JPH1128532A - 工具識別媒体読み取り装置を備えたパンチプレス - Google Patents

工具識別媒体読み取り装置を備えたパンチプレス

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JPH1128532A
JPH1128532A JP18144197A JP18144197A JPH1128532A JP H1128532 A JPH1128532 A JP H1128532A JP 18144197 A JP18144197 A JP 18144197A JP 18144197 A JP18144197 A JP 18144197A JP H1128532 A JPH1128532 A JP H1128532A
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punch
die
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tool
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JP18144197A
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Takehiko Shigefuji
毅彦 重藤
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Amada Co Ltd
Amada Engineering Center Co Ltd
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Amada Co Ltd
Amada Engineering Center Co Ltd
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  • Mounting, Exchange, And Manufacturing Of Dies (AREA)
  • Automatic Tool Replacement In Machine Tools (AREA)
  • Punching Or Piercing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 タレット等へ工具を格納する際に、パンチ・
ダイのうち例えばダイのみを誤った収納位置へ収納した
場合にも、この収納誤りを検出できる工具識別媒体読み
取り装置を備えたパンチプレスを提供する。 【解決手段】 このために、各パンチ・ダイにそれぞれ
工具識別媒体を取り付け、前記パンチ識別媒体からパン
チ識別情報を読み取るためのパンチ識別媒体読み取り装
置と、前記ダイ識別媒体からダイ識別情報を読みとるた
めのダイ識別媒体読み取り装置と、前記パンチ識別媒体
読み取り装置及びダイ識別媒体読み取り装置からのパン
チ識別情報及びダイ識別情報を相互に比較する比較部と
を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は工具識別媒体読み
取り装置を備えたパンチプレスに関する。
【0002】
【従来の技術】板金等の板材に穴あけ加工を行うパンチ
プレスは、穴の形状等に応じて多数のパンチ・ダイ(工
具)を備える必要がある。これらの多数のパンチ・ダイ
は、タレットパンチプレスでは、機械フレームに回転自
在に設けた上下のタレットに収容されている。そして、
前記タレットを回転することにより、前記多数のパンチ
・ダイの内のいずれか一組のパンチ・ダイが選択的に所
定の加工位置へ供給される。また、他の型のパンチプレ
スでは、前記パンチ・ダイは工具マガジンに収容され、
この工具マガジンから適宜のパンチ・ダイが選択され、
前記加工位置へ供給される。
【0003】これらの多数のパンチ・ダイを管理するた
めに、パンチ・ダイに工具識別媒体取り付けると共にこ
の工具識別媒体を適宜の検出装置で検出する技術が提案
されている。たとえば、特開昭63―174733は、
パンチの頭部に、パンチ・ダイの寸法および形状を表す
バーコードを取り付け、このバーコードを、タレットの
上方に設けたセンサーで読み取る技術を開示している。
この技術によれば、タレット上のパンチ・ダイを容易に
同定することが出来る。
【0004】また、特開平7―164073は、工具交
換装置を備えるパンチプレスにおいて、上工具および下
工具のそれぞれに固有の工具情報と、この上下工具を一
対の工具として特定する対工具情報とを記憶し、この対
工具情報に対応して前記上下工具の工具マガジンの収納
番地を記憶させ、加工時には、この対工具情報に基づい
て所望の上下工具を呼び出して工具交換を行う技術を開
示している。前記対工具情報には、工具形状、サイズ、
工具クリアランスが含まれる。又前記上下工具に固有の
情報には、工具の製造番号および製造年月日が含まれ
る。これらの固有情報は、工具表面にバーコードをマー
キングし、このバーコードを読み取り装置で読み取るこ
とにより、適宜の数値制御部に取り込まれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の工具識
別方法では、前記タレット或いは工具マガジンへ工具を
格納する際に、オペレータが、工具を誤った収納番地へ
収納したり、或いは、パンチ・ダイからなる工具のうち
ダイのみを誤った収納番地へ収納したり、あるいは、パ
ンチ・ダイを異なる角度で収納したりした場合には、こ
の誤りを検出できないおそれがあった。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の特徴は、複数
のパンチを支持するパンチ支持部材と、前記各パンチに
対応する複数のダイを支持するダイ支持部材と、を有す
るパンチプレスにして、各パンチ、ダイにはそれぞれ、
各工具を識別するためのパンチ識別情報及びダイ識別情
報を表す識別媒体が取り付けられ、前記パンチに取り付
けられたパンチ識別媒体からパンチ識別情報を読み取る
