JPH11279659A - 鋼帯の直火還元加熱方法及び直火還元加熱装置 - Google Patents

鋼帯の直火還元加熱方法及び直火還元加熱装置

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JPH11279659A
JPH11279659A JP8440398A JP8440398A JPH11279659A JP H11279659 A JPH11279659 A JP H11279659A JP 8440398 A JP8440398 A JP 8440398A JP 8440398 A JP8440398 A JP 8440398A JP H11279659 A JPH11279659 A JP H11279659A
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burner
steel strip
flame
heating
tubular flame
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JP8440398A
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English (en)
Inventor
Minoru Suzuki
実 鈴木
Akira Nakamura
章 中村
Shuho Kobayashi
秀峰 小林
So Hamaguchi
惣 浜口
Satoru Ishizuka
悟 石塚
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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  • Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 バーナの燃焼負荷の変化時にも鋼帯表面の酸
化抑制効果やスス発生防止効果に優れ、バーナの焼損等
を防止でき、また加熱設備をコンパクトにでき、熱応答性
に優れ、また燃料の多様化にも対応できる直火還元加熱
方法及び直火還元加熱装置を提供する。 【解決手段】 直火還元加熱装置で鋼帯を加熱するに際
して、管状火炎バーナ3を用いて、空気比1.0以下で燃焼し
た排ガスを鋼帯Sに吹きつける。管状火炎バーナのバーナ
内に単純形状からなる安定した火炎が形成され、燃料組
成や燃焼用空気流量の変動等によって反応速度が変化し
ても、従来の直火還元加熱バーナの乱流火炎と異なり、管
状火炎の直径が変化するだけで火炎が吹き飛ぶことがな
く、常に反応物質がすべて火炎内を通過するように流れ
場が形成される。空気比を1.0以下にすると、排ガス中に
還元性のガスが含まれ、鋼帯表面で未反応酸素が高濃度
で存在することがなくなり、鋼帯の直火還元加熱が可能
になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、広くは鋼帯の加
熱方法および装置、特に鋼帯の直火還元加熱方法及び装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼帯(薄鋼板)の製造設備である連続焼
鈍設備や連続亜鉛メッキ設備では、鋼帯の表面の酸化を
抑制しつつ還元加熱する必要があり、ラジアントチュー
ブを備え、鋼帯を間接加熱する加熱装置と、直火還元加
熱バーナを備え、鋼帯を直接加熱する直火加熱装置とが
実用化されている。
【0003】ラジアントチューブを備えた鋼帯の加熱装
置の場合、不活性又は還元性雰囲気中で鋼帯を間接加熱
するので、鋼帯表面の酸化の問題がないが、ラジアン
トチューブの耐熱性、耐久性の制約から、最高加熱温度
が制限されるため、加熱装置が大規模になり、設備コス
トが高く、ラジアントチューブの寿命が短いため、ラ
ンニングコストが高く、加熱設備の熱容量が大きくな
るため、熱応答性が遅くなり、加熱条件の変更に長時間
かかるという問題点がある。
【0004】連続焼鈍設備や連続亜鉛メッキ設備は、生
産性が高く、鋼帯サイズや熱処理温度の変更も多いの
で、加熱設備は極力コンパクトであるとともに、熱応答
性の速いことが必要である。直火加熱は、加熱温度を高
くできるので、間接加熱と比較して、加熱設備をコンパ
クトにでき、また熱応答性が速いので、連続焼鈍設備や
連続亜鉛メッキ設備における前記の必要性に対処するに
は、直火加熱が有利な場合が多い。
【0005】直火還元加熱バーナを備えた連続焼鈍設備
の一例の概略図を図10に示す。図10において、41
は2基の予熱炉41a、41bを備える予熱炉、43は
直火還元加熱バーナを備えた2基の直火加熱炉43a、
43bを備える直火加熱炉、46はラジアントチューブ
を備えた輻射管加熱炉である。直火加熱炉43a、43
bは、それぞれ複数の加熱ゾーンに分かれ、各加熱ゾー
ンには、鋼帯の両面に対向して、鋼帯幅方向、走向方向
に、それぞれ複数個の直火還元加熱バーナが配設されて
いる。
【0006】図示されていない入側設備で切断、溶接、
表面洗浄された鋼帯Sは、予熱炉41を経由して直火加
熱炉43に送られる。直火加熱炉43で、直火還元加熱
バーナを用いて、高温の燃焼ガスを鋼帯Sに吹きつけ、
鋼帯Sは直火加熱炉出口45の鋼帯温度が550〜72
0℃程度の温度になるように急速加熱される。その際、
鋼帯表面の酸化を抑制するために、通常空気比を1.0
以下に調整する。次に、鋼帯Sは、ラジアントチューブ
を備えた輻射管加熱炉46に送られて加熱保持され、鋼
帯の機械的特性を安定化させ、さらに図示されていない
冷却、表面処理、表面検査等の工程を経由してコイル巻
取り設備に導かれる。
【0007】直火加熱炉43で鋼帯を加熱後の排ガスは
鋼帯の走向方向とは逆方向に流れて、各加熱炉の入側部
42、44から加熱炉の外部に排出され、そのまま、あ
るいは予熱炉41に送られて鋼帯の予熱等を行なった
後、設備外に放散される。
【0008】直火還元加熱バーナとして、プレミックス
型およびノズルミックス型のバーナが実用化されてい
る。
【0009】プレミックス型バーナは、燃料と燃焼用空
気を予め混合した予混合ガスをバーナ内に吹き込み、予
混合ガスの吹き出し速度と火炎伝播速度とが釣り合う位
置に火炎を安定させるものである。プレミックス型バー
ナは、火炎長が短く、比較的均一に燃焼できるという長
所があるが、バーナ上流への火炎伝播(爆発)を防止す
るための防爆対策が必要であり、設備コストが高価にな
り、また燃料の着火温度レベル以上の予熱空気が適用で
きないため、最高火炎温度を高くできないこと、ターン
ダウン比が小さく、火炎を安定化する保炎器が必要であ
ること、また適用する燃料の燃焼速度に応じて、バーナ
の寸法、形状を最適化する必要があるため、適用する燃
料ごとに異なるバーナを採用する必要がある等の短所が
ある。
【0010】ノズルミックス型バーナは、燃料と燃焼用
空気をバーナ内に別々に吹き込み、バーナ内及びその下
流で拡散混合させ、これらが共存する領域に火炎を形成
させるものである。火炎の伝播性がないので防爆対策が
不要になるので、高温の予熱空気を適用して最高火炎温
度を高くできるという長所があるが、均一燃焼性に劣る
ので、プレミックス型バーナに比べて還元能力が小さ
く、燃料および燃焼用空気の供給圧を高くする必要があ
るので配管部品等のシール性を高くする必要がある等の
短所がある。
【0011】プレミックス型バーナに燃料と燃焼用空気
を別々に供給して燃焼し、あるいはノズルミックス型バ
ーナに燃料と燃焼用空気を予混合して供給して燃焼する
ことはできない。また、燃料ガスとして、LPGやコー
クス炉ガス等の燃料が使用されているが、同一構造のバ
ーナで異なる燃料を使用することができない。
【0012】したがって、直火加熱炉では、使用する燃
料の種類、操業条件に応じて、予め選定されたプレミッ
クス型バーナ、ノズルミックス型バーナ等が配設されて
いる。
【0013】例えば、直火加熱炉の前段では、予熱空気
を適用して高温ガスによる加熱ができるノズルミックス
