JPH1128540A

JPH1128540A - プレス機への板材の搬送装置

Info

Publication number: JPH1128540A
Application number: JP19336597A
Authority: JP
Inventors: Tsuneyoshi Muramatsu; 常芳村松; Mitsuo Tanifuji; 満男谷藤
Original assignee: Nippon Kokan Light Steel Co Ltd
Current assignee: Nippon Kokan Light Steel Co Ltd
Priority date: 1997-07-04
Filing date: 1997-07-04
Publication date: 1999-02-02

Abstract

(57)【要約】【課題】人力では扱いが困難な重量を有する板材をプ
レス機へ搬入し搬出する搬送装置において、操作や制御
が容易であり、プレス機の型の後退量が小さくて済み、
プレス機の小型化が可能となる搬送装置を提供する。【解決手段】搬入コンベア６７の上を移動してきた板
材が下型２９にセットされる。上型３３が下降してきて
プレス加工を行う。次に、プレス動作エリアの外に待避
していた台車４７が、フレーム４５の上を移動してプレ
ス動作エリアの中に入り、フレーム４５とともに下降
し、台車４７に設けられた電気マグネットが板材を吸着
し受けとる。次に、フレームが上昇し、このフレームの
上を台車が搬送方向に移動し、再びフレームが下降し、
台車に設けられた電気マグネットが吸着を解除し、搬出
コンベア７１に対し、加工が行われた板材を渡す。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、人力では扱いが
困難な重量を有する板材をプレス機へ搬入し搬出する搬
送装置の構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、人力では扱いが困難なほど大き
な重量を有する板材を例えば曲げ加工するには、クレー
ンによって板材を移動し、プレスブレーキ（または矢弦
型）と呼ばれるＶ字の形状を有するＶ曲げ専用の型を有
する加工機を用いて曲げ加工する。

【０００３】そして、板材を台形の波形に曲げ加工する
場合には、台形の４箇所をそれぞれ順に、プレスブレー
キでＶ曲げする。この４回の曲げ加工において、１回曲
げ加工が行われる度に、板材を例えばホイストクレーン
で吊り下げプレスブレーキのプレス動作エリアの外に移
動し、ホイストクレーンの一部を外して反転させ、再び
吊り上げて、プレスブレーキのプレス動作エリアの中に
移動する。

【０００４】しかし、重量の大きな板材をプレスブレー
キによって曲げ加工するのは、ほとんど１回の曲げ加工
の度に板材を移動させ反転させる必要が生じ、扱いが面
倒であり、生産性が低いものであった。そこで、板材の
扱いを容易にし生産性を上げるため、プレスブレーキで
はなく、加工したい形状に専用の金型を製造し、大型の
プレス機を用いて、曲げ加工することが考えられる。

【０００５】例えば、板材を台形の波形に曲げ加工する
場合には、台形の形状の金型を用いる。このときプレス
機へ搬入し搬出する際には、扱いやすいホイストクレー
ンを用いることが考えられる。例えば、重量物を支えら
れるアームの先端にホイストクレーンを取り付け、ホイ
ストクレーンの下端に取り付けたフックまたは電気マグ
ネットで、板材を係止または吸着する。

【０００６】そして、このようなアームとホイストクレ
ーンの組を４組用い、板材の四隅を吊り上げアームを操
作して、板材をプレス機に搬入する。プレス加工が終わ
った後には、別の４組のアームとホイストクレーンを用
い、再び、板材を係止または吸着し、吊り上げ、アーム
を操作して搬出する。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アーム
とホイストクレーンを用いた装置は、アームとホイスト
クレーンの組が多数組必要であり、大がかりなものにな
り、装置の操作や制御も面倒である。

【０００８】また、大型プレス機では、固定された下型
に対し上下動する上型は、アームとホイストクレーンが
侵入できるように、プレス動作エリアの上下寸法を大き
くするため、上方へ大きく後退しなければならない。こ
のため、プレス機の必要な油圧容量がさらに大きくなる
という問題があった。

