JPH11286874A - ガラス繊維織物のほつれ防止固着剤、ほつれ防止方法およびガラス繊維織物 - Google Patents

ガラス繊維織物のほつれ防止固着剤、ほつれ防止方法およびガラス繊維織物

Info

Publication number
JPH11286874A
JPH11286874A JP10090500A JP9050098A JPH11286874A JP H11286874 A JPH11286874 A JP H11286874A JP 10090500 A JP10090500 A JP 10090500A JP 9050098 A JP9050098 A JP 9050098A JP H11286874 A JPH11286874 A JP H11286874A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass fiber
weight
fraying
parts
adhesive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10090500A
Other languages
English (en)
Inventor
Keisuke Obata
啓介 小幡
Takahiro Kitao
崇弘 北尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitika Glass Fiber Co Ltd
Original Assignee
Unitika Glass Fiber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unitika Glass Fiber Co Ltd filed Critical Unitika Glass Fiber Co Ltd
Priority to JP10090500A priority Critical patent/JPH11286874A/ja
Publication of JPH11286874A publication Critical patent/JPH11286874A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Woven Fabrics (AREA)
  • Reinforced Plastic Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ほつれ防止、耐溶剤性、耳高の防止、生産性な
どを維持しつつ、作業者や作業環境、さらには自然環境
などを塩素系有機溶剤で汚染するようなことなく作業を
安全に行なえるようにしたガラス繊維織物のほつれ防止
固着剤およびこのほつれ防止固着剤を用いたほつれ防止
方法およびこのほつれ防止固着剤を用いてほつれ防止さ
れたガラス繊維織物を提供する。 【解決手段】光硬化性樹脂100重量部に対して界面活
性剤5〜20重量部を添加したものを有効成分とし、こ
の有効成分が10〜50重量%になるように水を加えて
乳化分散してなるほつれ防止固着剤をガラス繊維織物の
耳部に塗布し、乾燥して水を除去した後、光を照射して
固着剤を硬化させ、この部位を切断することによりガラ
ス繊維織物のほつれを防止するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線板の
絶縁および補強材として使用されるガラス繊維織物、お
よび産業資材として各種用途に使用されるガラス繊維織
物のほつれ防止固着剤、ほつれ防止方法およびガラス繊
維織物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、プリント配線板の製造に用い
られるガラス繊維織物や、産業資材として各種用途に用
いられるガラス繊維織物は、現在その大半がエアージェ
ット織機などの断片織機で製造されており、これはシャ
ットル織機などの有杼織機で製織された織物と違い、緯
糸が経糸の間を往復せず1本の挿入ごとに切断されるた
め、織物端部には切断された緯糸が房状に並んでいる。
経糸は容易にこの部分からほつれ出すこと、房状の部分
がエポキシワニスなどを含浸してプリプレグとする際に
不要であることなどから、この部分を切断除去すると同
時に、ほつれを防止するための処理を施す必要がある。
このとき、ガラス繊維織物の耳部のほつれを防止する処
理を施さないで房状の部分を切断除去し、続いてエポキ
シワニスなどの含浸処理を行なうと、ガラス繊維織物の
耳部の経糸が容易にほつれ出して含浸工程中のロールに
巻き付き、生産ラインを一時停止してこれを除去しなけ
ればならなくなるなど、生産性が劣るばかりでなく、多
大な損失を被るおそれがある。
【0003】そこで、従来からガラス繊維織物の耳部の
