JPH11286271A - 液圧ブレーキ装置 - Google Patents

液圧ブレーキ装置

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JPH11286271A
JPH11286271A JP28276398A JP28276398A JPH11286271A JP H11286271 A JPH11286271 A JP H11286271A JP 28276398 A JP28276398 A JP 28276398A JP 28276398 A JP28276398 A JP 28276398A JP H11286271 A JPH11286271 A JP H11286271A
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wheel
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明はマスタシリンダと高圧源とを備える
車両用の液圧ブレーキ装置に関し、高圧源が液圧源とし
て機能している間にブレーキフルードへの気体の混入を
検知することを目的とする。 【解決手段】 マスタシリンダ14とポンプ38等から
なる高圧源とを備える液圧ブレーキ装置を構成する。ポ
ンプ38を液圧源としてホイルシリンダ圧PW/Cを増圧
する際に、ホイルシリンダ圧PW/C の上昇度合いを検出
する。その上昇度合いが所期の度合いに比して小さい場
合にブレーキフルードの空気が混入していると判断し
て、運転者に警報を発する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液圧ブレーキ装置
に係り、特に、マスタシリンダと高圧源とを備える車両
用の液圧ブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平5−39025
号に開示される如く、マスタシリンダと高圧源の双方を
備える液圧ブレーキ装置が知られている。上記従来の液
圧ブレーキ装置において、高圧源とマスタシリンダと
は、分離ピストンにより分離されている。分離ピストン
は、マスタシリンダからブレーキフルードが供給された
場合に、そのブレーキフルードをそのままホイルシリン
ダ側に流出させ、かつ、高圧源からブレーキフルードが
供給された場合に、そのブレーキフルードの液圧に応じ
た液圧をホイルシンダ側に供給するように構成されてい
る。このため、上記従来の装置によれば、高圧源とマス
タシリンダとの間で流体が授受されるのを確実に防止し
つつ、高圧源およびマスタシリンダの双方を液圧源とし
て、ホイルシリンダ圧の増圧を図ることができる。
【0003】高圧源には、例えばポンプによるエアの巻
き込みや、アキュムレータ内でのガス漏れ等により気体
の混入が生じ易い。従来の装置によれば、高圧源で気体
が発生しても、その気体がマスタシリンダ側に流入する
ことはない。マスタシリンダが、ブレーキ踏力に応じた
液圧を発生するためには、その内部に気体が混入してい
ないことが適切である。従来の装置によれば、高圧源と
マスタシリンダとを共に用いる構成を採りつつ、上記の
要求を確実に満たすことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、高圧源とマ
スタシリンダと備える装置において、高圧源が液圧源と
して用いられる場合は、高圧源に気体が混入している場
合であっても、十分な量のブレーキフルードを供給する
ことでホイルシリンダ圧を十分に増圧することができ
る。従って、高圧源を液圧源として用い得る状況下で
は、必ずしもマスタシリンダが大きな液圧を発生し得る
必要はない。換言すると、高圧源を液圧源として用い得
る状況下では、必ずしもマスタシリンダへの気体の混入
を防止する必要はない。
【0005】つまり、高圧源とマスタシリンダとを備え
る装置においては、高圧源が液圧源として使用できる限
り、マスタシリンダ側への気体の混入を完全に防止する
必要はない。従って、かかる装置において、高圧源が液
圧源として機能している間に、ブレーキフルードへの気
体の混入を検知することができれば、上記従来の装置が
備える分離ピストンを廃止して、より安価な構造を実現
することができる。
【0006】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、高圧源が液圧源として機能している間にブレー
キフルードへの気体の混入を検知し得る液圧ブレーキ装
置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、マスタシリンダと高圧源とを備える液
圧ブレーキ装置であって、高圧源を液圧源としてホイル
シリンダ圧を増圧する際に、前記ホイルシリンダ圧の上
昇度合いを検出する上昇度合い検出手段と、前記上昇度
合いが所期の度合いに比して小さい場合に運転者に対し
て警報を発する警報発生手段と、を備える液圧ブレーキ
装置により達成される。
【0008】本発明において、高圧源とホイルシリンダ
との間に気体が混入している場合は、その気体がマスタ
シリンダ側に混入し、マスタシリンダがブレーキ操作量
に応じた液圧を発生し得ない状態となることがある。高
圧源とホイルシリンダとの間に気体が混入している場合
は、高圧源を液圧源としてホイルシリンダ圧が増圧され
る際に、ホイルシリンダ圧が緩やかな増圧度合いを示
す。換言すると、上記の状況下でホイルシリンダ圧が緩
やかな増圧度合いを示す場合は、高圧源とホイルシリン
ダとの間に気体が混入していると判断できる。本発明に
よれば、かかる手法でブレーキフルードへの気体の混入
が検出されると、運転者に対して警報が発せられる。
【0009】また、上記の目的は、請求項2に記載する
如く、請求項1記載の液圧ブレーキ装置において、前記
高圧源を液圧供給源として所定の液圧を蓄える蓄圧器を
備えると共に、前記上昇度合い検出手段は、前記蓄圧器
に蓄えられた前記所定の液圧をホイルシリンダに供給す
る際に、前記ホイルシリンダ圧の上昇度合いを検出する
液圧ブレーキ装置により更に効果的に達成される。
【0010】本発明において、上昇度合い検出手段は、
蓄圧器に蓄えられた所定の液圧をホイルシリンダに供給
する際に、ホイルシリンダ圧の上昇度合いを検出する。
このため、ホイルシリンダへ供給される液圧を把握でき
るので、ホイルシリンダ圧の上昇度合いに基づいて、ブ
レーキフルードへの気体混入の度合いを推定することが
できる。
【0011】また、請求項3に記載する如く、請求項2
記載の液圧ブレーキ装置において、前記蓄圧器が、増圧
されるホイルシリンダ以外の1又は2以上のホイルシリ
ンダである液圧ブレーキ装置によっても同様の効果を得
ることができる。本発明において、増圧されるホイルシ
リンダ以外の1又は2以上のホイルシリンダが蓄圧器と
して用いられる。従って、本発明によれば、アキュムレ
ータ等の専用の蓄圧器を有しないシステムにおいても、
ブレーキフルードへの気体の混入度合いを推定すること
ができる。
【0012】また、請求項4に記載する如く、請求項1
記載の液圧ブレーキ装置において、前記上昇度合い検出
手段が、ホイルシリンダ圧が互いに異なる2つの基準圧
に到達するまでの時間に基づいて、マスタシリンダ圧の
上昇度合いを検出する液圧ブレーキ装置は、高圧源の故
障と気体の混入とを区別して判定するうえで好適であ
る。
【0013】本発明において、ブレーキフルードに気体
が混入した場合、ホイルシリンダ圧の増圧が図られる
と、混入した気体が圧縮されている過程では、ホイルシ
リンダ圧は、ブレーキフルードに気体が混入しない場合
に比して、緩やかな上昇を示す。気体がほぼ完全に押し
つぶされると、以後、ホイルシリンダ圧は、ブレーキフ
ルードに気体が混入しない場合とほぼ同一の勾配で上昇
する。このため、ホイルシリンダの上昇上昇度合い検出
手段が、ホイルシリンダ圧が互いに異なる2つの基準圧
に到達するまでの時間に基づいてマスタシリンダ圧の上
昇度合いを検出することにより、ブレーキフルードへの
気体の混入の有無を判定することができる。ところで、
高圧源が故障すると、ホイルシリンダ圧は上記基準圧ま
で増圧され得なくなり、又は、上記基準圧に達するまで
の時間が増大する。従って、本発明によれば、上昇度合
い判定手段が、ホイルシリンダ圧が上記基準圧に到達す
るまでの時間に基づいてホイルシリンダ圧の上昇度合い
を検出することで、高圧源の故障とは区別して、ブレー
キフルードへの気体混入を判定することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施例の液圧
ブレーキ装置の要部のシステム構成図を示す。本実施例
の液圧ブレーキ装置は、電子制御ユニット(ECU1
0)を備えている。また、本実施例の液圧ブレーキ装置
は、ブレーキペダル12を備えている。ブレーキペダル
12は、マスタシリンダ14に連結されている。マスタ
シリンダ14は、その内部にブレーキ踏力に応じた液圧
を発生する。
