JPH11287795A - メークアップ化粧料の評価法 - Google Patents
メークアップ化粧料の評価法Info
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- JPH11287795A JPH11287795A JP10108694A JP10869498A JPH11287795A JP H11287795 A JPH11287795 A JP H11287795A JP 10108694 A JP10108694 A JP 10108694A JP 10869498 A JP10869498 A JP 10869498A JP H11287795 A JPH11287795 A JP H11287795A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 本発明は、メークアップ化粧料に於ける、光
照射下の刺激発現を鑑別・評価する手段を提供すること
を課題とする。 【解決手段】 皮脂又はその類似物と共存下、光を照射
し、皮脂又はその類似物に生じた過酸化物の量を指標と
する、メークアップ化粧料の評価法を提供する。本発明
によれば、メークアップ化粧料に於ける、光照射下の刺
激発現を鑑別・評価する手段を提供することができる。
照射下の刺激発現を鑑別・評価する手段を提供すること
を課題とする。 【解決手段】 皮脂又はその類似物と共存下、光を照射
し、皮脂又はその類似物に生じた過酸化物の量を指標と
する、メークアップ化粧料の評価法を提供する。本発明
によれば、メークアップ化粧料に於ける、光照射下の刺
激発現を鑑別・評価する手段を提供することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ファンデーション
などのメークアップ化粧料に好適な、評価法に関する。
などのメークアップ化粧料に好適な、評価法に関する。
【0002】
【従来の技術】ファンデーションなどのメークアップ化
粧料の機能は、一つには肌のシミやくすみ等のトラブル
をカバーし、美しい演色効果を具現することが挙げられ
るが、それ以外にも紫外線などから肌を守るという機能
も必要とされている。夏など紫外線量が多くなる時期に
使用する化粧料が特別に二酸化チタンなどの隠蔽剤を多
く含有させる様に設計されているのもそれが一因であ
る。この様なメークアップ化粧料の機能に於いて、現在
問題になっているのは、この様に紫外線から肌を保護し
ているにもかかわらず、時として、夏などの光の強い時
期にメークアップ化粧料を使用している際に、肌に刺激
を感じる人がいることである。この様な現象は粉体によ
る物理的刺激の増強と捉えられて処理されており、この
様な刺激発現には特段の対策は為されていなかった。し
かしながらこの様な刺激発現を抑制する必要性は強く認
識されており、抑制手段の開発が望まれていた。
粧料の機能は、一つには肌のシミやくすみ等のトラブル
をカバーし、美しい演色効果を具現することが挙げられ
るが、それ以外にも紫外線などから肌を守るという機能
も必要とされている。夏など紫外線量が多くなる時期に
使用する化粧料が特別に二酸化チタンなどの隠蔽剤を多
く含有させる様に設計されているのもそれが一因であ
る。この様なメークアップ化粧料の機能に於いて、現在
問題になっているのは、この様に紫外線から肌を保護し
ているにもかかわらず、時として、夏などの光の強い時
期にメークアップ化粧料を使用している際に、肌に刺激
を感じる人がいることである。この様な現象は粉体によ
る物理的刺激の増強と捉えられて処理されており、この
様な刺激発現には特段の対策は為されていなかった。し
かしながらこの様な刺激発現を抑制する必要性は強く認
識されており、抑制手段の開発が望まれていた。
【0003】一方、粉体類と不飽和油脂類を混在させ、
光エネルギーや熱エネルギーを与えると、不飽和油脂の
二重結合が酸化され過酸化物を生成することは知られて
いたが、この様な過酸化物生成メカニズムと生理的な反
応との関係は殆ど知られていないのが現状であった。
又、この様な過酸化物の生成量を抑制する手段も知られ
ていなかったし、過酸化物の生成を抑制することによ
り、この過酸化物生成に起因する刺激発現を抑制するこ
とが可能であり、以て、かかる刺激発現により、損なわ
れていた光からの保護作用を損なうことなく使用できる
ことも全く知られていなかった。
光エネルギーや熱エネルギーを与えると、不飽和油脂の
二重結合が酸化され過酸化物を生成することは知られて
いたが、この様な過酸化物生成メカニズムと生理的な反
応との関係は殆ど知られていないのが現状であった。
又、この様な過酸化物の生成量を抑制する手段も知られ
ていなかったし、過酸化物の生成を抑制することによ
り、この過酸化物生成に起因する刺激発現を抑制するこ
とが可能であり、以て、かかる刺激発現により、損なわ
れていた光からの保護作用を損なうことなく使用できる
ことも全く知られていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこの様な状況
を踏まえて為されたものであり、メークアップ化粧料に
於ける、光照射下の刺激発現を鑑別・評価する手段を提
供することを課題とする。
を踏まえて為されたものであり、メークアップ化粧料に