ためのパンチ識別媒体読み取り装置、及び前記ダイに取
り付けられたダイ識別媒体からダイ識別情報を読みとる
ためのダイ識別媒体読み取り装置を備え、前記パンチ識
別媒体読み取り装置及びダイ識別媒体読み取り装置から
のパンチ識別情報及びダイ識別情報を相互に比較する比
較部を備えるパンチプレスである。
【0007】このパンチプレスによれば、金型の収納状
態を、金型収納後に自動確認し(加工前に金型の現物照
合を行うことにより)、金型の収納ミスを加工前に認識
しアラーム警告等をすることができる。従って、例えば
パンチ支持部材上のパンチとダイ支持部材上のダイとが
相互に異なる場合これを確実に検出することができる。
なお、従来技術である特開平7―164073では、識
別媒体を読みとった後、パンチ・ダイをタレットに搭載
する際に誤りが発生するおそれがある。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を用いてこの発明
の実施例を説明する。
【0009】図1は、この実施例のタレットパンチプレ
スの正面図である。図1に示されるように、タレットパ
ンチプレスのフレーム20に、円盤状の上タレット(パ
ンチ支持部材)22と下タレット(ダイ支持部材)24
が回転自在に設けられている。この上タレット22の円
周上に、多数のパンチ(パンチアセンブリ)26が上タ
レット22に対して上下動自在に搭載されている。同様
に、前記下タレット24の円周上に、前記各パンチに対
応するダイ28が搭載されている。前記フレーム20の
所定の位置には、当該所定の位置に位置決めされるパン
チを打撃するための打撃子30が上下動自在に設けられ
ている。また、板金(ワーク)Wを水平面内で移動せし
め、前記パンチ26およびダイ28の間に位置決めする
板金位置決め装置が設けられている。したがって、タレ
ット22、24を適宜に回転させて所望のパンチ・ダイ
26、28を打撃子30の下方に位置決めし、かつ、ワ
ーク位置決め装置32を適宜に移動してワークの所望の
位置を前記パンチ・ダイの間に位置決めしたあと、打撃
子30でパンチを打撃することにより、前記ワークの所
望箇所に所望の穴明け加工を行うことができる。
【0010】なお、このタレットパンチプレスには、当
該タレットパンチプレスを数値制御するためのパンチプ
レス用NC装置33が設けられている。
【0011】図2は、前記パンチ26およびダイ28
が、前記上タレット22および下タレット24に搭載さ
れている態様をより詳細に示す図面である。すなわち、
前記上タレット22のパンチセット穴22aにパンチガ
イド48が上下動自在に設けられている。パンチパンチ
ガイド上端には外フランジ48aが形成されており、こ
の外フランジ48aと上タレット22の間にリフタスプ
リング23が設けられている。したがって、パンチ26
全体は、通常、上タレット22に対して所定高さ位置に
保持されている。前記パンチガイド48内にパンチボデ
ィ46が上下動自在に挿入されており、このパンチボデ
ィ46の下端にはパンチ刃46cが形成されている。パ
ンチボディ上端には、パンチヘッド50が設けられ、前
記パンチガイド上端の外フランジ48aとパンチヘッド
50との間に強力なストリッパスプリング25が設けら
れている。このストリッパスプリング25により、穴明
け加工後、パンチ刃はダイ28およびワークから引き抜
かれる。また、ダイ28は、前記パンチ刃46cと係合
するパンチ穴(透孔)26cを有し、下タレット24の
ダイセット穴24aに挿入されセットされる。
【0012】前記パンチ26およびダイ28には、当該
パンチ・ダイを他のパンチ・ダイから識別するためのパ
ンチ識別媒体、ダイ識別媒体が取り付けられている。図
3―図9は、パンチ26およびダイ28に、パンチ識別
媒体34およびダイ識別媒体36を取り付ける態様を説
明する説明図である。より詳細には、図3に示すよう
に、パンチボディ46の胴部に面取り部46aが形成さ
れ、この面取り部にパンチボディ識別媒体46bが取り
付けられる。この面取り部46aは、図4Aのように、
直線状に面取りされていても良いし、図4Bのように一
部円弧状に面取りされていても良いし、図4Cのように
全周にわたる円弧状に面取りされていても良い。この様
に面取りされた面に、パンチボディ識別媒体46bを取
り付けることにより、識別媒体46bがタレット22の
パンチセット穴22aの内周と擦れ合うことが無く、識
別媒体46bの寿命を延長することができる。
【0013】図5に示すように、パンチガイド48の上
部カラー部(外フランジ)48aに前記パンチ識別媒体
34が取り付けられている。なお、パンチ識別媒体34
は、図5に示すように、パンチヘッド50の側面に取り
付けることも出来る。更に、図6に示すように、前記パ
ンチ識別媒体34は、パンチガイド48の外周部に取り
付けることもできる。当該外周部にパンチ識別媒体34
を取り付ける場合は、当該外周部に、図4に示す如き面
取り部を形成しこの面取り部にパンチ識別媒体34を取
り付けるのが好ましい。前記外周部に面取り部を形成す
ることにより比較的広い識別媒体取付範囲を確保でき、
したがって、比較的複雑な識別媒体を取り付けることが
できる。また、前記パンチ識別媒体34は、図7に示す
ように、パンチヘッド50の上部に取り付けることもで
きる。
【0014】更に、図5に示すように、パンチガイド4
8の外周部には、当該パンチガイド48にパンチボディ
46を挿入したとき前記パンチボディ識別媒体46bに
対応する位置に透孔48bが形成するのが好ましい。こ
れにより、パンチガイド46へパンチボディ46を挿入
した後でも、パンチボディ46に取り付けられたパンチ
ボディ識別媒体46bを外部から確認することが出来
る。これにより以下の利益が生ずる。すなわち、パンチ
ガイド1個に対して、複数個のパンチボディ・ストリッ
パープレートを交換して使用する場合、パンチガイドの
形状だけからでは、パンチボディ・ストリッパプレート
は一義的に決まらない。しかし、前記の透孔48bから
パンチボディ46の識別媒体46bを読み取ることによ