【０００９】このような問題点は、プレス加工のうち曲
げ加工のみならず、孔あけ加工などの他のプレス加工に
おいても存在するものであった。この発明は、以上の問
題点を解決するためになされたもので、操作や制御が容
易であり、プレス動作エリアの上下寸法が小さくて済む
プレス機への板材の搬送装置を提供することを目的とす
る。

【００１０】

【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに、第一の発明は、板材をプレス加工するプレス機の
下型と上型を水平面内において囲む枠状のフレームと、
このフレームを上下動させる上下動手段と、フレーム上
を搬送方向に往復移動し下型及び上型のプレス動作エリ
アの中及び外へ自在に移動できる台車と、この台車に設
けられ前記板材を吸着する電気マグネットと、前記フレ
ームの搬入側に接続された搬入コンベアと、前記フレー
ムの搬出側に接続された搬出コンベアと、を備えたこと
を特徴とするプレス機への板材の搬送装置である。

【００１１】第二の発明は、さらに、前記搬入コンベア
または前記搬出コンベアは、ローラーコンベアであり、
このローラーコンベアの全体または一部を構成するロー
ラー群を上昇動作させる昇降装置を有するプレス機への
板材の搬送装置である。

【００１２】

【発明の実施の形態】この実施形態において行われるプ
レス加工は、板材を曲げ加工し、大形波形鋼板を製造す
るために行う。

【００１３】（大形波形鋼板の用途）まず、図２に示す
ように、この大形波形鋼板１は橋３の側壁５を構成する
ためのものである。従来の橋の側壁はコンクリート（Ｐ
Ｃ）で構成されるものであったが、コンクリートは重量
が大きく運搬が困難であるため、例えば山間に定着され
る橋には不向きであり、大形波形鋼板が用いられること
が提案されている。

【００１４】すなわち、この橋３は、コンクリート上床
版７とコンクリート下床版９が左右の側壁５で接続され
た箱状横断面を有する。各床版７、９には長手方向内部
に内ケーブル１１が補強のために設けられる。箱状の内
部は、長手方向の各所で橋桁１３によって分割され、こ
の橋桁１３を結ぶ外ケーブル１５は箱状の内部を通る。

【００１５】（大形波形鋼板）このような橋３の側壁５
を構成する大形波形鋼板１が工場から出荷される際の状
態を図３に示す。

【００１６】すなわち、大形の波形１７が２〜６ピッチ
（図は２ピッチ）形成された大形波形鋼板１に対し、波
の方向に向かう鉄筋１９が複数本溶接される。鉄筋１９
は、コンクリート製の床版７、９に対するくいつきを良
くするためのものである。図においては、各波の頂部に
渡すように溶接される鉄筋１９と波の底部に渡すように
溶接される鉄筋が、波の方向に向かって配置され、波の
方向と直角方向の両端部に対で取り付けられている。

【００１７】また、波の方向の両端には、他の大形波形
鋼板と連結されするためのボルトが通されるボルト孔２
１が複数形成されている。このような出荷状態の大形波
形鋼板１は、場合によっては複数の大形波形鋼板が溶接
されたものである。また、出荷に際しては所定の表面仕
上げが行われ所定の塗装が施される。

【００１８】図４に、そのような表面仕上げ、塗装、溶
接などが施される前の大形波形鋼板１の基本形状の一例
が示される。また、寸法の一例としては波形１７のピッ
チＰは１２００ｍｍ、波の深さＢは２００ｍｍ、波の頂
部、底部、及び傾斜部の寸法Ｌはそれぞれ３３０ｍｍで
ある。また、板厚ｔは９ｍｍである。大形波形鋼板１全
体の長さＷと幅Ｈは、大形波形鋼板が橋のどの部分に用
いられるかによって異なる。ただし、長さＷは前記寸法
を有する波形１７が少なくとも２ピッチ形成されうる長
さになる。

