JP3200275B2 - ポリエステル繊維の処理方法 - Google Patents

ポリエステル繊維の処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴム補強用途に使用す
るポリエステル繊維の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレ−ト繊維で代表
されるポリエステル繊維は、その強度、ヤング率等が大
きく伸度、クリ−プが小さくかつ疲労性に優れている等
の物理的特性を有しており、産業資材用途に汎用されて
いる。しかしながら、ポリエステル繊維をゴム補強用途
に使用する場合、ポリエステル繊維とマトリックスゴム
との接着性が充分ではないため、折角の物性を活かしき
れないでいる。
【0003】そこで、イソシアネート化合物、エポキシ
化合物など反応性の高い化合物で、あらかじめポリエス
テル繊維表面を処理する方法が提案されている。例え
ば、「エポキシ基含有化合物と、ブロックドイソシアネ
ート化合物と、ハロゲン原子を約5〜75%含有する含
ハロゲン重合体とを含有する乳化液よりなるポリエステ
ル繊維とゴムとの接着剤」(特公昭45−22235号
公報)、「ポリエステル繊維あるいはアラミド繊維とゴ
ム組成物とを接着するに際し、該繊維を、ブロックドイ
ソシアネートを液状エポキシ化合物に溶解せしめてなる
第1処理液に浸漬した後、熱処理し、次いでイソシアネ
ートと液状ゴムとを混合してなる第2処理液に浸漬した
後、加熱処理を行い、しかる後該処理繊維をゴム配合物
と密着加硫せしめることを特徴とするポリエステル繊維
あるいは芳香族ポリアミド繊維とゴム組成物との接着処
理方法。」(特開昭51−23586号公報)、「あら
かじめポリエポキシド化合物で表面処理された線状芳香
族ポリエステル繊維をポリエポキシド化合物(A)およ
びN−メトキシメチルナイロン(B)を含む前処理剤で
処理し、次いでポリエポキシド化合物(C)ブロックド
ポリイソシアネート化合物(D)およびゴムラテックス
(E)を含む第1処理剤で処理し、引き続きレゾルシン
・ホルマリン・ゴムラテックス(RFL)に一般式
(F)で表されるエチレン尿素化合物と一般式(G)で
表されるクレゾールノボラック型エポキシド化合物とを
(F)/(G)=40/60〜80/20の重量比で含
む第2処理剤で処理することを特徴とするポリエステル
繊維の処理方法」(特開昭62−231085号公報)
等が開示されている。しかし、ポリエステル繊維をゴム
補強用途に使用する場合、ポリエステル繊維とマトリッ
クスゴムとの接着性は充分な水準に達しているとはいえ
ない。
【0004】
【発明の目的】本発明は以上の事情を背景としてなされ
たものであり、表面不活性なポリエステル繊維の表面に
変性ナイロン皮膜を形成固着せしめることによって、表
面を活性化し、よってポリエステル繊維とマトリックス
ゴムとの高度の接着性を得る方法を提供することにあ
る。
【0005】
【発明の構成】すなわち、本発明は「ポリエステル繊維
を、下記式(化3)で表されるN−メトキシメチル化ナ
イロン(A)の水/アルコール系分散液と下記式(化
4)で表されるエポキシアクリレート化合物(B)とを
A/B=50/3〜50/15(固形分濃度比率)で混
合した処理液に浸漬した後、引き続き、大気圧下、常温
の雰囲気中で190〜310nmの波長を有する紫外線
パルスレーザーを照射し、次いでレゾルシン・ホルマリ
ン・ゴムラテックス(RFL)で処理することを特徴と
するポリエステル繊維の処理方法。」である。
【0006】
【化3】
【0007】
【化4】
【0008】本発明は、ポリエステル繊維のいかなるも
のにも適用できる。ポリマーの分子量、単糸繊度、単糸
数、断面形状、繊維物性、微細構造、添加剤含有の有
無、ポリマ−性状等はなんら限定されない。
【0009】本発明で用いるN−メトキシメチル化ナイ
ロンとは、ナイロン樹脂を原料として、これにホルマリ
ンとメチルアルコールとを反応させて化学的に変性し、
アルコールに溶けるようにしたナイロンであり、アミド
結合の水素を、メトキシメチル基で置換したものであ
る。別名、タイプナイロンとも称されるものであ
る。
【0010】これに、エポキシ化合物にアクリレート化
合物を付加したエポキシアクリレート化合物を、ナイロ
ンの樹脂成分に対し、6〜30重量%の割合で添加し、
これを水/アルコール系の分散液として、濃度10〜2
0重量%でポリエステル繊維に付与する。
【0011】この、エポキシアクリレート含有変性ナイ
ロン樹脂溶液をポリエステル繊維材料へ付着せしめるに
は、ロ−ラ−との接触もしくはノズルからの噴霧による
塗布または溶液への浸漬などの任意の方法を採用するこ
とができる。ポリエステル繊維に対する固形分付着量は
好ましくは5〜30重量%,更に好ましくは10〜25
重量%付着せしめる。ポリエステル繊維に対する固形分
付着量を制御する方法としては、圧接ロ−ラ−による絞
り、スクレバ−等によるかき落とし、空気吹き付けによ
る吹き飛ばし、吸引、ビ−タ−による叩き等の手段を用
いる。
【0012】本発明においては、ポリエステル繊維を上
記ナイロン溶液で処理後、引き続き190〜310nm
の波長を有する紫外線パルスレーザーを、フルエンス3
0mJ/cm2 以上で照射する。
【0013】一般には、ポリエステル繊維は240℃近
辺の高温でキュアーするが、ナイロンがこの温度では劣