り、パンチガイドに装着した状態で、パンチボディ・ス
トリッパプレートを識別することができる。
【0015】図8、図9は、ダイ28にダイ識別媒体を
取り付ける態様をしめす。図8に示す態様では、ダイ2
8の外周面に面取り部28aが形成され、この面取り部
28aにダイ識別媒体36が取り付けられる。図9に示
す態様では、ダイ28の上端部のテーパ部28bにダイ
識別媒体36が取り付けられる。
【0016】前記パンチ識別媒体34、ダイ識別媒体3
6は、例えば、バーコード、2次元コード(VERIコ
ード,PDF417コード,QRコード)、IDタグ,
ICチップ、マーカーから構成される。
【0017】前記識別媒体を読み取る手段は、識別媒体
34、36がバーコードの場合は、赤外線装置、レーザ
光線装置であることが好ましいが、カメラ等であっても
良い。
【0018】前記パンチ・ダイ26、28をタレット2
2、24上の所定のセット穴22a,24aにセットす
る場合、適宜の携帯読み取り手段(図示せず)で、例え
ばまずパンチ識別媒体34を読み取ったあと、このパン
チ26を上タレット22へセットする。次ぎにダイ28
の識別媒体を読み込む。その際、パンチ識別媒体34か
らの情報と一致又は適合しない場合はエラー信号が出力
される。パンチ識別媒体34からのパンチ識別情報とダ
イ識別媒体36からのダイ識別情報とが一致、適合する
場合は、前記タレット上のセット穴22a,24aの位
置情報(ステーション情報)とパンチ識別情報・ダイ識
別情報とが、パンチプレス用NC装置のメモリに一組の
データとして記憶される。
【0019】また、パンチガイド1個に対して、複数個
のパンチボディ・ストリッパープレートを交換して使用
する場合、パンチガイド48上の識別媒体とパンチボデ
ィ46上の識別媒体とを読み込み、前記NC装置内で一組
のデータとして記憶することができる。これにより使用
するパンチのパンチボディをパンチガイドデータから検
索することができる。
【0020】図10はタレットパンチプレスシステムの
ブロック図である。このシステムは、工具識別媒体読み
取り装置を備えた第1、第2タレットパンチプレス52
と、これらを数値制御する第1、第2パンチプレス用N
C装置54と、工具格納装置56と、工具格納装置用N
C装置58と、前記タレットパンチプレス及び工具格納
装置を一括して制御する中央制御装置60とを備える。
なお、第1、第2タレットパンチプレス52及び第1、
第2パンチプレス用NC装置は、実質的に同一の構成で
あるので、以下においては第1タレットパンチプレス及
び第1パンチプレス用NC装置のみを説明する。
【0021】図10に示すように第1タレットパンチプ
レス52には、図1のタレットパンチプレスと同様に、
上タレット22及び下タレット24が回転自在に設けら
れている。この上タレット22、下タレット24にそれ
ぞれ、パンチ26、ダイ28が搭載されている。このパ
ンチ26・ダイ28に、当該パンチ・ダイを識別するた
めのパンチ識別媒体34およびダイ識別媒体36が取り
付けられている(図3―図9参照)。なお、このパンチ
識別媒体34・ダイ識別媒体36は、パンチ26・ダイ
28のそれぞれの外周に等間隔で4カ所に取り付けられ
る(図10には4カ所のうち1カ所のみが図示されてい
る)。また、図10では、パンチ26の識別媒体34
は、図5に示す如くパンチヘッド50に取り付けられ、
ダイ28の識別媒体36は、図9に示す如くダイテーパ
部28bに取り付けられている。
【0022】前記パンチ識別媒体34に含まれるパンチ
識別情報としては、以下のものが挙げられる。
【0023】レンジ(工具径、パンチガイドの径) 形状(丸、角、長丸、長角、ダブルD、シングルD、セ
ンタポンチ、バーリング、三角形、特型、タッピング、
成形、刻印、コーナーラジアス、R付き長角、その他) 形状サブコード(三角形の形状に対して:二等辺三角
形、直角三角形等;長角に対して:スロッティング、通
常) タイプ(エアブローの有無(実公平4―15377参
照)、その他) 寸法(X寸、Y寸、R寸) 取付角度(装着時の角度を表す) 管理番号(パンチ個別の識別番号) またダイ識別媒体36に含まれるダイ識別情報として
は、以下のものが挙げられる。
【0024】レンジ(穴径、ダイの外径) 形状(丸、角、長丸、長角、ダブルD、シングルD、セ
ンタポンチ、バーリング、三角形、特型、タッピング、
成形、刻印、コーナーラジアス、R付き長角、その他) 形状サブコード(三角形の形状に対して:二等辺三角
形、直角三角形等;長角に対して:スロッティング、通
常) タイプ(エアブローの有無、その他) 寸法(X寸、Y寸、R寸) 取付角度(装着時の角度を表す) 管理番号(ダイ個別の識別番号) なお前記識別情報の内、「角度」は、パンチ26・ダイ
28の外周に設けた位置ごとに異なる値を有する。例え
ばダイ識別媒体の場合、図11に示すように4個の識別
媒体36a、36b、36c、36dが取り付けられて
おり、各識別媒体の角度値は、ダイ28のキー56を基
準としてそれぞれ0°、90°、180°、270°に
設定されている。
【0025】なおこの明細書中においては、パンチ、ダ
イを工具と総称し、パンチ識別媒体34、ダイ識別媒体
36を工具識別媒体と総称することもある。
【0026】前記タレットパンチプレスの上タレット2
2、下タレット24の横には、前記パンチ識別媒体34
からパンチ識別情報を読み取るためのパンチ識別媒体読
み取り装置38および、前記ダイ識別媒体36からダイ
識別情報を読み取るためのダイ識別媒体読み取り装置4
0が設けられている(前記識別媒体34、36に特にパ
ンチ取付角、ダイ取付角の角位置情報が含まれている場
合、各識別媒体はそれぞれ、パンチ角位置識別媒体、ダ
イ角位置識別媒体識別装置と称され、各読み取り装置
は、パンチ角位置読み取り装置、ダイ角位置読み取り装
置と称される)。前記読み取り装置38、40によれ
ば、前記上タレット22、下タレット24を回転させる
ことにより各タレット上の全てのパンチ26、ダイ28
の工具識別情報を読み取ることができる。
