JPH11281311A - 構造体の動歪測定方法及びこの方法を用いた動歪測定装置 - Google Patents

構造体の動歪測定方法及びこの方法を用いた動歪測定装置

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JPH11281311A
JPH11281311A JP8716498A JP8716498A JPH11281311A JP H11281311 A JPH11281311 A JP H11281311A JP 8716498 A JP8716498 A JP 8716498A JP 8716498 A JP8716498 A JP 8716498A JP H11281311 A JPH11281311 A JP H11281311A
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steel frame
concrete
strain
structure body
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Shizuo Yamamoto
鎮男 山本
Koyata Sugimoto
小弥太 杉本
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Tokico Ltd
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Tokico Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は構造体内部の歪みを構造体の表面の
変位に基づいて測定できることを課題とする。 【解決手段】 角速度センサ1,2は、構造体5の表面
に貼着されている。構造体5は、コンクリート3の内部
に鉄骨4が埋め込まれている。角速度センサ1,2は、
その感応軸が構造体5の曲げ方向の力を受けるように構
造体5の表面に取り付けられている。変換回路6では、
角速度センサ1,2により検出された構造体5の2点で
の角速度信号が供給されると、角速度信号を動歪に変換
する。すなわち、変換回路6では、角速度センサ1,2
から得られた角速度ω1 ,ω2 を積分して変形角度をφ
1 ,φ2 を求め、さらに変形角度をφ1 ,φ2 に基づい
て鉄骨4の曲率半径rを演算する。そして、鉄骨4の曲
率半径rから鉄骨4の歪みが求められる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は構造体の歪を検出し
て構造上の劣化を求める構造体の動歪測定方法及びこの
方法を用いた構造体の動歪測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば建物や橋脚等の構造物において
は、鉄骨の歪を定期的に検出して構造上の劣化具合を測
定している。このような構造体の異常診断や寿命予測を
非破壊検査で行う場合、梁や柱等の構造体に加わるスト
レス(歪)を測定し、その積分値がある値を越えた時点
で寿命と判断している。上記のような非破壊検査方法で
使用されるストレス(歪)を測定するためのセンサとし
ては、例えば歪ゲージなどが使用されている。
【0003】また、破壊検査を行う場合には、梁や柱等
に使用されている鉄骨を取り出して所定のストレス
(力)を鉄骨に加えることにより鉄骨に発生するAE
(アコースティック・エミッション)や鉄骨に発生する
応力を歪ゲージにより測定して建設当初に比べてどれだ
け劣化したかを調べている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】例えば、鉄筋コンクリ
ートで建設された建築物の劣化具合を測定する場合、歪
を受けるのはコンクリートの内部にある鉄骨である。そ
のため、上記のように歪ゲージを用いる歪測定方法にお
いては、鉄骨の歪を直接測定しようとすると、鉄骨の周
囲を覆っているコンクリートを除去して歪ゲージを鉄骨
に貼り付ける必要がある。よって、従来の歪測定方法で
は、センサ取付作業が大掛かりとなって、多くの労力が
掛かり、且つコンクリートの除去に多額の費用を要する