【0015】マスタシリンダ14の上部にはリザーバタ
ンク16が配設されている。マスタシリンダ14とリザ
ーバタンク16とは、ブレーキペダル12の踏み込みが
解除されている場合にのみ導通状態となる。マスタシリ
ンダ14には、また、液圧通路18が連通している。液
圧回路18には、マスタシリンダ圧PM/C に応じた電気
信号pMCを出力する液圧センサ20が配設されてい
る。ECU10は、出力信号pMCに基づいてマスタシ
リンダ圧PM/C を検出する。
【0016】液圧通路18は、マスタカット弁22を介
して制御液圧通路24に連通している。マスタカット弁
22は、常態で開弁状態を維持し、ECU10から駆動
信号が供給されることにより閉弁状態を実現する2位置
の電磁弁である。液圧通路24は、ホイルシリンダ26
に連通する通路である。また、液圧通路24には、ホイ
ルシリンダ圧PW/C に応じた電気信号pWCを出力する
液圧センサ28が連通している。ECU10は、出力信
号pWCに基づいてホイルシリンダ圧PW/Cを検出す
る。
【0017】制御液圧通路24には、更に、比例増圧制
御弁SLA30および比例減圧制御弁SLR32が連通
している。SLA30には、高圧通路34が連通してい
る。高圧通路34には、アキュムレータ36が配設され
ていると共に、ポンプ38の吐出孔が連通されている。
ポンプ38の吸入孔は、リザーバタンク16に連通して
いる。ポンプ38は、アキュムレータ36内の液圧、す
なわち、アキュムレータ圧PACC が所定の圧力幅に維持
されるようにリザーバタンク16内のブレーキフルード
を汲み上げて高圧通路34側へ圧送する。
【0018】SLA30は、高圧通路34側の液圧がホ
イルシリンダ圧PW/C に比して可変リリーフ圧を超えて
高圧である場合に、高圧通路34側からホイルシリンダ
26側へ向かう流体の流れを許容するリニア制御弁であ
る。SLA30は、常態でその可変リリーフ圧を最大と
し、ECU10から供給される駆動信号に対して線形に
可変リリーフ圧を変化させる。SLA30によれば、ア
キュムレータ圧PACCを上限値としてホイルシリンダ圧
W/C を適当に増圧することができる。
【0019】SLR32には、リザーバ通路40を介し
てリザーバタンク16が連通している。SLR32は、
ホイルシリンダ圧PW/C が可変リリーフ圧を超えて高圧
である場合に、ホイルシリンダ26側からリザーバタン
ク16側へ向かう流体の流れを許容するリニア制御弁で
ある。SLR32は、常態でリリーフ圧を最大とし、E
CU10から供給される駆動信号に対して線形に可変リ
リーフ圧を変化させる。SLR32によれば、ホイルシ
リンダ圧PW/C を適当に減圧することができるシステム
が正常に機能し得る状況下でブレーキペダル12が踏み
込まれると、ECU10は、マスタカット弁22を閉弁
状態とし、ポンプ38を作動状態とする。上記の処理が
実行されると、マスタシリンダ14とホイルシリンダ2
6とが切り離されると共に、液圧センサ20が、マスタ
シリンダ圧PM/C に応じた、すなわち、ブレーキ踏力に
応じた出力信号pMCを発生する。
【0020】ECU10は、その後、出力信号pMCに
基づいて発生させるべきホイルシリンダ圧PW/C 、すな
わち、目標ホイルシリンダ圧PW/C*を演算し、液圧
センサ28の出力信号pWCがその目標ホイルシリンダ
圧PW/C*に一致するようにSLA30およびSLR
32を制御する。上記の処理によれば、運転者によって
ブレーキ操作が実行された後、ポンプ38を液圧源とし
て、そのブレーキ操作量に応じた制動力を発生させるこ
とができる。
【0021】本実施例において、ECU10は、ポンプ
38を液圧源としてホイルシリンダ圧PW/C を制御する
機能の実現を妨げる故障を検知した場合は、ブレーキ操
作12が開始された後、SLA30およびSLR32を
全閉状態(リリーフ圧最大の状態)に維持し、かつ、マ
スタカット弁22を開弁状態に維持する。この場合、マ
スタシリンダ14とホイルシリンダ26とが導通状態に
維持されるため、ホイルシリンダ圧PW/C は、マスタシ
リンダ圧PM/C と等圧に制御される。従って、本実施例
のシステムによれば、ポンプ32等に何らかの故障が生
じた場合においても、ホイルシリンダ26により確実に
制動力を発生させることができる。
【0022】ところで、本実施例のシステムにおいて、
高圧通路34には、たとえば、ポンプ38が空気を巻き
込むことにより、または、アキュムレータ36内のガス
が漏れ出すこと等により空気が混入することがある。図
2は、ポンプ38(またはアキュムレータ36)からホ
イルシリンダ26に向けて流出することで消費されるブ
レーキフルードの量と、ホイルシリンダ圧P W/C との関
係を示す。より具体的には、図2に符号を付して表す
曲線は、高圧通路34に空気が混入していない正常な状
態で実現される関係を、また、符号を付して表す曲線
は、高圧通路34に空気が混入した場合に実現される関
係をそれぞれ示す。尚、図2中に符号を付して表す曲
線は、高圧通路34に空気は混入していないが、ブレー
キパッドが多量に消耗している場合に実現される関係を
示す。
【0023】ポンプ38からホイルシリンダ26に供給
されるブレーキフルードは、ブレーキホースの膨張やホ
イルシリンダの弾性等により消費される他、ブレーキフ
ルード内に空気が混入している場合はその空気の縮小に
より消費される。このため、高圧通路34に空気が混入
している場合は(曲線)、高圧通路34に空気が混入
していない場合(曲線)に比して、同じホイルシリン
ダ圧PW/C を発生させるために多量のブレーキフルード
が必要とされる。
【0024】ポンプ38が液圧源である場合は、ホイル
シリンダ26に対して多量にブレーキフルードを供給す
ることができる。従って、ポンプ38が液圧源として用
いられる場合は、高圧通路34内に空気が混入していて
も、その空気が実質的に問題となることはない。本実施
例のシステムにおいて、高圧通路34内に混入した空気
は、制御液圧通路24内に、更には、液圧通路18内に
進入することがある。制御液圧通路24、および、液圧
通路18に空気が混入している場合に、マスタシリンダ
14によりホイルシリンダ圧PW/C を十分に高圧とする
ためには、マスタシリンダ14からホイルシリンダ26
に向けて多量のブレーキフルードを供給することが必要
である。しかしながら、マスタシリンダ14によって
は、ポンプ38のように多量のブレーキフルードをホイ
ルシリンダ26に供給することができない。このため、
マスタシリンダ14を液圧源として用いる必要がある場
合は、高圧通路34に混入した空気が実質的に問題とな
ることがある。
【0025】上述した問題は、例えば、SLA30と制
御液圧通路24との間に、両者間での液圧の伝達を許容
し、かつ、両者間での流体の授受を阻止する分離ピスト
ンを配設して、高圧通路34内の空気が制御液圧通路2
4に流入するのを阻止することで解決できる。しかしな
がら、このような構造には、分離ピストンを用いること
によるコスト上昇が伴う。
【0026】上述の如く、本実施例のシステムにおい
て、マスタシリンダ14を液圧源とする要求は、ポンプ
38による適正なホイルシリンダ圧PW/C の増圧が望め
ない場合にのみ生ずる。従って、ポンプ38によるホイ
ルシリンダ圧PW/C の増圧が適正に実行されている間
は、マスタシリンダ14によるホイルシリンダ圧PW/C
の増圧ができなくても機能上の問題は生じない。換言す
ると、本実施例のシステムにおいては、ポンプ38によ
るホイルシリンダ圧PW/C の増圧が可能である間に適当
な措置が講じられれば、高圧通路34内で発生した空気
が制御液圧通路24や液圧通路18に進入しても、何ら
ブレーキ装置の機能が損なわれることはない。
【0027】本実施例のシステムは、上記の点に着目し
て、高圧通路34内の空気が制御液圧通路24および液
圧通路18に進入するのを敢えて許容すると共に、ポン
プ34によりホイルシリンダ圧PW/C が適正に増圧され
ている間に、ブレーキフルード内への空気の混入を確実
に検知することとした点に特徴を有している。図3は、
上記の機能を実現すべくECU10が実行する制御ルー
チンのフローチャートを示す。図3に示すルーチンは、
その処理が終了する毎に繰り返し起動されるルーチンで
ある。図3に示すルーチンが起動されると、先ずステッ
プ100の処理が実行される。
【0028】ステップ100では、マスタシリンダ14
が加圧されているか、すなわち、ブレーキペダル12の
踏み込みが開始されたか否かが判別される。本ステップ
100の処理は、上記の条件が成立すると判別されるま
で繰り返し実行される。その結果、マスタシリンダ14
が加圧されていると判別されると、次にステップ102
の処理が実行される。
【0029】ステップ102では、マスタカット弁22
に閉弁指令が発せられると共に、SLA30に対して、
ホイルシリンダ圧PW/C の増圧を要求する指令が発せら
れる。本ステップ102では、具体的には、マスタカッ
ト弁22に対して所定の駆動信号が供給されると共に、