【0027】前記読み取り装置38、40は、タレット
22、24の半径方向に移動自在に構成されている。そ
して各読み取り装置を前記半径方向に移動せしめるため
に、各読み取り装置38、40には読み取り装置移動手
段42、44が設けてある。したがって、この読み取り
装置によれば、例えば図12に示すように、タレット2
2(又は24)上にパンチ22(又はダイ24)が3ト
ラックで搭載されている場合でも、タレットの内側に位
置するパンチ22(又はダイ24)の工具識別媒体に容
易に近接し、工具識別情報を読み取ることが出来る。な
お、読み取り装置移動手段42、44は、機械制御部5
4からの信号で読み取り装置38、40を移動せしめ
る。
【0028】図13に示すように、前記第1パンチプレ
ス用NC装置54には、パンチ識別情報記憶部62、ダ
イ識別情報記憶部64、パンチ・ダイ対識別情報作成部
66、パンチ・ダイ対識別情報比較部68、パンチ・ダ
イ対識別情報フィードバック部70が設けられている。
【0029】上記構成によれば、パンチ識別媒体読み取
り装置38及びダイ識別媒体読み取り装置40からのパ
ンチ識別情報及びダイ識別情報は、パンチ識別情報記憶
部62及びダイ識別情報記憶部64を介してパンチ・ダ
イ対識別情報作成部66へ供給される。
【0030】前記パンチ・ダイ対識別情報作成部66に
は、前記パンチ識別情報・ダイ識別情報のほかに第1タ
レットパンチプレス52のタレット駆動部72に設けた
エンコーダ74からのタレット回転位置情報が入力され
ている。したがって前記作成部66は、これらの情報に
基づいて、各タレット上の工具取付位置(工具ステーシ
ョン)ごとに、パンチ識別情報・ダイ識別情報を配列
し、次の表1の様なパンチ・ダイ対識別情報を作成す
る。
【0031】
【表1】 前記パンチ・ダイ対識別情報作成部66は、パンチ識別
情報・ダイ識別情報に基づいて、パンチ下端部寸法とダ
イ穴寸法の差に相当するクリアランス値を計算する。し
たがって、上記表には表されていないが、前記パンチ・
ダイ対識別情報には、このクリアランス値も各工具取付
位置毎に含まれる。
【0032】なお、前記作成部66は、作成した情報を
記憶することもでき、パンチ・ダイ対識別情報記憶手段
とも称される。
【0033】前記パンチ・ダイ対識別情報比較部68に
は、前記パンチ・ダイ対識別情報作成部66からパンチ
・ダイ対識別情報が与えられると共に、中央制御装置6
0からNCプログラムが与えらる。このNCプログラム
は表2のような内容を有している。
【0034】
【表2】 ここに、UT/T101、UT/T102等で示される行は、こ
のNCプログラムで使用される工具のリストを表し、G
92,G50等で示される行は加工プログラムを表す。
より詳細には前記工具リストを示す行において、UT/T10
1、UT/T102は、上側工具(すなわちパンチ)の工具取付
位置がT101、T102であることを表し、SH1, SH4
は、その取付位置の工具の形状がSH1, SH4であることを
表し、SZ1,SZ4は、前記工具の寸法がSZ1,SZ4であること
を表し、CL=0.2, CL=0.2は、パンチとダイのクリアラ
ンスが0.2であることを表し、A=0、A=45は、前記工
具の取付角がそれぞれ0、45であることを表す。使用さ
れるダイは、パンチの形状・寸法・取付角及び、パンチ
とのクリアランスで表現される。
【0035】すなわち、前記NCプログラムには、加工
プログラムとともにこの加工で使用される工具リストが
含まれている。したがって、前記パンチ・ダイ対識別情
報比較部68は、前記パンチ・ダイ対識別情報作成部6
6からのパンチ識別情報・ダイ識別情報を相互に比較す
ると共に、これらの識別情報を前記NCプログラムに含
まれている工具情報と比較する。たとえば、各工具取付
位置Tごとに、前記パンチ識別情報中の形状データと、
ダイ識別情報中の形状データと、NCプログラム中の工
具形状データとを比較し、3つのデータが全て一致する
か否かを判断する。そして、この比較を、前記した7個
の特徴(レンジ、形状、形状サブコード、タイプ、寸
法、取付角度、管理番号)の全てについて順次行う。比
較の途中で一致しないものが検出された場合には、その
不一致がNC装置54に設けたCRT76に表示され
る。
【0036】前記7個の特徴について、3つのデータが
全て一致する場合は、更に、パンチ・ダイ対識別情報中
のクリアランス値とNCプログラム中のクリアランス値
との比較を行う。クリアランス値が不一致であれば上記
と同様に、その旨がCRTに表示される。なお、このク
リアランス値の一致は以下の条件式で判断することもで
きる。すなわち、パンチ・ダイ対識別情報中のパンチ寸
法(パンチ下端部の刃の寸法)およびダイ寸法(ダイ穴
の寸法)をXpおよびXdとし、NCプログラム中のク
リアランス値をcとし、許容値をδとするとき、前記X
p、Xdが、式、 Xp+c―δ≦Xd≦Xp+c+δ を満たす時、パンチ・ダイ対識別情報中のクリアランス
値とNCプログラム中のクリアランス値とは一致してい
る。
【0037】なお、前記比較部68は、特に、パンチ及
びダイの取付角度を比較する場合に、角位置比較部と称
される。
【0038】前記パンチ・ダイ対識別情報フィードバッ
ク部70は、前記パンチダイ対識別情報作成部66で作
成されたパンチ・ダイ対識別情報を前記中央制御装置6
0にフィードバックする。より詳細には、前記パンチ・
ダイ対識別情報は、後述する中央制御装置60に設けた
自動プログラム作成装置及び中央管理装置へフィードバ
ックされる。なお、前記パンチ・ダイ対識別情報作成部
66とパンチ・ダイ対識別情報フィードバック部70と
の間には、パンチ・ダイ対識別情報作成部66からのパ
ンチ・ダイ対識別情報に含まれるパンチ識別情報とダイ
識別情報の内容を比較しその内容が一致しているか否か
確認するパンチ・ダイ識別情報比較部を設けることも出
来る。不一致がある場合はその旨がCRT76に表示さ
れる。
【0039】図14は前記中央制御装置60の構成を示
すブロック図である。前記中央制御装置60は自動プロ
