JPH11281986A - 液晶表示装置 - Google Patents
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- JPH11281986A JPH11281986A JP1943499A JP1943499A JPH11281986A JP H11281986 A JPH11281986 A JP H11281986A JP 1943499 A JP1943499 A JP 1943499A JP 1943499 A JP1943499 A JP 1943499A JP H11281986 A JPH11281986 A JP H11281986A
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Abstract
ラスト比の高い液晶表示装置を提供する。 【解決手段】ノーマリークローズ型液晶表示装置、特に
横電界方式を採用し、配向制御膜と液晶とのプレチルト
角が4度以下に設定されたアクティブマトリクス型液晶
表示装置で、スペーサを中心とした光漏れが4分割され
た形状になるよう制御する。
Description
平行な方向に電界を液晶層に印加して動作させる、いわ
ゆる横電界方式の液晶表示装置に係り、特に、広視野角
の特性を有する横電界方式の液晶表示装置において、暗
表示の際の黒レベルが良く、画質が高い表示パネルに関
する。
みのレベルは、ほぼ液晶表示装置のコントラスト比を支
配する主因子である。また、この暗表示の沈み込みのレ
ベルを悪化させる要因として、画素の端部,電極の端
部,フレームレスポンス、及びスペーサ周辺等の光漏れ
等である。
動すると、コントラスト低下,輝度むら,色むら等、表
示品質が著しく低下するので、液晶層の厚みを一定に保
持するために、スペーサが必要である。
子の配向を乱すため上述のように、光漏れを発生させ
る。この液晶層の厚み変動抑制に対しては、スペーサの
面内散布密度が高いほど効果があるが、コントラスト比
低下は著しくなってしまうという相反する性質を有して
いる。また、スペーサ周辺の光漏れは、暗表示から中間
調の際に画面が均一な黒に見えないぎらつき感、スペー
サが局所的に集中して配設されることによる輝度むら等
の発生原因にもなる。
液晶を動作させる方式(以下、縦電界方式と称す。)で
ある、縦電界方式ノーマリクローズ型液晶表示装置にお
いて、スペーサ表面に液晶分子を垂直配向させる機能を
導入してスペーサ周辺の光漏れを低減する方法(特開平
4−177324 号等)が提案されている。この方法は縦電界
方式ノーマリクローズ型液晶表示装置においては有効で
あるが、本発明が対象とする横電界方式ノーマリクロー
ズ型液晶表示装置において生じる、特有なスペーサ光漏
れを低減する方法については言及されていない。
ノーマリオープン型液晶表示装置では、暗表示が高電圧
を印加した状態で得られる。この場合、高電圧では液晶
分子のほとんどが基板面に垂直な一方向である電界方向
に揃っており、その液晶分子の配列と偏光板の配置との
相対的な関係で黒レベルが得られている。従って、黒レ
ベルの均一性は原理上低電圧時の初期配向状態にはあま
り依存しない。
対的な比率として認識し、かつ対数スケールに近い反応
をするため、黒レベルの変動には敏感である。この観点
からも高電圧で強制的に一方向に液晶分子を配列させる
従来のTN方式ノーマリオープン型液晶表示装置では、
初期配向状態に鈍感となり有利である。
表示装置では、低電圧、あるいは電圧ゼロにおいて黒レ
ベルの表示をするため、初期配向状態の乱れに対して非
常に敏感である。特に、液晶分子配向を上下基板で互い
に平行とするホモジニアス配列とし、かつ一方の偏光板
の透過軸をその液晶分子配向方向に平行,他方の偏光板
を直交とする複屈折モードの配置では、液晶層に入射し
た偏光は直線偏光をほとんど乱さずに伝播する。このこ
とは黒レベルを沈み込ませるのに有効であり、原理的に
は理想的な黒表示が可能となる。
能となるが、逆に、わずかな初期配向乱れがそのまま光
漏れにつながってしまうこととなり、暗表示の際の沈み
込みを阻害し、黒レベルを悪化させてしまうのである。
モードの透過率Tは、一般に次の(1)式で表わせる。
る偏光板の透過率で決まる数値、θ(E)は液晶層の実効
的な光軸と偏光透過軸のなす角度、Eは電界強度、deff
は液晶層の実効的な厚み、Δnは液晶の屈折率の異方
性、λは光の波長を表す。また、ここで、液晶層の実効
的な厚みdeffと液晶の屈折率の異方性Δnの積、すなわ
ちdeff・Δnをリタデーションという。なお、ここでの
液晶層の厚みdeffは、液晶層全体の厚さではなく、電圧
が印加されたとき、実際に配向方向を変える液晶層の厚
さだけを指す。何故なら、液晶層の界面近傍の液晶分子
は、界面でのアンカリングの影響により、電圧が印加さ
れてもその配向方向を変えないからである。従って、基
板によって挟持された液晶層全体の厚みをdLCとする
と、この厚みdLCとdeffの間には、常にdeff<dLCの関
係があり、その差は液晶パネルに用いる材料と、液晶層
と接する界面、例えば配向膜材料の種類によって異なる
が、概ね20〜40nm程度と見積もることができる。
強度に依存するのはsin2{2θ(E)}の項であり、角度
θを電界強度Eに応じて変えることで輝度が調整でき
る。ノーマリクローズ型にするには電圧無印加時にθ=
0度となるように偏光板を設定するため、初期配向方向
の乱れに敏感になるように作用するのである。
用する横電界方式ノーマリクローズ型液晶表示装置にお
いては、暗表示の沈み込みを阻害する主たる要因は、ス
ペーサ周辺の光漏れである。なぜならば、スペーサと液
晶の界面において、所定の方向に配向させるための配向
制御膜に反して、スペーサ表面で液晶を配向させてしま
うからである。
能し、液晶を配向させてしまうのは、横電界方式に限っ
たことではない。しかし、前述したように、縦電界方式
