JPH11283219A - 磁気ヘッド - Google Patents

磁気ヘッド

Info

Publication number
JPH11283219A
JPH11283219A JP9358498A JP9358498A JPH11283219A JP H11283219 A JPH11283219 A JP H11283219A JP 9358498 A JP9358498 A JP 9358498A JP 9358498 A JP9358498 A JP 9358498A JP H11283219 A JPH11283219 A JP H11283219A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
magnetic head
magnetic field
metal fiber
head according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9358498A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3544468B2 (ja
Inventor
Tadao Katsuragawa
忠雄 桂川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP09358498A priority Critical patent/JP3544468B2/ja
Publication of JPH11283219A publication Critical patent/JPH11283219A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3544468B2 publication Critical patent/JP3544468B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Heads (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 静止した磁気記録媒体に対して、記録と再生
の両機能を有する磁気ヘッドを提供すること。 【解決手段】 本発明に係る磁気ヘッド3は、軟磁性を
呈する金属繊維2に2本の導線A,Bを巻回してなる磁
界発生器1を、各々の金属繊維2の端面が揃うように複
数束ねて固定し、複数の磁界発生器1の導線Bの先端
に、直流電流を流すための直流電源5と交流電流を流す
ための交流電源6とを切替接続可能なスイッチSWを接
続し、複数の磁界発生器1の導線Aの先端に電圧を検出
するための電圧センサ7を接続して構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オーディオ、ビデ
オ、ハードディスク等に使用可能な磁気ヘッドに関し、
より詳細には、磁界を発生して磁気記録媒体に磁気記録
を成すこと、また磁気記録媒体の磁化をセンシングする
ことが可能な磁気ヘッドを、多数並べて大面積で画像を
記録したり、画像を読んだりすることが可能であり、空
間の磁界分布をセンシングする3次元磁気センサとして
も使用可能であり、磁気記録媒体を移動させることがな
い、固定メモリ用磁気ヘッドとしても使用可能な磁気ヘ
ッドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、磁気ヘッドはオーディオ、ビ
デオ、ハードディスクなどに広く使用されている。従
来、一般的に使用されている磁気ヘッドは、リングヘッ
ドと呼ばれる磁気誘導型ヘッドである。かかるリングヘ
ッドは、高透磁率材料である軟磁性体を馬蹄形に加工し
て中心部分にコイルを設け、このコイルに電流を流して
ギャップ間に漏れ磁界を発生させ、磁気記録媒体に記録
するものである。
【0003】また、棒状軟磁性体にコイルを設け、先端
からの磁界で磁気記録媒体に記録するものは、垂直に磁
界が発生するので、垂直磁気ヘッドとして知られてい
る。これらのヘッドは、いずれも磁気誘導によって発生
する磁界を用いて磁気記録したり、磁化を検知して磁気
記録を読み出しする。
【0004】しかるに、これらのヘッドは、静止してい
る磁気記録媒体に記録は可能であるが、記録媒体の磁化
が移動しないとコイルに電流が流れないので、記録を読
み取ることはできない。すなわち、1つのヘッドで、静
止している記録媒体に記録と再生の両方を行うことはで
きなかった。従って、これらのヘッドを2次元的に複数
個規則的に並べて、大画面のディスプレイ用磁気ヘッド
に応用することができなかった。
【0005】また、近年、高密度磁気記録の要請が高ま
るにつれて、再生用に磁気抵抗効果(MR)や巨大磁気
抵抗効果(GMR)といわれる、磁界変化による電気抵
抗の変化を検知して磁化を読み取る方法が利用されつつ
ある。かかる方法は、感度が良いので、高密度化によっ
てビット面積を小さくでき、磁化が弱くなっても読み出
せるので有効であるが、記録することができないため、
ヘッドは記録用と再生用の2つが必要である(近接させ
て設けることも可能であるが、2つの部分を別々に利用
する)。また、記録媒体が移動して、磁界強度の変化が
生じないと読み取れないことは上記リングヘッドと同じ
である。なお、現在用いられている磁気記録媒体は、デ
ィスク状やテープ状であり、高速度で移動するので、こ
のような磁気ヘッドで良かった。
【0006】当然のことながら、これら磁気ヘッドを2
次元的に複数個規則的に並べた大画面のディスプレイ用
磁気ヘッドも、従来、使用及び提案されていなかった。
また、磁芯の無いコイルのみで記録や再生を行う特殊な
場合もあるが、軟磁性体を用いた磁芯がないと、磁束の
収束が不足して、大きな磁界を効率良く低電流で発生さ
せたり、高感度で磁化を検知したりすることが困難であ
る。磁気センサ、磁界センサと呼ばれるものも、大部分
はこのような原理を用いるが、なかには光偏向面が磁界
によって変化することを利用する例もある。
【0007】いずれにしても、1チップ化した一つの磁
気ヘッドにより、記録及び再生が可能であることが磁気
記録媒体にとっては便利であり、また理想である。ひい
ては、記録媒体を移動させないで記録及び再生させるこ
とが理想である。
【0008】また、ディスプレイにおいては、大画面の
画像を瞬時に書き換える必要があるが、従来の磁気ヘッ
