)、ポリ
アニリンは再び絶縁状態へ移行するが、水溶液中におけ
る反応は不可逆である。それ故、(III)の反応を利用す
ると良好なサイクル特性が得られない。したがって、P
Anの電位が(III)の反応の起こる前に充電を終了しな
ければならない。比較例1に示したように酸化状態のP
Anを用いることはサイクル性の低下の原因となる。
が、キノイド構造をとることでポリアニリンの電子伝導
性が発現する(図4の反応(I→II)に対応する)。さ
らに酸化すると(図4の反応(III)に対応する)、ポリ
アニリンは再び絶縁状態へ移行するが、水溶液中におけ
る反応は不可逆である。それ故、(III)の反応を利用す
ると良好なサイクル特性が得られない。したがって、P
Anの電位が(III)の反応の起こる前に充電を終了しな
ければならない。比較例1に示したように酸化状態のP
Anを用いることはサイクル性の低下の原因となる。
【0030】図5は、負極構成物質のポリピリジン(P
py)の充放電機構であり、初回充電は(I)の反応で
あり、その後の充放電はドーパントが動かずにプロトン
の吸脱着による反応である(図5−II)。
py)の充放電機構であり、初回充電は(I)の反応で
あり、その後の充放電はドーパントが動かずにプロトン
の吸脱着による反応である(図5−II)。
【0031】図6は本実施例で用いたPAnとPpyの
CVと自然電位を示した図である。図中の●印は正極の
自然電位、灰色の○印は負極の自然電位、矢印は、定電
流充電時における初期状態の自然電位から充電状態まで
の電極電位の軌跡を示したものである。PAnの酸化ピ
ークは約+550mV,Ppyの還元ピークは−300
mVであるので、充電終了電圧は900mVとした。
CVと自然電位を示した図である。図中の●印は正極の
自然電位、灰色の○印は負極の自然電位、矢印は、定電
流充電時における初期状態の自然電位から充電状態まで
の電極電位の軌跡を示したものである。PAnの酸化ピ
ークは約+550mV,Ppyの還元ピークは−300
mVであるので、充電終了電圧は900mVとした。
【0032】この実施例の電池と従来技術により作製し
た後記の比較例1および2の電池の電池特性とサイクル
特性に関する試験結果を表1に示す。放電容量は、初期
電圧の80%まで放電したときの容量で比較を行った。
比較例1の電池は、初期容量は比較的大きいが、サイク
ル特性が非常に悪い。比較例2の電池は容量は低く、サ
イクル特性も悪い。これに対し、本発明実施例1の電池
は、容量も比較的大きく、優れたサイクル特性である。
た後記の比較例1および2の電池の電池特性とサイクル
特性に関する試験結果を表1に示す。放電容量は、初期
電圧の80%まで放電したときの容量で比較を行った。
比較例1の電池は、初期容量は比較的大きいが、サイク
ル特性が非常に悪い。比較例2の電池は容量は低く、サ
イクル特性も悪い。これに対し、本発明実施例1の電池
は、容量も比較的大きく、優れたサイクル特性である。
【0033】比較例1に対してサイクル性が良い理由と
しては、PAnの過酸化が起こらないためである。
しては、PAnの過酸化が起こらないためである。
【0034】また、比較例2に対して容量が大きい理由
としては、定電流充電と定電圧充電の相違によるもので
ある。定電圧充電では一度に充電終了電圧付近まで電圧
が印加されるために、電極構成物質の内部まで十分に酸
化還元反応が起こらず、充電が十分でない。これに対
し、定電流充電により充電した電池は、電極構成物質が
順次酸化還元され十分充電される。
としては、定電流充電と定電圧充電の相違によるもので
ある。定電圧充電では一度に充電終了電圧付近まで電圧
が印加されるために、電極構成物質の内部まで十分に酸
化還元反応が起こらず、充電が十分でない。これに対
し、定電流充電により充電した電池は、電極構成物質が
順次酸化還元され十分充電される。
【0035】以上の点から、実施例1の電池はサイクル