型バーナ、直火加熱炉の後段では、均一な燃焼ができ、
より安定した還元性が得られるプレミックス型バーナが
配設される。
【0014】従来の直火還元加熱バーナでは、いずれの
バーナにおいても、燃焼反応が完了した平衡組成に近い
排ガス中で鋼帯を加熱すると、鋼帯表面の還元を十分に
行なうことができない。そのため、特公昭63−309
73号公報に記載されるように、空気比1.0以下とし
た反応途中の中間イオンが存在する非平衡状態にある火
炎のごく近傍の領域、すなわちバーナと鋼帯間の距離を
バーナ火炎内の還元性物質(H2、CO、Hなど)の濃
度が高く還元性の強い領域に鋼帯を通板して、鋼帯の還
元加熱を行なっている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】前記した直火還元加熱
バーナを備えた加熱装置では、反応途中の中間イオンが
存在する非平衡状態にある火炎中で鋼帯を加熱するの
で、バーナ軸方向のガス組成の変化が大きい。そのた
め、鋼帯表面の酸化を抑制しつつ還元加熱するには、バ
ーナと鋼帯間の距離を特定の狭い範囲に制限する必要が
あり、また加熱条件等の操業条件の許容範囲も狭い。ま
た炭化水素系燃料を適用した場合、空気比が低いとスス
が発生しやすいため、これに起因する鋼帯表面疵(押
疵)が発生しやすい。
【0016】また、前記バーナはいずれもターンダウン
比が小さいため、バーナの加熱条件の設定範囲が狭く、
燃焼負荷を大きく変更する必要がある場合には、多数の
バーナを配設することにより調整する必要がある。その
ため、加熱設備が大型化し、また熱応答性も劣るように
なるという問題がある。
【0017】また、燃料又は燃焼用空気の供給量の変動
などに起因して、火炎がバーナ基部やバーナタイルに付
着し、これに伴ってバーナの一部が焼損したり割れたり
する場合がある。
【0018】本発明は、このような従来の直火還元加熱
バーナを用いた直火加熱における問題点を考慮したもの
であり、操業条件の許容範囲が広く、バーナの燃焼負荷
の変化時にも鋼帯表面の酸化抑制効果やスス発生防止効
果に優れ、バーナの焼損等を防止でき、また加熱設備を
コンパクトにでき、熱応答性に優れ、また燃料の多様化
にも対応できる直火還元加熱方法及び直火還元加熱装置
を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】従来の直火還元加熱バー
ナは、いずれもバーナの下流に乱流火炎を形成させるも
のである。本発明者らは、従来の直火還元加熱バーナの
操業条件の許容範囲が狭い理由は、バーナの下流に複雑
な三次元構造からなる乱流火炎を形成するバーナを使用
していることによると考えた。すなわち、従来のバーナ
の火炎構造を微視的に見た場合、火炎位置が常時複雑且
つ不規則に変動を繰り返すため、局所的に燃料が希薄な
領域と燃料が高濃度の領域が共存しながら燃焼が行われ
る。そのため、燃焼領域内では、いずれの位置でも微視
的に見ると、各種化学種の濃度は大きく変動する。燃料
が希薄な領域では未反応酸素が存在するようになり、鋼
帯表面の酸化を抑制する効果が低下する。また、燃料が
高濃度の領域では、ススが発生しやすくなる。
【0020】従来の直火還元加熱バーナでは、化学種の
濃度変動の大きい複雑な三次元構造からなる乱流火炎中
で鋼帯を加熱するため、酸化を抑制して還元できる適正
操業範囲が狭い。また、燃料が希薄な領域の未反応酸素
が火炎帯の間をすりぬけて排ガス側に排出される。その
ため、このような複雑な気流中で鋼帯を加熱すると、排
ガス中の未反応酸素が鋼帯表面に到達し、鋼帯表面の酸
化が支配的となり、良好な還元雰囲気を維持することが
不可能になる。また、火炎位置の変動に伴って、鋼帯近
傍での温度も微視的にみると常時変動するので、鋼帯表
面での気流の実質的な還元力の変動も避けられない。
【0021】火炎構造が単純で安定した火炎が得られ、
燃焼排ガスの性状を均一化できると、前記問題点を改善
できる可能性がある。火炎構造が単純で安定した火炎の
得られるバーナとして管状火炎バーナがある。
【0022】管状火炎バーナとは、燃料と燃焼用空気を
円筒状の燃焼室内の内壁面の接線方向あるいは円筒状の
燃焼室の内壁面から中心方向に向けて吹き込んで、管内
の空間に、管軸に対象な管状の火炎を形成させるバーナ
であり、可燃範囲が広いこと、管の内壁が自己冷却され
るのでバーナの焼損が少ないこと等の特徴のあることが
知られている。しかし、管状火炎バーナを鋼帯の還元加
熱に適用する点についてはこれまで全く検討されていな
い。
【0023】そこで、本発明者らは、管状火炎バーナを
用い、排ガスを鋼帯に吹きつけて、鋼帯の還元加熱につ
いて検討したところ、空気比1.0以下の燃焼排ガス中
において、従来の直火還元加熱バーナの非平衡状態から
なる火炎中での加熱の場合と同等の鋼帯表面光たくが得
られ、管状火炎バーナを用いて鋼帯の直火還元加熱を行
うことができることを新規に見出したものである。
【0024】また、この知見に更に検討を加え、前記し
た従来の鋼帯の直火還元加熱の多くの問題点を一挙に解
決できる鋼帯の直火還元加熱に好適な加熱方法や加熱装
置の発明に至ったものである。
【0025】前記課題を解決するための本発明の要旨は
以下のとおりである。以下、本発明において、管状火炎
バーナとは、燃料と燃焼用空気、あるいはこれらの予混
合気を円筒状の燃焼室内の内壁面の接線方向あるいは円
筒状の燃焼室の内壁面から中心方向に向けて吹き込むこ
とにより、管内の空間に、管軸に対象な管状の火炎を形
成させるバーナをいう。
【0026】また、火炎長とは、管軸方向に測定した可
視火炎帯の上流端から下流端までの長さをいい、主燃焼
領域とは、前記可視火炎帯の内、保炎器あるいは火炎形
状を変形させるためのガイドやリセスなどのないバーナ
の燃焼室のストレート部の領域をいう。
【0027】第1発明は、直火還元加熱装置で鋼帯を加
熱するに際して、管状火炎バーナを用いて、空気比1.
0以下で燃焼した排ガスを吹きつけて、鋼帯を加熱する
ことを特徴とする鋼帯の直火還元加熱方法である。
【0028】第1発明においては、管状火炎バーナを用
いるので、バーナ内に単純形状からなる安定した火炎が
形成される。燃料組成や燃焼用空気流量の変動等によっ
て反応速度が変化しても、従来の直火還元加熱バーナの
乱流火炎の場合と異なり、管状火炎の直径が変化するだ
けで火炎が吹き飛ぶことがない。そのため、常に反応物
質(燃料、酸素)がすべて火炎内を通過するように流れ
場が形成される。空気比を1.0以下にして燃焼するこ
とによって、排ガス中にCO、H2、CH4等の還元性の
ガスが含まれ、鋼帯表面で未反応酸素が高濃度で存在す
ることがなくなる。
【0029】したがって、本発明では、従来の直火還元
加熱バーナの場合のように鋼帯表面近傍にガス性状の変
動の大きい非平衡状態にある火炎を定在させてH原子等
の寿命の短い活性化学種の強還元作用によって鋼帯の還
元加熱を行なわなくても、鋼帯に排ガスを吹きつけて、
排ガス中で還元雰囲気での鋼帯の還元加熱が可能にな
る。排ガス中ではほぼ均一な還元性のガス流れが得られ
るので、バーナ軸方向での化学種の濃度や温度の変動が
少なくなる。そのため、バーナと鋼帯間の距離の適正範
囲が広く、従来の直火還元加熱バーナに比べて、安定で
均一な還元加熱を行なうことが可能になり、適正操業範
囲が広くなる。バーナの燃焼負荷が変化した際において
も、排ガス中では上流側でのガス性状の変動の影響が抑
制されるので、従来の直火還元加熱バーナに比べて、よ
り安定した還元加熱を行なうことができる。
【0030】管状火炎バーナは、火炎位置の変動が少な
く、局所低温領域がなくなるので、燃料の熱分解生成ガ
スが急冷されることがないので、ススの生成が抑制され
る。このことは鋼帯の押疵の発生を防止する上で有利で
ある。
【0031】管状火炎バーナは、従来の直火還元加熱バ
ーナに比べて、保炎性に優れるので燃焼制御範囲が広
く、ターンダウン比を大きくできる。そのため、設備を
コンパクトにでき、また広範囲の加熱条件の設定ができ