ノーマリオープン型のTN方式では、初期配向方向の乱
れによる光漏れはさほど影響ない。また、縦電界方式ノ
ーマリクローズ型であるSTN方式においては、従来、
スペーサビーズ表面で液晶分子が垂直配向するような機
能を持たせる方法をとってきた。これは以下の理由によ
る。
行配向する場合、基板に対して平行になるか垂直になる
かについては等価である。縦電界方式ノーマリクローズ
型液晶表示装置においては、基板に対して垂直方向に電
界が印加され、液晶分子が電界方向に平行になるように
動作して表示を行うことから、極角方向への配向乱れが
致命的な光漏れ増大を引き起こす。即ち、縦電界方式
は、駆動時に液晶分子が極角方向に立ち上がる方式であ
るため、その極角方向に立ち上がった状態は、スペーサ
ビーズと液晶の界面からみると平行配向であり、安定状
態となってしまう。従って、極角方向に立ち上がること
を防止する平行配向に制御することは不可能に近い。そ
こで、従来は垂直配向機能をスペーサビーズに持たせる
ことで改善する方法が取られてきた。つまり、光漏れが
著しい極角方向への液晶分子の立ち上がりを不安定状態
とするためである。
立ち上がりは光漏れに影響しないが、方位角方向の配向
乱れは致命的な光漏れ増大を引き起こしてしまう。垂直
配向性のスペーサビーズは、方位角方向の配向のズレを
生じさせるので、縦電界方式液晶表示装置で用いた垂直
配向性のスペーサビーズを横電界方式液晶表示装置に適
用したならば、光漏れ増大を招く。このため、従来方法
では横電界方式ノーマリクローズ型液晶表示装置におけ
るスペーサビーズの光漏れを低減できない。
STN方式では生じない課題であり、横方向に電界を生
じさせる横電界方式を採用する液晶表示装置独自の解決
手段が必要とされるのである。
れの原因を研究し、スペーサビーズの光漏れが問題とな
る事象には以下の種類があることを見出した。
ズの光漏れが大きいために暗表示の沈み込みを阻害し、
黒レベルを悪化させていること、もう一つは、これらの
スペーサビーズの光漏れの程度がそれぞれ異なること、
及びこれらのスペーサビーズのうち光漏れ量が大きいス
ペーサビーズが局所的に密集すると輝度むら不良を誘発
することにある。
低減することが課題であることはもちろんであるが、そ
れを面内で一様に存在させることが重要な課題である。
ては、配向制御膜と液晶のプレチルト角が高くなると、
横電界方式の液晶表示装置の特長である広視野角を阻害
してしまうといった問題がある。特にプレチルト角が4
度を越えると急激に視野角特性が狭くなり、特に広視野
角には、プレチルト角を3度以下とすることが好ましい
ことがわかっている(大江ら,リクィッド クリスタル
ズ、22巻,4号,p391,1997)。
ーマリクローズ型におけるスペーサビーズ由来の光漏れ
を解消したコントラスト比の高い液晶表示装置を提供す
ることにある。
に、ノーマリクローズ型液晶表示装置、特に横電界方式
を採用し、配向制御膜と液晶とのプレチルト角が4度以
下に設定されたアクティブマトリクス型液晶表示装置
で、スペーサを中心とした光漏れが4分割された形状に
なるよう制御する構成としている。
ーサを中心とした光漏れは図1の4分割タイプや図2の
2分割タイプ、図示していないが3分割や円状のタイプ
が発現する。これらの光漏れ量を測定することにより、
4分割のスペーサビーズがもっとも光漏れを低減できる
ことが分かった。
法について説明する。液晶パネルの、ある測定領域での
暗表示の輝度を測定する。このとき、測定領域にはスペ
ーサビーズを含まない領域で輝度を測定する。次に測定
した領域と同一の面積の領域にスペーサビーズを含んで
輝度を測定し、両者の輝度の差を測定したスペーサビー
ズの密度で除することによって、スペーサビーズ1個当
たりの光漏れ量を見積もることができる。
的に発現させる方法を検討した結果、スペーサと液晶と
の接触角を60度以下とすることで、スペーサ表面上の
液晶分子がおおむね平行配向となり、達成できることが
わかった。
示す図である。図1の領域48は、スペーサビーズ表面
の平行配向方向と、配向制御膜の配向方向がほぼ90度
となるため、液晶分子に対し、最もストレスがかかる領
域である。そこで、領域48をより安定に発現するため
には、配向制御膜の配向制御方向とその直交方向に対す
るぬれ性、すなわち接触角に異方性を付与し、配向制御
方向に対する接触角を小さくすることが好ましい。
野角を保持させた液晶表示装置の場合においても、液晶
とスペーサの接触角を、配向制御膜の配向制御方向と液
晶の接触角より大きく、配向制御方向と直交方向に対す
る接触角より小さくすることで、4分割タイプを非常に
安定させることができる。
0度以下であるとき、スペーサビーズの表面を粗面化す
ることで接触角を小さくすることが可能である。すなわ
ち、接触角が90度以下であれば、液晶はスペーサビー
ズ表面のくぼみを満たすことができるため、ある部分が
スペーサビーズ表面の固体、ある部分が液晶である平滑
な表面を作る。液晶と液晶との間では接触角が0度であ
るから、見かけの接触角が減少していく。従って、70
度以上90度以下の接触角であるときには高分子化合物
からなるスペーサビーズを、予めセラミック粒子,ガラ
スファイバ等と混合し、攪拌後、分離して用いることも
可能である。
導入した際に生じる極微小な粗面でも効果を期待するこ
とができる。
るには、具体的には、スペーサの表面に液晶との湿潤剤
となるような官能基を導入すればよい。これらの官能基
を導入する方法としては、シランカップリング剤、スペ
ーサビーズ本体のビニル基や水酸基を利用して、アクリ
ル基を有する表面修飾剤により化学修飾する等がある。
例えば多価水酸基を有する長鎖アルキル基,末端にアミ
ノ基を有するアルキル基等を、シランカップリング剤等
を介してスペーサビーズ表面に導入する、あるいはアク
リル基やビニル基を他方の末端に有する多価水酸基を有
する長鎖アルキル基,末端にアミノ基を有するアルキル