ほつれを防止する処理として、以下のような方法が提
案、検討されてきた。先ず、レーザー光線による溶融接
着方法が検討されたが、接着強度が弱いことと、耳部に
形成される溶融ガラスの球形物が僅かなしごきによって
も落下するといった問題があり、実用には至っていな
い。
【0004】また、ホットメルトタイプの接着剤の使用
が検討されているが、プリプレグ工程での加熱によって
接着剤が溶融して耳ほつれが発生したり、接着剤がガラ
ス繊維織物の重量に対して高付着率になることから、耳
高になるといった問題がある。ここでいう耳高とは、接
着剤が塗布されている部分が塗布されていない部分に比
べて厚くなっていることで、このような状態になると、
織物を巻き取るときや、織物をプリプレグとして所定の
寸法に切断した物を複数枚積み重ねてプレスするときに
不都合となる。
【0005】また、有機溶剤に溶解したエチレン−酢酸
ビニル共重合体の使用も検討されているが、低付着率に
なる利点はあるものの、エポキシワニスなどに使用され
る溶剤に対して耐溶剤性が劣るという問題がある。
【0006】さらに、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂
の使用も検討されているが、乾燥硬化に要する時間が比
較的長いために非効率的であり、生産性が劣るという問
題がある。
【0007】以上の問題を解決するために、従来は通
常、特開昭59−15563号公報などに記載されてい
るように、共重合ポリエステル樹脂を塩素系有機溶剤に
溶解したほつれ防止固着剤が使用されてきた。この方法
によれば、ほつれ防止が強固で、耐溶剤性に優れ、低付
着率で耳高にならず、生産性にも優れるが、近年の環境
保護への意識の高まりから、塩素系有機溶剤が作業者や
作業環境、さらには自然環境などを汚染するといった悪
影響を懸念して、これらの溶剤の使用を規制または抑制
する動きが強まっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような課
題を解決するもので、ほつれ防止、耐溶剤性、耳高の防
止、生産性などを維持しつつ、作業者や作業環境、さら
には自然環境などを汚染するようなことなく作業を安全
に行なえるようにしたガラス繊維織物のほつれ防止固着
剤およびこのほつれ防止固着剤を用いたほつれ防止方法
およびこのほつれ防止固着剤を用いてほつれ防止された
ガラス繊維織物を提供することを目的とするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、光硬化性樹脂100重量部に対して界面活
性剤5〜20重量部を添加したものを有効成分とし、こ
の有効成分が10〜50重量%になるように水を加えて
乳化分散してなることを要旨とするものである。また本
発明は、光硬化性樹脂100重量部に対して界面活性剤
5〜20重量部を添加したものを有効成分とし、この有
効成分が10〜50重量%になるように水を加えて乳化
分散してなるほつれ防止固着剤をガラス繊維織物の耳部
に塗布し、乾燥して水を除去した後、光を照射して固着
剤を硬化させ、この部位を切断することを要旨とするも
のである。さらに本発明は、光硬化性樹脂100重量部
に対して界面活性剤5〜20重量部を添加したものを有
効成分とし、この有効成分が10〜50重量%になるよ
うに水を加えて乳化分散してなるほつれ防止固着剤をガ
ラス繊維織物の耳部に塗布し、乾燥して水を除去した
後、光を照射して固着剤を硬化させ、この部位を切断す
ることによりほつれ防止されてなることを要旨とするも
のである。
【0010】上記構成において、界面活性剤の添加量
は、光硬化性樹脂100重量部に対して5〜20重量部
に限定され、望ましくは10〜15重量部である。これ
は、界面活性剤の添加量が5重量部未満では光硬化性樹
脂の乳化分散ができない、もしくは乳化の安定性に欠け
るためである。また、界面活性剤の添加量が20重量部
を超えると硬化後の固着剤から界面活性剤がエポキシワ
ニスに使用される各種溶剤に溶出し、耐溶剤性が劣るた
め望ましくない。
【0011】前記有効成分の濃度は10〜50重量%に
限定され、望ましくは20〜50%である。これは、ガ
ラス繊維織物の重量に対して、固着剤の有効成分を低付
着率、かつ、均一に塗布するためである。固着剤の粘度
は20cp以下(at25℃) が望ましく、濃度が50
%を超えると高粘度となり、低付着率で均一に塗布でき
ない。また、濃度が20%以下では水の乾燥に時間がか
かり、非効率的である。
【0012】次に、ガラス繊維織物に対する固着剤の有
効成分の付着率は、2〜30重量%、特に好ましくは2
〜10重量%が望ましい。次に、光硬化性樹脂、反応性
希釈剤、光重合開始剤の種類は特に限定されず、各種の