ドでは、画像の書き換えは、ディスプレイを移動させる
こと無く実施することが困難であった。勿論、磁気ヘッ
ドを高速度で移動させれば可能であるが、例えば、14
インチ程度の画面で、1秒間に数十フレームもの画面を
表示させることは不可能である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の磁気ヘッドによれば、以下の問題点があった。第1
に、従来の磁気ヘッドでは、静止した磁気記録媒体に記
録及び再生をすることは困難であった。第2に、ディス
プレイにおいては、大画面の画像を瞬時に書き換える必
要があるが、従来の磁気ヘッドでは、ディスプレイや磁
気ヘッド自身を移動させることなく実施することは困難
であった。第3に、従来の磁気ヘッドでは、1個のヘッ
ド自体が大きいために、並べても高密度な例えば動画用
ディスプレイに適用することができなかった。
【0010】本発明は上記実情に鑑みてなされたもので
あって、静止した磁気記録媒体に対して、記録と再生の
両機能を有する磁気ヘッドを提供することを目的とす
る。
【0011】また、本発明は上記実情に鑑みてなされた
ものであって、磁気ヘッド、磁気記録媒体のいずれも移
動する事無く、大画面の磁気画像を高速度に書き換え
て、動画像も表示することが可能な磁気ヘッドを提供す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく、
請求項1に係る磁気ヘッドは、軟磁性を呈する金属繊維
に2本の導線を巻回してなる磁界発生手段を、各々の前
記金属繊維の端面が揃うように複数束ねて固定し、前記
複数の磁界発生手段の一方の導線の先端に、直流電流を
流すための直流電源と交流電流を流すための交流電源と
を切替接続可能なスイッチを接続し、前記複数の磁界発
生手段の他方の導線の先端に電圧を検出するための電圧
センサを接続したものである。
【0013】また、請求項2に係る磁気ヘッドは、請求
項1に係る磁気ヘッドにおいて、前記金属繊維は円筒形
状を呈し、その直径を10〜500μm、その長さを1
〜10mm以下としたものである。
【0014】また、請求項3に係る磁気ヘッドは、請求
項1または2に係る磁気ヘッドにおいて、前記2本の導
線の径を、10〜100μmとしたものである。
【0015】また、請求項4に係る磁気ヘッドは、請求
項1〜3のいずれか1つに係る磁気ヘッドにおいて、前
記複数の磁界発生手段の金属繊維の中心を、格子状に周
期的に配列したものである。
【0016】また、請求項5に係る磁気ヘッドは、請求
項1〜4のいずれか1つに係る磁気ヘッドにおいて、前
記複数の磁界発生手段の一方の導線には、1本ずつ順次
若しくは一本おきに飛び飛びに、または複数本ずつまと
めて順次若しくは複数本ずつ飛び飛びに、前記直流電流
を流すものである。
【0017】また、請求項6に係る磁気ヘッドは、請求
項1〜5のいずれか1つに係る磁気ヘッドにおいて、前
記他方の導線は、前記金属繊維の長手方向の略中央部に
巻回配置し、前記一方の導線は、前記略中央部を挟む位
置に分離させて当該金属繊維に巻回配置したものであ
る。
【0018】また、請求項7に係る磁気ヘッドは、請求
項1〜6のいずれか1つに係る磁気ヘッドにおいて、前
記2本の導線を、前記金属繊維に接するようにスパイラ
ル状に巻回したものである。
【0019】また、請求項8に係る磁気ヘッドは、請求
項1〜7のいずれか1つに係る磁気ヘッドにおいて、前
記金属繊維の前記端面を平面とし、前記磁気ヘッドの磁
気記録媒体に近接若しくは接する記録・読み出し面を曲
面としたものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照して、本発
明に係る好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0021】〔本発明の概要〕本発明は、フラックスゲ
ート磁気センサを応用したものである。フラックスゲー
ト磁気センサは、『電気学会マグネティックス研究会資
料MAG−93,No.254−268,PAGE:1
21−130』で紹介されているように、高透磁率の軟
磁性材料によるコアに、これを交流的に励磁するための
コイルと、検出用コイルを巻いたものである。この磁気
センサは高感度であるため、また静止物の磁化を検出で
きるため、磁気インクで印刷された文字読み取り用の素
子として試作されている。本発明では、この原理を利用
して磁気記録を読み取る。
【0022】また、本発明では、磁気ヘッドを動画用デ
ィスプレイに適用する例を提案する。この場合、磁気ヘ
ッド及び磁気記録媒体のいずれも移動する事無く、大画
面の磁気画像を高速度に書き換えて、動画像を表示可能
とする。すなわち、磁気記録媒体がそのままディスプレ
イ機能を有することを可能とする。詳細には後述する
が、透明磁性体に、本発明の磁気ヘッドで磁気的に書き
込んだ画像を、偏光を用いて可視化してディスプレイと
する。
【0023】以下、〔本発明に係る磁気ヘッドの基本構
成〕、〔磁気ヘッドを構成する金属繊維〕、〔磁気ヘッ
ドを構成する導線〕、〔磁界発生器を束ねた板〕、〔電
源、電圧センサ、切替スイッチ〕、〔本発明で使用され
る磁気記録媒体〕、〔実施例1〜2〕、〔比較例1〜
8〕の順で詳細に説明する。
【0024】〔本発明に係る磁気ヘッドの基本構成〕図
1は、本発明に係る磁気ヘッドを構成する磁界発生器の
構成を示し、図2は、本発明に係る磁気ヘッドの構成図
(側面図)を示し、図3は、本発明に係る磁気ヘッドの
構成(上面図)を示す。
【0025】図1において、1は磁界発生器を示し、磁
界発生器(磁界発生手段)1は、軟磁性を呈する金属繊
維2の略中央部に一本の導線Aを巻回し、金属繊維2の
両端にもう一本の導線Bを分離させて巻回した構成であ
る。この導線Aは検出用コイルとして機能し、導線Bは
励磁用及び書き込み用コイルとして機能する。
【0026】図2及び図3において、3は磁気ヘッドを
示している。複数の磁界発生器1は、その金属繊維2の
一方の端面が揃うように、マトリックス状(X1〜X
5,Y1〜Y4)に束ねて樹脂などによって固定され
る。これにより、金属繊維2の端面が揃って、一方の表
面Sを形成した板が作成される。また、板の他方の面
(端面E側)には、導線A,Bが一カ所または複数に分
割されて束ねられている。なお、磁気記録媒体の記録や
再生に用いられる面は、金属繊維2の端面が揃っている
