JPH11278993A - 単結晶成長方法 - Google Patents
単結晶成長方法Info
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- JPH11278993A JPH11278993A JP10563898A JP10563898A JPH11278993A JP H11278993 A JPH11278993 A JP H11278993A JP 10563898 A JP10563898 A JP 10563898A JP 10563898 A JP10563898 A JP 10563898A JP H11278993 A JPH11278993 A JP H11278993A
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Abstract
部での有転位化を抑制する。 【解決手段】 転位を除去するための絞り工程からこれ
に続く増径工程かけて、無磁場で引き上げを行う。この
ときの坩堝回転数を5rpm以上として、肩部12aで
の有転位化を抑制する。無磁場としているので、坩堝回
転数を高めたことによる絞りの不安定が回避される。肩
部12aからボディ部12bへの移行時に磁場印加を開
始し、磁場印加による液温の上昇により増径を停止す
る。磁場の印加により溶融液13の対流が抑制された時
点で、坩堝回転数を定常回転数に急変させる。この時点
では、坩堝回転数を急変させても、液温はほぼ一定に保
たれる。
Description
ルスキー法)を用いた単結晶引き上げによる単結晶成長
方法に関し、更に詳しくは、引き上げ所定工程において
0.2テスラ以下の比較的弱い水平磁場を印加して単結
晶引き上げを行う単結晶成長方法に関する。
の製造方法には種々の方法があるが、工業的に広く使用
されている方法は、回転引き上げ法であるCZ法であ
る。この方法では、図4に示すように、坩堝1内に結晶
用原料を投入し、減圧不活性ガス雰囲気中で結晶用のシ
リコン原料を、坩堝1の周囲に配設されたヒータ2によ
り溶融して、坩堝1内にシリコンの溶融液13を生成す
る。次いで、引き上げ軸5に吊り下げられた種結晶15
を溶融液13に浸漬し、坩堝1及び引き上げ軸5を回転
させつつ、引き上げ軸5を軸方向に引き上げて、種結晶
15の下方に単結晶12を成長させる。
れる転位や、着液時の熱ショックで導入される転位を除
去するために、引き上げ開始当初にネッキングと呼ばれ
る絞り工程を行う。絞り工程により結晶径が3mm程度
まで細くされると、今度は結晶径を徐々に大きくし、最
終的には製品径に収束させる。これにより、ネック部の
下に肩部が形成され、更にその下に定径のボディ部が形
成される。
製造では、坩堝1として、内側の石英坩堝1aを外側の
黒鉛坩堝1bで保持した二重坩堝が使用される。内側の
石英坩堝1aは、シリコン溶融液13と接触することに
より表面が溶けて、溶融液13中に酸素を放出する。溶
融液13中に溶け込んだ酸素は、その一部が引き上げ中
に単結晶12中に取り込まれ、シリコンウエーハの品質
に様々な影響を及ぼす。このため、このCZ法では、単
結晶12中に取り込まれる酸素量を制御することが必要
となる。
は、例えば磁場印加を併用する方法がある。この方法は
磁場印加CZ法(MCZ法:Magnetic−fie
ld−applied CZ法)と呼ばれ、、溶融液に
磁場を印加することにより、磁力線に直交する方向の溶
融液対流を抑制し制御することができる。磁場の印加方
法には幾つかの方法があるが、特に水平方向に磁場を印
加するHMCZ法(Horizontal MCZ法)
の実用化が進んでいる。水平磁場を印加する場合、一般
には磁場強度が強くなるほど単結晶中の酸素濃度は低く
なる傾向があるため、通常求められるような12〜16
×17atoms/cc(old−ASTM)の酸素濃度
を得るためには、0.2テスラ以下の比較的弱い磁場が
使用される。この水平磁場は、単結晶引き上げ開始当初
の絞り工程より印加される。
するために、この磁場印加を利用することも考えられて
いる。例えば、特開平09−165298号公報には、
ネック部での転位の除去効果を上げることを目的とし
て、通常のCZ法における絞り工程で、1500ガウス
以上(0.15テスラ)以上の磁場を限定的に印加し、
溶融液表面の振動、温度変動を抑制することにより、2
mm未満の細いネック部を切断なしに形成する技術が開
示されている。一方、特開平10−7487号公報に