SLA30に対して出力信号pMCに応じた指令電流I
Aが供給される。上記の処理が実行されると、以後、ホ
イルシリンダ圧PW/Cは、アキュムレータ圧PACC から
SLA30の可変リリーフ圧PRELAを減じた圧力PACC
−PRELAに向けて増加し始める。
【0030】ステップ104では、出力信号pWCに基
づいてホイルシリンダ圧PW/C が検出される。ステップ
106では、ホイルシリンダ圧PW/C の変化率 dPW/C
/dtが演算される。本ステップ106の処理は、上記ス
テップ100の条件が成立した後の所定期間におけるホ
イルシリンダ圧PW/C を基礎データとして行われる。
【0031】ステップ108では、変化率 dPW/C /dt
に基づいて液圧回路中の空気残留量Qが推定される。E
CU10には、SLA30に対する指令電流IAと、変
化率dPW/C /dtとの関係で実験的に定められたエア残
留量Qに関するマップが記憶されている。本ステップ1
08では、上記のマップを参照することでエア残留量Q
が推定される。
【0032】ステップ110では、エア残留量Qが所定
値TH以上であるか否かが判別される。その結果、Q≧
THが不成立であると判別される場合は、液圧回路内
に、実質的に問題となる空気が混入していないと判断で
きる。この場合、以後速やかに今回のルーチンが終了さ
れる。一方、上記の条件が成立すると判別される場合
は、次にステップ112の処理が実行される。
【0033】ステップ112では、液圧回路に空気が混
入していることを警報するためのウォーニング表示が行
われる。本ステップ112の処理によれば、車両の運転
者に対して、ブレーキフルードからのエア抜き等の措置
を促すことができる。上記の処理が終了すると、今回の
ルーチンが終了される。このように、本実施例の液圧ブ
レーキ装置によれば、ポンプ34が液圧源として適正に
機能している間に、ブレーキフルード内への空気の混入
を確実に検知して、その状態を運転者に警報することが
できる。従って、本実施例の液圧ブレーキ装置によれ
ば、分離ピストンを用いない安価な構成を採用しつつ、
高い信頼性を確保することができる。
【0034】ところで、上記の実施例においては、エア
残留量Qを推定し、その推定値Qが所定値THを超える
場合に空気の混入を検出することとしているが、空気の
混入を検出する手法はこれに限定されるものではなく、
例えば、ホイルシリンダ圧P W/C の変化率 dPW/C /dt
に基づいて空気の混入を検出してもよい。また、上述し
た実施例のシステムにおいて、ブレーキパッドが多量に
消耗している場合は、上記図2中における曲線に示す
如く、ブレーキパッドが消耗していない場合(曲線)
に比して、同じホイルシリンダ圧PW/C を得るのに多量
のブレーキフルードを必要とする。従って、ホイルシリ
ンダ圧PW/C の変化率 dP W/C /dtには、空気の混入が
反映されることに加え、ブレーキパッドの消耗度合いが
反映される。このため、本実施例のシステムによれば、
ホイルシリンダ圧P W/C の変化率 dPW/C /dtに基づい
て、ブレーキパッドの消耗度合いを検出することも可能
である。
【0035】尚、上記の実施例においては、ポンプ38
が前記請求項1記載の「高圧源」に相当していると共
に、ECU10が、上記ステップ100〜110の処理
を実行することにより前記請求項1記載の「上昇度合い
検出手段」が、上記ステップ112の処理を実行するこ
とにより前記請求項1記載の「警報発生手段」が、それ
ぞれ実現されている。
【0036】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。図4は、本実施例の液圧ブレーキ装置のシステム構
成図を示す。本実施例の液圧ブレーキ装置は、電子制御
ユニット(ECU)200により制御される。本実施例
の液圧ブレーキ制御装置は、ブレーキペダル202を備
えている。ブレーキペダル202の近傍には、2つのス
トロークセンサ204、205が配設されている。スト
ロークセンサ204、205は、ブレーキペダル202
のストローク量に応じた信号をECU200に向けて出
力する。
【0037】ブレーキペダル202には、マスタシリン
ダ206が連結されている。マスタシリンダ206はそ
の内部に2つの液圧室206a、206bを備えてい
る。液圧室206a、206bには、ブレーキ踏力に応
じたマスタシリンダ圧PM/C が発生する。マスタシリン
ダ206の上部にはリザーバタンク208が配設されて
いる。リザーバタンク208にはブレーキフルードが貯
留されている。マスタシリンダ206の液圧室とリザー
バタンク208とは、ブレーキペダル202の踏み込み
が解除されている場合に導通状態となる。
【0038】マスタシリンダ206の液圧室206a、
206bには、それぞれ、第1マスタ通路210及び第
2マスタ通路212が連通している。第1マスタ通路2
10には、その内部の液圧、すなわち、液圧室206a
に発生するマスタシリンダ圧PM/C に応じた信号を出力
するマスタ圧センサ214が配設されている。同様に、
第2マスタ通路212には、その内部の液圧、すなわ
ち、液圧室206bに発生するマスタシリンダ圧PM/C
に応じた信号を出力するマスタ圧センサ216が配設さ
れている。マスタ圧センサ214及び216の出力信号
はECU200に供給されている。
【0039】上記の如く、ECU200には、ストロー
クセンサ204及び205からペダルストロークを示す
2つの信号が供給され、また、マスタ圧センサ214及
び216からマスタシリンダ圧PM/C を示す2つの信号
が供給される。すなわち、ECU200には、ブレーキ
操作量に関連する4つの信号が供給される。ECU20
0は、これら4つの信号から多数決の原理でブレーキ操
作量を決定する。従って、本実施例によれば、ストロー
クセンサ204、205及びマスタ圧センサ214、2
16の一部に異常が生じた場合にも、ブレーキ操作量を
適正に検出することができる。
【0040】第1マスタ通路210は、第1マスタカッ
ト弁218を介して、左前ホイルシリンダ通路220に
接続されている。第1マスタカット弁218は、常態で
第1マスタ通路210と左前ホイルシリンダ通路220
とを導通状態とし、ECU200からオン信号を供給さ
れることにより、これらの通路を遮断状態とする常開の
電磁開閉弁である。左前ホイルシリンダ通路220は左
前輪FLのホイルシリンダ222に連通している。ま
た、左前ホイルシリンダ通路220には、その内部の液
圧、すなわち、左前輪FLのホイルシリンダ圧PW/C
検出する左前ホイルシリンダ圧センサ223が配設され
ている。
【0041】左前ホイルシリンダ通路220には、前輪
カット弁224を介して、右前ホイルシリンダ通路22
6が接続されている。前輪カット弁224は、常態で左
前ホイルシリンダ通路220と右前ホイルシリンダ通路
226とを導通常態とし、ECU200からオン信号を
供給されることにより、これらの通路を遮断状態とする
常開の電磁開閉弁である。右前ホイルシリンダ通路22
6は右前輪FRのホイルシリンダ228に連通してい
る。また、右前ホイルシリンダ通路226には、その内
部の液圧、すなわち、右前輪のホイルシリンダ圧PW/C
を検出する右前ホイルシリンダ圧センサ230が配設さ
れている。
【0042】第2マスタ通路212は、第2マスタカッ
ト弁232を介して、左後ホイルシリンダ通路234に
接続されている。第2マスタカット弁232は、常態で
第2マスタ通路212と左後ホイルシリンダ通路234
とを導通状態とし、ECU200からオン信号を供給さ
れることにより、これらの通路を遮断状態とする常開の
電磁開閉弁である。左後ホイルシリンダ通路234は左
前輪RLのホイルシリンダ236に連通している。ま
た、左後ホイルシリンダ通路234には、その内部の液
圧、すなわち、左後輪RLのホイルシリンダ圧PW/C
検出する左後ホイルシリンダ圧センサ238が配設され
ている。
【0043】左後ホイルシリンダ通路234には、後輪
カット弁240を介して、右後ホイルシリンダ通路24
2が接続されている。後輪カット弁240は、常態で左
後ホイルシリンダ通路234と右後ホイルシリンダ通路
242とを導通常態とし、ECU200からオン信号を
供給されることにより、これらの通路を遮断状態とする
常開の電磁開閉弁である。右後ホイルシリンダ通路24
2は右後輪FRのホイルシリンダ244に連通してい
る。また、右後ホイルシリンダ通路242には、その内
部の液圧、すなわち、右後輪のホイルシリンダ圧PW/C
を検出する右後ホイルシリンダ圧センサ246が配設さ
れている。
【0044】第2マスタ圧通路212には、また、シミ
ュレータカット弁248を介してストロークシミュレー
タ250が接続されている。シミュレータカット弁24
8は、常態で第2マスタ圧通路212とストロークシミ
ュレータ250とを遮断状態とし、ECU200からオ
ン信号を供給されることにより、これらを導通状態とす