ため困難であった。
【0005】また、建物を建設する時点で歪ゲージをコ
ンクリート内部に埋め込んで鉄骨の歪を直接測定するこ
とは可能であるが、一般に、歪ゲージは水分の進入によ
り劣化してしまう。このため、コンクリートを流し込ん
でも乾燥するまで長時間かかるので、長時間水分にさら
されて歪ゲージの劣化が避けられなかった。さらに、コ
ンクリートが乾燥する過程で収縮して寸法が変化するた
め、コンクリート内部に埋め込まれた歪ゲージにコンク
リート収縮時の応力がかかり、歪ゲージが破損するおそ
れがある。
【0006】また、破壊検査による歪測定方法では、建
物の梁や柱の一部を取り出す必要があるので、その取り
出し作業がかなり大掛かりであるばかりか、取り出され
た部分に梁や柱の一部を取り付ける復元作業も行わなけ
ればならないので、一般の建物への適用が難しかった。
そこで、本発明は上記問題を解決するため、コンクリー
トの外側から構造体に加わる歪を測定する構造体の動歪
測定方法、及びその測定結果から構造体の寿命や劣化を
検出する構造体の動歪測定装置を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は以下のような特徴を有する。上記請求項1
記載の発明は、その感応軸が構造体の曲げ方向の力を受
けるように前記構造体の表面に角速度センサを取り付
け、該角速度センサの出力を積分することにより前記構
造体の変位を求めることを特徴とするものである。
【0008】従って、上記請求項1記載の発明によれ
ば、角速度センサをその感応軸が構造体の曲げ方向の力
を受けるように構造体の表面に取り付けると共に、角速
度センサの出力を積分することにより構造体の変位を求
めるため、コンクリートの表面に角速度センサを装着し
た状態でコンクリート内部にある鉄骨の歪を推定するこ
とができる。そのため、コンクリート内部にセンサを埋
め込んだり、あるいはコンクリート内部の鉄骨を取り出
すことなく、コンクリート内部の鉄骨の劣化具合を測定
することができる。
【0009】また、請求項2記載の発明は、その感応軸
が構造体の曲げ方向の力を受けるように前記構造体の表
面に取り付けられた角速度センサと、該角速度センサの
出力を積分することにより前記構造体の変位を演算する
演算手段と、からなることを特徴とするものである。
【0010】従って、上記請求項2記載の発明によれ
ば、その感応軸が構造体の力を受けるように構造体の表
面に取り付けられた角速度センサと、角速度センサの出
力を積分することにより構造体の変位を演算する演算手
段とからなるため、コンクリートの表面に角速度センサ
を装着した状態でコンクリート内部にある鉄骨の歪を推
定することができる。そのため、コンクリート内部にセ
ンサを埋め込んだり、あるいはコンクリート内部の鉄骨
を取り出すことなく、コンクリート内部の鉄骨の劣化具
合を測定することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明の実施の
形態について説明する。図1は本発明になる構造体の動
歪測定方法及びこの方法を用いた構造体の動歪測定装置
の一実施例を説明するためのブロック図である。また、
図2は構造体の振動状態を模式的に示す図である。
【0012】本発明の実施の形態は、主に地震があった
場合の構造物の変化を測定する方法及び装置である。図
1に示されるように、1,2は角速度センサで、コンク
リート3の内部に鉄骨4が埋め込まれてなる構造体5の
表面に貼着されている。角速度センサ1,2は、その感
応軸が構造体5の曲げ方向の力を受けるように構造体5
の表面に取り付けられている。ここで、構造体5は、例
えば建物の梁や柱等であり、コンクリート3の内部で荷
重を支える鉄骨4が角速度センサ1,2の被測定対象と
なる。尚、角速度センサ1,2は、夫々同一構成もので
ある。
【0013】図2は角速度センサの一例を示す斜視図で
ある。図2に示されるように、角速度センサ1は、例え
ば特開平9−72743号公報に開示された構成の音叉
型水晶振動ジャイロ素子32を有する。また、図2にお
いて、X,Y’,Z’は、水晶原石の結晶軸X,Y,Z
をX軸を回転中心として一定角度(一般には5°程度)