るようになるので、熱応答性に優れ、鋼帯サイズ変更の
際等の燃焼負荷変動に迅速に応答できる。
【0032】管状火炎バーナは、反応物質(燃料、酸
素)の吹き込み速度が数m/s程度の低速で済むため、
燃料や燃焼用空気の供給圧力を低くできる。そのため、
これらのリークによる問題が軽減され、またこれらの供
給設備に用いるシール部品を簡略化することができるの
で設備が安価になる。
【0033】管状火炎バーナは、保炎性に優れ、火炎位
置の変動が少ないので、従来のプレミックス型バーナの
使用に際して必要であった防爆対策や保炎器等が不要に
なる。また管状火炎の主燃焼領域はバーナ内の空間に位
置しており、燃料および燃焼用空気の旋回流によって燃
焼室内壁が自己冷却されるので、バーナ基部やバーナタ
イル等の焼損を防止することができる。そのため、設備
費が安価になる。
【0034】燃料と燃焼用空気の供給形態については、
燃料と燃焼用空気を別々にバーナ内に供給してもよく、
燃料と燃焼用空気を予混合してバーナ内に供給してもよ
い。したがって、燃料と燃焼用空気の供給形態を適宜使
い分けることができる。
【0035】管状火炎バーナは、可燃範囲が広いため、
同一構造のままで燃料種類を変えても安定した火炎が形
成されるので、燃料の多様化に対応できる。
【0036】管状火炎バーナとして、管状の燃焼室の内
壁面に、前記燃焼室の内壁面の接線方向に燃料と燃焼用
空気とを別々に又はこれらの予混合ガスを吹き込むため
の、管軸方向に沿ったスリット状の開口部が配設されて
いるものを使用すると、燃料と燃焼用空気が別々に燃焼
室内に吹き込まれた場合であっても、すべての燃料と燃
焼用空気とが火炎内を通過するように流れ場が形成さ
れ、また、燃料と燃焼用空気の供給形態に係わらず、燃
焼室内で管状火炎が安定して形成できるので、前記した
効果をより向上させることができる。
【0037】また、管状火炎バーナが、管状火炎バーナ
の一部を下流に向けて細くするか、又は管状火炎バーナ
の下流端付近の内壁にリング状のリセスを備えることに
より、排ガス中の未反応酸素の濃度を低く抑える機能を
備えるものである場合、バーナの上流での燃料と燃焼用
空気の供給形態にかかわらず、管状火炎が形成される場
合には、バーナの下流端近傍付近での火炎位置が内壁に
接近するため、ここでの燃焼反応が加速され、未反応酸
素がバーナ出口から炉内に直接リークすることを防止で
きる。
【0038】本発明においては、必要に応じて、火炎を
バーナ内からはみ出させて鋼帯を加熱してもよい。
【0039】第2発明は、第1発明において、管状火炎
バーナの空気比を調整して、排ガスの鋼帯表面での還元
性を調整することを特徴とする鋼帯の直火還元加熱方法
である。
【0040】排ガスの鋼帯表面での還元性は、鋼帯表面
での排ガスの化学種の濃度や温度と関係する。第2発明
においては、管状火炎バーナの空気比を調整して、鋼帯
表面での排ガスの化学種の濃度や温度を調整し、鋼帯表
面での還元性を調整できる。
【0041】第3発明は、第1発明または第2発明にお
いて、管状火炎バーナ内の主燃焼領域より下流に還元剤
を添加して、排ガスの鋼帯表面での還元性を調整するこ
とを特徴とする鋼帯の直火還元加熱方法である。
【0042】第3発明においては、バーナの主燃焼領域
で生成した高温排ガスに、還元剤(例えば燃料ガス等の
還元性ガス)を任意の量添加することにより、主燃焼領
域での火炎の形態に影響を及ぼすことなく、鋼帯表面近
傍での気流の温度と還元性化学種(CO、H2、CH4
ど)の濃度を、独立にコントロールできる。従来の直火
還元加熱バーナの場合、これらのパラメータは燃料の種
類や空気比に依存し、独立に制御するのはほとんど不可
能である。すなわち、第3発明によれば、従来よりも強
還元雰囲気での鋼帯の加熱が可能となる。
【0043】第4発明は、第1発明乃至第3発明のいず
れかの発明において、管状火炎バーナの火炎長を調整し
て、排ガスの鋼帯表面での還元性を調整することを特徴
とする鋼帯の直火還元加熱方法である。
【0044】火炎長が短いと、高温の燃焼排ガスを鋼帯
に吹きつけて鋼帯を急速加熱し、同時に還元加熱すると
いう本発明の作用効果が低下する。
【0045】第4発明においては、火炎長を調整するこ
とによって、加熱装置全体としての熱バランスに影響を
及ぼすことなく、鋼帯表面近傍での排ガスの衝突速度や
温度を調整して、還元性を調整することができる。
【0046】火炎長が短い場合、バーナ内で温度の高い
排ガスが存在する領域が増え、燃焼室温度が上昇してバ
ーナの耐久性が低下する。この場合、火炎長を調整して
長くすることによって、バーナの耐久性の低下を防止す
ることもできる。
【0047】管状火炎バーナでは、例えば燃料と燃焼用
空気のバーナ内への吹き込み速度を変えることによっ
て、燃料および燃焼用空気の流量を変更することなく、
バーナ内の主燃焼領域の位置及び火炎長を調整できる。
燃料と燃焼用空気のバーナ内への吹き込み速度の調整
は、例えばスリット状の開口部の開口面積を調整するこ
とによって行なうことができる。
【0048】第5発明は、第1発明乃至第4発明のいず
れかの発明において、管状火炎バーナの燃焼用空気の温
度を調整して、排ガスの鋼帯表面での還元性を調整する
ことを特徴とする鋼帯の直火還元加熱方法である。
【0049】第5発明においては、燃焼用空気を予熱し
て、その温度を調整することによって、低空気比であっ
ても、排ガス温度を高温にして鋼帯表面での還元性を調
整することができ、また、ススの発生を防止するという
効果もある。
【0050】なお、燃料と燃焼用空気を予混合燃焼させ
る場合、バーナの上流への火炎の伝播(爆発)を防止す
るため、混合後のガス温度を適用した燃料の着火温度よ
り低い温度にするように燃焼用空気を予熱することが望
ましい。
【0051】第6発明は、第1発明において、鋼帯表面
近傍の排ガスの化学種の濃度を測定し、測定した化学種
の濃度に基いて、第2発明の管状火炎バーナの空気比、
第3発明の還元剤の添加量、第4発明の管状火炎バーナ
の火炎長、および第5発明の管状火炎バーナの燃焼用空
気温度の内の1つ又は2つ以上を調整して、排ガスの鋼
帯表面での還元性を調整することを特徴とする鋼帯の直
火還元加熱方法である。
【0052】第6発明においては、鋼帯表面近傍の化学
種(例えば、CO、H2、O2等)の濃度を測定するの
で、化学種濃度の変動があった場合、その変動を速やか
に且つ的確に把握できる。また測定した化学種の濃度に
基いて、鋼帯表面の還元性を速やかに調整できるので、
より安定した還元加熱が可能になる。鋼帯表面近傍の化
学種の濃度に基いて、空気比を調整した場合、空気比に
応じて、排ガス中の還元性化学種の濃度と温度が変化し
て、排ガスの鋼帯表面での還元性を調整できる。還元剤
の添加量を調整した場合、主燃焼領域での火炎の形態に
影響を及ぼすことなく、鋼帯表面近傍でのガス温度と還
元性化学種の濃度を独立に調整して、排ガスの鋼帯表面
での還元性を調整できる。管状火炎バーナの火炎長を調
整した場合、鋼帯に衝突する排ガス速度や温度を調整し
て、排ガスの鋼帯表面での還元性を調整できる。管状火
炎バーナの燃焼用空気温度を調整した場合、低空気比で
あっても、排ガス温度を高温にして鋼帯表面での還元性
を調整することができ、また、ススの発生を防止すると
いう効果もある。
【0053】第7発明は、第1発明乃至第6発明のいず
れかにおいて、バーナ下流端内壁近傍の排ガス温度を検
出し、検出した温度に基いて管状火炎バーナの火炎長を
調整することを特徴とする鋼帯の直火還元加熱方法であ
る。
【0054】管状火炎の場合、火炎長が長くなるとバー
ナの下流端から未燃ガスや未反応酸素が火炎内を通過せ
ずにバーナの外に排出される可能性がある。これを防止
するには、バーナ下流端のバーナ内壁近傍の排ガス温度
を検出し、この温度が十分に高温になっていること、す
なわち、下流端の内壁近傍が燃焼生成ガスで満たされて
いることを確認する必要がある。第7発明においては、
バーナ下流端の検出温度に基いて管状火炎バーナの火炎