グラム作成装置(自動プログラミング装置)78と中央
管理装置80とを備えている。
【0040】自動プログラム作成装置78は、前記パン
チ・ダイ対識別情報フィードバック部70からのパンチ
・ダイ対識別情報を受け取る。そして、このパンチ・ダ
イ対識別情報に基づいて、タレットパンチプレス52の
タレット22、24に搭載されている工具(パンチ・ダ
イ)を認識し、このタレット22、24に搭載されてい
る工具をできるかぎり使用してNCプログラムを作成す
る。例えば図15に示す製品Wを製造する場合におい
て、30x20の穴H1を穴明け加工する場合を考える
(寸法の単位はmm、以下も同様)。この穴明けは、通
常、この穴の大きさより小さい辺を有する角型の刃形状
を有するパンチ及びそれに対応するダイ穴を有するダイ
による追い抜き加工(ニブリング加工)により行われる
が、従来の自動プログラミング装置によれば、タクトタ
イムを短縮する要請、仕上がり面の平面度を向上させる
要請等から、出来る限り大きい辺を有する角型の刃形状
を有するパンチ及びこれに対応するダイ穴を有すダイを
選択していた。しかし、この場合、選択したパンチ・ダ
イがタレット22、24に搭載されていないと、工具交
換の段取りが発生し加工のロスタイムが発生する。した
がって、この発明の自動プログラム作成装置では、前記
穴H1を加工するプログラムを作成する際、タクトタイ
ム、仕上がり面の平面度等を多少犠牲にしても、タレッ
ト22、24上に既に搭載されているパンチ・ダイを選
択する。たとえば、前記穴H1を加工する工具として1
0x10角の工具と15x15角の工具とが考えられ、
前者はタレットに搭載されているが後者はタレットに搭
載されていない場合、前記タクトタイム・仕上がり面の
平滑度からは15x15角の工具が好ましくとも、10
x10角の工具を選択する。
【0041】同様にして、穴H2、H3を加工するため
にタレット22、24に搭載されている工具(パンチ・
ダイ)が選択される。
【0042】前記中央管理装置80は、前記第1タレッ
トパンチプレス52を制御する第1パンチプレス用NC
装置54及び、第2タレットパンチプレス53を制御す
る第2パンチプレス用NC装置55及び、工具格納装置
56を制御する工具格納装置用NC装置58を一括して
管理する。
【0043】前記中央管理装置80は、前述したよう
に、前記パンチ・ダイ対識別情報フィードバック部70
からパンチ・ダイ対識別情報を受け取り、その記憶部に
記憶する。ところで前記フィードバック部70は、前記
第2パンチプレス用NC装置55および工具格納装置用
NC装置58にも設けてある。したがって、前記中央管
理装置80は、各フィードバック部70からのパンチ・
ダイ対識別情報を受け取り記憶することにより、前記第
1タレットパンチプレス52、第2タレットパンチプレ
ス53、工具格納装置56の全てに搭載又は格納されて
いる工具の位置を管理することができる。この管理情報
は、前記自動プログラミング装置78に供給される。自
動プログラミング装置78は、この管理情報に基づい
て、例えば第1パンチプレス52のNCプログラム作成
の際において、当該第1パンチプレス52に搭載されて
いない工具を使用せざるを得ない場合に、その交換工具
が、第2パンチプレスのどのステーションに搭載されて
いるか或いは工具格納装置のどの格納位置に格納されて
いるかをCRT等に表示する。
【0044】図16は、前記タレットパンチプレスシス
テムの全体動作を説明するフローチャートである。図1
6を参照するに、ステップs1で第1、第2タレットパ
ンチプレス52、53に搭載されている全てのパンチ・
ダイに取り付けられている識別媒体を、前記読み取り手
段38、40により読み取るとともに、前記工具格納装
置56に格納されている全てのパンチ・ダイに取り付け
られている識別媒体を前記読み取り手段38、40と同
様の装置により読み取り、全てのパンチ・ダイ識別情報
を前記中央管理装置80内の記憶部に記憶する。なお、
このステップs1において、図3に示したダイボディ4
6に取り付けたダイボディ識別媒体46bを読み取るこ
ともできる。このばあいには、図示しない例えば携帯型
の読み取り手段で識別媒体46bを読み取るのが望まし
い。
【0045】ステップs2で、前記第1タレットパンチ
プレス上に搭載されている工具(パンチ・ダイ)のリス
トを、自動プログラミング装置78のCRT画面上に表
示するか否かを判断する。表示する場合はステップs3
へ進み、前記CRT画面上に前記工具リストを表示す
る。工具表示を完了した後、ステップs4へ進む。な
お、前記ステップs2で工具リストを表示しないと判断
した場合は、直接ステップs4へ進む。
【0046】ステップs4で、自動プログラミング装置
78にて、例えば第1タレットパンチプレス用のNCプ
ログラムを作成する。その際に、前記ステップs3の工
具リストが表示されている場合は、この工具リストの表
示を参照しながらNCプログラムを作成する。この場
合、前記第1タレットパンチプレス52上に搭載されて
いる工具をできる限り選択してNCプログラムを作成す
る。これにより、NCプログラム作成後の工具交換の工
数を最小限にすることが出来る。なお、前記工具リスト
を表示しなかった場合は、第1パンチプレス上の搭載工
具とは独立にNCプログラムを作成する。
【0047】ステップs5で、前記ステップ4に於ける
NCプログラムの作成の際に、第1タレットパンチプレ
スに搭載されていないパンチ・ダイを少なくとも一つ選
択したか否かを判断し、イエスの場合はステップs6へ
進む。ステップs6で、前記NCプログラム作成の際に
選択された工具で前記第1タレットパンチプレスに搭載
(装着)されていない工具Txの工具識別情報を表示す
る。
【0048】ステップ7で、前記工具Txを検索するか
否かを判断し、イエスの場合はステップs8へ進む。ス
テップs8で、前記工具Txの搭載又は格納場所を、前
記前記ステップs1で記憶されたパンチ・ダイ識別情報
に基づいて検索すると共に、この検索結果をCRT等の
画面上に表示する。
【0049】ステップs9で、前記CRT画面上の表示
