JPH1128358A - 脱硝用触媒およびその再生方法 - Google Patents
脱硝用触媒およびその再生方法Info
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Abstract
くく、再生頻度を大幅に減少させることができる脱硝用
触媒および大量の薬液を必要とせず、しかも再生労力の
低減を図ることができる簡便な脱硝用触媒の再生方法を
提供する。 【解決手段】(1) バナジウム化合物を含有する燃焼排ガ
スに用いる酸化チタン含有アンモニア接触還元脱硝用触
媒において、触媒表面層に、触媒内部のバナジウム化合
物の含有量よりも高い濃度でバナジウム化合物を含有す
る表面層を有している脱硝用触媒。(2) 前記触媒の表面
層の密度が内部の密度より小さい脱硝用触媒。(3) 燃焼
排ガス中のバナジウム含有ダストが付着した(2) 記載の
脱硝用触媒の表面層に無機粒子を衝突させ、該表面層の
少なくとも一部を摩耗させて表面層に付着したバナジウ
ム化合物を除去する脱硝用触媒の再生方法。
Description
の再生方法に係り、特にバナジウム化合物を高濃度に含
有する排ガス中で使用した場合に、触媒のSO2 酸化率
の上昇を抑制することができる脱硝用触媒およびSO2
酸化率が上昇した触媒を容易に再生することができる脱
硝用触媒の再生方法に関する。
うち、オリマルジョン、重油などの燃焼排ガス中には、
多量の硫黄酸化物(SOx)および窒素酸化物(NO
x)のほか、バナジウム(V)化合物を高濃度で含有す
るダストが含まれるのが通例である。これらの排ガス中
の窒素酸化物をアンモニアで還元除去する脱硝装置で
は、排ガスやダストに含まれるV化合物が酸化チタン系
脱硝触媒の表面に多量に付着するという現象が生じる。
触媒表面に付着したV化合物はSO2 をSO3 に酸化す
る反応活性が高く、多量のSO3 を生成して後流機器を
腐食するとともに、大気中に放出されて公害を引き起こ
す。このため脱硝触媒に付着したV化合物を除去して再
生するための種々の試みがなされており、具体的な方法
としては、水や蓚酸など薬液でV化合物を溶解して除去
する方法(特開昭54−10294)、触媒表面の付着
物を摩耗させて除去する方法(特願平07−21623
5)などが知られている。
合物を除去する方法は、大量の薬液が必要であることに
加え、オリマルジョンや高硫黄含有重油などのV化合物
含有率の高い燃料を用いた場合には触媒へのVの蓄積速
度が大きく、再生が頻繁に必要であるなどの実用上大き
な問題を抱えている。また触媒表面を摩耗させてV化合
物を除去する方法は、乾式であることや条件によっては
脱硝装置を運転したまま実施できるなどの利点がある
が、付着したV化合物は触媒表面に強固に付着し、また
触媒内部にその一部が拡散した状態にあるため、全部摩
耗させて除去することはきわめて困難であった。またこ
の場合にも触媒の再生が頻繁に必要であった。このよう
に従来の再生では再生が頻繁に必要な上、再生設備が大
がかりになるという問題を有していた。
は、上記従来技術の問題を解決し、V化合物が付着して
もSO2 酸化率が上昇しにくい触媒を提供することによ
り再生頻度を大幅に減少させることができる脱硝用触媒
を提供することにある。また本発明の第2の課題は、大
量の薬液を必要とせず、しかも再生労力の低減を図るこ
とができる簡便な脱硝用触媒の再生方法を提供すること
にある。
媒のSO2 酸化率の増大は付着ダストに含まれるV化合
物が触媒内部に移動し、触媒内部の酸化チタンの作用に
よりその酸化活性が増大することにより生じることに着
目し、触媒表面に高V含有量層を設けてV化合物の触媒
表面から内部への侵入を阻止することにより、SO2 酸
化率の増大を防止できること、および触媒表面層の密度
を内部の密度よりも小さくすることにより、表面層に付
着したV化合物を容易に除去し、再生できることを見い
出し、本発明に到達したものである。すなわち、本発明
で特許請求される発明は以下のとおりである。
ガスに用いる酸化チタン含有アンモニア接触還元脱硝用
触媒において、触媒表面に、触媒内部のバナジウム化合
物の含有量よりも高い濃度でバナジウム化合物を含有す
る表面層を有していることを特徴とする脱硝用触媒。 (2)前記触媒の内部が、酸化チタンと、酸化モリブデ
ンおよび/または酸化タングステンとを有することを特
徴とする(1) 記載の脱硝用触媒。 (3)前記触媒の表面層が、酸化チタンと、酸化モリブ
デンおよび/または酸化タングステンと、酸化バナジウ
ムとを有することを特徴とする(1) または(2) に記載の
