JP2001063553A - 電子制御ブレーキ装置 - Google Patents

電子制御ブレーキ装置

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JP2001063553A
JP2001063553A JP31058499A JP31058499A JP2001063553A JP 2001063553 A JP2001063553 A JP 2001063553A JP 31058499 A JP31058499 A JP 31058499A JP 31058499 A JP31058499 A JP 31058499A JP 2001063553 A JP2001063553 A JP 2001063553A
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hydraulic
pressure
brake
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brake fluid
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Michio Yakushijin
宙夫 薬師神
Kazuo Murata
一夫 村田
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Daihatsu Motor Co Ltd
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Daihatsu Motor Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T8/00Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force
    • B60T8/32Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration
    • B60T8/34Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration having a fluid pressure regulator responsive to a speed condition
    • B60T8/48Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration having a fluid pressure regulator responsive to a speed condition connecting the brake actuator to an alternative or additional source of fluid pressure, e.g. traction control systems
    • B60T8/4809Traction control, stability control, using both the wheel brakes and other automatic braking systems
    • B60T8/4827Traction control, stability control, using both the wheel brakes and other automatic braking systems in hydraulic brake systems
    • B60T8/4863Traction control, stability control, using both the wheel brakes and other automatic braking systems in hydraulic brake systems closed systems
    • B60T8/4872Traction control, stability control, using both the wheel brakes and other automatic braking systems in hydraulic brake systems closed systems pump-back systems

Abstract

(57)【要約】 【課題】一方のブレーキ液圧系に液圧失陥が発生した場