【００１９】（プレス機）次に、図５において、平な板
材を大形波形鋼板１にプレス加工するためのプレス機２
３の正面を示す。このプレス機２３は定格２５００トン
の力でプレスを行うものであり、作業床２５に設けられ
た下型ホルダー２７に固定された下型２９に対し、昇降
する上型ホルダー３１に固定された上型３３が嵌合し、
板材に対し１ピッチ分の波形１７を形成（図４参照）す
る。

【００２０】（上型および下型）図９において、下型２
９と上型３３が嵌合した状態における縦断面図（搬送方
向すなわち大形波形の波の方向に切断した断面図）を示
す。また、図１０において、横断面図を示す。

【００２１】上型３３は波の方向（搬送方向）において
２つに分割されており、このうち搬送方向奥側（図９中
右側）の分割上型３３Ａは、上型ホルダー３１に対しガ
ススプリング３５を介して取り付けられている。すなわ
ち、上型ホルダー３１に埋設された複数本のガススプリ
ング３５から突出する伸縮ロッド３７の先端に分割上型
３３Ａが保持されている。

【００２２】また、上型ホルダー３１に埋設された支持
ピン３９が、分割上型３３Ａのピン孔４１に摺動可能に
収納されている。支持ピン３９の先端に形成されている
ピンヘッド４３が、ピン孔４１の上端の縮径された部分
に係止する構造となっており、これにより分割上型３３
Ａは支持ピン３９とピン孔４１の摺動する範囲において
上下方向に突出後退可能であり、かつ下方への脱落が防
止される構造となっている。

【００２３】この構造により、プレス加工される大形波
形鋼板１のうち、既に形成されている搬送方向奥側の波
形の部分は、プレス加工の際に、ガススプリング３５に
より下方に突出された分割上型３３Ａによって予め抑え
込まれ、更に上型ホルダー３１が下降することで、搬送
方向手前側の分割上型３３Ｂによって次の波形の曲げ加
工が行われることとなる。これにより、既に曲げ加工さ
れている奥側の波形の部分の材料が手前側に流れ戻され
てしまうことを防止できる。

【００２４】（搬送装置）次に、図１、６、７、または
８において、前記のプレス機２３へ板材を搬送する搬送
装置について説明する。

【００２５】下型２９（図１）に対し上型３３が昇降し
てスプレス動作を行うプレス動作エリアを、水平面内に
おいて囲むように四角形の枠状のフレーム４５（図７お
よび図８）が配置される。このフレーム４５は、プレス
動作エリアよりも搬送方向奥側（図１中右側）へ広く迫
り出している。この迫り出した部分へ、後述する台車４
７が移動することでプレス動作エリアの外へ移動できる
ことになる。

【００２６】フレーム４５の周囲４か所に設けられる脚
部は、それぞれが同期して動作できるシンクロシリンダ
４９からなり、これら４つのシンクロシリンダ４９は４
つのヘリカルギアモータ５１（図７および図８）により
作動され、フレームを上下動する上下動手段を構成す
る。

【００２７】四角形のフレームの搬送方向に向かって左
右に平行に設けれる２辺の上には、レール５３が設けら
れ、各レール５３に複数の車輪５５を乗せて搬送方向
（図１中の右方向）に往復移動できる台車４７が配置さ
れる。

【００２８】台車４７の左右の端において、搬送方向後
端にはチェーン５７が固定され、このチェーン５７はレ
ール５３の上方に平行に配置され、レール５３の後端部
に設けられたチェーンスプロケット５９に巻き回された
後にレール５３の下側に配置され、レール５３の搬送方
向先端に設けられる駆動チェーンスプロケット６１に巻
き回され、再びレール５３の上方を通って台車４７の前
端に固定される。前記駆動チェーンスプロケット６１は
ヘリカルベベルギアモータ６３によって駆動される。