長を調整するので、未燃ガスや未反応酸素がバーナの外
に排出されることを防止できる。
【0055】第8発明は、加熱用バーナとして、バーナ
内に管状の火炎が形成される管状の燃焼室を有する管状
火炎バーナを備えることを特徴とする鋼帯の直火還元加
熱装置である。
【0056】第8発明においては、管状火炎バーナを用
いるので、前記第1発明において説明した管状火炎バー
ナを用いることにともなう以下の作用効果を奏する。
【0057】バーナ内に単純形状からなる安定した火
炎が形成されるので、安定した加熱を行なうことができ
る。特に、空気比を1.0以下で燃焼した排ガスを鋼帯
に吹きつけて、排ガス中で還元性雰囲気で鋼帯を還元加
熱することによって、従来の直火還元加熱バーナに比べ
て、安定で均一な還元加熱を行なうことが可能になり、
適正操業範囲も広くできる。またバーナの燃焼負荷が変
化した際においても、火炎の安定性が良好であるため、
従来の直火還元加熱バーナに比べて、より安定した還元
加熱を行なうことができる。
【0058】火炎位置の変動が少なく、局所低温領域
がなくなるので、燃料の熱分解生成ガスが急冷されるこ
とがないので、ススの生成が抑制される。そのため、鋼
帯の押疵の発生を防止できる。
【0059】保炎性に優れているので燃焼制御範囲が
広く、ターンダウン比が大きい。そのため、設備をコン
パクトにでき、また広範囲の加熱条件の設定ができるよ
うになり、熱応答性に優れ、鋼帯サイズ変更の際等の燃
焼負荷変動に迅速に応答できる。
【0060】燃料や燃焼用空気の供給圧力を低くでき
るので、これらのリークによる問題が軽減され、またこ
れらの供給設備に用いるシール部品を簡略化することが
できるので設備が安価になる。
【0061】管状火炎バーナは、保炎性に優れ、火炎
位置の変動が少ないので、防爆対策や保炎器等が不要に
なる。また燃料および燃焼用空気の旋回流によって燃焼
室内壁が自己冷却されるので、バーナ基部やバーナタイ
ル等の焼損を防止することができ、設備費を安価にでき
る。
【0062】燃料と燃焼用空気の供給形態は、燃料と
燃焼用空気を別々にバーナ内に供給してもよく、燃料と
燃焼用空気を予混合後バーナ内に供給してもよい。
【0063】管状火炎バーナは、同一構造のままで燃
料の種類を変更しても安定した火炎が形成されるので、
燃料の多様化に対応できる。
【0064】第9発明は、第8発明において、管状火炎
バーナの管状の燃焼室の内壁面に、前記燃焼室の内壁面
の接線方向に燃料と燃焼用空気とを別々に又はこれらの
予混合ガスを吹き込むための、管軸方向に沿ったスリッ
ト状の開口部が配設されていることを特徴とする鋼帯の
直火還元加熱装置である。
【0065】第9発明においては、燃料と燃焼用空気が
別々に燃焼室内に吹き込まれた場合であっても、スリッ
トからの吹き出し速度が大きいため、バーナ内壁近傍に
おいて両者が乱流混合されると共に、火炎により予熱さ
れるため、両者を燃焼室内でより確実に燃焼させること
ができる。また、燃料と燃焼用空気の供給形態に係わら
ず、燃焼室内で管状火炎が安定して形成できる。
【0066】第10発明は、第8発明または第9発明に
おいて、管状火炎バーナが、管状火炎バーナの一部を下
流に向けて細くするか、又は管状火炎バーナの下流端付
近の内壁にリング状のリセスを備えることにより、排ガ
ス中の未反応酸素の濃度を低く抑える機能を備えること
を特徴とする鋼帯の直火還元加熱装置である。
【0067】第10発明においては、バーナの上流での
燃料と燃焼用空気の供給形態にかかわらず、バーナの下
流端近傍付近での火炎位置が内壁に接近するため、未反
応酸素が存在した場合、未反応酸素が内壁付近から炉内
に直接リークすることを防止できる。
【0068】第11発明は、第8発明乃至第10発明の
内のいずれかの発明において、管状火炎バーナの主燃焼
領域より下流のバーナ内壁に、燃焼室中心部に向けて還
元剤を吹き込むためのノズルが配設されていることを特
徴とする鋼帯の直火還元加熱装置である。
【0069】第11発明においては、バーナの主要反応
物質(燃料、酸素)と独立して還元剤が添加できるの
で、主燃焼領域での火炎の形態に影響を及ぼすことな
く、排ガス中の化学種の濃度を調整して鋼帯表面での還
元性を調整できる。還元剤を燃焼室の中心部に向けて吹
き込むため、排ガスとの混合性がよく、鋼帯表面に至る
までにほぼ均一に混合する。
【0070】第12発明は、第8発明乃至第11発明の
いずれかの発明において、管状火炎バーナに、バーナ内
の火炎長を調整する手段が配設されていることを特徴と
する鋼帯の直火還元加熱装置である。
【0071】火炎長が短いと、高温の燃焼排ガスを鋼帯
に吹きつけて鋼帯を急速加熱し、同時に還元加熱すると
いう効果を十分に発揮できない場合がある。第12発明
においては、火炎長を調整する手段を備えることによっ
て、加熱装置全体としての熱バランスに影響を及ぼすこ
となく、鋼帯表面近傍での排ガスの衝突速度や温度を調
整して、還元性を調整することができる。
【0072】火炎長がバーナ長より短い場合、バーナ内
で温度の高い排ガスが存在する領域が増え、燃焼室温度
が上昇してバーナの耐久性が低下する。この場合、火炎
長を調整して長くすることによって、バーナの耐久性の
低下を防止することもできる。
【0073】管状火炎バーナでは、例えば燃料と燃焼用
空気のバーナ内への吹き込み速度を変えることによっ
て、燃料および燃焼用空気の流量を変更することなく、
バーナ内の主燃焼領域の位置及び火炎長を調整できる。
燃料と燃焼用空気のバーナ内への吹き込み速度の調整
は、例えばスリット状の開口部の開口面積を調整するこ
とによって行なうことができる。
【0074】第13発明は、第12発明において、バー
ナ内の火炎長の調整手段が、管状火炎バーナの燃焼室内
の上流端に配設され、管内で管軸方向に移動してスリッ
ト状の開口部の開口面積を調整可能なスペーサー及び前
記スペーサーの管軸方向の位置を調整するためのスペー
サー位置調整装置を備えるものであることを特徴とする
鋼帯の直火還元加熱装置である。
【0075】第13発明においては、スペーサー位置調
整装置を用いて、スペーサーを管軸方向に移動して、ス
リット状の開口部の開口面積を調整する。スリット状の
開口部の開口面積を調整することによって、燃焼室内の
容積が狭められると共に、燃料と燃焼用空気のバーナ内
への吹き込み速度が調整され、バーナ内の火炎長を調整
できる。
【0076】第14発明は、第9発明乃至第12発明の
いずれかの発明において、管状火炎バーナが、燃焼室を
構成する管をU字形にわん曲させ、中央部にスリット状
の開口部を配設し、両下流端から排ガスが吹き出すよう
にしたU字形管状火炎バーナであることを特徴とする鋼
帯の直火還元加熱装置である。
【0077】第14発明においては、燃料および燃焼用
空気の配管を1系統配設することにより、従来のバーナ
2個分の機能を果たすことができる。従って、配管が容
易になり、設備費を低減することができる。
【0078】第15発明は、第9発明乃至第14発明の
いずれかの発明において、隣合うバーナから吹き出され
る排ガスの旋回方向がお互いに逆向きになるようにスリ
ット状の開口部が配設されていることを特徴とする鋼帯
の直火還元加熱装置である。
【0079】第15発明においては、隣合うバーナから
吹き出される排ガスの旋回流が、お互いに他方を強め合
うため、バーナ軸方向での旋回流の距離減衰が小さく抑
えられ、鋼帯近傍での温度低下や化学種の濃度変化を小
さくすることができる。
【0080】第16発明は、第8発明乃至第15発明の
いずれかの発明において、燃焼用空気の供給系統に燃焼
用空気温度制御装置が配設されていることを特徴とする
鋼帯の直火還元加熱装置である。
【0081】第16発明においては、燃焼用空気を高温
に予熱することによって、燃焼後の排ガス温度を高温に
でき、鋼帯をより急速に加熱できる。燃焼用空気の温度
制御装置を備えるので、燃料と燃焼用空気の供給形態を
両者を予混合しない別々の供給から予混合に変更する場
合であっても、安全且つ速やかに予混合後のガス温度を