に基づいて、前記搭載又は格納場所から前記工具Txを
取り出し、前記第1タレットパンチプレスのタレット2
2、24に搭載し、ステップs10へ進む。
【0050】なおステップs7で、工具Txの検索を行
わない場合は、ステップs9へ進み、オペレータの記憶
等に基づいて、所定の搭載・格納場所から前記工具Tx
を取り出し前記第1タレットパンチプレスのタレット2
2、24上に搭載し、ステップs10へ進む。
【0051】前記ステップs5でノーの場合は直接ステ
ップs10へ進む。
【0052】ステップs10で、前記NCプログラムに
基づいて前記第1パンチプレス用NC装置54のパンチ
・ダイ対識別情報比較部68にて、第1タレットパンチ
プレス52上のパンチ・ダイの識別情報と、前記NCプ
ログラム上の工具情報とが一致しているか否かを確認す
る。この確認は、タレットパンチプレス52に搭載され
ていない工具を用いてNCプログラムを作成した場合
に、特に重要である。
【0053】すなわちこの場合には、ステップs9にお
いて手動で工具交換を行っており、この工具交換の際に
誤った工具(パンチ・ダイ)がタレット22、24上に
搭載されるおそれがあるからである。ステップs10
で、パンチプレス52上のパンチ・ダイの識別情報とN
Cプログラム上の工具情報との一致を確認すると、ステ
ップs11で、前記第1タレットパンチプレス52で穴
明け加工を実行し、ステップs12で全体動作を終了す
る。
【0054】図17は、図10の第1パンチプレス用N
C装置54及び中央制御装置60の第2実施例のブロッ
ク図である。この実施例の第1パンチプレス用NC装置
54及び中央制御装置60は、製品形状データに基づい
て、ワークにおいて加工が必要となる加工領域を決定す
る加工意図データを作成する加工意図データ作成部(加
工意図データ生成部)と、この加工意図データに基づい
て、前記加工領域を加工するための工具を選択する工具
選択部を有する。
【0055】より詳細には、前記自動プログラミング装
置78は、入力部82と、形状データ生成部84と、設
計意図データ付加部86と、形状・特徴データ付加部8
8と、加工意図データ生成部90とを備えている。
【0056】前記形状データ生成部84は、入力部82
を介して入力される画像データに基づいて製品の形状デ
ータを生成する。この形状データは、幾何要素(点、直
線、円、円弧等)の単なる集合である。例えば図15に
示す製品の場合、図18に示すように、前記形状データ
は直線L1―L13のデータと、円弧C1のデータと、
円C2のデータとから成っている。ここに例えば、直線
のデータは当該直線の両端の点の座標(x1、y1)、
(x2、y2)から成っており、円弧のデータは中心座
標(x0、y0)、半径R、円弧の開始角θ1、終端角
θ2とから成っている。
【0057】前記設計意図データ付加部86では、前記
形状データ生成部84から形状データが入力されるとオ
ペレータの操作によりこの形状データに設計意図データ
が付加される。この設計意図データは、板金設計図面と
して前記形状データを見た場合に、夫々の幾何要素に設
計者のどのような意図が込められているかを表現するも
のである。例えば前記図15、図18に示される製品の
場合、この設計意図データは以下のデータから成る。す
なわち、 直線L1−L6から成るループが外形を定義する旨のデ
ータ 直線L9−L12から成るループが定形穴を定義する旨
のデータ 円C2が定形穴を定義する旨のデータ 直線L7,L8及び円弧C1から成るループが異形穴を
定義する旨のデータ 直線L13が曲げ線を定義する旨のデータ 前記1―5のデータは、各ループまたは直線の意味をオ
ペレータが入力部82から入力することによっても作成
されが、自動的に生成することもできる。
【0058】前記形状特徴データ付加部88では、前記
設計意図データ付加部86からデータが入力されると、
オペレータの操作によりこのデータに基づいて更に形状
特徴データが付加される。この形状特徴データは、実際
に穴明け加工する観点から見たときの前記形状の特徴を
表すものである。前記図18の例の場合、形状特徴デー
タは以下のデータから成る。すなわち、 直線L1,L2,L3,L6の外側部分を直線穴明け加
工する旨のデータ 直線L1とL2の角部A1及び直線L2とL3の角部A
2、直線L3とL4の角部A3、直線L4とL5の角部
A4、直線L5とL6の角部A5にジョイント部を形成
する旨のデータ(ここで、ジョイント部とは、直線L1
−L6から成る外形ループの外側を完全に穴明け加工し
てしまうと、製品が母材から切り離されてしまい、タレ
ットパンチプレスからの製品搬出が困難となるのに鑑
み、前記角部のみを残して穴明け切断した場合に、前記
角部に残り、製品を母材と結合する部分を言う)。
【0059】直線L9−L12から成るループの内側を
角穴加工する旨のデータ 円C2の内側を丸穴加工する旨のデータ 直線L7,L8及び円弧C1から成るループの内側を異
形穴加工する旨のデータ 前記1―5のデータも、各部位を指定する度にその部位
に関連する特徴をオペレータが入力部82から入力する
ことによっても作成されるが、自動的に生成することも
できる。
【0060】前記加工意図データ生成部90では、オペ
レータの操作により前記形状特徴データ付加部からのデ
ータに基づいて「加工意図データ」を生成する。「加工
意図データ」とは、所定のNCプログラムを作成するた
めの直前のデータであって、工具の指定は行われていな
いデータである。図15、図18の例の場合、この加工
意図データは、以下の通りである(図19参照)。
【0061】領域R1: 加工意図:線割付(外周切断) 加工パターン:追い抜き 位置・範囲・抜き方向: 追い抜き開始位置=直線L1上の点A5から点A1方向
へジョイント量分Wだけ移動した点、 追い抜き終了位置=直線L1上の点A1から点A5方向
へジョイント量分Wだけ移動した点、 追い抜きの幅=5mm以上10mm以下 加工順:穴加工より後 領域R2: 加工意図:線割付(外周切断) 加工パターン:追い抜き 位置・範囲・抜き方向: 追い抜き開始位置=直線L2上の点A1から点A2方向
