JPH11280536A - 電子制御装置及び電子制御システム - Google Patents

電子制御装置及び電子制御システム

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JPH11280536A
JPH11280536A JP7923998A JP7923998A JPH11280536A JP H11280536 A JPH11280536 A JP H11280536A JP 7923998 A JP7923998 A JP 7923998A JP 7923998 A JP7923998 A JP 7923998A JP H11280536 A JPH11280536 A JP H11280536A
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Hanzo Shigemori
伴三 重森
Koichi Kanehara
幸一 金原
Toshiaki Iwashita
敏明 岩下
Yoshio Konuma
良男 小沼
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制御対象に不適合な制御プログラムや制御デ
ータが不揮発性メモリに書き込まれた場合、制御処理の
実行に先だって異常時対応処理を実行可能で、かつ、例
えば車両等に搭載される以前には制御対象が特定されな
い電子制御装置を提供する。 【解決手段】 ECU10のスタンバイRAM11bに
記憶されるECU10の制御するエンジンの型式を示す
B識別コードを、ECU10とデータ通信可能なイグニ
ッションキー60のEEPROM61に送信しておく。
そして、スタンバイRAM11bからB識別コードが読
み出せない場合にはEEPROM61に記憶されたB識
別コードを用いて、フラッシュROM11aに書き込ま
れた制御プログラムに適合するエンジンの型式を示すA
識別コードとの一致判断を行う。そして、両識別情報が
一致していない場合、ワーニングランプ31を点灯す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気的にデータの
書き換えが可能な不揮発性メモリに格納された制御プロ
グラムや制御データを書き換える技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平6−27261
1号公報に開示されているように、自動車のエンジン等
を制御する電子制御装置として、電気的にデータの書き
換え(詳しくはデータの消去及び書き込み)が可能な不
揮発性メモリに制御用のプログラム及びデータを格納し
ておき、このような制御プログラムや制御データを、市
場への供給後でも書き換え可能に構成されたものが提案
されている。
【0003】すなわち、この種の電子制御装置は、通常
時には、不揮発性メモリに格納された制御プログラム及
び制御データに従ってエンジン等の制御対象を制御する
ための制御処理を実行するのであるが、別途用意された
メモリ書換装置が接続されて、そのメモリ書換装置から
書き換え指令が送信されて来ると、所定の通信手順を踏
んだ後に、不揮発性メモリの内容を書き換えるように構
成されている。なお、不揮発性メモリの内容の書き換え
は、不揮発性メモリに格納されている制御プログラム又
は制御データの一部又は全部を消去し、その消去したメ
モリ領域に、メモリ書換装置から送信されて来る新たな
制御プログラム又は制御データを書き込むという手順で
行われる。
【0004】メモリ書換装置は、書き換えるべき新たな
制御プログラムや制御データを記憶する記憶媒体(フロ
ッピーディスク,ハードディスク,CD−ROM等)を
備えており、作業者によって所定の操作が行われると、
電子制御装置へ書き換え指令を送信した後、記憶媒体に
記憶されている新たな制御プログラムや制御データを電
子制御装置へ送信するように構成されている。なお、記
憶媒体に複数の制御プログラム又は制御データが記憶さ
れており、作業者によって選択された制御プログラム等
を電子制御装置へ送信するという構成も考えられる。
【0005】このような電子制御装置では、不揮発性メ
モリに格納される制御プログラムや制御データをメモリ
書換装置を用いて新たな制御プログラムや制御データに
書き換えることができるため、動作内容(制御内容)を
任意に変更することができるという点で有利である。こ
のため、最近では、電子制御装置の備えるCPUに上述
したような不揮発性メモリが内蔵されることも多くなっ
てきている。
【0006】ところが、例えば自動車においては、異な
る車種間ではもちろんであるが、同一車種であっても、
グレード(搭載装備)やエンジンの型式、あるいは仕向
地(輸出国)等の違いによって、電子制御装置が行うべ
き制御の内容は異なっている。換言するならば、電子制
御装置の不揮発性メモリに格納すべき制御プログラムや
制御データは、その電子制御装置が制御する制御対象毎
に異なっている。
【0007】従って、この種の電子制御装置では、作業
者が、電子制御装置の制御対象に不適合な制御プログラ
ム等がメモリ書換装置側の記憶媒体に記憶されているこ
とを知らずに、あるいは、メモリ書換装置側の記憶媒体
に記憶されている複数の制御プログラム等の中から電子
制御装置の制御対象に不適合なものを誤って選択し、メ
モリ書換装置から電子制御装置へ制御対象に不適合な制
御プログラムや制御データを送信させてしまう可能性が
ある。そして、このような作業ミスが発生すると、電子
制御装置が制御対象を適切に制御することができなくな
る。
【0008】例えば、型式Aのエンジンを制御する電子
制御装置の制御プログラムを書き換える際に、作業者
が、メモリ書換装置側の記憶媒体に型式Bのエンジンに
適合する制御プログラムが記憶されていることを知らず
に、あるいは、メモリ書換装置側の記憶媒体に記憶され
ている複数の制御プログラムの中から型式Bのエンジン
に適合する制御プログラムを誤って選択し、書き換え作
業を行ってしまった場合には、電子制御装置の制御内容
が実際の制御対象である型式Aのエンジンに適合せず
に、エンジンが動作しなくなったり、あるいは、エンジ
ンが動作したとしても本来の性能を発揮できなくなる。
【0009】このため、出願人は、電子制御装置へ制御
対象に不適合な制御プログラムや制御データを誤って書
き込んだ場合に、適切な処置を講じることができるよう
に、制御処理の実行に先だって、異常時対応処理を実行
可能とする以下に示すような方法を考えた。
【0010】その方法は、制御プログラム及び制御デー
タに、適合する制御対象を示す識別情報(以下「データ
適合対象識別情報」という。)を含めるようにし、この
識別情報を含む制御プログラム又は制御データを不揮発
性メモリに書き込むようにしておき、一方、電子制御装
置には、その電子制御装置の制御対象を示す識別情報
(以下「制御対象識別情報」という。)を記憶してお
き、制御処理の実行に先だって、制御対象識別情報と不
揮発性メモリに書き込まれた前記制御プログラム又は制
御データに含まれるデータ適合対象識別情報とが一致し
ているか否かを判断し、一致していない場合には例えば
外部に一致していない旨を報知するというような異常時
対応処理を実行するというものである。
【0011】この方法によれば、不揮発性メモリに記憶
された制御プログラム又は制御データを書き換えた場合
であっても、書き換えられた制御プログラム又は制御デ
ータが制御対象に不適合なものである場合には、制御処
理の実行に先だって、異常時対応処理が実行されること
になり、結果として、適切な処置を講じることができ
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た方法では、故障などによって電子制御装置が交換され
た場合には以下のような問題が発生する。電子制御装置
の故障時には、電子制御装置は補給用の電子制御装置と
取り替えられるのが一般的であり、メモリ書換装置を用
いて補給用の電子制御装置に制御プログラム又は制御デ
ータを新たに書き込むことになる。このとき、上述の方
法によって、書き込まれた制御プログラム又は制御デー
タが制御対象に適合したものであるか否かを判断するた
めには、補給用の電子制御装置に制御対象を示す制御対
象識別情報を予め書き込んでおく必要がある。つまり、
出荷当初から車両に搭載されない補給用の電子制御装置
を、上述したような車種の違いによって、また、グレー
ド、エンジンの型式、あるいは仕向地等の違いによって
区別する必要が出てくるのである。その結果、ある補給
用の電子制御装置は、型式Aのエンジンを制御するため
の電子制御装置とは交換できるが、型式Bのエンジンを
制御する電子制御装置とは交換できないという状況が発
生する。
【0013】また、補給用の電子制御装置に制御対象を
示す制御対象識別情報を予め書き込んでおいた場合、作
業者が、故障した電子制御装置の制御対象とは別の制御
対象を示す制御対象識別情報の記憶された補給用の電子
制御装置を誤って選択し交換してしまうことも考えられ
る。この場合、書き込まれた制御プログラム又は制御デ
ータが制御対象に適合するものであったとしても、その
制御プログラム又は制御データに含まれるデータ適合対
象識別情報が予め記憶された制御対象識別情報と一致し
ないため、例えば外部に一致していない旨を報知すると
いうような異常時対応処理が実行されてしまう。
【0014】このような点を考慮すれば、車両への搭載
以前に電子制御装置の制御対象を特定する制御対象識別
情報を記憶しておくことは好ましくない。つまり、補給
用の電子制御装置にあっては、制御対象識別情報を記憶
しておく必要をなくし、補給用の電子制御装置を制御対
象の違いに関係なく共通化することが望まれる。
【0015】そこで、本発明は、電子制御装置におい
て、このような共通化を実現し、さらに、制御対象に不
適合な制御プログラムや制御データが不揮発性メモリに
書き込まれた場合、制御処理の実行に先だって異常時対
応処理を実行できるようにすることを目的する。
【0016】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上述した