ものが使用でき、また、これらを自由に混合して用いる
ことができる。
【0013】本発明に用いられる光硬化性樹脂として
は、エポキシエステル系およびウレタンアクリレート系
の光硬化性樹脂がエポキシワニスとの親和性が良好であ
り、特に好適に使用することができる。
【0014】エポキシエステル系の光硬化性樹脂として
は、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレ
ート、エチレングリコールジグリシジルエーテル−メタ
クリル酸付加物、プロピレングリコールジグリシジルエ
ーテル−アクリル酸付加物、トリプロピレングリコール
ジグリシジルエーテル−アクリル酸付加物、1.6ヘキ
サンジオールジグリシジルエーテル−アクリル酸付加
物、グリセリンジグリシジルエーテル−アクリル酸付加
物、ビスフェノールA−プロピルオキサイド2mol付
加ジグリシジルエーテル−メタクリル酸付加物、ビスフ
ェノールA−プロピルオキサイド2mol付加ジグリシ
ジルエーテル−アクリル酸付加物、ビスフェノールA−
エポキシ−メタクリル酸付加物、ビスフェノールA−エ
ポキシ−アクリル酸付加物、ポリエチレングリコール#
200ジグリシジルエーテル−アクリル酸付加物、ポリ
エチレングリコール#400ジグリシジルエーテル−ア
クリル酸付加物などが例示される。
【0015】また、ウレタンアクリレート系の光硬化性
樹脂としては、フェニルグリシジルエーテルアクリレー
トヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマ
ー、フェニルグリシジルエーテルアクリレートイソホロ
ンジイソシアネートウレタンプレポリマー、フェニルグ
リシジルエーテルアクリレートトリレンジイソシアネー
トウレタンプレポリマー、グリセリンジメタクリレート
ヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマ
ー、グリセリンジメタクリレートイソホロンジイソシア
ネートウレタンプレポリマー、グリセリンジメタクリレ
ートトリレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、
ペンタエリスリトールトリアクリレートヘキサメチレン
ジイソシアネートウレタンプレポリマー、ペンタエリス
リトールトリアクリレートイソホロンジイソシアネート
ウレタンプレポリマー、ペンタエリスリトールトリアク
リレートトリレンジイソシアネートウレタンプレポリマ
ーなどが例示される。これらの光硬化性樹脂は単独また
は粘度を調整するためなどにより混合して用いることが
できる。
【0016】さらに、反応性希釈剤として、ネオペンチ
ルグリコールジグリシジルエーテル、1.6−ヘキサン
ジオールジグリシジルエーテル、2−ヒドロキシエチル
アクリレート、1.6−ヘキサンジオールジアクリレー
ト、トリプロピレングリコールジアクリレート、イソボ
ニルアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリ
レート、ジトリメチルプロパンテトラアクリレートなど
を光硬化性樹脂液に添加混合することができる。これに
より、さらに粘度を低いレベルまで調整することができ
る。
【0017】光重合開始剤として、2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、アゾビ
スイソブチロニトリルなどの通常、光重合開始剤として
用いられるものを使用することができる。
【0018】また、本発明に用いられる光硬化性樹脂
は、通常のエポキシ樹脂などの光硬化性樹脂でない樹脂
を芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、ジア
リルヨードニウム塩などのカチオン触媒の添加、処理な
どにより光硬化させるようになしたものであっても良
い。
【0019】本発明に使用されるガラス繊維織物は製織
されたままの生機、製織後脱油処理されたもの、さらに
シランカップリング剤などの表面処理されたもののいず
れでも良いが、脱油処理としてヒートクリーニング処理
を行なう場合はその後に行なわなければならない。ま
た、プリント配線板用に使用される織物では通常、ヒー
トクリーニング処理およびシランカップリング剤による
表面処理を行なっているので、表面処理した織物にほつ
れ防止処理を行なうことが望ましい。なお、本発明に使
用されるガラス繊維織物は特に限定されるものではな
い。
【0020】また、界面活性剤の種類は特に限定されな
いが、一般にノニオン界面活性剤がエポキシワニスなど
との親和性が良好で樹脂はじきが無く、またワニスに使
用される各種溶剤に溶出してワニスの性能に悪影響を及
ぼさないため、特に良好に使用できる。ノニオン界面活