【００２９】このようにして、ヘリカルベベルギアモー
タ６３の駆動力はチェーン５７を介して台車４７を引っ
張り、駆動の回転方向が変わることで台車４７は往復移
動し、プレス動作エリアの中及び外へ移動することがで
きる。この台車４７の下面には、４か所に電気マグネッ
ト６５が設けられ、板材の平面部、又は形成された波形
の頂部を吸着する。

【００３０】フレーム４５の搬入側（図１の左側）には
搬入コンベアで６７あるローラコンベアが接続されてい
る。ローラコンベアの中央の（図中右側の）一部のロー
ラ群６８（図７）は、昇降装置６９（図１）であるシリ
ンダにより通常の位置から所定の高さ（フレーム４５の
上昇高さと同じ）だけ上昇動作できるようになってい
る。

【００３１】フレーム４５の搬出側（図１の右側）に
は、搬出コンベア７１であるベルトコンベアが設けられ
ている。このベルトコンベアは、４本のリング状のベル
ト７３（図８）がそれぞれ、コンベアフレーム７５の後
端に設けられたベルトプーリ７７及び前端に設けられた
駆動ベルトプーリ７９に巻き回されている。各ベルト７
３は等間隔に配置される。駆動ベルトプーリ７９はヘリ
カルベベルギアモータ８１によって回転駆動される。

【００３２】（動作の説明）以下、この実施形態に係る
搬送装置の動作について説明する。板材（図示せず）は
搬入コンベア６７の上に乗せられ搬送方向（図１中の右
方向）へ移動される。搬入コンベア６７の上面と下型２
９の上面は同一平面内に位置しており、このため更に移
動が続くと、板材は下型２９の上にセットされる。

【００３３】このセットは、下型２９のうち搬送方向手
前側の波形の部分に対して、行われる。このセットされ
た状態で、台車４７はプレス動作エリアの外へ（図１中
右端へ）移動する。そして、上型３３が下降し、一番最
初のプレス動作を行う。

【００３４】その後に、台車４７はプレス動作エリアの
中に戻り、シンクロシリンダ４９の働きでフレーム４５
が下降し、台車４７の電気マグネット６５が板材を吸着
し、フレーム４５が上昇し、台車４７が搬送方向（図１
中右方向）に移動することで、板材の搬出を行う。

【００３５】更に、搬出コンベア７１に対しフレーム４
５が下降し、台車４７の電気マグネット６５が吸着を解
除し、板材に既に形成された波形の部分が、下型２９の
うち搬送方向奥側の波形の部分に対して、セットされ
る。同時に、板材の次の波形が形成されるべき部分が下
型２９の手前側の波形の部分へセットされる。そして、
上型３３が下降し、二番目のプレス動作を行う。

【００３６】このとき、既に形成されている搬送方向奥
側の波形の部分は、プレス加工の際に、ガススプリング
３５により下方に突出された分割上型３３Ａによって予
め抑え込まれた状態で、更に上型ホルダー３１が下降し
曲げ加工が行われることとなるので、既に形成されてい
た奥側の波形の部分の材料が手前側に流れ戻されてしま
うことを防止できる。

【００３７】その後に、台車４７はプレス動作エリアの
中に戻り、シンクロシリンダ４９の働きでフレーム４５
が下降し、台車４７の電気マグネット６５が加工された
波形の頂部を吸着し、フレーム４５が上昇し、台車４７
が搬送方向（図１中右方向）に移動することで、大形波
形鋼板となった板材の搬出を行う。更に、搬出コンベア
７１に対しフレーム４５が下降し、台車４７の電気マグ
ネット６５が吸着を解除し、搬出コンベア７１へ渡す。

