JPH1128530A - せん断加工装置 - Google Patents
せん断加工装置Info
- Publication number
- JPH1128530A JPH1128530A JP19644197A JP19644197A JPH1128530A JP H1128530 A JPH1128530 A JP H1128530A JP 19644197 A JP19644197 A JP 19644197A JP 19644197 A JP19644197 A JP 19644197A JP H1128530 A JPH1128530 A JP H1128530A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- elastic body
- shearing
- punch
- die
- stock
- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【課題】可動型と固定型を用いてせん断加工をする場
合、良好なせん断面を得る。 【解決手段】可動型を弾性体で付勢することによって、
せん断加工時の可動型の速度を大きくする。
合、良好なせん断面を得る。 【解決手段】可動型を弾性体で付勢することによって、
せん断加工時の可動型の速度を大きくする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、せん断加工装置に
関するものである。少し詳しく言えば、プレス機械に一
対の可動型と固定型とで構成される型を装着して、板材
である素材をせん断加工することによってせん断面が良
好、すなわちせん断面が滑らかなブランクを得る装置に
関するものである。
関するものである。少し詳しく言えば、プレス機械に一
対の可動型と固定型とで構成される型を装着して、板材
である素材をせん断加工することによってせん断面が良
好、すなわちせん断面が滑らかなブランクを得る装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】せん断面の状態は、せん断速度、すなわ
ち可動型の速度が大きい程、そしてプレス機械の剛性が
低いほど良いとされている。
ち可動型の速度が大きい程、そしてプレス機械の剛性が
低いほど良いとされている。
【0003】他方、せん断加工における可動型の移動
量、すなわち変移量とせん断抵抗との関係は、図5のよ
うになる。可動型の移動量は、通常、プレス機械のスラ
イドの下降量、すなわち変移量に相当する。
量、すなわち変移量とせん断抵抗との関係は、図5のよ
うになる。可動型の移動量は、通常、プレス機械のスラ
イドの下降量、すなわち変移量に相当する。
【0004】図4において、スライドが下降して、可動
型が板材である素材に接触してからせん断抵抗が増加
し、最大せん断抵抗を過ぎて板材でのせん断部に割れが
発生し、急激にせん断抵抗が減少してせん断加工が終わ
る。
型が板材である素材に接触してからせん断抵抗が増加
し、最大せん断抵抗を過ぎて板材でのせん断部に割れが
発生し、急激にせん断抵抗が減少してせん断加工が終わ
る。
【0005】その後の抵抗は、せん断加工によって得ら
れたブランク材を固定型に押し込むための押し込み力の
みである。
れたブランク材を固定型に押し込むための押し込み力の
みである。
【0006】この一般的なせん断抵抗の変化を、説明を
容易にするため直線で図式化したのが図5である。
容易にするため直線で図式化したのが図5である。
【0007】図5において、Aは前記割れが発生する
点、Bはせん断加工が終了した点を示す。図5の場合の
プレス機械は、せん断加工に要する荷重によって0.5
mm変形することを示している。このせん断加工に要す
る荷重を、以下、単にせん断荷重、このときの変形量
を、以下、単に伸び量と呼ぶ。一方、プレス機械によっ
ては、前記0.5mmが2.5mmになることもある。
点、Bはせん断加工が終了した点を示す。図5の場合の
プレス機械は、せん断加工に要する荷重によって0.5
mm変形することを示している。このせん断加工に要す
る荷重を、以下、単にせん断荷重、このときの変形量
を、以下、単に伸び量と呼ぶ。一方、プレス機械によっ
ては、前記0.5mmが2.5mmになることもある。
【0008】これらの場合のせん断加工における可動型
の速度を、以下に算出して比較してみる。
の速度を、以下に算出して比較してみる。
【0009】説明を解り易くするために、プレス機械を
1本の棒と見做す。棒の長さを mm、縦弾性係数をE
kg/mm2、重力の加速度を9810mm/s2、単位
体積の重量をγkg/mm3とすると、棒の縦振動数f
は、f=(1/2 )×(Eg/γ)1/2 で示すこと
が出来る。
1本の棒と見做す。棒の長さを mm、縦弾性係数をE
kg/mm2、重力の加速度を9810mm/s2、単位
体積の重量をγkg/mm3とすると、棒の縦振動数f
は、f=(1/2 )×(Eg/γ)1/2 で示すこと
が出来る。
【0010】上記の式に =2000mm、E=210
00kg/mm2、γ=7.85×10-6kg/mm3を