性、容量ともに優れた電池である。
性、容量ともに優れた電池である。
【0036】実施例2 この実施例は、電解液がプロトン源として1Mのp−ト
ルエンスルホン酸と0.5M TEMABF4(トリエ
チルメチルアンモニウム4フッ化ホウ素)を含むプロピ
レンカーボネート(PC)溶液を用いた実施例1と同様
の構成を有する電池である。条件は定電流充電、定電流
放電である。
ルエンスルホン酸と0.5M TEMABF4(トリエ
チルメチルアンモニウム4フッ化ホウ素)を含むプロピ
レンカーボネート(PC)溶液を用いた実施例1と同様
の構成を有する電池である。条件は定電流充電、定電流
放電である。
【0037】図3の電気化学セル(測定溶液として1M
のp−トルエンスルホン酸、0.5M TEMABF4
を含むプロピレンカーボネート(PC)溶液、および参
照電極としてAg/Ag+電極、作用電極にポリマー電
池の正または負極を配した)を用いて、電極の自然電位
または電気化学特性を確認した。その結果、本実施例で
のPAnとPpyの自然電位はそれぞれAg/Ag+に
対して約−300mV,+100mVであった。また、
Ppyの還元ピークは−800mVまでとシフトし、P
Anの第一酸化ピークは+400mV付近であった(図
7)。したがって、本実施例での充電終了電圧は実施例
1よりも大きく、1300mVとすることができた。
のp−トルエンスルホン酸、0.5M TEMABF4
を含むプロピレンカーボネート(PC)溶液、および参
照電極としてAg/Ag+電極、作用電極にポリマー電
池の正または負極を配した)を用いて、電極の自然電位
または電気化学特性を確認した。その結果、本実施例で
のPAnとPpyの自然電位はそれぞれAg/Ag+に
対して約−300mV,+100mVであった。また、
Ppyの還元ピークは−800mVまでとシフトし、P
Anの第一酸化ピークは+400mV付近であった(図
7)。したがって、本実施例での充電終了電圧は実施例
1よりも大きく、1300mVとすることができた。
【0038】電解液を正極活物質とセパレータに1
5分間減圧含浸させた。電極前処理を行わないまま放電
状態の電極を、セパレータを介して正極と負極を対向
させ、電池を完成した。
5分間減圧含浸させた。電極前処理を行わないまま放電
状態の電極を、セパレータを介して正極と負極を対向
させ、電池を完成した。
【0039】この実施例の充放電機構は、実施例1と同
様の反応によるものである。電極構成物質の酸化還元電
位が実施例1と異なるのは、反応雰囲気が水系と非水系
で全く異なるためである。
様の反応によるものである。電極構成物質の酸化還元電
位が実施例1と異なるのは、反応雰囲気が水系と非水系
で全く異なるためである。
【0040】この実施例の電池の充放電性能とサイクル
特性に関する試験結果を表1に示す(試験条件は表1に
記す)。
特性に関する試験結果を表1に示す(試験条件は表1に
記す)。
【0041】実施例2の電池の容量は実施例1よりも僅
かに低いが、作動電圧が高いためにエネルギー密度は高
い。また、サイクル性についても優れている。
かに低いが、作動電圧が高いためにエネルギー密度は高
い。また、サイクル性についても優れている。
【0042】実施例3 この実施例は、正極構成物質として還元型未ドープPA
n、負極構成物質としてアントラキノン(以下、AQと
する)を用い、電解液として6M PVSA水溶液を用
いた電池である。正極は実施例1と同様にして作製し
た。負極はAQと導電補助剤と有機バインダーを42.
5:42.5:15の重量比で混合し、集電体上に成膜
し、120℃、30分間乾燥させて作製した。
n、負極構成物質としてアントラキノン(以下、AQと
する)を用い、電解液として6M PVSA水溶液を用
いた電池である。正極は実施例1と同様にして作製し
た。負極はAQと導電補助剤と有機バインダーを42.