平滑な面(表面S)である。
【0027】また、金属繊維2の両端に分離して巻回し
た導線Bの先端には、直流電流を流すための直流電源5
と、交流電流を流すための交流電源6と、さらにこれら
を択一的に切替接続するスイッチSWが設けられてい
る。このスイッチSWは、磁気記録時には直流電源5と
接続して直流電流を、記録読み出し時には交流電源6と
接続して励磁用交流電流を導線Bに流すためのものであ
る。金属繊維2の略中央部に巻かれた導線Aの先は、金
属繊維2に流れ込んだ外部磁界(記録磁界)を検知する
ための電圧センサ7に接続されている。
【0028】〔磁気ヘッドを構成する金属繊維〕つぎ
に、上記金属繊維2について詳細に説明する。金属繊維
2は導線を巻いたコイルの磁束を有効に収束させるため
に用いる。このため金属繊維2には軟磁性材料が用いら
れる。また、その保磁力は1エルステッド以下が好まし
く、透磁率は大きい方が収束効果が大きいが、電流方向
が切り替わるスピードは大きい必要はないので、10k
Hzで10,000程度あれば十分である。さらに、飽
和磁束密度も大きい方が好ましいが、5キロガウス程度
あれば十分である。
【0029】金属繊維2の形状は、各種の角形や楕円形
等どんな形状でも構わないが、画像形成上・磁気的効率
上・取り扱い上の見地から、円筒形状が好ましい。ま
た、磁気記録媒体に近い面(表面S)は、繊維側面に垂
直になっていることが好ましい。さらに、金属繊維2の
寸法に関しては、直径に相当す 外形の最大長さは、1
0〜500μm、繊維の長さは1〜10mmが好まし
い。かかる寸法が好ましいのは、要求される画像の質に
もよるが、500μmより大きいと画像分離能が不十分
で見ずらくなり、10μmより小さいとコイルを巻くの
が困難となり、また、必ずしも画像分解能が向上しない
ためである。
【0030】また、金属繊維2として用いる軟磁性材料
としては、従来より多用される、純鉄、珪素鋼、鉄やニ
ッケル及びコバルトとの各種合金(Alperm、Sendust 、
Permalloy 、Mumetal 、Permendur 、Ferroxcube)やア
モルファス合金(Fe−Si−B系、Co−Fe−Si−B 系)な
どを用いることができる。特に、本発明においては、こ
れらアモルファス合金を繊維状に加工した、アモルファ
ス金属繊維といわれるものが好適に用いられる。
【0031】〔磁気ヘッドを構成する導線〕次に、導線
A、B(以下、導線と記載する)について詳細に説明す
る。導線は、一般的な銅線を使用しても良いが、特にこ
れに限定するものではない。導線には、記録時により多
く(例えば、数十ミリA)の電流が流れる。導線は太い
方が抵抗が小さく、電源が小さくて済むので好ましい
が、金属繊維の間(金属繊維2同士の間隔)が広くな
り、画像分解能が劣化するので、10〜100μmの径
が好ましい。
【0032】また、導線の巻き方は、導線が金属繊維2
に接するように規則的にスパイラルに巻くことが好まし
い。導線を重なるように金属繊維2上の一カ所で巻くと
磁気記録や磁気検出感度が低下するためである。また、
金属繊維2の間が広くなり、画像分解能が劣化するの
で、可能な範囲でより太い導線を選び、スパイラルに巻
く方が好ましい。但し、導線間に絶縁が必要であること
は言うまでもない。
【0033】前述したように導線A,Bは、2本が別々
に金属繊維2に巻き付けられてる。導線Aは金属繊維2
の略中央部に巻き付けられ、その先端は電圧センサ7に
接続されている。導線Bは金属繊維2の両端に分離して
巻かれており、スイッチSWにより、直流電源5または
交流電源6とを切り替え接続可能となっている。
【0034】〔磁気ヘッドによる記録及び読み出し動
作〕ここで,本発明の磁気ヘッドによる記録及び読み出
し動作について説明する。本磁気ヘッド3において、磁
気記録媒体に磁気記録する場合には、スイッチSWを直
流電源5に接続して導線Bに直流電流を流して、金属繊
維2の両端に磁界を発生させ、磁気ヘッド3の上面すな
わち金属繊維2の表面S(図2参照)の上に配置される
磁気記録媒体に、裏側から記録する。図3に示したよう
に、各配線は縦Yと横Xの値(位置)が区別できるよう
になっている。従って、XとYを指定することによって
画像を形成することができる。
【0035】こうして記録された磁気記録媒体上の磁化
は、対応する磁気ヘッド上に再配置された後、次のフラ
ックスゲート磁気センサの機構によって読み出される。
【0036】先ず、直流電源5に接続したスイッチSW
の接続を交流電源6に切り替える。交流電源6による励
磁電圧の第2次高周波成分は、外部から金属繊維2を通
じて加わった、直流の被測定磁界によって変化する。こ
の変化を導線Aに接続された電圧センサ7によって検知
する。なお、交流電源6による励磁電圧の交流励磁周波
数は50kHz程度が、電流値は300mA程度が好ま
しい。
【0037】〔磁界発生器を束ねた板〕金属繊維2に導
線A,Bを巻回して構成される磁界発生器1は、束ねら
れた後、前述しように樹脂などの結合材で板に固定され
る。この場合、例えば円筒状金属繊維を用いる場合、円
の中心が格子状に周期的に配列されることが必要であ
る。これは、画像が金属繊維から発生する磁界によって
形成され、鮮明な画像を得るためには、金属繊維の先端
の位置は規則的であることが必要であるためである。
【0038】板の表面が平滑であることが必要なのは、
画像形成上言うまでもないが、表面の形状は必ずしもフ
ラットである必要はなく、必要に応じて、例えば凹面や
凸面にすることができる。なお、ディスプレイとしては
凸面の方が見やすいことがある。
【0039】〔電源、電圧センサ、切替スイッチ〕磁界
発生器1に直流電流を流すための直流電源5は、磁界発
生器1の大きさにも因るが、通常、数V、1A程度の一
般的な直流電源で良い。また、電圧センサ7は高感度の
電圧計で良い。電源と電圧センサのどちらか一方のみに
接続可能なように、磁界発生器からの導線切替スイッチ
を用いる。磁気記録時には、電源から磁界発生器に電流
を流す。このための切り替えはスイッチによって行う。
【0040】磁気ヘッド3を構成する磁界発生器1の各
導線Bに流す電流は、全ての導線Bに対して同時に流す
のではなく、1本ずつ順番にまたは飛び飛びに、または
複数本ずつ順番にまたは複数本ずつ飛び飛びに流す。こ
れは、同時に全磁界発生器1に電流を流すと、電流値が