脱硝用触媒。 (4)前記触媒の表面層および内部が、酸化チタンと、
酸化モリブデンおよび/または酸化タングステンと、酸
化バナジウムとを有することを特徴とする(1) 記載の脱
硝用触媒。 (5)少なくとも2枚の網状無機繊維基材の間およびそ
の網目間に酸化チタンと酸化モリブデンおよび/または
酸化タングステンとを主成分とする酸化物が埋め込まれ
た板状成形体の上に、バナジウムを含有する触媒表面層
を形成したことを特徴とする(1) 〜(4) のいずれかに記
載の脱硝用触媒。 (6)前記触媒の表面層の密度が内部の密度より小さい
ことを特徴とする(1) 〜(5) のいずれかに記載の脱硝用
触媒。 (7)燃焼排ガス中のバナジウム含有ダストが付着した
(6) 記載の脱硝用触媒の表面層に無機粒子を衝突させ、
該表面層の少なくとも一部を摩耗させて表面層に付着し
たバナジウム化合物を除去することを特徴とする脱硝用
触媒の再生方法。
在するので、内部にまでV化合物が入っていかないた
め、酸化率上昇が抑制される。またV化合物の拡散が防
止される。排ガス中のV化合物が触媒表面に付着してS
O2 酸化率が増大する原因の1つは、付着したV化合物
を含むダストのSO2 の酸化活性が高いためであるが、
これよりもさらに大きな原因は、付着ダストなどからV
化合物が酸化チタン系触媒内部に侵入することにある。
酸化チタン系触媒をV含有率の大きい排ガスの脱硝に使
用した場合、まず触媒表面にV化合物が付着し、その後
熱による拡散や脱硝装置の起動停止時にV化合物が潮解
して触媒内部にしみ込んでV化合物が酸化チタン上に移
動する。図2はこの様子を模式的に示したものであり、
図3はV移動後の触媒のVの断面方向の分布を示したも
のである。一般に酸化チタン上に存在するV化合物は酸
化チタンの作用により活性化され、酸化活性が大幅に向
上することが知られており、上記触媒の場合にも移動し
たV化合物が活性化され、ダスト中に存在するときより
遥かに高いSO2 酸化活性を示すようになる。
たように触媒表面が高いV含有量の触媒成分で被覆され
ており、V化合物含有ダストはこのV含有率の高い表面
層と接することになる。一方、V化合物の触媒内への熱
拡散による移動は、ダストと触媒成分中のV濃度差が大
きいほど起こり易いことが知られている。従って、ダス
トと接触する触媒表面層中のV含有率を所定値以上に高
めた本発明の触媒ではV化合物の触媒内部への熱拡散は
きわめて小さく、V含有ダストが触媒表面に堆積しても
SO2 酸化率の上昇がほとんど起こらない。
層内にV化合物が侵入したとしても、表面層中のTiO
2 には吸着容量以上のV化合物がすでに吸着されている
ため、侵入したV化合物がTiO2 に吸着される量はわ
ずかである。このため、多量のV化合物がダストから移
動して触媒表面層のV濃度が高くなったとしても、該V
化合物がTiO2 により活性化されることはなく、従っ
て、SO2 酸化活性の増加の度合いは小さくなる。ここ
で吸着容量とは、表面層のTiO2 がそれ以上V化合物
を吸着することができない飽和容量をいう。
入を確認するために、V含有率の高いダストを含む排ガ
ス中で本発明の脱硝用触媒を使用し、V化合物が触媒中
にどの程度侵入したかをX線マイクロアナライザを用い
て触媒断面方向で調べたが、V化合物の侵入深さは数十
μm以下であった。これにより、触媒表面層にさらに大
量のV化合物が付着してSO2 酸化率が許容値より高く
なったとしても、V化合物は触媒表面層に留まり、触媒
内部には侵入しないことが確認された。また本発明にお
ける触媒の表面層の密度が内部の密度より小さい脱硝用
触媒では、ダストが表面層に付着してもダストの付着強
度が小さいため剥離され易い性状となる。このため、ダ
ストが付着した表面層にシリカや燃焼灰の粗粒等の無機
微粒子を衝突させることにより、薬液などを使用するこ
となく容易に付着ダストを剥離させ、V化合物を除去
し、再生することができる。
化合物を含有する燃焼排ガスに用いる酸化チタン含有ア
ンモニア接触還元脱硝用触媒であり、触媒表面層に、触
媒中の酸化チタンの吸着容量以上で、かつ触媒内部のV
化合物含有量よりも高い濃度でV化合物を含有する表面
層を有している。触媒内部にはV化合物が含有されてい
ても含有されていなくてもよく、V化合物が含有されて
いる場合には、触媒表面層のV化合物含有量より低い含
有量となるように調節することが必要である。触媒の内
部は、通常、酸化チタン(TiO 2 )、酸化チタンとモ
リブデン(Mo)酸化物、酸化チタンとタングステン
(W)酸化物、またはこれらの酸化物とバナジウム
(V)酸化物を主成分とし、公知の方法によりハニカム
状または板状体に成形される。この触媒成形体には、基