は、磁場印加CZ法における絞り工程で、磁場強度を2
000(0.2テスラ)以下に下げ、溶融液表面近傍の
温度変動幅を5℃以上に増大させることにより、ネック
部の無転位化を促進し、そのネック部を従来より太くし
ても無転位化を達成できる技術が開示されている。
たような0.2テスラ以下の水平磁場を使用するHMC
Z法では、次のような問題がある。
による直径200mm以上の大径単結晶の引き上げに適
用すると、肩部を形成するための増径工程で有転位化が
頻発するという問題がある。なぜなら、磁場強度が弱い
場合は、溶融液を制止する力が弱いために、定常の低坩
堝回転数では自然対流が優勢となり、石英坩堝の底から
異物を直接固液界面まで輸送する流れが存在し、有転位
化が生じやすくなるのである。このため、安定な引き上
げが困難となる。
ら増径工程にかけて坩堝回転数を高め、石英坩堝の底か
ら異物を直接固液界面まで輸送する流れを弱めるのが有
効である。しかし、坩堝回転数を高めると、磁場強度が
弱い状態とはいえ、溶融液が制止されているために、溶
融液と坩堝壁の摩擦作用により溶融液の温度変動が大き
くなるため、安定した絞りが困難となり、ネック部の径
変動が大きくなる結果、大重量保持が困難になるという
問題が発生する。
8号公報及び特開平10−7487号公報では、絞り工
程で坩堝回転数を増大させることが考慮されていない。
また仮に、絞り工程で坩堝回転数を増大させても、特開
平09−165298号公報のように、絞り工程で積極
的に磁場を印加した場合は、磁場により制止される溶融
液と坩堝の相互作用が増長されるので、逆効果となる。
特開平10−7487号公報のように絞り工程で磁場強
度を低下させた場合も、増径工程での有転位化を十分に
抑制することができない。
を変化させる場合は、その変化によって溶融液の温度状
態や流れが急変することも、引き上げの安定性を阻害す
る原因になる。
CZ法において、絞りを含む引き上げの安定性を確保し
つつ、増径工程での有転位化を効果的に抑制できる単結
晶成長方法を提供することにある。
に、本発明の単結晶成長方法は、坩堝内に結晶用シリコ
ン原料を充填して溶解し、その溶融液に浸漬した種結晶
を回転させながら引き上げることにより、種結晶の下方
にシリコン単結晶を成長させるCZ法による単結晶成長
方法において、転位を除去するための絞り工程から肩部
を形成するための増径工程にかけて無磁場で引き上げを
行い、肩部からボディ部に移行する段階から水平方向に
0.2テスラ以下の磁場を印加することを特徴とする。
の回転に追従し、両者の摩擦作用が弱くなるために、坩
堝回転数を高めても安定な絞り可能となる。このため、
絞り工程から増径工程にかけて坩堝回転数を高めること
が可能となり、これにより絞りの安定性を損なうことな
く増径工程、即ち肩部での有転位化が抑制される。
部を形成する定径工程を開始するまでに磁場印加を開始
し、且つ、その坩堝回転数を、ボディ部を形成するため
の定常回転数に低下させる必要がある。このような引き
上げ条件の変動期においては、前述したように、引き上
げの安定性が阻害される。このため、磁場印加を開始す
る時期及び坩堝回転数を低下させるタイミングが重要と
なる。
磁場の場合は坩堝回転数が小さくなるにつれて溶融液の
表面温度が上昇するのに対して、磁場を印加した場合は
坩堝回転数によらず、その表面温度がほぼ一定であるこ
とが判明した。図2は無磁場の場合と0.1テスラの磁
場を印加した場合において坩堝回転数を低下させたとき
の溶融液の表面温度変動を調査した結果を示す。
堝回転数を10rpmから1rpmへ段階的に低下させ
ることにより、溶融液の表面温度は約1405℃から1
430℃強に段階的に上昇する。これに対し、0.1テ
スラの磁場を印加した場合は、坩堝回転数を10rpm
から1rpmへ段階的に低下させても、溶融液の表面温
度は当初より約1430℃前後に保持される。つまり、
坩堝を回転させた状態では、基本的に磁場印加の開始に
より溶融液の表面温度が上がり、その上昇度は坩堝回転
数が高いほど顕著である。
ィ部への移行時に開始するのが良いことが分かる。そう
すると、磁場印加に伴って溶融液の表面温度が上昇し、
その上昇により増径が停止し、ボディ部への移行がスム
ーズに行えるのである。つまり、磁場印加による液温の
上昇による増径停止を利用することにより、増径工程か
ら定径工程への移行をスムーズに行うわけである。ま
た、一旦磁場を印加すると、坩堝回転数によらず液温が