所要の温度に加熱することができる。なお、燃料と燃焼
用空気を予混合後燃焼する場合、バーナの上流への火炎
の伝播(爆発)を防止するため、混合後のガス温度を適
用した燃料の着火温度より低い温度にすることが望まし
い。
【0082】第17発明は、第8発明乃至第16発明の
いずれかの発明において、管状火炎バーナが複数のスリ
ット状の開口部を備え、また管状火炎バーナに供給する
燃料と燃焼用空気の供給系統に燃料と燃焼用空気の混合
器を備えるとともに、燃料と燃焼用空気とを混合器を経
ることなく別々にバーナに供給(以下、非予混合)し、
又は混合器を経て予混合後にバーナに供給することの切
り替えが自在に設定できるように配設されていることを
特徴とする鋼帯の直火還元加熱装置である。
【0083】第17発明においては、操業中に、必要に
応じて燃料と燃焼用空気の供給形態を予混合又は非予混
合の一方から他方に変更することができる。したがっ
て、例えば、加熱条件を低温から高温に変更する場合
に、燃料と燃焼用空気の供給形態を予混合から爆発の危
険性のない非予混合に変更し、高温に予熱した燃焼用空
気を用いて、排ガス温度を高温にして条件変更時間を短
縮することができる。
【0084】第18発明は、第8発明乃至第17発明の
いずれかの発明において、鋼帯の表面近傍の排ガスの化
学種の濃度を検出するための濃度計、および前記濃度計
で検出した化学種の濃度に基いて、管状火炎バーナの空
気比を調整するための空気比制御装置、バーナの燃焼室
中心に吹き込む還元剤の添加量を調整する還元剤流量制
御装置、管状火炎バーナの火炎長を調整する火炎長制御
装置、および管状火炎バーナの燃焼用空気温度制御装置
の内の1つまたは2つ以上を備えていることを特徴とす
る鋼帯の直火還元加熱装置である。
【0085】第18発明においては、鋼帯表面近傍の化
学種(例えば、CO、H2、O2等)の濃度を測定でき
る。化学種の濃度の変動があった場合、その変動を速や
かに且つ的確に把握できる。また測定した化学種の濃度
に基いて、鋼帯表面の還元性を速やかに調整できるの
で、より安定した還元加熱が可能になる。空気比制御装
置を備える場合、鋼帯の表面近傍の化学種の濃度に基い
て、空気比を調整して、排ガスの中の還元性化学種の濃
度と温度を速やかに調整して、排ガスの鋼帯表面での還
元性を所要の状態に調整できる。還元剤流量制御装置を
備える場合、空気比を調整する代りに、還元剤の添加量
を調整し、主燃焼領域での火炎の形態に影響を及ぼすこ
となく、鋼帯表面近傍でのガス温度と還元性化学種の濃
度を独立に調整して、排ガスの鋼帯表面での還元性を調
整できる。火炎長制御装置を備える場合、管状火炎バー
ナの火炎長を調整して、鋼帯に衝突する排ガス速度や温
度を調整し、排ガスの鋼帯表面での還元性を調整でき
る。燃焼用空気温度制御装置を備える場合、燃焼用空気
温度を調整して、燃焼用空気を高温に予熱することによ
って、燃焼後の排ガス温度を高温にでき、鋼帯をより急
速に加熱したり、還元性を高めることができる。
【0086】第19発明は、第8発明乃至第18発明の
いずれかの発明において、管状火炎バーナ下流端の内壁
に、バーナ下流端の排ガス温度を検出するための温度
計、および前記温度計で検出した排ガス温度に基いて、
管状火炎バーナの火炎長を調整する火炎長制御装置を備
えていることを特徴とする鋼帯の直火還元加熱装置であ
る。
【0087】第19発明においては、バーナ下流端の検
出温度に基いて、管状火炎バーナの火炎長を調整するこ
とによって、未燃ガスや未反応酸素がバーナの外に排出
されることを防止できる。
【0088】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図を用いて説明する。
【0089】図1は、本発明の実施の形態に係る鋼帯の
直火還元加熱装置の要部を示す図、図2は、図1の直火
還元加熱装置のA−A断面を示す図で、さらに燃料ガス
と燃焼用空気の供給系統を図示してある。管状火炎バー
ナは鋼帯の両面に対向し、鋼帯の幅方向、走行方向に複
数個配設されているが、以下の説明では、便宜上、管状
火炎バーナは1基だけ図示している。
【0090】図1、図2において、Sは鋼帯(ストリッ
プ)、1は加熱装置の耐火物、2は加熱装置の外板、3
は管状火炎バーナ、6は開口部、7は気体ダクト、8は
点火プラグで管軸方向に間隔をあけて2個配設されてお
り、9はスペーサー、10はスペーサー位置調整装置、
11はその一方の端にスペーサーを取り付け、スペーサ
ー位置を調整する摺動軸、12はスペーサー位置調整装
置の架台、13はバーナ下流端の内壁近傍の排ガス温度
を測定する熱電対、14は火炎長制御装置、15は燃料
ガス供給配管、16は燃焼用空気供給配、17は燃焼用
空気温度制御装置、18は燃料ガスと燃焼用空気を混合
する混合器である。
【0091】管状火炎バーナ3は、燃料ガスや燃焼用空
気の吹き込み速度が従来型バーナの場合より低速で済
む。そのため、この加熱装置では、燃料ガスや燃焼用空
気の供給設備の供給圧力を低くできるので、これらのリ
ークによる問題が軽減され、供給設備に用いるシール部
品を簡略化でき、管状火炎バーナ3は、火炎位置の変動
が少ないので、防爆対策や保炎器等が不要になる。
【0092】また、管状火炎の主燃焼領域はバーナ内の
空間に位置しており、燃料および燃焼用空気の旋回流に
よって燃焼室内壁が自己冷却され、かつ燃焼室内壁での
円周方向の温度分布が均一であるので、バーナ本体4の
基部やバーナタイル5等の焼損や局所熱応力による割れ
を防止できる。
【0093】管状火炎バーナ3のバーナ本体4とバーナ
タイル5は、管状の燃焼室を構成し、燃焼室の内面壁に
管軸方向に沿ったスリット状の開口部6が2ケ所配設さ
れ、各開口部6にはそれぞれ気体供給ダクト7が接続さ
れている。
【0094】燃料ガス供給配管15から供給される燃料
ガス、燃焼用空気供給配管16から供給される燃焼用空
気は、所定の空気比にコントロールされ、弁32a、3
2b、33a、33bを開閉して、それぞれ気体供給ダ
クト7に別々に、あるいは両者を混合器18で予混合後
双方の気体供給ダクト7に供給できるようになってい
る。また、燃焼用空気は必要に応じて、燃焼用空気温度
制御装置17で所定温度に予熱される。
【0095】気体供給ダクト7を経て供給された気体
は、開口部6から燃焼室の内壁面の接線方向に、数m/
s程度以上の流速で吹き込まれ、バーナ内を旋回し、点
火プラグ8で点火され、燃焼室内に管状火炎が形成され
る。
【0096】燃料ガスと燃焼用空気の供給形態や燃料ガ
ス種類が変わっても、火炎位置の変動の少ない安定した
管状の燃焼火炎が形成される。反応物質が全て火炎内を
通過するように流れ場が形成され、空気比を1.0以下
にして燃焼すると、排ガス中には、CO、H2、CH4
の還元性ガスが含まれ、未反応酸素が高濃度で存在する
ことがなくなるので、排ガスを鋼帯Sに吹きつけて、排
ガス中で還元雰囲気での鋼帯Sの還元加熱を行なうこと
ができる。また、燃焼時に局所低温領域がなくなるの
で、燃料の熱分解生成ガスが急冷されることがなくな
り、ススの生成が抑制される。
【0097】管状火炎バーナの下流端は下流に向けて細
くなっている。そのため、バーナの下流ではガスの旋回
流速が増加し、気体どうしの混合が促進されて、排ガス
中の未反応酸素濃度を低く抑えることができ、また、ガ
ス組成と温度がほぼ一様になる。バーナから排出された
排ガスは、旋回径が急激に大きくなり、一様なガス組
成、温度で鋼帯に吹きつけられる。
【0098】排ガス中では、化学種の濃度や温度の変動
が少なく、かつすべての燃料及び酸化剤が火炎内を通過
するため、管軸方向の化学種の濃度分布が均一となり、
バーナ−鋼帯間の距離の適性範囲が広く操業範囲が広く
なり、バーナの燃焼負荷が変化した際においても、安定
した還元加熱を行なうことができる。
【0099】管状火炎バーナは、従来の直火還元加熱バ
ーナに比べて、燃焼制御範囲が広く、ターンダウン比を
大きくでき、かつバーナ内で燃焼を完結させることがで