る常閉の電磁開閉弁である。ストロークシミュレータ2
50は、シミュレータカット弁248が開弁された状況
下で、マスタシリンダ206の液圧室206bに発生す
るマスタシリンダ圧PM/C に応じた量のブレーキフルー
ドをその内部に流入させるように構成されている。後述
する如く、本実施例においては、システムに異常が検出
されない限り、ブレーキ操作が行われると、ECU20
0は第1マスタカット弁218及び第2マスタカット弁
232を閉弁状態とする。かかる状況下で、シミュレー
タカット弁248を開弁状態とすることで、マスタシリ
ンダ圧PM/C に応じた量のブレーキフルードを液圧室2
06bからストロークシミュレータ250へ流入させる
ことができる。従って、本実施例の液圧ブレーキ制御装
置によれば、第1マスタカット弁218及び第2マスタ
カット弁232が閉弁された状況下で、ブレーキ踏力に
応じたペダルストロークを発生させることができる。
【0045】リザーバタンク208には、リザーバ通路
252が連通している。リザーバ通路252には、ポン
プ254の吸入側が連通している。ポンプ254は、ポ
ンプモータ256により駆動される。ポンプ254の吐
出側には、圧力スイッチ258、アキュムレータ26
0、及びリリーフ弁262が連通している。リリーフ弁
262はポンプ254の吐出圧が所定のリリーフ圧P
rel を越えると、ポンプ254の吐出圧をリザーバ通路
252側へリリーフする。また、圧力スイッチ258は
ポンプ254の吐出圧が所定の下限圧PL を下回った場
合にオン信号を発生する。ポンプ254は、圧力スイッ
チ258がオン信号を発すると始動するように制御され
る。従って、ポンプ254の吐出圧は、下限圧PL とリ
リーフ圧Pre l との間の圧力に維持される。アキュムレ
ータ252はポンプ254の吐出圧をアキュムレータ圧
ACC として蓄える。
【0046】ポンプ254の吐出側は、また、高圧通路
264に連通している。高圧通路264には、その内部
の液圧、すなわち、アキュムレータ圧PACC に応じた信
号を出力するアキュムレータ圧センサ266が配設され
ている。ECU200はアキュムレータ圧センサ266
の出力信号に基づいてアキュムレータ圧PACC を検出す
る。
【0047】高圧通路264は、リニア増圧弁268、
270、272、274を介して、それぞれ、上記した
左前ホイルシリンダ通路220、右前ホイルシリンダ通
路226、左後ホイルシリンダ通路234、及び、右後
ホイルシリンダ通路242に接続されている。左前ホイ
ルシリンダ通路220、右前ホイルシリンダ通路22
6、左後ホイルシリンダ通路234、及び、右後ホイル
シリンダ通路242は、それぞれ、リニア減圧弁27
6、278、280、282を介して、リザーバ通路2
52に接続されている。
【0048】上記したリニア増圧弁268〜274、及
び、リニア減圧弁276〜282は、何れも、常態で閉
弁状態をとり、ECU200から駆動信号を供給される
と、その駆動信号の大きさに応じて開度を増加させるリ
ニア制御弁である。従って、リニア増圧弁268〜27
4に供給する駆動電流に基づいて、それぞれ、高圧通路
264からホイルシリンダ通路220、226、23
4、242へ流入するブレーキフルードの量をリニアに
制御することができる。また、リニア減圧弁276〜2
82に供給する駆動電流に基づいて、それぞれ、ホイル
シリンダ通路220、226、234、242からリザ
ーバ通路252へ流出するブレーキフルードの量をリニ
アに制御することができる。
【0049】本実施例の液圧ブレーキ装置において、シ
ステムに異常が生じていない状態で、ブレーキペダル2
02が踏み込まれると、ECU200は、第1マスタカ
ット弁218及び第2マスタカット弁232を閉弁状態
とし、ポンプ装置254を作動状態とする。かかる処理
が実行されると、マスタシリンダ206とホイルシリン
ダ222、228、236、244とが切り離される。
ECU200は、かかる状況下で、マスタシリンダ圧P
M/C に基づいて、各輪に発生させるべきホイルシリンダ
圧PW/C の目標値を演算し、ホイルシリンダ圧PW/C
その目標値に一致するように、リニア増圧弁268〜2
74及びリニア減圧弁276〜282を制御する。かか
る処理によれば、ブレーキ操作が実行された後、ポンプ
254を液圧源として、そのブレーキ操作量に応じた制
動力を発生させることができる。
【0050】本実施例の液圧ブレーキ制御装置におい
て、システムに異常が検出されると、ECU200は、
第1マスタカット弁218及び第2マスタカット弁23
2を開弁状態とすると共に、リニア増圧弁268〜27
4を閉弁状態とする。この場合、ホイルシリンダ22
2、228、236、244とマスタシリンダ206と
が導通状態となることで、各輪のホイルシリンダ圧P
W/C はマスタシリンダ圧PM/ C と等圧に制御される。従
って、本実施例の液圧ブレーキ制御装置によれば、シス
テム異常が生じた場合にも、ホイルシリンダ222、2
28、236、244により確実に制動力を発生させる
ことができる。
【0051】本実施例の液圧ブレーキ装置は、上記第1
実施例の液圧ブレーキ装置と同様に、ホイルシリンダ2
22、228、236、244、又は、これらに連通す
る高圧通路264、ホイルシリンダ通路220、22
6、234、242への空気の混入を確実に検知し得る
点に特徴を有している。本実施例の液圧ブレーキ装置に
おいて、ブレーキフルードへの空気の混入の検査(以
下、エア入り検査と称す)は、例えば、工場での出荷検
査時あるいはディーラーにおける車両点検時等に行われ
る。エア入り検査は、液圧ブレーキ装置の電気系統に検
査装置を接続した状態で、検査装置が備えるCPUが所
定のエア入り検査ルーチンを実行することにより行われ
る。以下、検査装置のCPUが実行するエア入り検査ル
ーチンの内容について説明する。
【0052】図5は、検査装置のCPUが実行するエア
入り検査ルーチンのフローチャートを示す。なお、本ル
ーチンは、車両のイグニッションスイッチがオンされて
液圧ブレーキ装置に電源が供給された状態で実行され
る。エア入り検査ルーチンが起動されると、先ずステッ
プ300の処理が実行される。ステップ300では、リ
ニア増圧弁268〜274が閉弁状態、リニア減圧弁2
76〜282が開弁状態とされる。かかる処理によれ
ば、ホイルシリンダ222、228、236、244
が、高圧通路264から遮断されると共にリザーバ通路
252に連通することで、各輪のホイルシリンダ圧P
W/C は「0」となる。なお、液圧が「0」とは、大気圧
を意味するものとする。
【0053】ステップ302ではポンプ254が運転状
態とされる。これにより、アキュムレータ圧PACC が上
昇を開始する。ステップ304では、アキュムレータ圧
ACC が所定圧Paに達したか否かが判別される。ステ
ップ304の処理はPacc ≧Paが成立するまで繰り返
し実行される。ステップ304においてPACC ≧Paが
成立すれば、次にステップ306において、ポンプ25
4の運転が停止される。従って、ステップ302〜30
6の処理によれば、アキュムレータ260に所定圧Pa
が蓄えられる。
【0054】ステップ308では、マスタカット弁21
8、232、及び、リニア減圧弁276〜282が閉弁
状態とされ、リニア増圧弁268〜274が全開状態と
され、かつ、前輪カット弁224及び後輪カット弁24
0が開弁状態とされる。かかる処理によれば、ホイルシ
リンダ222、228、236、244がホイルシリン
ダ通路220、226、234、242及び高圧通路2
64を介してアキュムレータ260と連通することで、
各ホイルシリンダには、アキュムレータ260に蓄えら
れた所定圧Paが導入される。従って、ステップ308
の処理が実行されると、各輪のホイルシリンダ圧PW/C
は上昇し始める。
【0055】ステップ310では、各輪のホイルシリン
ダ圧PW/C の変化率dPW/C /dtが所定値α未満とな
ったか否かが判別される。ステップ310の処理は、d
W/ C /dt<αが成立するまで繰り返し実行される。
ステップ310においてPW/ C /dt<αが成立すれ
ば、ホイルシリンダ圧PW/C がほぼ一定となるまで上昇
した、すなわち、到達し得る最高圧に達したと判断され
て、次にステップ312の処理が実行される。
【0056】ステップ312では、ホイルシリンダ圧P
W/C が所定値βを上回っているか否かが判別される。上
記の如く、ステップ308の処理が実行されると、ホイ
ルシリンダ222、228、236、244が高圧通路
264及びホイルシリンダ通路220、226、23
4、242を介してアキュムレータ260と連通するこ
とで、各ホイルシリンダには、アキュムレータ260に
蓄えられた所定圧Paが導入される。この場合、高圧通
路264、ホイルシリンダ通路220、226、23
4、242、又はホイルシリンダ222、228、23
6、244内のブレーキフルードに空気が混入している
と、混入した空気が圧縮されることにより、ブレーキフ