数十Aと大きくなって大電流が必要となるため、電源が
大型化するためである。
【0041】かかる電流の流し方をしても、磁気記録に
要する時間は、数ナノ秒から数マイクロ秒と短いので、
例えば、画面の大きさにもよるがA4サイズ程度の場
合、全磁界発生器に流し終わるのに長くても数ミリ秒で
あり、動画にも対応可能である。この電流の流し方によ
って、各磁界発生器の発熱量は時間的な短さにも因り問
題となることはない。
【0042】また、もう少し早い電流サイクルが必要な
大面積画面の場合には、多少電流が大きくなることを承
知で、複数の小コイルに同時に電流を流し、この複数個
をグループとして、順番にまたは複数本飛び飛びに流す
ことも可能である。
【0043】〔本発明で使用する磁気記録媒体〕本発明
で用いる磁気記録媒体は、保磁力が200〜2000エ
ルステッドで透明性が高く、磁気画像が記録媒体に合わ
せて設けられた偏光子によって、可視化されるものであ
れば、いかなる磁気記録媒体を用いても良い。
【0044】但し、本発明に用いる磁気記録媒体は、磁
気ヘッドの表面Sになるべく近い方が強く磁化できるた
め、磁性体が磁気ヘッド表面に1mm以下まで近接する
構造が望ましい。
【0045】また、透明性が高い磁性層としては、従来
一般に用いられている磁気光学効果を示す透明磁性材料
で良いが、ファラデー効果が大きくて透明性の大きい所
謂性能指数が大きい磁性材料が好ましい。例えば、50
nm以下の粒子径を有する、鉄、コバルト、Ni等の強
磁性金属の超微粒子膜が好ましい。この場合の金属超微
粒子以外の膜組成としては酸素、炭素などである。鉄、
コバルト、Ni等強磁性金属は大きな磁気光学効果を示
すが、光の吸収も大きいためにそのままの膜厚では用い
られなかったが、超微粒子膜とすると大きな性能指数を
有するようになる。また、粒子径の制御によって適当な
保磁力を得ることができる。他には、希土類鉄ガーネッ
ト、コバルトフェライト、Baフェライト等の酸化物、
FeBO 3 、FeF3 、YFeO3 、NdFeO3 など
の複屈折な大きな材料、MnBi、MnCuBi、Pt
Coなどを使用することができる。
【0046】上述の磁気光学効果は、光の進行方向とス
ピン方向とが平行な場合に最も大きな効果が得られるの
で、上述の透明磁性材料は、膜面に垂直に磁気異方性を
有する膜が好ましい。これら透明磁性材料は、一般的な
スパッタ、真空蒸着、MBEなどのPVD法、CDV法
や、メッキ法等により製造する。
【0047】磁気記録媒体と合わせて用いる偏光子層と
しては、各種の市販の偏光フィルムやビームスプリッタ
を用いた高透過率偏光子などを用いることができる。偏
光フィルムは、大別すると、多ハロゲン偏光フィルム、
染料偏光フィルムや、金属偏光フィルムなどがある。多
ハロゲン偏光フィルムの場合は、2色性物質にヨウ素を
用いているために、可視領域全般についてフラットな特
性を有するが、湿度、高温等に弱いという欠点を有す
る。また、染料偏光フィルムは偏光性能はヨウ素よりも
劣るものの、熱、光、湿度に対して耐性が大きいという
特徴を有している。
【0048】なお、本発明の磁気ヘッドを一般的な磁気
メモリに利用することも可能である。この場合、磁気記
録媒体は透明である必要はない。本発明の磁気ヘッドを
一般的な磁気記録媒体と接合して固定すると、特徴は従
来の磁気メモリ(磁気テープ、磁気ディスク)のよう
に、磁気記録媒体を高速に移動しなくても、固定メモリ
(半導体メモリ)のように可動部を用いることなく利用
できる。このため、メモリ全体がコンパクトになり、ま
た、記録再生スピードが向上し、更に、故障が少なくな
るという利点を有している。
【0049】次に、上記磁気ヘッドの具体的な実施例を
説明する。
【0050】〔実施例1〕金属繊維2として、円筒形状
で、直径200μm、長さが5mmのユニチカ株式会社
製のアモルファス金属繊維(Co−Fe−Si−B系、
飽和磁束密度8Kガウス、透磁率11000(10kH
z)、保磁力0.06Oe(20Oe印加))を使用
し、金属繊維2に巻きつける導線A、Bとして直径50
μmの銅線を用いた。
【0051】より具体的には、まず、1本の導線Aをア
モルファス金属繊維(金属繊維2)の中央部に、導線A
が金属繊維表面に接するようにスパイラル状に30回巻
き、検出用コイルとした。もう一本の導線Bは、検出用
コイルから少し間隔をあけ、アモルファス金属繊維の両
側に銅線が金属繊維表面に接するようにスパイラル状に
片側10回ずつ両側で合計20回巻き、励磁用コイルと
した。
【0052】片側の励磁用コイルは、金属繊維の先端に
近づけて設け、先端からは0.5mmの間隔を開けた。
同様にして、4000本のアモルファス金属繊維に銅線
を巻き付けた。つぎに、200μm径のアモルファス金
属繊維を容易に差し込むことができ、位置が固定できる
程度のクリアランスを設けた深さ0.3mmの円形の穴
を、金属基板上全面に設けた。穴は周期的にまた縦横に
一列となるように作製した。基板は中心部が下がってお
り、金属繊維先端は凸面を形成するように作製した。
【0053】上記金属繊維先端に巻き付けた励磁用コイ
ル側のアモルファス金属繊維先端を下にして、上記穴あ
き基板に、1本ずつコイル付き金属繊維を差し込んだ。
アモルファス金属繊維が垂直に立っているのを確認した
後、アクリル系接着剤を金属繊維間に流し込んで固化さ
せて固定した。その後、上記穴あき基板を取り外し、複
数本の金属繊維が格子状に周期的に配列されている磁気
ヘッドを作製した。
【0054】番号を振り付けた各銅線のうち、検出用コ
イルからのものは電圧センサ7へ、励磁用コイルからの
ものはスイッチSWへ接続した。このスイッチSWには
直流電源と交流電源を切り替えられるようにして接続し
た。以上のようにして磁気ヘッドを作製した。
【0055】次に、上記磁気ヘッドで記録・読み出し
(再生)する磁気記録媒体の作製方法を説明する。
【0056】まず、0.5mm厚の石英基板上に誘電体
多層膜を作製する。具体的には、0.5mm厚の石英基
板上に、イオンプレーティング法を用いて、SiO
2 (低屈折率層、n=1.47)を88.4nm、Ta
2 5 (高屈折率層 n=2.15)を60.5nmと
して交互に6層ずつ、合計12層積層した。基板温度は
300℃、酸素ガス圧力はSiO2 の場合、1.0×1
-4Torr、Ta2 5の場合は、1.1×10-4
orrとした。製膜レイトはSiO2 の場合、2nm/