きる。そのため、直火還元加熱装置をコンパクトにで
き、また加熱条件の設定範囲を広くできるので、熱応答
性に優れ、鋼帯サイズ変更の際等の燃焼負荷変動に迅速
に応答できる。
【0100】還元加熱を行うためには、空気比を1.0
以下にする必要があるが、安定した還元加熱を行うため
には、0.95以下が好ましく、またススの生成を防止
し、より安定した還元加熱を行うには0.6〜0.8が
更に好ましい。
【0101】なお、従来型バーナでは、空気比が0.7
程度以下ではススの発生が多く適用は難しいが、管状火
炎バーナでは、空気比0.6付近でもススの発生はな
く、鋼帯表面の押疵等のトラブルは発生しない。
【0102】火炎長は、空気比や気体の吹き込み速度に
よって変化する。例えば、空気比0.9、吹き込み速度
10m/s程度にすると、バーナ内径と同程度の火炎長
であり、また、空気比を理論混合比から遠ざけ(空気比
をλとした場合、λ>>1またはλ<<1)、または吹
き込み速度を大きくすると、火炎長が長くなる。火炎長
が短いと、高温の排ガスを鋼帯に吹きつけて、鋼帯を還
元しながら急速加熱するという効果がやや劣るようにな
り、またバーナの内壁が高温の排ガスに接触するため、
バーナの耐久性が低下するようになる。
【0103】図1の加熱装置において、スペーサー9は
管状火炎バーナの燃焼室内の上流端に配設され、管内で
管軸方向に移動可能な耐熱性材料からなる。スペーサー
位置調整装置10によって、摺動軸11を介してスペー
サー9をバーナ内に押し込むと、開口部6の一部が塞が
れて、開口部6からの気体の吹き出し速度が高くなる。
管軸方向に複数の点火プラグ8が配設されているので、
スペーサーを押し込んだ時にも確実に着火操作ができ
る。これにともなって火炎長が細くかつ長くなるととも
に火炎位置がバーナの下流側に移動する。火炎先端の移
動距離は、スペーサーの押し込み量より大きくなる。し
たがって、予め、空気比、吹き込み速度と火炎長の関係
を求めておき、スペーサーの位置を調整して火炎長を適
宜調整できる。
【0104】火炎長が長くなり過ぎると、火炎が細くな
ってバーナの下流端の内壁近傍から未反応酸素や未燃ガ
スが火炎内を通過せずに排出される可能性がある。これ
を防止するには、この場所が燃焼生成ガスで満たされて
充分に高温になっていることが必要である。バーナ下流
端に設けた熱電対13で、バーナ下流端の内壁近傍のガ
ス温度を測定し、この温度が充分に高温になっているこ
とを確認するによって、未反応酸素や未燃ガスが排出さ
れていないことが確認できる。
【0105】また、前記ガス温度が低い場合、熱電対1
3で測定したガス温度に基づいて、火炎長制御装置14
によって、スペーサー位置調整装置10を操作してスペ
ーサー9の位置を調整して火炎長を調整し、ガス温度が
充分に高温になるようにすればよい。
【0106】図3は、管状火炎バーナの火炎長を調整す
る手段の別の実施の形態を示す図である。図3におい
て、気体ダクト7aの幅hは、ガス流れの方向に次第に
小さくなっており、幅kがガス流れ方向に次第に小さく
なるスペーサー9aが、気体ダクト7aの一方の面に沿
ってガス流れの方向に進退自在に配設されている。図示
されていない移動機構を用いてスペーサー9aをガス流
れの方向に進退させることによって、気体ダクト7aと
スペーサー9aによって形成されるガス通路幅dを調整
し、ガス流量を変更することなく開口部6からの気体の
吹き出し速度を調整でき、それに応じて火炎長を調整で
きる。
【0107】図4は、未反応酸素の濃度を低く抑える機
能を備える管状火炎バーナの別の実施の形態を示す図
で、(a)は、管状火炎バーナの要部を示す断面図、
(b)は(a)のB部におけるガス流れの状態を説明す
る図で、19はバーナの下流端に設けられたリング状の
リセスである。リング状のリセス19によってリセスの
近傍に循環流が形成されるため、ガスが攪拌され、高温
の燃焼生成ガスがバーナ内壁近傍に流れ込み、リセス部
では(b)に示されるような高温循環領域20が形成さ
れる。この領域は、高温になり、またガスの滞留時間も
長くなるので、未反応酸素と未燃ガスとの燃焼反応が促
進されて、未反応酸素の排出が低く抑えられる。図4で
は、リセスはバーナの下流端にあるが、下流端の近傍に
あってもよい。
【0108】図5は、管状火炎バーナの主燃焼室より下
流のバーナ内壁に、燃焼室中心部に向けて還元剤を吹き
込むためのノズルを備える図である。21はノズル、2
2は還元剤供給配管である。還元剤として、燃料ガスそ
の他の還元剤を使用できる。バーナの主要反応物質(燃
料、酸素)と独立に還元剤を添加できるので、主燃焼領
域の火炎の形態に影響を及ぼすことなく、排ガス中の化
学種の濃度を調整して、鋼帯表面での還元性を調整でき
る。還元剤を燃焼室の中心部に吹き込むため、排ガスと
の混合性がよく、鋼帯表面に至るまでにほぼ均一に分散
する。
【0109】鋼帯の加熱装置には、複数の管状火炎バー
ナが配設されている。図6は鋼帯に対向配置される複数
のバーナの排ガスの回転方向の好ましい形態を示す図で
ある。図6において、(a)は加熱装置の鋼帯に対向す
る一方の側の断面図で一点鎖線で示す位置に管状火炎バ
ーナが配設されていることを示しており、(b)は、
(a)のC−C矢視図で、排ガスの回転方向は矢印で示
されている。隣り合うバーナの排気ガスの回転方向がお
互いに逆向きになるように管状火炎バーナのスリット状
の開口部が配設されていると、(b)に示されるよう
に、隣り合うバーナの排ガスの回転方向がお互いに逆向
きになっている場合、隣り合うバーナの旋回流がお互い
に他方を強め合うため、バーナ軸方向での旋回流の距離
減衰が小さく抑えられ、鋼帯近傍での温度低下や化学種
の濃度変化を小さくできるので、より好ましい。
【0110】図7は、本発明の加熱装置に使用する管状
火炎バーナが、燃焼室を構成する管をU字形にわん曲さ
せ、中央部に細長いスリット状の開口部6bを配設し、
両下流端から排ガスが吹き出すようにしたU字形管状火
炎バーナの場合である。1系統の燃料および燃焼用空気
配管によって2個分のバーナの機能を果たすことが出来
るので、配管が容易になり、設備費を低減できる。
【0111】図8は、本発明の加熱装置が、鋼帯表面近
傍の排ガスの化学種の濃度を検出する濃度計、および化
学種の濃度に基づいて、管状火炎バーナの燃料ガスの空
気比を調整する空気比制御装置、還元剤の添加量を調整
する還元剤流量制御装置、管状火炎バーナの火炎長を調
整する火炎長制御装置、管状火炎バーナの燃焼用空気温
度を調整する燃焼用空気温度制御装置を備える図であ
る。
【0112】図8において、24は加熱装置の排ガス温
度を測定する温度計、25は鋼帯表面近傍の排ガスの化
学種の濃度を測定する濃度計、26は加熱装置のガス温
度制御装置、27は燃料ガスと燃焼用空気流量を調整す
るガス流量制御装置、28は燃料ガスの空気比を調整す
る空気比制御装置、29は還元剤流量制御装置、また1
4は火炎長制御装置、17は燃焼用空気温度制御装置で
ある。燃料ガスと燃焼用空気の供給形態は、弁32a、
32bおよび弁33a、33bの開閉を調整することに
よって、燃料ガスと燃焼用空気を別々に管状火炎バーナ
3に供給し、あるいは、混合器18で予混合後管状火炎
バーナ3に供給することができる。
【0113】温度計24で検出した加熱装置の排ガス温
度に基いて、ガス温度制御装置26で加熱装置の排ガス
温度が所定の温度になるように演算し、演算結果をガス
流量制御装置27、あるいはさらに空気比制御装置28
に出力する。ガス流量制御装置27および空気比制御装
置28では、空気比制御装置28からの入力に基いて燃
料ガス流量を演算し、また予め設定した空気比に基づい
て必要な燃焼用空気流量を演算する。また演算結果に基
づいて、流量制御弁31a、31bを制御して、所定流
量の燃料ガス、燃焼用空気を、予め設定した燃焼ガスと
燃焼用空気の供給形態にしたがって管状火炎バーナ3に
供給する。
【0114】空気比は、還元加熱行うために1.0以下
にする必要がある。安定した還元加熱を行うには、0.
95以下がより好ましく、また0.6〜0.8が更に好
ましい。加熱装置を鋼帯の走行方向に多段の加熱ゾーン
に分割し、各加熱ゾーンで鋼帯を順次加熱して昇温する
場合、前段の加熱ゾーンでは空気比を高くしてもよい
が、後段の加熱ゾーンでは空燃比を前記範囲にすること
が望ましい。
【0115】濃度計25で検出した鋼帯表面近傍の化学
種の濃度に基いて、空気比制御装置28によって管状火
炎バーナの空気比を調整し、あるいは還元剤流量制御装
置29によって管状火炎バーナの主燃焼室より下流のバ
ーナ内壁から燃焼室中心部に向けて吹き込む還元剤の流
量を調整し、あるいは火炎長制御装置14によって管状
火炎バーナの火炎長を調整し、あるいは燃焼用空気温度
制御装置17によって燃焼用空気の予熱温度を調整する
ことができる。
【0116】空気比を調整する場合、濃度計25で検出
した化学種の濃度に基づいて、空気比制御装置28で空
気比を演算し、演算した空気比に基いて、ガス流用制御
装置27によって、燃料ガス流量と燃焼用空気流量を演
算する。また演算結果に基づいて、流量制御弁31a、
31bを制御して、演算した流量の燃料ガスと燃焼用空
気を管状火炎バーナ3に供給する。化学種の濃度変動が
あった場合、その変動を速やかに且つ的確に把握して、
鋼帯表面の還元性を所要の還元性に調整できる。例え
ば、化学種として、COを測定し、測定結果が予め定め
た濃度を下回った場合、燃焼用空気流量を減少して空気
比を下げるように、あるは排ガス温度を下げるように調
整する。
【0117】還元剤流量を調整する場合、濃度計25で
検出した化学種の濃度に基づいて、還元剤流量制御装置
29で還元剤の添加量を演算し、演算結果に基いて流量
調整弁31cを制御して、演算した量の還元剤を添加す
る。主燃焼領域での火炎の形態に影響を及ぼすことな
く、鋼帯表面でのガス温度と還元性化学種の濃度を調整
して、排ガスの鋼帯表面での還元性を調整できる。
【0118】管状火炎バーナの火炎長を調整する場合、
濃度計25で検出した化学種の濃度に基づいて、火炎長
制御装置14でスペーサーの押し込み量を演算し、演算
結果に基いてスペーサー位置調整装置10を駆動して、
スペーサー9の位置を調整して、火炎長を調整する。鋼
帯に衝突する排ガス速度や温度を制御して、排ガスの鋼
帯表面での還元性を調整できる。
【0119】管状火炎バーナの燃焼用空気温度を調整す
る場合、濃度計25で検出した化学種の濃度に基づい
て、燃焼用空気温度の変更量を演算し、演算結果に基い
て燃焼用空気温度制御装置17を制御して、燃焼用空気
温度を調整する。排ガス温度を変更することによって、
鋼帯表面での還元性を調整できる。燃料ガスと燃焼用空
気の供給形態を燃料ガスと燃焼用空気を別々にバーナに
供給する操業から両者を予混合後バーナに供給する操業
に移行する際に、燃焼用空気温度を一気に高温側に調整
して、熱応答性を向上しながら還元性を同時に向上する
際に特に有効である。
【0120】前記調整に際しては、予め変更の優先順位
と変更範囲を決め、優先順位にしたがって、予め設定し
た変更範囲内で条件を変更するとよい。
【0121】前記したように、本発明の直火還元加熱装
置は、空気比1.0以下で燃焼した排ガスを利用して、
鋼帯を還元加熱する装置として好適であるが、必要に応
じて、従来型バーナのように、バーナの主燃焼領域をバ
ーナ内からはみ出させ、鋼帯に火炎を直接吹きつけて鋼
帯を加熱すること、あるいは、空気比1.0以上で燃焼
した排ガス中で、鋼帯を直火加熱する装置として使用す
ることができる。
【0122】
【実施例】図9の(a)に示す管状火炎ノズルを配設し
た鋼帯の直火還元加熱炉を準備した。(a)において、
管状火炎バーナ3の寸法は、内径D:100mmφ、長
さL:400mmで、管状火炎バーナ3の端部と鋼帯S
の間隔H:160mmである。また、管軸方向に沿った
スリット状の開口部6が、(b)に示すように燃焼室の
内壁面の管軸を挟む反対側の位置にそれぞれ1ケ所づつ
配設されており、開口部6の寸法は、W:100mm、
B:3mmである。
【0123】この加熱炉を用いて、一方の開口部6から
プロパンガス(流量:2Nm3/h)、他方の開口部6
から燃焼用空気を空気比:0.90になるように吹き込
んで燃焼し、加熱炉炉温を1150℃にして、厚さ0.
8mm×幅320mm×長さ500mmの冷間圧延され
たままの鋼帯Sに燃焼排ガスを吹きつけて、鋼帯Sの温
度が750℃になるまで15秒間加熱した。加熱後に排
ガスを吹き付けた鋼帯Sの表面外観を観察したところ、
従来の直火還元加熱バーナを用いて非平衡状態にある火
炎中で鋼帯を加熱した場合と同等の還元状態を示す表面
光たくが得られた。
【0124】また、前記と同様のバーナ寸法で、(c)
に示すように開口部6(寸法は、W:100mm、B:
3mm)を1ケ所だけ配設した管状火炎バーナを用い
て、プロパンガス(流量:2Nm3/h)及び燃焼用空
気(空気比:0.90)の予混合気を吹き込んで、前記
と同様にして、加熱後の鋼帯Sの表面外観を観察したと
ころ、前記と同等の表面光たくが得られた。
【0125】
【発明の効果】(1)管状火炎バーナを用いるので、バ
ーナ内に単純形状からなる安定した火炎が形成され、反
応物質(燃料、酸素)がすべて火炎内を通過するように
流れ場が形成される。空気比を1.0以下にして燃焼す
ることによって、排ガス中にCO、H2、CH4等の還元
性のガスが含まれ、鋼帯表面で未反応酸素が高濃度で存
在することがなくなるので、排ガス中で還元雰囲気での
鋼帯の還元加熱が可能になる。
【0126】(2)排ガス中では、化学種の濃度や温度
の変動が少ないので、バーナ−鋼帯間の距離の適性範囲
が広く、従来の直火還元加熱バーナに比べて、操業範囲
が広くなり、バーナの燃焼負荷が変化した際において
も、安定した還元加熱を行なうことができる。
【0127】(3)管状火炎バーナは、火炎位置の変動
が少なく、局所低温領域がなくなるので、燃料の熱分解
生成ガスが急冷されることがないので、ススの生成が抑
制され、また鋼帯の押疵の発生を防止できる。
【0128】(4)管状火炎バーナは、従来の直火還元
加熱バーナに比べて、燃焼制御範囲が広く、ターンダウ
ン比を大きくできる。そのため、設備をコンパクトにで
き、また加熱条件の設定範囲を広くできるので、熱応答
性に優れ、鋼帯サイズ変更の際等の燃焼負荷変動に迅速
に応答できる。
【0129】(5)管状火炎バーナは、反応物質(燃
料、酸素)の吹き込み速度が低速で済むので、燃料や燃
焼用空気の供給圧力を低くできる。そのため、これらの
リークによる問題が軽減され、またこれらの供給設備に
用いるシール部品を簡略化することができるので設備が
安価になる。
【0130】(6)管状火炎バーナは、火炎位置の変動
が少ないので、防爆対策や保炎器等が不要になる。また
管状火炎の主燃焼領域はバーナ内の空間に位置してお
り、燃料および燃焼用空気の旋回流によって燃焼室内壁
が自己冷却されるので、バーナ基部やバーナタイル等の
焼損を防止することができる。そのため、設備費が安価
になる。
【0131】(7)同一のバーナを用いて、燃料と燃焼
用空気を別々にバーナ内に供給して燃焼してもよく、燃
料と燃焼用空気を予混合後バーナ内に供給して燃焼して
もよい。燃料と燃焼用空気の供給形態を必要に応じて変
更することができる。
【0132】(8)管状火炎バーナは、同一構造のまま
で燃料種類が変わっても安定した火炎が形成されるの
で、燃料の多様化に対応できる。
【0133】さらに、(9)第2発明乃至第7発明、第
10発明乃至第12発明、第15発明乃至第19発明で
は、前記(1)の効果をより確実に奏することができ
る。
【0134】(10)第4発明、第12発明では、火炎
長を調整することによって、バーナの耐久性の低下を防
止することができる。
【0135】(11)第14発明では、燃料および燃焼
用空気の配管を1系統配設することにより、従来のバー
ナ2個分の機能を果たすので、配管が容易になり、設備
費を低減できる。
【0136】(12)第16発明では、燃料と燃焼用空
気の供給形態を、両者を別々にバーナに供給する非予混
合から予混合に変更する場合であっても、安全且つ速や
かに予混合後のガス温度を所要の温度に加熱することが
できる。
【0137】(13)第17発明では、燃料と燃焼用空
気の供給形態の切り替えが自在になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る直火式還元加熱装置
の要部を示す図。
【図2】図1の直火還元加熱装置のA−A断面を示す
図。
【図3】本発明の管状火炎バーナの火炎長を調整する手