性剤の種類としては、アルキルポリオキシエチレンエー
テル、アルキルカルボニルオキシポリオキシエチレン、
p−アルキルフェニルポリオキシエチレンエーテル、脂
肪酸多価アルコールエステル、脂肪酸多価アルコールポ
リオキシエチレン、脂肪酸ショ糖エステルなどが代表的
なものとして例示される。
【0021】乳化分散の方法は特に限定されることはな
く、各種の方法によることができる。上記構成における
ガラス繊維織物のほつれ防止固着剤は有効成分が10〜
50%になるように水を加えてあるので低粘度であり、
ガラス繊維織物に少量を塗布することができる。さら
に、塗布した後、水を乾燥して除去するので、有効成分
は低付着率であり、かつ、均一に塗布される。しかも切
断端部の経糸は強固に接着されているので、ほつれが発
生することがない。また、低付着率なので、塗布した部
分と塗布していない部分の厚みは均一であり、さらにエ
ポキシワニスなどを含浸させ、乾燥硬化してプリプレグ
とする際にも、塗布した部分が樹脂をはじかないので、
複数枚積み重ねても耳高にならない。また、光硬化性樹
脂の耐溶剤性は非常に優れており、また界面活性剤の添
加量は少量なので、エポキシワニスなどに有効成分が溶
出してワニス性能に悪影響を及ぼすことがない。さら
に、塩素系溶剤を使用しないので、作業者や作業環境、
さらには自然環境などを汚染することがない。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。 実施の形態1 エポキシモノマー(ダイセル化学工業社製のセロキ
サイド2021P)57重量部とポリオール化合物(ダ
イセル化学工業社製のプラクセル308)40重量部、
さらにカチオン触媒(ダイセル化学工業社製のDAIC
AT11)3重量部を調合して光硬化性樹脂を得た。次
にこの光硬化性樹脂100重量部に対してアルキルカル
ボニルオキシポリオキシエチレン(ノニオン界面活性
剤)11重量部を添加し、さらに水を111重量部加え
て乳化分散して、有効成分濃度が50重量%のほつれ防
止固着剤を得た。固着剤の粘度は17.1cpであっ
た。
【0023】 で得られたガラス繊維織物のほつれ
防止固着剤を、ローラーコーターによりガラス繊維織物
〔ユニチカグラスファイバー(株)製のE10A(糸;
ECE232 1/0、密度;経65本/25mm、緯
55本/25mm、ヒートクリーニング後、シランカッ
プリング剤処理したもの)〕の両耳部に経糸に沿って1
0mm幅で塗布した。さらに、135℃25秒で水を乾
燥除去した後、80W/cmの紫外線照射装置を使用
し、照射距離100mmで10秒間紫外線を照射して光
硬化性樹脂を硬化させた。塗布部分のガラス繊維織物に
対する有効成分の付着率は5.03重量%であった。
【0024】 で得られたガラス繊維織物のほつれ
防止固着剤を塗布した部分の中央を経糸に沿って切断し
た後、下記の各項目の評価を行なった。これらの評価結
果を表1に示す。 塗布状態 ほつれ防止固着剤が塗布されている部分の状態を観察
し、固着剤が塗布されている部分と塗布されていない部
分の厚みに差が無く、一定幅で均一に塗布されているも
のを○、固着剤が塗布されている部分が盛り上がってい
たり、塗布されていない部分の厚みと比べて明らかに厚
くなっていたり、さらには塗布幅が一定でなかったり、
塗布むらや塗布切れがあるものを×とした。
【0025】ほつれ強度 切断端部を、通常織物の巻き返し時にかかる程度の力で
軽く指でこすり、ほつれ強度を確認した。ほつれの発生
しなかったものを○、ほつれが発生したものを×とし
た。 耐溶剤性 エポキシワニスなどに使用される各種溶剤に室温で72
時間浸漬して、耐溶剤性を確認した。溶剤に膨潤せずほ
つれの発生しなかったものを○、溶剤に膨潤して、指で
触るとややべたつきがあったものを△、ほつれが発生し
たものを×とした。 樹脂はじき 樹脂塗布部にエポキシワニスを含浸させ、150℃5分
で乾燥硬化し、樹脂はじきを確認した。樹脂はじきの発
生しないものを○、樹脂はじきが発生したものを×とし
た。
【0026】実施の形態2 ウレタンアクリレートオリゴマー(ダイセル・ユー
シービー社製のEB8402)70重量部とTRPGD
A(トリプロピレングリコールジアクリレートダイセル
・ユーシービー社製)30重量部、さらに光重合開始剤
ダロキュア1173(2−ヒドロキシ−2−メチル−プ
ロパン−1−オン チバガイギー社製)5重量部を調合
して光硬化性樹脂を得た。次にこの光硬化性樹脂100
重量部に対してアルキルカルボニルオキシポリオキシエ
チレン(ノニオン界面活性剤)11重量部を添加し、さ
らに水を444重量部加えて乳化分散して、有効成分濃
度が20重量%のほつれ防止固着剤を得た。固着剤の粘
度は2.1cpであった。
【0027】 で得られたガラス繊維織物のほつれ