目的を達成するためになされた請求項1に記載の電子制
御装置は、データの書き換えが可能な不揮発性メモリを
備え、通常時には、不揮発性メモリに格納された制御プ
ログラム及び制御データに従って所定の制御対象を制御
するための制御処理を実行するのであるが、メモリ書換
装置が接続されて、そのメモリ書換装置から送信される
書き換え指令を受けた場合には、不揮発性メモリに格納
されている制御プログラム又は制御データの一部又は全
部を、その後メモリ書換装置から送信されて来る新たな
制御プログラム又は制御データに書き換える。なお、デ
ータの書き換えが可能な不揮発性メモリとしては、フラ
ッシュEEPROM(通称、フラッシュROM)あるい
はEEPROMが一般的であるが、電気的に書き換え可
能な他のROMでも良い。
【0017】本発明の電子制御装置では、制御プログラ
ム及び制御データが、当該制御プログラム及び制御デー
タに適合する制御対象を示す識別情報であるデータ適合
対象識別情報を含むように作成されている。例えば、制
御プログラム及び制御データの先頭位置に制御内容に関
係しないデータ適合対象識別情報が記憶されているとい
う具合である。
【0018】ここで特に、本発明の電子制御装置は、デ
ータ通信可能な外部装置と共に用いられるもので、本発
明の電子制御装置には、当該電子制御装置の制御対象を
記憶するための識別情報記憶手段が設けられている。そ
して、識別情報送信手段は、この識別情報記憶手段に記
憶される制御対象識別情報を上述した外部装置へ送信す
る。外部装置は、識別情報送信手段によって送信された
制御対象識別情報を受信して記憶しておき、この制御対
象識別情報を電子制御装置へ送信する。これに対応し
て、本発明の電子制御装置では、外部装置から送信され
た制御対象識別情報を識別情報受信手段が受信し、一致
判断手段が、制御処理の実行に先だって、識別情報受信
手段によって受信された制御対象識別情報と制御プログ
ラム又は制御データに含まれるデータ適合対象識別情報
とが一致しているか否かを判断する。この判断結果に基
づいて、異常時処理実行手段は、両識別情報が一致して
いない場合には異常時対応処理を実行する。
【0019】上述した識別情報記憶手段には、例えば工
場出荷時に制御対象識別情報が記憶されることが考えら
れる。このように識別情報記憶手段に記憶された制御対
象識別情報を外部装置へ送信し記憶させておき、そし
て、外部装置から送信されてくる制御対象識別情報を用
いて上述した一致判断を行う。例えば故障等によって電
子制御装置が交換されてしまえば、識別情報記憶手段に
は制御対象識別情報が記憶されていないことになるが、
外部装置に制御対象識別情報が記憶されていれば、識別
情報受信手段が外部装置から送信されてくる制御対象識
別情報を用いて上述した一致判断を行う。
【0020】なお、外部装置としては、例えば電子制御
装置が車両に搭載される場合、その車両に共に搭載され
る装置である。例えば、当該電子制御装置とは別の電子
制御装置を外部装置として採用することも考えられる
し、例えば、メモリ装置を内蔵し通信機能を備えたイグ
ニッションキーを外部装置として採用することも考えら
れる。また、上述した「制御対象」は、例えば型式Aの
エンジン、型式Bのエンジンというように、同じエンジ
ンであっても制御プログラム又は制御データを異にする
対象をそれぞれ示すものである。
【0021】このように本発明の電子制御装置では、制
御処理の実行に先だって、制御プログラム及び制御デー
タに適合する制御対象を示す識別情報であるデータ適合
対象識別情報と電子制御装置の制御対象を示す識別情報
である制御対象識別情報とが一致しているか否かを判断
し、一致していない場合には異常時対応処理を実行す
る。従って、不揮発性メモリに書き込まれた制御プログ
ラム又は制御データが制御対象に適合していない場合に
は、制御処理の実行に先だって異常時対応処理が実行さ
れる。
【0022】このとき、判断基準となる制御対象識別情
報を電子制御装置に記憶しておいた場合、故障時には、
交換した電子制御装置に新たに制御対象識別情報を書き
込む必要が生じ、又は既に制御対象識別情報が書き込ん
である電子制御装置に交換する必要が生じる。
【0023】そのため、本発明の電子制御装置では、外
部装置に記憶されている制御対象識別情報を用いて、す
なわち、識別情報受信手段によって受信される制御対象
識別情報を用いて上述した一致判断を行うのである。従
って、電子制御装置が故障して補給用の電子制御装置に
取り換えられた場合であっても、補給用の電子制御装置
には予め制御対象識別情報を記憶しておく必要がなくな
り、車両等に搭載される以前に電子制御装置の制御対象
は特定されないことになる。結果として、例えば補給用
の電子制御装置を、車種、グレード、エンジンの型式、
仕向地等により異なる制御対象によって区別することな
く共通化することができる。
【0024】ところで、外部装置から送信されてくる制
御対象識別情報を信頼性の高いものにするという観点か
ら見れば、例えば、電子制御装置が車両に搭載される場
合、その車両の工場出荷時に電子制御装置に記憶される
制御対象識別情報を外部装置に記憶することが望まし
い。
【0025】そこで、本発明の電子制御装置において
は、識別情報送信手段が、識別情報記憶手段に記憶され
た制御対象識別情報を外部装置へ送信する。その結果、
外部装置には、信頼性の高い制御対象識別情報が記憶さ
れることになる。また、外部装置が故障して交換された
場合であっても、電子制御装置が交換されなければ、電
子制御装置に記憶されている制御対象識別情報が送信さ
れることによって、交換後の外部装置に再び信頼性の高
い制御対象識別情報を記憶することができる。
【0026】なお、上述した異常時処理実行手段によっ
て実行される異常時対応処理は、例えば、制御プログラ
ムや制御データが制御対象に適合していない旨を報知す
る処理であることが考えられる。この場合、作業者は、
書き換えた制御プログラム又は制御データが電子制御装
置の制御対象に適合していないことを、電子制御装置の
報知動作によって確実に知ることができ、適切な処置を
講じることができる。適切な処置としては、例えばメモ
り書換装置を用いて再度制御プログラム又は制御データ
の書き換えを行う処置が挙げられる。
【0027】また、異常時処理実行手段によって実行さ
れる異常時対応処理は、制御処理への移行を許可しない
処理であることも考えられる。この場合、制御対象に不
適合な制御プログラム又は制御データに基づいて制御処
理が実行され、制御対象に何らかの悪影響が出ることを
防止できる。
【0028】異常時処理実行手段によって実行される異
常時対応処理は、上述した処理に限られるわけではな
く、その制御対象に合わせた個別の処理であることも考
えられる。例えば制御対象がエンジンである場合、エン
ジンへの燃料カットを行いエンジンの運転を停止させる
処理とすることが考えられる。この場合、利用者は、不
適合な制御プログラムに基づくエンジン制御がなされた
状態で車両を運転することがなくなるため、利用者の安
全性を向上させることができる。
【0029】ところで、上述した電子制御装置では、識
別情報送信手段は、所定タイミングで制御対象識別情報
を外部装置へ送信することが考えられる。ところが、外
部装置が故障などで交換された場合には、なるべく早く
制御対象識別情報を外部装置へ送信しておく必要があ
る。しかしながら、外部装置に制御対象識別情報が一度
記憶されてしまった場合、電子制御装置から外部装置へ
の制御対象識別情報の送信は無駄になってしまう。
【0030】そこで、請求項4に示すように、識別情報
送信手段は、外部装置から制御対象識別情報の送信が要
求されると、識別情報記憶手段に記憶した制御対象識別
情報を外部装置へ送信するよう構成することが好まし
い。この場合、識別情報送信手段は、外部装置の交換時
等に外部装置から制御対象識別情報の送信要求がある
と、制御対象識別情報を外部装置へ送信する。これによ
って、外部装置の交換時等には制御対象識別情報が速や
かに送信され、また、外部装置に既に制御対象識別情報
が記憶されているにも拘わらず制御対象識別情報を送信
するという無駄もなくなる。
【0031】また、上述の電子制御装置は、外部装置か
ら送信される制御対象識別情報を用いて一致判断するよ
う構成されていた。それは、上述したように、外部装置
に記憶される制御対象識別情報は、電子制御装置から送
信される信頼性の高いものだからである。ところで、電
子制御装置が交換されないうちは、その電子制御装置に
記憶された制御対象識別情報が同様に信頼性の高いもの
となる。そこで、請求項5に示すように、一致判断手段
は、識別情報記憶手段から制御対象識別情報が読み出せ
る場合には、識別情報記憶手段に記憶された制御対象識
別情報を用いてデータ適合対象識別情報との一致判断を
行い、一方、識別情報記憶手段から制御対象識別情報が
読み出せない場合には、識別情報受信手段によって受信
された制御対象識別情報を用いてデータ適合対象識別情
報との一致判断を行うよう構成するとよい。
【0032】ここで識別対象記憶手段から制御対象識別
情報が読み出せる場合とは、電子制御装置が交換されて
いない場合であり、一方、識別情報記憶手段から制御対
象識別情報が読み出せない場合とは、何らかの要因で読
み出しエラーとなってしまう場合や電子制御装置の故障
によって電子制御装置が交換されてしまった場合であ
る。
【0033】このように識別情報記憶手段に記憶された
制御対象識別情報を用いて一致判断をするようにすれ
ば、外部装置とのデータ通信によって制御対象識別情報
を取得する場合に比べて、その取得時間が短縮され、ま
た、ノイズ等の影響を受けにくくなる点で有利である。
【0034】ところで、上述の電子制御装置において
は、外部装置が制御対象識別情報を送信してくると、識
別情報受信手段がその制御対象識別情報を受信する構成
であった。この場合、電子制御装置が制御対象識別情報
を必要とするか否かに拘わらず、外部装置が制御対象識
別情報を送信することが考えられる。このとき、外部装
置から頻繁に制御対象識別情報が送信される場合には無
駄な送受信が多くなってしまう。
【0035】そこで、請求項6に示すように、さらに、
