JPH1127966A - 容量性負荷の駆動装置 - Google Patents

容量性負荷の駆動装置

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JPH1127966A
JPH1127966A JP9174400A JP17440097A JPH1127966A JP H1127966 A JPH1127966 A JP H1127966A JP 9174400 A JP9174400 A JP 9174400A JP 17440097 A JP17440097 A JP 17440097A JP H1127966 A JPH1127966 A JP H1127966A
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signal
switching
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closed
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JP9174400A
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English (en)
Inventor
Tsunemi Gonda
常躬 権田
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Nikon Corp
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】2個の出力スイッチング素子が同時にオンしな
いように制御し、無駄な電力を消費せず、信頼性の高い
容量性負荷駆動装置を提供する。 【解決手段】容量性負荷に相互に相補型の第1と第2の
スイッチング素子を介して高電圧の駆動電圧を供給し、
第1のスイッチング素子は第3のスイッチング素子によ
り制御され、第2のスイッチング素子は第3のスイッチ
ング素子と相補型の第4のスイッチング素子により制御
される。第1のスイッチング素子を介して第2のスイッ
チング素子を切換える場合には、第1のスイッチング素
子の開から閉の切換タイミングを第2のスイッチング素
子の閉から開の切換タイミングから所定時間遅延させ、
第2のスイッチング素子を介して第1のスイッチング素
子を切換える場合は、第2と第1のスイッチング素子間
の切換タイミングを所定時間遅延させるように、前記第
3と第4のスイッチング素子を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、容量性負荷の駆動
装置、特に振動アクチュエータにおける圧電素子などの
容量性負荷を駆動する駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】弾性体の表面に例えば圧電素子を接合
し、この圧電素子に駆動電圧を印加して弾性体に複数の
振動モードを調和的に発生させ、これにより弾性体表面
に物理的な楕円運動を発生させ、この弾性体に加圧接触
される相対運動部材を駆動する振動アクチュエータが知
られている。この種の振動アクチュエータにおいて、超
音波の振動域を利用したものを超音波振動アクチュエー
タあるいは超音波モータとも呼ばれている。
【0003】上記振動アクチュエータを駆動する場合、
一般に駆動用超音波電源は低電位の直流電源を半導体に
よりスイッチング動作をさせ昇圧トランスにより高電圧
に昇圧して供給している。しかし、オープンループであ
りかつスイッチングトランスは巻き線によるインピーダ
ンスを持つために振動アクチュエータの負荷変動等によ
る電流変化が、出力電圧変化を誘導し結果として速度変
動、トルク変動等を来たし振動アクチュエータの各種の
制御性能を低下させる原因となる。
【0004】また、図7に示すように高電圧を直接半導
体素子で制御する容量性負荷駆動装置がある(例えば、
特開平9−9650号公報)。図7の容量性負荷駆動装
置は、差動増幅器501から0Vを中心として上下に変
動する制御信号Veを出力することにより圧電素子であ
る容量性負荷502の充放電動作を行わせるものであ
る。
【0005】動作を簡単に説明すると、差動増幅器50
1からの制御信号Veがグランド端子504に対して+
0.8V程度以上になるとNPNトランジスタ503の