於ける、光照射下の刺激発現を鑑別・評価する手段を提
供することを課題とする。
【0005】
【課題の解決手段】本発明者らは、この様な実状に鑑み
て、メークアップ化粧料に於ける、光照射下の刺激発現
を鑑別・評価する手段を求めて鋭意研究を重ねた結果、
皮脂又はその類似物とメークアップ化粧料を混在させ、
光を照射し、皮脂又はその類似物を回収し、過酸化物の
量を定量しこの量を指標とすることがその様な手段であ
ることを見いだし発明を完成させるに至った。加えて、
この様な操作を皮膚上で行うことにより、皮膚上に存在
する酵素などの影響も加味することができ、より確実な
評価が行えることを見いだした。更に研究を重ねた結
果、かかる評価法により、測定した過酸化物価が55以
下に抑制することにより光照射下の刺激発現を著しく軽
減しうることを見いだし発明を発展させた。以下、本発
明について実施の形態を中心に詳細に説明を加える。
て、メークアップ化粧料に於ける、光照射下の刺激発現
を鑑別・評価する手段を求めて鋭意研究を重ねた結果、
皮脂又はその類似物とメークアップ化粧料を混在させ、
光を照射し、皮脂又はその類似物を回収し、過酸化物の
量を定量しこの量を指標とすることがその様な手段であ
ることを見いだし発明を完成させるに至った。加えて、
この様な操作を皮膚上で行うことにより、皮膚上に存在
する酵素などの影響も加味することができ、より確実な
評価が行えることを見いだした。更に研究を重ねた結
果、かかる評価法により、測定した過酸化物価が55以
下に抑制することにより光照射下の刺激発現を著しく軽
減しうることを見いだし発明を発展させた。以下、本発
明について実施の形態を中心に詳細に説明を加える。
【0006】
【発明の実施の形態】(1)本発明のメークアップ化粧
料評価法 本発明のメークアップ化粧料の評価法は、皮脂又はその
類似物とメークアップ化粧料を混在させ、これに紫外線
などの光を照射し、生じた過酸化物の量を測定し、この
生成量を指標とすることを特徴とする。更に好ましく
は、皮膚上に皮脂又はその類似物を塗布し、メークアッ
プ化粧料を塗布し、光を照射し、塗布した皮脂又はその
類似物を回収し、過酸化物の量を定量しこの量を指標と
することを特徴とする。ここで、本発明の評価法が適用
できるメークアップ化粧料としては、メークアップ化粧
料であれば特段の限定は受けないが、ファンデーショ
ン、アンダーメークアップ、紫外線防護化粧料等のベー
スメークアップ化粧料に適用するのが好ましく、中でも
夏用の化粧料に適用するのが特に好ましい。これは、本
発明者らが明らかにしているように、かかる刺激発現
が、光の照射を一つの原因要素としている場合が多いか
らである。従って、光の照射量の多い夏用化粧料に適用
することが好ましい。
料評価法 本発明のメークアップ化粧料の評価法は、皮脂又はその
類似物とメークアップ化粧料を混在させ、これに紫外線
などの光を照射し、生じた過酸化物の量を測定し、この
生成量を指標とすることを特徴とする。更に好ましく
は、皮膚上に皮脂又はその類似物を塗布し、メークアッ
プ化粧料を塗布し、光を照射し、塗布した皮脂又はその
類似物を回収し、過酸化物の量を定量しこの量を指標と
することを特徴とする。ここで、本発明の評価法が適用
できるメークアップ化粧料としては、メークアップ化粧
料であれば特段の限定は受けないが、ファンデーショ
ン、アンダーメークアップ、紫外線防護化粧料等のベー
スメークアップ化粧料に適用するのが好ましく、中でも
夏用の化粧料に適用するのが特に好ましい。これは、本
発明者らが明らかにしているように、かかる刺激発現
が、光の照射を一つの原因要素としている場合が多いか
らである。従って、光の照射量の多い夏用化粧料に適用
することが好ましい。
【0007】本発明の評価法で塗布に使用する皮脂又は
その類似物であるが、これは皮脂を自然分泌にまかせて
分泌させ、これを集め用いることも、そのまま皮膚を用
い、光照射後にその皮脂を回収し過酸化物価を測定する
こともでき、この様な方法も本発明の評価法に属する
が、予め、皮脂に物性の近い混合物を調整し、これを用
いることが本発明の評価法では好ましい。これは、分泌
量の多少を考慮に入れなくてすむためと、安定した成分
組成であり比較が容易であるからである。この様な皮脂
類似成分としては、融点や極性などを類似させたものが
種々知られているが、本発明では、酸化安定性或いは不
飽和度を類似させたものを用いるのが好ましい。この様
な類似物の例としては、例えば、グリセリルトリオレー
ト、オレイン酸オクチルドデシル、スクワレン及びオレ
イン酸の混合物が例示でき、これらの成分の混合比とし
ては、33.3重量%、33.3重量%、13.4重量
%、20.0重量%となるようなものが好ましい。かか
る皮脂類似物は、60cm2の部位に100μg/cm2
の割合で塗布するのが好ましい。これは通常皮膚上に存
在する皮脂量に相当するからである。この塗布を行う前
に、部位は洗顔料などで洗浄し、分泌されている皮脂を
除去することが好ましい。
その類似物であるが、これは皮脂を自然分泌にまかせて
分泌させ、これを集め用いることも、そのまま皮膚を用
い、光照射後にその皮脂を回収し過酸化物価を測定する
こともでき、この様な方法も本発明の評価法に属する
が、予め、皮脂に物性の近い混合物を調整し、これを用