回転して得られた音叉型水晶振動ジャイロ素子32の新
しい結晶軸である。そして、この結晶軸X,Y’,Z’
は、音叉型水晶振動ジャイロ素子32の幅、長さ、厚さ
方向を示す。
【0014】また、音叉型水晶振動ジャイロ素子32
は、左腕33と、右腕34と、基部35とを有する。そ
して、左腕33のY’−X面の一方の面のみに検出電極
36a,36bが設けられ、左腕33の他の3面には駆
動電極40が設けられている。さらに、右腕34のY’
−X面の一方の面のみに検出電極37a,37bが設け
られ、左腕33の他の3面には駆動電極43が設けられ
ている。
【0015】また、角速度センサ1は、検出電極36
a,36b及び検出電極37a,37bが構造体5の曲
げ方向の力を受けるように基部35の底面38が構造体
5の表面に当接された状態で取り付けられる。すなわ
ち、角速度センサ1は、地震により構造体5が振動する
とき構造体5の曲げ動作によりZ’方向の変位が生じる
ように取り付けられる。そして、各検出電極36a,3
6b及び検出電極37a,37bは、構造体5の曲げ方
向の変位に応じた検出信号を出力する。
【0016】ここで、前述したように本実施の形態は、
地震のときのモデルであるので、鉄骨4のモデルとして
図3に示すものを考える。図3に示されるように、構造
体5は、上端部が自由端で、鉄骨4の下端部が基礎7に
固定されているものと考える。このように、垂直状態に
支持された構造体5に水平方向の外力が加えられると、
構造体5は下端部分が固定された状態で上端部分が水平
方向に揺動するように変形する。そのため、コンクリー
ト3の内部に設けられた鉄骨4は、基礎7に固定された
下端部分を支点として所定の曲率半径で湾曲した状態に
変形する。よって、鉄骨4には、加えられた水平方向の
力の大きさに応じた変位及び歪が発生する。
【0017】図4は構造体が変形したときの曲率半径を
示す図である。図4に示されるように、上記のように構
造体5の上端部が揺動する場合、鉄骨4の歪は、構造体
5の曲率半径rから求められる。上記のように水平方向
の外力により構造体5が揺動した場合の鉄骨4の曲率半
径rは、比較的近い2点での変形角度φ1 ,φ2 の値か
ら求めることができる。
【0018】図5は構造体が変形したときの角速度
ω1 ,ω2 と変形角度φ1 ,φ2 の変化を示す波形図で
ある。図5に示されるように、上記のように構造体5の
上端部が揺動する場合、鉄骨4の2点での角速度ω1
ω2 及び変形角度φ1 ,φ2 は、互いに位相差をもった
正弦波として表せる。
【0019】変換回路6では、角速度センサ1,2によ
り検出された構造体5の2点での角速度信号が供給され
ると、角速度信号を動歪に変換する。すなわち、変換回
路6では、後述するように角速度センサ1,2から得ら
れた角速度ω1 ,ω2 を積分して変形角度をφ1 ,φ2
を求め、さらに変形角度をφ1 ,φ2 に基づいて鉄骨4
の曲率半径rを演算する。そして、鉄骨4の曲率半径r
から鉄骨4の変位及び鉄骨4の歪みが求められる。
【0020】そして、この演算では、地震の際の最小の
曲率と最大の曲率との差を求め、この差が建物の許容変
位中に入っているかを判定する。このように、角速度セ
ンサ1,2が構造体5の表面に取り付けられた状態で構
造体5の内部の鉄骨4の変位及び歪み求めることができ
る。そのため、従来のようにコンクリート3の内部にセ
ンサを埋め込んだり、あるいはコンクリート3の内部に
設けられた鉄骨4を取り出すことなく、鉄骨4の劣化具
合を測定することができる。
【0021】また、構造体5の強度を変えることなくコ
ンクリート3内部の歪を測定することができるので、角
速度センサ1,2が構造体5の表面に取り付けられても
構造体5への影響が少なく、角速度センサ1,2がない
場合と同一の歪みを測定することができ、測定精度を確
保できる。また、コンクリート3内部に設けられた鉄骨
4の歪を測定するのに、コンクリート3を撤去する作業
が不要であるので、その分安価に測定することができ
る。さらに、角速度センサ1,2が構造体5の表面に取
り付けられているので、コンクリート3の内部にセンサ
を埋め込む方法よりもセンサの交換が容易に行えると共