防止固着剤を、ローラーコーターによりガラス繊維織物
〔ユニチカグラスファイバー(株)製のE18S(糸;
ECG75 1/0、密度;経44本/25mm、緯3
3本/25mm、ヒートクリーニング後、シランカップ
リング剤処理したもの)〕の両耳部に経糸に沿って10
mm幅で塗布した。さらに、140℃30秒で水を乾燥
除去した後、80W/cmの紫外線照射装置を使用し、
照射距離100mmで10秒間紫外線を照射して光硬化
性樹脂を硬化させた。塗布部分のガラス繊維織物に対す
る有効成分の付着率は3.64重量%であった。
【0028】 で得られたガラス繊維織物のほつれ
防止固着剤を塗布した部分の中央を経糸に沿って切断し
た後、実施の形態1と同様に各項目の評価を行なった。
これらの評価結果を表1に示す。
【0029】実施の形態3 ウレタンアクリレートオリゴマー(ダイセル・ユー
シービー社製のRX01737)25重量部とTRPG
DA(トリプロピレングリコールジアクリレート ダイ
セル・ユーシービー社製)75重量部、さらに光重合開
始剤ダロキュア1173(2−ヒドロキシ−2−メチル
−プロパン−1−オン チバガイギー社製)5重量部を
調合して光硬化性樹脂を得た。次にこの光硬化性樹脂1
00重量部に対してアルキルカルボニルオキシポリオキ
シエチレン(ノニオン界面活性剤)11重量部を添加
し、さらに水を167重量部加えて乳化分散して、有効
成分濃度が40重量%のほつれ防止固着剤を得た。固着
剤の粘度は4.4cpであった。
【0030】 で得られたガラス繊維織物のほつれ
防止固着剤を、ローラーコーターによりガラス繊維織物
〔ユニチカグラスファイバー(株)製のE15R(糸;
ECDE150 1/0、密度;経60本/25mm、
緯50本/25mm、ヒートクリーニング後、シランカ
ップリング剤処理したもの)〕の両耳部に経糸に沿って
10mm幅で塗布した。さらに、135℃25秒で水を
乾燥除去した後、80W/cmの紫外線照射装置を使用
し、照射距離100mmで10秒間紫外線を照射して光
硬化性樹脂を硬化させた。塗布部分のガラス繊維織物に
対する有効成分の付着率は4.27重量%であった。
【0031】 で得られたガラス繊維織物のほつれ
防止固着剤を塗布した部分の中央を経糸に沿って切断し
た後、実施の形態1と同様に各項目の評価を行なった。
これらの評価結果を表1に示す。
【0032】実施の形態4 ウレタンアクリレートオリゴマー(ダイセル・ユー
シービー社製のEB8402)70重量部とTRPGD
A(トリプロピレングリコールジアクリレートダイセル
・ユーシービー社製)30重量部、さらに光重合開始剤
ダロキュア1173(2−ヒドロキシ−2−メチル−プ
ロパン−1−オン チバガイギー社製)5重量部を調合
して光硬化性樹脂を得た。次にこの光硬化性樹脂100
重量部に対してアルキルカルボニルオキシポリオキシエ
チレン(ノニオン界面活性剤)11重量部を添加し、さ
らに水を250重量部加えて乳化分散して、有効成分濃
度が30重量%のほつれ防止固着剤を得た。固着剤の粘
度は4.1cpであった。
【0033】 で得られたガラス繊維織物のほつれ
防止固着剤を、ローラーコーターによりガラス繊維織物
〔ユニチカグラスファイバー(株)製のE10A(糸;
ECE232 1/0、密度;経65本/25mm、緯
55本/25mm、ヒートクリーニング後、シランカッ
プリング剤処理したもの)〕の両耳部に経糸に沿って1
0mm幅で塗布した。さらに、135℃25秒で水を乾
燥除去した後、80W/cmの紫外線照射装置を使用
し、照射距離100mmで10秒間紫外線を照射して光
硬化性樹脂を硬化させた。塗布部分のガラス繊維織物に
対する有効成分の付着率は5.35重量%であった。
【0034】 で得られたガラス繊維織物のほつれ
防止固着剤を塗布した部分の中央を経糸に沿って切断し
た後、実施の形態1と同様に各項目の評価を行なった。
これらの評価結果を表1に示す。
【0035】実施の形態5 エポキシモノマー(ダイセル化学工業社製のセロキ
サイド2021P)57重量部とポリオール化合物(ダ
イセル化学工業社製のプラクセル308)40重量部、
さらにカチオン触媒(ダイセル化学工業社製のDAIC
AT11)3重量部を調合して光硬化性樹脂を得た。次
にこの光硬化性樹脂100重量部に対してアルキルカル
ボニルオキシポリオキシエチレン(ノニオン界面活性
剤)11重量部を添加し、さらに水を814重量部加え
て乳化分散して、有効成分濃度が12重量%のほつれ防
止固着剤を得た。固着剤の粘度は1.4cpであった。
【0036】 で得られたガラス繊維織物のほつれ
防止固着剤を、ローラーコーターによりガラス繊維織物
〔ユニチカグラスファイバー(株)製のE18S(糸;
ECG75 1/0、密度;経44本/25mm、緯3