ルードの消費量が増大する。このため、ブレーキフルー
ドに空気が混入している場合にホイルシリンダ圧PW/C
が到達し得る液圧は、空気が混入していない場合よりも
低下する。
【0057】上記ステップ312における所定値βは、
ブレーキフルードに空気が混入していない状態で、ホイ
ルシリンダ222、228、236、244に所定圧P
aを供給した場合に、ホイルシリンダ圧PW/C が到達し
得る最高の液圧に誤差要因を考慮して予め定められた値
である。従って、ステップ312において、PW/C ≧β
が成立すれば、ブレーキフルードに空気が混入していな
いと判断されて、本ルーチンは終了される。一方、P
W/C ≧βが不成立であれば、次にステップ314の処理
が実行される。
【0058】ステップ314では、ブレーキフルードへ
の空気混入の度合いが推定され、その推定量と共に液圧
回路に空気が混入していることを警報するウォーニング
表示が行われる。ホイルシリンダ222、228、23
6、244に所定圧Paを導入した場合に、ホイルシリ
ンダ圧PW/C が到達し得る最高圧は、ブレーキフルード
に混入した空気の量が増大するほど低下する。従って、
混入空気量と、ホイルシリンダ圧PW/C が到達し得る最
高圧との関係を予めマップとして記憶しておき、本ステ
ップ314では、このマップを参照することによりホイ
ルシリンダ圧PW/C の値に基づいて、ブレーキフルード
への空気混入の度合いを推定することができる。
【0059】本ステップ314の処理によれば、検査作
業者に対して、ブレーキフルードからのエア抜き等の措
置を促すことができると共に、ブレーキフルードへの空
気混入の度合いを報知することができる。ステップ31
4の処理が終了すると、今回のルーチンは終了される。
上述の如く、本実施例の液圧ブレーキ装置によれば、ア
キュムレータ260に蓄えられた所定圧Paをホイルシ
リンダ222、228、236、244へ導入すること
により、分離ピストンを用いない安価な構成を採用しつ
つ、ブレーキフルードへの空気の混入を確実に検知し
て、その旨の警報を発することができる。従って、本実
施例の液圧ブレーキ装置によれば、ブレーキフルードへ
の空気の混入に起因する液圧制御の応答性の低下や、空
気がマスタシリンダ206やストロークシミュレータ2
50へ進入することによるペダルフィーリングの悪化等
を防止することができる。
【0060】また、上述の如く、本実施例の液圧ブレー
キ装置では、所定圧Paをホイルシリンダ222、22
8、236、244を導入した際のホイルシリンダ圧P
W/Cの上昇度合いを検出することで、ブレーキフルード
への空気の混入度合いを推定することが可能となってい
る。なお、上記第2実施例では、全てのホイルシリンダ
222、228、236、244に同時に所定圧Paを
導入することとした。しかしながら、本発明はこれに限
定されるものではなく、ホイルシリンダに所定圧Paを
導入して空気の混入を判定する処理を、各ホイルシリン
ダ毎に実行することとしてもよい。この場合、各車輪の
系統毎に、空気混入の有無及びその度合いを検出するこ
とができるので、空気混入に関するより詳細な情報を提
供することが可能となる。
【0061】なお、上記第2実施例においては、ポンプ
254が請求項に記載した高圧源に、アキュムレータ2
60が請求項に記載した蓄圧器にそれぞれ相当し、ま
た、検査装置のCPUが図5に示すルーチンのステップ
300〜312の処理を実行することにより請求項に記
載した上昇度合い検出手段が、ステップ314の処理が
実行することにより警報発生手段が、それぞれ実現され
ている。
【0062】次に、本発明の第3実施例について説明す
る。本実施例の液圧ブレーキ装置は、上記図4に示すシ
ステムにおいて、検査装置のCPUが図6に示すルーチ
ンを実行することにより実現される。本実施例の液圧ブ
レーキ装置は、アキュムレータ260に代えて何れか一
のホイルシリンダに所定圧Paを蓄え、この所定圧をそ
の他のホイルシリンダに導入することによりエア入り検
査を実行する点に特徴を有している。以下、エア入り検
査を実行するに当たり、所定圧Paが蓄えられるホイル
シリンダに対応する車輪を「マスタ車輪」と称し、ま
た、マスタ車輪以外の車輪を「検査車輪」と称す。
【0063】図6に示すルーチンは上記図5に示すルー
チンと同様に、工場での出荷検査時やディーラーでの車
両点検時等に、車両のイグニッションスイッチがオンさ
れた状態で実行される。図6に示すルーチンが起動され
ると、先ずステップ350の処理が実行される。ステッ
プ350では、左前輪FLをマスタ車輪とすべく、左前
輪FLに対応するリニア増圧弁268が全開状態とさ
れ、左前輪FLに対応するリニア減圧弁276が閉弁状
態とされ、検査車輪(右前輪FR、左後輪RL、及び右
後輪RR)に対応するリニア増圧弁270〜274が閉
弁状態とされ、かつ、前輪カット弁224が閉弁状態と
される。かかる処理によれば、4つのホイルシリンダの
うち、マスタ車輪FLに対応するホイルシリンダ222
のみがポンプ254と連通する。
【0064】ステップ352では、ポンプ254が運転
状態とされる。これにより、マスタ車輪FLのホイルシ
リンダ圧PW/C はポンプ254を液圧源として増圧され
始める。ステップ354では、マスタ車輪FLのホイル
シリンダ圧PW/C が所定圧Paに達したか否かが判別さ
れる。ステップ354の処理は、PW/C ≧Paが成立す
るまで実行される。ステップ354において、PW/C
Paが成立すれば、次にステップ356において、マス
タ車輪FLに対応するリニア増圧弁268が閉弁され
る。ステップ350〜356の処理によれば、マスタ車
輪FLのホイルシリンダ222に所定圧Paが蓄えられ
る。
【0065】ステップ358では、ポンプ254の運転
が停止される。ステップ360では、検査車輪に対応す
るリニア増圧弁270〜274及びリニア減圧弁278
〜282が全開状態とされる。かかる処理によれば、検
査車輪に対応するホイルシリンダ228、236、24
4、及びアキュムレータ260がリザーバ通路252に
連通することで、検査車輪のホイルシリンダ圧PW/C
及び、アキュムレータ圧PACC は何れも「0」となる。
【0066】ステップ362では、検査車輪のリニア減
圧弁278〜282が閉弁される。ステップ362に続
くステップ364では、マスタ車輪FLのリニア増圧弁
268が開弁される。ステップ362及びステップ36
4の処理によれば、検査車輪FR、RL、RRのホイル
シリンダ228、236、244及びアキュムレータ2
60が、ホイルシリンダ通路220、226、234、
242及び高圧通路264を介してマスタ車輪FLのホ
イルシリンダ222と連通する。従って、ステップ36
2及び364の処理によれば、マスタ車輪FLのホイル
シリンダ222に蓄えられた所定圧Paが、検査車輪の
ホイルシリンダ228、236、244に導入されるこ
とで、検査車輪のホイルシリンダ圧PW/C 及びアキュム
レータ圧PACC が上昇し始める。
【0067】ステップ366では、検査車輪のホイルシ
リンダ圧PW/C の時間変化率dPW/ C /dtが所定値α
未満であるか否かが判別される。ステップ366の処理
は、dPW/C /dt<αが成立するまで繰り返し実行さ
れる。ステップ366において、dPW/C /dt<αが
成立すれば、検査車輪のホイルシリンダ圧PW/C が到達
し得る最高圧に達したと判断されて、次にステップ36
8の処理が実行される。
【0068】ステップ368では、検査車輪のホイルシ
リンダ圧PW/C が所定値δを上回っているか否かが判別
される。上記の如く、ステップ362及び364の処理
が実行されると、検査車輪FR、RL、RRのホイルシ
リンダ228、236、244及びアキュムレータ26
0がホイルシリンダ通路220、226、234、24
2及び高圧通路264を介してマスタ車輪FLのホイル
シリンダ222と連通することで、各ホイルシリンダ及
びアキュムレータ260には、ホイルシリンダ222に
蓄えられた所定圧Paが導入される。従って、上記第2
実施例の場合と同様に、高圧通路264、ホイルシリン
ダ通路220、226、234、242、検査車輪のホ
イルシリンダ228、236、244、又はアキュムレ
ータ260内のブレーキフルードに空気が混入している
と、この空気が圧縮されることにより、ブレーキフルー
ドの消費量が増大する。このため、ホイルシリンダ圧P
W/C が到達し得る液圧は、空気が混入していない場合よ
りも低下する。
【0069】上記ステップ368における所定値δは、
ブレーキフルードに空気が混入していない状態で、ホイ
ルシリンダ222から、ホイルシリンダ228、23
6、244、及びアキュムレータ260に所定圧Paを
導入した場合に、検査車輪のホイルシリンダ圧PW/C
到達し得る最高圧に誤差要因等をも考慮して予め定めら
れた値である。従って、ステップ368において、P
W/C ≧δが不成立であればブレーキフルードに空気が混