S、Ta2 5 の場合0.5nm/Sとした。
【0057】ついで、上記誘電体多層膜の上に、スパッ
タ法を用いてBi置換希土類鉄ガーネット膜を平均膜厚
が520/2=260nmとなるように作製した。基板
温度は400℃とした。続いて、この基板上の膜を空気
中、650℃で3時間加熱した。膜の組成はBi2.2
0.8 Fe3.8 Al1.212とした。磁気光学効果測定装
置(日本分光株製K250、ビーム径2mm角)で測定
したファラデー回転角の波長依存性から、ピークの半値
幅を求めると19nmであった。波長520nmでは、
回転角のピーク値が2.2度であった。VSMで磁界を
膜面に垂直に印加して測定した保磁力は600Oeであ
った。
【0058】そして、このBi置換希土類鉄ガーネット
膜上にイオンプレーティング法を用いて、上記と全く同
様に、SiO2 とTa2 5 の多層膜を作製した。Bi
置換希土類鉄ガーネット膜に接している膜はTa2 5
であり、最表面側をSiO2である。ファラデー回転角
の波長依存性から、波長520nmでは、回転角のピー
ク値が前記2.2度の約6倍の13.0度の回転角であ
った。
【0059】上記のようにして作製した石英基板上の、
誘電体多層膜/透明磁性層/誘電体多層膜の構成を2回
繰り返して作製した。波長520nmでは25.3度の
回転角であった。また波長520nmを中心とした回転
角ピークの半値幅は78nmであった。以上の膜構成物
を市販のフィルム偏光子2枚で挟み、磁気記録媒体とし
た。
【0060】上記の如く作製した磁気ヘッドの上に、上
記の如く作製した磁気記録媒体を接して配置し、画像の
形成を行った。まず、スイッチSWを直流電源5側に倒
した後、各アモルファス金属繊維の横の列の導線Bに一
本ずつ順に、50mAの電流を流した。ついで、電流を
流す金属繊維と流さないものを予め決めておき、上記と
は正負の極を逆にして1本ずつ電流制御を行った。流し
ている時間は10m秒で、金属繊維間の切替の間隔は1
m秒とした。ここで、正負を逆にして流したのは、磁化
の方向が逆になり、コントラストが2倍となるからであ
る。
【0061】磁気ヘッドの全面積について電流制御を行
った結果、磁気記録媒体上にコントラストが約4程度の
画像を得ることができた。また、電流制御を継続するこ
とによって、動く画像を得ることができた。
【0062】さらに、磁気記録媒体はそのままにして、
スイッチSWを交流電源6側に倒し、50kHzの電流
を300mA流した後、検出用コイルの電圧を全金属繊
維の銅線について測定した。上記磁気記録時に電流を流
した金属繊維からは出力が検出され、上記画像と同じパ
ターンで出力が検出できた。
【0063】〔実施例2〕実施例2では、実施例1と同
様にして磁気ヘッドを作製した後、磁気記録媒体として
市販のオーディオテープを切断して、実施例1と同様に
して磁気記録を行った。テープの保磁力は320Oe で
あった。実施例2においても、実施例1と同様にして検
出用コイルの出力を検知することができた。
【0064】〔比較例1〕比較例1では、磁芯として軟
磁性アモルファス金属繊維を用いないで、コイルは空芯
とし、他の条件は実施例1と同様にして磁気ヘッドを作
製した。この場合、磁気記録媒体上に画像を得ることが
出来なかった。また、検出用コイルからの出力も得るこ
とができなかった。
【0065】〔比較例2〕比較例2では、金属繊維の形
状を一辺が1mmの正四角形とし、他の条件は実施例1
と全く同様にして磁気ヘッドを作製した。この場合、磁
気記録媒体上の画像は、コントラストが3程度と低く、
また解像度が非常に低く読み取りにくいものであった。
なお、検出用コイルからの出力は、実施例1と同様に検
出することができた。
【0066】〔比較例3〕比較例3では、導線の径を2
00μmとし、他の条件は実施例1と全く同様にして、
磁気ヘッドを作製した。この場合、磁気記録媒体上の画
像は、コントラストが3程度と低く、また解像度が非常
に低く読み取りにくいものであった。なお、検出用コイ
ルからの出力は、実施例1と同様に検出することができ
た。
【0067】〔比較例4〕比較例4では、実施例1の金
属基板を用いて金属繊維の表面を揃えることなく、また
金属繊維を格子状に周期的に配列させず、他の条件は実
施例1と全く同様にして磁気ヘッドを作製した。この場
合、磁気記録媒体上の画像は、コントラストが3程度と
低く、また、解像度が非常に低く読み取りにくいもので
あった。なお、検出用コイルからの出力は、実施例1と
同様に検出することができたが、出力は低くばらつきが
大きかった。
【0068】〔比較例5〕比較例5では、実施例1にお
いて、磁気記録時に導線に流す電流を80本ずつ同時に
制御(但し、電流を流す導線と流さないものの比率は同
じにした)したところ、全体で2A以上の大電流が必要
となった。そのため、電源が大きくなり過ぎて実用的で
はなかった。なお、検出用コイルからの出力は、実施例
1と同様に検出することができた。
【0069】〔比較例6〕比較例6では、2本の導線を
1本の金属繊維の両端に別々に、励磁用コイルを磁気ヘ
ッドの表面側に位置するように配置し、位置だけを異な
るようにして巻き付け、他の条件は実施例1と全く同様
にして磁気ヘッドを作製した。この場合、磁気記録媒体
上の画像は、実施例1と同様にコントラストが4であっ
た。しかし、検出用コイルからの出力は検出することが
できなかった。
【0070】〔比較例7〕比較例7では、金属繊維への
導線の巻き付けを、金属繊維と導線が接する面積を出来
る限り少なくするように、導線の上に導線を巻くように
して巻き付けこと、及び、金属基板の穴位置を少し広げ
て作製したこと以外は、磁気ヘッドの表面からの位置な
ど実施例1と同様にして磁気ヘッドを作製した。この場
合、磁気記録媒体上の画像はコントラストが3程度と低
く、また、解像度は小さくなり、読み取りにくいものと
なった。なお、検出用コイルからの出力は、実施例1と
同様に検出することができたが、出力は低下していた。
【0071】〔比較例8〕比較例8では、実施例1の穴
開き金属基板を直線状の平板とした以外は、実施例1と
全く同様にして磁気ヘッドを作製した。この場合、磁気
記録媒体上の画像は、実施例1と違いはなかったが、蛍
光灯などの外光の角度により、光って読み取りにくいも
のであった。なお、検出用コイルからの出力は、実施例
1と同様に検出することができた。
