JPH11283872A - 電気二重層キャパシタ - Google Patents

電気二重層キャパシタ

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JPH11283872A
JPH11283872A JP11002225A JP222599A JPH11283872A JP H11283872 A JPH11283872 A JP H11283872A JP 11002225 A JP11002225 A JP 11002225A JP 222599 A JP222599 A JP 222599A JP H11283872 A JPH11283872 A JP H11283872A
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JP
Japan
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electric double
layer capacitor
double layer
separator
thickness
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Application number
JP11002225A
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English (en)
Inventor
Manabu Kazuhara
学 数原
Kazuya Hiratsuka
和也 平塚
Katsuharu Ikeda
克治 池田
Takeshi Kawasato
健 河里
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
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  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】内部抵抗が低く、単位体積あたりの容量が大き
く電圧保持性に優れる電気二重層キャパシタの提供。 【解決手段】炭素質電極からなる正極と負極との間に、
厚さ20〜60μmかつ密度0.30〜0.55g/c
3 のセルロース紙を1枚以上含む複数枚のシートを重
ねてなるセパレータを配置して素子を形成し、該素子に
非水系電解液を含浸させてなる電気二重層キャパシタ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高出力、高エネル
ギ密度で、電圧保持性に優れる非水系電気二重層キャパ
シタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電気二重層キャパシタの正極と負
極との間に配置されるセパレータとしてはポリエチレン
不織布、ポリプロピレン不織布、ポリエステル不織布、
クラフト紙、レーヨン繊維・サイザル麻繊維混抄シー
ト、マニラ麻シート、ガラス繊維シート等が知られてい
る(特開平9−45586、特開平1−304719
等)。セパレータの役割は、正極と負極の間を電気的に
絶縁する一方、充放電に伴って起きる電解液中のイオン
の移動を円滑化することにある。
【0003】近年、大電流充放電用の電気二重層キャパ
シタが注目されている。ところが、ポリエチレン不織布
等のセパレータは電解液の吸液性と保液性が低いため、
イオン伝導度が低いので電気二重層キャパシタの内部抵
抗が大きくなる。そのため、電気二重層キャパシタに対
し瞬時の大電流放電を行うと、電圧降下が大きく実用的
でなかった。
【0004】また、従来の紙からなるセパレータは耐熱
性、引張強度に優れているので、太陽電池とのハイブリ
ッド電源のように大電流放電をしない電源用途に使用さ
れる電気二重層キャパシタ用としては有効な場合もあ
る。しかし、大電流充放電用であって、かつ電解液が非
水系である電気二重層キャパシタに従来の紙のセパレー
タを用いた場合は、イオン透過性が不充分である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】大電流充放電用の電気
二重層キャパシタでは、低抵抗化と単位体積あたりの容
量(以下容量密度という)の増大が望まれているため、
セパレータを極力薄くする必要がある。同時に、電解液
の吸液性と保液性の点から、セパレータは空隙率が高い
必要がある。しかし、空隙率が高い紙からなるセパレー
タを薄くすると、正極と負極との間の絶縁性が不充分と
なってミクロ的にショートし、自己放電しやすくなった
り、キャパシタの製造歩留まりが低下するおそれがあ
る。
【0006】そこで本発明は、耐熱性、イオン透過性に
優れるとともに、薄くても強度が高くかつ電極間を充分
に絶縁できるセパレータを用いることにより、電気二重
層キャパシタの低抵抗化と高容量化を実現することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、炭素質電極か
らなる正極と負極との間にセパレータを配置して素子を
形成し、該素子に非水系電解液を含浸させてなる電気二
重層キャパシタにおいて、前記セパレータは複数枚のシ
ートからなり、かつ該複数枚のシートの1枚以上が、厚