いることが本発明の評価法では好ましい。これは、分泌
量の多少を考慮に入れなくてすむためと、安定した成分
組成であり比較が容易であるからである。この様な皮脂
類似成分としては、融点や極性などを類似させたものが
種々知られているが、本発明では、酸化安定性或いは不
飽和度を類似させたものを用いるのが好ましい。この様
な類似物の例としては、例えば、グリセリルトリオレー
ト、オレイン酸オクチルドデシル、スクワレン及びオレ
イン酸の混合物が例示でき、これらの成分の混合比とし
ては、33.3重量%、33.3重量%、13.4重量
%、20.0重量%となるようなものが好ましい。かか
る皮脂類似物は、60cm2の部位に100μg/cm2
の割合で塗布するのが好ましい。これは通常皮膚上に存
在する皮脂量に相当するからである。この塗布を行う前
に、部位は洗顔料などで洗浄し、分泌されている皮脂を
除去することが好ましい。
【0008】本発明の方法では、皮膚を用いず、イン・
ビトロで皮脂又はその類似物とメークアップ化粧料を混
合し、ガラスシャーレなどの置き、光を照射しても良い
が、皮膚を用いて、これに皮脂又はその類似物を塗布
し、しかる後、光を照射し、生じたか酸化物を溶媒など
で回収しこの過酸化物価を測定することが好ましい。こ
れは皮膚上に存在する酵素などの影響も含めて検討する
ことができるからである。用いる皮膚としては、モルモ
ットやウサギ等の皮膚を用いることもできるが、酵素の
特性、表面活性の特異性を考慮すると、人の皮膚を用い
ることが好ましい。パネラー数を複数として、個人差を
少なくする工夫をする事も好ましい。この様に、皮脂又
は皮脂類似物を塗布した上に、検体であるファンデーシ
ョンなどのメークアップ化粧料を塗布するが、この時に
塗布の条件は、塗布量が0.01g/30cm2になる
ように塗布することである。これは平均的なファンデー
ションの塗布量であるため、現実の現象との相関がとれ
る為である。
ビトロで皮脂又はその類似物とメークアップ化粧料を混
合し、ガラスシャーレなどの置き、光を照射しても良い
が、皮膚を用いて、これに皮脂又はその類似物を塗布
し、しかる後、光を照射し、生じたか酸化物を溶媒など
で回収しこの過酸化物価を測定することが好ましい。こ
れは皮膚上に存在する酵素などの影響も含めて検討する
ことができるからである。用いる皮膚としては、モルモ
ットやウサギ等の皮膚を用いることもできるが、酵素の
特性、表面活性の特異性を考慮すると、人の皮膚を用い
ることが好ましい。パネラー数を複数として、個人差を
少なくする工夫をする事も好ましい。この様に、皮脂又
は皮脂類似物を塗布した上に、検体であるファンデーシ
ョンなどのメークアップ化粧料を塗布するが、この時に
塗布の条件は、塗布量が0.01g/30cm2になる
ように塗布することである。これは平均的なファンデー
ションの塗布量であるため、現実の現象との相関がとれ
る為である。
【0009】光照射は、光源について特段の限定はない
が、特に刺激発現の原因となる過酸化物をつくりやすい
紫外線量に注目して行うことが必要である。照射量は紫
外線量を指標として設定することが好ましい。この際、
過酷的な条件も可能であるが、現実の現象との相関性を
取るため、太陽光条件に合わせることが好ましい。従っ
て、キセノンランプや紫外線燈を使用するよりも、太陽
光を用い、紫外線量を紫外線Aと紫外線Bのエネルギー
量がそれぞれ14J/cm2、1.3J/cm2になるよ
うに調整して、照射するのが好ましい。こうすることに
より、寄与の小さい可視光などの影響も含めて見ること
ができる。
が、特に刺激発現の原因となる過酸化物をつくりやすい
紫外線量に注目して行うことが必要である。照射量は紫
外線量を指標として設定することが好ましい。この際、
過酷的な条件も可能であるが、現実の現象との相関性を
取るため、太陽光条件に合わせることが好ましい。従っ
て、キセノンランプや紫外線燈を使用するよりも、太陽
光を用い、紫外線量を紫外線Aと紫外線Bのエネルギー
量がそれぞれ14J/cm2、1.3J/cm2になるよ
うに調整して、照射するのが好ましい。こうすることに
より、寄与の小さい可視光などの影響も含めて見ること
ができる。
【0010】かくして光照射を行った後、部位より皮脂
成分を回収し、この過酸化物価を測定するわけである
が、皮脂成分の回収は溶媒により回収することが好まし
く、かかる溶媒としては、皮脂及びその過酸化物を溶解
しうるものが好ましく、例えば、クロロホルムや塩化メ
チレンなどのハロゲン化炭化水素或いはジエチルエーテ
ルやテトラヒドロフラン等のエーテル類が好ましく例示
できる。皮膚に人の皮膚を使用する場合には、安全性の
観点からエーテル類、取り分けジエチルエーテルを使用
するのが好ましい。かくして回収した皮脂又はその類似
物は、常法に従って過酸化物価を測定され、その生成が
少ないものほど上記刺激の発現が少ないものと評価され
る。この基準としては、例えば、後記実施例に示す如
く、紫外線Aと紫外線Bのエネルギー量がそれぞれ14
J/cm2、1.3J/cm2であり、皮脂又はその類似
物が、グリセリルトリオレート、オレイン酸オクチルド
デシル、スクワレン及びオレイン酸の33.3重量%、
33.3重量%、13.4重量%、20.0重量%の混
合比の混合物であり、この塗布量が100μg/cm2
であり、メークアップ化粧料の塗布量が0.01g/3