識別情報記憶手段から制御対象識別情報が読み出せない
場合には、外部装置に対して制御対象識別情報の送信を
要求する識別情報要求手段を備える構成とするとよい。
この場合、制御対象識別情報が読み出せないと、識別情
報要求手段が、外部装置に対して制御対象識別情報の送
信を要求し、この送信要求に対して、外部装置から制御
対象識別情報が送信されてくると、上述した識別情報受
信手段が制御対象識別情報を受信する。従って、電子制
御装置が必要とする場合に制御対象識別情報を受信でき
る可能性が高くなる。
【0036】なお、例えば補給用の電子制御装置にあっ
ては、識別情報記憶手段に制御対象識別情報が記憶され
ていないため、制御処理の実行に先だって、毎回、外部
装置から受信した制御対象識別情報を用いて一致判断を
行うことが必要となる。そこで、請求項7に示すよう
に、識別情報受信手段によって受信された制御対象識別
情報を識別情報記憶手段に記憶するよう構成することが
望ましい。これによって、外部装置から制御対象識別情
報を一度受信すれば、識別情報記憶手段から制御対象識
別情報が読み出せるため、外部装置からの制御対象識別
情報を受信しなくてよくなる。
【0037】ところで、電子制御装置の不揮発性メモリ
に記憶された制御プログラム又は制御データは、上述し
たように作業ミスで誤って書き換えられる場合も考えら
れるが、利用者が制御プログラム又は制御データの定数
等を故意に書き換える場合も考えられる。例えば、エン
ジンを制御する電子制御装置では、車速の上限値を予め
設定しておき、車速がその上限値を越えた場合には、燃
料をカットするというような制御を行うのが一般的であ
るが、このとき、利用者が、予め設定された車速の上限
値を故意に書き換えることが考えられる。
【0038】このような利用者による不正な制御プログ
ラム又は制御データの書き換えを防止するため、請求項
8に示すように、データ適合対象識別情報は、制御プロ
グラム及び制御データを構成するコードから唯一決定さ
れるものとするとよい。ここで制御プログラム及び制御
データを構成するコードから唯一決定されるものは、例
えばチェックサムが挙げられる。つまり、制御プログラ
ム又は制御データの一部を変更しただけでも値が変わっ
てくるような情報をデータ適合対象識別情報としておく
のである。例えば、データ適合対象識別情報を制御プロ
グラム又は制御データのチェックサムとしておけば、一
部のコードが不正に書き換えられた場合にもデータ対象
識別情報が変わるために不一致判断がなされ、制御の実
行に先だって所定処理が実行される。その結果、上述し
たように利用者が故意に制御プログラム又は制御データ
の書き換えを行うことを防止することができる。
【0039】なお、メーカー側が正規に制御プログラム
又は制御データを書き換える場合には、新たな制御プロ
グラム及び制御データのチェックサムが、書き換え前の
制御プログラム及び制御データのチェックサムと一致す
るように、制御処理の実行に影響しないダミーコードを
含めて制御プログラム又は制御データを作成すればよ
い。
【0040】ところで、請求項1〜8に示した構成に加
えて、請求項9に示すように、さらに、外部装置として
の他の電子制御装置から送信されてくる当該他の電子制
御装置の制御対象を示す識別情報である外部情報を受信
する外部情報受信手段と、外部情報受信手段によって受
信された外部情報を記憶するための外部情報記憶手段
と、外部情報記憶手段に記憶された外部情報を他の電子
制御装置へ送信する外部情報送信手段とを備え、他の電
子制御装置に対する外部装置としても動作可能に構成す
ることが考えられる。
【0041】この場合、外部情報受信手段が、外部装置
としての他の電子制御装置の識別情報送信手段によって
送信されてくる当該他の電子制御装置の制御対象を示す
外部情報を受信する。受信された外部情報は、外部情報
記憶手段に記憶され、外部情報送信手段によって外部装
置へ送信される。その結果、本発明の電子制御装置は、
他の電子制御装置に対して上述した外部装置としても動
作することになる。
【0042】例えば、このように構成されたX,Yの2
台の電子制御装置を考えると、Y電子制御装置がX電子
制御装置に対する外部装置として動作すると共に、X電
子制御装置がY電子制御装置に対する外部装置として動
作することになる。つまり、X電子制御装置は、X電子
制御装置の制御対象を示す制御対象識別情報を外部装置
としてのY電子制御装置へ送信することによってY電子
制御装置に記憶される制御対象識別情報を用いて一致判
断を行うことができ、一方、Y電子制御装置は、Y電子
制御装置の制御対象を示す制御対象識別情報を外部装置
としてのX電子制御装置へ送信することによってX電子
制御装置に記憶される制御対象識別情報を用いて一致判
断を行うことができるのである。
【0043】ここで外部装置としてのY電子制御装置か
ら当該Y電子制御装置の制御対象を示す識別情報である
外部情報をX電子制御装置が受信する場合を考える。こ
のとき、Y電子制御装置は、所定の間隔で繰り返し外部
情報を送信することが考えられる。ところで、X電子制
御装置が交換された場合を考えれば、Y電子制御装置
は、なるべく早いタイミングでX電子制御装置の外部情
報記憶手段に外部情報を記憶させるよう比較的短い間隔
で外部情報を送信することが望ましい。その理由は、X
電子制御装置に外部情報が記憶される前にY電子制御装
置も交換されてしまうと、Y電子制御装置及びX電子制
御装置のいずれにも外部情報がなくなってしまうからで
ある。そうかと言って、あまり短い間隔で外部情報を送
信すれば、外部情報がX電子制御装置に一度記憶された
後では、無駄な送受信が多くなってしまう。
【0044】そこで、請求項10に示すように、さら
に、外部情報記憶手段に外部情報が記憶されていない場
合には、他の電子制御装置へ外部情報の送信を要求する
外部情報要求手段を備える構成とすることが考えられ
る。ここで外部情報記憶手段に外部情報が記憶されてい
ない場合は、上述したように電子制御装置が故障等によ
って交換された場合等が考えられる。この場合、外部情
報要求手段が他の電子制御装置へ外部情報の送信を要求
する。この送信要求に対して他の電子制御装置が外部情
報を送信すれば、その外部情報は速やかに記憶されるこ
とになり、上述したような送受信の無駄もなくなる。
【0045】また、ノイズ等の影響によって他の電子制
御装置から送信された外部情報が正確に受信されない可
能性も考えられる。このような可能性が高くなれば、Y
電子制御装置における一致判断に用いられる外部情報、
すなわちY電子制御装置の制御対象を示す制御対象識別
情報の信頼性が低下することになる。
【0046】そこで、請求項11に示すように、外部情
報受信手段によって外部情報が受信された場合、外部情
報の再送信を要求するように、上述した外部情報要求手
段を構成すると共に、最初に受信された外部情報と、再
送信要求に基づき受信された外部情報とが一致している
か否かを判断し、一致している場合に外部情報を外部情
報記憶手段に記憶する外部情報記憶制御手段を備える構
成としてもよい。例えば、X電子制御装置の外部情報要
求手段は、Y電子制御装置からの外部情報を受信した場
合、Y電子制御装置へ外部情報の再送信を要求し、この
要求に応じて、Y電子制御装置から外部情報が再び送信
されてくると、X電子制御装置の外部情報記憶制御手段
は、最初に受信した外部情報と再送信を要求して受信し
た外部情報との一致を判断して、一致している場合に外
部情報を記憶するという具合である。その結果、X電子
制御装置に記憶されるY電子制御装置の制御対象を示す
制御対象識別情報の信頼性を向上させることができる。
【0047】また、X電子制御装置が、外部装置として
のY電子制御装置へY電子制御装置の制御対象を示す識
別情報である外部情報を送信する場合を考える。X電子
制御装置の外部情報送信手段は、外部情報記憶手段に記
憶したY電子制御装置の外部情報を例えば所定の間隔で
繰り返しY電子制御装置へ送信することも考えられる
が、このような送信が頻繁に行われると送受信の無駄が
多くなる。
【0048】そこで、請求項12に示すように、外部情
報送信手段は、外部装置から外部情報の送信要求がある
と、外部情報記憶手段に記憶した外部情報を送信するよ
う構成するとよい。例えばX,Yの2台の電子制御装置
で説明すれば、X電子制御装置の外部情報送信手段は、
Y電子制御装置による外部情報の送信要求があると、外
部情報記憶手段に記憶したY電子制御装置の外部情報を
送信するという具合である。その結果、Y電子制御装置
は、外部情報、すなわちY電子制御装置の制御対象識別
情報を必要とする場合にその外部情報を取得することが
できる。
【0049】以上、請求項1〜12では電子制御装置の
発明として説明したが、請求項9〜12に示したように
他の電子制御装置に対する外部装置としても動作するよ
うな電子制御装置を考えれば、請求項13に示すよう
に、請求項9〜12のいずれかに記載の電子制御装置を
複数台備えることによって、各電子制御装置に対して少
なくとも他の1台の電子制御装置が外部装置として動作
するよう構成した電子制御システムの発明として実現す
ることができる。
【0050】この場合、複数台の電子制御装置の中で、
各電子制御装置に対して少なくとも他の1台の電子制御
装置が外部装置として動作する。すなわち、一の電子制
御装置の制御対象を示す制御対象識別情報は、少なくと
も他の1台の電子制御装置に待避されることになる。こ
こで、一の電子制御装置の制御対象識別情報が他の2台
以上の電子制御装置に待避される場合、その一の電子制
御装置と、外部装置として動作する2台以上の電子制御
装置とが全て同時に交換されない限りその電子制御装置
の制御対象識別情報は消失しないため、その信頼性を高
く維持することができる。さらに各電子制御装置の制御
対象識別情報を他の全ての電子制御装置に待避させるよ
うにすれば、全ての電子制御装置が同時に交換されない
限り各電子制御装置の制御対象識別情報は消失しないこ
とになり、さらにその信頼性を高く維持できる。
【0051】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した実施形