基等を化学修飾によって導入する、等である。シランカ
ップリング剤を用いる場合には、スペーサビーズはシリ
カ等、無機材料でも可能である。
よくする官能基を導入しても良い。液晶については、そ
の表面張力を低下させるような官能基を導入すると効果
が期待できる。例えば、フッ素基は、その臨界表面張力
を著しく減少させる。固体表面張力を直接求める方法は
未だ確立されてはいないが、スペーサが高分子化合物か
ら構成される場合、おおよそ30mN/m以上であるの
で、液晶の表面張力を25mN/m以下とすると、接触
角低下に有効である。
ビング強度を上げる、配向制御方向に剛直な分子構造と
する、液晶との分子間引力を強くする分子構造とする、
等が挙げられる。
て、その光漏れ量を低減するために、スペーサビーズを
中心とした光漏れを4つに分割された形状とする。
示装置のパネルの模式断面図を示す。透明な一対の基板
1,1′の間に複数の化合物を組成化した液晶層30が
挟持されている。図3では棒状の液晶分子6により模式
的に図示した。一対の基板1,1′の両外側には偏光板
9,9′が配置されている。一方の基板1のセル内側の
面上にはストライプ状の電極2,3が形成され、更にそ
のうえに配向制御膜8が形成されている。電極2は画像
信号に依らない定まった波形の電圧を印加する共通電極
であり、電極3は画像信号に応じて波形が変わる画素電
極である。また、画素電極3と同じ高さに映像信号電極
10が配置されている。絶縁層4は2層あるが、いずれ
も窒化シリコン膜からなる。対向する他方の基板にはカ
ラー表示を行うためのカラーフィルタ5が形成されてい
る。
酸の濃度3%の溶液を塗布し、200℃,30分の焼成,
イミド化を行う。具体的には酸無水物として、1,2,
3,4−シクロペンテンテトラカルボン酸二無水物、
1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無
水物、3,3′,4,4′−ビスシクロヘキサンテトラ
カルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ベンゾフェ
ノンテトラカルボン酸二無水物等、ジアミンとして、
4,4′−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3′−
ジアミノジフェニルスルフィド、1,4−ジアミノシク
ロヘキサン、3,3′−ジアミノジフェニルスルホン等
を用いてポリアミック酸を作成し、その溶液を基板に塗
布し、乾燥・焼成させて配向制御膜8を形成し、液晶を
配向させるためのラビング処理する。得られた配向状態
における液晶分子長軸方向、即ち初期配向方向11は図
4で定義した角度φLCが75度とした。なお、これらの
酸無水物,ジアミン化合物は単体で用いる必要はなく、
2種類以上混合して用いても良い。
40を乾式散布方法により基板上に分散させた。乾式散
布方法とは、圧縮気体供給パイプから不活性気体等を吐
出させることによりノズル部で負圧を生じさせて液晶表
示装置用スペーサビーズの供給パイプから液晶表示装置
用スペーサビーズを吸引し散布する方法で、スペーサビ
ーズの分散媒として溶媒を用いない方法である。スペー
サビーズは、ジビニルベンゼンを構成原料として、その
表面にはシランカップリング剤を介して炭素数5のアル
キル基と水酸基が導入されており、液晶との相互作用が
平行配向となるように配向制御層42を付与している。
その後、上下基板を重ね合わせ、周辺部のシール剤によ
り空セル状態に組み立てた。この液晶表示装置の模式断
面図を図9に示す。参照番号は図3と同様である。
マティック液晶である。誘電率異方性Δεの値は10.
2、屈折率異方性Δnは0.073である。図5はこの
ようにして得られた液晶パネル内での液晶分子のスイッ
チング原理を示したものである。本実施例では、液晶分
子6は電界無印加時にはストライプ状の電極の長手方向
に垂直な方向に対してφLC=75度となるようにしてあ
るが、液晶の誘電率異方性が正である場合は、45度≦
|φLC|<90度となるようにすればよい。図5におけ
る液晶組成物としては、誘電率異方性が負のものであっ
ても構わない。その場合には初期配向状態をストライプ
状電極の垂直方向から0度≦|φLC|<45度に配向さ
せると良い。図5では配向方向11を矢印で示す。次
に、図5(b),(d)に示すように、電極2,3の間に
電界13を印加すると、電界13の方向に分子長軸が平
行になるように液晶分子6がその向きを変える。このと
き、式(1)のθが電界強度Eに応じて変化し、透過率
が変化する。
採用したために、直交した偏光板の間に液晶を挟んでい
る。さらに、低電圧で暗表示となるノーマリクローズ特
性とするために、図4で定義したφP =φLC=75度、
即ち、一方の偏光板の偏光透過軸12を初期配向方向と
平行にし、他方の偏光板の偏光透過軸12′を直交させ
る。観測される透過光強度は、式(1)により定まる。
群,共通電極2,画素電極3,映像信号電極10,走査
電極14,アモルファスシリコン16,薄膜トランジス
タ15,絶縁膜4,配向制御膜8の配置を示す。図6
(a)はパネル面に垂直な方向から見た正面図であり、
図6(b),(c)は側断面を示す図である。図7は本実
施例の液晶表示装置における回路システム構成を示す。
垂直走査信号回路17,映像信号回路18,共通電極駆
動用回路19,電源回路及びコントローラ20で構成さ
れるが、本発明はこの構成に限定されるものではない。
おける光学系システムの構成の一例を図8に示す。液晶
パネル27の背面に、光源21,ライトカバー22,導
光体23,拡散板24から成るバックライトユニット2
6が設けられている。ここでは正面輝度を増大させるた
めのプリズムシート25を図示してあるが、なくても問
題ない。このように形成した液晶表示装置の分解構成斜
視図の一例を図10に示す。
8mN/mであり、スペーサビーズとの接触角は48.