化するので、熱を極力抑えた、紫外線パルスレーザーに
よりキュアーするものである。一方、紫外線パルスレー
ザーをポリエステル繊維に照射すると、ポリエステル繊
維の表層部は非晶化し、処理剤と相溶し固着される(接
着学会誌、29巻、12月号、553−559頁)。
【0014】次いで、RFL接着剤を付与するが、表面
がナイロンであるため特殊な配合を必要とせず、ごく汎
用的なRFL接着剤で処理することで、ゴムとの接着性
能が発現するというメリットがある。
【0015】
【発明の作用効果】ポリエステル繊維表面に、本発明の
方法でナイロン皮膜を固着させると、ポリエステル繊維
の有する物性を損なうことなく、表面の反応性を向上さ
せることができる。変性ナイロン樹脂中に添加配合した
エポキシアクリレートが紫外線パルスレーザー照射によ
り、ポリエステル繊維表層部を非晶化させると同時に相
溶しそれによりナイロン樹脂がその特徴を保持したまま
固着される。この方法により形成されたポリエステル繊
維表面のナイロン皮膜を介し、公知の汎用的なRFL接
着剤で処理することにより、容易にRFL皮膜が固着さ
れ、ゴムとの高度の接着性が発現する。本発明の方法に
よれば、ポリエステル布帛とゴムとの加硫接着性能は、
ごく汎用的なRFL処理であっても、従来、ポリエステ
ル繊維とゴムとの接着に必要とされてきた、反応性の強
い特殊な架橋剤を使用しなくても、充分実用に耐え得る
ものとなる。
【0016】以下、本発明を実施例を挙げて具体的に説
明する。なお、実施例において剥離接着力及びゴム付着
率は次のようにして求めた。
【0017】<剥離接着力及びゴム付着率>処理布帛2
枚の間に、評価用のゴムシートを挟み、それぞれの処理
布帛の反対側には、同種のゴムを当て、金属モールド中
でプレスしてキュアリングを行う。しかる後、幅2cm
にサンプルをカットし、2枚の処理布帛を引張試験機で
100mm/分の速度で引き剥がし、そのときの剥離強
度を剥離接着力とした。また剥離後の剥離面を観察し、
ゴムの残存付着率から、ゴム付着率を評定した。剥離面
の両サイドにゴムがそれぞれ付着残存しているものをゴ
ム付着率100とし、片側にのみゴムが付着し他方が接
着剤面を露出しているものをゴム付着率0とした。
【0018】
【実施例1〜7、比較例1〜6】ポリエチレンテレフタ
レート繊維(帝人株式会社製、〔η〕=0.90)15
00デニール/250フィラメントからなるマルチフィ
ラメントを経方向に38本/インチ、緯方向に38本/
インチの密度で織り、平織布帛を作った。この布帛をN
−メトキシメチル化ナイロン(商品名;トレジンF35
0,帝国化学産業株式会社製)200gに、前記(化
4)で示されるエポキシアクリレート化合物(商品名;
デナコールDA314,ナガセ化成株式会社製,グリセ
ロールポリグリシジルエーテルポリアクリレート)5.
0gを添加混合し、水で希釈し濃度10%の水溶液とし
た。この中へ、先に準備したポリエステル布帛を浸漬
し、マングルで絞り、引き続き波長248nmのKrF
レーザーを、30mJ/cm2のフルエンスで、均一に
12ショット照射した。
【0019】次に、レゾルシン(濃度100%)16.
5gにホルマリン(濃度37%)30.3gを加え、更
に10%の水酸化ナトリウム水溶液2.0gを加え、水
264gと混合した。この状態で室温雰囲気中で約6時
間熟成させた。次に水200gに、10%の水酸化ナト
リウム水溶液20.2gを加えたアルカリ水溶液中へ、
ビニルピリジン・ゴムラテックス(商品名;ニッポール
2518GL、濃度40%、日本ゼオン株式会社製)3
80.9gを加えた。更に水110gを添加した後、先
に調整し、熟成の済んだレゾルシン・ホルマリン液を加
えRFL接着剤を得た。この中に、先のポリエステル布
帛を浸漬後、マングルで同様に絞り、130℃の熱風乾
燥機中で3分間乾燥し、ついで230℃の熱風乾燥機中
で約1分間の熱処理を行った。得られた布帛を用いて先
に述べた方法で、ゴムとの接着性能を評価した。また表
1〜2に示すようにN−メトキシメチル化ナイロンとエ
ポキシアクリレート化合物との比及び紫外線パルスレー
ザーの波長を変更した以外は実施例1と同様に実施し
た。結果を表1、表2に示す。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08J 5/12 CEQ C08J 5/12 CEQ (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06M 15/00 - 15/715

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル繊維を、下記式(化1)で
    表されるN−メトキシメチル化ナイロン(A)の水/ア
    ルコール系分散液と下記式(化2)で表されるエポキシ
    アクリレート化合物(B)とをA/B=50/3〜50
    /15(固形分濃度比率)で混合した処理液に浸漬した
    後、引き続き、大気圧下、常温の雰囲気中で190〜3
    10nmの波長を有する紫外線パルスレーザーを照射
    し、次いでレゾルシン・ホルマリン・ゴムラテックス
    (RFL)で処理することを特徴とするポリエステル繊
    維の処理方法。 【化1】 【化2】
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