【００３８】以上の工程で、フレーム４５の上昇量は、
板材がプレス加工された波形１７の上下の深さＢ（図
４）の寸法、あるいは電気マグネット６５が設けられた
台車４７の上下寸法に相当する量で良い。従って、前記
上昇が可能なように設定されるプレス動作エリアの上下
寸法は小さくて済み、よって上型３３の上方への後退は
小さくて良い。このため、プレス機２３の必要な油圧容
量は小さくて済み、プレス機２３の小型化が可能とな
る。

【００３９】また、以上の工程で、電気マグネット６５
が板材を吸着し搬出を行う際に、搬入コンベア６７の一
部のローラ群６８は昇降装置６９により上昇動作し、未
だ搬入コンベア６７の上にある板材の後端下面を抑え
る。板材の重量が大きいと、板材は自重によって傾斜す
るので、この傾斜により電気マグネット６５の吸引力が
うまく働かなくなったり、傾斜により板材の後端が急な
角度で搬入コンベアに接触し抵抗が大きくなり、板材の
円滑な搬送が困難になってしまう恐れがある。しかしな
がら、上昇動作したローラ群６８により板材が支えられ
ることで、円滑な搬送が維持される。

【００４０】（他の実施形態）（１）以上の実施形態においては、板材は一番最初には
搬入コンベア６７の上を移動することで下型２９へのセ
ットが行われるものであったが、他の実施形態において
は、このセットを台車４７の電気マグネット６５による
吸着で行うことも可能である。

【００４１】すなわち、この場合には、枠状のフレーム
４５を搬送方向手前側（図１中左側）へも迫り出させ、
台車４７はプレス動作エリアの図中右外のみならず左外
へも移動できるようにする。そして、左外へ移動した台
車４７は、フレーム４５が下降することで電気マグネッ
ト６５により板材を吸引し受け取る。次にフレーム４５
が上昇し、このフレーム４５の上を台車４７が搬送方向
に移動することで、板材の搬入を行う。

【００４２】そして、プレス動作エリアの中において下
降したフレーム４５上の台車４７の電気マグネット６５
が板材の吸着を解除し、板材を下型２９の上にセットす
る。セットの後にフレーム４５は上昇し、台車４７がプ
レス動作エリアの右外へ移動する。そして、上型３３が
下降しプレス動作を行う。

【００４３】その後に、台車４７はプレス動作エリアの
中に戻り、再びフレーム４５は下降し、台車４７の電気
マグネット６５が吸引を行い、フレーム４５が上昇し、
台車４７が搬送方向に移動することで、板材の搬出を行
う。更に、搬出コンベア７１に対しフレーム４５が下降
し、台車４７の電気マグネット６５が吸着を解除し、板
材を渡す。このようにして、一番最初の板材の下型２９
へのセットをも台車４７の電気マグネット６５の吸着に
よって行うことが可能となる。

【００４４】（２）また、以上の実施形態においては、
搬入コンベア６７であるローラコンベアの一部を構成す
るローラ群６８（図７）のみが昇降装置６９（図１
（Ａ））によって昇降動作するものとしたが、他の実施
形態においてはローラコンベアの全体を上昇動作させる
ものであっても良い。

【００４５】（３）また、以上の実施形態においては搬
出コンベア７１はベルトコンベアであったが、他の実施
形態においては搬出コンベア７１も搬入コンベア６７と
同様にローラコンベアであるとすることが可能である。
この場合において、搬出コンベアであるローラコンベア
の全体又は中央の一部を構成するローラ群を上昇動作さ
せることが可能である。

【００４６】（４）また、以上の実施形態においてはプ
レス加工は板材を波型に曲げ加工するものであったが、
他の実施形態においては板材に孔を開ける孔開け加工な
ど他のプレス加工であっても構わない。

【００４７】（５）また、以上の実施形態においては台
車４７に設けられる電気マグネット６５は４個であった
が、他の実施形態においては電気マグネットの個数は何
個でも構わない。

【００４８】（６）また、以上の実施形態においてはプ
レス動作は上型３３が下降して行うものであったが、他
の実施形態においては逆に下型２９が昇降して行うもの
であっても構わない。