入していると判断されて、次にステップ370の処理が
実行される。一方、PW/C ≧βが成立すれば、次にステ
ップ372の処理が実行される。
【0070】ステップ370では、上記図5に示すルー
チンのステップ314と同様にして、ブレーキフルード
への空気混入の度合いが推定され、その推定量と共に液
圧回路に空気が混入していることを警報するウォーニン
グ表示が行われる。ステップ370の処理が終了する
と、ステップ372の処理が実行される。ステップ37
2では、右前輪FRをマスタ車輪とし、左前輪FL、左
後輪RL、及び右後輪RRを検査車輪として、再び上記
ステップ350〜370の処理が実行される。ステップ
372の処理が終了すると、本ルーチンは終了される。
【0071】上述の如く、本実施例の液圧ブレーキ装置
によれば、何れか1のホイルシリンダに蓄えた所定圧P
aを他のホイルシリンダへ供給することで、上記第2実
施例と同様の手法で、ブレーキフルードへの空気の混入
を検出することができる。このため、本実施例の液圧ブ
レーキ装置によれば、ホイルシリンダ222、228、
236、244、ホイルシリンダ通路220、226、
234、242、高圧通路264、及び、アキュムレー
タ260への空気の混入を検出できる。また、エア入り
検査のためにアキュムレータ260に液圧を蓄えること
は不要であるので、本実施例の手法はアキュムレータを
備えないシステムにも適用可能である。
【0072】なお、上記第3実施例では、マスタ車輪の
ホイルシリンダに蓄えられた所定圧Paを他の3つのホ
イルシリンダに同時に導入することとした。しかしなが
ら、本発明はこれに限定されるものではなく、検査車輪
をマスタ車輪以外の何れか1輪として、エア入り検査を
各ホイルシリンダ毎に実行することとしてもよい。この
場合、各車輪の系統毎に、空気混入の有無及びその度合
いを検出することができる。
【0073】また、上記第3実施例では、左前輪FL又
は右前輪FRをマスタ車輪とするものとしたが、左後輪
RL又は右後輪RRをマスタ車輪としてもよい。また、
2又は3の車輪をマスタ車輪として(すなわち、2又は
3のホイルシリンダに所定圧Paを蓄えて)、この所定
圧Paを他のホイルシリンダに導入することとしてもよ
い。
【0074】更に、上記第2及び第3実施例では、ホイ
ルシリンダに所定圧Paを導入した後、ホイルシリンダ
圧PW/C が最高圧に達した時点での値に基づいて空気の
混入を判定することとした。しかしながら、上記第1実
施例の如く、所定圧Paを導入した後の、ホイルシリン
ダ圧PW/C の変化率dPW/C /dtに基づいて、空気の
混入を判定することとしてもよい。
【0075】なお、上記第3実施例においては、ポンプ
装置254が請求項に記載した高圧源に相当し、また、
検査装置のCPUが図6に示すルーチンのステップ35
0〜368の処理を実行することにより請求項に記載し
た上昇度合い検出手段が、ステップ370の処理を実行
することにより警報発生手段が、それぞれ実現されてい
る。
【0076】次に、本発明の第4実施例について説明す
る。図7は、本実施例の液圧ブレーキ装置のシステム構
成図を示す。本実施例の液圧ブレーキ装置は、ECU4
00により制御される。本実施例の液圧ブレーキ制御装
置は、ブレーキペダル402を備えている。ブレーキペ
ダル402には、マスタシリンダ404が連結されてい
る。マスタシリンダ404はその内部に2つの液圧室4
04a、404bを備えている。液圧室404a、40
4bには、ブレーキ踏力に応じたマスタシリンダ圧P
M/C が発生する。マスタシリンダ404の上部にはリザ
ーバタンク406が配設されている。リザーバタンク4
06にはブレーキフルードが貯留されている。マスタシ
リンダ404の液圧室404a、404bとリザーバタ
ンク406とは、ブレーキペダル402の踏み込みが解
除されている場合に導通状態となる。
【0077】マスタシリンダ404の液圧室404a、
404bには、それぞれ、第1マスタ通路408及び第
2マスタ通路410が連通している。第1マスタ通路4
08には、その内部の液圧、すなわち、液圧室404a
に発生するマスタシリンダ圧PM/C に応じた信号を出力
するマスタ圧センサ412が配設されている。ECU4
00はマスタ圧センサ412の出力信号に基づいてマス
タシリンダ圧PM/C を検出する。
【0078】第1マスタ通路408は、第1マスタカッ
ト弁414を介して、左前ホイルシリンダ通路416に
接続されている。第1マスタカット弁414は、常態で
第1マスタ通路408と左前ホイルシリンダ通路416
とを導通状態とし、ECU400からオン信号を供給さ
れることにより、これらの通路を遮断状態とする常開の
電磁開閉弁である。左前ホイルシリンダ通路416は左
前輪FLのホイルシリンダ418に連通している。ま
た、左前ホイルシリンダ通路416には、その内部の液
圧、すなわち、左前輪FLのホイルシリンダ圧PW/C
検出する左前ホイルシリンダ圧センサ420が配設され
ている。
【0079】第2マスタ通路410は、第2マスタカッ
ト弁422を介して、右前ホイルシリンダ通路424に
接続されている。第2マスタカット弁422は、常態で
第2マスタ通路410と右前ホイルシリンダ通路424
とを導通状態とし、ECU400からオン信号を供給さ
れることにより、これらの通路を遮断状態とする常開の
電磁開閉弁である。右前ホイルシリンダ通路424は右
前輪FRのホイルシリンダ426に連通している。ま
た、右前ホイルシリンダ通路426には、その内部の液
圧、すなわち、右前輪FRのホイルシリンダ圧PW/C
検出する右前ホイルシリンダ圧センサ428が配設され
ている。
【0080】マスタシリンダ404の液圧室404aに
は、ストロークシミュレータ430が連通している。ス
トロークシミュレータ430は、マスタシリンダ404
の液圧室404aに発生するマスタシリンダ圧PM/C
応じた量のブレーキフルードをその内部に流入させるよ
うに構成されている。後述する如く、本実施例において
は、システムに異常が検出されない限り、ブレーキ操作
が行われると、ECU400は第1マスタカット弁41
4及び第2マスタカット弁422を閉弁状態とする。本
実施例のシステムによれば、かかる状況下で、マスタシ
リンダ圧PM/Cに応じた量のブレーキフルードを液圧室
404aからストロークシミュレータ430へ流入させ
ることで、ブレーキ踏力に応じたペダルストロークを発
生することができる。
【0081】リザーバタンク406には、汲上通路43
2が連通している。汲上通路432には、ポンプ装置4
34の吸入側が連通している。ポンプ装置434は、第
1ポンプ436及び第2ポンプ438を備えている。第
1ポンプ436及び第2ポンプ438はそれぞれポンプ
モータ436a及び438aにより駆動される。第1ポ
ンプは高応答型のポンプとして構成され、また、第2ポ
ンプ438は高圧型のポンプとして構成されている。
【0082】ポンプ装置434の吐出側は高圧通路44
0に連通している。高圧通路440には、その内部の液
圧、すなわち、ポンプ圧PPUMPに応じた信号を出力する
ポンプ圧センサ442が配設されている。ECU400
はポンプ圧センサ442の出力信号に基づいてポンプ圧
PUMPを検出する。高圧通路440は、リニア増圧弁4
44及び446を介して、それぞれ、上記した左前ホイ
ルシリンダ通路416及び右前ホイルシリンダ通路42
4に接続されている。更に、高圧通路440は、リニア
増圧弁448及びリニア増圧弁450を介して、それぞ
れ、左後ホイルシリンダ通路452及び右後ホイルシリ
ンダ通路454に接続されている。左後ホイルシリンダ
通路452及び右後ホイルシリンダ通路454は、それ
ぞれ、左後輪RL及び右後輪RRのホイルシリンダ45
6及び458に連通している。左後ホイルシリンダ通路
452及び右後ホイルシリンダ454には、それぞれ、
ホイルシリンダ456及び458のホイルシリンダ圧P
W/C に応じた信号を出力する左後ホイルシリンダ圧セン
サ460及び右後ホイルシリンダ圧センサ462が配設
されている。ECU400は、左後ホイルシリンダ圧セ
ンサ460及び右後ホイルシリンダ圧センサ462の出
力信号に基づいて、左後輪RL及び右後輪RRのホイル
シリンダ圧PW/C を検出する。
【0083】上記したリニア増圧弁444〜450は、
何れも、常態で閉弁状態をとり、ECU10から駆動信
号を供給されると、その駆動信号の大きさに応じて開度
を増加させるリニア制御弁である。従って、リニア増圧
弁444〜450に供給する駆動電流に基づいて、それ
ぞれ、高圧通路440からホイルシリンダ通路416、
424、452、454へ流入するブレーキフルードの
量をリニアに制御することができる。
【0084】ホイルシリンダ通路416、424、45
2、454は、それぞれ、リニア減圧弁464、46
6、468、470を介して、リザーバ通路472に接
続されている。リザーバ通路472はリザーバタンク4
06に連通している。リニア減圧弁464、466は、