5:42.5:15の重量比で混合し、集電体上に成膜
し、120℃、30分間乾燥させて作製した。
【0043】図3の電気化学セル(測定溶液として6M
PVSA水溶液および、参照電極としてAg/AgC
l電極、作用電極にポリマー電池の正または負極を配し
た)を用いて、電極の自然電位または電気化学的特性を
確認した結果、AQ電極の自然電位はca.250mV
vs.Ag/AgClであった(図8)。
PVSA水溶液および、参照電極としてAg/AgC
l電極、作用電極にポリマー電池の正または負極を配し
た)を用いて、電極の自然電位または電気化学的特性を
確認した結果、AQ電極の自然電位はca.250mV
vs.Ag/AgClであった(図8)。
【0044】この実施例のポリマー電池は、電解液とし
ての6M PVSA水溶液を正極物質とセパレータ
に15分間減圧含浸させ、電極前処理を行わないまま放
電状態の電極を、セパレータを介して正極と負極を対
向させ、電池を完成した。
ての6M PVSA水溶液を正極物質とセパレータ
に15分間減圧含浸させ、電極前処理を行わないまま放
電状態の電極を、セパレータを介して正極と負極を対
向させ、電池を完成した。
【0045】正極のPAnの動作原理は実施例1と同様
である。図8より、AQの酸化還元電位は約−300m
V付近にある。したがって、実施例3のセル電圧は実施
例1と同様に900mVとした。
である。図8より、AQの酸化還元電位は約−300m
V付近にある。したがって、実施例3のセル電圧は実施
例1と同様に900mVとした。
【0046】電極作製時には、AQは酸化状態であるの
で、正極には還元状態のPAnを用い、電極前処理を行
わないで、放電状態から定電流充電によりセル電圧90
0mVに達するまで充電した。
で、正極には還元状態のPAnを用い、電極前処理を行
わないで、放電状態から定電流充電によりセル電圧90
0mVに達するまで充電した。
【0047】本発明実施例3の電池の充放電性能とサイ
クル特性に関する試験結果を表1に示す(試験条件は表
1に記す)。
クル特性に関する試験結果を表1に示す(試験条件は表
1に記す)。
【0048】実施例3では、作動電圧は実施例1と同等
であるが、容量が大きいためにエネルギー密度が有利で
ある。
であるが、容量が大きいためにエネルギー密度が有利で
ある。
【0049】実施例4 この実施例は、正極構成物質にベンゾキノン(以下、B
Qとする)、負極構成物質にPpyを用い、電解液とし
て6M PVSA水溶液を用いた電池である。正極は、
BQと導電補助剤と有機バインダーを42.5:42.
5:15の重量比で混合し、集電体上に成膜し、120
℃、30分間乾燥させて作製した。
Qとする)、負極構成物質にPpyを用い、電解液とし
て6M PVSA水溶液を用いた電池である。正極は、
BQと導電補助剤と有機バインダーを42.5:42.