【００４９】（７）また、以上の実施形態においてはプ
レス機２３によって波型に曲げ加工される板材は大形山
形鋼１として橋３の側壁５に用いられるものであった
が、他の実施形態においては鋼矢板、あるいはコルゲー
トと呼ばれる小さな波が加工されるコルゲート板であっ
ても良い。

【００５０】

【発明の効果】以上説明したように、第一または第二の
発明によれば、板材は搬入コンベア上を移動してきて、
下降したフレーム上の台車に設けられた電気マグネット
に吸着され受け取られる。次に、フレームが上昇し、こ
のフレームの上を台車が搬送方向に移動することで、板
材の搬送を行う。そして、再びフレームは下降し、搬出
コンベアに対し、台車の電気マグネットが吸着を解除
し、板材を渡す。

【００５１】このため、従来のようにアームとホイスト
クレーンなどの組が多数組必要であるということが無く
なり、装置の操作や制御も容易になる。また、フレー
ム、台車、及び板材の上昇量は、板材がプレス加工され
た形状の上下寸法、あるいは電気マグネットが設けられ
た台車の上下寸法に相当する量で良い。従って、前記上
昇が可能なように設定されるプレス動作エリアの上下寸
法は小さくて済み、よって上型の上方への後退は小さく
て良い。このため、プレス機の必要な油圧容量は小さく
て済み、プレス機の小型化が可能となる。

【００５２】第二の発明によれば、さらに、搬入コンベ
アまたは搬出コンベアであるローラーコンベアの全体ま
たは中央の一部を構成するローラー群を、昇降装置によ
って上昇動作させることで、搬送される板材の後端下面
を支え、板材が傾斜してしまうのを防止でき、よって円
滑な搬送が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施形態に係る搬送装置を示す側
面図であり、（Ａ）は搬送方向手前側半分の図、（Ｂ）
は搬送方向奥側半分の図である。

【図２】図１の搬送装置によりプレス機へ搬送され、大
形波形に曲げ加工された大形波形鋼板を用いた橋の側壁
を示す全体図である。

【図３】図２の大形波形鋼板の出荷時の形状を示す斜視
図である。

【図４】図３の大形波形鋼板が曲げ加工された状態の寸
法を示すものであり（Ａ）は側面図、（Ｂ）は平面図で
ある。

【図５】図１の搬送装置を備えたプレス機の全体正面図
である。

【図６】図１の搬送装置の正面図である。

【図７】図１（Ａ）の平面図である。

【図８】図１（Ｂ）の平面図である。

【図９】図５のプレス機の下型と上型が嵌合した状態を
示す縦断面図である。

【図１０】図９のＸ−Ｘ横断面図である。

【符号の説明】

２７下型ホルダー２９下型３１上型ホルダー３３上型４５フレーム４７台車４９上下動手段（シンクロシリンダ）５５車輪５７チェーン５９チェーンスプロケット６１駆動チェーンスプロケット６３、８１ヘリカルベベルギアモータ６５電気マグネット６７搬入コンベア７１搬出コンベア

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】板材をプレス加工するプレス機の下型と
上型を水平面内において囲む枠状のフレームと、このフ
レームを上下動させる上下動手段と、フレーム上を搬送
方向に往復移動し下型及び上型のプレス動作エリアの中
及び外へ自在に移動できる台車と、この台車に設けられ
前記板材を吸着する電気マグネットと、前記フレームの
搬入側に接続された搬入コンベアと、前記フレームの搬
出側に接続された搬出コンベアと、を備えたことを特徴
とするプレス機への板材の搬送装置。
【請求項２】前記搬入コンベアまたは前記搬出コンベ
アは、ローラーコンベアであり、このローラーコンベア
の全体または一部を構成するローラー群を上昇動作させ
る昇降装置を有することを特徴とする請求項１記載のプ
レス機への板材の搬送装置。