態を図面を参照して説明する。 [第1実施形態]図1は、第1実施形態の電子制御シス
テム1の電気的な構成を示すブロック図である。図1に
は、電子制御装置(以下「ECU」という。)10と、
このECU10と共に車両に搭載される「外部装置」と
してのイグニッションキー部50と、ECU10に接続
されたメモリ書換装置80とが示されている。ここで、
ECU10は、自動車に搭載されて内燃機関型エンジン
の制御を行う。メモリ書換装置80は、ECU10に内
蔵されたエンジン制御用のプログラムやデータを書き換
える際にECU10に接続される。
【0052】図1に示すように、ECU10は、エンジ
ンの運転状態に応じた信号を出力する種々のセンサから
の信号を入力する入力回路13と、入力回路13からの
信号に基づきエンジンに対する最適制御量を演算し、そ
の演算結果に基づき制御信号を出力するCPU11と、
CPU11からの制御信号を受けて、エンジンに取付け
られたインジェクタやイグナイタ等のアクチュエータを
駆動する出力回路14と、CPU11が制御を行うのに
必要なデータを格納するEEPROM12と、メモリ書
換装置80及びイグニッションキー部50との間でシリ
アルデータ通信を行うための入出力ポート15とを備え
ている。この入出力ポート15には、ECU10からの
信号を受けて点灯するワーニングランプ31が接続され
ている。ワーニングランプ31は、例えば車室内のイン
ストメントパネルに設けることが考えられる。さらに、
CPU11は、エンジンを制御するのに必要な制御プロ
グラム及び制御データを格納するフラッシュEEPRO
M(以下「フラッシュROM」という。)11と、バッ
テリからの電源供給によって、車両のイグニッションス
イッチのオフ時にも、格納されたデータを保持可能なス
タンバイRAM11bとを内蔵している。
【0053】ここで、CPU11の内蔵するフラッシュ
ROM11aは、電気的にデータの消去及び書き込みが
可能な不揮発性メモリであり、このフラッシュROM1
1aには、エンジン制御用の制御プログラム及び制御デ
ータが、既に格納されている。そして、図2に示すよう
に、フラッシュROM11aに格納された制御プログラ
ム及び制御データは、コード(プログラムコード、デー
タコード)で構成される。このコードには、制御に影響
しないダミーコードが含まれており、制御プログラム及
び制御データを作成する際、このダミーコードを調整す
ることによって、コードのチェックサムが、当該制御プ
ログラム及び制御データに適合するエンジンの型式を示
す識別コードとなるようにしている。なお、この識別コ
ードが、制御プログラム及び制御データに適合する制御
対象を示す識別情報である「データ適合対象識別情報」
に相当する。
【0054】また、EEPROM12も、電気的にデー
タの消去及び書き込みが可能な不揮発性メモリである。
このEEPROM12及びCPU11の内蔵するスタン
バイRAM11bには、ECU10が制御するエンジン
の型式を示す識別コードが記憶されている。本第1実施
形態では、このようにスタンバイRAM11b及びEE
PROM12の両方に識別コードを記憶しておき、スタ
ンバイRAM11bをアクセスして識別コードを読み出
し、スタンバイRAM11bに記憶された識別コードが
消失した場合に、EEPROM12をアクセスし、EE
PROM12に記憶された識別コードをスタンバイRA
M11bにコピーする。なお、この識別コードが、EC
U10の制御対象を示す識別情報である「制御対象識別
情報」に相当する。そして、この識別コードを記憶する
スタンバイRAM11b及びEEPROM12が「識別
情報記憶手段」に相当する。
【0055】以下、上述した両識別コードを区別するた
めに、制御プログラム及び制御データに適合するエンジ
ンの型式を示す識別コードをA識別コードと記述し、E
CU10の制御対象を示す識別コードをB識別コードと
記述することとする。なお、本第1実施形態では、識別
コードは、型式の異なるエンジンを区別するように設定
されるものであるが、車種名や車のグレード名、あるい
は車の仕向地等を区別するように設定されるものであっ
てもよい。
【0056】メモリ書換装置80は、ECU10にフラ
ッシュROM11aの書き換えを行わせるためのもので
あり、フラッシュROM11aに書き込むために用意さ
れる新たな制御プログラム及び制御データを、フロッピ
ーディスク,ハードディスク,CD−ROM,メモリカ
ートリッジ等に記憶している。メモリ書換装置80は、
作業者によって所定の操作が行われると、電子制御装置
へ書き換え指令を送信した後、上述した記憶媒体に記憶
されている新たな制御プログラムや制御データをECU
10へ送信する。ECU10は、メモリ書換装置80か
らの書き換え指令に対し、後述するように、フラッシュ
ROM11aの内容を書き換えるように動作する。ここ
で、CPU11のフラッシュROM11aに既に格納さ
れた制御プログラム及び制御データと全く同様に、メモ
リ書換装置80に記憶される新たな制御プログラム及び
制御データも、図2に示すように、制御プログラム及び
制御データを構成するコードのチェックサムが、当該制
御プログラム及び制御データに適合するエンジンの型式
を示すA識別コードとなっている。
【0057】そして、このようなメモリ書換装置80と
ECU10との接続は、接続用コネクタ91を介して、
互いの通信ライン92がそれぞれ接続されることにより
行われる。すなわち、接続用コネクタ91が嵌合される
と、通信ライン92を介して、メモリ書換装置80とE
CU10との間における双方向のシリアル通信が可能と
なる。
【0058】また、イグニッションキー部50は、イグ
ニッションキー60と、このイグニッションキー60を
挿入して車両のイグニッションスイッチをオン/オフす
るためのキーシリンダ70とから構成されている。本第
1実施形態におけるキーシリンダ70は通信用の電子制
御装置(以下「通信用ECU」という。)71を備えて
おり、この通信用ECU71は、図1に示すようにEC
U10の入出力ポート15に通信ライン93を介して接
続され、ECU10との間で双方向のシリアル通信を行
うように構成されている。イグニッションキー60に
は、EEPROM61が搭載されている。上述したキー
シリンダ70の通信用ECU71は、さらに、イグニッ
ションキー60との間で無線による通信を行う構成とな
っており、ECU10へB識別コードの送信を要求し、
ECU10から送信されてくるB識別コードを受信して
イグニッションキー60のEEPROM61へ記憶す
る。また、ECU10からB識別コードの送信要求があ
ると、イグニッションキー60のEEPROM61に記
憶したデータを読み出してECU10へ送信する。この
動作については後述する。なお、イグニッションキー部
50とECU10とのデータ通信の構成は公知であるた
め詳しい構成の説明は省略する。
【0059】このように構成されたECU10のCPU
11は、車両のイグニッションスイッチがオンされて、
ECU10内の電源回路(図示省略)から動作電圧(5
V)が供給されると、リセット状態から動作を開始す
る。動作を開始した際にメモリ書換装置80からの書き
換え指令としての書換要求信号を受信すると、フラッシ
ュROM11a内の制御プログラムをコールすることな
く、フラッシュROM11aに格納されている現在の制
御プログラム及び制御データを、その後メモリ書換装置
80から送信されて来る新たな制御プログラム及び制御
データに書き換える。このような動作によって、ECU
10のフラッシュROM11aに格納される制御プログ
ラム及び制御データは、メモリ書換装置80に記憶され
た新たな制御プログラム及び制御データに書き換えられ
る。
【0060】また、CPU11は、メモリ書換装置80
が接続されていない通常時にあっては、フラッシュRO
M11a内の制御プログラムをコールして、エンジンの
制御を行うのであるが、この制御プログラムの最初の処
理において、すなわちフラッシュROM11a内の制御
プログラム及び制御データに基づくエンジンの制御処理
の実行に先だって、フラッシュROM11a内の制御プ
ログラム及び制御データがエンジンの型式に適合してい
るか否かを判断し、適合していない場合には異常時対応
処理を実行する。
【0061】次に、図3及び図4に示すフローチャート
に基づいて、上述したイグニッションキー部50のキー
シリンダ70の備える通信用ECU71にて実行される
処理を説明する。図3は、コード要求処理を示すフロー
チャートである。この処理は、例えば8msというよう
な所定タイミングで実行されるものである。
【0062】まず最初のステップS400において、コ
ード記憶フラグFeが「0」またはコード送信要求フラ
グFrが「1」であるか否かを判断するものである。両
フラグFe,Frは「0」又は「1」のいずれかの値を
とる。通信用ECU71は、イグニッションキー60の
EEPROM61にECU10からのB識別コードを記
憶するとコード記憶フラグFeを「1」にセットする。
また、通信用ECU71は、後述するコード記憶処理に
おいてB識別コードの再送信を要求する際、コード送信
要求フラグFrを「1」にセットする。従って、この処
理は、イグニッションキー60のEEPROM61にE
CU10からのB識別コードが記憶されていない場合、
または、ECU10へB識別コードの再送信の要求があ
る場合を判断するものである。ここでFe=0又はFr
=1である場合(S400:YES)、S410へ移行
する。一方、Fe=1かつFr=0である場合(S40
0:NO)、本コード要求処理を終了する。
【0063】S410では、ECU10へB識別コード
の送信要求を出力する。その後、本コード要求処理を終
了する。図4は、コード記憶処理を示すフローチャート
である。この処理は、ECU10からB識別コードを受
信した場合に実行されるものである。
【0064】まず最初のステップS500において、コ
ード記憶フラグFeが「1」であるか否かを判断する。
上述したようにコード記憶フラグFeは、イグニッショ
ンキー60のEEPROM61にECU10からのB識
別コードが記憶されると「1」にセットされる。ここで