代入すると、f=1280.7となる。ここで、棒の縦
振動を大略サインカーブであるとすると、棒が縦振動し
て、棒の前記伸び量が無くなり、棒の長さが =200
0mmになるまでの時間、すなわち復帰時間は、 t=(1/1280.7)÷(90°/360°)=
1.95×10-4s となる。この場合の可動型の平均速度は、0.5/t=
2561mm/sである。
00kg/mm2、γ=7.85×10-6kg/mm3を
代入すると、f=1280.7となる。ここで、棒の縦
振動を大略サインカーブであるとすると、棒が縦振動し
て、棒の前記伸び量が無くなり、棒の長さが =200
0mmになるまでの時間、すなわち復帰時間は、 t=(1/1280.7)÷(90°/360°)=
1.95×10-4s となる。この場合の可動型の平均速度は、0.5/t=
2561mm/sである。
【0011】同様にして、伸び量が2.5mmの場合、
棒が2.5mm伸びた状態から0.5mmだけ復帰し、
伸びが2mmの状態になるまでの時間は、 t=(1/1280.7)×(36.9°/360°)
=0.8×10-4s となるから、復帰時間は0.8×10-4sで、平均速度
は6247mm/sとなり、伸び量が大きい場合の方が
速度が大きいことが判る。
棒が2.5mm伸びた状態から0.5mmだけ復帰し、
伸びが2mmの状態になるまでの時間は、 t=(1/1280.7)×(36.9°/360°)
=0.8×10-4s となるから、復帰時間は0.8×10-4sで、平均速度
は6247mm/sとなり、伸び量が大きい場合の方が
速度が大きいことが判る。
【0012】従来、せん断面の状態はプレス機械の毎分
回転数、すなわちプレス機械のSPM及びプレス機械の
剛性によって左右されていた。
回転数、すなわちプレス機械のSPM及びプレス機械の
剛性によって左右されていた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、可動
型と固定型を用いてせん断加工をする場合、良好なせん
断面を得ることである。
型と固定型を用いてせん断加工をする場合、良好なせん
断面を得ることである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明においては、可動
型を弾性体で付勢することによって、せん断加工時の可
動型の速度を積極的に大きくする。
型を弾性体で付勢することによって、せん断加工時の可
動型の速度を積極的に大きくする。
【0015】
【発明の実施の形態】図1と図2に、本発明の第1実施
例を示す。図1において、上ダイセット2はプレス機械
のスライドに装着され、下ダイセット3はプレス機械の
ボルスタに装着される。
例を示す。図1において、上ダイセット2はプレス機械
のスライドに装着され、下ダイセット3はプレス機械の
ボルスタに装着される。
【0016】上ダイセット2に、パンチ4が昇降自在に
設けられている。上ダイセット2にパンチガイド5が固
定され、パンチ4はパンチガイド5で案内されている。
設けられている。上ダイセット2にパンチガイド5が固
定され、パンチ4はパンチガイド5で案内されている。
【0017】上ダイセット2にブロック7が固定され、
弾性体6がブロック7とパンチ4との間に伸縮自在に組
み込まれている。
弾性体6がブロック7とパンチ4との間に伸縮自在に組
み込まれている。
【0018】下ダイセット3に、ダイ9が固定されてい
る。ダイ9は、前記パンチ4に対向している。パンチ4
に係合させてストリッパ8が設けられている。
る。ダイ9は、前記パンチ4に対向している。パンチ4
に係合させてストリッパ8が設けられている。
【0019】素材1は、上ダイセット2、下ダイセット
3等で構成される型でスライドの運動に伴ってせん断加
工され、ブランクが得られる。この実施例においては、
パンチ4が可動型でダイ9が固定型に相当する。
3等で構成される型でスライドの運動に伴ってせん断加
工され、ブランクが得られる。この実施例においては、
パンチ4が可動型でダイ9が固定型に相当する。
【0020】図1は、パンチ4が素材1に食い込み弾性
体6が圧縮されている状態を示している。図2は、図1
に続く状態を示している。すなわち、パンチ4は下降
し、弾性体6は伸び、素材1のせん断加工は終了してい
る。
体6が圧縮されている状態を示している。図2は、図1
に続く状態を示している。すなわち、パンチ4は下降
し、弾性体6は伸び、素材1のせん断加工は終了してい
る。
【0021】図1における各部材の、具体的仕様を以下
に開示する。素材1は厚さ6mm、材質はSPHC、パ
ンチ4の直径は50mm、最大荷重は50tfである。
弾性体6は直径18mm、長さ30mmで2本使用し、
材質はSKH51である。弾性体6は最大荷重時に0.
56mm圧縮変形され、縦振動数はf=42690、弾
性体6の伸び量が0になるまでの平均速度は95626
mm/sであった。
に開示する。素材1は厚さ6mm、材質はSPHC、パ
ンチ4の直径は50mm、最大荷重は50tfである。
弾性体6は直径18mm、長さ30mmで2本使用し、
材質はSKH51である。弾性体6は最大荷重時に0.