に、角速度センサ1,2のメンテナンスも容易となり、
角速度センサ1,2の劣化を減少させることができる。
【0022】ここで、2点の変形角度をφ1 ,φ2
し、その2点間の距離をxとすると、歪みεは、次式か
ら求めることができる。 ε=(φ1 max−φ2 max)/x … (1) 次に、歪みεの測定方法について説明する。2点間の距
離xは、角速度センサ1,2の取付位置間距離であるの
で、既知である。角速度センサ1の変形角度φ1 は、角
速度センサ1により検出される角速度ω1 を積分すれば
求めることができる。また、これと同様に、角速度セン
サ2により検出される角速度ω2 を積分すれば求めるこ
とができる。
【0023】 φ1 =∫(ω1 )dt … (2) φ2 =∫(ω2 )dt … (3) 従って、変形角度の差φ(=φ1 −φ2 )は、角速度の
値ω1 を積分した値と別のセンサの角速度の値ω2 を積
分した値の差から求めることができる。あるいは、2つ
の角速度ω1 とω2 の差(=ω1 −ω2 )を積分して求
めることができる。
【0024】ここで、歪みの値は、最大点での値同士を
引き算した結果であるので、積分して求めた値のピーク
値を求めればその値が歪みεとなる。実際の式は、次の
ように表せる。 ε=[1/x∫(ω1 −ω2 )dt]max … (4) このように、構造体5の表面に設置された角速度センサ
1,2の出力の差を積分することにより角速度センサ
1,2の配置点間の歪を求める。
【0025】尚、構造体5に加えられて外力の大きさに
よって構造体5の揺動の振幅や曲率半径が変化するた
め、角速度センサ1,2の取付位置によっては角速度が
生じない場合がある。ここで、角速度センサ1,2の一
方が変形しない位置に取り付けられている場合を考える
と、上記(4)式より角速度センサが1個でも2個の場
合と同様な結果が得られる。これは、例えば、タワー構
造等のように一方向へ変位することがわかっている構造
体に対して有効である。
【0026】図6は角速度センサ1,2からの検出信号
に基づいて曲げ応力又は曲げ歪みの信号を得る変換回路
6の回路構成を示すブロック図である。図6に示される
ように、変換回路6は、角速度センサ1,2からの出力
を積分する積分回路8,9と、積分回路8,9の出力信
号の差を求める増幅回路10と、増幅回路10からの出
力から構造体5の角速度感応軸まわりの曲げ応力又は曲
げ歪みの構造体5の下端部と上端部との間の平均値を求
める平均値演算回路11とからなる。そして、平均値演
算回路11からの出力として構造体5の動歪が得られ
る。演算回路としては、角速度センサ1と2の間隔xに
よる項を入れて歪み量に直す機能を持つ。
【0027】図7は変換回路6の変形例1の回路構成を
示すブロック図である。図7に示されるように、図6の
変形例として積分回路8,9の出力信号の差を求める増
幅回路10の位置を変えたものが考えられる。すなわ
ち、変換回路6の変形例2では、角速度センサ1,2を
所定の間隔で構造体5の表面に取り付ける点は同じであ
るが、角速度センサ1,2からの出力信号の差を増幅回
路10で求め、増幅回路10からの出力を積分回路12
に入力する構成とされる。
【0028】さらに、角速度センサ設置数を3個以上と
することにより各角速度センサ同士の組み合わせにより
各角速度センサ間の歪みをきめ細かく求めることができ
る。その結果から構造体5の角速度感応軸まわりの曲げ
応力又は曲げ歪みの各検出ポイント間の平均値を求める
こともできる。次に上記のように構造体5の表面に角速
度センサ1,2を所定の間隔で取り付けられて鉄骨4に
異常があることが検出する方法について説明する。
【0029】図8は変換回路6の変形例2の回路構成を
示すブロック図である。図8に示されるように、変形例
2では、上記角速度センサ1,2の積分値から構造体5
の各検出位置での曲げ応力又は曲げ歪みを動歪出力とし
て得ると共に、演算回路11からの動歪出力をFFT
(高速フーリエ変換)回路13でフーリエ変換する。
【0030】ここで、動歪出力をフーリエ変換すること
により周波数スペクトラムを求め、この周波数スペクト
ラムに基づいて動歪の特性が判別できる。従って、FF