Fe=1である場合(S500:YES)、すなわち既
にイグニッションキー60のEEPROM61にB識別
コードが記憶されている場合には、本コード記憶処理を
終了する。一方、Fe=0である場合(S500:N
O)、すなわちイグニッションキー60のEEPROM
61にB識別コードが記憶されていない場合には、S5
10へ移行する。
【0065】S510では、コード受信フラグF1が
「0」であるか否かを判断する。コード受信フラグF1
は、ECU10から送信されてくるB識別コードを最初
に受信して記憶したときに「1」にセットされる。従っ
て、この処理は、ECU10からのB識別コードを1回
も受信していない場合を判断するものである。ここでF
1=0である場合(S510:YES)、S530へ移
行する。一方、F1=1である場合(S510:N
O)、すなわちB識別コードの受信が2回目以降である
場合には、S520へ移行する。
【0066】S520では、前回受信したB識別コード
と今回受信したB識別コードとが一致しているか否かを
判断する。この処理は、データ通信途中のノイズ等の影
響によるデータエラーの発生を確認するものである。こ
こで一致している場合(S520:YES)、S550
へ移行する。一方、一致していない場合(S520:N
O)、S530へ移行する。
【0067】S530では、コード送信要求フラグFr
を「1」にセットする。その結果、図3に示したコード
要求処理のS400において肯定判断されることにな
り、ECU10へB識別コードの再送信が要求されるこ
とになる。S540では、今回受信したB識別コードを
一時的に記憶する。本第1実施形態では、通信用ECU
71の内部RAM(図示省略)に記憶する。また、コー
ド受信フラグF1を「1」にセットする。その後、本コ
ード記憶処理を終了する。
【0068】一方、S520で肯定判断された場合に移
行するS550では、受信したコードを不揮発性のメモ
リに記憶する。本第1実施形態では、イグニッションキ
ー60のEEPROM61に記憶する。その後、本コー
ド記憶処理を終了する。次に、図5に示すフローチャー
トに基づいて、図3及び図4のフローチャートを用いて
説明した通信用ECU71にて実行される処理に対応す
るECU10のCPU11にて実行される送信処理を説
明する。この送信処理は、例えば16msというような
所定タイミングで実行されるものである。
【0069】まず最初のステップS600において、コ
ード送信済フラグFsが「0」、又は、コード送信要求
フラグFrが「1」であるか否かを判断する。両方のフ
ラグFs,Frは、それぞれ「0」あるいは「1」のい
ずれかの値をとる。コード送信済フラグFsは、ECU
10のEEPROM12及びスタンバイRAM11bに
記憶されたB識別コードを一度でも送信すると「1」に
セットされる。また、コード送信要求フラグFrは、上
述した図3中のS410にて通信用ECU71からB識
別コードの送信要求があった場合に「1」にセットされ
る。従って、この処理は、B識別コードを一度も送信し
ていない場合、又は、B識別コードの送信要求があった
場合を判断するものである。ここでFs=0又はFr=
1である場合(S600:YES)、S610へ移行す
る。一方、Fs=1かつFr=0である場合(S61
0:NO)、本送信処理を終了する。
【0070】S610では、エンジン回転数NE=0
で、かつ、スタータSTA=OFFであるか否かを判断
する。この処理は、入力回路13を介して入力されるセ
ンサからの信号に基づく判断処理であり、ノイズの少な
い状態であるか否かを判断するものである。ここでNE
=0かつSTA=OFFである場合(S610:YE
S)、S620へ移行する。一方、NE≠0またはST
A=ONである場合(S620:NO)、本送信処理を
終了する。
【0071】S620では、B識別コードが「0」であ
るか否かを判断する。この処理は、スタンバイRAM1
1b及びEEPROM12の両方にB識別コードが記憶
されていない場合、あるいは、スタンバイRAM11b
の故障などによってB識別コードが読み出せない場合を
判断するものである。ここでB識別コード=0である場
合(S620:YES)、本送信処理を終了する。一
方、B識別コード≠0である場合(S620:NO)、
S630へ移行する。
【0072】S630では、イグニッションキー部50
のキーシリンダ70の備える通信用ECU71へB識別
コードを送信する。通信用ECU71は、送信されるB
識別コードを受信すると図4のフローチャートに示した
コード記憶処理を実行することになる。続くS630で
は、コード送信済フラグFsを「1」にセットし、この
コード送信済フラグFsをECU10のスタンバイRA
M11b及びEEPROM12に記憶して、その後、本
送信処理を終了する。
【0073】以上説明した通信用ECU71及びECU
10にて実行される処理によって、ECU10のスタン
バイRAM11b及びEEPROM12に記憶されたE
CU10の制御対象であるエンジンの型式を示すB識別
コードがイグニッションキー部50のイグニッションキ
ー60に搭載されたEEPROM61に記憶される。
【0074】次に、図6、図7及び図8に示すフローチ
ャートに基づいて、ECU10のCPU11にて、エン
ジン制御処理の実行に先だって実行される処理を説明す
る。図6はECU10のCPU11にて実行される送信
要求処理を示すフローチャートである。この処理は、上
述したように、制御プログラムをコールした直後に実行
されるものである。
【0075】まず最初のステップS100において、B
識別コードが「0」であるか否かを判断する。この処理
は、図5中のS620と同様、スタンバイROM12及
びEEPROM12の両方にB識別コードが記憶されて
いない場合、あるいは、スタンバイRAM11bの故障
などによってB識別コードが読み出せない場合を判断す
るものである。ここでB識別コード=0である場合(S
100:YES)、S110へ移行する。一方、B識別
コード≠0である場合(S100:NO)、本送信要求
処理を終了する。
【0076】S110では、イグニッションキー部50
のキーシリンダ70の備える通信用ECU71へB識別
コードの送信を要求する。その後、本送信要求処理を終
了する。通信用ECU71へB識別コードの送信を要求
すると、通信用ECU71は、イグニッションキー60
との間で無線による通信を行うことによってイグニッシ
ョンキー60のEEPROM61に記憶されているB識
別コードを取得し、このB識別コードをECU10へ送
信する。
【0077】続いて図7に示すフローチャートに基づ
き、ECU10のCPU11にて実行される受信処理を
説明する。この受信処理は、上述したように図6中のS
110にてキーシリンダ70の備える通信用ECU71
に対してB識別コードの送信を要求した結果、通信用E
CU71から送信されてくるB識別コードを受信するも
のである。
【0078】まず最初のステップS200において、E
CU10の入出力ポート15に入力される通信用ECU
71からの信号がスタートビットであるか否かを判断す
る。この処理は、通信ライン93を介して送信されるB
識別コードの受信開始を判断するものである。ここでス
タートビットであると判断された場合(S200:YE
S)、S210へ移行する。一方、スタートビットでな
いと判断された場合(S200:NO)、スタートビッ
トが判断されるまで、S200の判断処理を繰り返す。
【0079】S210では、受信信号を記憶する。そし
て、続くS220では、ストップビットであるか否かを
判断する。この処理は、通信ライン93を介して送信さ
れるB識別コードの受信終了を判断するものである。こ
こでストップビットであると判断された場合(S22
0:YES)、S230にて、記憶した一連の受信信号
をB識別コードとしてスタンバイRAM11b及びEE
PROM12に記憶し、その後、本受信処理を終了す
る。一方、ストップビットでないと判断された場合(S
220:NO)、受信が完了していないため、上述のS
210からの処理を繰り返す。
【0080】さらに続けて、図8に示すフローチャート
に基づき、ECU10のCPU11にて実行される一致
判断処理を説明する。この一致判断処理は、上述した受
信処理に続いて、又は、送信要求処理において送信要求
がなされなかった場合には送信要求処理に続いて実行さ
れるものである。
【0081】まず最初のステップS300において、チ
ェックフラグXCが「1」であるか否かを判断する。チ
ェックフラグXCは、「0」又は「1」のいずれかの値
を取るフラグであり、車両のイグニッションスイッチが
オンされた直後は「0」となっている。ここでXC=1
であると判断された場合(S300:YES)、本一致
判断処理を終了する。一方、XC=0であると判断され
た場合(S300:NO)、S310へ移行する。
【0082】S310では、エンジン回転数NE=0
で、かつ、スタータSTA=OFFであるか否かを判断
する。この処理は、入力回路13を介して入力されるセ
ンサからの信号に基づく判断処理であり、ノイズの少な
い状態であるか否かを判断するものである。ここでNE
=0かつSTA=OFFである場合(S310:YE
S)、S320へ移行する。一方、NE≠0またはST
A=ONである場合(S320:NO)、本一致判断処
理を終了する。
【0083】S320では、A識別コードを作成する。
上述したように、A識別コードは、制御プログラム及び
制御データの適合するエンジンの型式を示す識別コード
であり、制御プログラム及び制御データを構成するコー
ドのチェックサムである。従って、この処理は、CPU
11に内蔵されたフラッシュROM11aに記憶されて
いる制御プログラム及び制御データからチェックサムを
作成するものである。
【0084】続くS330では、A識別コードとB識別
コードとが一致しているか否かを判断する。つまり、C
PU11の内蔵するフラッシュROM11aに記憶され
た制御プログラム及び制御データに適合するエンジンの
型式と、ECU10の制御対象であるエンジンの型式と
同一であるか否かを判断するのである。ここで、A識別
コード=B識別コードである場合(S330:YE