6 度である。配向膜の配向方向に対する接触角は10
度であるので、ほぼ全面に渡って、スペーサビーズ起因
の光漏れは図1に示す4分割タイプが得られる。スペー
サビーズ1個の光漏れ量が8.2×10-5(%・mm2/個)
である。
パネルにおいて、スペーサビーズを含まないある領域に
ついて暗表示の輝度を測定する。次に、先ほど測定した
領域と同一の面積でスペーサビーズが含まれる領域につ
いての輝度を測定する。そして、両者の輝度の差を測定
したスペーサビーズの密度で除し、この値をスペーサビ
ーズ1個当たりの光漏れ量とする。この様にして測定す
ると、光漏れ量を定量的に測定できる。
画素領域の透過率としている。即ち、実際の液晶表示装
置の透過率(輝度)は、カラーフィルタや表示領域の開
口率、その他画素のエッジ部等スペーサビーズ以外の要
因による光漏れの影響を受けた結果である。そのため、
これらの影響を除き、スペーサの影響だけを定量的に評
価できる状態での透過率で示している。
と、後述する比較例のスペーサが与えるコントラスト比
低下の影響について、スペーサ分散密度との関係を示
す。コントラスト比低下を著しく抑制できていることが
わかる。スペーサ分散密度の最大値として、500個/
mm2 とした。液晶層の厚みを一定に保持するために必要
な分散密度は、液晶表示装置製造プロセスのマージンに
依存するが、実用上、500個/mm2以上の密度は画質に与
える影響から好ましくないためである。
容値を見積もることができる。すなわち、光漏れが1.
0×10-4(%・mm2/個)を越えると、スペーサの影
響だけでコントラスト比を半減させてしまう。前述のよ
うに、コントラスト比を低下させる要因はスペーサ以外
にもあるため、スペーサの光漏れの影響だけで、これ以
上のコントラスト比低下は好ましくない。従って、本発
明の目的である良好な画質を有する横電界方式液晶表示
装置を実現するには、スペーサの光漏れを1.0×10
-4(%・mm2/個)以下とする必要がある。
素数が1,024×RGB×768、スペーサビーズ分
散密度が約120(個/mm2)である横電界方式TFT液
晶表示装置に適用すると、非常に良好なレベルの黒表示
を示す。コントラスト比300となり高コントラストな
液晶表示装置が得られる。
度)、あるいは輝度と暗表示の透過率(輝度)を測定
し、前者の相対を後者の値で除することで求める。透過
率は、光源の明るさを100としたときの透過率をフォ
トマル等で測定でき、輝度は輝度計により液晶表示装置
の明るさを測定できる。どちらを用いても、コントラス
ト比を求めることができる。
を測定できる。どちらを用いても、コントラスト比を求
めることができる。
共重合体樹脂からなる粒径が4.0μm である高分子ス
ペーサビーズ10gを2%塩酸水70gイソプロピルア
ルコール30gの液に浸漬し、撹拌下に7−ヒドロキシ
オクチルカルボキシアルデヒド3gをイソプロピルアル
コール10gに溶解した液を滴下する。50℃2時間反
応させ濾過した後、70gの純水と30gのイソプロピ
ルアルコール30gの液に処理したスペーサビーズを浸
漬して濾過する。この作業を10回繰り返した後、70
gのトルエンに浸漬し、濾過する作業を5回繰り返して
乾燥する。
成分として4−オクタデシルオキシ−1,3−ジアミノ
シクロヘキサン、p−フェニレンジアミンを1対4のモ
ル比で混合したものを用い、1,2,3,4−ブタンテ
トラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタ
ンテトラカルボン酸二無水物を等モル比で混合したもの
を酸無水物としてポリアミック酸を作成し、その溶液を
基板に塗布し、乾燥・焼成させて配向制御膜8を形成
し、液晶を配向させるためのラビング処理する。なお、
これらの酸無水物,ジアミン化合物は単体で用いる必要
はなく、2種類以上混合して用いても良い。
ンチ,画素数が1,024×RGB×768、平均スペ
ーサビーズ分散密度が100個/mm2 である横電界方式
TFT液晶表示装置に適用すると、ほぼ全面に渡って、
図1に示す4分割タイプ,光漏れ量が7.8×10
-5(%・mm2/個)であるスペーサビーズが得られる。
本実施例における液晶とスペーサビーズとの接触角は3
8.2 度、配向膜の配向方向との接触角は8度である。
これにより、非常に良好なレベルの黒表示を示し、コン
トラスト比が320となる液晶表示装置が得られる。
社製PIQ−1800のポリアミック酸溶液を濃度4%
で塗布し、200℃,30分の焼成,イミド化を行った
後ラビング処理する。
促進させる作用が強いシリカスペーサビーズを乾式散布
方法により基板上に分散させる。
と、図2に示す2分割タイプ,光漏れ寄与率が28×1
0-5(%・mm2/個)であるスペーサビーズが約60%の
存在比率で発現する。本比較例における、液晶とスペー
サビーズとの接触角は7.8度、配向膜の配向方向との
接触角は8.9度 、コントラスト比は200となる。 (比較例2)配向制御膜8として日立化成社製PIQ−
1800のポリアミック酸溶液を濃度4%で塗布し、2
00℃,30分の焼成,イミド化を行った後ラビング処
理する。
るために、表面が炭素数18の長鎖アルキル基で被覆さ
れるように修飾された高分子スペーサビーズを乾式散布
方法により基板上に分散させた。その後、上下基板を重
ね合わせ、周辺部のシール剤により空セル状態に組み立
て、実施例1と同様に液晶表示装置を構成する。
4分割タイプが約70%と2分割タイプが約30%の割
合で出現する。本比較例による4分割タイプの光漏れ量
は42×10-5(%・mm2/個),2分割タイプの光漏れ
量は94×10-5(%・mm2/個)である。本比較例にお
ける、液晶とスペーサビーズの接触角は83度であり、
ほぼ垂直配向性を示す。垂直配向性のスペーサビーズの
場合(図1,図2に示す)、4分割タイプ,2分割タイ
プともに、配向制御膜の配向方向に対して方位角方向に
配向が乱れ、光漏れ量が著しく増大する。このため、黒
レベルの浮きが著しく、コントラスト比は150とな
る。