0cm2である評価法での、過酸化物価がTBA値にお
いて、55以下であると、光照射による刺激発現が少な
いことが明らかになっている。
成分を回収し、この過酸化物価を測定するわけである
が、皮脂成分の回収は溶媒により回収することが好まし
く、かかる溶媒としては、皮脂及びその過酸化物を溶解
しうるものが好ましく、例えば、クロロホルムや塩化メ
チレンなどのハロゲン化炭化水素或いはジエチルエーテ
ルやテトラヒドロフラン等のエーテル類が好ましく例示
できる。皮膚に人の皮膚を使用する場合には、安全性の
観点からエーテル類、取り分けジエチルエーテルを使用
するのが好ましい。かくして回収した皮脂又はその類似
物は、常法に従って過酸化物価を測定され、その生成が
少ないものほど上記刺激の発現が少ないものと評価され
る。この基準としては、例えば、後記実施例に示す如
く、紫外線Aと紫外線Bのエネルギー量がそれぞれ14
J/cm2、1.3J/cm2であり、皮脂又はその類似
物が、グリセリルトリオレート、オレイン酸オクチルド
デシル、スクワレン及びオレイン酸の33.3重量%、
33.3重量%、13.4重量%、20.0重量%の混
合比の混合物であり、この塗布量が100μg/cm2
であり、メークアップ化粧料の塗布量が0.01g/3
0cm2である評価法での、過酸化物価がTBA値にお
いて、55以下であると、光照射による刺激発現が少な
いことが明らかになっている。
【0011】(2)本発明のメークアップ化粧料 本発明のメークアップ化粧料は、上記評価法で、紫外線
Aと紫外線Bのエネルギー量がそれぞれ14J/c
m2、1.3J/cm2であり、皮脂又はその類似物が、
グリセリルトリオレート、オレイン酸オクチルドデシ
ル、スクワレン及びオレイン酸の33.3重量%、3
3.3重量%、13.4重量%、20.0重量%の混合
比の混合物であり、この塗布量が100μg/cm2で
あり、メークアップ化粧料の塗布量が0.01g/30
cm2である評価法での、過酸化物価がTBA値におい
て、55以下であることを特徴とする。この様な物性を
有することにより、光照射下に於いても、刺激を発現す
る確率が低い。これは、かかる刺激発現が紫外線等の光
照射によって生ずる皮脂の過酸化物に起因するからであ
る。これは後記実施例に示す如くである。従って、本発
明のメークアップ化粧料としては、光照射に曝露される
確率の高いものが好ましく、例えば、ファンデーショ
ン、アンダーメークアップ、紫外線防護化粧料等のベー
スメークアップ化粧料が好ましい。中でもファンデーシ
ョンと紫外線防護化粧料が特に好ましい。かかる物性を
有することにより、光により生成した皮脂過酸化物に由
来する刺激発現を抑制することができる。従って、かか
る刺激発現により目減りしていた、紫外線の保護作用を
目減り無く発現させることが可能である。又、この様な
本発明の化粧料を作成するためには、使用する粉体の表
面活性が低い粉体或いは表面活性を下げたものを選択す
ることが必要であり、かかる表面活性が低い粉体として
は、金属酸化物に他の金属酸化物をドープさせた、ドー
プ型金属酸化物、パーフルオロアルキル処理した粉体、
無水珪酸、劈開セリサイトなどを使用することによりこ
の様な化粧料を得ることができる。特に二酸化チタン
は、光照射により過酸化物を生成しやすいため、酸化
鉄、アルミナ、酸化ジルコニウム等でドープしておくこ
とが好ましい。ドープする金属酸化物の量は全量に対し
て、0.1〜10重量%が好ましい。これはドープ量が
多すぎると、二酸化チタンの、白色性や隠蔽性を損なう
ことがあり、少なすぎると過酸化物生成を抑制し得ない
場合があるからである。かかるドープ酸化金属の内、ド
ープ型二酸化チタンとしては、例えば石原産業株式会社
製のタイペークTTO−F−1、タイペークTTO−F
X−2、タイペークTTO−F−6等が既に市販されて
おり、これらを用いることができる。又、パーフルオロ
アルキル処理した粉体としては、大東化成株式会社製の
パーフルオロアルキル燐酸ジエタノールアミン塩で処理
した、PFベンガラT−3000、PFベンガラ79−
P、PFグンジョウCB−80、PFレモンマピコ等
と、触媒化成株式会社製のパーフルオロアルキルシラン
カップリング処理による、HFセリサイトやHFチタニ
アセリサイト等が市販品として例示できる。又、劈開セ
リサイトは斐川鉱業株式会社より市販されている。本発
明のメークアップ化粧料では、これらの市販の過酸化能
の低い粉体を使用することが望ましい。本発明の化粧料
の設計にあたって、効率良い方法は、前記評価法に於い
て、皮膚を用いないイン・ビトロ法で各粉体について過
酸化脂質生成能を予め調べておき、これらを指標とし、
剤形化検討を行うことである。尚、イン・ビトロ法では
過酸化物の生成をTBA値で15以下にすることが好ま
しい。これは酵素活性が考慮されていないからである。
Aと紫外線Bのエネルギー量がそれぞれ14J/c
m2、1.3J/cm2であり、皮脂又はその類似物が、
グリセリルトリオレート、オレイン酸オクチルドデシ
ル、スクワレン及びオレイン酸の33.3重量%、3
3.3重量%、13.4重量%、20.0重量%の混合
比の混合物であり、この塗布量が100μg/cm2で
あり、メークアップ化粧料の塗布量が0.01g/30
cm2である評価法での、過酸化物価がTBA値におい