常態で閉弁状態をとり、ECU400から駆動信号を供
給されると、その駆動信号の大きさに応じて開度を増加
させるリニア制御弁である。また、リニア減圧弁46
8、470は、常態で開弁状態をとり、ECU400か
ら駆動信号を供給されると、その駆動信号の大きさに応
じて開度を減少させるリニア制御弁である。従って、リ
ニア減圧弁464〜470に供給する駆動電流に基づい
て、それぞれ、ホイルシリンダ通路416、424、4
52、454から第2リザーバ通路472へ流出するブ
レーキフルードの量をリニアに制御することができる。
【0085】本実施例の液圧ブレーキ装置において、シ
ステムに異常が生じていない状態で、ブレーキペダル4
02が踏み込まれると、ECU400は、第1マスタカ
ット弁414及び第2マスタカット弁422を閉弁状態
とし、ポンプ装置434を作動状態とする。かかる処理
が実行されると、マスタシリンダ404とホイルシリン
ダ418、426、456、458とが切り離される。
ECU10は、かかる状況下で、マスタシリンダ圧P
M/C に基づいて、各輪に発生させるべきホイルシリンダ
圧PW/C の目標値を演算し、ホイルシリンダ圧PW/C
その目標値に一致するように、リニア増圧弁444〜4
50及びリニア減圧弁464〜470を制御する。かか
る処理によれば、ブレーキ操作が実行された後、ポンプ
装置434を液圧源として、そのブレーキ操作量に応じ
た制動力を発生させることができる。
【0086】ブレーキ操作が行われた場合、ブレーキパ
ッドがロータに当接するまでは、各輪のホイルシリンダ
418、426、456、458に比較的低圧かつ多量
のブレーキフルードを供給することが必要である。一
方、ブレーキパッドがロータに当接して制動力が発生さ
れ始めた後は、ホイルシリンダ418、426、45
6、458に比較的高圧かつ少量のブレーキフルードを
供給することが必要である。このため、ECU400
は、ポンプ圧PPUMPが所定圧以下の場合は、高応答型の
第1ポンプ436をオン状態とし、第1ポンプ436を
液圧源としてホイルシリンダ圧PW/C の増圧を図る。一
方、ポンプ圧PPUMPが上記所定圧を越えると、高圧型の
第2ポンプ438をオン状態とし、第2ポンプ438を
液圧源としてホイルシリンダ圧PW/C の増圧を図る。
【0087】本実施例の液圧ブレーキ制御装置におい
て、システムに異常が検出されると、ECU400は、
第1マスタカット弁414及び第2マスタカット弁42
2を開弁状態とすると共に、リニア増圧弁444〜45
0を閉弁状態とする。この場合、ホイルシリンダ41
8、426、456、458とマスタシリンダ404と
が導通状態となることで、各輪のホイルシリンダ圧P
W/C はマスタシリンダ圧PM/ C と等圧に制御される。従
って、本実施例の液圧ブレーキ制御装置によれば、シス
テム異常が生じた場合にも、ホイルシリンダ418、4
26、456、458により確実に制動力を発生させる
ことができる。
【0088】本実施例の液圧ブレーキ装置は、ポンプ圧
PUMPをホイルシリンダ418、426、456、45
8に導入した際の、各輪のホイルシリンダ圧PW/C が2
つの基準圧P1及びP2に達するまでの時間に基づい
て、ブレーキフルードへの空気の混入を判定する点に特
徴を有している。ブレーキフルードに空気が混入してい
る場合、ブレーキフルードが加圧されると、混入した空
気が圧力上昇に伴って収縮する。例えば、圧力が10気
圧上昇すると、空気の体積は約1/10になる。このた
め、上記した図2に表される如く、ホイルシリンダ圧P
W/C に対する消費油量の関係は、ホイルシリンダ圧P
W/Cが低圧の領域(すなわち、混入した空気が収縮過程
にあるような圧力領域)では、ブレーキフルードに空気
が混入した場合には、空気が混入していない場合に比し
て大きな勾配を示す。一方、ホイルシリンダ圧PW/C
高圧の領域(すなわち、混入した空気がほぼ押しつぶさ
れた圧力領域)では、もはや空気の収縮によりブレーキ
フルードが消費されることはないので、図2に表される
関係は、ブレーキフルードに空気が混入している場合と
空気が混入していない場合とでほぼ等しい勾配を示す。
【0089】図8は、ポンプ装置434を液圧源として
ホイルシリンダ圧PW/C が増圧される場合の、ポンプ装
置434が始動された後のホイルシリンダ圧PW/C の時
間変化を示す。図8に、符号を付して示す曲線は、ブ
レーキフルードに空気が混入していない正常な状態で実
現されるホイルシリンダ圧PW/C の時間変化を、また、
符号を付して示す曲線は、ブレーキフルードに空気が
混入した場合に実現されるホイルシリンダ圧PW/C の時
間変化をそれぞれ示す。なお、図8に符号を付して示
す曲線は、ポンプ装置434に故障が生じた場合に実現
されるホイルシリンダ圧PW/C の時間変化を示す。
【0090】上述の如く、ブレーキフルードに空気が混
入した場合、ホイルシリンダ圧PW/ C が低圧の領域で
は、ホイルシリンダ圧PW/C に対する消費油量の関係
は、ブレーキフルードに空気が混入していない場合に比
して大きな勾配を示す。一方、ポンプ装置434は単位
時間当たり一定量のブレーキフルードを吐出する。この
ため、図8の曲線及びに示す如く、ブレーキフルー
ドに空気が混入している場合は、混入した空気の収縮に
よってブレーキフルードが消費されるため、空気が混入
していない場合に比して、ホイルシリンダ圧PW/C は緩
やかな勾配で立ち上がる。そして、混入した空気がほぼ
完全に押しつぶされるまでホイルシリンダ圧PW/C が上
昇すると、以後、ブレーキフルードに空気が混入してい
ない場合とほぼ等しい勾配でホイルシリンダ圧PW/C
上昇するようになる。
【0091】このため、図8に示す如く、ブレーキフル
ードに空気が混入している場合に、ブレーキフルードに
空気が混入していない場合とほぼ等しい勾配でホイルシ
リンダ圧PW/C が立ち上がり始めた直後の液圧を基準圧
P1、ホイルシリンダ圧PW/ C が更に上昇した際の液圧
を基準圧P2とし、また、ポンプ装置434の始動後、
ホイルシリンダ圧PW/C が基準圧P1に達するまでの時
間をt1、ホイルシリンダ圧PW/C が基準圧P1に達し
た後、基準圧P2に達するまでの時間をt2とすると、
ブレーキフルードへの混入空気量が大きくなるほど、時
間t1は大きな値となるのに対して、時間t2は空気の
混入の有無あるいは混入空気量にかかわらずほぼ一定と
なる。すなわち、ブレーキフルードに空気が混入してい
る場合の比率t1/t2は、空気が混入していない場合
に比して大きな値となる。そこで、本実施例では、上記
の比率t1/t2に基づいて、エア入り判定を行うこと
としている。
【0092】なお、図8に曲線で示す如く、ポンプ装
置434に失陥が生じた場合には、ポンプ装置434に
よってホイルシリンダ圧PW/C を十分に昇圧できなくな
るため、ホイルシリンダ圧PW/C が上記した基準圧P1
又はP2に達し得なくなり、あるいは、基準圧P1又は
P2に達するまでの上記時間t1又はt2が長くなる。
そこで、本実施例では、所定時間内にホイルシリンダ圧
W/C が基準圧P1又はP2に達したか否かに基づい
て、ポンプ装置434の故障の有無を判別することとし
ている。
【0093】本実施例においても、上記第2及び第3実
施例の場合と同様に、エア入り検査は、工場での出荷検
査時又はディーラーでの車両点検時に、検査装置のCP
Uに所定のルーチンを実行させることにより行われる。
図9は、本実施例において、上記の手法によりブレーキ
フルードへの空気の混入を判定すべく、検査装置のCP
Uが実行する制御ルーチンのフローチャートである。図
9に示すルーチンは、車両のイグニッションスイッチが
オンされた状態で実行される。図9に示すルーチンが起
動されると、先ずステップ500の処理が実行される。
【0094】ステップ500では、リニア増圧弁444
〜450及びリニア減圧弁464〜470が全開状態と
される。かかる処理によれば、ホイルシリンダ418、
426、456、458、及び高圧通路440がリザー
バタンク406に連通することで、各輪のホイルシリン
ダ圧PW/C 及びポンプ圧PPUMPが「0」に向けて低下す
る。
【0095】ステップ502では、各輪のホイルシリン
ダ圧PW/C 及びポンプ圧PPUMPが「0」となっているか
否かが判別される。ステップ502の処理は、PW/C
びPPUMPが「0」になるまで繰り返し実行される。ステ
ップ502において、肯定判別されると、次にステップ
504の処理が実行される。ステップ504では、リニ
ア減圧弁464〜470が閉弁される。
【0096】ステップ506では、ポンプ装置434が
始動される。具体的には、第1ポンプ434又は第2ポ
ンプ436の何れか一方を始動してもよく、又は、双方
を始動してもよい。ステップ508では、経過時間を示
す時間カウンタtが「0」に初期化される。なお、時間
カウンタtは時間の経過を示すよう自動的にカウントア
ップされるカウンタである。
【0097】ステップ510では、ホイルシリンダ圧P