3本/25mm、ヒートクリーニング後、シランカップ
リング剤処理したもの)〕の両耳部に経糸に沿って10
mm幅で塗布した。さらに、140℃30秒で水を乾燥
除去した後、80W/cmの紫外線照射装置を使用し、
照射距離100mmで10秒間紫外線を照射して光硬化
性樹脂を硬化させた。塗布部分のガラス繊維織物に対す
る有効成分の付着率は2.98重量%であった。
【0037】 で得られたガラス繊維織物のほつれ
防止固着剤を塗布した部分の中央を経糸に沿って切断し
た後、実施の形態1と同様に各項目の評価を行なった。
これらの評価結果を表1に示す。
【0038】比較例1 エポキシモノマー(ダイセル化学工業社製のセロキ
サイド2021P)100重量部とカチオン触媒(ダイ
セル化学工業社製のDAICAT11)5重量部を調合
して、光硬化性樹脂100重量部のほつれ防止固着剤を
得た(有効成分100重量%)。固着剤の粘度は230
cpであった。 で得られたガラス繊維織物のほつれ防止固着剤
を、ローラーコーターによりガラス繊維織物〔ユニチカ
グラスファイバー(株)製のE10A(糸;ECE23
2 1/0、密度;経65本/25mm、緯55本/2
5mm、ヒートクリーニング後、シランカップリング剤
処理したもの)〕の両耳部に経糸に沿って10mm幅で
塗布した。さらに、80W/cmの紫外線照射装置を使
用し、照射距離100mmで10秒間紫外線を照射して
光硬化性樹脂を硬化させた。塗布部分のガラス繊維織物
に対する有効成分の付着率は18.7重量%であった。
固着剤が塗布されている部分の厚みを指で触って確認す
ると、ガラス繊維織物の上に塗布されている固着剤が盛
り上がって厚くなっており、塗布されている部分と塗布
されていない部分の厚みは明らかに異なっていた。
【0039】 で得られたガラス繊維織物のほつれ
防止固着剤を塗布した部分の中央を経糸に沿って切断し
た後、実施の形態1と同様に各項目の評価を行なった。
これらの評価結果を表1に示す。
【0040】比較例2 ウレタンアクリレートオリゴマー(ダイセル・ユー
シービー社製のRX01737)25重量部とTRPG
DA(トリプロピレングリコールジアクリレート ダイ
セル・ユーシービー社製)75重量部、さらに光重合開
始剤ダロキュア1173(2−ヒドロキシ−2−メチル
−プロパン−1−オン チバガイギー社製)5重量部を
調合して光硬化性樹脂を得た。次にこの光硬化性樹脂1
00重量部に対してアルキルカルボニルオキシポリオキ
シエチレン(ノニオン界面活性剤)25重量部を添加
し、さらに水を54重量部加えて乳化分散して、有効成
分濃度が70重量%のほつれ防止固着剤を得た。固着剤
の粘度は22.2cpであった。
【0041】 で得られたガラス繊維織物のほつれ
防止固着剤を、ローラーコーターによりガラス繊維織物
〔ユニチカグラスファイバー(株)製のE15R(糸;
ECDE150 1/0、密度;経60本/25mm、
緯50本/25mm、ヒートクリーニング後、シランカ
ップリング剤処理したもの)〕の両耳部に経糸に沿って
10mm幅で塗布した。さらに、135℃25秒で水を
乾燥除去した後、80W/cmの紫外線照射装置を使用
し、照射距離100mmで10秒間紫外線を照射して光
硬化性樹脂を硬化させた。塗布部分のガラス繊維織物に
対する有効成分の付着率は12.4重量%であった。塗
布状態の外観を確認すると、ところどころで塗布幅が狭
くなり、塗布切れや塗布むらがあった。
【0042】 で得られたガラス繊維織物のほつれ
防止固着剤を塗布した部分の中央を経糸に沿って切断し
た後、耐溶剤性を確認したところ、ほつれ防止固着剤が
溶剤に膨潤していた。さらに実施の形態1と同様に各項
目の評価を行なった。これらの評価結果を表1に示す。
【0043】比較例3 ウレタンアクリレートオリゴマー(ダイセル・ユー
シービー社製のEB8402)70重量部とTRPGD
A(トリプロピレングリコールジアクリレートダイセル
・ユーシービー社製)30重量部、さらに光重合開始剤
ダロキュア1173(2−ヒドロキシ−2−メチル−プ
ロパン−1−オン チバガイギー社製)5重量部を調合
して光硬化性樹脂を得た。次にこの光硬化性樹脂100
重量部に対してアルキルカルボニルオキシポリオキシエ
チレン(ノニオン界面活性剤)11重量部を添加し、さ
らに水を2109重量部加えて乳化分散して、有効成分
濃度が5重量%のほつれ防止固着剤を得た。固着剤の粘
度は1.3cpであった。
【0044】 で得られたガラス繊維織物のほつれ
防止固着剤を、ローラーコーターによりガラス繊維織物
〔ユニチカグラスファイバー(株)製のE18S(糸;
ECG75 1/0、密度;経44本/25mm、緯3
3本/25mm、ヒートクリーニング後、シランカップ
リング剤処理したもの)〕の両耳部に経糸に沿って10