ベース・エミッタ間にベース電流が流れ始め、それに応
じてコレクタ電流が流れる。このコレクタ電流はPNP
トランジスタ505のベース電流となりこのベース電流
に応じてPNPトランジスタ505のコレクタ電流が流
れ、容量性負荷502に正電源506から駆動電圧が供
給される。このとき、PNPトランジスタ507にも制
御信号Veが印加されるが、0.8V程度以上であるの
でベース電流は流れずPNPトランジスタ507は動作
しない。PNPトランジスタ507が動作しないとNP
Nトランジスタ508にもベース電流は流れずNPNト
ランジスタ508はオフ状態である。
【0006】次に、差動増幅器501からの制御信号V
eがグランド端子504に対して−0.8V程度以下に
なるとPNPトランジスタ507のエミッタ・ベース間
にベース電流が流れ、それに応じてコレクタ電流が流れ
る。このコレクタ電流はNPNトランジスタ508のベ
ース電流となりこのベース電流に応じてNPNトランジ
スタ508にコレクタ電流が流れ、容量性負荷502に
充電された電位は負電源509に向けて放電がなされ
る。すなわち、容量性負荷502に負電源509から負
の駆動電圧が供給されることになる。このとき、NPN
トランジスタ503にも制御信号Veが印加されるが、
−0.8V程度以下であるのでベース電流は流れずNP
Nトランジスタ503は動作しない。NPNトランジス
タ503が動作しないとPNPトランジスタ505にも
ベース電流は流れずPNPトランジスタ505はオフ状
態である。
【0007】このようにして、低電位の差動増幅器50
1の出力信号により、容量性負荷502に電源506、
509で規定される高電位の電圧を供給することができ
る。トランジスタ等の耐圧にもよるが数100Vの駆動
電圧を制御することができる。従って、この種の容量性
負荷駆動装置を振動アクチュエータに使用すると上述し
た昇圧トランスを使用する必要がなく、昇圧トランスに
よる前記問題点を解決することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、振動アクチュ
エータでは容量性負荷である圧電素子に印加する駆動電
圧は、一定の周波数を有する周期信号である。この周期
信号で図7の出力トランジスタ505、508がオンオ
フされると、それぞれのトランジスタがオンからオフお
よびオフからオンするときに、電源506から電源50
9へ両トランジスタ505、508を貫通して電流が流
れる可能性があり、無駄な電力を消費し、また過度な電
流によりトランジスタなどの素子を破壊したり信頼性を
低下させたりするという問題が生じる。
【0009】本発明の目的は、容量性負荷に接続される
2個の出力スイッチング素子が同時にオンすることがな
いように制御され、無駄な電力を消費せず、内部素子の
信頼性を向上させる容量性負荷駆動装置を提供するこ
と。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1の実施の形態を示す
図1および図5に対応づけて本発明を説明する。上記目
的を達成するために、請求項1の発明は、第1の電源+
30Vと第2の電源−30Vとの間に直列接続された互
いに相補型の第1および第2のスイッチング素子TR
1、TR2と、第1のスイッチング素子TR1を開閉す
る第3のスイッチング素子TR3と、第3のスイッチン
グ素子TR3と相補型でありかつ第2のスイッチング素
子TR2を開閉する第4のスイッチング素子TR4とを
備え、第1および第2のスイッチング素子TR1、TR
2の接続点に容量性負荷を接続する容量性負荷駆動装置
に適用され、第1および第2のスイッチング素子TR
1、TR2を相補に開閉させるように第3のスイッチン
グ素子TR3を開閉させる第1の制御信号と第4のスイ
ッチング素子TR4を開閉させる第2の制御信号とを生
成する制御回路4A、4Bをさらに備え、制御回路4
A、4Bは、第1のスイッチング素子TR1を開から閉
に切り換え第2のスイッチング素子TR2を閉から開に
切り換える場合には第1のスイッチング素子TR1の開
から閉に切り換わるタイミングを第2のスイッチング素
子TR2の閉から開に切り換わるタイミングから所定時
間遅延させ、第2のスイッチング素子TR2を開から閉
に切り換わえ第1のスイッチング素子TR1を閉から開
に切り換える場合には第2のスイッチング素子TR2の