W/C が上記の基準圧P1に達したか否かが判別される。
その結果、PW/C ≧P1が不成立であれば、次にステッ
プ512において、経過時間tが所定時間tA に達して
いるか否かが判別される。その結果、t≧tA が成立す
る場合は、ポンプ装置434の故障により、ホイルシリ
ンダ圧PW/C を基準圧P1まで昇圧させることができな
いと判断される。この場合、ステップ514において、
ブレーキフルードへの空気の混入を判定することができ
ない旨の表示がなされた後、本ルーチンは終了される。
一方、ステップステップ512においてt≧tA が不成
立であれば、再びステップ510の処理が実行される。
【0098】ステップ510において、PW/C ≧P1が
成立すれば、次にステップ516の処理が実行される。
ステップ516では、その時点での時間カウンタtの値
が上記した時間t1として記憶され、続くステップ51
8において、時間カウンタtが「0」に初期化される。
ステップ520では、ホイルシリンダ圧PW/C が上記の
基準圧P2に達したか否かが判別される。その結果、P
W/C ≧P2が不成立であれば、次にステップ522にお
いて、経過時間tが所定時間tB に達しているか否かが
判別される。その結果、t≧tB が成立する場合は、ポ
ンプ装置434の故障により、ホイルシリンダ圧PW/C
を基準圧P2まで昇圧させることができないと判断され
る。この場合、上記したステップ514において、ブレ
ーキフルードへの空気の混入を判定することができない
旨の表示がなされた後、本ルーチンは終了される。一
方、ステップ522においてt≧tB が不成立であれ
ば、再びステップ520の処理が実行される。
【0099】ステップ520において、PW/C ≧P2が
成立すれば、次にステップ524の処理が実行される。
ステップ524では、その時点での時間カウンタtが上
記した時間t2として記憶される。ステップ526で
は、比率t1/t2が所定値A以下であるか否かが判別
される。上述の如く、比率t1/t2は、ブレーキフル
ードに空気が混入した場合には、空気が混入しない場合
に比して大きな値となる。従って、ステップ526にお
いて、t1/t2≦Aが不成立であれば、ブレーキフル
ードの空気が混入していると判断されて、次にステップ
528の処理が実行される。一方、t1/t2≦Aが成
立する場合は、ブレーキフルードに空気が混入していな
いと判断されて、今回のルーチンは終了される。
【0100】ステップ528では、ブレーキフルードへ
の空気混入の度合いが推定され、その推定量と共に液圧
回路に空気が混入していることを警報するウォーニング
表示が行われる。上述の如く、比率t1/t2の値は、
ブレーキフルードへの空気混入量が増大するほど大きく
なる。従って、混入空気量と、比率t1/t2との関係
を予めマップとして記憶しておき、本ステップ528で
は、このマップを参照することによりホイルシリンダ圧
W/C の値に基づいて、空気混入の度合いを推定するこ
とができる。ステップ528の処理が終了すると、今回
のルーチンは終了される。
【0101】上述の如く、本実施例では、ホイルシリン
ダ圧PW/C が2つの基準圧P1、P2に達するまでの時
間t1、t2に基づいて、エア入り検査が行われる。こ
のため、本実施例の液圧ブレーキ装置によれば、ブレー
キフルードへの空気の混入を、ポンプ装置434の故障
と区別して判定することができる。なお、上記第4実施
例においては、ポンプ装置434が請求項に記載した高
圧源に相当し、また、検査装置のCPUが図9に示すル
ーチンのステップ500〜526の処理を実行すること
により請求項に記載した上昇度合い検出手段が、ステッ
プ528の処理が実行することにより警報発生手段が、
それぞれ実現されている。
【0102】ところで、上記第2〜第4実施例では、エ
ア入り検査が、工場での出荷検査時又はディーラーでの
車両点検時に、検査装置のCPUが図5、図6、又は図
8に示すルーチンを実行することにより行われるものと
した。しかしながら、これに限らず、ECU200、4
00がこれらのルーチンを実行することより、エア入り
検査を行うこととしてもよい。この場合は、出荷検査時
や車両点検時のみならず、車両の使用中においてもエア
入り検査を行うことが可能となり、空気の混入が検出さ
れた場合に、運転席に設けた警告灯を点灯すること等に
より、運転者に対して警報を発することができる。
【0103】
【発明の効果】上述の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、高圧源が液圧源として機能している間にブレーキフ
ルードへの気体の混入が検知されると、その状態を即座
に運転者に対して警報することができる。このため、運
転者は、マスタシリンダ側に気体が混入するおそれのあ
る場合に、速やかに必要な措置を採ることができる。
【0104】また、請求項2記載の発明によれば、蓄圧
器に蓄えた所定圧をホイルシリンダに供給する際のホイ
ルシリンダ圧の上昇度合いを検出することで、ブレーキ
フルードへの気体混入の度合いを推定することができ
る。また、請求項3記載の発明によれば、何れかのホイ
ルシリンダを蓄圧器として用いることで、アキュムレー
タ等の専用の蓄圧器を備えないシステムにおいても、ブ
レーキフルードへの気体混入量を推定することができ
る。
【0105】更に、請求項4記載の発明によれば、ブレ
ーキフルードへの気体の混入を高圧源の故障と区別して
検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の液圧ブレーキ装置の要部の
システム構成図である。
【図2】ホイルシリンダ圧PW/C とブレーキフルードの
消費量との関係を示す図である。
【図3】図1に示す液圧ブレーキ装置において実行され
る制御ルーチンのフローチャートである。
【図4】本発明の第2実施例の液圧ブレーキ装置のシス
テム構成図である。
【図5】本発明の第2実施例の液圧ブレーキ装置におい
て実行される制御ルーチンのフローチャートである。
【図6】本発明の第3実施例の液圧ブレーキ装置におい
て実行される制御ルーチンのフローチャートである。
【図7】本発明の第4実施例の液圧ブレーキ装置のシス
テム構成図である。
【図8】ポンプを液圧源としてホイルシリンダ圧を増圧
する場合の、ホイルシリンダ圧の時間変化を示す図であ
る。
【図9】本発明の第4実施例の液圧ブレーキ装置におい
て実行される制御ルーチンのフローチャートである。
【符号の説明】
10、200、400 電子制御ユニット(ECU) 12、202、402 ブレーキペダル 14、206、406 マスタシリンダ 22 マスタカット弁 26、222、228、236、244、418、42
6、456、458ホイルシリンダ 30 比例増圧制御弁(SLA) 32 比例減圧制御弁(SLR) 36、260 アキュムレータ 38、254 ポンプ 218、414 第1マスタカット弁 232、422 第2マスタカット弁 268、270、272、274、444、446、4
48、450 リニア増圧弁 276、278、280、282、464、466、4
68、470 リニア減圧弁 434 ポンプ装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスタシリンダと高圧源とを備える液圧
    ブレーキ装置であって、 前記高圧源を液圧源としてホイルシリンダ圧を増圧する
    際に、前記ホイルシリンダ圧の上昇度合いを検出する上
    昇度合い検出手段と、 前記上昇度合いが所期の度合いに比して小さい場合に運
    転者に対して警報を発する警報発生手段と、 を備えることを特徴とする液圧ブレーキ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の液圧ブレーキ装置におい
    て、 前記高圧源を液圧供給源として所定の液圧を蓄える蓄圧
    器を備えると共に、 前記上昇度合い検出手段は、前記蓄圧器に蓄えられた前
    記所定の液圧をホイルシリンダに供給する際に、前記ホ
    イルシリンダ圧の上昇度合いを検出することを特徴とす
    る液圧ブレーキ装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の液圧ブレーキ装置におい
    て、 前記蓄圧器は、増圧されるホイルシリンダ以外の1又は
    2以上のホイルシリンダであることを特徴とする液圧ブ
    レーキ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の液圧ブレーキ装置におい
    て、 前記上昇度合い検出手段は、ホイルシリンダ圧が互いに
    異なる2つの基準圧に到達するまでの時間に基づいて、
    マスタシリンダ圧の上昇度合いを検出することを特徴と
    する液圧ブレーキ装置。
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