S)、S350にてチェックフラグXCに「1」を代入
し、その後、本一致判断処理を終了する。一方、A識別
コード≠B識別コードである場合(S330:NO)、
S340にて入出力ポート15に接続されたワーニング
ランプ31を点灯し、その後、本一致判断処理を終了す
る。
【0085】本一致判断処理終了後、制御プログラム及
び制御データに基づきエンジンの制御を行うための制御
処理が実行される。なお、以上説明した処理を実行する
ECU10のCPU11が、「識別情報送信手段」、
「識別情報受信手段」、「識別情報要求手段」、「一致
判断手段」及び「異常時処理実行手段」に相当し、図5
中のS600〜S640の処理が識別情報送信手段とし
ての処理に相当し、図6中のS100及びS110の処
理が識別情報要求手段としての処理に相当し、図7中の
S200〜S220の処理が識別情報受信手段としての
処理に相当し、図8中のS330の処理が一致判断手段
としての処理に相当し、図8中のS340の処理が異常
時処理実行手段としての処理に相当する。
【0086】次に本第1実施形態の電子制御システム1
の発揮する効果を説明する。本第1実施形態のECU1
0では、制御プログラム及び制御データを構成するコー
ドのチェックサムがその制御プログラム及び制御データ
に適合するエンジンの型式を示すA識別コードとなって
おり(図2参照)、制御プログラム及び制御データに基
づく制御処理の実行に先だって、その制御プログラム及
び制御データからA識別コードを作成し(図8中のS3
20)、作成したA識別コードとECU10の制御対象
であるエンジンの型式を示すB識別コードとが一致して
いるか否かを判断し(図8中のS330)、一致してい
ない場合には(図8中のS330:NO)、ワーニング
ランプ31を点灯させる。(図8中のS340)。従っ
て、本第1実施形態のECU10によれば、メモリ書換
装置80によって書き換えを行う作業者は、CPU11
に内蔵されたフラッシュROM11aに書き込んだ制御
プログラム又は制御データがエンジンの型式に適合して
いないことを、ワーニングランプ31の点灯によって確
実に知ることができ、適切な処置を講じることができ
る。例えばメモり書換装置80を用いて再度制御プログ
ラム又は制御データの書き換えを行うという具合であ
る。
【0087】また、本第1実施形態では、車両の工場出
荷時に、ECU10の制御するエンジンの型式を示すB
識別コードをECU10内のスタンバイRAM11b及
びEEPROM12に記憶される。そして、このB識別
コードをECU10と共に車両に搭載されるイグニッシ
ョンキー部50へ送信することによって(図5中のS6
30)、ECU10内のスタンバイRAM11b及びE
EPROM12に記憶しておくだけでなく、イグニッシ
ョンキー部50のイグニッションキー60に搭載された
EEPROM61にも記憶しておく。
【0088】そして、スタンバイRAM11bからB識
別コードが読み出せない場合には(図6中のS100:
YES)、イグニッションキー60のEEPROM61
に記憶されているB識別コードを用いて上述した一致判
断を行う。その結果、ECU10内のスタンバイRAM
11b及びEEPROM12にB識別コードが記憶され
ていなくても、CPU11に内蔵されたフラッシュRO
M11aに書き込んだ制御プログラム又は制御データが
エンジンの型式に適合していないことを判断でき、ワー
ニングランプ31を点灯させることができる。従って、
ECU10の故障時に交換される補給用のECU10の
スタンバイRAM11b及びEEPROM12にB識別
コードを予め記憶しておく必要がない。すなわち、車両
に搭載される以前にECU10の制御するエンジンの型
式は特定されないことになる。これによって、補給用の
ECU10をエンジンの型式によって区別することなく
共通化することができる。
【0089】一方、スタンバイRAM11bからB識別
コードが読み出せる場合には(図3中のS100:N
O)、スタンバイRAM11bに記憶されたB識別コー
ドを用いて上述した一致判断を行う。つまり、原則とし
ては、ECU10内にB識別コードを記憶しておき、こ
のECU10内のB識別コードを一致判断に用いるので
ある。その結果、相対的に取得に時間がかかり、ノイズ
の影響を受け易いイグニッションキー部50からのB識
別コードの取得回数を減少させることができる。
【0090】さらにまた、本第1実施形態のECU10
では、スタンバイRAM11bからB識別コードが読み
出せない場合に(図6中のS100)、イグニッション
キー部50のキーシリンダ70の備える通信用ECU7
1へ送信要求を行い(図6中のS110)、この送信要
求に対応してイグニッションキー部50から送信されて
くるB識別コードを受信する(図7中のS200,S2
10,S220)。つまり、通信用ECU71は、EC
U10からの送信要求があった場合にだけB識別コード
を送信し、ECU10は、B識別コードの送信を要求し
たときだけ受信処理を実行する。また、ECU10で
は、受信したB識別情報をECU10内のCPU11に
内蔵されるスタンバイRAM11b及びEEPROM1
2に記憶する(図4中のS230)。従って、例えばE
CU10の交換後であるため、スタンバイRAM11b
及びEEPROM12にB識別コードが記憶されていな
い場合、一度イグニッションキー部50からのB識別コ
ードを受信した後は、ECU10内のスタンバイRAM
11b及びEEPROM12に記憶されたB識別コード
を用いて一致判断をすることになる。このように本第1
実施形態のECU10では、送受信処理を減少させるこ
とができる。
【0091】また、イグニッションキー部50が故障等
によって交換されてしまい、イグニッションキー60の
EEPROM61に記憶されたB識別コードが消失して
しまった場合には(S400:YES)、イグニッショ
ンキー部50のキーシリンダ70の備える通信用ECU
71がB識別コードの送信をECU10に対して要求す
る(図3中のS410)。また、通信用ECU71は、
B識別コードを最初に受信すると(S510:YE
S)、B識別コードの再送信を要求し、前回受信したB
識別コードと再送信されたB識別コードとの一致を判断
して(図4中のS520)、一致した場合にイグニッシ
ョンキー60のEEPROM61へ記憶する(図4中の
S550)。これによって、イグニッションキー部50
が交換されてしまった場合であっても、確実に信頼性の
高いB識別コードがイグニッションキー60のEEPR
OM61に記憶されることになる。つまり、本第1実施
形態のECU10においては、イグニッションキー部5
0及びECU10の両方が同時に交換されてしまわない
限りB識別コードが消失してしまうことがなく、また、
B識別コードの信頼性を高く保持することができる。そ
の結果、このB識別コードに基づく一致判断処理の信頼
性が向上させることができる。
【0092】また、本第1実施形態においては、制御プ
ログラム及び制御データに適合するエンジンの型式を示
すA識別情報を、その制御プログラム及び制御データを
構成するコードのチェックサムとしている。そのため、
制御プログラム及び制御データの一部を不正に書き換え
た場合、チェックサム、すなわちA識別コードが変更さ
れることになる。従って、利用者が故意に制御プログラ
ム又は制御データを書き換えることを防止することがで
きる。なお、制御プログラム及び制御データを構成する
コードには、図2に示したように制御処理の実行に影響
しないダミーコードが含まれている。従って、正規に制
御プログラム又は制御データを作成する場合には、この
ダミーコードを調節することによって、新たな制御プロ
グラム及び制御データのチェックサムを、書き換え前の
制御プログラム及び制御データのチェックサムと一致さ
せる。
【0093】さらにまた、本第1実施形態のECU10
では、CPU11の内蔵するスタンバイRAM11b及
びEEPROM12の両方にB識別コードを記憶してお
き、スタンバイRAM11bをアクセスするようにして
おり、スタンバイRAM11bに記憶されたB識別コー
ドが消失した場合に、EEPROM12に記憶されたB
識別コードをコピーするようにしている。これによっ
て、アクセス回数に限界があるEEPROM12へのア
クセス回数を減らすことができる。 [第2実施形態]上記第1実施形態では、ECU10の
制御対象であるエンジンの型式を示すB識別コードを記
憶させる外部装置としてイグニッションキー部50を採
用した構成であった。このイグニッションキー部50に
代えて、ECU10と共に車両に搭載され、所定の制御
対象を制御する別のECUを外部装置として採用するこ
とも考えられる。
【0094】図9は、第2実施形態の電子制御システム
2の電気的な構成を示すブロック図である。図9には、
2台の電子制御装置(以下「ECU」という。)10,
20と、メモリ書換装置80と、ワーニングランプ3
1,32とが示されている。2台のECU10,20
は、通信ライン94を介してデータ通信可能な状態で自
動車に搭載される。そして、一方のECU10は、内燃
機関型エンジンの制御を行い、他方のECU20は、ブ
レーキ装置の制御、いわゆるアンチスキッド制御を行
う。メモリ書換装置80は、ECU10,20に内蔵さ
れたエンジン制御用又はブレーキ制御用のプログラムや
データを書き換える際にECU10,20に接続される
(図9ではECU10に接続されている。)。なお、2
台のECU10,20を区別するため、X−ECU1
0、Y−ECU20と以下記述する。
【0095】なお、X−ECU10のハード構成につい
ては、上記第1実施形態におけるECU10のハード構
成と全く同様であるため、ここでの説明は省略する。ま
た、Y−ECU20は、上述したようにブレーキ装置を
制御するのであるが、ハード構成については、X−EC
U10と同様になっている。すなわち、車速センサ等の
種々のセンサからの信号を入力する入力回路23と、入
力回路23からの信号に基づき演算を行い、ブレーキ油
圧の制御信号を出力するCPU21と、CPU21から
の制御信号を受けてアクチュエータを駆動する出力回路
24と、CPU21が制御を行うのに必要なデータを格