さ20〜60μmかつ密度0.30〜0.55g/cm
3 のセルロース紙であることを特徴とする電気二重層キ
ャパシタを提供する。
【0008】本発明におけるセパレータは、複数枚のシ
ートにより構成される。複数枚のシートのうち、1枚以
上のシートは、厚さが20〜60μmで密度が0.30
〜0.55g/cm3 のセルロース紙である。厚さが2
0μm未満では強度が弱く、取扱いが難しい。厚さが6
0μmを超えると、複数枚重ねて又は他の紙等のシート
を重ねてセパレータを構成したとき、電気二重層キャパ
シタの容量密度を充分に高くできない。セパレータは、
厚さの異なるセルロース紙を複数枚重ねて構成してもよ
いが、同じ厚さのセルロース紙を複数枚重ねて構成する
ときは、1枚のセルロース紙の厚さは30〜50μmが
好ましい。
【0009】また、密度が0.30〜0.55g/cm
3 であるセルロース紙は空隙率が高く、電解液の吸液
性、保液性に優れる。密度が0.30g/cm3 未満で
あると、セルロース紙の強度が低く取扱いが難しい。密
度が0.55g/cm3 を超えると電解液の吸液性、保
液性が不充分であり、イオン透過性が不充分である。好
ましくは、0.35〜0.50g/cm3 の範囲が採用
される。
【0010】また、上記セルロース紙の空隙率は、原料
と密度により一義的に決まるものであるが、上記セルロ
ース紙は空隙率が60〜90%であることが好ましく、
65〜85%であるとさらに好ましい。
【0011】電解液を吸液、保液するために充分な空隙
率を有する低密度のセルロース紙は、厚さが例えば10
0μm以下であると電気二重層キャパシタの容量密度は
高くできるがピンホールを有しやすい。したがって電気
二重層キャパシタのセパレータとして100μm以下の
セルロース紙1枚のみを使用すると、そのピンホールに
よりショートすることがあり、自己放電が起こりやす
い。
【0012】一方本発明では、例えば複数枚のセルロー
ス紙を重ねる場合は、隣り合う2枚のセルロース紙の間
に隙間が生じる。電解液はこの隙間に保持されるので、
同じ材質、同じ密度かつ同じ厚さのセパレータであって
も、セルロース紙1枚で構成されるよりセルロース紙2
枚で構成される方が電解液の保液性に優れる。また、材
質と厚さが同じで同程度の保液性を有するセルロース紙
セパレータを得るには、2枚で構成した方が1枚で構成
するよりも高密度のセルロース紙を使用できる。
【0013】密度が高ければ、厚さが薄くても1枚のセ
ルロース紙がピンホールを有する確率は低くなる。ま
た、1枚のセルロース紙がピンホールを有していても、
複数枚重ねることによりセパレータとしてのピンホール
が生じる確率はきわめて低い。したがって、自己放電が
起こらなくなり電気二重層キャパシタの製造歩留まりを
高められる。すなわち、同じ厚さのセパレータであって
も、1枚のセルロース紙からなるセパレータに比べ複数
枚のセルロース紙からなるセパレータはピンホールを有
する確率が低くて自己放電しにくい。
【0014】本発明において、セパレータは2〜3枚の
シートからなることが好ましい。シートの枚数が多すぎ
るとセパレータは厚くなり、電気二重層キャパシタの容
量密度は低くなる。また、複数枚のシートを重ねたセパ
レータの厚さは、40〜120μmであることが好まし
い。40μm未満では電極間のショートを充分に防止で
きないおそれがあり、120μmを超えると電気二重層
キャパシタの容量密度が小さくなる。より好ましくは5
0〜100μmである。
【0015】また、セパレータを構成する複数枚のシー
トは、厚さが20〜60μmかつ密度0.30〜0.5
5g/cm3 のセルロース紙以外はセルロース紙であっ
てもセルロース繊維以外の材質からなるシートであって
もいずれも好ましく使用できる。他の材質からなるシー
トとしては、例えばポリエチレン不織布、ポリプロピレ
ン不織布、ポリエステル不織布、クラフト紙、マニラ麻
シート、ガラス繊維シート等が挙げられる。
【0016】シートがすべてセルロース紙からなる場合
は、セパレータを構成するセルロース紙は全てが同じ特
性を有していてもよいが、特性の異なるものが組み合わ
されてもよい。この場合、複数枚のセルロース紙のすべ
てが厚さ20〜60μmかつ密度0.30〜0.55g
/cm3 の特性(以下、この特性を有するセルロース紙
をセルロース紙Aという)を有していてもよいが、この
範囲外の特性を有するセルロース紙と組み合わせてもよ
い。
【0017】特に厚さ10〜35μmかつ密度0.56
〜0.70g/cm3 の高密度で薄いセルロース紙(以
下、この特性を有するセルロース紙をセルロース紙Bと
いう)をセルロース紙Aに組み合わせることが好まし
い。この場合、セルロース紙Aは密度が低く空隙率が高
いので電解液を保持する役割を有する。一方セルロース
紙Bは高密度であるため、電極間を絶縁しショートを防
止する役割を有する。
【0018】セルロース紙Bは、厚さが10μm未満で
あると強度が弱く取り扱いが難しいので好ましくない。
厚さが35μmを超えると、高密度であるため電解液を
充分に保液できないのでセパレータの抵抗が増大し、電
気二重層キャパシタの抵抗が増大するので好ましくな
い。セルロース紙Bの密度は、0.56g/cm3 未満
では電極間の絶縁が充分にできないおそれがあり、0.