へジョイント量分だけ移動した点、 追い抜き終了位置=直線L2上の点A2から点A1方向
へジョイント量分だけ移動した点、 追い抜きの幅=5mm以上10mm以下 加工順:穴加工より後 領域R3: 加工意図:線割付(外周切断) 加工パターン:追い抜き 位置・範囲・抜き方向: 追い抜き開始位置=直線L3上の点A2から点A3方向
へジョイント量分だけ移動した点、 追い抜き終了位置=直線L3上の点A3から点A2方向
へジョイント量分だけ移動した点、 追い抜きの幅=5mm以上10mm以下 加工順:穴加工より後 領域R4: 加工意図:コーナーL加工 加工パターン:一方抜き潰し 位置・範囲・抜き方向: 一方向抜き潰し開始位置=(線L4とL5から成る)コ
ーナーLの点A3から点A5方向へジョイント量分だけ
移動した点をx座標とし、コーナーLの点A4から点A
5方向へジョイント量分だけ移動した点をy座標ととす
る点 一方向抜き潰し終了位置=コーナーL上の点A5 抜き方向:コーナーL上の点A3から点A5の方向 加工順:穴加工より後 領域R5: 加工意図:線割付(外周切断) 加工パターン:追い抜き 位置・範囲・抜き方向: 追い抜き開始位置=直線L6上の点A4から点A5方向
へジョイント量分だけ移動した点、 追い抜き終了位置=直線L6上の点A5から点A4方向
へジョイント量分だけ移動した点、 追い抜きの幅=5mm以上10mm以下 加工順:穴加工より後 領域R6: 加工意図:異形穴 加工パターン:扇形単発抜き 工具指定:No.1 位置・範囲・抜き方向: 単発抜きの基準位置=異形穴上の点P7 加工順:外形より先 領域R7: 加工意図:丸穴 加工パターン:単発抜き又は一種類の工具で菊花状抜き
潰し 位置・範囲・抜き方向: 中心位置=丸穴の円の中心点 範囲= 丸穴の半径と等しい円の内側 抜き方向=円の内から外 加工順:外形より先 領域R8: 加工意図:角穴 加工パターン:単発抜き又は一列抜きか又は折り返し抜
き潰し 位置・範囲・抜き方向: 単発抜き基準位置=長方形の中心の点 単発抜き大きさ= 角穴状の点A11と点A13を対角
とする長方形の内側 一列抜き、折り返し抜き潰し開始位置=角穴上の点A1
1 一列抜き、折り返し抜き潰し終了位置=角穴上の点A1
3 抜き方向=角穴上の点A11から点A10の方向 加工順:外形より先 上記から理解されるように、領域6の加工については、
入力部82からの工具指定により工具の指定がされてい
るが、その他の領域の加工については工具の指定はされ
ていない。
【0062】上記の構成の自動プログラミング装置によ
れば、形状データから、この形状の製品を穴明加工によ
り製造するためのNCプログラムを作成するための直前
のデータであって、工具の指定がほとんど行われていな
い「加工意図データ」を作成することができる。
【0063】前記第1パンチプレス用NC装置54に
は、前記パンチ識別情報記憶部62、ダイ識別情報記憶
部64、パンチ・ダイ対識別情報作成部66、パンチ・
ダイ対識別情報比較部68のほかに、工具データ付加部
(工具選択部)96及び加工軌跡データ付加部(加工軌
跡決定部)98を備えたNCプログラム作成部100が
設けてある。
【0064】より詳細には、工具データ付加部96で
は、前記加工意図データ生成部90から中央管理装置8
0を介して加工意図データが入力されると、前記パンチ
・ダイ対識別情報作成部66からの情報及び当該工具デ
ータ付加部96自体に予め格納された工具使用上の諸注
意事項を参照して、加工意図データ中の加工領域R1〜
R6、R8に対して適宜の工具(パンチ・ダイ対)をデ
ータを付加する(すなわち、各加工領域R1〜R6、R
8に対して適宜の工具を選択し割り付ける)。その際、
できるだけ、第1パンチプレス52のタレット22、2
4上に搭載されている工具を選択するのが好ましい。ま
た前記R7の円形穴加工に際しては、仕上がりが奇麗に
成るようにニブリングの必要の無い一回のパンチで加工
できる工具が好ましい。更にR1―R5、R8での追い
抜き加工及び抜き潰し加工に際しては、加工所要時間を
短縮するように、できるだけ大きい寸法の工具を選択す
る一方、最終パンチ加工の切断寸法が小さく成りすぎて
片荷重が発生することの無いよう考慮して工具が選択さ
れる。その他、図示しないが、予め記憶しておいた各工
具の使用回数データを参照し、仕上がりが奇麗になるよ
うに新しい工具を選択することもできる。或いは反対
に、工具管理工数削減のために使用回数の多い工具を先
に使用し、かかる工具を使い切ってしまうこともでき
る。
【0065】前記加工軌跡データ付加部98では、前記
工具データ付加部96からのデータが入力されると、オ
ペレータの操作により、加工軌跡データが付加される。
加工軌跡データとは、領域R4、R8などにおいて、図
20A、Bに示すように加工軌跡が複数種類存在する場
合にその加工軌跡を特定するデータである。
【0066】前記NCプログラム作成部100では、前
記加工軌跡データ付加部98におけるデータに基づいて
最終的に前記第1タレットパンチプレス用NCプログラ
ムを作成する。
【0067】図21は、前記第2実施例の自動プログラ
ミング装置・パンチプレス用NC装置を備えたタレット
パンチプレスシステムにおいて、第1タレットパンチプ
レス用NCプログラムを作成する手続を説明するフロー
チャートである。すなわち、ステップs30で形状デー
タを生成し、ステップs31で設計意図データを付加
し、ステップs32で形状特徴データを付加し、ステッ
プs33で加工意図データを生成し、ステップs34で
加工領域R1〜R6、R8に対して工具データを付加す
る(すなわち各加工領域R1〜R6、R8に対して工具
を選択し割付ける)。このステップs34では、図16
で示された実施例の場合と同様、前記第1タレットパン
チプレス52のタレット22、24に既に装着されてい
る工具をできるだけ選択する。第1タレットパンチプレ
ス52のタレットに装着されていない工具を選択した場
合は、その工具の識別番号等を記憶しておく。