て、55以下であることを特徴とする。この様な物性を
有することにより、光照射下に於いても、刺激を発現す
る確率が低い。これは、かかる刺激発現が紫外線等の光
照射によって生ずる皮脂の過酸化物に起因するからであ
る。これは後記実施例に示す如くである。従って、本発
明のメークアップ化粧料としては、光照射に曝露される
確率の高いものが好ましく、例えば、ファンデーショ
ン、アンダーメークアップ、紫外線防護化粧料等のベー
スメークアップ化粧料が好ましい。中でもファンデーシ
ョンと紫外線防護化粧料が特に好ましい。かかる物性を
有することにより、光により生成した皮脂過酸化物に由
来する刺激発現を抑制することができる。従って、かか
る刺激発現により目減りしていた、紫外線の保護作用を
目減り無く発現させることが可能である。又、この様な
本発明の化粧料を作成するためには、使用する粉体の表
面活性が低い粉体或いは表面活性を下げたものを選択す
ることが必要であり、かかる表面活性が低い粉体として
は、金属酸化物に他の金属酸化物をドープさせた、ドー
プ型金属酸化物、パーフルオロアルキル処理した粉体、
無水珪酸、劈開セリサイトなどを使用することによりこ
の様な化粧料を得ることができる。特に二酸化チタン
は、光照射により過酸化物を生成しやすいため、酸化
鉄、アルミナ、酸化ジルコニウム等でドープしておくこ
とが好ましい。ドープする金属酸化物の量は全量に対し
て、0.1〜10重量%が好ましい。これはドープ量が
多すぎると、二酸化チタンの、白色性や隠蔽性を損なう
ことがあり、少なすぎると過酸化物生成を抑制し得ない
場合があるからである。かかるドープ酸化金属の内、ド
ープ型二酸化チタンとしては、例えば石原産業株式会社
製のタイペークTTO−F−1、タイペークTTO−F
X−2、タイペークTTO−F−6等が既に市販されて
おり、これらを用いることができる。又、パーフルオロ
アルキル処理した粉体としては、大東化成株式会社製の
パーフルオロアルキル燐酸ジエタノールアミン塩で処理
した、PFベンガラT−3000、PFベンガラ79−
P、PFグンジョウCB−80、PFレモンマピコ等
と、触媒化成株式会社製のパーフルオロアルキルシラン
カップリング処理による、HFセリサイトやHFチタニ
アセリサイト等が市販品として例示できる。又、劈開セ
リサイトは斐川鉱業株式会社より市販されている。本発
明のメークアップ化粧料では、これらの市販の過酸化能
の低い粉体を使用することが望ましい。本発明の化粧料
の設計にあたって、効率良い方法は、前記評価法に於い
て、皮膚を用いないイン・ビトロ法で各粉体について過
酸化脂質生成能を予め調べておき、これらを指標とし、
剤形化検討を行うことである。尚、イン・ビトロ法では
過酸化物の生成をTBA値で15以下にすることが好ま
しい。これは酵素活性が考慮されていないからである。
【0012】本発明のメークアップ化粧料では、上記製
剤指針に則り、通常化粧料で使用されている任意成分を
組み合わせて、通常の方法によって処理することによ
り、本発明のメークアップ化粧料を製造することができ
る。かかる任意成分としては、例えば、ワセリンやマイ
クロクリスタリンワックス等のような炭化水素類、ホホ
バ油やゲイロウ等のエステル類、牛脂、オリーブ油等の
トリグリセライド類、セタノール、オレイルアルコール
等の高級アルコール類、ステアリン酸、オレイン酸等の
脂肪酸、グリセリンや1,3−ブタンジオール等の多価
アルコール類、非イオン界面活性剤、アニオン界面活性
剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、エタノー
ル、カーボポール等の増粘剤、防腐剤、紫外線吸収剤、
抗酸化剤等が例示できる。この中で特に好ましいものは
抗酸化能のある成分であり、この様な成分としては、ト
コフェロール類やミント等のシソ科の抽出物が好ましく
例示できる。これは、過酸化物質の生成を更に抑制する
からである。かくして得られた本発明のメークアップ化
粧料は、紫外線照射によって生じる過酸化物生成が抑制
されるため、かかる過酸化物に起因する刺激発現が抑制
され、紫外線防護作用が目減りされずに得ることができ
る。従って、本発明のメークアップ化粧料は夏用化粧料
として極めて好適である。
剤指針に則り、通常化粧料で使用されている任意成分を
組み合わせて、通常の方法によって処理することによ
り、本発明のメークアップ化粧料を製造することができ
る。かかる任意成分としては、例えば、ワセリンやマイ
クロクリスタリンワックス等のような炭化水素類、ホホ
バ油やゲイロウ等のエステル類、牛脂、オリーブ油等の
トリグリセライド類、セタノール、オレイルアルコール
等の高級アルコール類、ステアリン酸、オレイン酸等の
脂肪酸、グリセリンや1,3−ブタンジオール等の多価
アルコール類、非イオン界面活性剤、アニオン界面活性
剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、エタノー
ル、カーボポール等の増粘剤、防腐剤、紫外線吸収剤、
抗酸化剤等が例示できる。この中で特に好ましいものは
抗酸化能のある成分であり、この様な成分としては、ト
コフェロール類やミント等のシソ科の抽出物が好ましく
例示できる。これは、過酸化物質の生成を更に抑制する
からである。かくして得られた本発明のメークアップ化