5:15の重量比で混合し、集電体上に成膜し、120
℃、30分間乾燥させて作製した。
【0050】図3の電気化学セル(測定溶液として6M
PVSA水溶液および、参照電極としてAg/AgC
l電極、作用電極にポリマー電池の正または負極を配し
た)を用いて、電極の自然電位または電気化学的特性を
確認した結果、BQ電極の自然電位はca.520mV
vs.Ag/AgClであった(図9)。
PVSA水溶液および、参照電極としてAg/AgC
l電極、作用電極にポリマー電池の正または負極を配し
た)を用いて、電極の自然電位または電気化学的特性を
確認した結果、BQ電極の自然電位はca.520mV
vs.Ag/AgClであった(図9)。
【0051】本実施例のポリマー電池は、電解液として
の6M PVSA水溶液を正極活物質とセパレータ
に15分間減圧含浸させ、電極前処理を行わないまま放
電状態の電極を、セパレータを介して正極と負極を対
向させ、電池を完成した。
の6M PVSA水溶液を正極活物質とセパレータ
に15分間減圧含浸させ、電極前処理を行わないまま放
電状態の電極を、セパレータを介して正極と負極を対
向させ、電池を完成した。
【0052】負極のPpyの動作原理は実施例1と同様
である。図9より、BQの酸化還元電位は約520mV
付近にある。したがって、実施例4のセル電圧は実施例
1よりも大きく1100mVとした。
である。図9より、BQの酸化還元電位は約520mV
付近にある。したがって、実施例4のセル電圧は実施例
1よりも大きく1100mVとした。
【0053】電極作製時には、BQは還元状態であるの
で、電極前処理を行わないで、放電状態から定電流充電
によるセル電圧1100mVに達するまで充電を行っ
た。
で、電極前処理を行わないで、放電状態から定電流充電
によるセル電圧1100mVに達するまで充電を行っ
た。
【0054】この実施例の電池の充放電性能とサイクル
特性に関する試験結果を表1に示す(試験条件は表1に
記す)。
特性に関する試験結果を表1に示す(試験条件は表1に
記す)。
【0055】実施例4の電池の容量は実施例1と同等で
あるが、作動電圧が高いために、エネルギー密度が有利
である。また、BQの重量が比較的小さくPAnよりも
ピークセパレーションが小さいために、電極総重量当た
りの容量は大きくなる。
あるが、作動電圧が高いために、エネルギー密度が有利
である。また、BQの重量が比較的小さくPAnよりも
ピークセパレーションが小さいために、電極総重量当た
りの容量は大きくなる。
【0056】比較例1 構成:正極構成物質に酸化ドープ状態のPAn、負極構
成物質として酸化状態のPpyを用い、電解液として6
M PVSA水溶液を用いたポリマー電池を用いた。酸
化ドープ状態のPAnの自然電位は約+550mVであ
る(図10)。
成物質として酸化状態のPpyを用い、電解液として6
M PVSA水溶液を用いたポリマー電池を用いた。酸
化ドープ状態のPAnの自然電位は約+550mVであ
る(図10)。
【0057】動作:PAnの初期状態は、図4の(I)
と(II)の反応の間の構造になっている。充放電条件
は、実施例1と同様に行った。
と(II)の反応の間の構造になっている。充放電条件
は、実施例1と同様に行った。
【0058】その結果、サイクル特性が悪く、サイクル
性を得るためには電極の前処理工程が必要であり、容量
低下の可能性が予測された。
性を得るためには電極の前処理工程が必要であり、容量
低下の可能性が予測された。
【0059】本発明と同様に前処理なしで定電流充電で
行う場合は、比較例1では放電状態のPpyが充電する
のと等価な電荷量が正極にも流れるために、充電状態の
PAnは(II)の反応から(III)の不可逆な反応を経て
過酸化する。PAnが過酸化し、劣化することで比較例
1の電池のサイクル特性は非常に悪くなる。
行う場合は、比較例1では放電状態のPpyが充電する
のと等価な電荷量が正極にも流れるために、充電状態の
PAnは(II)の反応から(III)の不可逆な反応を経て
過酸化する。PAnが過酸化し、劣化することで比較例
1の電池のサイクル特性は非常に悪くなる。
【0060】サイクル性を改善するためには、正極、負
極を個別に酸化還元処理する必要があり、電池作製工数
が増える。しかし、電極前処理においては、電極構成物
質の自然電位から電位を印加する際に非常に大きな過渡
電流が流れる。この現象のためにポリマーが劣化し、電
池の容量低下の原因となる。結果は表1にまとめた。
極を個別に酸化還元処理する必要があり、電池作製工数
が増える。しかし、電極前処理においては、電極構成物
質の自然電位から電位を印加する際に非常に大きな過渡
電流が流れる。この現象のためにポリマーが劣化し、電
池の容量低下の原因となる。結果は表1にまとめた。
【0061】その結果、サイクル特性が悪く、サイクル
性を得るためには電極の前処理工程が必要であり、容量
低下の可能性が予測された。