56mm圧縮変形され、縦振動数はf=42690、弾
性体6の伸び量が0になるまでの平均速度は95626
mm/sであった。
【0022】図3は、本発明の第2実施例を示す。この
第2実施例においては、弾性体12等がプレス機械のス
ライド10に内装されている。スライド10にスライド
側受圧板11が固定され、スライド10下面に上ダイセ
ット2が固定され、上ダイセット2にブロック3が昇降
自在に内装されている。スライド側受圧板11とブロッ
ク3との間に弾性体12が伸縮自在に組み込まれてい
る。
第2実施例においては、弾性体12等がプレス機械のス
ライド10に内装されている。スライド10にスライド
側受圧板11が固定され、スライド10下面に上ダイセ
ット2が固定され、上ダイセット2にブロック3が昇降
自在に内装されている。スライド側受圧板11とブロッ
ク3との間に弾性体12が伸縮自在に組み込まれてい
る。
【0023】上ダイセット2にパンチガイド5が固定さ
れ、パンチガイド5に案内されてパンチ4が昇降自在に
設けられている。
れ、パンチガイド5に案内されてパンチ4が昇降自在に
設けられている。
【0024】他方、プレス機械のボルスタに下ダイセッ
ト3が固定され、下ダイセット3にダイ9が固定され、
ダイ9は前記パンチ4に対向している。パンチ4に係合
させてストリッパ8が設けられている。
ト3が固定され、下ダイセット3にダイ9が固定され、
ダイ9は前記パンチ4に対向している。パンチ4に係合
させてストリッパ8が設けられている。
【0025】前述のせん断荷重と伸び量は、素材の厚
さ、材質によって相異するため、各種長さの弾性体12
を準備しておく。さらに、使用する弾性体12の本数を
決め、ブロック13の高さ方向の寸法を調整して、弾性
体12の圧縮応力が200kg/mm2以下になるよう
にする。
さ、材質によって相異するため、各種長さの弾性体12
を準備しておく。さらに、使用する弾性体12の本数を
決め、ブロック13の高さ方向の寸法を調整して、弾性
体12の圧縮応力が200kg/mm2以下になるよう
にする。
【0026】以上の実施例においては、弾性体としてピ
ンを使用したが、同様の弾性が得られるばね、ゴム等を
使用しても良い。
ンを使用したが、同様の弾性が得られるばね、ゴム等を
使用しても良い。
【0027】なお、部材の配置の都合で、上記実施例に
おいては可動型を弾性体で直接付勢する構造としたが、
可動型と弾性体との間に動力を伝達するためのカム、レ
バーなどの部材を介在させても良い。
おいては可動型を弾性体で直接付勢する構造としたが、
可動型と弾性体との間に動力を伝達するためのカム、レ
バーなどの部材を介在させても良い。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、せん断加工を行う際、
プレス機械のSPMや剛性に左右されることなく、良好
なせん断面が得られる。
プレス機械のSPMや剛性に左右されることなく、良好
なせん断面が得られる。
【図1】本発明の第1実施例における型の縦断面図
【図2】同じく、型の作動説明図
【図3】本発明の第2実施例におけるスライド及び型の
縦断面図
縦断面図
【図4】せん断抵抗の説明図
【図5】せん断抵抗の説明図
1は素材、2は上ダイセット、3は下ダイセット、4は
パンチ、5はパンチガイド、6は弾性体、7はブロッ
ク、8はストリッパ、9はダイ、10はスライド、11
はスライド側受圧板、12は弾性体、13はブロック、
である。
パンチ、5はパンチガイド、6は弾性体、7はブロッ
ク、8はストリッパ、9はダイ、10はスライド、11
はスライド側受圧板、12は弾性体、13はブロック、
である。
Claims (4)
- 【請求項1】一対の可動型と固定型とで構成される型を
用いたせん断加工において、前記可動型をせん断加工時
に付勢する弾性体を設け、せん断加工時の可動型の速度
を大きくすることを特徴とするせん断加工装置。 - 【請求項2】請求項1において、前記弾性体を可動型部
に設けたことを特徴とするせん断加工装置。 - 【請求項3】請求項1において、前記弾性体をプレス機
械のスライド部に設けたことを特徴とするせん断加工装
置。 - 【請求項4】請求項1において、前記弾性体はピンであ
ることを特徴とするせん断加工装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19644197A JPH1128530A (ja) | 1997-07-07 | 1997-07-07 | せん断加工装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19644197A JPH1128530A (ja) | 1997-07-07 | 1997-07-07 | せん断加工装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1128530A true JPH1128530A (ja) | 1999-02-02 |
Family
ID=16357883
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19644197A Pending JPH1128530A (ja) | 1997-07-07 | 1997-07-07 | せん断加工装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1128530A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102357589A (zh) * | 2011-09-20 | 2012-02-22 | 无锡锡山安达防爆电气设备有限公司 | 百叶窗冲模 |
KR101421465B1 (ko) * | 2012-10-24 | 2014-07-24 | 주식회사 미래기연 | 냉재 제조장치 |
CN105642732A (zh) * | 2016-03-29 | 2016-06-08 | 南通超达装备股份有限公司 | 平碰式刀口产品防止露白的方法 |
-
1997
- 1997-07-07 JP JP19644197A patent/JPH1128530A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102357589A (zh) * | 2011-09-20 | 2012-02-22 | 无锡锡山安达防爆电气设备有限公司 | 百叶窗冲模 |
KR101421465B1 (ko) * | 2012-10-24 | 2014-07-24 | 주식회사 미래기연 | 냉재 제조장치 |
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