粧料は、紫外線照射によって生じる過酸化物生成が抑制
されるため、かかる過酸化物に起因する刺激発現が抑制
され、紫外線防護作用が目減りされずに得ることができ
る。従って、本発明のメークアップ化粧料は夏用化粧料
として極めて好適である。
【0013】
【実施例】以下に、実施例を示して、本発明について更
に詳細に説明を加えるが、本発明がこれら実施例にのみ
限定されないことは言うまでもない。
に詳細に説明を加えるが、本発明がこれら実施例にのみ
限定されないことは言うまでもない。
【0014】<実施例1>各種粉体について、イン・ビ
トロ法に従って、皮脂類似物に対する光による過酸化物
生成作用を調べた。光源はSEランプを用い、紫外線A
と紫外線Bのエネルギー量がそれぞれ14J/cm2、
1.3J/cm2の照射量で、粉体の1重量部とグリセ
リルトリオレート、オレイン酸オクチルドデシル、スク
ワレン及びオレイン酸の33.3重量%、33.3重量
%、13.4重量%、20.0重量%の混合比の混合物
の10重量部とを混合したものを照射し、被照射物に2
0倍量のメタノール・クロロホルム等量混合液を加え、
濾過し、この液の過酸化物価をTBA法により測定し
た。結果をTBA値として、表1に示す。これより、金
属酸化物に他の金属酸化物をドープさせた、ドープ型金
属酸化物、パーフルオロアルキル処理した粉体、無水珪
酸、劈開セリサイトなどの粉体が過酸化物を生成しにく
いことがわかる。
トロ法に従って、皮脂類似物に対する光による過酸化物
生成作用を調べた。光源はSEランプを用い、紫外線A
と紫外線Bのエネルギー量がそれぞれ14J/cm2、
1.3J/cm2の照射量で、粉体の1重量部とグリセ
リルトリオレート、オレイン酸オクチルドデシル、スク
ワレン及びオレイン酸の33.3重量%、33.3重量
%、13.4重量%、20.0重量%の混合比の混合物
の10重量部とを混合したものを照射し、被照射物に2
0倍量のメタノール・クロロホルム等量混合液を加え、
濾過し、この液の過酸化物価をTBA法により測定し
た。結果をTBA値として、表1に示す。これより、金
属酸化物に他の金属酸化物をドープさせた、ドープ型金
属酸化物、パーフルオロアルキル処理した粉体、無水珪
酸、劈開セリサイトなどの粉体が過酸化物を生成しにく
いことがわかる。
【0015】
【表1】
【0016】<実施例2>下記に示す処方に従って、化
粧料を作成した。即ち、イの成分をヘンシェルミキサー
で混合し、0.9mm丸穴スクリーンを装着したパルベ
ライザーで粉砕し、ヘンシェルミキサーで攪拌しながら
ロの成分をコーティングし、1mmヘリングボーンスク
リーンを装着したパルベライザーで粉砕し、金皿に詰
め、加圧成型しファンデーションを得た。パネラーの上
腕に2cm×2cmの部位を作成し、グリセリルトリオ
レート、オレイン酸オクチルドデシル、スクワレン及び
オレイン酸の33.3重量%、33.3重量%、13.
4重量%、20.0重量%の混合比の混合物100μg
/cm2を塗布し、更にこの上に0.01g/30cm2
の割合でこのファンデーションを塗布し、紫外線Aと紫
外線Bのエネルギー量がそれぞれ14J/cm2、1.
3J/cm2になるようにSEランプを用いて光照射を
行った。照射後20mlのメタノール・クロロホルム等
量混合液でサンプルを流し取り、TBA法にて過酸化物
価を測定した。この結果、過酸化物価はTBA値で2
2.5であった。尚、ファンデーションを塗布しない場
合は22.2であり、光を照射しない場合は10.5、
ファンデーションのみで照射した場合は1.4であっ
た。更に、比較として、下記に処方を示すファンデーシ
ョンでは70.1であった。 イ PFベンガラT−3000 0.25重量部 PFレモンマピコ 1.08重量部 PFグンジョウCB−80 0.17重量部 PFベンガラ79−P 0.57重量部 シリカ 14.5 重量部 タイペークTTO−FX−2 13.0 重量部 タイペークTTO−F−1 17.5 重量部 劈開セリサイト 38.71重量部 ロ ジメチコン 12.22重量部 ジグリセリントリイソステアリル 1.5 重量部 ソルビタンセスキオレート 0.5 重量部 (比較例のファンデーション) イ ベンガラ 0.82重量部 黄色酸化鉄 1.08重量部 群青 0.17重量部 タルク 14.5 重量部 二酸化チタン 30.5 重量部 セリサイト 38.71重量部 ロ ジメチコン 12.22重量部 ジグリセリントリイソステアリル 1.5 重量部 ソルビタンセスキオレート 0.5 重量部
粧料を作成した。即ち、イの成分をヘンシェルミキサー
で混合し、0.9mm丸穴スクリーンを装着したパルベ
ライザーで粉砕し、ヘンシェルミキサーで攪拌しながら
ロの成分をコーティングし、1mmヘリングボーンスク
リーンを装着したパルベライザーで粉砕し、金皿に詰
め、加圧成型しファンデーションを得た。パネラーの上
腕に2cm×2cmの部位を作成し、グリセリルトリオ
レート、オレイン酸オクチルドデシル、スクワレン及び
オレイン酸の33.3重量%、33.3重量%、13.
4重量%、20.0重量%の混合比の混合物100μg
/cm2を塗布し、更にこの上に0.01g/30cm2
の割合でこのファンデーションを塗布し、紫外線Aと紫
外線Bのエネルギー量がそれぞれ14J/cm2、1.