材として網状無機繊維布帛、メタルラス等を使用するこ
とができる。網状無機繊維としては、ガラス繊維等を使
用することができ、この場合には、少なくとも2枚の網
状無機繊維布帛の間およびその網目間に酸化チタン等の
酸化物を埋め込んで板状成形体とすることが好ましい。
モリブデンおよび/または酸化タングステンと、酸化バ
ナジウムとを有し、そのV含有量は、触媒中の酸化チタ
ンの吸着容量以上で、かつ触媒内部のV化合物よりも高
い含有量であるが、通常は、TiO2 に対して4〜20
原子%とするのが好ましく、より好ましくは5〜15原
子%である。触媒表面層のV含有量が前記吸着容量未満
では、排ガス中のV化合物が表面層に侵入した場合に侵
入したV化合物が酸化チタンにより活性化されてSO2
酸化活性が増加する。また触媒表面層のV含有量を内部
のそれよりも高い濃度にすることにより、表面層に付着
したダスト中のV化合物が表面層内部、さらには触媒内
部に侵入するのを抑制することができる。
成形体の表面に、粉末状または水を分散媒とするスラリ
の形で付着させて形成することができる。例えば、ハニ
カム状または板状の湿式成形体がまだ湿った状態の時点
で上記高V触媒成分粉末と接触させて付着させるか、成
形後の湿った状態または一旦焼成したものに、上記触媒
スラリをコーティングまたは転着することにより形成す
ることができる。表面層の付着量は、Vの付着防止効果
およびダストの剥離性の点から5〜200g/m2 が好
ましく、より好ましくは50〜100g/m2 であり、
厚みとして0.1mm以下とするのが好ましく、より好ま
しくは0.025〜0.075mmである。このようにし
て得られた触媒全体のV含有量は、被処理排ガスの種類
により異なるが、SO2 酸化が問題となる場合には1.
0重量%以下とするのが好ましく、より好ましくは0.
5重量%以下である。また、排ガスにSO2 が含まれて
おらずSO2 酸化が問題にならない場合には触媒のV含
有量には制限はないが、1重量%以下でも充分な性能が
得られる。
い触媒表面層の密度を内部の密度より小さくすることが
好ましい。これにより触媒表面にV含有ダストが付着し
た場合でも、該表面に鉄砂、酸化ケイ素粒子等の無機微
粒子を衝突させることにより、付着したV含有ダスト層
を剥離、除去し、容易に再生することができる。このよ
うな触媒は、例えば、ハニカム基材や板状基材などの各
種基材表面に触媒成分を塗布して成形する湿式成形法に
おいては、高V含有触媒成分ペーストまたはスラリを、
湿式成形時におけるペーストの水分含有量より高い水分
になるように調製し、これを成形体表面に塗布またはウ
オッシュコーティングなどの手段で覆い、乾燥等を施し
て得ることができる。触媒内部に対する触媒表面層の密
度はダストの剥離を容易にするという点から、1.5〜
2.0とするのが好ましい。
が、本発明はこれらの例に限定されるものではない。な
お、例中の%は特に限定しない限り重量%を意味する。 実施例1 酸化チタン粉末20kgにモリブデン酸アンモニウム
((NH4 )6 ・Mo7 O 24・4H2 O)を2.3kg、
無機繊維(商品名カオウール)を3.3kgとに水を加え
てニーダで混練し、水分32%の基材用ペーストを調製
した。一方、繊維径9μmのEガラス性繊維1400本
の捻糸を10本/インチの粗さで平織りした網状物にチ
タニア40%、シリカゾル20%、ポリビニールアルコ
ール1%のスラリを含浸し、150℃で乾燥して剛性を
持たせ触媒基材を得た。
ーストを置き、圧延ローラを通過させた後、12時間大
気中で風乾後500℃で2時間焼成し、酸化チタンと酸
化モリブデンとからなる厚み1.2mmの板状触媒を得
た。これとは別に、酸化チタン粉末20kgにモリブデン
酸アンモニウム((NH4)6 ・Mo7 O24・4H
2 O)を2.5kg、メタバナジン酸アンモニウム2.3
3kg、蓚酸3.0kgとに水を加えてニーダで混練してペ
ースト状にしたものを直径3mmの柱状に造粒後、流動層
乾燥器で乾燥、500℃で2時間焼成し、続いてハンマ
ーミルで粉砕して1μm以下の粒子が50%以上の含ま
れる触媒粉末を得た(V含有量:3.56%)。
て水分60%のスラリとし、該スラリを刷毛を用いて上
記板状触媒の表面に触媒成分の付着量が100g/m2
になるように塗布し、その後150℃で乾燥して本発明
の脱硝用触媒を得た。この脱硝用触媒の表面層の厚みは
約0.06mmであった。触媒の平均V含有量は0.32
%であった。また触媒の密度は内部が2.1g/cm3 、
表面層が1.6g/m2 であった。
バナジン酸アンモニウムの添加量を2.33kgから1.