70g/cm3 を超えると電解液をほとんど保液できず
電気二重層キャパシタの抵抗が増大するのでいずれも好
ましくない。セルロース紙Bは、厚さが10〜30μm
であるとより好ましい。また、密度は0.58〜0.6
5g/cm3 であるとより好ましい。
【0019】セルロース紙Aとセルロース紙Bは、それ
ぞれ1枚ずつ使用して2枚重ねのセパレータとすること
が好ましい。また、2枚のセルロース紙Aで1枚のセル
ロース紙Bを挟んだ3枚重ねのセパレータとすると、セ
パレータの厚さは厚くなり電気二重層キャパシタの容量
密度の点では不利になるが、電解液の保持性は高まる。
【0020】セルロース紙Aとセルロース紙Bのより好
ましい組み合わせとしては、セルロース紙Aは厚さが3
5〜50μmで密度が0.30〜0.45g/cm3
あり、セルロース紙Bは厚さが10〜35μmで密度が
0.58〜0.65g/cm3 である組み合わせであ
る。
【0021】本発明において、セパレータを構成するセ
ルロース紙は特に限定されず、レーヨン繊維からなる抄
紙、セルロースとガラス繊維の混抄紙等がいずれも使用
できる。セルロース紙Aは、再生セルロース繊維を叩解
してなる繊維を50重量%以上含んで抄造されてなる紙
であることが特に好ましい。ここで原料となる再生セル
ロース繊維は、高重合度の再生セルロース繊維や溶剤紡
糸レーヨン等の、通常の抄紙工程に設置された叩解機で
叩解可能な再生セルロース繊維である。
【0022】叩解可能な再生セルロース繊維は、叩解処
理することにより均一にフィブリル化され、かつ柔軟性
が増加する。したがって、この繊維を50重量%以上含
んで抄造された紙は引張強度に優れている。また、叩解
処理されてフィブリル化された繊維はきわめて緻密であ
りかつフィブリルの断面はほぼ真円状であるので、この
繊維を50重量%以上含んで抄造された紙をセパレータ
に使用すると、イオン透過性に優れ低抵抗となる。再生
セルロース繊維を叩解してなる繊維は65重量%以上で
あるとより好ましく、80重量%以上であるとさらに好
ましい。叩解の程度は、JIS−P8121に規定され
るカナダ標準ろ水度(以下、CSF値という)が0〜6
00mlとなるまで叩解することが好ましい。
【0023】叩解された再生セルロース繊維に配合する
他の材料は特に限定されず、マニラ麻、サイザル麻、ク
ラフトパルプ等の繊維がいずれも使用できる。また、こ
れらの材料は、再生セルロース繊維の叩解の程度に応じ
て叩解してから使用することが好ましい。
【0024】本発明におけるセパレータは、例えば以下
のようにして得られる。まず、数mmに裁断した叩解可
能な再生セルロース繊維を叩解機により適度に叩解す
る。他方、混合原料となる繊維も同様にして適度に叩解
した後、再生セルロース繊維が50重量%以上含まれる
ように適宜混合して所定の厚さの紙を抄造する。このよ
うにして得られた紙を複数枚重ねるか又は他の方法で得
られるセルロース紙等のシートと重ねて、正極と負極と
の間に配置されるセパレータとして使用する。
【0025】セルロース紙は、通常3〜10重量%の水
分を含有している。非水系電解液を有する電気二重層キ
ャパシタの場合は、漏れ電流を低減し、高耐電圧を確保
するには、この水分を除去することが好ましい。セルロ
ース紙をセパレータとして使用するときは、セルロース
紙に含有される水分は1重量%以下であることが好まし
い。
【0026】水分を効率よく除去するためには、セパレ
ータを正極と負極の間に配置させる前にあらかじめ90
〜250℃で加熱することが好ましい。特に大容量の電
気二重層キャパシタとするためには、電極(正極又は負
極)とセパレータとが密接して交互に積層されている構
造の素子を有することが好ましいが、電極とセパレータ
により素子を形成した後では効率よい水分除去が難し
い。
【0027】熱処理温度が90℃未満であると、セルロ
ース紙中の水分の除去が不充分となり、漏れ電流の低減
等の効果が低くなる。250℃を超えるとセルロース紙
自体の熱分解が開始して強度が低下したり水分が発生す
るおそれがある。より好ましい熱処理温度は120〜2
30℃である。熱処理時間は熱処理温度との関係により
適宜選択されるが、通常3秒以上である。
【0028】熱処理の方法としては、加熱したヒータへ
の接触、赤外線照射、加熱空気雰囲気中での放置等の方
法が適宜選択される。セルロース紙は通常巻回された状
態で入手されるが、巻回された状態では加熱により短時
間で効果的に脱水することは困難である。緊密に重ねな