3J/cm2になるようにSEランプを用いて光照射を
行った。照射後20mlのメタノール・クロロホルム等
量混合液でサンプルを流し取り、TBA法にて過酸化物
価を測定した。この結果、過酸化物価はTBA値で2
2.5であった。尚、ファンデーションを塗布しない場
合は22.2であり、光を照射しない場合は10.5、
ファンデーションのみで照射した場合は1.4であっ
た。更に、比較として、下記に処方を示すファンデーシ
ョンでは70.1であった。 イ PFベンガラT−3000 0.25重量部 PFレモンマピコ 1.08重量部 PFグンジョウCB−80 0.17重量部 PFベンガラ79−P 0.57重量部 シリカ 14.5 重量部 タイペークTTO−FX−2 13.0 重量部 タイペークTTO−F−1 17.5 重量部 劈開セリサイト 38.71重量部 ロ ジメチコン 12.22重量部 ジグリセリントリイソステアリル 1.5 重量部 ソルビタンセスキオレート 0.5 重量部 (比較例のファンデーション) イ ベンガラ 0.82重量部 黄色酸化鉄 1.08重量部 群青 0.17重量部 タルク 14.5 重量部 二酸化チタン 30.5 重量部 セリサイト 38.71重量部 ロ ジメチコン 12.22重量部 ジグリセリントリイソステアリル 1.5 重量部 ソルビタンセスキオレート 0.5 重量部
【0017】<実施例3>下記に示す処方に従って、化
粧料を作成した。即ち、イの成分をヘンシェルミキサー
で混合し、0.9mm丸穴スクリーンを装着したパルベ
ライザーで粉砕し、ヘンシェルミキサーで攪拌しながら
ロの成分をコーティングし、1mmヘリングボーンスク
リーンを装着したパルベライザーで粉砕し、金皿に詰
め、加圧成型しファンデーションを得た。実施例2に記
載のイン・ビトロの評価法で評価したところ、TBA値
は51.7であった。 イ ベンガラ 0.82重量部 黄色酸化鉄 1.08重量部 群青 0.17重量部 シリカ 14.5 重量部 タイペークTTO−FX−2 13.0 重量部 タイペークTTO−F−1 17.5 重量部 劈開セリサイト 38.71重量部 ロ ジメチコン 12.22重量部 ジグリセリントリイソステアリル 1.5 重量部 ソルビタンセスキオレート 0.5 重量部
粧料を作成した。即ち、イの成分をヘンシェルミキサー
で混合し、0.9mm丸穴スクリーンを装着したパルベ
ライザーで粉砕し、ヘンシェルミキサーで攪拌しながら
ロの成分をコーティングし、1mmヘリングボーンスク
リーンを装着したパルベライザーで粉砕し、金皿に詰
め、加圧成型しファンデーションを得た。実施例2に記
載のイン・ビトロの評価法で評価したところ、TBA値
は51.7であった。 イ ベンガラ 0.82重量部 黄色酸化鉄 1.08重量部 群青 0.17重量部 シリカ 14.5 重量部 タイペークTTO−FX−2 13.0 重量部 タイペークTTO−F−1 17.5 重量部 劈開セリサイト 38.71重量部 ロ ジメチコン 12.22重量部 ジグリセリントリイソステアリル 1.5 重量部 ソルビタンセスキオレート 0.5 重量部
【0018】<実施例4>上記実施例2、3及び実施例
2に記載の比較例のファンデーションを使用して、紫外
線吸収による刺激発現を調べた。方法は、SEランプを
光源として、ヘアレスマウス(1群3匹)にファンデー
ションを塗布し、1日1回0.4倍MEDの紫外線を連
日5日照射し、皮膚を採取し、固定、パラフィン包埋し
た後切片を切り出し、ヘマトキシリン・エオシン染色
し、皮膚状態について病理観察を行った。無処置に比し
て、光コントロール(検体を塗布せず光のみを照射した
コントロール)の比較では、表皮の肥厚、毛細血管の拡
張及び炎症性細胞浸潤が著しい変化であったので、これ
らを観察項目とし、次の基準でスコアーをつけ判定し
た。即ち、++:光コントロールと同程度、+:光コン
トロールほどでは無いが明確に無処置とは変化あり、
±:僅かではあるが無処置とは変化あり、−:無処置と
同程度の基準である。判定は3例の平均を見て行った。
結果を表2に示す。これより、過酸化物の生成量が増大
するに従って、刺激発現が増し、これに起因して紫外線
防護作用が目減りしていることがわかる。特に、TBA
値55付近を境にして、この傾向が強まることもわか
る。従って、TBA値が55以下である本発明のメーク
アップ化粧料は、かかる刺激発現による紫外線防護作用
の目減りが少ないため、夏用のメークアップ化粧料など
に好適である。
2に記載の比較例のファンデーションを使用して、紫外
線吸収による刺激発現を調べた。方法は、SEランプを
光源として、ヘアレスマウス(1群3匹)にファンデー
ションを塗布し、1日1回0.4倍MEDの紫外線を連
日5日照射し、皮膚を採取し、固定、パラフィン包埋し
た後切片を切り出し、ヘマトキシリン・エオシン染色
し、皮膚状態について病理観察を行った。無処置に比し
て、光コントロール(検体を塗布せず光のみを照射した
コントロール)の比較では、表皮の肥厚、毛細血管の拡
張及び炎症性細胞浸潤が著しい変化であったので、これ
らを観察項目とし、次の基準でスコアーをつけ判定し
た。即ち、++:光コントロールと同程度、+:光コン
トロールほどでは無いが明確に無処置とは変化あり、
±:僅かではあるが無処置とは変化あり、−:無処置と
同程度の基準である。判定は3例の平均を見て行った。
結果を表2に示す。これより、過酸化物の生成量が増大
するに従って、刺激発現が増し、これに起因して紫外線
防護作用が目減りしていることがわかる。特に、TBA
値55付近を境にして、この傾向が強まることもわか
る。従って、TBA値が55以下である本発明のメーク
アップ化粧料は、かかる刺激発現による紫外線防護作用
の目減りが少ないため、夏用のメークアップ化粧料など
に好適である。
【0019】
【表2】
【0020】<実施例5>実施例1に記載のイン・ビト
ロの評価法で実施例2、実施例3及び実施例2に記載の
比較例のファンデーションについて評価を行った。結果
を表3に示す。この表より、イン・ビトロ法よりも、イ
ン・ビボ法の方が過酸化能の低いものと高いものの差が
大きいことがわかる。これは、皮膚上の酵素などの存在
が過酸化物の生成を促進しているためと考えられる。従
って、実状を考えるとイン・ビボで評価を行うことが好
ましいことがわかる。
ロの評価法で実施例2、実施例3及び実施例2に記載の
比較例のファンデーションについて評価を行った。結果
