JPH11287255A - 自動調心型クラッチレリーズ軸受装置 - Google Patents

自動調心型クラッチレリーズ軸受装置

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JPH11287255A
JPH11287255A JP9020098A JP9020098A JPH11287255A JP H11287255 A JPH11287255 A JP H11287255A JP 9020098 A JP9020098 A JP 9020098A JP 9020098 A JP9020098 A JP 9020098A JP H11287255 A JPH11287255 A JP H11287255A
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JP
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ball bearing
inner ring
ring
outer ring
steel
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JP9020098A
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Motoharu Niki
基晴 仁木
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NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐久性向上等 【解決手段】 玉軸受3は、クラッチ装置のダイヤフラ
ムスプリング(35)に接触する外向きの鍔部3a1を
一端に一体に有する鋼板プレス製の内輪3a、及び、内
向きのフランジ部3b1を他端に一体に有する鋼板プレ
ス製の外輪3bを備えている。内輪3aは、酸素含有量
20ppm以下の特殊みがき帯鋼板素材からプレス加工
→熱処理→軌道面3a2等の研削加工という工程を経て
製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動調心型クラッ
チレリーズ軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図5に概念的に示すように、自動車のク
ラッチ解放機構において、クラッチレリーズ軸受装置A
は、マニアルミッション自動車のエンジン(出力軸3
9)とトランスミッション32との間に配置され、クラ
ッチペダル(図示省略)の操作と連動して作動するレリ
ーズフォーク34に押圧されて、フロントカバー33上
をエンジン側に軸方向摺動し、エンジンの回転力がトラ
ンスミッション32に伝達されるのを一時遮断する機能
を有する。
【0003】上記のようなクラッチレリーズ軸受装置A
は、例えば、フロントカバー33上を摺動するスリーブ
と、スリーブに外挿された玉軸受と、スリーブの外周か
ら外径方向に延び、その一面に玉軸受の外輪が半径方向
摺動自在に当接し、その他面にレリーズフォークが当接
する側板と、玉軸受の外輪を側板の一面に弾性的に押圧
して保持する弾性手段とを主体として構成される。
【0004】クラッチペダルを踏み込むと、レリーズフ
ォーク34が同図で反時計方向に揺動し、側板の他面に
当接してクラッチレリーズ軸受Aをエンジン側に軸方向
に押圧摺動させる。それによって、玉軸受の内輪がクラ
ッチ装置のダイヤフラムスプリング35に当接し、さら
に、ダイヤフラムスプリング35の撓みによって、クラ
ッチディスク36をフライホイール37に押圧している
プレシャープレート38がクラッチディスク36から離
れて、エンジンの出力軸39の回転力がトランスミッシ
ョン32から一時的に切り離される。
【0005】また、エンジン側の軸心とトランスミッシ
ョン側の軸心との間にずれがあった場合、クラッチレリ
ーズ軸受装置Aの玉軸受がそのずれ量に応じて半径方向
に摺動移動することにより、その心ずれが自動的に調心
される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
なクラッチレリーズ軸受装置のより一層の軽量・コンパ
クト化、低コスト化、耐久性向上を図ることを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、クラッチ装置の回転部材に接触する外向
きの鍔部が一端に設けられた鋼板プレス製の内輪、及
び、内向きのフランジ部が他端に設けられた鋼板プレス