T回路13からの周波数信号と通常の周波数信号との差
を増幅回路14で求める。また、FFT回路13の代わ
りに平均値演算回路11からの動歪出力をウエーブレッ
ト変換回路15でウエーブレット変換する。
【0031】ウエーブレット変換は、非周期的な孤立波
形による信号周波数成分分析を行う手法であり、周波数
成分と時間軸の組み合わせで強度が求められる。鉄骨4
に亀裂等の異常が発生すると、振動周波数に変化が現れ
る。そのため、動歪出力をフーリエ変換あるいはウエー
ブレット変換することにより常時振動している周波数と
その近傍の周波数とを比較して大きさが変化したかどう
かを検出したり、周波数自体の変化があるかどうかを検
出する。これにより、鉄骨4が異常であるか正常である
かを検出することができる。
【0032】次に上記のように構造体5の表面に角速度
センサ1,2を所定の間隔で取り付けられて鉄骨4が異
常であるか正常であるかを外部に出力する方法について
説明する。尚、上記のような動歪測定方法により鉄骨4
が異常であるか正常であるのかを判別してその結果を出
力する方法としては、オンかオフかを出力すれば良いの
でいくつかの方法が考えられる。例えば鉄骨4に異常が
あるとき、LED(発光ダイオード)を点灯又は点滅さ
せる方法、ブザーを鳴らす方法、オープンコレクタ信号
やリレー信号をオンにする方法等が考えられる。
【0033】図9は変換回路6の変形例3の回路構成を
示すブロック図である。図9に示されるように、変形例
3においては、演算回路16で解析プログラムを実行し
て平均値演算回路11からの動歪出力のフーリエ変換あ
るいはウエーブレット変換を行う。そして、演算回路1
6からの出力は、増幅回路17で増幅され後、ドライバ
18へ供給される。ドライバ18では、周波数変化に応
じて色の異なるLED19〜21の何れかを点灯又は点
滅させる。
【0034】例えばドライバ18は、鉄骨4が正常であ
るときは緑色LED19を点灯又は点滅させ、鉄骨4の
動歪みが大きくなって異常に近づくと黄色LED20を
点灯又は点滅させ、鉄骨4が異常であるときは赤色LE
D21を点灯又は点滅させる。そのため、点灯又は点滅
するLED19〜21の色から鉄骨4の疲労具合を容易
に判別することができる。
【0035】また、上記LED19〜21の代わりに複
数のLEDを直線状に配したレベルメータあるいは蛍光
表示管からなるレベルメータ等を用いて鉄骨4の異常レ
ベルを表示する方法も適用できる。また、上記LED1
9〜21の代わりに液晶表示器を用いて、鉄骨4の動歪
みの大きさを数値で表示することもできる。但し、鉄骨
4の動歪みを数値で表示する場合、異常かどうかの閾値
を予め表示させておき、この閾値と対比させて現在の鉄
骨4が異常かどうかを判別する。
【0036】さらに、変形例3においては、鉄骨4が異
常であるときはブザー22から警報音を発生させて報知
することもできる。また、変形例3においては、遠距離
に設置された監視室などでリモートセンシングする場合
には、演算回路16から出力された周波数信号をF/V
変換器23で電圧値に変換する。このF/V変換器23
で変換されたアナログ量は、4〜20mAの信号を有線
で伝送する第1の方法と、アナログ量に応じた周波数を
有線又は無線で送信する第2の方法がある。
【0037】上記第1の方法では、異常値をどれだけオ
ーバしているかが問題となるので、異常値側を大きくと
る必要があるので、12mA程度を異常値の最下限とす
る。また、第2の方法では、動歪自体をV/F変換器や
FM変換器に入力すれば良い。尚、FMの場合、無線で
伝送する方法でも簡単に行える。そして、送信された信
号を受信する側では、その周波数から動歪の値を求めて
ディスプレイ24に各角速度センサ1,2からの信号か
ら鉄骨4の全体の状況がどのようになっているのか判断
することができる。従って、監視室のオペレータは、デ
ィスプレイ24の表示をみて構造体5の疲労が限界に達
しているか否かを判断する。
【0038】尚、上記実施例では、コンクリート3の内
部に鉄骨4が設けられた構造体の歪みを測定する場合を
一例として挙げたが、これに限らず、他の材質の構造材
が組み合わされた構造のものにも適用できるのは勿論で
ある。
【0039】