【0072】以上説明したように、本実施の形態におい
ては、軟磁性を呈する金属繊維2に2本の導線A,Bを
巻回してなる磁界発生器1を、各々の金属繊維2の端面
が揃うように複数束ねて固定し、複数の磁界発生器1の
一方の導線Bの先端に、直流電流を流すための直流電源
5と交流電流を流すための交流電源6とを切替接続可能
なスイッチSWを接続し、複数の磁界発生器1の他方の
導線Aの先端に電圧を検出するための電圧センサ7を接
続して磁気ヘッド3を構成したので、静止した磁気記録
媒体に、記録・再生が可能となる。また、当該磁気ヘッ
ド3を使用して、当該磁気ヘッド3やディスプレイを移
動させること無く、大面積の画像を高精細に表示可能な
動画用ディスプレイを構築することが可能となる。
【0073】また、本実施の形態においては、金属繊維
2を円筒形状とし、その直径を10〜500μm、その
長さを1〜10mmとしたので、磁気的効率や画像分解
能が向上して画像が鮮明となり、また、コイルの形成が
容易となる。
【0074】また、本実施の形態においては、2本の導
線A,Bの径を1〜100μmとしたので、金属繊維間
が不要に広がるのを防止することができ、画像分解能を
適正に制御することが可能となる。
【0075】また、本実施の形態においては、複数の磁
界発生器1の金属繊維2の中心を、格子状に周期的に配
列したので、得られる画像も2次元的に規則性を有し、
鮮明な画像を得ることが可能となる。
【0076】また、本実施の形態においては、複数の磁
界発生器1の導線Bには、1本ずつ順次若しくは一本お
きに飛び飛びに、または複数本ずつまとめて順次若しく
は複数本ずつ飛び飛びに、直流電流を流すこととしたの
で、消費電力を低減することができ、電源装置を小型化
することが可能となる。
【0077】また、本実施の形態においては、導線Aを
金属繊維2の長手方向の略中央部に巻回配置し、導線B
を略中央部を挟む位置に分離させて金属繊維2に巻回配
置したこととしたので、フラックスゲート磁気センサを
構成することができ、高感度で当該磁気ヘッドを固定し
たまま磁気検出が可能となる。
【0078】また、本実施の形態においては、2本の導
線A,Bを、金属繊維2に接するようにスパイラル状に
巻回することとしたので、磁気記録や磁気検出感度を向
上させることができ、また、金属繊維間が広くなり画像
分解能を向上させることが可能となる。
【0079】また、本実施の形態においては、金属繊維
2の端面を平面とし、磁気ヘッド3の磁気記録媒体に近
接若しくは接する記録・読み出し面(表面S)を曲面と
することができるので、入射光の反射を抑えることがで
き、見やすいディスプレイを構築することが可能とな
る。
【0080】なお、本発明は、上記実施の形態のみに限
定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲で
適宜変形して実施可能である。
【0081】
【発明の効果】請求項1に係る磁気ヘッドは、軟磁性を
呈する金属繊維に2本の導線を巻回してなる磁界発生手
段を、各々の金属繊維の端面が揃うように複数束ねて固
定し、複数の磁界発生手段の一方の導線の先端に、直流
電流を流すための直流電源と交流電流を流すための交流
電源とを切替接続可能なスイッチを接続し、複数の磁界
発生手段の他方の導線の先端に電圧を検出するための電
圧センサを接続したこととしたので、静止した磁気記録
媒体に、記録・再生が可能となる。また、当該磁気ヘッ
ドを使用して、当該磁気ヘッドやディスプレイを移動さ
せること無く、大面積の画像を高精細に表示可能な動画
用ディスプレイを構築することが可能となる。
【0082】また、請求項2に係る磁気ヘッドは、請求
項1に係る磁気ヘッドにおいて、金属繊維を円筒形状と
し、その直径を10〜500μm、その長さを1〜10
mmとしたので、磁気的効率や画像分解能が向上して画
像が鮮明となり、また、コイルの形成が容易となる。
【0083】また、請求項3に係る磁気ヘッドは、請求
項1または2に係る磁気ヘッドにおいて、2本の導線の
径を10〜100μmとしたので、金属繊維間が不要に
広がるのを防止することができ、画像分解能を適正に制
御することが可能となる。
【0084】また、請求項4に係る磁気ヘッドは、請求
項1〜3のいずれか1つに係る磁気ヘッドにおいて、複
数の磁界発生手段の金属繊維の中心を、格子状に周期的
に配列したこととしたので、得られる画像も2次元的に
規則性を有し、鮮明な画像を得ることが可能となる。
【0085】また、請求項5に係る磁気ヘッドは、請求
項1〜4のいずれか1つに係る磁気ヘッドにおいて、複
数の磁界発生手段の一方の導線には、1本ずつ順次若し
くは一本おきに飛び飛びに、または複数本ずつまとめて
順次若しくは複数本ずつ飛び飛びに、直流電流を流すこ
ととしたので、消費電力を低減することができ、電源装
置を小型化することが可能となる。
【0086】また、請求項6に係る磁気ヘッドは、請求
項1〜5のいずれか1つに係る磁気ヘッドにおいて、他
方の導線は、金属繊維の長手方向の略中央部に巻回配置
し、一方の導線は、略中央部を挟む位置に分離させて当
該金属繊維に巻回配置したこととしたので、フラックス
ゲート磁気センサを構成することができ、高感度で当該
磁気ヘッドを固定したまま磁気検出が可能となる。
【0087】また、請求項7に係る磁気ヘッドは、請求
項1〜6のいずれか1つに係る磁気ヘッドにおいて、2
本の導線を、金属繊維に接するようにスパイラル状に巻
回することとしたので、磁気記録や磁気検出感度を向上
させることができ、また、金属繊維間が広くなり画像分
解能を向上させることが可能となる。
【0088】また、請求項8に係る磁気ヘッドは、請求
項1〜7のいずれか1つに係る磁気ヘッドにおいて、金
属繊維の前記端面を平面とし、磁気ヘッドの磁気記録媒
体に近接若しくは接する記録・読み出し面を曲面とした
ので、入射光の反射を抑えることができ、見やすいディ
スプレイを構築することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気ヘッドを構成する磁界発生器
の構成図である。
【図2】本発明に係る磁気ヘッドの構成図(側面図)で
ある。
【図3】本発明に係る磁気ヘッドの構成図(上面図)で
ある。
【符号の簡単な説明】
1 磁界発生器 2 金属繊維 3 磁気ヘッド 5 直流電源 6 交流電源 7 電圧センサ A,B 導線