製の外輪を有する玉軸受と、玉軸受の内方に挿入される
樹脂製のスリーブと、スリーブの外周から外径方向に延
び、その一面に玉軸受の外輪が半径方向摺動自在に当接
し、その他面にレリーズフォークが当接する鋼板プレス
製の側板と、玉軸受の外輪を側板の一面に弾性的に押圧
して保持する弾性手段とを備え、玉軸受の内輪及び外輪
のうち少なくとも内輪の素材が酸素含有量20ppm以
下の特殊みがき帯鋼板である構成を提供する。
【0008】ここで、「特殊みがき帯鋼」はJIS規格
に規定されたもので、例えば、ニッケルクロム鋼(SN
C)、ニッケルクロムモリブデン鋼(SNCM)、クロ
ム鋼(SCr)、クロムモリブデン鋼(SCM)等が含
まれる。これらの中で、ニッケルクロム鋼(SNC)、
ニッケルクロムモリブデン鋼(SNCM)は、過剰浸炭
を起こしにくく、機械的性質にも優れた材料であるが、
合金元素として高価なニッケルNiを含んでいるため、
コスト的な面で難がある。クラッチレリーズ軸受装置の
玉軸受の内輪や外輪に必要とされる機械的特性を考慮す
ると、SNC鋼、SNCM鋼では過剰品質の感があり、
コスト面での釣り合いがとれない。これに対して、クロ
ムモリブデン鋼(SCM)は、過剰浸炭を起こしにく
く、焼入れ性が良く、しかも、SNC鋼、SNCM鋼に
比べると比較的安価である。また、クラッチレリーズ軸
受装置の玉軸受の内輪や外輪として要求される機械的特
性も十分満足できる。このような理由から、内輪や外輪
の材質としてクロムモリブデン鋼(SCM)を用いるの
が好ましい。クロムモリブデン鋼(SCM)は、含有炭
素量によってSCM415、SCM418、SCM42
0、SCM421、SCM822がある。また、クロム
モリブデン鋼(SCM)に比べて多少焼入れ作業が難し
くなるが、クロム鋼(SCr)も機械的特性に優れ、比
較的安価な材料であるので好ましい。クロム鋼(SC
r)は炭素含有量によってSCr415、SCr42
0、SCr430、SCr435、SCr440、SC
r445がある。
【0009】上記のような特殊みがき帯鋼板素材の酸素
含有量を20ppm以下としたのは次の理由による。玉
軸受の各部品に作用する応力は、軸受に外部荷重が加わ
ったときに生じるヘルツ接触応力の他、高速回転時の遠
心力のような機械的応力や熱応力等によってもたらされ
る。軌道輪にヘルツ応力が加わったときの材料内部に生
じる応力に対して、軌道輪材料は静的・動的な強度と最
大限のじん性が要求され、これらに対する最適化は上記
のような材料の選択、さらには熱処理によって達成する
ことができる。しかしながら、軌道輪、特に軌道面の疲
れ特性に対しては、材料の選択、熱処理による対応だけ
では不充分で、材料の清浄度が重要な要素をもってい
る。材料の清浄度を低下させる不純物元素のうち、P、
Si、Sなど、含有量がJIS規格で定められているも
のはそれに従うが、そうでないものについては個別的な
対策が必要である。特に、酸素(O2 )は鋼中において
Feとほとんど固溶せず、SiO2 やAl2 3 などの
非金属介在物の形で存在する。そして、この非金属介在
物から疲れ現象が始まって亀裂が進行し、最終的には大
きな表面剥離(フレーキング)となって転がり疲労寿命
に至る。したがって、軌道輪の転がり疲労寿命を向上さ
せる上で、酸素含有量は可及的に小さいほうが好まし
い。その一方で、酸素含有量を小さくすることは素材の
コスト面に影響するので、素材コストとの兼ね合いを勘
案して酸素含有量を決定することが重要である。
【0010】図4は、特殊みがき帯鋼としてのSCM4
20材を用いて、酸素含有量(ppm)と転がり疲労寿
命(hour)との関係を求めたものである。試験は、
種々の酸素含有量をもつSCM420鋼板からプレス加
工によって玉軸受の内・外輪を製作し、表面硬化処理
(浸炭)を施し、軸受鋼(SUJ2)製のボールを組み
込んで、所定のスラスト荷重、回転数で回転させ、軌道
面にフレーキングが生じるまでの時間を測定したもので
ある。同図に示すように、転がり疲労寿命に至る時間は
酸素含有量(ppm)が少ないほど長くなる傾向が見ら
れ、酸素含有量が20ppm、特に15ppmの場合に
好ましい結果が得られた。したがって、内輪(及び外
輪)の素材として、酸素含有量20ppm以下、特に1
5ppm以下の特殊みがき帯鋼板を使用するのが、軌道
輪の転がり疲労寿命を高める上で好ましい。また、軌道
輪の素材コストを抑制する上でも好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0012】図1は、図5に示す自動車のクラッチ解放
機構に組み込まれる自動調心型クラッチレリーズ軸受装