性を得るためには電極の前処理工程が必要であり、容量
低下の可能性が予測された。
【0062】比較例2 構成:実施例1と同様の構成のポリマー電池である。
【0063】動作:充電条件を1h,900mV定電圧
充電とし、放電は定電流充電とした。
充電とし、放電は定電流充電とした。
【0064】比較例2では、定電圧充電により充電を行
ったが、PAnが十分に充電されないために、容量は非
常に低かった。これはPAnの方がドーピングが行われ
る時間がかかり充電が遅いためである。また、PAnが
十分に充電されないためにサイクル性も非常に悪かっ
た。結果は表1にまとめた。
ったが、PAnが十分に充電されないために、容量は非
常に低かった。これはPAnの方がドーピングが行われ
る時間がかかり充電が遅いためである。また、PAnが
十分に充電されないためにサイクル性も非常に悪かっ
た。結果は表1にまとめた。
【0065】その結果、容量が低く、またサイクル特性
が悪いことが認められた。
が悪いことが認められた。
【0066】
【表1】
【0067】
【発明の効果】本発明のポリマー電池の効果として、下
記のことが挙げられる。従来の電池では、前処理工程の
電位ステップ印加過程で化合物の劣化が起こる可能性が
あるが、本発明のポリマー電池では、前処理工程での急
激な電位変化過程を省くことで化合物の劣化を抑制でき
るため、サイクル性に優れることを特徴とする電池であ
る。あるいは、特定の電極構成物質を使用し、充電方法
を限定することで、電極構成化合物の過酸化、過還元に
よる劣化、または電解液の分解が抑制され、サイクル性
に優れることを特徴とする。
記のことが挙げられる。従来の電池では、前処理工程の
電位ステップ印加過程で化合物の劣化が起こる可能性が
あるが、本発明のポリマー電池では、前処理工程での急
激な電位変化過程を省くことで化合物の劣化を抑制でき
るため、サイクル性に優れることを特徴とする電池であ
る。あるいは、特定の電極構成物質を使用し、充電方法
を限定することで、電極構成化合物の過酸化、過還元に
よる劣化、または電解液の分解が抑制され、サイクル性
に優れることを特徴とする。
【0068】すなわち、電池の充電時に、電極構成物
質の過酸化、過還元による劣化、または電解液の分解が
起こらないように、使用物質とその酸化還元状態の組み
合わせを限定した電池であるため、例えば通常行われる
正極および負極を別個に酸化還元処理する等の電極前処
理を行わないで電池を作成することができる。
質の過酸化、過還元による劣化、または電解液の分解が
起こらないように、使用物質とその酸化還元状態の組み
合わせを限定した電池であるため、例えば通常行われる
正極および負極を別個に酸化還元処理する等の電極前処
理を行わないで電池を作成することができる。
【0069】の電極構成物質の劣化、電解液の分解
を抑制し、また電極前処理工程での電位ステップによる
電極構成物質の劣化が抑制されるため、優れたサイクル
性が得られる。
を抑制し、また電極前処理工程での電位ステップによる
電極構成物質の劣化が抑制されるため、優れたサイクル
性が得られる。
【図1】本発明における、電極のCVと充電時の電極電
位軌跡の模式図
位軌跡の模式図
【図2】電池の構成図
【図3】電気化学測定用のセルの模式図
【図4】ポリアニリンの反応機構
【図5】ポリピリジンの反応機構
【図6】実施例1のCVと、充電時の電極電位軌跡の模
式図
式図
【図7】実施例2のCVと、充電時の電極電位軌跡の模
式図
式図
【図8】実施例3のCVと、充電時の電極電位軌跡の模
式図
式図
【図9】実施例4のCVと、充電時の電極電位軌跡の模
式図
式図
【図10】比較例1のCVと、充電時の電極電位軌跡の
模式図
模式図
1 集電体 2 正極 3 電解液 4 負極 5 参照電極 6 作用電極 7 対電極 8 溶液
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年3月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の第1
の発明は、有機化合物の酸化還元反応に伴う電子授受を
電気エネルギーとして取り出すポリマー電池において、
正極構成物質として還元型ポリアニリンまたはその誘導
体、還元型のp−dope型π共役系導電性高分子また
はその誘導体、ベンゾキノンまたはその誘導体、酸化還
元反応に伴う電子授受を電気エネルギーとして取り出す
ことのできる還元状態の有機化合物または重合体により
構成され、一方、負極構成物質として酸化状態のポリピ
リジン、ポリピリミジンまたはその誘導体、酸化状態の
n−dope型π共役系導電性高分子またはその誘導
体、アントラキノンまたはその誘導体、酸化還元反応に
伴う電子授受を電気エネルギーとして取り出すことので
きる酸化状態の有機化合物または重合体により構成さ
れ、定電流充電法により充電を行うことを特徴としたポ
リマー電池を提供するものである。