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軟磁性を呈する金属繊維に2本の導線を
    巻回してなる磁界発生手段を、各々の前記金属繊維の端
    面が揃うように複数束ねて固定し、前記複数の磁界発生
    手段の一方の導線の先端に、直流電流を流すための直流
    電源と交流電流を流すための交流電源とを切替接続可能
    なスイッチを接続し、前記複数の磁界発生手段の他方の
    導線の先端に電圧を検出するための電圧センサを接続し
    たことを特徴とする磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記金属繊維は円筒形状を呈し、その直
    径を10〜500μm、その長さを1〜10mm以下と
    したことを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記2本の導線の径を、10〜100μ
    mとしたことを特徴とする請求項1または2に記載の磁
    気ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記複数の磁界発生手段の金属繊維の中
    心を、格子状に周期的に配列したことを特徴とする請求
    項1〜3のいずれか1つに記載の磁気ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記複数の磁界発生手段の一方の導線に
    は、1本ずつ順次若しくは一本おきに飛び飛びに、また
    は複数本ずつまとめて順次若しくは複数本ずつ飛び飛び
    に、前記直流電流を流すことを特徴とする請求項1〜4
    のいずれか1つに記載の磁気ヘッド。
  6. 【請求項6】 前記他方の導線は、前記金属繊維の長手
    方向の略中央部に巻回配置し、前記一方の導線は、前記
    略中央部を挟む位置に分離させて当該金属繊維に巻回配
    置したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに
    記載の磁気ヘッド。
  7. 【請求項7】 前記2本の導線を、前記金属繊維に接す
    るようにスパイラル状に巻回したことを特徴とする請求
    項1〜6のいずれか1つに記載の磁気ヘッド。
  8. 【請求項8】 前記金属繊維の前記端面を平面とし、前
    記磁気ヘッドの磁気記録媒体に近接若しくは接する記録
    ・読み出し面を曲面としたことを特徴とする請求項1〜
    7のいずれか1つに記載の磁気ヘッド。
JP09358498A 1998-01-30 1998-04-06 磁気ヘッド Expired - Fee Related JP3544468B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09358498A JP3544468B2 (ja) 1998-01-30 1998-04-06 磁気ヘッド