子スペーサビーズ10gを、3−アミノプロピルジエト
キシメチルシラン、7−ヒドロキシオクチルカルボニル
クロライド,トリエチルアミンが等モル存在するTHF
溶液100g中に浸漬し、50℃2時間撹拌した後、濾
過,THFで洗浄し、乾燥する。
成分としてp−フェニレンジアミン,酸無水物成分とし
てピロメリット酸二無水物を用いてポリアミック酸を作
成し、その溶液を基板に塗布し、乾燥・焼成させて配向
制御膜8を形成し、液晶を配向させるためのラビング処
理する。このとき、プレチルト角が3.3 度となるよう
にラビング密度を調整する。
ンチ,画素数が1,024×RGB×768、平均スペ
ーサビーズ分散密度が120個/mm2 である横電界方式
TFT液晶表示装置を構成する。本実施例における液晶
とスペーサビーズの接触角は41度、配向膜の配向方向
との接触角は6.7 度である。このように構成した液晶
表示装置は、ほぼ全面に渡って、図1に示す4分割タイ
プ,光漏れ寄与率が7.8×10-5(%・mm2/個)であ
るスペーサビーズが発現し、非常に良好な暗レベルを示
し、コントラスト295を有する液晶表示装置が得られ
る。
子スペーサビーズ10gを、3−アミノプロピルジエト
キシメチルシラン,トリフルオロメトキシオクチルカル
ボニルクロライド,トリエチルアミンが等モル存在する
THF溶液100g中に浸漬し、50℃2時間撹拌した
後、濾過,THFで洗浄し、乾燥する。
成分として4,4′−ジアミノジフェニルメタン,酸無
水物成分として1,2,3,4−シクロペンタンテトラ
カルボン酸二無水物を用いてポリアミック酸を作成し、
その溶液を基板に塗布し、乾燥・焼成させて配向制御膜
8を形成し、液晶を配向させるためのラビング処理す
る。
ンチ,画素数が1,024×RGB×768、平均スペ
ーサビーズ分散密度が90個/mm2 である横電界方式T
FT液晶表示装置を構成する。本実施例における、液晶
とスペーサビーズとの接触角は28.9度、配向膜の配
向方向との接触角は9.8度である。このように構成し
た液晶表示装置は、ほぼ全面に渡って、図1に示す4分
割タイプ,光漏れ寄与率が7.1×10-5(%・mm2/
個)であるスペーサビーズが発現する。これにより、非
常に良好な暗レベルを示し、コントラスト比310を有
する液晶表示装置が得られる。
シプロピルメチルシラン,ジヒドロキシオクチルアミン
を等モル混合,撹拌し、エバポレーションして取り出し
た化合物をエタノールに溶解する。粒径が4.0μm で
ある高分子スペーサビーズを溶液中に浸漬し、50℃2
時間撹拌した後、濾過,エタノールで洗浄,乾燥する。
成分として4−オクタデシルオキシ−1,3−ジアミノ
シクロヘキサン、p−フェニレンジアミンを1対4のモ
ル比で混合したものを用い、1,2,3,4−ブタンテ
トラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタ
ンテトラカルボン酸二無水物を等モル比で混合したもの
を酸無水物としてポリアミック酸を作成し、その溶液を
基板に塗布し、乾燥・焼成させて配向制御膜8を形成
し、液晶を配向させるためのラビング処理する。このと
き、プレチルト角が2.8度となるラビング密度とす
る。
は単体で用いる必要はなく、2種類以上混合して用いて
も良い。
ンチ,画素数が1,024×RGB×768、平均スペ
ーサビーズ分散密度が100個/mm2 である横電界方式
TFT液晶表示装置を構成する。本実施例における、液
晶とスペーサビーズの接触角は18度、配向膜の配向方
向との接触角は9.3 度である。このように構成した液
晶表示装置では、ほぼ全面に渡って、図1に示す4分割
タイプ,光漏れ寄与率が8.0×10-5(%・mm2/個)
であるスペーサビーズが発現する。これにより、非常に
良好な暗レベルを示し、コントラスト310を有する液
晶表示装置が得られる。
子スペーサビーズ10gを、3−アミノプロピルジエト
キシメチルシラン、4−ヒドロキシペンチルベンゾイル
クロライド,トリエチルアミンが等モル存在するTHF
溶液100g中に浸漬し、50℃2時間撹拌した後、濾
過,THFで洗浄し、乾燥する。
成分として4−オクタデシルオキシ−1,3−ジアミノ
シクロヘキサン、p−フェニレンジアミンを1対4のモ
ル比で混合したものを用い、1,2,3,4−ブタンテ
トラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタ
ンテトラカルボン酸二無水物を等モル比で混合したもの
を酸無水物としてポリアミック酸を作成し、その溶液を
基板に塗布し、乾燥・焼成させて配向制御膜8を形成
し、液晶を配向させるためのラビング処理する。なお、
これらの酸無水物,ジアミン化合物は単体で用いる必要
はなく、2種類以上混合して用いても良い。
ンチ,画素数が1,024×RGB×768、平均スペ
ーサ分散密度が80個/mm2 である横電界方式TFT液
晶表示装置を構成する。本実施例における、液晶とスペ
ーサビーズの接触角は32度、配向膜の配向方向との接
触角は10度である。このように構成した液晶表示装置
では、ほぼ全面に渡って、図1に示す4分割タイプ,光
漏れ量が7.1×10-5(%・mm2/個)であるスペーサ
ビーズが発現する。これにより、非常に良好な黒レベル
を示し、コントラスト290を有する液晶表示装置を得
た。
シプロピルメチルシラン、ジヒドロキシペンチルアミン
を等モル混合,撹拌し、エバポレーションして取り出し
た化合物をエタノールに溶解する。粒径が4.0μm で
ある高分子スペーサビーズを溶液中に浸漬し、50℃2
時間撹拌した後、濾過,エタノールで洗浄,乾燥する。
成分として4−オクタデシルオキシ−1,3−ジアミノ
シクロヘキサン、p−フェニレンジアミンを1対4のモ
ル比で混合したものを用い、1,2,3,4−ブタンテ
トラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタ
ンテトラカルボン酸二無水物を等モル比で混合したもの
を酸無水物としてポリアミック酸を作成し、その溶液を
基板に塗布し、乾燥・焼成させて配向制御膜8を形成