開から閉に切り換わるタイミングを第1のスイッチング
素子TR1の閉から開に切り換わるタイミングから所定
時間遅延させるように、第1の制御信号と第2の制御信
号を生成するようにしたものである。請求項2の発明
は、請求項1記載の容量性負荷装置において、制御回路
4A、4Bは、抵抗とコンデンサの組み合わせによるデ
ィレイ回路により遅延所定時間を生成するようにしたも
のである。請求項3の発明は、請求項1記載の容量性負
荷装置において、制御回路4A、4Bは、ダイオードの
組み合わせによるディレイ回路により遅延所定時間を生
成するようにしたものである。
【0011】なお、上記課題を解決するための手段の項
では、分かりやすく説明するため実施の形態の図と対応
づけたが、これにより本発明が実施の形態に限定される
ものではない。
【0012】
【発明の実施の形態】
−第1の実施の形態− 図1は振動アクチュエータ1を駆動する駆動装置の第1
の実施の形態の構成図である。図2はこの振動アクチュ
エータ1の概略構成を説明する斜視図である。
【0013】図2において、振動アクチュエータ1は、
弾性体101の表面に2個の圧電素子102、103が
接着接合され、この圧電素子102、103に位相の異
なる駆動電圧を印加することにより弾性体101に複数
の振動モードを調和的に発生させ、駆動力取り出し部1
04、105に物理的な楕円運動を発生させ、この駆動
力取り出し部104、105に不図示の付勢部材により
加圧接触される相対運動部材106を相対運動させて駆
動するものである。107、108は弾性体101の振
動状態をモニタする振動モニタ用圧電素子である。以上
の動作原理は公知であるので詳細な説明は省略する(例
えば特開平8−184769号公報を参照)。
【0014】この振動アクチュエータ1の2個の圧電素
子102、103に印加する駆動電圧を発生させる駆動
装置について、以下図1〜図5を使用して詳細に説明す
る。
【0015】図1は、本発明の第1の実施の形態である
駆動装置の構成を示す構成図である。この駆動装置は、
駆動電圧の周波数を規定する発振回路2と、2個の圧電
素子102、103へ互いに位相の異なる信号を印加す
るために異なる位相信号を生成する移相回路3と、ディ
レイ回路4A、4Bと、半導体素子を用いたスイッチン
グ回路5A、5Bとを備えている。発振回路2で生成さ
れた一定の周波数を有する信号は、移相回路2でπ/2
位相の異なる2つの信号とされる。これらの信号はディ
レイ回路4A、4Bにそれぞれ入力され、スイッチング
回路5A、5Bにおける出力トランジスタのオンが重な
らないように遅延がかけられた上で、スイッチング回路
5A、5Bに入力される。スイッチング回路5A、5B
は、入力された信号に基づき内部の半導体素子を動作さ
せることにより最大値約±30Vの値を持つ駆動電圧を
生成する。
【0016】図3は、発振回路2と移相回路3において
π/2位相が異なる2つの信号が生成される様子を説明
するタイミングチャートである。発振回路2から出力さ
れる一定周波数のパルス信号は、移相回路3を構成する
2個のDタイプフリップフロップ9、10にクロック信
号として入力される。2個のDタイプフリップフロップ
9、10はその出力Q、NQとデータ入力端子Dとがた
すきがけに接続され、図3のQ1、Q2の信号が生成さ
れるように構成されている。すなわち、信号Q1、Q2
は共にクロック4個分で1周期を構成し、信号Q1と信
号Q2は丁度1/4周期分すなわちπ/2位相がずれて
いる。信号Q1はディレイ回路4Aに、信号Q2はXO
Rゲート6を経由してディレイ回路4Bにそれぞれ入力
される。
【0017】ディレイ回路4Aとディレイ回路4Bは、
同一の構成による回路であり、後述するスイッチング回
路5A、5Bの2個の出力トランジスタのオンオフの切
り替わり時において、同時にオンする状態を確実に防止
するためそれぞれの信号にディレイを持たせる回路であ
る。図4は、ディレイ回路4A、4Bの動作を説明する
タイミングチャートである。以下、図1、図4を使用し
て、移相回路3により生成された信号Q1について、デ
ィレイ回路4Aの動作を説明する。信号Q2およびディ
レイ回路4Bは考え方は同様であるのでその説明を省略
する。ディレイ回路4A、4Bに入力される信号D/S
は、本駆動装置をドライブ状態にするかストップ状態に
するかを決める信号であり、ここでの説明では常にドラ
イブ状態すなわちハイ(HIGH)信号が入力されてい
る前提で説明を進める。駆動装置による駆動を止めたい
場合は信号D/Sをロー(LOW)にすればよい。
【0018】3入力のANDゲート7には、この信号D
/S、信号Q1、および信号Q1に対して抵抗R1とコ
ンデンサC1の時定数で規定される時間tのディレイを
持たせた信号QD1が入力される。信号D/Sは常にハ
イ(HIGH)であり、信号Q1と信号QD1のAND
が取られた信号S1が生成される。NANDゲート8に
は、信号D/S、信号Q1の反転信号QN1、および信
号QN1を上記と同様に抵抗R2とコンデンサC2の時
定数で規定される時間tのディレイを持たせた信号QN
D1が入力される。抵抗R1とR2およびコンデンサC
1とC2は同じ値でよい。信号D/Sは常にハイ(HI
GH)であり、信号QN1と信号QND1のNANDが
取られた信号S2が生成される。
【0019】上記により、図4に示す通り、信号S1の
立ち下がり時と信号S2の立ち下がり時および信号S2
の立ち上がり時と信号S1の立ち上がり時両方において
時間tの間隔を有し、信号S1のハイ(HIGH)信号
と信号S2のロー(LOW)信号は確実に重ならないよ
うに生成される。信号S1および信号S2はスイッチン
グ回路5Aに入力される。
【0020】図5はスイッチング回路5Aの原理図であ
る。スイッチング回路5Bも同じ構成である。図5にお
いて、PNPトランジスタTR1のエミッタ端子は+3
0Vの電源に、NPNトランジスタTR2のエミッタ端
子は−30Vの電源にNPNトランジスタTR3のエミ
ッタ端子はGND(接地)に、PNPトランジスタTR
4のエミッタ端子はダイオードを経由して+5V電源
に、それぞれ接続されている。前述の移相回路3および
ディレイ回路4Aで使用されているフリップフロップや
ゲートは一般の論理(ロジック)回路に使用される+5
V電源で動作するデジタルICであり、例えばTTLや
CMOS素子である。従って、ハイ(HIGH)信号は
4V前後の電位を持ち、ロー(LOW)信号は0.5V
前後の電位を有する。
【0021】端子21にディレイ回路4Aから信号S1
のハイ(HIGH)信号が入力されると、NPNトラン
ジスタTR3のベース・エミッタ間に抵抗R3で規定さ
れるベース電流が流れ、NPNトランジスタTR3はオ
ンする。NPNトランジスタTR3がオンするとPNP
トランジスタTR1のエミッタ・ベース間に抵抗R4で
規定されるベース電流が流れPNPトランジスタTR1
はオンする。PNPトランジスタTR1がオンすると端
子23に約+30Vの電圧が供給される。
【0022】端子21に入力する信号S1がハイ(HI
GH)になると、端子22に入力する信号S2も同様に
ハイ(HIGH)信号となる。PNPトランジスタTR
4のベース端子にハイ(HIGH)信号が入力されると
抵抗R5で+5V電源にプルアップされているため、P
NPトランジスタTR4のエミッタ・ベース間にはベー
ス電流が流れず、PNPトランジスタTR4はオフされ
る。PNPトランジスタTR4がオフされているとNP
NトランジスタTR2のベース・エミッタ間のベース電
流も流れず、NPNトランジスタTR2はオフされる。
従って、PNPトランジスタTR1がオンしNPNトラ
ンジスタTR2はオフされるので、端子23には約+3
0Vの電圧が供給される。
【0023】次に、端子21に信号S1のロー(LO
W)信号が入力されると、NPNトランジスタTR3の
ベース・エミッタ間にはオンするだけの十分なベース電
流が流れず、NPNトランジスタTR3はオフ状態であ
る。NPNトランジスタTR3がオフであるとPNPト
ランジスタTR1のエミッタ・ベース間のベース電流も
流れずPNPトランジスタTR1はオフする。
【0024】信号S1にロー(LOW)信号が入力され
ているときは、信号S2にもロー(LOW)信号が入力
されている。PNPトランジスタTR4のベース端子に
ロー(LOW)信号が入力されるとPNPトランジスタ
TR4のエミッタ・ベース間には抵抗R6で規定される
ベース電流が流れ、PNPトランジスタTR4はオンさ
れる。PNPトランジスタTR4がオンするとNPNト
ランジスタTR2のベース・エミッタ間に抵抗R7で規
定されるベース電流が流れ、NPNトランジスタTR2
がオンされる。NPNトランジスタTR2がオンすると
端子23は−30Vの電源と導通状態になる。
【0025】従って、PNPトランジスタTR1がオフ
しNPNトランジスタTR2はオンしているので、端子
23は−30V電源と導通状態になり、約−30Vの電
圧が供給されることになる。
【0026】上記のようにして、5V以下の振幅を有す
るスイッチング信号のハイ(HIGH)/ロー(LO
W)信号により端子23に約±30Vでスイッチングさ
れる高駆動電圧の供給を可能としている。上記におい
て、PNPトランジスタTR1がオンしているときはN
PNトランジスタTR2はオフしており、PNPトラン
ジスタTR1がオフしているときはNPNトランジスタ
TR2はオンしているが、さらに、図4のt時間の間は
両トランジスタとも共にオフとなる。従って、両トラン
ジスタのオンオフの切り替わり時に過度的に両トランジ
スタを貫通する電流が流れることがなく、無駄な電力を
消費せず、また過度な電流によりトランジスタなどの素
子を破壊したり信頼性を低下させたりすることもない。
【0027】上記により生成された約±30Vのスイッ
チングされた駆動電圧は、図1において、スイッチング
回路5AからはA相信号として振動アクチュエータ1の
一つの圧電素子に供給され、スイッチング回路5Bから
はA相信号に対してπ/2位相がずれたB相信号として
振動アクチュエータ1の他の圧電素子に供給される。図
1の信号R/Lは不図示の制御回路から供給される信号
であり、振動アクチュエータの駆動方向を、右方向ある
いは左方向(回転型振動アクチュエータにあっては右回
転か左回転)かを規定するものである。すなわち、信号
R/Lがハイ(HIGH)かロー(LOW)かによっ
て、図3の信号Q2を反転させるかしないかを決め、そ
れによりディレイ回路4Bに入力される信号Q2を信号
Q1に対してπ/2位相を遅らせた信号にするか、π/
2位相を進めた信号にするかを決める。これにより、振
動アクチュエータ1の駆動方向を制御することができ
る。
【0028】図6は、図5の原理図を実際の適用回路に
近い形で表した回路図である。図5におけるPNPトラ
ンジスタTR1およびNPNトランジスタTR2が、そ
れぞれ2段のPNPトランジスタTR5、TR6および
NPNトランジスタTR7、TR8で構成されている。
動作原理としては図5と同様であるのでその説明を省略
する。
【0029】このようにして、出力に昇圧トランスを使
用しなくても圧電素子などの容量性負荷に高電位の駆動
電圧を供給することを可能にするとともに、その制御信
号を論理回路などに一般に使用されるデジタルICによ
り容易に生成して制御することができる。
【0030】−変形例1− 図8は、図1におけるディレイ回路4A、4Bの変形例
であるディレイ回路200A、200Bを示す図であ
る。ディレイ回路200A、200Bでは、図1のディ
レイ回路4A、4Bに対し、ディレイ信号を生成するた
めの抵抗とコンデンサを1組にしたものである。図9
は、ディレイ回路200A、200Bの動作を説明する
タイミングチャートである。
【0031】ディレイ回路200A、200Bに入力さ
れる信号D/Sは、前述と同様に常にドライブ状態すな
わちハイ(HIGH)信号が入力されている前提で説明
を進める。3入力のNORゲート201には、この信号
D/Sがインバータゲート202で反転された信号D/
S−N、信号Q1、および信号Q1を抵抗R8とコンデ
ンサC3の時定数で規定される時間t1のディレイを持
たせた信号QD1が入力される。信号D/S−Nは常に
ロー(LOW)であり、信号Q1と信号QD1がともに
ロー(LOW)のときハイ(HIGH)となる信号S1
が生成される。3入力NANDゲート203には、信号
D/S、信号Q1、および信号QD1が入力される。信
号D/Sは常にハイ(HIGH)であり、信号Q1と信
号QD1のNANDが取られた信号S2が生成される。
【0032】上記により、図9にも示す通り、信号S2
の立ち上がり時と信号S1の立ち上がり時および信号S
1の立ち下がり時と信号S2の立ち下がり時両方におい
て時間t1の間隔を有し、信号S1のハイ(HIGH)
信号と信号S2のロー(LOW)信号は確実に重ならな
いように生成される。なお、この変形例1は上記第1の
実施の形態に対して位相がπずれているが、容量性負荷
を駆動する動作原理については同じである。このように
して、変形例1によっても、上記第1の実施の形態と同
様に、両トランジスタのオンオフの切り替わり時に過度
的に両トランジスタを貫通する電流が流れることがな
く、無駄な電力を消費せず、また過度な電流によりトラ
ンジスタなどの素子を破壊したり信頼性を低下させたり
することもない。
【0033】−第2の実施の形態− 図10は、図7の従来技術の容量性負荷駆動装置にディ
レイ回路を設けた第2の実施の形態である。図7と同一
の構成要素には同一符号を付してその説明を省略する。
301および302はダイオードでありディレイ回路を
構成する。図11は、ダイオード301、302により
構成されるディレイ回路の動作を説明する図である。差
動増幅器501から図11(a)に示される正弦波信号
が出力されると、正電位の信号はダイオード301を経
由してトランジスタ503、507のベースに供給さ
れ、負電位の信号はダイオード302を経由して同様に
トランジスタ503、507のベースに供給される。ダ
イオード301、302では、順方向に電流が流れると
きダイオードの順方向電圧Vfの電圧降下が生じ、b点
の電位は図11(b)のようになる。これにより、NP
Nトランジスタ503を経由してPNPトランジスタ5
05がオンするタイミングと、PNPトランジスタ50
7を経由してNPNトランジスタ508がオンするタイ
ミングとの間には、確実に両トランジスタ505、50
8ともオンしない時間t2が確保される。
【0034】この時間t2の確保により、上記第1の実
施の形態と同様に第2の実施の形態においても、両トラ
ンジスタのオンオフの切り替わり時に過度的に両トラン
ジスタを貫通する電流が流れることがなく、無駄な電力
の消費や、また過度な電流によるトランジスタなどの素
子の破壊や信頼性の低下を確実に防止することができ
る。
【0035】なお、上記第1、第2の実施の形態および
変形例ではNPNトランジスタ、PNPトランジスタの
バイポーラトランジスタを用いたものについて説明した
が、本発明はこれらに限定される必要はない。これらの
バイポーラトランジスタをFETトランジスタやIGB
Tやその他のスイッチング素子に置き換えることもでき
る。また、ディレイ回路について、抵抗とコンデンサの
組み合わせあるいはダイオードの組み合わせの例を説明
したが、これらに限定される必要はない。コイルなどで
構成されるディレイ素子であってもよいし、あるいは、
デジタルICあるいはマイクロプロセッサ、ゲートアレ
イなどのLSIによる制御信号生成時に出力素子のオン
が重ならないような信号を生成するようにしてもよい。
【0036】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成して
いるので、次のような効果を奏する。請求項1の発明
は、第1のスイッチング素子を開から閉に切り換え第2
のスイッチング素子を閉から開に切り換える場合、ある
いは、第2のスイッチング素子を開から閉に切り換え第
1のスイッチング素子を閉から開に切り換える場合に
は、一方のスイッチング素子の開から閉に切り換わるタ
イミングを他方のスイッチング素子の閉から開に切り換
わるタイミングから所定時間遅延させるように第1の制
御信号と第2の制御信号を生成するようにしているの
で、両スイッチング素子の開閉の切り替わり時に過度的
に両スイッチング素子を貫通する電流が流れることがな
く、無駄な電力の消費や、過度な電流によるトランジス
タなどの内部素子の破壊や信頼性の低下を防ぐことがで
きる。請求項2記載の発明は、抵抗とコンデンサの組み
合わせによるディレイ回路により所定の間隔を有するよ
うに構成したので、請求項1の効果を簡易にかつ安価に
奏することができる。請求項3記載の発明は、ダイオー
ドの組み合わせによるディレイ回路により所定の間隔を
有するように構成したので、制御信号がプラスマイナス
の電位を持つ信号であっても、請求項1の効果を簡易に
かつ安価に奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】振動アクチュエータを駆動する駆動装置の第1
の実施の形態の構成図。
【図2】図1の振動アクチュエータの概略構成を説明す
る斜視図。
【図3】発振回路と移相回路においてπ/2位相が異な
る2つの信号が生成される様子を説明するタイミングチ
ャート。
【図4】ディレイ回路の動作を説明するタイミングチャ
ート。
【図5】スイッチング回路の原理図。
【図6】図5の原理図を実際の適用回路に近い形で表し
た回路図。
【図7】高電圧を直接半導体で制御する容量性負荷駆動
装置の従来技術。
【図8】図1におけるディレイ回路の変形例を示す図。
【図9】図8のディレイ回路の動作を説明するタイミン
グチャート。
【図10】容量性負荷駆動装置の第2の実施の形態の構
成図。
【図11】図10のディレイ回路の動作を説明するタイ
ミングチャート。
【符号の説明】
1 振動アクチュエータ 2 発振回路 3 移相回路 4A、4B、200A、200B ディレイ回路 5A、5B スイッチング回路 6 XORゲート 7 ANDゲート 8、203 NANDゲート 9、10 Dタイプフリップフロップ C1〜C3 コンデンサ R1〜R8 抵抗 TR1、TR4、TR5、TR6 PNPトランジスタ TR2、TR3、TR7、TR8 NPNトランジスタ 101 弾性体 102、103 圧電素子 104、105 駆動力取り出し部 106 相対運動部材 107、108 振動モニタ用圧電素子 201 NORゲート 202 インバータゲート

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の電源と第2の電源との間に直列接続
    された互いに相補型の第1および第2のスイッチング素
    子と、 前記第1のスイッチング素子を開閉する第3のスイッチ
    ング素子と、 前記第3のスイッチング素子と相補型でありかつ前記第
    2のスイッチング素子を開閉する第4のスイッチング素
    子とを備え、前記第1および第2のスイッチング素子の
    接続点に容量性負荷を接続する容量性負荷駆動装置にお
    いて、 前記第1および第2のスイッチング素子を相補に開閉さ
    せるように、前記第3のスイッチング素子を開閉させる
    第1の制御信号と、前記第4のスイッチング素子を開閉
    させる第2の制御信号とを生成する制御回路をさらに備
    え、 前記制御回路は、前記第1のスイッチング素子を開から
    閉に切り換え前記第2のスイッチング素子を閉から開に
    切り換える場合には、前記第1のスイッチング素子の開
    から閉に切り換わるタイミングを前記第2のスイッチン
    グ素子の閉から開に切り換わるタイミングから所定時間
    遅延させ、前記第2のスイッチング素子を開から閉に切
    り換え前記第1のスイッチング素子を閉から開に切り換
    える場合には、前記第2のスイッチング素子の開から閉
    に切り換わるタイミングを前記第1のスイッチング素子
    の閉から開に切り換わるタイミングから所定時間遅延さ
    せるように、前記第1の制御信号と前記第2の制御信号
    を生成することを特徴とする容量性負荷駆動装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の容量性負荷装置において、 前記制御回路は、抵抗とコンデンサの組み合わせによる
    ディレイ回路により前記遅延所定時間を生成することを
    特徴とする容量性負荷駆動装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の容量性負荷装置において、 前記制御回路は、ダイオードの組み合わせによるディレ
    イ回路により前記遅延所定時間を生成することを特徴と
    する容量性負荷駆動装置。
JP9174400A 1997-06-30 1997-06-30 容量性負荷の駆動装置 Pending JPH1127966A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004304938A (ja) * 2003-03-31 2004-10-28 Seiko Epson Corp 圧電アクチュエータの駆動装置、時計、および電子機器
JP2011148122A (ja) * 2010-01-19 2011-08-04 Seiko Epson Corp 印刷装置及び印刷方法
JP2012110867A (ja) * 2010-11-26 2012-06-14 Wako Denshi:Kk 圧電振動子駆動回路

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