い状態で加熱すると、効果的に脱水ができるので好まし
い。具体的には、セルロース紙の巻回物を乾燥雰囲気中
で加熱しながら巻き直して脱水したセルロース紙巻回物
を作製したり、あらかじめセルロース紙巻回物からセル
ロース紙シートを複数枚切断し、セルロース紙シートど
うしが緊密に重ならないように例えば耐熱性スペーサ網
を介在させて加熱して脱水してもよい。
【0029】1枚のセパレータを構成する複数枚のシー
トは正極と負極の間に配置する前にあらかじめ重ねてあ
ることが好ましい。複数枚のシートが全てセルロース紙
からなるときは、上記の熱処理のときに重ねてもよい。
あらかじめ複数枚のセルロース紙を重ねていない巻回物
を巻きなおす場合は、複数個の巻回物から引き出した複
数枚のセルロース紙を重ねて熱処理した後に重ねた状態
で巻回すればよい。
【0030】本発明の電気二重層キャパシタは、電極は
正極、負極とも炭素材料を主成分とする炭素質電極から
なり、電極と電解液との界面に形成される電気二重層に
電荷を蓄積することを原理としている。電気二重層キャ
パシタの容量を大きくするためには炭素材料の比表面積
は大きいことが好ましく、炭素質電極は比表面積700
〜2500m2 /gの炭素材料と有機バインダとからな
ることが好ましい。
【0031】炭素材料としては活性炭、カーボンブラッ
ク、ポリアセン等が使用できる。炭素質電極には必要に
応じて導電性を高めるために導電材を添加してもよい。
炭素材料は、有機バインダを加えてシート状に成形され
て金属集電体と接合され、炭素質電極と集電体が一体化
した電極体が形成される。また、炭素質電極は炭素質材
料と有機バインダを含む液の塗工等により金属集電体上
に直接形成されてもよい。
【0032】上記の炭素質電極に含まれる有機バインダ
としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロ
エチレン、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂等が
好ましい。また、金属集電体としては、アルミニウム、
ステンレス鋼等の箔、網等が使用できる。特にアルミニ
ウムが軽量かつ低抵抗であるので好ましい。
【0033】電気二重層キャパシタに用いられる電解液
には水系電解液と非水系電解液とがあるが、耐電圧は水
系で約0.8V、非水系で約2.5Vである。電気二重
層キャパシタの静電エネルギは耐電圧の2乗に比例する
ので、エネルギ密度の点からは非水系電解液を使用した
方が約9倍大きくできるので好ましい。
【0034】本発明の電気二重層キャパシタの非水系電
解液の溶質としては、R1234+ 又はR12
34+ (ただし、R1 、R2 、R3 、R4 はそ
れぞれ独立に炭素数1〜6のアルキル基。)で表される
第4級オニウムカチオンと、BF4 -、PF6 -、CF3
3 -、AsF6 -、N(SO2 CF32 -、ClO4 -のア
ニオンとからなる塩のいずれか1種又は2種以上を混合
したものが好ましい。
【0035】また、非水系電解液に使用される有機溶媒
としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネ
ート、ブチレンカーボネート等の環状カーボネート、ジ
メチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエ
チルカーボネート等の鎖状カーボネート、アセトニトリ
ル、スルホラン及びスルホラン誘導体等が好ましい。特
にプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジ
メチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエ
チルカーボネート、アセトニトリル、スルホラン及びメ
チルスルホランからなる群から選ばれる1種以上が好ま
しい。
【0036】本発明の電気二重層キャパシタの形状とし
ては、一対の長尺状の電極体を長尺状のセパレータを介
して巻回して素子を形成し、該素子に非水系電解液を含
浸させて有底円筒型のケースに収容してなる円筒型、及
び矩形の電極体を正極体及び負極体としてセパレータを
介して複数交互に積層して素子を形成し、該素子に非水
系電解液を含浸させて有底角型ケースに収容してなる角
型等が大容量が得られるので好ましい。
【0037】
【実施例】[例1]溶剤紡糸レーヨンをCSF値が20
mlとなるまで叩解し、これを用いて厚さ40μm、密
度0.40g/cm3 の紙を抄造した。破断強度は0.