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1992198 1998-01-30
JP10-19921 1998-01-30
JP09358498A JP3544468B2 (ja) 1998-01-30 1998-04-06 磁気ヘッド

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11283219A true JPH11283219A (ja) 1999-10-15
JP3544468B2 JP3544468B2 (ja) 2004-07-21

Family

ID=26356805

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP09358498A Expired - Fee Related JP3544468B2 (ja) 1998-01-30 1998-04-06 磁気ヘッド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3544468B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2011155527A1 (ja) * 2010-06-09 2013-08-01 株式会社フジクラ フラックスゲートセンサおよびそれを利用した電子方位計ならびに電流計

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2011155527A1 (ja) * 2010-06-09 2013-08-01 株式会社フジクラ フラックスゲートセンサおよびそれを利用した電子方位計ならびに電流計

Also Published As

Publication number Publication date
JP3544468B2 (ja) 2004-07-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5936810A (en) Magnetoresistive effect head
JP3891540B2 (ja) 磁気抵抗効果メモリ、磁気抵抗効果メモリに記録される情報の記録再生方法、およびmram
KR100238912B1 (ko) 자기저항효과헤드
JP3680035B2 (ja) 磁気記録装置及び磁気記録方法
US8483019B2 (en) Magneto-optical device with an optically induced magnetization
JP2001291214A (ja) 磁気抵抗センサ並びにこれを用いた磁気ヘッド及び磁気記録再生装置
JP2002183915A (ja) 2素子型再生センサ、垂直磁気記録再生用薄膜磁気ヘッド及び垂直磁気記録再生装置
US20020089797A1 (en) Magneto-resistive element, magnetic head employing it, magnetic recording apparatus, and magnetic memory
US7206174B2 (en) Magnetoresistance effect element comprising nano-contact portion not more than a fermi length, method of manufacturing same and magnetic head utilizing same
US5910869A (en) Planar magnetic head with longitudinal multilayer magnetoresistance
JP4129090B2 (ja) 磁性薄膜メモリ素子および磁性薄膜メモリ
JP3544468B2 (ja) 磁気ヘッド
US6545847B2 (en) Magnetoresistive effect head
JP4572434B2 (ja) 磁気抵抗効果素子、磁気抵抗効果型ヘッド、及びメモリ−素子
JP3647306B2 (ja) 磁気抵抗素子及び磁気抵抗メモリ素子
JPH10308313A (ja) 磁気素子とそれを用いた磁気ヘッドおよび磁気記憶装置
JP2005203535A (ja) 磁気メモリ
JP2003031773A (ja) 磁気メモリ素子及びその記録方法、並びにその磁気メモリ素子を用いたメモリ
JPH07230610A (ja) 磁気抵抗効果型ヘッド
JP3282943B2 (ja) メモリー素子
JPH1125425A (ja) 磁気ヘッド
JPH0922509A (ja) 磁気抵抗効果型ヘッド及び磁気記録再生装置
JPH0442417A (ja) 磁気ヘッドおよび磁気抵抗効果素子
JP2863543B2 (ja) 磁気ヘッド
JP2863552B2 (ja) 薄膜磁気ヘッドおよびこの薄膜磁気ヘッドを用いた記録再生装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040319

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040330

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040402

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080416

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090416

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100416

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100416

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110416

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120416

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130416

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140416

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees