JPH11280291A - 構造体のための開口部閉塞装置 - Google Patents

構造体のための開口部閉塞装置

Info

Publication number
JPH11280291A
JPH11280291A JP8308998A JP8308998A JPH11280291A JP H11280291 A JPH11280291 A JP H11280291A JP 8308998 A JP8308998 A JP 8308998A JP 8308998 A JP8308998 A JP 8308998A JP H11280291 A JPH11280291 A JP H11280291A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
opening
closing
closing member
stopper
stopper member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP8308998A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Abe
修 阿部
Tamihisa Watabe
民久 渡部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Matsumura Gumi Corp
Original Assignee
Matsumura Gumi Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsumura Gumi Corp filed Critical Matsumura Gumi Corp
Priority to JP8308998A priority Critical patent/JPH11280291A/ja
Publication of JPH11280291A publication Critical patent/JPH11280291A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
  • Building Environments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】地震時にも破損することなく変形可能で、平常
状態に戻れば開口部閉塞状態に復帰でき、しかも構造簡
単、安価な開口部閉塞装置の提供。 【解決手段】開口閉塞装置3は構造体1に一方の端部3
21で構造体1に回動自在に支持され、バネ34により
常時ストッパ部材33に接する方向に付勢されている閉
塞部材32とストッパ部材とにより構成される。地震
時、構造体の横揺れに伴い、横揺れ方向に応じて、閉塞
部材がストッパ部材にバネによる付勢力により接触摺動
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、構造体に隣り合う
様々の開口部のうち、閉塞しようとする開口部を閉じる
ための構造体のための開口部閉塞装置に関する。
【0002】
【従来の技術】建造物に代表される構造体には様々の開
口部が隣り合って存在している場合がある。例えば、構
造体本体を免震機構で支持した免震構造体についてみる
と、構造体本体の地震時の横揺れを許容するために、免
震構造体の周囲に沿って揺れ許容空間が形成される。か
かる揺れ許容空間は、代表的には、構造体に沿って地盤
を掘り下げて形成した空所、すなわち地盤ピットであ
る。このような地盤ピットは、通常、構造体から張り出
し形成された張出スラブで覆われ、さらに、地盤ピット
の外周口縁部に該張出スラブ下面に近接するように外周
口縁壁が形成され、これらにより該ピットが塞がれる。
【0003】しかし、様々の事情により地盤ピットに連
通する開口部が形成されてしまう場合がある。例えば、
地形、構造体の使用上その他の理由から、地盤ピットを
覆うように該構造体から張り出し形成した張出スラブに
連続して該スラブより低い位置で地盤ピットを覆うよう
に張出入口部を設けることがある。かかる張出入口部
は、その両側の張出スラブから立ち下がる両側壁と該両
側壁間に渡された床部とから形成することができ、その
ようにすると、該入口部の両側壁が地盤ピットに対する
閉塞壁となるが、該張出入口部の側壁と前記地盤ピット
の外周口縁部に立設されたピット外周口縁壁との間に形
成された構造体横揺れ及び縦揺れ許容隙間が開口部とな
る。
【0004】また、例えば隣り合う構造体間に渡り廊下
を設ける場合において、地震時の揺れを考慮して、例え
ば渡り廊下を2分し、2分された両部分間に隙間を設け
て、これにより地震時の両部分の相互衝突を防止すると
きには、該隙間が開口部となる。かかる廊下の床につい
ては、一方の廊下部分の端部に床部材を連結して他方の
廊下部分の上に架け渡すとしても、廊下手すりについて
は開口部が残される。
【0005】いずれにしても、構造体にはそれに隣り合
って様々の開口部が形成されることがある。このような
開口部は放置しておいてもよいものもあるが、人や物の
落下等の問題を回避するために閉じるべき,或いは閉じ
ることが望ましい開口部もある。このような開口部につ
いては、例えば閉塞部材で閉塞したり、チエーン等が張
られる。伸縮自在の蛇腹壁が張設されることもある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、閉塞し
ようとする開口部を単に閉塞部材で閉じるのでは、地震
時の揺れにより、該閉塞部材が破損したり、或いはさら
に構造体も該閉塞部材との衝突により損傷する。チエー
ン等を張り設けるときには、該チエーン等は地震時にも
破損することは少ないものの、チエーン等だけでは人や
物の落下防止の点で十分とは言えない。また、開口部を
閉じて気密性、防音性とすることが要求されることがあ
るが、かかるチェーンなどではこの要求に応えられな
い。蛇腹壁については、強度上問題があり、丈夫にする
には高価につく。
【0007】そこで本発明は、構造体に隣り合う開口部
を閉塞する構造体のための開口部閉塞装置であって、平
常時には該開口部を閉塞し、地震時には破損することな
く変形可能で、平常状態に戻れば平常時の開口部閉塞状
態に復帰でき、しかも構造簡単、安価に、強度上問題な
く製作できる開口部閉塞装置を提供することを課題とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するため、構造体に隣り合う開口部を閉塞する構造体の
ための開口部閉塞装置であり、構造体に隣り合う開口部
のうち閉塞対象開口部を塞ぐための閉塞部材であって片
側端部で前記構造体に回動自在に連結されて片持ち支持
され、前記開口部を閉じる位置と該開口部から離反する
位置との間を往復回動可能の閉塞部材と、前記閉塞部材
が前記開口部を閉じる位置をとるとき該閉塞部材が当接
するように前記開口部に設けられたストッパ部材と、前
記閉塞部材を、前記開口部から離反した位置から前記ス
トッパ部材に当接する開口部閉じ位置へ向かわせる弾力
を該閉塞部材に常時付与する弾力付与装置とを備えてお
り、前記閉塞部材及び前記ストッパ部材は、前記構造体
の揺れ(横揺れ及び(又は)縦揺れ)に伴い、その揺れ
方向に応じて、該閉塞部材が該ストッパ部材に接触摺動
しつつ前記弾力付与装置に抗して該ストッパ部材から押
し出し力を受けて逃げ回動するか又は前記弾力付与装置
から引き続き力を受けて、該ストッパ部材に接触摺動し
つつ該ストッパ部材に随伴動作するように形成、配置さ
れていることを特徴とする構造体のための開口部閉塞装
置を提供する。
【0009】本発明に係る開口部閉塞装置によると、平
常時は、閉塞部材が弾力付与装置から閉じ回動力受け、
これによりストッパ部材に当接する位置、すなわち開口
部閉じ位置をとり、開口部が閉じられる。これにより、
該開口部を通じての人や物の往来を防止できる。また、
閉塞部材による閉塞により、それだけ開口部の気密性や
防音性も保たれる。
【0010】地震等により構造体が揺れると、その揺れ
方向に応じて、閉塞部材がストッパ部材に接触摺動しつ
つ弾力付与装置に抗して該ストッパ部材から押し出し力
を受けて逃げ回動するか又は弾力付与装置から引き続き
力を受けて、ストッパ部材に接触摺動しつつストッパ部
材に随伴動作する。このように破損することなく変形で
きる。平常状態に戻ると、閉塞部材は再び弾力付与装置
から閉じ回動力受けつつ、ストッパ部材に当接する開口
部閉じ位置に復帰する。
【0011】この開口部閉塞装置は構造が簡単であり、
安価に提供できる。また、部品材料を選択することで強
度上問題なく、且つ、安価に製作できる。本発明に係る
開口部閉塞装置は、構造体に隣り合う様々の開口部に適
用できる。例えば、隣り合う構造体間に渡り廊下を設け
る場合において、地震時の揺れを考慮して、例えば渡り
廊下を2分し、2分された両部分間に隙間を設けて、こ
れにより地震時の両部分の相互衝突を防止する場合にお
いて、該隙間(床部分の隙間や手すり部分の隙間等)を
平常時に閉じておく場合に適用できる。
【0012】また、本発明にかかる開口部閉塞装置とし
て次のものも例示できる。すなわち、免震構造体の揺れ
(横揺れ及び(又は)縦揺れ)を許容するために該免震
構造体について設けられた揺れ許容空間に連通する開口
部のうち閉塞対象開口部を塞ぐための免震構造体のため
の開口部閉塞装置であり、片側端部で前記免震構造体に
回動自在に連結されて片持ち支持され、前記開口部を閉
じる位置と該開口部から外側へ離反する位置との間を往
復回動可能の閉塞部材と、前記閉塞部材が前記開口部を
閉じる位置をとるとき該閉塞部材が当接するように該開
口部に設けられたストッパ部材と、該閉塞部材を、該開
口部外側から前記ストッパ部材に当接する開口部閉じ位
置へ向かわせる弾力を該閉塞部材に常時付与する弾力付
与装置とを備えており、前記閉塞部材及び前記ストッパ
部材は、前記構造体の横揺れに伴い、その横揺れ方向に
応じて、該閉塞部材が該ストッパ部材に接触摺動しつつ
前記弾力付与装置に抗して該ストッパ部材から押し出し
力を受けて逃げ回動するか又は前記弾力付与装置から引
き続き力を受けて、該ストッパ部材に接触摺動しつつ該
ストッパ部材に随伴動作するように形成、配置されてい
る免震構造体のための開口部閉塞装置である。
【0013】この開口部閉塞装置については、前記閉塞
対象開口部が次の場合を例示できる。すなわち前記免震
構造体が、その横揺れを許容するために該構造体の周囲
に沿って形成された地盤ピットを覆うように該構造体か
ら張り出し形成された張出スラブと、前記張出スラブに
連続して該スラブより低い位置で地盤ピットを覆うよう
に張り出し形成された張出入口部を備えており、該張出
入口部はその両側の前記張出スラブから立ち下がる両側
壁と該両側壁間に渡された床部とからなっており、前記
閉塞対象開口部が、該張出入口部の側壁と前記地盤ピッ
トの外周口縁部に該張出スラブ下面に向け立設されたピ
ット外周口縁壁との間に形成された構造体揺れ許容隙間
である場合を例示できる。
【0014】開口部がこのような張出入口部に伴う構造
体揺れ許容隙間である場合、構造体の縦揺れにも対応で
きるように開口部閉塞装置はつぎのようなものでもよ
い。すなわち、前記構造体揺れ許容隙間を縁取りする矩
形枠体を含み、前記閉塞部材は該矩形枠体に嵌まって開
口部を閉じるものとされ、該矩形枠体は、上部分と下部
分からなり、該上部分は、前記張出スラブの下面に固定
された上横枠及び該上横枠の前記入口部に近い方の端か
ら下降し、該入口部の側壁に固定された縦枠からなるL
字形状のものであり、該下部分は、前記上横枠と平行に
地面に沿う下横枠及び該下横枠の前記入口部から遠い方
の端から立ち上がり、前記ピット外周口縁壁の端に固定
された縦枠からなるL字形状のものであり、前記閉塞部
材は該上部分の縦枠に回動自在に連結されており、前記
ストッパ部材は該下部分に設けられており、該上部分と
下部分は、相対的に前記張出スラブと平行な面内で移動
できるとともに構造体の縦揺れ許容のために上下方向に
も相対的に動ける距離離されており、さらに前記閉塞部
材の下端縁と前記枠体下部分の下横桟との間及び前記ス
トッパ部材の上端縁と前記枠体上部分の上横桟との間も
構造体の縦揺れ許容のために上下方向に相対的に動ける
距離離されている構造体のための開口部閉塞装置であ
る。
【0015】いずれにしても、前記閉塞部材及び前記ス
トッパ部材のうち少なくとも一方は、前記構造体の横揺
れに伴い該閉塞部材の自由端部が、該閉塞部材の片持ち
支持側の端部から遠い方の前記開口部の側縁部に相対的
に接近すると、該閉塞部材が該ストッパ部材に接触摺動
しつつ前記弾力付与装置に抗して該ストッパ部材から押
し出し力を受けて逃げ回動するための摺動用斜面を有し
ていてもよい。このような摺動用斜面の採用により、閉
塞部材の逃げ回動が円滑化する。
【0016】前記摺動用斜面は、例えば前記閉塞部材の
自由端部に前記ストッパ部材に向けて設けられるととも
に該ストッパ部材にも該閉塞部材の自由端部斜面に対向
するように設けられる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は本発明に係る開口部閉塞装
置の1例を適用した免震構造体の正面図ある。図2は開
口部閉塞装置及びその周辺部分の拡大正面図である。図
3は図2中のX−X線に沿う拡大断面図である。
【0018】この免震構造体1は、構造体本体11を免
震機構12で支持したものである。免震機構12は地盤
9を掘り下げて形成した凹所91の底に設置されてお
り、構造体本体11はこの免震機構12に支持されてい
る。構造体本体11の下部は凹所91内にあり、従って
構造体1の周囲に、構造体に沿って地盤ピット92が形
成された恰好になっている。地盤ピット92は免震構造
体1の地震時における横揺れを許容するために設けられ
ている。
【0019】構造体1、より詳しくはその本体11に
は、張出スラブ13が張り出し形成されており、地盤ピ
ット92を上方から覆っている。張出スラブは構造体本
体11を略一周しているが、一部で不連続となってお
り、ここに構造体の張出入口部14が張出スラブ13に
連続して設けられている。入口部14は、全体として張
出スラブ13より低い位置にあるが、これも地盤ピット
92を覆っている。入口部14は、その両側の張出スラ
ブ13から立ち下がる両側壁141と該両側壁下端間に
渡された床部142とからなっている。
【0020】また、地盤ピット92の外周口縁部921
にはピット外周口縁壁93が立設されており、これは張
出スラブ13の下面に近接する位置まで立ち上がってお
り、壁93の上端とスラブ13下面との間は伸縮自在の
ゴム材94で閉じられている。壁93は張出入口部14
の両側においてその近くまで回り込み形成されている。
しかし、入口部14の左右の側壁141との間に、構造
体1の横揺れを許容するために隙間2、2が設けられて
いる。この隙間が地盤ピット92に連通する開口部とな
っている。
【0021】この各開口部2に本発明に係る開口部閉塞
装置3が設けられている。装置3は入口部14両側の開
口部2のそれぞれに設けられているが、両装置3は左右
対象に設けられている以外は同じ構造のものである。従
って以下の装置3の説明は図1中左側のものに代表させ
て、これについて説明する。開口部閉塞装置3は、図2
及び図3に示すように、開口部2を縁取る矩形枠体31
と、これに回動可能に連結され、片持ち支持された閉塞
板32と、矩形枠体31に固定されたストッパ板33
と、ストッパ板33に常時弾力を付与するためのバネ3
4とを備えている。
【0022】矩形枠体31は、図面には詳しく示してい
ないが、家屋の窓枠や扉枠等に採用されているアルミサ
ッシで簡単安価に、しかし高強度に形成されている。矩
形枠体31は開口部2の内周縁部を形成するものでもあ
り、上部分31Aと下部分31Bからなっている。上部
分31Aは、張出スラブ13の下面に固定された上横枠
311及び該上横枠の前記入口部14に近い方の端から
下降し、入口部14の側壁141に固定された縦枠31
2からなるL字形状のものである。下部分31Bは、上
横枠311と平行に地面Lに沿う下横枠313及び該下
横枠の前記入口部14から遠い方の端から立ち上がり、
前記の地盤ピットの外周口縁壁93の端に固定された縦
枠314からなるL字形状のものである。
【0023】上部分31Aと下部分31Bは分離されて
おり、両者は相対的に張出スラブ13と平行な面内で移
動できる。上部分31Aの縦枠312と下部分31Bの
下横枠313との隙間並びに上部分31Aの横枠311
と下部分31Bの縦枠314との隙間はそれぞれ伸縮可
能なネオブレンゴム板30で閉じられている。この隙間
の存在により上部分31Aと下部分31Bとは衝突する
ことなく相対的に若干上下方向にも動ける。すなわち、
ゴム板30を設けた隙間は構造体1の地震時の縦揺れ許
容隙間となっている。
【0024】下部分31Bには、その縦枠314から入
口部14に向けて前記ストッパ板33が固定されてい
る、地面Lとともにあるストッパ板33と、構造体と共
に動く上部分31Aの縦枠312との隙間距離αは、構
造体1の地震時におけるこの方向の横揺れのときでも、
互いに衝突しない距離である。また、張出スラブ13下
面とピットの外周口縁壁93の上端との間であって、枠
体上部分31Aの上横枠311に隣り合う部分930は
距離αにわたって隙間とされ、地震時、この隙間930
に上横枠311が入り込めるようになっている。これに
対し、枠体下部分31Bの下横枠313は、地震時、入
口部14の床部142の下に入り込めるようになってい
る。
【0025】なお、隙間930及び入口部14の床部1
42下方の隙間も、横枠311、313の入り込みを許
す程度のシール材で閉じてもよい。閉塞板32は開口部
2を閉じるサイズの矩形板である。閉塞板32は前記の
矩形枠体31内に嵌められて開口部2を閉じる。閉塞板
32の片側端部321はヒンジ323により枠体31の
上部分31Aの縦枠312に連結され、片持ち支持され
ている。すなわち、縦枠312を介して構造体1に連結
され、支持されている。これにより閉塞板32はストッ
パ板33に当接して開口部2を閉じる位置と、該開口部
から外側へ離反するように回動する位置とを往復動でき
る。
【0026】閉塞板32がストッパ板33に当接したと
き、該閉塞板32の自由端部322は枠体31の下部分
31Bの縦枠314に臨む位置をとる。また、ストッパ
板33の該縦枠314に隣り合う部分331には、入口
部14から遠ざかる方向に向かうにしたがって開口部外
側へ向けせり出す平坦斜面331aに形成されている。
また、閉塞板32の自由端部322には、閉塞板32が
開口部閉じ位置をとるときこの平坦斜面331aに対向
し、該斜面331aと平行となる平坦斜面322aが形
成されている。なお、斜面331a、322aは平坦斜
面に代えて湾曲面からなる斜面でもよい。例えば、斜面
331aを凹曲面で形成し、斜面322aを凸曲面で形
成する。
【0027】また、閉塞板32がストッパ板33に当接
して開口部閉塞位置をとるときの、閉塞板32の下端縁
320と前記枠体下部分31Bの下横桟313との隙
間、及びストッパ板33の上端縁330と枠体上部分3
1Aの上横桟311との隙間は、それぞれ構造体1の若
干の縦揺れ時にも互いに衝突しない大きさに設定されて
おり、これら隙間も縦揺れ許容隙間となっている。図示
を省略したがこれら隙間も、該隙間を形成している部材
の一方及び(又は双方)にネオプレンゴム板等のシール
材を設けて該隙間を閉じてある。
【0028】閉塞板32が開口部閉塞位置をとると開口
部2は閉じられるので、それだけでも該開口部2におけ
る気密性、防音性等がそれだけ達成されるが、ここでは
閉塞板32が枠体31に嵌まって開口部閉じ位置をとる
とき、該閉塞板32と枠体31との間をシールするシー
ル材が閉塞板32及び(又は)枠体31に設けてあるの
で、一層開口部2の気密性、防音性等が確保されてい
る。
【0029】開口部閉塞装置3にはさらに、閉塞板32
に、常時これをストッパ板33に当接する方向に力を付
与する前記バネ34が設けられている。該バネは種々の
タイプのものを採用できるがここではコイルバネ34で
あり、その一端は閉塞板32の内面に連結され、他端は
入口部14の側壁141に連結さている。閉塞板32は
このバネ34の作用で平常時はストッパ板33に当接し
て開口部2を閉じる位置をとる。
【0030】以上説明した開口部閉塞装置3によると、
平常時は、閉塞板32がバネ34から閉じ回動力受け、
これによりストッパ板33に当接する位置、すなわち開
口部閉じ位置をとり、開口部2が閉じられている。図2
及び図3はこの閉塞状態を示している。地震等により構
造体1が横揺れすると、その横揺れ方向に応じて、閉塞
板32がストッパ板33に接触摺動しつつバネ34に抗
して該ストッパ板33から押し出し力を受けて開口部2
から外側へ離反するように逃げ回動するか又はバネ34
から引き続き力を受けて、ストッパ板33に接触摺動し
つつストッパ板33に随伴動作する。
【0031】この点について図4から図7を参照してさ
らに詳しく説明する。装置3は図4から図7のそれぞれ
に示す動作又はそれが合成された動作をする。構造体本
体11が図1において地盤9に対し相対的に前方向(手
前側)に横揺れすると、これに伴い入口部14が、図4
に示すように、同方向D1に横揺れする。このとき、閉
塞板32は開口部2から遠ざかる方向に動かされるが、
バネ34の作用で引き戻され、これによりストッパ板3
3に接触摺動しつつ追随回動する。
【0032】構造体本体11が図1において地盤9に対
し相対的に後方へ(奥側へ)横揺れすると、これに伴い
入口部14が、図5に示すように、同方向D2に横揺れ
する。このとき、閉塞板32はストッパ板33から抵抗
を受け、バネ34に抗して該ストッパ板33に接触摺動
しつつ開口部2から外側へ離反するように逃げ回動す
る。
【0033】構造体本体11が図1において地盤9に対
し相対的に右方向へ横揺れすると、これに伴い入口部1
4が、図6に示すように、同方向D3に横揺れする。こ
のとき、閉塞板32はバネ34の作用でストッパ板33
に接触、付随したまま、該ストッパ板33に対し摺動す
る。構造体本体11が図1において地盤9に対し相対的
に左方向へ横揺れすると、これに伴い入口部14が、図
7に示すように、同方向D4に横揺れする。このとき、
閉塞板32はその自由端部322がストッパ板33の入
口部から遠い方の端部331に接触して、それから抵抗
を受ける。このとき、自由端部322の斜面322aが
ストッパ板33の端部斜面331aに接触することで、
自由端部322は開口部2から外側へ円滑に逃げ回動す
る。
【0034】なおこのような摺動用斜面は、例えばスト
ッパ板33の入口部14に近い方の端部及び(又は)該
端部に対応する閉塞板32の部位に形成してもよい。こ
のように、地震時等において構造体1が横揺れすると、
開口部閉塞装置3は破損することなく容易に変形でき、
平常状態に戻ると、図2や図3に示すように、閉塞板3
2は再びバネ34から閉じ回動力受けつつ、ストッパ板
33に当接する開口部閉じ位置に復帰する。
【0035】また、前記枠体31は、その上部分31A
と下部分31Bとの間に隙間(ネオプレンゴム板30を
設けた部分の隙間)を設けてあるとともに、閉塞板32
の下端縁320と前記枠体下部分31Bの下横桟313
との間及びストッパ板33の上端縁330と枠体上部分
31Aの上横桟311との間にも隙間を設けてあり、こ
れらは縦揺れ許容隙間として作用するから、開口部閉塞
装置3はその隙間分は、破損することなく構造体1の縦
揺れに対応できる。
【0036】この開口部閉塞装置3は構造が簡単であ
り、安価に提供できる。また、部品材料を選択すること
で強度上問題なく、且つ、安価に製作できる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、構
造体に隣り合う開口部を閉塞する構造体のための開口部
閉塞装置であって、平常時には該開口部を閉塞し、地震
時には破損することなく変形可能で、平常状態に戻れば
平常時の開口部閉塞状態に復帰でき、しかも構造簡単、
安価に、強度上問題なく製作できる開口部閉塞装置を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る開口部閉塞装置の1例を適用した
免震構造体の正面図ある。
【図2】開口部閉塞装置及びその周辺部分の拡大正面図
である。
【図3】図2中のX−X線に沿う拡大断面図である。
【図4】地震時における開口部閉塞装置の動作の1例を
示す図である。
【図5】地震時における開口部閉塞装置の動作の他の例
を示す図である。
【図6】地震時における開口部閉塞装置の動作のさらに
他の例を示す図である。
【図7】地震時における開口部閉塞装置の動作のさらに
他の例を示す図である。
【符号の説明】
1 免震構造体 11 構造体本体 12 免震機構 13 張出スラブ 14 入口部 141 入口部の側壁 142 入口部の床部 2 開口部 3 開口部閉塞装置 31 枠体 31A 枠体31の上部分 311 上横枠 312 縦枠 32B 枠体31の下部分 313 下横枠 314 縦枠 32 閉塞板 322 閉塞板32の自由端部 322a 自由端部322の平坦斜面 320 閉塞板32の下端縁 323 ヒンジ 33 ストッパ板(ストッパ部材の1例) 331 ストッパ板33の端部 331a 端部331の平坦斜面 330 ストッパ板33の上端縁 34 バネ(弾力付与装置の1例) 30 ネオブレンゴム板 9 地盤 91 地盤の凹所 92 地盤ピット 921 ピット92の外周口縁部 93 外周口縁壁 94 ゴム材 L 地面 930 張出スラブ13とピット外周口縁壁93の間隙

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】構造体に隣り合う開口部を閉塞する構造体
    のための開口部閉塞装置であり、 構造体に隣り合う開口部のうち閉塞対象開口部を塞ぐた
    めの閉塞部材であって片側端部で前記構造体に回動自在
    に連結されて片持ち支持され、前記開口部を閉じる位置
    と該開口部から離反する位置との間を往復回動可能の閉
    塞部材と、前記閉塞部材が前記開口部を閉じる位置をと
    るとき該閉塞部材が当接するように前記開口部に設けら
    れたストッパ部材と、 前記閉塞部材を、前記開口部から離反した位置から前記
    ストッパ部材に当接する開口部閉じ位置へ向かわせる弾
    力を該閉塞部材に常時付与する弾力付与装置とを備えて
    おり、 前記閉塞部材及び前記ストッパ部材は、前記構造体の揺
    れに伴い、その揺れ方向に応じて、該閉塞部材が該スト
    ッパ部材に接触摺動しつつ前記弾力付与装置に抗して該
    ストッパ部材から押し出し力を受けて逃げ回動するか又
    は前記弾力付与装置から引き続き力を受けて、該ストッ
    パ部材に接触摺動しつつ該ストッパ部材に随伴動作する
    ように形成、配置されていることを特徴とする構造体の
    ための開口部閉塞装置。
  2. 【請求項2】前記構造体は免震構造体であり、前記閉塞
    対象開口部は該免震構造体の揺れを許容するために該免
    震構造体について設けられた揺れ許容空間に連通する開
    口部のうち閉塞対象開口部であり、前記閉塞部材は、片
    側端部で該免震構造体に回動自在に連結されて片持ち支
    持され、前記開口部を閉じる位置と該開口部から外側へ
    離反する位置との間を往復回動可能であり、前記弾力付
    与装置は、該閉塞部材を、該開口部外側から前記ストッ
    パ部材に当接する開口部閉じ位置へ向かわせる弾力を該
    閉塞部材に常時付与し、前記閉塞部材及び前記ストッパ
    部材は、前記構造体の横揺れに伴い、その横揺れ方向に
    応じて、該閉塞部材が該ストッパ部材に接触摺動しつつ
    前記弾力付与装置に抗して該ストッパ部材から押し出し
    力を受けて逃げ回動するか又は前記弾力付与装置から引
    き続き力を受けて、該ストッパ部材に接触摺動しつつ該
    ストッパ部材に随伴動作するように形成、配置されてい
    る請求項1記載の構造体のための開口部閉塞装置。
  3. 【請求項3】前記免震構造体は、その横揺れを許容する
    ために該構造体の周囲に沿って形成された地盤ピットを
    覆うように該構造体から張り出し形成された張出スラブ
    と、前記張出スラブに連続して該スラブより低い位置で
    地盤ピットを覆うように張り出し形成された張出入口部
    を備えており、該張出入口部はその両側の前記張出スラ
    ブから立ち下がる両側壁と該両側壁間に渡された床部と
    からなっており、前記閉塞対象開口部は、該張出入口部
    の側壁と前記地盤ピットの外周口縁部に該張出スラブ下
    面に向け立設されたピット外周口縁壁との間に形成され
    た構造体揺れ許容隙間である請求項2記載の構造体のた
    めの開口部閉塞装置。
  4. 【請求項4】前記構造体揺れ許容隙間を縁取りする矩形
    枠体を含み、前記閉塞部材は該矩形枠体に嵌まって開口
    部を閉じるものとされ、該矩形枠体は、上部分と下部分
    からなり、該上部分は、前記張出スラブの下面に固定さ
    れた上横枠及び該上横枠の前記入口部に近い方の端から
    下降し、該入口部の側壁に固定された縦枠からなるL字
    形状のものであり、該下部分は、前記上横枠と平行に地
    面に沿う下横枠及び該下横枠の前記入口部から遠い方の
    端から立ち上がり、前記ピット外周口縁壁の端に固定さ
    れた縦枠からなるL字形状のものであり、前記閉塞部材
    は該上部分の縦枠に回動自在に連結されており、前記ス
    トッパ部材は該下部分に設けられており、該上部分と下
    部分は、相対的に前記張出スラブと平行な面内で移動で
    きるとともに構造体の縦揺れ許容のために上下方向にも
    相対的に動ける距離離されており、さらに前記閉塞部材
    の下端縁と前記枠体下部分の下横桟との間及び前記スト
    ッパ部材の上端縁と前記枠体上部分の上横桟との間も構
    造体の縦揺れ許容のために上下方向に相対的に動ける距
    離離されている請求項3記載の構造体のための開口部閉
    塞装置。
  5. 【請求項5】前記閉塞部材及び前記ストッパ部材のうち
    少なくとも一方は、前記構造体の揺れに伴い該閉塞部材
    の自由端部が、該閉塞部材の片持ち支持側の端部から遠
    い方の前記開口部の側縁部に相対的に接近すると、該閉
    塞部材が該ストッパ部材に接触摺動しつつ前記弾力付与
    装置に抗して該ストッパ部材から押し出し力を受けて逃
    げ回動するための摺動用斜面を有している請求項1から
    4のいずれかに記載の構造体のための開口部閉塞装置。
  6. 【請求項6】前記摺動用斜面は、前記閉塞部材の自由端
    部に前記ストッパ部材に向けて設けられているとともに
    該ストッパ部材にも該閉塞部材の自由端部斜面に対向す
    るように設けられている請求項5記載の構造体のための
    開口部閉塞装置。