70kg/cm幅であった。この紙は水分を7重量%含
有していた。この紙を5cm×7cmに切断し、2枚重
ねてあらかじめ空気中で150℃にて1時間乾燥して脱
水し、水分含量を1重量%以下とし、セパレータとし
た。
【0038】比表面積1500m2 /gの活性炭80重
量%、カーボンブラック10重量%、ポリテトラフルオ
ロエチレン10重量%の組成のシート状に成形された電
極(電極面積24cm2 、電極厚さ0.15mm)を、
リード端子を有する幅4cm、高さ6cm、厚さ50μ
mの矩形アルミニウム箔の片面に導電性接着剤を介して
接合し、加熱して接着剤を熱硬化させてさらに200℃
で乾燥し、電極体とした。
【0039】露点50℃のグローブボックス内で上記電
極体2枚を、上記脱水されたセパレータを介して電極面
が対向するように重ねた。この積層体を厚さ2mm、幅
5cm、高さ7cmの2枚のガラス製挟持板で挟持し、
キャパシタ素子を形成した。電極体とセパレータの合計
の厚さは0.48mmであった。次いで、この素子を2
00℃で3時間真空加熱することにより、さらに電極中
の不純物と水分を除去した。
【0040】電解液としては、プロピレンカーボネート
に1.5mol/lのトリエチルモノメチルアンモニウ
ムテトラフルオロボレートを溶解した溶液を用いた。上
記素子にこの電解液を真空含浸させて、ステンレス鋼製
容器に収容して密閉して電気二重層キャパシタセルとし
た。電流密度20mA/cm2 で初期の直流抵抗と容量
を求め、電圧2.5Vにて100時間充電した後開回路
とし、100時間後のセルの電圧を測定して保持電圧と
した。初期抵抗と初期容量と保持電圧を表1に示す。さ
らに、60℃で1000時間、電圧2.5Vを印加した
後の容量と抵抗を測定したところ、それぞれ11.9
F、0.26Ωであった。
【0041】[例2]溶剤紡糸レーヨンをCSF値が1
00mlとなるまで叩解した繊維を70重量%と、マニ
ラ麻を叩解した繊維を30重量%との割合で混合して、
厚さ50μm、密度0.35g/cm3 の紙を抄造し
た。このセルロース紙の破断強度は0.96kg/cm
幅であった。この紙を2枚重ねてセパレータとし、あら
かじめ200℃で1時間乾燥して水分含量を1重量%以
下とした以外は例1と同様にキャパシタ素子を組み立て
た。上記素子を用いた以外は例1と同様にして電気二重
層キャパシタセルを作製し、例1と同様に初期抵抗と初
期容量と保持電圧を測定した。結果を表1に示す。
【0042】[例3]溶剤紡糸レーヨンをCSF値が3
0mlとなるまで叩解し、これを用いて厚さ20μm、
密度0.63g/cm3 の紙を抄造した。破断強度は
1.40kg/cm幅であった。この紙と例1で得られ
た紙を1枚ずつ重ねてセパレータとした以外は例1と同
様にキャパシタ素子を組み立てた。上記素子を用いた以
外は例1と同様にして電気二重層キャパシタセルを作製
し、例1と同様に初期抵抗と初期容量と保持電圧を測定
した。結果を表1に示す。
【0043】[例4]セルロース紙の予備乾燥を行わな
かった以外は例1と同様にして電気二重層キャパシタ素
子を組み立てた。上記素子を用いた以外は例1と同様に
して電気二重層キャパシタセルを作製し、例1と同様に
初期抵抗と初期容量と保持電圧を測定した。結果を表1
に示す。
【0044】[例5(比較例)]溶剤紡糸レーヨンをC
SF値が20mlとなるまで叩解し、これを用いて厚さ
80μm、密度0.40g/cm3 の紙を抄造した。破
断強度は1.30kg/cm幅であった。この紙1枚の
みでセパレータを構成した以外は例1と同様にキャパシ
タ素子を組み立てた。上記素子を用いた以外は例1と同
様にして電気二重層キャパシタセルを作製し、例1と同
様に初期抵抗と初期容量と保持電圧を測定した。結果を
表1に示す。