納するEEPROM22と、メモリ書換装置80及びX
−ECU10との間でデータ通信を行うための入出力ポ
ート25とを備えている。また、入出力ポート25には
Y−ECU20からの信号を受けて点灯するワーニング
ランプ32が接続され、CPU21には、ブレーキ装置
を制御するのに必要な制御プログラム及び制御データを
格納するフラッシュROM21aと、バッテリからの電
源供給によって、車両のイグニッションスイッチのオフ
時にも、格納されたデータを保持可能なスタンバイRA
M21bとを内蔵している。
【0096】上記第1実施形態と同様に、X−ECU1
0のCPU11に内蔵されたフラッシュROM11aに
は、エンジン制御用の制御プログラム及び制御データ
が、既に格納されている。そして、図2に示すように、
フラッシュROM11aに格納された制御プログラム及
び制御データは、コード(プログラムコード、データコ
ード)で構成される。このコードには、制御に影響しな
いダミーコードが含まれており、制御プログラム及び制
御データを作成する際、このダミーコードを調整するこ
とによって、コードのチェックサムが、当該制御プログ
ラム及び制御データに適合するエンジンの型式を示す識
別コードとなるようにしている。以下、この識別コード
をA識別コードと記述する。
【0097】また、X−ECU10のEEPROM12
及びCPU11に内蔵されたスタンバイRAM11bに
は、X−ECU10が制御するエンジンの型式を示す識
別コードが記憶されている。本第2実施形態において
も、上記第1実施形態と同様に、スタンバイRAM11
b及びEEPROM12の両方に識別コードを記憶して
おき、通常時は、スタンバイRAM11bをアクセスし
て識別コードを読み出し、スタンバイRAM11bに記
憶された識別コードが消失した場合に、EEPROM1
2をアクセスし、EEPROM12に記憶された識別コ
ードをスタンバイRAM11bにコピーする。以下、こ
の識別コードをB識別コードと記述する。
【0098】さらにまた、Y−ECU20のCPU21
に内蔵されるフラッシュROM21aには、ブレーキ装
置制御用の制御プログラム及び制御データが、既に格納
されている。そして、X−ECU10のフラッシュRO
M11aに記憶された制御プログラム及び制御データと
同様に、図2に示す如く、ダミーコードを含むコードで
構成されており、コードのチェックサムが、適合するブ
レーキ装置の型式を示す識別コードとなるようにしてい
る。以下、この識別コードをC識別コードと記述する。
【0099】また、Y−ECU20のEEPROM22
及びCPU21の内蔵するスタンバイRAM21には、
Y−ECU20が制御するブレーキ装置の型式を示す識
別コードが記憶されている。以下、この識別コードをD
識別コードと記述する。なお、ここで、スタンバイRA
M21bに記憶された識別コードが消失するとEEPR
OM22がアクセスされる点は、X−ECU10と同様
である。
【0100】なお、本第2実施形態では、識別コード
は、型式の異なるエンジン及びブレーキ装置を区別する
ように設定されるものであるが、車種名や車のグレード
名、あるいは車の仕向地等を区別するように設定される
ものであってもよい。メモリ書換装置80は、上記第1
実施形態と同様に構成されており、メモリ書換装置80
に記憶される新たな制御プログラム及び制御データも、
図2に示すように、制御プログラム及び制御データを構
成するコードのチェックサムが、当該制御プログラム及
び制御データに適合するエンジンやブレーキ装置の型式
を示す識別コードとなっている。
【0101】このように構成されたX−ECU10のC
PU11及びY−ECU20のCPU21は、車両のイ
グニッションスイッチがオンされて、X−ECU10及
びY−ECU20内のそれぞれの電源回路(図示省略)
から動作電圧(5V)が供給されると、リセット状態か
ら動作を開始する。
【0102】上記第1実施形態では、ECU10に対す
る外部装置としてのイグニッションキー部50の通信用
ECU71が、図3及び図4のフローチャートに示す処
理を実行し、ECU10は、図5〜図8のフローチャー
トに示す処理を実行した。これに対して、本第2実施形
態では、X−ECU10に対する外部装置としてのY−
ECU20のCPU21が、上記第1実施形態のイグニ
ッションキー部50の通信用ECU71にて実行される
処理と同様の処理、すなわち図3及び図4のフローチャ
ートに示した処理と同様の処理を実行する。一方、X−
ECU10のCPU11は、上記第1実施形態のECU
10のCPU11にて実行される処理と同様の処理、す
なわち図5〜図8のフローチャートに示した処理と同様
の処理を実行する。
【0103】そして、さらに、本第2実施形態では、X
−ECU10が、Y−ECU20に対する外部装置とし
ても動作する。従って、X−ECU10のCPU11
は、上記第1実施形態のイグニッションキー部50の通
信用ECU71にて実行される処理と同様の処理、すな
わち図3及び図4のフローチャートに示した処理と同様
の処理を実行する。一方、Y−ECU20のCPU21
は、上記第1実施形態のECU10のCPU11にて実
行される処理と同様の処理、すなわち図5〜図8のフロ
ーチャートに示した処理と同様の処理を実行する。
【0104】つまり、本第2実施形態では、Y−ECU
20がX−ECU10の外部装置として動作すると共
に、X−ECU10がY−ECU20の外部装置として
動作するのである。すなわち、X−ECU10は、X−
ECU10のスタンバイRAM11b及びEEPROM
12にX−ECU10の制御対象であるエンジンの型式
を示すB識別コードを記憶すると共に、Y−ECU20
から送信されてくるY−ECU20の制御対象であるブ
レーキ装置の型式を示すD識別コードを記憶する。同様
に、Y−ECU20は、Y−ECU20のスタンバイR
AM21b及びEEPROM22にY−ECU20の制
御対象を示すD識別コードを記憶すると共に、X−EC
U10から送信されてくるX−ECU10の制御対象を
示すB識別コードを記憶する。これによって、X−EC
U10は、スタンバイRAM11b及びEEPROM1
2からB識別コードが読み出せない場合、Y−ECU2
0のスタンバイRAM21b及びEEPROM22に記
憶されたB識別コードを用いて一致判断を行う。同様
に、Y−ECU20は、D識別コードが読み出せない場
合、X−ECU10のスタンバイRAM11b及びEE
PROM12に記憶されたD識別コードを用いて一致判
断を行う。
【0105】このとき、例えばX−ECU10が故障に
よって補給用のX−ECU10と交換された場合、X−
ECU10は、Y−ECU20に対してD識別コードの
送信を要求する(図3中のS410)。そして、Y−E
CU20からのD識別コードを受信すると再送信を要求
し(図4中のS530,図3中のS410)、ノイズ等
による通信エラーがないことを確認して(図4中のS5
20)、Y−ECU20の制御対象を示すD識別コード
をX−ECU10のスタンバイRAM11b及びEEP
ROM12に記憶する(図4中のS550)。また、X
−ECU10は、エンジン制御処理の実行に先だって、
X−ECU10の制御対象を示すB識別コードの送信を
Y−ECU20に要求し(図6中のS110)、Y−E
CU20から送信されてくるB識別コードをX−ECU
10のスタンバイRAM11b及びEEPROM12に
記憶し(図7中のS230)、このB識別コードを用い
て制御プログラム及び制御データが制御対象に適合して
いるか否かを一致判断を行う(図8中のS330)。な
お、Y−ECU20が交換された場合も、同様である。
【0106】従って、本第2実施形態の場合には、X−
ECU10のCPU11が、「識別情報送信手段」、
「識別情報受信手段」、「識別情報要求手段」、「一致
判断手段」、「異常時処理実行手段」に相当すると共
に、「外部情報受信手段」、「外部情報送信手段」、
「外部情報要求手段」及び「外部情報記憶制御手段」に
相当する。そして、図5中のS600〜S640の処理
が識別情報送信手段としての処理に相当し、図6中のS
100及びS110の処理が識別情報要求手段としての
処理に相当し、図7中のS200〜S220の処理が識
別情報受信手段としての処理に相当し、図8中のS33
0の処理が一致判断手段としての処理に相当し、図8中
のS340の処理が異常時処理実行手段としての処理に
相当する。さらに、図4中のS500〜S550の処理
が外部情報記憶制御手段としての処理に相当し、図3中
のS400及びS410の処理が外部情報要求手段とし
ての処理に相当する。また、X−ECU10のスタンバ
イRAM11b及びEEPROM12が「識別情報記憶
手段」及び「外部情報記憶手段」に相当する。なお、Y
−ECU20のCPU21も、X−ECU10のCPU
11と同様の処理を実行するため、上述したのと同様の
対応関係となる。
【0107】以上説明した本第2実施形態の電子制御シ
ステム1によれば、X,Yの2台のECU10,20が
それぞれ上記第1実施形態のECU10と全く同様の効
果を奏することになる。以上、本発明はこのような実施
形態に何等限定されるものではなく、本発明の主旨を逸
脱しない範囲において種々なる形態で実施し得る。
【0108】上記第1実施形態では、ECU10の外部
装置としてイグニッションキー部50を採用する構成で
あり、上記第2実施形態では、X−ECU10の外部装
置としてY−ECU20を採用する構成であったが、X
−ECU10及びY−ECU20の外部装置としてイグ
ニッションキー部50及びY−ECU20の両方を採用
する構成としてもよい。この場合、X−ECU10のB
識別コードは、イグニッションキー部50及びY−EC
U20の両方に記憶されることになる。従って、X−E
CU10、Y−ECU20、イグニッションキー部50
の全てが同時に交換されない限りB識別コードを外部か
ら入力しなおす必要がなくB識別コードの信頼性をより
向上させることができる。また、例えば上記第2実施形
態で説明したような動作を行うECUを3台以上備える
構成としてもよい。
【0109】また、例えば、上記第1及び第2実施形態