【0068】続いてステップs35で抜き潰し加工領域
に対して工具軌跡データを付加し、ステップs36でN
Cプログラムを作成する。
【0069】ステップs37で、ステップ34における
工具データ付加の際に第1タレットパンチプレスに搭載
(装着)されていない工具を少なくとも一つ選択したか
否かを判断し、搭載されていない工具を少なくとも一つ
選択した場合は、ステップs38へ進む。ステップs3
8で、前記選択した工具で第1パンチプレスに搭載され
ていない工具の前記識別番号等を表示する。ステップ3
9で、図16におけるステップs7−s8と同様の方法
で前記工具の格納場所を検索し(なお工具の格納場所の
情報は、図16のステップs1と同様の方法で予めNC
装置54又は中央管理装置80に記憶されている)、検
索場所から前記工具を取り出し、取り出した工具を第1
タレットパンチプレスに搭載する。そしてステップ40
でこのNCプログラム作成を終了する。
【0070】ステップ37で、ノーの場合は直ちにステ
ップ40に進みこのNCプログラム作成を終了する。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように此の発明によれば、
パンチ支持部材上のパンチとダイ支持部材上のダイとが
相互に異なる場合これを確実に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施例が適用されるタレットパンチ
プレスの説明図である。
【図2】前記タレットパンチプレスの上下タレットに、
パンチ・ダイが搭載される態様を表したものである。
【図3】パンチ・ダイにパンチ識別媒体及びダイ識別媒
体を取り付ける態様を説明する説明図である。
【図4】パンチ・ダイにパンチ識別媒体及びダイ識別媒
体を取り付ける態様を説明する説明図である。
【図5】パンチ・ダイにパンチ識別媒体及びダイ識別媒
体を取り付ける態様を説明する説明図である。
【図6】パンチ・ダイにパンチ識別媒体及びダイ識別媒
体を取り付ける態様を説明する説明図である。
【図7】パンチ・ダイにパンチ識別媒体及びダイ識別媒
体を取り付ける態様を説明する説明図である。
【図8】パンチ・ダイにパンチ識別媒体及びダイ識別媒
体を取り付ける態様を説明する説明図である。
【図9】パンチ・ダイにパンチ識別媒体及びダイ識別媒
体を取り付ける態様を説明する説明図である。
【図10】タレットパンチプレスシステムのブロック図
である。
【図11】パンチ又はダイの外周の4カ所に識別媒体を
取り付ける態様を示す概略図である。
【図12】パンチ又はダイが、タレット上に3トラック
で搭載される態様を表す概略図である。
【図13】パンチプレス用NC装置の詳細ブロック図で
ある。
【図14】中央制御装置の詳細ブロック図である。
【図15】製品の一例の概略図である。
【図16】図10のシステムの動作を示すフローチャー
トである。
【図17】図10におけるパンチプレス用NC装置及び
中央制御装置の第2の実施例の詳細ブロック図である。
【図18】図17の装置における各部の動作を説明する
ための説明図である。
【図19】図17の装置における各部の動作を説明する
ための説明図である。
【図20】図17の装置における各部の動作を説明する
ための説明図である。
【図21】図17の装置の動作を示すフローチャートで
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B23Q 15/00 B23Q 15/00 A

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のパンチ(26)を支持するパンチ
    支持部材(22)と、 前記各パンチに対応する複数のダイ(28)を支持する
    ダイ支持部材(24)と、 を有するパンチプレスにして、 各パンチ、ダイにはそれぞれ、各工具を識別するための
    パンチ識別情報及びダイ識別情報を表す識別媒体(3
    4、36)が取り付けられ、 前記パンチに取り付けられたパンチ識別媒体(34)か
    らパンチ識別情報を読み取るためのパンチ識別媒体読み
    取り装置(38)、及び前記ダイに取り付けられたダイ
    識別媒体(36)からダイ識別情報を読みとるためのダ
    イ識別媒体読み取り装置(40)を備え、 前記パンチ識別媒体読み取り装置及びダイ識別媒体読み
    取り装置からのパンチ識別情報及びダイ識別情報を相互
    に比較する比較部(68)を備えるパンチプレス。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のパンチプレスにして、
    前記パンチ識別情報及びダイ識別情報を、タレット上の
    パンチ、ダイの取付位置と相互に関連づけて記憶するパ
    ンチ・ダイ対識別情報記憶手段(66)を有しているこ
    とを特徴とするパンチプレス。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のパンチプレスにして、
    前記比較部(68)は、パンチプレスを数値制御するた
    めの数値制御装置(54)内に設けられており、かつ、
    前記比較部は、数値制御装置内へ入力される数値制御プ
    ログラム中で指定される使用工具の工具識別情報と前記
    読み取り装置(38、40)からのパンチ識別情報・ダ
    イ識別情報とを比較することを特徴とするパンチプレ
    ス。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のパンチプレスにして、
    前記比較部(68)は、数値制御プログラム中で指定さ
    れる使用工具の工具識別情報に含まれるクリアランス値
    に基づいて、前記パンチ支持部材(22)、ダイ支持部
    材(24)に支持されたパンチ、ダイが所望のクリアラ
    ンス値を有しているか否かを判定することを特徴とする
    パンチプレス。
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