の発明は、有機化合物の酸化還元反応に伴う電子授受を
電気エネルギーとして取り出すポリマー電池において、
正極構成物質として還元型ポリアニリンまたはその誘導
体、還元型のp−dope型π共役系導電性高分子また
はその誘導体、ベンゾキノンまたはその誘導体、酸化還
元反応に伴う電子授受を電気エネルギーとして取り出す
ことのできる還元状態の有機化合物または重合体により
構成され、一方、負極構成物質として酸化状態のポリピ
リジン、ポリピリミジンまたはその誘導体、酸化状態の
n−dope型π共役系導電性高分子またはその誘導
体、アントラキノンまたはその誘導体、酸化還元反応に
伴う電子授受を電気エネルギーとして取り出すことので
きる酸化状態の有機化合物または重合体により構成さ
れ、定電流充電法により充電を行うことを特徴としたポ
リマー電池を提供するものである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】また、本発明の第2の発明は、有機化合物
の酸化還元反応に伴う電子授受を電気エネルギーとして
取り出すポリマー電池において、正極構成物質として酸
化型ポリアニリンまたはその誘導体、酸化状態のp−d
ope型π共役系導電性高分子またはその誘導体、酸化
還元反応に伴う電子授受を電気エネルギーとして取り出
すことのできる酸化状態の有機化合物または重合体によ
り構成され、一方、負極構成物質として還元状態のポリ
ピリジン、ポリピリミジンまたはその誘導体、還元状態
のn−dope型π共役系導電性高分子またはその誘導
体、酸化還元反応に伴う電子授受を電気エネルギーとし
て取り出すことのできる還元状態の有機化合物または重
合体により構成され、定電流充電法により充電を行うこ
とを特徴としたポリマー電池を提供するものである。
の酸化還元反応に伴う電子授受を電気エネルギーとして
取り出すポリマー電池において、正極構成物質として酸
化型ポリアニリンまたはその誘導体、酸化状態のp−d
ope型π共役系導電性高分子またはその誘導体、酸化
還元反応に伴う電子授受を電気エネルギーとして取り出
すことのできる酸化状態の有機化合物または重合体によ
り構成され、一方、負極構成物質として還元状態のポリ
ピリジン、ポリピリミジンまたはその誘導体、還元状態
のn−dope型π共役系導電性高分子またはその誘導
体、酸化還元反応に伴う電子授受を電気エネルギーとし
て取り出すことのできる還元状態の有機化合物または重
合体により構成され、定電流充電法により充電を行うこ
とを特徴としたポリマー電池を提供するものである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】削除
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】削除
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】削除
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】削除
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】削除
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】削除
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤原 正樹 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内
Claims (9)
- 【請求項1】 有機化合物の酸化還元反応に伴う電子授
受を電気エネルギーとして取り出すポリマー電池におい
て、電池を構成する物質として、π共役系のp−dop
e型の導電性高分子、n−dope型の導電性高分子、
または酸化還元反応による電子授受を電気エネルギーと
して取り出すことが可能な有機化合物または重合体を組
合せ使用して正極および負極を構成し、定電流充電法に
より充電することを特徴とするポリマー電池。 - 【請求項2】 電極前処理工程なしに定電流充電するこ
とを特徴とする請求項1に記載のポリマー電池。 - 【請求項3】 電極前処理工程が正極および負極を別個
に酸化還元処理する工程であることを特徴とする請求項
2に記載のポリマー電池。 - 【請求項4】 p−dope型の導電性高分子がポリア
ニリンまたはその誘導体、ポリピロールまたはチオフェ
ンの複素環ポリマーまたはその誘導体であることを特徴
とする請求項1に記載のポリマー電池。 - 【請求項5】 n−dope型の導電性高分子がポリチ
オフェンまたはポリパラフェニレン、もしくはそれらの
誘導体であることを特徴とする請求項1に記載のポリマ
ー電池。 - 【請求項6】 酸化還元反応による電子授受を電気エネ
ルギーとして取出すことが可能な有機化合物または重合
体がキノン類またはその誘導体、ポリピリジン、ポリピ