JP8308998A 1998-03-30 1998-03-30 構造体のための開口部閉塞装置 Withdrawn JPH11280291A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8308998A JPH11280291A (ja) 1998-03-30 1998-03-30 構造体のための開口部閉塞装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8308998A JPH11280291A (ja) 1998-03-30 1998-03-30 構造体のための開口部閉塞装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11280291A true JPH11280291A (ja) 1999-10-12

Family

ID=13792465

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8308998A Withdrawn JPH11280291A (ja) 1998-03-30 1998-03-30 構造体のための開口部閉塞装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11280291A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102852245A (zh) * 2012-07-31 2013-01-02 东南大学 一种纤维预拉杆式自定心圆管屈曲约束支撑
JP2020200649A (ja) * 2019-06-10 2020-12-17 ドーエイ外装有限会社 目地カバー装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102852245A (zh) * 2012-07-31 2013-01-02 东南大学 一种纤维预拉杆式自定心圆管屈曲约束支撑
JP2020200649A (ja) * 2019-06-10 2020-12-17 ドーエイ外装有限会社 目地カバー装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4058191A (en) Elevator system including an elevator car having door operated sealing devices adjacent door opening
US6973753B2 (en) Sliding door system
US20050081447A1 (en) Apparatus moving with a sliding door to provide an unobstructed passageway and to seal a notch within a watertight barrier
US20180370770A1 (en) Elevator apparatus
CA2176911A1 (en) Apparatus for preventing drift of an elevator car stopped at a floor
EP0120647B1 (en) Sliding door edge support
JPH11280291A (ja) 構造体のための開口部閉塞装置
JP4489625B2 (ja) 止水装置
JPH0648294A (ja) ゲート装置
JP2005023628A (ja) 扉の気密・水密構造
JPH01503397A (ja) 通路閉鎖用のカーテンドアー
JP3809139B2 (ja) 免震建物用エレベーターの乗場装置
KR20190001591A (ko) 자석을 이용한 단차가 있는 문턱 승강장치
JP2006273264A (ja) ホームドア用侵入防止柵及びホームドア装置
WO2006100928A1 (ja) エレベータのドア装置
KR100342881B1 (ko) 개폐형 문지방
JP3809144B2 (ja) 免震建物用エレベーターの乗場装置
KR102166675B1 (ko) 굴곡 방범셔터
JPS6360886A (ja) エレベ−タの乗場出入口装置
JP3418123B2 (ja) 開閉装置
JPH08465Y2 (ja) 防水扉装置
JP4884651B2 (ja) エレベータの乗り場ドア装置
KR200168187Y1 (ko) 개폐형 문지방
JPH0663785U (ja) 防水扉装置
JP2001026383A (ja) 免震エレベータの乗降口の構造

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050607