し、液晶を配向させるためのラビング処理した。このと
き、プレチルト角が1度となるラビング密度とする。な
お、これらの酸無水物,ジアミン化合物は単体で用いる
必要はなく、2種類以上混合して用いても良い。
ンチ、画素数が1,024×RGB×768、平均スペ
ーサビーズ分散密度が100個/mm2 である横電界方式
TFT液晶表示装置を構成する。本実施例における、液
晶とスペーサビーズの接触角は8度、配向膜の配向方向
との接触角は6度、配向方向と直交方向の接触角は9.8
度である。このように構成した液晶表示では、ほぼ全面
に渡って、図1に示す4分割タイプ,光漏れ寄与率が
7.9×10-5(%・mm2/個)であるスペーサビーズが発
現する。これにより、非常に良好な黒レベルを示し、コ
ントラスト比310を有する液晶表示装置が得られる。
小さいため、横電界方式液晶表示装置の中でも特に広視
野角特性を有する。このようにプレチルト角が低い場
合、図1に示す領域48の液晶分子は、スペーサに対し
てかなり厳密に垂直配向とならねばならない。方位角方
向へ水平配向となると4分割タイプとならず、また、極
角方向への水平配向がとれないためである。このとき、
配向制御膜の配向制御方向に対する接触角が液晶とスペ
ーサの接触角より小さければ、配向制御方向に対してぬ
れやすい特性を付与することができ、かつ、配向制御方
向と直交方向に対する接触角が液晶とスペーサの接触角
より大きければ、この方向に対してはぬれにくい。すな
わち、液晶分子は、配向制御方向に制御されやすくな
る。この効果により、プレチルト角が低く、スペーサと
液晶の接触角が小さい場合においても、4分割タイプを
優先的に発現させることを可能とできるのである。特に
スペーサと液晶の接触角が10度を下回ると、水平配向
性が非常に強くなるので、本実施例の効果を用いること
が好ましい。
子スペーサビーズ10gを、3−アミノプロピルジエト
キシメチルシラン、7−ヒドロキシオクチルカルボニル
クロライド,トリエチルアミンが等モル存在するTHF
溶液100g中に浸漬し、50℃2時間撹拌した後、濾
過,THFで洗浄し、乾燥する。次に、4μm径のガラ
スファイバーを20%の割合で混同し、2−プロパノー
ルと水1:1溶媒中で超音波洗浄器で10分分散させ、
遠心分離器でスペーサを取り出す。この処理により、ス
ペーサ表面には微小なくぼみが生じる。
成分としてp−フェニレンジアミン,酸無水物成分とし
てピロメリット酸二無水物を用いてポリアミック酸を作
成し、その溶液を基板に塗布し、乾燥・焼成させて配向
制御膜8を形成し、液晶を配向させるためのラビング処
理する。このとき、プレチルト角が3.3度 となるよう
にラビング密度を調整する。
ンチ、画素数が1,024×RGB×768、平均スペ
ーサビーズ分散密度が120個/mm2である横電界方式
TFT液晶表示装置を構成する。本実施例における、液
晶とスペーサビーズの接触角は20度となり低下する。
配向膜の配向方向との接触角は6.7 度である。このよ
うに構成した液晶表示装置では、ほぼ全面に渡って、図
1に示す4分割タイプ,光漏れ寄与率が7.3×10-5
(%・mm2/個)であるスペーサビーズが発現する。こ
れにより、非常に良好な黒レベルを示し、コントラスト
305を有する液晶表示装置が得られる。
れば、液晶はスペーサビーズの表面のくぼみを満たすこ
とができるため、ある部分がスペーサビーズ表面の固
体、ある部分が液晶である平滑な表面を作る。液晶と液
晶の間では接触角が0度であるから、見かけの接触角が
減少していく。本実施例において、41度を20度に低
下させる効果はこのために得られている。従って、液晶
とスペーサの接触角が70度以上90度以下であると
き、高分子化合物から成るスペーサビーズを、予めセラ
ミック粒子,ガラスファイバー等と混合し、撹拌後、分
離して用いることも可能となる。なお、液晶とスペーサ
の接触角が90度を越えると、液晶はスペーサ表面のく
ぼみを満たすことができないので、ある部分がスペーサ
ビーズ表面の固体、ある部分が空気となり、見かけの接
触角が増大してしまう。従って、液晶とスペーサの接触
角が90度を越えるものは用いることはできない。
配向制御膜と液晶との接触角を検討するために、ユニッ
トセルによるモデル実験を行った。ユニットセルは、ガ
ラス基板を洗浄し、日産化学社製,日立化成社製,チッ
ソ社製などのポリイミド系配向膜を塗布,ラビング処理
の条件,送り速度や切り込み量を変えることにより、配
向制御膜の配向制御方向と配向制御方向に直交する方向
のぬれ性を変え、スペーサを散布し、シール剤を用いて
空セルを組み立てる。シール剤を硬化させたのち、液晶
を封入,偏光板を貼付して、ユニットセルを構成する。
ク社製の液晶組成物を用い、スペーサは実施例1から
8、その他、積水化学社,花王社,ナトコペイント社の
スペーサを用いている。前述の方法で接触角を測定し、
所望の接触角となる組み合わせのユニットセルを作製し
て、光漏れ量を測定する方法を採った。ノーマリクロー
ズ型横電界方式液晶表示装置においては、電界を印加し
ない状態の黒レベルでスペーサの光漏れを測定できるの
で、本方法により得られる光漏れ量は、実際に横電界液
晶表示装置を構成して得られる値と同等である。従っ
て、本方法から横電界液晶表示装置のコントラスト比を
予測できる。また、本方法はモデル実験であるため、液
晶とスペーサの接触角を詳細に検討するためのモデル液
晶による実験も可能である。
し、検討を行った。その結果、スペーサと液晶との接触
角を60度以下とすると、スペーサ表面上の液晶分子が
おおむね平行配向となり、4分割された形状のスペーサ
を優先的に発現できることが分かった。一方、スペーサ
と液晶の接触角が80度を超えると、配向制御膜のアン
カリング等の条件によらず、スペーサ表面上の液晶分子
が垂直配向となり、比較例2で述べた通り、スペーサを
中心とした光漏れが増大してしまう。60度を超えて8
0度以下の範囲では、スペーサ表面の液晶分子は、他の
要因、例えば配向制御膜のアンカリングやプレチルト角