合に、他方のブレーキ液圧系を利用して十分な制動力が
得られるようにし、かつマスタシリンダを小型化できる
電子制御ブレーキ装置を提供する。 【解決手段】何れか一方の液圧通路P1,P2が失陥し
たことを検出した時、マニュアルブレーキモードへ切り
替えず、電子制御を続行する。つまり、失陥した液圧通
路の電磁供給弁11,13を閉じるとともに、失陥して
いない液圧通路の電磁供給弁11,13を開き、失陥し
ていない液圧通路に設けられた電磁調圧弁20,21に
よって、失陥時におけるブレーキ液圧を非失陥時におけ
るブレーキ液圧より高く調圧する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はブレーキバイワイヤ
方式の電子制御ブレーキ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車用ブレーキ装置として電子
制御ブレーキ装置が開発され、一部実用化されている。
例えば特開平10−81218号公報には、ブレーキペ
ダルの踏込みに応じたブレーキ液圧を発生する2個の圧
力室を有するマスタシリンダと、マスタシリンダ用のリ
ザーバタンクと、ブレーキ液圧によって各車輪を制動す
るホイールシリンダと、マスタシリンダの一方の圧力室
と2個のホイールシリンダとを結ぶ液圧通路中に設けら
れた第1の電磁切換弁と、マスタシリンダの他方の圧力
室と残りの2個のホイールシリンダとを結ぶ液圧通路中
に設けられた第2の電磁切換弁と、ブレーキペダルの踏
力を検出する踏力センサと、踏力センサの検出信号に応
じてホイールシリンダのブレーキ液圧を制御する液圧制
御手段とを備えた電子制御ブレーキ装置が提案されてい
る。
【0003】上記液圧制御手段としては、第1,第2の
電磁切換弁とホイールシリンダとの間の液圧通路中に設
けられた4個の2位置切換弁と、リザーバタンクのブレ
ーキ液を増圧して所定のブレーキ液圧を発生する液圧ポ
ンプと、液圧ポンプが発生したブレーキ液圧をブレーキ
操作力に応じて個別に調圧して各ホイールシリンダへ供
給する液圧制御弁とが設けられている。液圧制御弁で調
圧されたブレーキ液圧とマスタシリンダによって発生し
たブレーキ液圧とが、上記2位置切換弁によって選択的
にホイールシリンダへ供給される。
【0004】上記のような構成の電子制御ブレーキ装置
の場合、ブレーキスイッチのONによって第1,第2の
電磁切換弁を閉じるとともに、2位置切換弁が液圧制御
弁とホイールシリンダとを連通させる。そのため、マス
タシリンダとホイールシリンダとを結ぶ液圧通路が遮断
され、これに代わって液圧ポンプおよび液圧制御弁によ
って発生したブレーキ液圧がホイールシリンダへ供給さ
れる。このように、液圧ポンプによって増圧された液圧
を、液圧制御弁がブレーキペダルの踏力に応じた液圧に
調圧し、所望の制動力を発揮することができる。
【0005】もし、踏力センサや配線などの電子制御系
統が故障した場合には、各電磁弁へ電流が供給されなく
なるので、マニュアルブレーキモードへ切り替え、電磁
切換弁および2位置切換弁をマスタシリンダとホイール
シリンダとを連通させる位置とする。つまり、機械式液
圧ブレーキと同様に、マスタシリンダで発生した液圧を
ホイールシリンダへ供給することで制動を行うことがで
きる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の電子制御ブレー
キ装置では、単一の液圧ポンプによって発生した液圧を
各ホイールシリンダへ供給しているので、電子制御ブレ
ーキの作動中にブレーキ配管の破損などによって液漏れ
(液圧失陥)が発生すると、全ての液圧通路の液圧が抜
けてしまい、全車輪の制動ができなくなる可能性があ
る。そこで、安全のために、例えば右前輪と左後輪、左
前輪と右後輪の組み合わせのように2系統のブレーキ液
圧系を設け、もしいずれか一方のブレーキ液圧系に液漏
れのような失陥が発生した場合に、残りのブレーキ液圧
系で制動力を得るように構成されたものが提案されてい
る。例えば、右前輪と左後輪の液圧系が失陥した場合に
は、左前輪と右後輪の液圧系で制動力を得るものであ
る。
【0007】しかしながら、従来の電子制御ブレーキ装
置では、一方のブレーキ液圧系に液圧失陥が発生した場
合、電子制御系統の故障と同様に、マニュアルブレーキ
モード、つまり機械式液圧ブレーキによる制動を行って
いる。つまり、非常時にはブレーキ液の供給,排出をマ
スタシリンダを経由して行なっている。そのため、一方
のブレーキ液圧系に液圧失陥が生じると、残りのブレー
キ液圧系のみで法規を満足するだけのブレーキ液量を確
保しなければならない。上述のようにマスタシリンダに
は2個の圧力室が設けられているが、一方の圧力室だけ
で法規を満足するだけのブレーキ液量を確保する必要が
あるので、それぞれの圧力室が約2倍の内容積を必要と
する。その結果、マスタシリンダが前方へ長く突出し、
エンジンルーム内でのスペースを取るとともに、前面衝
突時のクラッシュストロークを制約する可能性があっ
た。
【0008】そこで、本発明の目的は、一方のブレーキ
液圧系に液圧失陥が発生した場合に、他方のブレーキ液
圧系を利用して十分な制動力が得られるようにし、かつ
マスタシリンダを小型化できる電子制御ブレーキ装置を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、ブレーキペダルの踏み込みに応じたブレ
ーキ液圧を発生する2個の圧力室を有するマスタシリン
ダと、マスタシリンダ用のリザーバタンクと、ブレーキ
液圧によって各車輪を制動するホイールシリンダと、マ
スタシリンダの一方の圧力室と2個のホイールシリンダ
とを結ぶ液圧通路中に設けられた第1の常開型電磁開閉
弁と、マスタシリンダの他方の圧力室と残りの2個のホ
イールシリンダとを結ぶ液圧通路中に設けられた第2の
常開型電磁開閉弁と、ブレーキペダルの踏力を検出する
踏力センサと、踏力センサの検出信号に応じてホイール
シリンダのブレーキ液圧を制御する液圧制御手段と、を
有する電子制御ブレーキ装置において、上記液圧制御手
段は、上記液圧通路に個別に設けられ、リザーバタンク
のブレーキ液を増圧して所定のブレーキ液圧を発生する
液圧ポンプと、リザーバタンクから各液圧ポンプの吸込
側へのブレーキ液の供給通路中にそれぞれ設けられ、各
供給通路を個別に開閉する電磁供給弁と、上記液圧ポン
プが発生したブレーキ液圧を踏力に応じて個別に調圧し
て各ホイールシリンダへ供給する電磁調圧弁と、上記液
圧通路の液圧失陥を個別に検出する手段とを備え、一方
の液圧通路が失陥したことを検出した時、失陥した液圧
通路の電磁供給弁を閉じるとともに、他方の液圧通路の
電磁供給弁を開き、他方の液圧通路に設けられた電磁調
圧弁によって、失陥時におけるブレーキ液圧を非失陥時
におけるブレーキ液圧より高く調圧することを特徴とす
る電子制御ブレーキ装置を提供する。
【0010】いずれか一方の液圧通路に液圧失陥が発生
すると、従来ではマニュアルブレーキモードへ切り替え
ていたのに対し、本発明では電子制御ブレーキによる制
動を継続する。この時、失陥が発生していない液圧通路
の液圧が失陥している液圧通路へ逃げるのを防止するた
め、失陥した液圧通路の電磁供給弁を閉じる。そして、
失陥が発生していない液圧通路の液圧を通常時より高く
することによって、法規を満足するだけの制動力を確保
している。液圧通路の液圧は、電磁調圧弁を電子制御す
ることで任意に調節できるので、必要な制動力を容易に
得ることができる。上記のように本発明による電子制御
ブレーキ装置では、液圧失陥時においてもブレーキ液の
供給,排出をマスタシリンダを経由せずに、リザーバタ
ンクを経由して行なう。そのため、マスタシリンダの圧
力室の内容積は法規上必要な最小限度の大きさで足り、
マスタシリンダを小型化できる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は本発明にかかる電子制御ブ
レーキ装置の一例の全体概略図を示す。このブレーキ装
置は、安全性を向上させるため、図1に示すように右前
輪と左後輪、左前輪と右後輪の2系統を有している。1
はブレーキペダル、2はマスタシリンダ、3はマスタシ
リンダ用のリザーバタンクである。マスタシリンダ2は
2個の圧力室2a,2bを直列に設けたタンデム型であ
り、ブレーキペダル1の踏み込みに応じて2個の圧力室
2a,2bに同等なブレーキ液圧を発生させるものであ
る。ブレーキペダル1とマスタシリンダ2との間には、
ブレーキペダル1の踏力を検出する踏力センサ4が取り
付けられている。なお、踏力センサ4としては、例えば
踏力を直接電気信号に変換するロードセルなどのほか、
マスタシリンダ2の液圧を検出する圧力センサであって
もよい。
【0012】マスタシリンダ2の圧力室2a,2bは、
それぞれ液圧通路P1,P2によってマスタカット弁
(常開型電磁開閉弁)5,6に接続されている。このマ
スタカット弁5,6は、通常位置(電源OFF)では液
圧通路P1,P2を開いており、ソレノイドを励磁する
ことによって閉じる。つまり、マスタシリンダ2が発生
するブレーキ液圧を遮断する機能を有する。
【0013】液圧通路P1はマスタカット弁5の下流側
で2本の通路P11,P12に分岐され、アンチスキッ
ド装置(ABS)を介して右前輪と左後輪のホイールシ
リンダ7,8に接続されている。一方、液圧通路P2も
同様に、マスタカット弁6の下流側で2本の通路P2
1,P22に分岐され、ABS装置を介して左前輪と右
後輪のホイールシリンダ9,10に接続されている。な
お、ABS装置については後述する。
【0014】リザーバタンク3には供給通路P3が接続
されており、この供給通路P3は2本に分岐されて、一
方の供給通路P31が電磁供給弁11を介して液圧ポン
プ12の吸込側へ接続され、他方の供給通路P32が電
磁供給弁13を介して液圧ポンプ14の吸込側へ接続さ
れている。なお、液圧ポンプ12,14の吸込側に一方
弁44,45が設けられている。電磁供給弁11,13
は、通常時は閉じており、ソレノイドを励磁することに
よってチェック弁機能を持つ開放位置へ切り替わる。上
記チェック弁機能は、リザーバタンク3から液圧ポンプ
12,14へのブレーキ液の供給のみを許容する。
【0015】上記液圧ポンプ12,14は共通の電動モ
ータ15によって駆動される。液圧ポンプ12,14の
吐出側はそれぞれ一方弁48,49を介して液圧通路P
11,P12およびP21,P22に接続されており、
これら液圧通路P11,P12およびP21,P22の
液圧は、供給通路P3へ戻る帰還通路P4,P5に設け
られた差圧弁(電磁調圧弁)20,21によって調圧さ
れる。差圧弁20,21は、通常時は閉じており、ソレ
ノイドを励磁することにより調圧位置へ切り替わる。調
圧位置では、液圧ポンプ12,14が発生する液圧を帰
還通路P4,P5を介してリザーバタンク3へ排出制御
し、ソレノイドへの供給電流に応じた液圧に調圧する。
なお、調圧位置は液圧通路P11,P12およびP2
1,P22の過大な液圧を排出するリリーフ弁としての
機能も有する。
【0016】マスタカット弁5,6より下流側の通路P
11,P12およびP21,P22の液圧は、液圧セン
サ22,23によって検出される。これら液圧センサ2
2,23は各ホイールシリンダ7,8および9,10へ
供給される液圧を検出し、差圧弁20,21をフィード
バック制御するのに用いられるとともに、後述する液圧
失陥を検出するためにも用いられる。
【0017】ABS装置は、それ自体公知のものである
ので、簡単に説明する。すなわち、ABS装置はホイー
ルシリンダ7〜10への液圧通路P11,P12,P2
1,P22の途中に設けられた常開型供給弁30〜3
3、ホイールシリンダ7〜10の液圧をABSリザーバ
34,35へ導く通路P51,P52,P53,P54
の途中に設けられた常閉型排出弁36〜39、供給弁3
0〜33と並列に接続された逆止弁40〜43などを備
えている。液圧ポンプ12,14によって吐出され差圧
弁20,21で調圧されたブレーキ液圧を、供給弁30
〜34を介してホイールシリンダ7〜10へ供給するこ
とで増圧するとともに、各ホイールシリンダ7〜10の
ブレーキ液を排出弁36〜39を介してABSリザーバ
34,35へ排出することで減圧し、急ブレーキ時の車
輪ロックを自動的に解消するようになっている。なお、
ABSリザーバ34,35は液圧ポンプ12,14の吸
込側に一方弁44,46および45,47を介して接続
されている。
【0018】50は電子制御装置(ECU)であり、踏
力センサ4、液圧センサ22,23、各車輪に設けられ
た車速センサ(図示せず)などからそれぞれ信号が入力
され、マスタカット弁5,6、電磁供給弁11,13、
電動モータ15、差圧弁20,21、およびABS装置
(供給弁30〜33,排出弁36〜39)などを制御し
ている。
【0019】ここで、上記構成よりなる電子制御ブレー
キ装置の作動を、図2,図3にしたがって説明する。通
常の制動時においては、図2のように、ブレーキペダル
1を踏み込むと(ステップS1)、踏力センサ4が信号
を出力するので、この信号出力に応動してまずマスタカ
ット弁5,6を閉じる(ステップS2)。そのため、マ
スタシリンダ2に接続された液圧通路P1,P2が遮断
される。これと同時に、両方の電磁供給弁11,13を
開き(ステップS3)、リザーバタンク3のブレーキ液
を液圧ポンプ12,14の吸込側へ導くとともに、電動
モータ15を起動し、液圧ポンプ12,14を駆動する