置Aを示している。クラッチレリーズ軸受装置Aは、マ
ニアルミッション自動車のエンジン(出力軸39)とト
ランスミッション(32)との間に配置され、レリーズ
フォーク(34)の作動によってフロントカバー(3
3)上をエンジン側に軸方向摺動し、クラッチ装置のダ
イヤフラムスプリング(35)に接触して、エンジンの
回転力がトランスミッション(32)に伝達されるのを
一時遮断するものである。
【0013】この実施形態のクラッチレリーズ軸受装置
Aは、樹脂製のスリーブ1、スリーブ1と一体成形(イ
ンサート成形)された鋼板プレス製の側板2、スリーブ
1の外周1aと側板2の一方の端面2aとの間に配さ
れ、弾性手段例えば皿バネ4によって弾性保持された玉
軸受3を備えている。
【0014】スリーブ1は、例えば炭素繊維を10重量
%以上25重量%以下の割合で配合したポリアミド樹脂
を射出成形して、同図に示すような略円筒形部材に成形
したものである。スリーブ1の内周1bは、フロントカ
バー(33)に摺動自在に外挿される。スリーブ1の外
周1aの一端側角部にはテーパ状の案内面1a1が形成
され、略中央部(他端側寄り)には外径側に突出したス
トッパ部1a2が形成され、他端部には側板2が一体に
突設される。案内面1a1は、後述する玉軸受3と皿バ
ネ4とのアッセンブリをスリーブ1の外周1aに外挿す
る際に、皿バネ4の小径端を案内する機能をもつ。ま
た、ストッパ部1a2は、組立完了後の状態において、
皿バネ4の小径端と係合して、その位置ずれを防止する
機能をもつ。ストッパ部1a2は幅狭で、その一端側は
鈍角な傾斜壁、皿バネ4の小径端が係合する他端側は垂
直壁又はやや鋭角な傾斜壁である。一端側の傾斜壁は、
組み込みの際、皿バネ4の小径端を案内する機能をも
つ。また、他端側の壁面の最内径部と連続して、円周溝
があり、この円周溝の径は一端側の外周1aよりもやや
小さい。
【0015】側板2は鋼板プレス製の環体で、スリーブ
1の他端部外周に一体にインサート成形される。側板2
の一方の端面2aには後述する玉軸受3の外輪3bのフ
ランジ部3b1が半径方向摺動自在に当接し、他方の端
面側にはレリーズフォーク(34)が当接する当接部2
bが例えば180度対向位置にそれぞれ配設される。こ
の実施形態の側板2は、冷間圧延鋼板例えばSPCC鋼
板をプレス加工によって所定形状に成形した後、表面硬
化処理として浸炭窒化処理を施している。
【0016】玉軸受3は、クラッチ装置のダイヤフラム
スプリング(35)に接触する外向きの鍔部3a1を一
端に一体に有する鋼板プレス製の内輪3aと、内向きの
フランジ部3b1を他端に一体に有する鋼板プレス製の
外輪3bと、内輪3aと外輪3bとの間に介在し、それ
ぞれの軌道面3a2、3b2とアンギュラコンタクトす
る複数のボール3cと、ボール3cを円周所定間隔に保
持する保持器3dと、内輪3aの外径面と外輪3bの内
径面との間を一端側において密封する第1シール部材3
eおよび他端側において密封する第2シール部材3fと
を備えている。第1シール部材3eは非接触形の弾性体
シールで、その外径側部分が外輪3bの一端側内径面に
圧入固定され、その内径側のリップ部が内輪3aの一端
側外径面にラビリンス隙間を介して近接する。また、第
2シール部材3fは略コ字形断面を有する鋼板プレス製
のシールド板で、その外径側部分が外輪3bの他端側内
径面に圧入固定され、その内径側端部が内輪5aの他端
側外径面にラビリンス隙間を介して近接する。尚、第1
シール部材、第2シール部材として、接触形シールを用
いてもよい。
【0017】図3に示すように、内輪3aの外径面に
は、軌道面3a2を挟んで一端側に第1シール部材3e
のリップ部が近接するシール面3a3、他端側にカウン
タボア3a5、第2シール部材3fの内径側端部が近接
するシール面3a4がそれぞれ設けられる。シール面3
a3は軌道面3a2の一端側の肩部と連続し、シール面
3a4は軌道面3a2の他端側のカウンタボア3a5と
連続している。カウンタボア3a5の段差δ1(軌道面
3a2の溝底半径とカウンタボア3a5の半径との寸法
差)は、例えば軸受ラジアルすきま程度の値に設定され
る。
【0018】上記のような内輪3aは、例えば、酸素含
有量20ppm以下の特殊みがき帯鋼板素材からプレス
加工→熱処理→軌道面3a2、カウンタボア3a5、シ
ール面3a4の研削加工という工程を経て製造される。
この実施形態では、内輪3aの素材として、酸素含有量
15ppm以下のSCM415M鋼板を用いている。
【0019】内輪3aの軌道面3a2、カウンタボア3
a5、シール面3a4の研削加工はそれぞれ別個に行な