により水平,垂直配向のどちらもとりうる。この場合に
は、前述のスペーサの課題である二つの事象のうち、後
者について問題となる。つまり、光漏れが大きいもの、
小さいものが存在することによる画質の低下である。ま
た、そのスペーサ周辺の配向が安定せず、経時変化を起
こすことも問題となる。
向させるためには、液晶とスペーサの接触角を60度以
下とすることが必要である。
して、目的の高画質である横電界液晶表示装置を得る手
段を得た。
た。
は、垂直配向性が強くなる。これは、極性を有する官能
基がスペーサ表面との湿潤剤のような作用を示すと考え
られる。また、例c,dによって、スペーサの表面にア
ルキル基や水酸基等の官能基を導入することによって、
ぬれ性を改善することができ、スペーサの光漏れ低減効
果が得られる。これはスペーサ表面の官能基が湿潤剤た
る効果を有している。従って、液晶もしくはスペーサ表
面に、両者のぬれ性をよくする湿潤剤となる作用を有す
る官能基を導入することが、効果的であることがわか
る。これらの作用は、両者の分子間引力とおのおのの凝
集力との差に起因するものであるから、分子間の引力が
強くなる組み合わせを達成すれば効果が得られる。本実
施例の化合物に限定されるものではない。
晶とスペーサの接触角を著しく低減して水平配向性を強
く付与し、さらに配向制御膜と液晶の接触角も著しく低
減してしまうと、図1の領域48で示す領域の液晶分子
は、スペーサ表面で水平配向が安定状態となり、2分割
が優先されてしまうことがわかる。従って、特に、液晶
とスペーサの接触角が著しく低い場合には、配向制御膜
と液晶の接触角の値を制御することが重要であることが
わかる。
ストの高い液晶表示装置を実現できる。
配向の模式図。
配向の模式図。
板偏光透過軸のそれぞれがなす角を示す図。
原理を示す図。
絶縁膜,配向制御膜の配置を示す平面、及び断面を示す
模式図。
成の一例を示す図。
構成の一例を示す図。
の模式断面図。
る図。
縁層、5…カラーフィルタ、6…液晶分子、8,8′…
液晶配向能が付与された配向制御膜、9,9′…偏光
板、10…映像信号電極、11…液晶分子長軸の配向方
向、12…偏光板透過軸方向、13…電界方向、14…
走査電極(ゲート配線電極)、15…薄膜トランジスタ、
16…アモルファスシリコン(a−Si)、17…垂直
走査信号回路、18…映像信号回路、19…共通電極駆
動用回路、20…電源回路及びコントローラ、21…光
源、22…ライトカバー、23…導光体、24…拡散
板、25…プリズムシート、26…バックライトユニッ
ト、27…液晶パネル、29…電極群、30…液晶層、
40…スペーサ、41…光漏れ領域、42…液晶分子配
向能を有する表面層、45…配向制御膜の配向方向に従
う液晶分子、46…スペーサビーズ表面により配向制御
膜の配向方向に対して乱され光漏れを生じる液晶分子、
47…クロスニコルによって消光位となる液晶分子、4
8…配向制御膜の配向方向とスペーサビーズ表面の平行
配向方向がほぼ90度なる領域、49…配向制御膜の配
向方向とスペーサビーズ表面の平行配向がほぼ一致する
領域。
Claims (20)
- 【請求項1】少なくとも一方が透明な一対の基板と、 前記一対の基板間に配置された液晶層と、 前記一対の基板の一方の基板上に形成され基板面にほぼ
平行な電界を前記液晶層に印加するための電極群、及び
これらの電極に接続された一個以上のアクティブ素子
と、 前記一対の基板上に形成された配向制御膜と、 前記液晶層の分子配向状態に応じて光学特性を変える光
学手段からなるノーマリクローズ型液晶表示装置であっ
て、 前記液晶層の厚みは前記一対の基板間に分散され挟持さ
れたスペーサによりほぼ一定の厚みに制御され、 前記配向制御膜と前記液晶とのプレチルト角が4度以下
であり、 前記液晶と前記スペーサとの接触角が0度以上60度以
下であることを特徴とする液晶表示装置。 - 【請求項2】少なくとも一方が透明な一対の基板と、 前記一対の基板間に配置された液晶層と、 前記一対の基板の一方の基板上に形成され基板面にほぼ
平行な電界を前記液晶層に印加するための電極群、及び
これらの電極に接続された一個以上のアクティブ素子
と、 前記一対の基板上に形成された配向制御膜と、 前記液晶層の分子配向状態に応じて光学特性を変える光
学手段からなるノーマリクローズ型液晶表示装置であっ
て、 前記液晶層の厚みは前記一対の基板間に分散され挟持さ
れたスペーサによりほぼ一定の厚みに制御され、 前記配向制御膜と前記液晶とのプレチルト角が3度以下
であり、 前記液晶と前記スペーサとの接触角が0度以上60度以
下であることを特徴とする液晶表示装置。 - 【請求項3】請求項1または2において、前記液晶と前
記配向制御膜との接触角に関し、該配向制御膜の配向制
御方向に対する接触角と配向制御方向と直交方向に対す
る接触角が異方性を有し、かつ配向制御方向に対する接
触角が小さいことを特徴とする液晶表示装置。 - 【請求項4】少なくとも一方が透明な一対の基板と、 前記一対の基板間に配置された液晶層と、 前記一対の基板の一方の基板上に形成され基板面にほぼ
平行な電界を前記液晶層に印加するための電極群、及び
これらの電極に接続された一個以上のアクティブ素子
と、 前記一対の基板上に形成された配向制御膜と、 前記液晶層の分子配向状態に応じて光学特性を変える光
学手段からなるノーマリクローズ型液晶表示装置であっ
て、 前記液晶層の厚みは前記一対の基板間に分散され挟持さ
れたスペーサによりほぼ一定の厚みに制御され、 前記配向制御膜と前記液晶とのプレチルト角が3度以下
であり、 前記液晶と前記スペーサとの接触角が、前記液晶と前記
配向制御膜の配向制御方向に対する接触角よりも大き
く、前記液晶と前記配向制御膜の配向制御方向と直交方
向に対する接触角よりも小さいことを特徴とする液晶表
示装置。 - 【請求項5】前記液晶と前記スペーサとの接触角が10
度未満であることを特徴とする請求項4に記載の液晶表
示装置。 - 【請求項6】前記液晶と前記配向制御膜の配向方向に対
する接触角が0度以上5度以下であることを特徴とする