(ステップS4)。液圧ポンプ12,14によって吐出
されたブレーキ液圧は、差圧弁20,21によって踏力
センサ4の検出値に応じた液圧に調圧され(ステップS
5)、ABS装置の供給弁30〜33を介して各ホイー
ルシリンダ7〜10へ供給される。これによって、各車
輪には適正な制動力が与えられる。
【0020】いずれか一方の液圧系のブレーキ配管に液
漏れ(液圧失陥)が発生した場合には、図3のようにブ
レーキペダル1を踏み込むと(ステップS10)、踏力
センサ4が信号を出力するにも拘わらず、失陥した液圧
系の液圧が上昇しないので、いずれの液圧系が失陥した
かを液圧センサ22,23で検出する(ステップS1
1)。なお、液圧失陥を検出した場合に、警報ランプま
たは警報ブザーなどによって警報表示を行なってもよ
い。次に、踏力センサ4の信号出力に応動してマスタカ
ット弁5,6を閉じ(ステップS12)、失陥していな
い系の電磁供給弁11または13のみを開き(ステップ
S13)、リザーバタンク3のブレーキ液を失陥してい
ない系の液圧ポンプ12または14の吸込側へ導く。そ
して、電動モータ15を起動し、液圧ポンプ12,14
を駆動する(ステップS14)。この時、失陥した系の
電磁供給弁は閉じられているので、リザーバタンク3内
のブレーキ液が失陥部分から流出する恐れがない。次
に、失陥していない系の液圧ポンプ12または14によ
って吐出されたブレーキ液圧は、差圧弁20または21
によって踏力センサ4の検出値に応じた所定の液圧に調
圧される(ステップS15)。この調圧値特性は、通常
時の調圧値特性より高く、例えば通常時の1〜2倍の間
に設定される。これによって、一方のブレーキ液圧系が
失陥しても、他方のブレーキ液圧系のみで十分な制動力
を発揮することができる。
【0021】また、踏力センサ4や配線などの電子制御
系統が故障した場合には、各電磁弁へ電流が供給されな
くなるので、従来と同様にマニュアルブレーキモードへ
切り替える。すなわち、マスタカット弁5,6を開放位
置とし、電磁供給弁11,13および差圧弁20,21
を閉鎖位置とする。これにより、マスタシリンダ2の圧
力室2a,2bで発生したブレーキ液圧を各ホイールシ
リンダ7〜10へ供給して制動を行うことができる。こ
の時、両方のブレーキ液圧系には液圧失陥が発生してい
ないので、マスタシリンダ2の両方の圧力室2a,2b
によって発生するブレーキ液量が法規を満足すればよ
く、マスタシリンダ2が大型化する恐れがない。
【0022】ABS装置の作動は公知の通りである。例
えば、車両の減速時に車両のスリップ率が目標値から外
れそうになると、供給弁30〜33を閉じるとともに、
排出弁36〜39を開き、ブレーキ液圧をリザーバ3
4,35へ排出することで、各ホイールシリンダ7〜1
0へのブレーキ液圧を減圧する。それによって、車輪の
スリップが減少傾向になると、供給弁30〜33と排出
弁36〜39とを共に閉じ、ブレーキ液圧をこれら弁に
よって閉じ込め、保持状態とする。さらにスリップが減
少傾向になると、供給弁30〜33を開き、ブレーキ液
圧を増圧する。この繰り返しによって、ブレーキ制御を
行なう。
【0023】本発明は上記実施例に限定されるものでは
なく、次に述べるように種々に変更が可能である。上記
実施例では、本発明の電子制御ブレーキ装置にABS装
置を組み合わせた例を示したが、ABS装置に代えて、
通常ブレーキの倍力制御装置、トラクション制御装置、
自動ブレーキ制御装置、コーナリングの横滑り制御装置
(スタビリティ制御)などを組み合わせることも可能で
ある。上記実施例のマスタカット弁5,6は、開位置と
閉位置とに切り換わる単純な開閉弁として構成したが、
例えばソレノイドを励磁することによってマスタシリン
ダ2の圧力室2a,2bをストロークシュミレータに接
続することで、踏み込みストロークに応じた反力をブレ
ーキペダル1に与える2位置切換弁として構成してもよ
い。ただ、実施例のように開閉弁として構成した場合、
閉位置において液圧通路P1,P2が完全に閉じられる
ので、ブレーキペダル1が殆どストロークせず、超小型
ストロークのマスタシリンダを使用することが可能とな
る。上記実施例では、常開型電磁開閉弁5,6を閉じる
ためのブレーキペダルの踏み込みを検知するセンサを踏
力センサ4で兼用したが、ブレーキスイッチなどの別の
センサによってブレーキペダルの踏み込みを検知するよ
うにしてもよい。上記実施例では、電磁供給弁11,1
3を一方弁位置と閉止位置とを切り替える弁としたが、