っても良いが、所定形状の研削砥石を用いて、軌道面3
a2とカウンタボア3a5、さらにはシール面3a4を
同時研削すると、工程の簡略化につながり、また、同軸
度および段差δ1の寸法精度を確保する上で有利であ
る。尚、シール面3a3を軌道面3a2等と同時研削す
ることも可能である。
【0020】図2に示すように、外輪3bの内径面に
は、軌道面3b2を挟んで一端側にカウンタボア3b
5、第1シール部材3eの外径側部分が圧入されるシー
ル圧入部3b3、他端側に第2シール部材3fの外径側
部分が圧入されるシール圧入部3b4がそれぞれ設けら
れる。外輪3bの幅寸法はBである。シール圧入部3b
3は軌道面3b2の一端側のカウンタボア3b5と連続
し、シール圧入部3b4は軌道面3b2の他端側の肩部
と連続している。カウンタボア3b5の段差(軌道面3
b2の溝底半径とカウンタボア3b5の半径との寸法
差)δ2も、段差δ1と同様に、例えば軸受ラジアルす
きま程度の値に設定される。外輪3bの材質、製造方法
については、上述した内輪3aに準ずる。例えば、外輪
3bの素材として、酸素含有量15ppm以下のSCM
415M鋼板を用いることができる。
【0021】弾性手段としての皿バネ4は略円錐筒状の
プレス成形品で、小径端から切欠き形成された複数の切
欠き部と、隣り合った切欠き部間に形成された複数の舌
片とを円周等配位置に備えている。各舌片の弾性変形に
応じて、皿バネ4の小径端部が縮拡径する。この実施形
態において、皿ばね4の外径側部分は外輪3bのフラン
ジ部3b1の内面と第2シール部材3fとの間の空間部
に挿入されている。
【0022】玉軸受3の組立に際しては、先ず、外輪3
bに、皿ばね4、第2シール部材3f、ボール3および
保持器3d、第1シール部材3eの順で組付け、次に、
その組付体を鍔部3a1とは反対の端面側から内輪3a
に外挿する。
【0023】軸受装置Aの組立に際しては、玉軸受3の
組立品と皿バネ4とのアッセンブリを、一端側からスリ
ーブ1の外周1aに外挿し、玉軸受3の外輪3bのフラ
ンジ部3b1が側板2の端面2aに当接し、かつ、皿バ
ネ4の小径端部(舌片)がストッパ部1a2の他端側の
壁面に当接するまで推し進める。上記アッセンブリを推
し進めてゆく過程において、皿バネ4の小径端部(舌
片)は、先ずスリーブ1の一端側の案内面1a1に案内
されて外周1a上に乗り、次に外周1a上を滑りながら
ストッパ部1a2の一端側の傾斜壁に当接し、さらに、
その傾斜壁に案内されてストッパ部1a2の他端側に嵌
まり込む。
【0024】上記のようにして、玉軸受3と皿バネ4と
のアッセンブリをスリーブ1の外周1aに外挿すると、
図1に示すこの実施形態のクラッチレリーズ軸受装置が
完成する。スリーブ1の外周1aと玉軸受3の内輪3a
の内径面との間には半径方向すきまS1があり、外輪3
bのフランジ部3b1の内径とスリーブ1の外周1aと
の間には半径方向すきまS2がある。半径方向すきまS
2は、半径方向すきまS1よりも小さい(S1〉S
2)。そして、スリーブ1のストッパ部1a2と外輪3
bのフランジ部3b1の内側面との間に圧縮介在する皿
バネ4の付勢力によって、外輪3bのフランジ部3b1
が側板2の端面2aに弾性的に押圧され、これにより、
玉軸受3がスリーブ1の外周1aと側板2の端面2aと
の間に半径方向摺動自在に弾性保持される。玉軸受3
は、半径方向すきまS1およびS2の存在によって、ス
リーブ1および側板2に対して半径方向に調心移動が可
能であり、その調心移動量は小さい方の半径方向すきま
S2によって規制される。フロントカバー(33)の軸
心と出力軸(39)の軸心との間に組み込み上の誤差等
があり、ダイヤフラムスプリング(35)の回転中心と
クラッチレリーズ軸受装置の回転中心とで心ずれが生じ
ても、玉軸受3がそのずれ量に応じて調心移動すること
によって、心ずれが自動的に調心される。また、玉軸受
3は所要量調心移動した後、皿バネ4の付勢力によっ
て、その位置に弾性保持され、エンジンの振動、衝撃等
を受けても位置ずれしない(いわゆる調心抗力を有す
る)。
【0025】この実施形態において、玉軸受3の外輪3
bの幅寸法をB、クラッチ装置のダイヤフラムスプリン
グ(35)と接触する内輪3aの鍔部3a1の接触位置
の直径をφT、ボール3cのピッチ円直径をPCD、ボ
ール径(直径)をdwとして、B/dw≧2.7、か
つ、PCD<φTに設定されている。PCD<φTに設
定することにより、周速(dm n値=PCD×n(mm
・rpm):nは軸受回転数}を小さくし、軸受内部発
熱を低減して耐久性向上を図ると同時に、外径寸法のコ
ンパクト化を図ることができる。また、B/dw≧2.