請求項5に記載の液晶表示装置。 - 【請求項7】前記液晶と前記配向制御膜の配向制御方向
と直交方向に対する接触角が10度以上であることを特
徴とする請求項5乃至6に記載の液晶表示装置。 - 【請求項8】請求項1または2または4において、前記
スペーサの表面が粗面化されていることを特徴とする液
晶表示装置。 - 【請求項9】請求項8において、前記スペーサの表面
に、親水性を示す官能基と疎水性を示す官能基が導入さ
れ、この表面層により粗面化されていることを特徴とす
る液晶表示装置。 - 【請求項10】請求項9において、前記スペーサを構成
する材料と液晶との接触角は90度未満であることを特
徴とする液晶表示装置。 - 【請求項11】請求項1または2または4において、前
記液晶の表面張力と、前記液晶と前記スペーサの接触角
の余弦と該液晶の表面張力との積との和で表される、前
記液晶と前記スペーサの付着の仕事量が少なくとも0.
05N/m 以上であることを特徴とする液晶表示装
置。 - 【請求項12】請求項1または2または4において、前
記スペーサの表面に、前記液晶に対して湿潤剤となる作
用を有する官能基が導入されていることを特徴とする液
晶表示装置。 - 【請求項13】請求項12において、前記湿潤剤となる
作用を有する官能基が、炭化水素基並びに一個以上の水
酸基からなることを特徴とする液晶表示装置。 - 【請求項14】請求項1または2または4において、前
記液晶に、前記スペーサの表面に対して湿潤剤となる作
用を有する官能基、あるいは化合物が含まれることを特
徴とする液晶表示装置。 - 【請求項15】請求項14において、前記液晶がシアノ
基を有する化合物を含むことを特徴とする液晶表示装
置。 - 【請求項16】請求項1または2または4において、前
記液晶の表面張力が25mN/m以下であることを特徴
とする液晶表示装置。 - 【請求項17】請求項16において、前記液晶が、フッ
素原子を極性基として有する化合物を含むことを特徴と
する液晶表示装置。 - 【請求項18】請求項1または2または4において、前
記スペーサを中心とした光漏れが4つに分割された形状
であることを特徴とする液晶表示装置。 - 【請求項19】請求項1または2または4において、前
記スペーサを1平方ミリメートルに1個存在させたとき
の、該スペーサを中心とした光漏れ量が、1.0×10
-4%・mm2 /個以下である液晶表示装置。 - 【請求項20】請求項17において、前記スペーサの表
面に、前記液晶に対して湿潤剤となる作用を有する官能
基が導入されていることを特徴とする液晶表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1943499A JP3551059B2 (ja) | 1998-01-30 | 1999-01-28 | 液晶表示装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1853098 | 1998-01-30 | ||
JP10-18530 | 1998-01-30 | ||
JP1943499A JP3551059B2 (ja) | 1998-01-30 | 1999-01-28 | 液晶表示装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11281986A true JPH11281986A (ja) | 1999-10-15 |
JP3551059B2 JP3551059B2 (ja) | 2004-08-04 |
Family
ID=26355210
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1943499A Expired - Fee Related JP3551059B2 (ja) | 1998-01-30 | 1999-01-28 | 液晶表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3551059B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005107310A (ja) * | 2003-09-30 | 2005-04-21 | Sekisui Chem Co Ltd | 液晶表示素子用スペーサ |
JP2005181918A (ja) * | 2003-12-24 | 2005-07-07 | Hayakawa Rubber Co Ltd | 液晶セルスペーサ及び液晶パネル |
JP2005181919A (ja) * | 2003-12-24 | 2005-07-07 | Hayakawa Rubber Co Ltd | 液晶セルスペーサ及び液晶パネル |
-
1999
- 1999-01-28 JP JP1943499A patent/JP3551059B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2005107310A (ja) * | 2003-09-30 | 2005-04-21 | Sekisui Chem Co Ltd | 液晶表示素子用スペーサ |
JP2005181918A (ja) * | 2003-12-24 | 2005-07-07 | Hayakawa Rubber Co Ltd | 液晶セルスペーサ及び液晶パネル |
JP2005181919A (ja) * | 2003-12-24 | 2005-07-07 | Hayakawa Rubber Co Ltd | 液晶セルスペーサ及び液晶パネル |
JP4580642B2 (ja) * | 2003-12-24 | 2010-11-17 | 早川ゴム株式会社 | 液晶セルスペーサ及び液晶パネル |
JP4580641B2 (ja) * | 2003-12-24 | 2010-11-17 | 早川ゴム株式会社 | 液晶セルスペーサ及び液晶パネル |
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