【発明の効果】上述の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、角速度センサをその感応軸が構造体の曲げ方向の力
を受けるように構造体の表面に取り付けると共に、角速
度センサの出力を積分することにより構造体の変位を求
めるため、例えばコンクリートの表面に角速度センサを
装着した状態でコンクリート内部にある鉄骨の歪を推定
することができる。そのため、コンクリート内部にセン
サを埋め込んだり、あるいはコンクリート内部の鉄骨を
取り出すことなく、コンクリート内部の鉄骨の劣化具合
を測定することができる。
【0040】また、構造体の強度を変えることなくコン
クリート内部の歪を測定することができるので、角速度
センサを構造体の表面に取り付けられても構造体への影
響が少なく、角速度センサがない場合と同一の歪みを測
定することができ、測定精度を確保できる。また、コン
クリート内部に設けられた鉄骨の歪を測定するのに、コ
ンクリートを撤去する作業が不要であるので、その分安
価に測定することができる。さらに、角速度センサが構
造体の表面に取り付けられているので、コンクリートの
内部にセンサを埋め込む方法よりもセンサの交換が容易
に行えると共に、角速度センサのメンテナンスも容易と
なり、角速度センサの劣化を減少させることができる。
【0041】また、請求項2記載の発明によれば、その
感応軸が構造体の曲げ方向の力を受けるように構造体の
表面に取り付けられた角速度センサと、角速度センサの
出力を積分することにより構造体の変位を演算する演算
手段とからなるため、コンクリートの表面に角速度セン
サを装着した状態でコンクリート内部にある鉄骨の歪を
推定することができる。そのため、コンクリート内部に
センサを埋め込んだり、あるいはコンクリート内部の鉄
骨を取り出すことなく、コンクリート内部の鉄骨の劣化
具合を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる構造体の動歪測定方法及びこの動
歪測定方法を用いた測定装置の一実施例を説明するため
のブロック図である。
【図2】角速度センサの一例を示す斜視図である。
【図3】構造体の振動状態を模式的に示す図である。
【図4】構造体が変形したときの曲率半径を示す図であ
る。
【図5】構造体が変形したときの角速度ω1 ,ω2 と変
形角度φ1 ,φ2 の変化を示す波形図である。
【図6】角速度センサからの検出信号に基づいて曲げ応
力又は曲げ歪みの信号を得る変換回路の回路構成を示す
ブロック図である。
【図7】変換回路の変形例1の回路構成を示すブロック
図である。
【図8】変換回路の変形例2の回路構成を示すブロック
図である。
【図9】変換回路の変形例3の回路構成を示すブロック
図である。
【符号の説明】
1,2 角速度センサ 3 コンクリート 4 鉄骨 5 構造体 6 変換回路 8,9 積分回路 10 増幅回路 11 平均値演算回路 12 積分回路 13 FFT(高速フーリエ変換)回路 15 ウエーブレット変換回路 16 演算回路 18 ドライバ 19〜21 LED 22 ブザー 23 F/V変換器 24 ディスプレイ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その感応軸が構造体の曲げ方向の力を受
    けるように前記構造体の表面に角速度センサを取り付
    け、該角速度センサの出力を積分することにより前記構
    造体の変位を求めることを特徴とする構造体の動歪測定
    方法。
  2. 【請求項2】 その感応軸が構造体の曲げ方向の力を受
    けるように前記構造体の表面に取り付けられた角速度セ
    ンサと、 該角速度センサの出力を積分することにより前記構造体
    の変位を演算する演算手段と、 からなることを特徴とする構造体の動歪測定装置。
JP8716498A 1998-03-31 1998-03-31 構造体の動歪測定方法及びこの方法を用いた動歪測定装置 Pending JPH11281311A (ja)

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