においては、CPU11に内蔵されたフラッシュROM
11aあるいはCPU21に内蔵されたフラッシュRO
M21aに書き込まれた制御プログラム及び制御データ
が制御対象に適合していないことを判断した場合(図8
中のS330:NO)、入出力ポート15を介してワー
ニングランプ31を点灯させ(図8中のS340)、そ
の後、制御処理に移行させるようにしていた。これに対
して、制御プログラム及び制御データが制御対象のエン
ジンの型式に適合していない場合、上述した一致判断処
理終了後に制御処理に移行させないようにすることも考
えられる。この場合、制御対象に不適合な制御プログラ
ム又は制御データに基づいて制御処理を実行することに
よって制御対象に何らかの悪影響が出ることを防止でき
る。また、上記実施形態のようにエンジンを制御対象と
している場合、エンジンへの燃料供給をカットする処理
を実行するようにしてもよい。この場合、利用者は、不
適合な制御プログラムに基づくエンジン制御がなされた
状態で車両を運転することがなくなるため、利用者の安
全性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態のECUの電気的な構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】制御プログラム及び制御データの構成を示す説
明図である。
【図3】実施形態のイグニッションキー部又はECUに
て実行されるコード要求処理を示すフローチャートであ
る。
【図4】実施形態のイグニッションキー部又はECUに
て実行されるコード記憶処理を示すフローチャートであ
る。
【図5】実施形態のECUにて実行される送信処理を示
すフローチャートである。
【図6】実施形態のECUにて実行される送信要求処理
を示すフローチャートである。
【図7】実施形態のECUにて実行される受信処理を示
すフローチャートである。
【図8】実施形態のECUにて実行される一致判断処理
を示すフローチャートである。
【図9】第2実施形態の電子制御システムの電気的な構
成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…電子制御システム 10…ECU,
X−ECU 20…Y−ECU 11,21…
CPU 11a,21a…フラッシュROM 11b,21
b…スタンバイRAM 12,22…EEPROM 13,23…
入力回路 14,24…出力回路 15,25…
入出力ポート 31,32…ワーニングランプ 50…イグニ
ッションキー部 60…イグニッションキー 61…EEP
ROM 70…キーシリンダ 71…通信用
ECU 80…メモリ書換装置 91…通信用
コネクタ 92,93,94…通信ライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小沼 良男 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データの書き換えが可能な不揮発性メモ
    リを備え、通常時には、前記不揮発性メモリに格納され
    た制御プログラム及び制御データに従って所定の制御対
    象を制御するための制御処理を実行し、外部からの書き
    換え指令を受けた場合には、前記不揮発性メモリに格納
    されている制御プログラム又は制御データの一部又は全
    部を、外部から送信されて来る新たな制御プログラム又
    は制御データに書き換えるよう構成された電子制御装置
    において、 前記制御プログラム及び制御データは、当該制御プログ
    ラム及び制御データに適合する制御対象を示す識別情報
    であるデータ適合対象識別情報を含むよう作成されてお
    り、 前記電子制御装置から送信されてくる当該電子制御装置
    の制御対象を示す識別情報である制御対象識別情報を受
    信して記憶しておき、当該記憶した前記制御対象識別情
    報を前記電子制御装置へ送信する外部装置と共に用いら
    れ、 前記制御対象識別情報を記憶するための識別情報記憶手
    段と、 該識別情報記憶手段に記憶された制御対象識別情報を前
    記外部装置へ送信する識別情報送信手段と、 前記外部装置から送信されてくる前記制御対象識別情報
    を受信する識別情報受信手段と、 前記制御処理の実行に先だって、前記識別情報受信手段
    によって受信された制御対象識別情報と前記制御プログ
    ラム又は制御データに含まれたデータ適合対象識別情報
    とが一致しているか否かを判断する一致判断手段と、 該一致判断手段によって前記両識別情報が一致していな
    いと判断された場合には異常時対応処理を実行する異常
    時処理実行手段とを備えたことを特徴とする電子制御装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電子制御装置におい
    て、 前記異常時処理実行手段によって実行される異常時対応
    処理は、前記制御プログラム又は制御データが前記所定
    の制御対象に適合していない旨を報知する処理であるこ
    とを特徴とする電子制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の電子制御装置に
    おいて、 前記異常時処理実行手段によって実行される異常時対応
    処理は、前記制御処理への移行を許可しない処理である
    ことを特徴とする電子制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の電子制
    御装置において、 前記識別情報送信手段は、前記外部装置から前記制御対
    象識別情報の送信が要求されると、前記識別情報記憶手
    段に記憶した制御対象識別情報を前記外部装置へ送信す
    るよう構成されていることを特徴とする電子制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の電子制
    御装置において、 前記一致判断手段は、前記識別情報記憶手段から制御対
    象識別情報が読み出せる場合には、前記識別情報記憶手
    段に記憶された制御対象識別情報を用いて前記データ適
    合対象識別情報との一致判断を行い、一方、前記識別情
    報記憶手段から制御対象識別情報が読み出せない場合に
    は、前記識別情報受信手段によって受信された制御対象
    識別情報を用いて前記データ適合対象識別情報との一致
    判断を行うよう構成されていることを特徴とする電子制
    御装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の電子制御装置におい
    て、 さらに、前記識別情報記憶手段から制御対象識別情報が
    読み出せない場合には、前記外部装置に前記制御対象識
    別情報の送信を要求する識別情報要求手段を備えたこと
    を特徴とする電子制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6に記載の電子制御装置に
    おいて、 前記識別情報受信手段によって受信された制御対象識別
    情報を前記識別情報記憶手段に記憶するよう構成されて
    いることを特徴とする電子制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の電子制
    御装置において、 前記データ適合対象識別情報を、前記制御プログラム及
    び制御データを構成するコードから唯一決定されるもの
    としたことを特徴とする電子制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の電子制
    御装置において、 さらに、 前記外部装置としての他の電子制御装置から送信されて
    くる当該他の電子制御装置の制御対象を示す識別情報で
    ある外部識別情報を受信する外部情報受信手段と、 該外部情報受信手段によって受信された外部識別情報を
    記憶するための外部情報記憶手段と、 該外部情報記憶手段に記憶された外部識別情報を前記他
    の電子制御装置へ送信する外部情報送信手段とを備え、 前記他の電子制御装置に対する外部装置としても動作可
    能に構成されていることを特徴とする電子制御装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の電子制御装置におい
    て、 前記外部情報記憶手段に前記外部情報が記憶されていな
    い場合には、前記他の電子制御装置へ前記外部識別情報
    の送信を要求する外部情報要求手段を備えたことを特徴
    とする電子制御装置。
  11. 【請求項11】 請求項9又は10に記載の電子制御装
    置において、 前記外部情報要求手段は、前記外部情報受信手段によっ
    て外部情報が受信された場合、前記外部情報の再送信を
    要求するよう構成され、 さらに、最初に受信された外部情報と、前記再送信要求
    に基づき前記外部情報受信手段によって受信される外部
    情報とが一致しているか否かを判断し、一致していると
    判断された場合、前記外部情報を前記外部情報記憶手段
    に記憶する外部情報記憶制御手段を備えたことを特徴と
    する電子制御装置。
  12. 【請求項12】 請求項9〜11のいずれかに記載の電
    子制御装置において、 前記外部情報送信手段は、前記他の電子制御装置から前
    記外部情報の送信要求があると、前記外部情報記憶手段
    に記憶した外部情報を送信するよう構成されていること
    を特徴とする電子制御装置。
  13. 【請求項13】 請求項9〜12のいずれかに記載の電
    子制御装置を複数台備えることによって、各電子制御装
    置に対して少なくとも他の1台の電子制御装置が外部装
    置として動作するよう構成されていることを特徴とする
    電子制御システム。
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