7に設定することにより次のような効果を得ることがで
きる。まず、外輪3bのシール圧入部3b3、シール圧
入部3b4の幅寸法を確保することができるので、第1
シール部材3e、第2シール部材3fの固定状態を安定
させ、良好なシール性を長期にわたって得ることができ
る。つぎに、軸受内部空間容積を確保することができる
ので、適切量のグリースを封入し、軸受内部発熱、グリ
ース寿命の低下を抑制して、良好な耐久性を確保するこ
とができる。同時に、内部部品の干渉を防止し、適正な
軸受機能を確保することができる。さらに、所要の特性
(弾性力、荷重−撓み特性等)をもった皿ばね4の配置
スペースを確保することができるので、良好な調心機
能、調心抗力を得ることができる。
【0026】
【発明の効果】本発明は、以下の効果を有する。
【0027】(1)玉軸受の軌道輪を酸素含有量20p
pm以下の特殊みがき帯鋼板のプレス成形品としたの
で、軌道面の転がり疲労寿命が向上し、高い耐久性を有
する。
【0028】(2)本発明の自動調心型クラッチレリー
ズ軸受装置は、部品点数が少なく、軽量・コンパクト、
低コストで、かつ、耐久性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係わるクラッチレリーズ軸受装置を
示す断面図である。
【図2】外輪の断面図である。
【図3】内輪の断面図である。
【図4】酸素含有量と転がり疲労寿命との関係を示す図
である。
【図5】自動車のクラッチ装置の周辺部を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 スリーブ 2 側板 3 玉軸受 3a 内輪 3a1 鍔部 3b 外輪 3b1 フランジ部 3c ボール

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クラッチ装置の回転部材に接触する外向
    きの鍔部が一端に設けられた鋼板プレス製の内輪、及
    び、内向きのフランジ部が他端に設けられた鋼板プレス
    製の外輪を有する玉軸受と、 玉軸受の内方に挿入される樹脂製のスリーブと、 スリーブの外周から外径方向に延び、その一面に玉軸受
    の外輪が半径方向摺動自在に当接し、その他面にレリー
    ズフォークが当接する鋼板プレス製の側板と、 玉軸受の外輪を側板の一面に弾性的に押圧して保持する
    弾性手段とを備え、 上記玉軸受の内輪及び外輪のうち少なくとも内輪の素材
    が酸素含有量20ppm以下の特殊みがき帯鋼板である
    自動調心型クラッチレリーズ軸受装置。
  2. 【請求項2】 クラッチ装置の回転部材に接触する外向
    きの鍔部が一端に設けられた鋼板プレス製の内輪、及
    び、側板の一面に半径方向摺動自在に当接する内向きの
    フランジ部が他端に設けられた鋼板プレス製の外輪を備
    え、 上記内輪及び外輪のうち少なくとも内輪の素材が酸素含
    有量20ppm以下の特殊みがき帯鋼板である自動調心
    型クラッチレリーズ軸受装置用玉軸受。
JP9020098A 1998-04-02 1998-04-02 自動調心型クラッチレリーズ軸受装置 Pending JPH11287255A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108869533A (zh) * 2018-08-15 2018-11-23 江苏联动轴承股份有限公司 一种弹片轴承
WO2019044528A1 (ja) 2017-09-01 2019-03-07 日本精工株式会社 アンギュラ玉軸受、軸受装置、及び主軸装置

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