を表3に示す。この表より、イン・ビトロ法よりも、イ
ン・ビボ法の方が過酸化能の低いものと高いものの差が
大きいことがわかる。これは、皮膚上の酵素などの存在
が過酸化物の生成を促進しているためと考えられる。従
って、実状を考えるとイン・ビボで評価を行うことが好
ましいことがわかる。
【0021】
【表3】
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、メークアップ化粧料に
於ける、光照射下の刺激発現を鑑別・評価する手段を提
供することができる。
於ける、光照射下の刺激発現を鑑別・評価する手段を提
供することができる。
Claims (8)
- 【請求項1】 皮脂又はその類似物と共存下、光を照射
し、皮脂又はその類似物に生じた過酸化物の量を指標と
する、メークアップ化粧料の評価法。 - 【請求項2】 皮膚上に皮脂又はその類似物を塗布し、
メークアップ化粧料を塗布し、光を照射し、塗布した皮
脂又はその類似物を回収し、過酸化物の量を定量しこの
量を指標とすることを特徴とする、請求項1に記載のメ
ークアップ化粧料の評価法。 - 【請求項3】 皮脂又はその類似物が、グリセリルトリ
オレート、オレイン酸オクチルドデシル、スクワレン及
びオレイン酸の混合物であることを特徴とする、請求項
1又は2に記載のメークアップ化粧料の評価法。 - 【請求項4】 照射する光が、紫外線Aと紫外線Bの混
合光であることを特徴とする、請求項1〜3の何れか一
項に記載のメークアップ化粧料。 - 【請求項5】 夏用のファンデーションである、請求項
1〜4何れか1項に記載のメークアップ化粧料。 - 【請求項6】 請求項1〜5の何れか一項に記載のメー
クアップ化粧料に於いて、紫外線Aと紫外線Bのエネル
ギー量がそれぞれ14J/cm2、1.3J/cm2であ
り、皮膚上に塗布する皮脂又はその類似物が、グリセリ
ルトリオレート、オレイン酸オクチルドデシル、スクワ
レン及びオレイン酸の33.3重量%、33.3重量
%、13.4重量%、20.0重量%の混合比の混合物
であり、この塗布量が100μg/cm2であり、メー
クアップ化粧料の塗布量が0.01g/30cm2であ
り、回収された皮脂類似物の過酸化物の量がTBA値で
55以下であることを良とする、夏用のファンデーショ
ンの評価法。 - 【請求項7】 請求項6に記載のメークアップ化粧料に
於いて、紫外線Aと紫外線Bのエネルギー量がそれぞれ
14J/cm2、1.3J/cm2であり、皮脂又はその
類似物が、グリセリルトリオレート、オレイン酸オクチ
ルドデシル、スクワレン及びオレイン酸の33.3重量
%、33.3重量%、13.4重量%、20.0重量%
の混合比の混合物であり、この塗布量が100μg/c
m2であり、メークアップ化粧料の塗布量が0.01g
/30cm2である評価法での、過酸化物価がTBA値
において、55以下であることを特徴とするメークアッ
プ化粧料。 - 【請求項8】 夏用のファンデーションであることを特
徴とする、請求項7に記載のメークアップ化粧料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10108694A JPH11287795A (ja) | 1998-04-03 | 1998-04-03 | メークアップ化粧料の評価法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10108694A JPH11287795A (ja) | 1998-04-03 | 1998-04-03 | メークアップ化粧料の評価法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11287795A true JPH11287795A (ja) | 1999-10-19 |
Family
ID=14491284
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10108694A Pending JPH11287795A (ja) | 1998-04-03 | 1998-04-03 | メークアップ化粧料の評価法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11287795A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007256021A (ja) * | 2006-03-22 | 2007-10-04 | Kao Corp | 化粧塗布量の推定方法及び装置 |
JP2008143838A (ja) * | 2006-12-11 | 2008-06-26 | Pola Chem Ind Inc | 表面処理粉体を含有する化粧料 |
JP2011511770A (ja) * | 2008-01-25 | 2011-04-14 | シェーリング−プラウ ヘルスケア プロダクツ,インコーポレイテッド | 局所適用される組成物における使用のための酸化防止剤を選択する方法 |
-
1998
- 1998-04-03 JP JP10108694A patent/JPH11287795A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007256021A (ja) * | 2006-03-22 | 2007-10-04 | Kao Corp | 化粧塗布量の推定方法及び装置 |
JP2008143838A (ja) * | 2006-12-11 | 2008-06-26 | Pola Chem Ind Inc | 表面処理粉体を含有する化粧料 |
JP2011511770A (ja) * | 2008-01-25 | 2011-04-14 | シェーリング−プラウ ヘルスケア プロダクツ,インコーポレイテッド | 局所適用される組成物における使用のための酸化防止剤を選択する方法 |
US10241121B2 (en) | 2008-01-25 | 2019-03-26 | Bayer Healthcare Llc | Method of selecting antioxidants for use in topically applied compositions |
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