【0045】[例6(比較例)]溶剤紡糸レーヨンをC
SF値が20mlとなるまで叩解し、これを用いて厚さ
40μm、密度0.68g/cm3 の紙を抄造した。破
断強度は1.20kg/cm幅であった。この紙2枚を
セパレータとして用いた以外は例1と同様にキャパシタ
素子を組み立てた。上記素子を用いた以外は例1と同様
にして電気二重層キャパシタセルを作製し、例1と同様
に初期抵抗と初期容量と保持電圧を測定した。結果を表
1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、内部抵抗が低く、自己
放電が少なくて電圧保持性に優れ、容量密度が高い電気
二重層キャパシタが得られる。また、本発明におけるセ
パレータは巻回する際に必要な引張強度を有しており、
巻回型の電気二重層キャパシタも容易に作製できる。本
発明による電気二重層キャパシタは、特に放電容量が5
0〜20000F、又は放電電流が1〜1000Aの大
容量、大電流向けの巻回型及び積層型電気二重層キャパ
シタに好適である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素質電極からなる正極と負極との間にセ
    パレータを配置して素子を形成し、該素子に非水系電解
    液を含浸させてなる電気二重層キャパシタにおいて、前
    記セパレータは複数枚のシートからなり、かつ該複数枚
    のシートの1枚以上が、厚さ20〜60μmかつ密度
    0.30〜0.55g/cm3 のセルロース紙であるこ
    とを特徴とする電気二重層キャパシタ。
  2. 【請求項2】前記複数枚のシートは、いずれもセルロー
    ス紙からなる請求項1に記載の電気二重層キャパシタ。
  3. 【請求項3】セパレータには、前記厚さ20〜60μm
    かつ密度0.30〜0.55g/cm3 のセルロース紙
    よりも厚さが薄く、厚さ10〜35μmかつ密度0.5
    6〜0.70g/cm3 のセルロース紙が含まれる請求
    項1又は2に記載の電気二重層キャパシタ。
  4. 【請求項4】前記厚さ20〜60μmかつ密度0.30
    〜0.55g/cm3 のセルロース紙は、再生セルロー
    ス繊維を叩解してなる繊維を50重量%以上含んで抄造
    されてなる請求項1、2又は3に記載の電気二重層キャ
    パシタ。
  5. 【請求項5】炭素質電極が比表面積700〜2500m
    2 /gの炭素材料と有機バインダとからなり、非水系電
    解液の溶質がR1234+ 又はR123
    4+ (ただし、R1 、R2 、R3 、R4 はそれぞれ独
    立に炭素数1〜6のアルキル基である。)で表される第
    4級オニウムカチオンと、BF4 -、PF6 -、CF3 SO
    3 -、AsF6 -、N(SO2 CF32 -又はClO4 -のア
    ニオンとからなる塩であり、非水系電解液の溶媒がプロ
    ピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチル
    カーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカ
    ーボネート、アセトニトリル、スルホラン及びメチルス
    ルホランからなる群から選ばれる1種以上である請求項
    1、2、3又は4に記載の電気二重層キャパシタ。
  6. 【請求項6】セパレータが、あらかじめ90〜250℃
    で熱処理された後に正極と負極との間に配置されてなる
    請求項1、2、3、4又は5に記載の電気二重層キャパ
    シタ。
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