mm幅で塗布した。さらに、140℃1分で水を乾燥除
去した後、80W/cmの紫外線照射装置を使用し、照
射距離100mmで10秒間紫外線を照射して光硬化性
樹脂を硬化させた。塗布状態の外観を確認すると、塗布
むらや塗布切れが非常に多く、ガラス繊維織物にほつれ
防止固着剤がほとんど付着していなかった。塗布部分の
ガラス繊維織物に対する有効成分の付着率は1.13重
量%であった。
【0045】 で得られたガラス繊維織物のほつれ
防止固着剤を塗布した部分の中央を経糸に沿って切断す
ると、切断端部から経糸が容易にほつれ出した。さらに
実施の形態1と同様に各項目の評価を行なった。これら
の評価結果を表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ほつれ防
止固着剤に紫外線を照射することによって、速やかでし
かも確実に硬化させることができるので、ガラス繊維織
物の切断端部のほつれ防止効果が高く、取り扱いや生産
性にも優れている。また、本発明のほつれ防止固着剤
は、耐溶剤性が優れており、エポキシワニスなどの含浸
処理時に各種溶剤に膨潤してほつれが発生することが無
いので、含浸工程中のロ−ルに経糸がほつれて巻き付
き、これの除去に時間を要することがない。さらに、本
発明のほつれ防止されたガラス繊維織物は、ガラス繊維
織物に対してほつれ防止固着剤が低付着率で均一に塗布
されているので、固着剤が塗布されている部分と塗布さ
れていない部分の厚みはほとんど同じであり、しかもエ
ポキシワニスなどを含浸させた際にも固着剤が塗布され
ている部分が樹脂をはじくことがないので、プリプレグ
として多数枚積み重ねても耳高にならない。また、本発
明に使用されるほつれ防止固着剤は塩素系有機溶剤を使
用しないので、作業者や作業環境、さらには自然環境な
どを汚染することがない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H05K 1/03 610 H05K 1/03 610T C08L 63:10 D06M 101:00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光硬化性樹脂100重量部に対して界面活
    性剤5〜20重量部を添加したものを有効成分とし、こ
    の有効成分が10〜50重量%になるように水を加えて
    乳化分散してなることを特徴とするガラス繊維織物のほ
    つれ防止固着剤。
  2. 【請求項2】光硬化性樹脂100重量部に対して界面活
    性剤5〜20重量部を添加したものを有効成分とし、こ
    の有効成分が10〜50重量%になるように水を加えて
    乳化分散してなるほつれ防止固着剤をガラス繊維織物の
    耳部に塗布し、乾燥して水を除去した後、光を照射して
    固着剤を硬化させ、この部位を切断することを特徴とす
    るガラス繊維織物のほつれ防止方法。
  3. 【請求項3】光硬化性樹脂100重量部に対して界面活
    性剤5〜20重量部を添加したものを有効成分とし、こ
    の有効成分が10〜50重量%になるように水を加えて
    乳化分散してなるほつれ防止固着剤をガラス繊維織物の
    耳部に塗布し、乾燥して水を除去した後、光を照射して
    固着剤を硬化させ、この部位を切断することによりほつ
    れ防止されてなることを特徴とするガラス繊維織物。
JP10090500A 1998-04-03 1998-04-03 ガラス繊維織物のほつれ防止固着剤、ほつれ防止方法およびガラス繊維織物 Pending JPH11286874A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10090500A JPH11286874A (ja) 1998-04-03 1998-04-03 ガラス繊維織物のほつれ防止固着剤、ほつれ防止方法およびガラス繊維織物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10090500A JPH11286874A (ja) 1998-04-03 1998-04-03 ガラス繊維織物のほつれ防止固着剤、ほつれ防止方法およびガラス繊維織物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11286874A true JPH11286874A (ja) 1999-10-19

Family

ID=14000234