これに限らず、単なる連通位置と閉止位置とを切り替え
る切換弁としてもよい。ただ、一方弁位置を持つように
すれば、電磁供給弁を介してリザーバタンクへブレーキ
液が逆流するのを防止できる。電磁調圧弁としては、実
施例のような差圧弁として構成したものに限らず、リニ
アソレノイド弁やデューティソレノイド弁などを用いて
もよい。
【0024】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、いずれかの液圧通路に液圧失陥が発生した時、
従来のようにマニュアルブレーキモードへ切り替えず、
電子制御ブレーキによる制動を継続する。そのため、失
陥が発生していない液圧通路の液圧を通常時より高くな
るよう電子制御することによって、法規を満足するだけ
の制動力を容易に確保できる。
【0025】また、本発明による電子制御ブレーキ装置
では、液圧失陥時においてもブレーキ液の供給,排出を
マスタシリンダを経由せずに、リザーバタンクを経由し
て行なうので、マスタシリンダの圧力室の内容積は法規
上必要な最小限度の大きさで足り、マスタシリンダを小
型化できる。そのため、マスタシリンダが前方へ長く突
出せず、前面衝突時のクラッシュストロークを制約する
問題がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる電子制御ブレーキ装置の一例の
回路図である。
【図2】図1に示す電子制御ブレーキ装置の通常制動時
の制御フロー図である。
【図3】図1に示す電子制御ブレーキ装置の液圧失陥時
の制御フロー図である。
【符号の説明】
1 ブレーキペダル 2 マスタシリンダ 3 リザーバタンク 4 踏力センサ 5,6 マスタカット弁(常開型電磁開閉弁) 7〜10 ホイールシリンダ 11,13 電磁供給弁 20,21 差圧弁(電磁調圧弁) 22,23 液圧センサ(失陥検出センサ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D046 CC04 DD02 HH02 HH16 LL23 LL37 LL46 LL50 MM13 3D048 BB07 CC54 DD02 HH15 HH31 HH38 HH42 HH50 HH56 HH66 HH68 HH70 HH74 QQ07 RR06 RR25 RR35 3D049 BB05 CC04 HH12 HH20 HH25 HH31 HH39 HH47 HH48 HH51 HH53 QQ04 RR04 RR10 RR13

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブレーキペダルの踏み込みに応じたブレー
    キ液圧を発生する2個の圧力室を有するマスタシリンダ
    と、マスタシリンダ用のリザーバタンクと、ブレーキ液
    圧によって各車輪を制動するホイールシリンダと、マス
    タシリンダの一方の圧力室と2個のホイールシリンダと
    を結ぶ液圧通路中に設けられた第1の常開型電磁開閉弁
    と、マスタシリンダの他方の圧力室と残りの2個のホイ
    ールシリンダとを結ぶ液圧通路中に設けられた第2の常
    開型電磁開閉弁と、ブレーキペダルの踏力を検出する踏
    力センサと、踏力センサの検出信号に応じてホイールシ
    リンダのブレーキ液圧を制御する液圧制御手段と、を有
    する電子制御ブレーキ装置において、上記液圧制御手段
    は、上記液圧通路に個別に設けられ、リザーバタンクの
    ブレーキ液を増圧して所定のブレーキ液圧を発生する液
    圧ポンプと、リザーバタンクから各液圧ポンプの吸込側
    へのブレーキ液の供給通路中にそれぞれ設けられ、各供
    給通路を個別に開閉する電磁供給弁と、上記液圧ポンプ
    が発生したブレーキ液圧を踏力に応じて個別に調圧して
    各ホイールシリンダへ供給する電磁調圧弁と、上記液圧
    通路の液圧失陥を個別に検出する手段とを備え、一方の
    液圧通路が失陥したことを検出した時、失陥した液圧通
    路の電磁供給弁を閉じるとともに、他方の液圧通路の電
    磁供給弁を開き、他方の液圧通路に設けられた電磁調圧
    弁によって、失陥時におけるブレーキ液圧を非失陥時に
    おけるブレーキ液圧より高く調圧することを特徴とする
    電子制御ブレーキ装置。
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