2kg、4.66kgおよび7.00kgにそれぞれ変えた以
外は実施例1と同様の方法で本発明の脱硝用触媒を得
た。この場合の表面層のV含有量は各々1.78%、
7.12%および10.68%であり、また触媒の平均
V含有量は各々0.16%、0.64%、0.96%で
あった。
媒を用いた。 比較例2〜5 酸化チタン粉末20kgにモリブデン酸アンモニウム
((NH4 )6 ・Mo7 O 24・4H2 O)を2.5kg、
メタンバナジン酸アンモニウムを各々0.21kg、0.
11kg、0.42kg、0.63kg、および蓚酸3.0kg
とに水を加えてニーダで混練してペースト状にしたもの
を直径3mmの柱状に造粒後、流動層乾燥器で乾燥、50
0℃で2時間焼成し、続いてハンマーミルで粉砕して1
μm以下の粒子が50%以上含まれる触媒粉末を得た。
この粉末20kgに無機繊維3kgと水を加えてニーダで混
練し、水分32%の基材用ペーストを各々調製した。こ
の基材用ペーストを実施例1と同様の方法で無機繊維基
材2枚を用い、圧延ローラで塗り込んみ、これを12時
間大気中で風乾後500℃で2時間焼成し、V化合物が
触媒全体に分布した各々の板状触媒を得た。この板状触
媒のV含有量は各々0.32%、0.16%、0.64
%、0.96%であった。
等モルのパラタングステン酸アンモニウム((NH4 )
10・W12O41・5H2 O)を用いた以外は実施例1と同
様にして本発明の脱硝用触媒を得た。
に等モルのパラタングステン酸アンモニウムを使用した
以外は比較例2と同様の方法で平均V含有量が0.32
%である触媒を得た。
用した高V含有スラリを刷毛を用いて触媒表面に塗り、
乾燥後500℃で2時間焼成して触媒の表面に高V触媒
層が形成された本発明の脱硝用触媒を得た。触媒の平均
V含有量は各々0.64%、0.48%、0.96%、
1.28%であった。
〜6の触媒について、V化合物の付着が触媒性能に及ぼ
す影響を調べるため、これらの触媒をオリマルジョンの
燃焼灰(V2 O 5 含有量がVとして8.9%)の中に埋
め込み、大気中350℃で20時間、25℃で湿度90
%の恒温恒湿の条件で20時間の繰り返しを10サイク
ル行う加速劣化試験を行った。試験前後の各触媒につい
て表1の条件で脱硝率および表2の条件でSO2 酸化率
を測定し、それらの結果を表3にまとめて示した。また
図4には、実施例1〜4と比較例2〜5の触媒につい
て、試験前後におけるV含有量とSO2 酸化率の関係を
図示した。
明の触媒は初期性能が高く、初期SO2 酸化率が低く優
れたものである。またV付着に関する加速試験後のSO
2 酸化率の上昇割合が比較例に較べ格段に小さく、V含
有量の高い燃料の燃焼排ガス用脱硝触媒として好適であ
ることは確認された。また比較例2〜5の触媒表面に高
V含有触媒成分層を被覆した実施例6〜9の触媒では、
比較例2〜5の触媒と比較すると、初期性能では大差が
ないが、実施例触媒の加速試験後のSO2 酸化率はいず
れも低く、SO2 酸化率の上昇が顕著に抑制されている
ことがわかる。以上の結果から、本発明の脱硝用触媒
は、V化合物含有ダストによるSO2 酸化率の上昇を起
こしにくいきわめて優れた特徴を有する触媒であること
がわかった。
了した実施例6〜9および比較例2〜5の触媒テストピ
ース(100mm×100mm)に、高さ30cmから粒径4
8〜32メッシュの鉄砂4kgを徐々に落下させ、V化合
物層を剥離する試験を行い、その後、上記の条件でSO
2 酸化率を測定し、その結果を表3に示した。本発明に
なる触媒のSO2 酸化率は鉄砂を落下させて再生するこ
とにより初期に近い値まて戻ったが、比較例の触媒のS
O2 酸化率は高いままであった。これは本発明の触媒で
は表面に水分の多いスラリを用いて付着せしめた低密度
の被覆層にV化合物が付着しており、鉄砂の落下で簡単
に剥がされて取り除かれたためである。このように本発
明の触媒は、触媒表面を乾式で摩耗させることにより上
昇したSO2 酸化率を低減できる触媒であることが確認
された。
用いるボイラなどの排ガス脱硝に用いても、脱硝触媒表
面にV化合物が移動しにくく、たとえ移動した場合でも
V化合物がTiOにより活性化されないため、付着V化
合物によるSO2 酸化率の上昇速度を抑制することがで
き、再生処理の頻度を大幅に低減することが可能にな
る。また、触媒のSO2 酸化活性がV付着により上昇し
た場合であっても、触媒表面層の密度が小さいため、ダ
ストの付着強度が弱く、無機粒子を衝突させることによ