段の別の実施の形態を示す図。
【図4】本発明の直火還元加熱装置に使用するリセスを
備える管状火炎バーナを示す図。
【図5】本発明の直火還元加熱装置に使用する還元剤を
吹き込むためのノズルを備える管状火炎バーナを示す
図。
【図6】本発明の直火還元加熱装置における管状火炎バ
ーナの配置の一例を示す図。
【図7】本発明の直火還元加熱装置に使用するU字形の
管状火炎バーナを示す図。
【図8】本発明の実施の形態に係る別の鋼帯の直火還元
加熱装置を示す図。
【図9】本発明の実施例に使用した鋼帯の直火還元加熱
装置を示す図。
【図10】直火還元加熱装置を備えた鋼帯の連続焼鈍設
備の一例を示す図。
【符号の説明】 S 鋼帯 1 加熱装置の耐火物 2 加熱装置の外板 3 管状火炎ノズル 4、4b バーナ本体 5、5b バーナタイル 6、6a、6b 開口部 7、7a 気体ダクト 8 点火プラグ 9、9a スペーサー 10 スペーサー位置調整装置 11 摺動軸 12 架台 13 熱電対 14 火炎長制御装置 15 燃料ガス供給配管 16 燃焼用空気供給配管 17 燃焼用空気温度制御装置 18 混合器 19 リセス 21 ノズル 22 還元剤供給配管 24 温度計 25 濃度計 26 ガス温度制御装置 27 ガス流量制御装置 28 空気比制御装置 29 還元剤流量制御装置 30a、30b、30c オリフィス 31a、31b、31c 流量制御弁 41 予熱炉 43 直火加熱炉 45 直火加熱炉出口 46 輻射管加熱炉
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浜口 惣 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 石塚 悟 広島県東広島市鏡山1丁目4番1号

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直火還元加熱装置で鋼帯を加熱するに際
    して、管状火炎バーナを用いて、空気比1.0以下で燃
    焼した排ガスを鋼帯に吹きつけて、鋼帯を加熱すること
    を特徴とする鋼帯の直火還元加熱方法。
  2. 【請求項2】 管状火炎バーナの空気比を調整して、排
    ガスの鋼帯表面での還元性を調整することを特徴とする
    請求項1に記載の鋼帯の直火還元加熱方法。
  3. 【請求項3】 管状火炎バーナ内の主燃焼領域より下流
    に還元剤を添加して、排ガスの鋼帯表面での還元性を調
    整することを特徴とする請求項1または請求項2に記載
    の鋼帯の直火還元加熱方法。
  4. 【請求項4】 管状火炎バーナの火炎長を調整して、排
    ガスの鋼帯表面での還元性を調整することを特徴とする
    請求項1乃至請求項3の内のいずれかの1項に記載の鋼
    帯の直火還元加熱方法。
  5. 【請求項5】 管状火炎バーナの燃焼用空気の温度を調
    整して、排ガスの鋼帯表面での還元性を調整することを
    特徴とする請求項1乃至請求項4の内のいずれかの1項
    に記載の鋼帯の直火還元加熱方法。
  6. 【請求項6】 鋼帯の表面近傍の排ガスの化学種の濃度
    を測定し、測定した化学種の濃度に基いて、請求項2に
    記載の管状火炎バーナの空気比、請求項3に記載の還元
    剤の添加量、請求項4に記載の管状火炎バーナの火炎
    長、および請求項5に記載の管状火炎バーナの燃焼用空
    気温度の内の1つ又は2つ以上を調整して、排ガスの鋼
    帯表面での還元性を調整することを特徴とする請求項1
    に記載の鋼帯の直火還元加熱方法。
  7. 【請求項7】 バーナ下流端内壁近傍の排ガス温度を検
    出し、検出した温度に基いて管状火炎バーナの火炎長を
    調整することを特徴とする請求項1乃至請求項6の内の
    いずれかの1項に記載の鋼帯の直火還元加熱方法。
  8. 【請求項8】 加熱用バーナとして、バーナ内に管状の
    火炎が形成される管状の燃焼室を有する管状火炎バーナ
    を備えることを特徴とする鋼帯の直火還元加熱装置。
  9. 【請求項9】 管状火炎バーナの管状の燃焼室の内壁面
    に、前記燃焼室の内壁面の接線方向に燃料と燃焼用空気
    とを別々に又はこれらの予混合ガスを吹き込むための、
    管軸方向に沿ったスリット状の開口部が配設されている
    ことを特徴とする請求項8に記載の鋼帯の直火還元加熱
    装置。
  10. 【請求項10】 管状火炎バーナが、管状火炎バーナの
    一部を下流に向けて細くするか、又は管状火炎バーナの
    下流端付近の内壁にリング状のリセスを備えることによ
    り、排ガス中の未反応酸素の濃度を低く抑える機能を備
    えることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の
    鋼帯の直火還元加熱装置。
  11. 【請求項11】 管状火炎バーナの主燃焼領域より下流
    のバーナ内壁に、燃焼室中心部に向けて還元剤を吹き込
    むためのノズルが配設されていることを特徴とする請求
    項8乃至請求項10の内のいずれかの1項に記載の鋼帯
    の直火還元加熱装置。
  12. 【請求項12】 管状火炎バーナに、バーナ内の火炎長
    を調整する手段が配設されていることを特徴とする請求
    項8乃至請求項11の内のいずれかの1項に記載の鋼帯
    の直火還元加熱装置。
  13. 【請求項13】 バーナ内の火炎長の調整手段が、管状
    火炎バーナの燃焼室内の上流端に配設され、管内で管軸
    方向に移動してスリット状の開口部の開口面積を調整可
    能なスペーサー及び前記スペーサーの管軸方向の位置を
    調整するためのスペーサー位置調整装置を備えるもので
    あることを特徴とする請求項12に記載の鋼帯の直火還
    元加熱装置。
  14. 【請求項14】 管状火炎バーナが、燃焼室を構成する
    管をU字形にわん曲させ、中央部にスリット状の開口部
    を配設し、両下流端から排ガスが吹き出すようにしたU
    字形管状火炎バーナであることを特徴とする請求項9乃
    至請求項12の内のいずれかの1項に記載の鋼帯の直火
    還元加熱装置。
  15. 【請求項15】 隣合うバーナから吹き出される排ガス
    の旋回方向がお互いに逆向きになるようにスリット状の
    開口部が配設されていることを特徴とする請求項9乃至
    請求項14の内のいずれかの1項に記載の鋼帯の直火還
    元加熱装置。
  16. 【請求項16】 燃焼用空気の供給系統に燃焼用空気温
    度制御装置が配設されていることを特徴とする請求項8
    乃至請求項15の内のいずれかの1項に記載の鋼帯の直
    火還元加熱装置。
  17. 【請求項17】 管状火炎バーナが複数のスリット状の
    開口部を備え、また管状火炎バーナに供給する燃料と燃
    焼用空気の供給系統に燃料と燃焼用空気の混合器を備え
    るとともに、燃料と燃焼用空気とを混合器を経ることな
    く別々にバーナに供給し、又は混合器を経て予混合後に
    バーナに供給することの切り替えが自在に設定できるよ
    うに配設されていることを特徴とする請求項8乃至請求
    項16の内のいずれかの1項に記載の鋼帯の直火還元加
    熱装置。
  18. 【請求項18】 鋼帯の表面近傍の排ガスの化学種の濃
    度を検出するための濃度計、および前記濃度計で検出し
    た化学種の濃度に基いて、管状火炎バーナの空気比を調
    整するための空気比制御装置、バーナの燃焼室中心に吹
    き込む還元剤の添加量を調整する還元剤流量制御装置、
    管状火炎バーナの火炎長を調整する火炎長制御装置、お
    よび管状火炎バーナの燃焼用空気温度制御装置の内の1
    つまたは2つ以上を備えていることを特徴とする請求項
    8乃至請求項17の内のいずれかの1項に記載の鋼帯の
    直火還元加熱装置。
  19. 【請求項19】 管状火炎バーナ下流端の内壁に、バー
    ナ下流端の排ガス温度を検出するための温度計、および
    前記温度計で検出した排ガス温度に基いて、管状火炎バ
    ーナの火炎長を調整する火炎長制御装置を備えているこ
    とを特徴とする請求項8乃至請求項18の内のいずれか
    の1項に記載の鋼帯の直火還元加熱装置。
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