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10090500A Pending JPH11286874A (ja) 1998-04-03 1998-04-03 ガラス繊維織物のほつれ防止固着剤、ほつれ防止方法およびガラス繊維織物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11286874A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003531220A (ja) * 2000-04-14 2003-10-21 ゼット コーポレーション 固形物体を三次元印刷するための組成物
JP2006219569A (ja) * 2005-02-09 2006-08-24 Sumitomo Bakelite Co Ltd 透明複合シートの製造方法
JP5024951B2 (ja) * 2005-02-24 2012-09-12 アルケア株式会社 光硬化型整形外科用固定材

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003531220A (ja) * 2000-04-14 2003-10-21 ゼット コーポレーション 固形物体を三次元印刷するための組成物
JP2006219569A (ja) * 2005-02-09 2006-08-24 Sumitomo Bakelite Co Ltd 透明複合シートの製造方法
JP5024951B2 (ja) * 2005-02-24 2012-09-12 アルケア株式会社 光硬化型整形外科用固定材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7056845B2 (en) Finishing of textile fibers, tissues and fabrics
JP5222243B2 (ja) 強化繊維用サイジング剤、合成繊維ストランドおよび繊維強化複合材料
KR100367039B1 (ko) 기존구조물의보수보강방법및여기에사용되는이방성직물
JP4887209B2 (ja) 炭素繊維用サイズ剤、その水分散液、炭素繊維、及び炭素繊維強化複合材料
JP6345404B2 (ja) ガラス繊維用集束剤、それが塗布されたガラス繊維及びガラス繊維製品並びにガラスクロスの製造方法。
WO1991015624A1 (en) Fabric having ravel resistant selvages and method for imparting the same
JP2003166174A (ja) 強化繊維束、その繊維織物、同プリプレグ及び繊維強化プラスチック
CZ239296A3 (en) Preparation composition for glass threads, method of using such composition and products obtained therefrom
JPH11286874A (ja) ガラス繊維織物のほつれ防止固着剤、ほつれ防止方法およびガラス繊維織物
MXPA03011651A (es) Fibras de vidrio aprestadas, composicion aprestante y compuestos que comprenden esas fibras.
JP2014189935A (ja) 炭素繊維糸条の処理方法
JP2855970B2 (ja) ガラス繊維織物のほつれ防止固着剤及びそれを用いたガラス繊維織物
US4517245A (en) Non-ionic epoxy resin emulsion finishes for carbon fibers
JP2002013069A (ja) 炭素繊維用サイズ剤、炭素繊維のサイジング方法、サイジング処理された炭素繊維並びにそれを含むシート状物及び繊維強化複合材料
JPH08260340A (ja) ガラス繊維織物の耳部のほつれ防止方法
US4409288A (en) Epoxy resin emulsion finishes for carbon fibers
JP3440428B2 (ja) ガラスクロス及びその製造方法
JPH05222676A (ja) ガラス繊維織物のほつれ防止固着剤
EP0357421A2 (en) Flame retardants and method of use
JPH06341065A (ja) ガラス繊維織物のほつれ防止固着剤及びそれを用いたガラス繊維織物
JP4887208B2 (ja) 炭素繊維用サイズ剤、その水分散液、炭素繊維、及び炭素繊維強化複合材料
CN107614784B (zh) 强化纤维用上浆剂及其用途
EP0656079B1 (en) Polyurethane coated fibers
JP3200275B2 (ja) ポリエステル繊維の処理方法
JPH06240578A (ja) ガラス繊維織物のほつれ防止固着剤およびそれを用いたガラス繊維織物