り容易にV化合物を除去することが可能である。
した図。
4…V化合物の拡散した触媒層、5…触媒。
Claims (7)
- 【請求項1】 バナジウム化合物を含有する燃焼排ガス
に用いる酸化チタン含有アンモニア接触還元脱硝用触媒
において、触媒表面に、触媒内部のバナジウム化合物の
含有量よりも高い濃度でバナジウム化合物を含有する表
面層を有していることを特徴とする脱硝用触媒。 - 【請求項2】 前記触媒の内部が、酸化チタンと、酸化
モリブデンおよび/または酸化タングステンとを有する
ことを特徴とする請求項1記載の脱硝用触媒。 - 【請求項3】 前記触媒の表面層が、酸化チタンと、酸
化モリブデンおよび/または酸化タングステンと、酸化
バナジウムとを有することを特徴とする請求項1または
2に記載の脱硝用触媒。 - 【請求項4】 前記触媒の表面層および内部が、酸化チ
タンと、酸化モリブデンおよび/または酸化タングステ
ンと、酸化バナジウムとを有することを特徴とする請求
項1記載の脱硝用触媒。 - 【請求項5】 少なくとも2枚の網状無機繊維基材の間
およびその網目間に酸化チタンと酸化モリブデンおよび
/または酸化タングステンとを主成分とする酸化物が埋
め込まれた板状成形体の上に、バナジウムを含有する触
媒表面層を形成したことを特徴とする請求項1〜4のい
ずれかに記載の脱硝用触媒。 - 【請求項6】 前記触媒の表面層の密度が、内部の密度
より小さいことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに
記載の脱硝用触媒。 - 【請求項7】 燃焼排ガス中のバナジウム含有ダストが
付着した請求項6に記載の脱硝用触媒の表面層に、無機
粒子を衝突させ、該表面層の少なくとも一部を摩耗させ
て表面層に付着したバナジウム化合物を除去することを
特徴とする脱硝用触媒の再生方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18260997A JP3789205B2 (ja) | 1997-07-08 | 1997-07-08 | 脱硝用触媒およびその再生方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH1128358A true JPH1128358A (ja) | 1999-02-02 |
JP3789205B2 JP3789205B2 (ja) | 2006-06-21 |
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ID=16121291
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3789205B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008253955A (ja) * | 2007-04-09 | 2008-10-23 | Babcock Hitachi Kk | 脱硝触媒用コーティング剤、その製造方法、および脱硝触媒 |
CN114870910A (zh) * | 2022-05-24 | 2022-08-09 | 天津水泥工业设计研究院有限公司 | 一种与水泥生产工艺耦合进行scr脱硝催化剂原位再生的方法 |
CN114870910B (zh) * | 2022-05-24 | 2024-04-30 | 天津水泥工业设计研究院有限公司 | 一种与水泥生产工艺耦合进行scr脱硝催化剂原位再生的方法 |
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1997
- 1997-07-08 JP JP18260997A patent/JP3789205B2/ja not_active Expired - Lifetime
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CN114870910B (zh) * | 2022-05-24 | 2024-04-30 | 天津水泥工业设计研究院有限公司 | 一种与水泥生产工艺耦合进行scr脱硝催化剂原位再生的方法 |
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JP3789205B2 (ja) | 2006-06-21 |
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