リミジンまたはその誘導体であることを特徴とする請求
項1に記載のポリマー電池。 - 【請求項7】 正極構成物質/負極構成物質のモル比が
0.05〜20の範囲であることを特徴とする請求項1
〜6の何れかに記載のポリマー電池。 - 【請求項8】 正極構成物質が還元型未ドープのポリア
ニリンおよびその誘導体であり負極構成物質がポリピリ
ジン、アントラキノンおよびその誘導体であることを特
徴とする請求項1に記載のポリマー電池。 - 【請求項9】 正極構成物質がベンゾキノンおよびその
誘導体であり、負極構成物質がポリピリジンおよびその
誘導体であることを特徴とする請求項1に記載のポリマ
ー電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10090174A JPH11288740A (ja) | 1998-04-02 | 1998-04-02 | ポリマー電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10090174A JPH11288740A (ja) | 1998-04-02 | 1998-04-02 | ポリマー電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11288740A true JPH11288740A (ja) | 1999-10-19 |
Family
ID=13991134
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10090174A Pending JPH11288740A (ja) | 1998-04-02 | 1998-04-02 | ポリマー電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11288740A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6248474B1 (en) * | 1997-11-04 | 2001-06-19 | Nec Corporation | Composite electrode for secondary battery and production method thereof |
EP1205995A3 (en) * | 2000-11-13 | 2006-03-01 | Nec Tokin Corporation | Secondary battery of proton conductive polymer |
US7122277B2 (en) | 2001-07-09 | 2006-10-17 | Nec Corporation | Battery and battery electrode |
JP5517001B2 (ja) * | 2009-11-12 | 2014-06-11 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | 非水系二次電池用正極活物質 |
JP2016091641A (ja) * | 2014-10-30 | 2016-05-23 | 国立大学法人岩手大学 | リチウム二次電池用正極、その耐過放電性向上方法およびリチウム二次電池 |
-
1998
- 1998-04-02 JP JP10090174A patent/JPH11288740A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6248474B1 (en) * | 1997-11-04 | 2001-06-19 | Nec Corporation | Composite electrode for secondary battery and production method thereof |
EP1205995A3 (en) * | 2000-11-13 | 2006-03-01 | Nec Tokin Corporation | Secondary battery of proton conductive polymer |
US7122277B2 (en) | 2001-07-09 | 2006-10-17 | Nec Corporation | Battery and battery electrode |
JP5517001B2 (ja) * | 2009-11-12 | 2014-06-11 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | 非水系二次電池用正極活物質 |
JP2016091641A (ja) * | 2014-10-30 | 2016-05-23 | 国立大学法人岩手大学 | リチウム二次電池用正極、その耐過放電性向上方法およびリチウム二次電池 |
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