ほぼ一定となるため、磁場印加後であれば坩堝回転数を
定常回転数に急変させても引き上げに支障は生じない。
このため、坩堝回転数を定常回転数に低下させる時期
は、磁場を印加した後、より具体的には、磁場印加によ
り対流が抑制されて液温が安定化した後が好ましい。
しては5rpm以上が好ましい。ちなみに、ボディ部を
形成するための定常回転数は1rpm以下が好ましい。
テスラ以下の範囲内で適宜選択されるが、肩部の増径を
停止させる点からは0.03テスラ以上あれば良い。従
って、0.03〜0.2テスラの範囲内で所定の酸素濃
度が得られるように選択することが好まれる。
基づいて説明する。図1は本発明の実施形態に係る単結
晶成長方法を実施するための結晶成長装置の構成図であ
る。
ンバ7を備えている。チャンバ7は、大径のメインチャ
ンバ7aと、メインチャンバ7a上に連設固定された小
径のプルチャンバ7bとからなる。メインチャンバ7a
内の中心部には、坩堝1が配置されている。この坩堝1
は内側の石英坩堝1aと外側の黒鉛坩堝1bを組み合わ
せた二重構造であり、ペディスタルと呼ばれる回転及び
昇降が可能な支持軸5の上に載置固定されている。
が同心円状に配置されており、その外側には円筒状の保
温筒8aがメインチャンバ7aの内面に沿って配置され
ている。メインチャンバ7aの底面上には円形の保温板
8bが配置されている。メインチャンバ7aの外側に
は、水平磁場を形成するために、一対の超伝導磁石10
a,10bが対向設置されている。
心で回転及び昇降が可能な引き上げ軸5がプルチャンバ
7bを通って吊設されており、引き上げ軸5の下端には
種結晶15が装着されている。
長方法を、製品径が300mmのシリコン単結晶を製造
する場合について具体的に説明する。
物としてのリンを投入する。チャンバ7内を25Tor
rに減圧し、不活性ガスとして100L/minのAr
ガスを導入する。坩堝1内の投入物をヒータ2にて溶解
し、坩堝1内に溶融液13を形成する。引き上げ軸5の
下端に装着された種結晶15を溶融液13に浸漬し、坩
堝1及び引き上げ軸5を回転させつつ、引き上げ軸5を
軸方向に引き上げて、種結晶15の下方に単結晶12を
成長させる。
が除去され、ネック部が形成される。絞り工程に続く増
径工程により肩部12aが形成され、その増径停止によ
りボディ部12bの形成が開始される。
絞り工程での引き上げ軸5の回転数は10rpm、坩堝
1の回転数は12rpmとする。肩部12aを形成する
増径工程では、坩堝1の回転数を8rpmまで下げ、こ
れにより増径を行う。結晶径が295mmに達した時点
で磁場印加を開始する。具体的には、0.08テスラ/
minの速度で0.1テスラまで磁場を印加する。0.
03テスラになった時点で増径が停止するので、この時
点から坩堝回転数を0.2rpmに0.4rpm/se
cの速度で低下させる。
印加する操業を5バッチ実施した結果、肩部12aから
ボディ部12bへの移行は±0.5mmの精度で行わ
れ、その後のボディ部12bの引き上げも問題なく行わ
れた。また、ボディ部12bの軸方向の酸素濃度分布
は、図3に示すように、0.1テスラの磁場印加により
高い精度で13×1017atoms/cc(old−A
STM)に制御された。
品径よりも小さい径で増径が停止するため製品径まで増
径させる必要が生じ、歩留りが下がる。遅すぎると製品
径を超えて増径するため後の引き上げが不安定になる。
場及び坩堝回転数を与えた場合、即ち0.1テスラの磁
場を印加し、且つ坩堝回転数を0.2rpmにして、絞
り工程を開始した場合は、5バッチ全てにおいて肩部の
直径100mm以内で有転位化を生じる結果になった。
常磁場を与え、坩堝回転数のみを12rpmから0.2
rpmへ段階的に制御する場合は、絞り工程で融液の温
度変動が大きいために、径制御が不安定となり、単結晶
が融液から分離することもある。増径部の制御は可能で
あるが、絞り工程が不安定であるため、このようなプロ
セスは採用できない。
常坩堝回転数を与え、磁場のみを肩部からボディ部への
移行時に印加した場合は、5バッチ全てにおいて肩部の
直径100mm以内で有転位化が生じる結果となった。
長方法は、絞り工程から増径工程にかけてを無磁場で行
い、増径工程から定径工程への移行時に0.2テスラ以
下の磁場を印加することにより、絞り工程でのネッキン
グの安定性を維持しつつ、絞り工程から増径工程にかけ
て坩堝回転数を高めることができる。また、肩部からボ
ディ部への移行をスムーズに行うことができ、磁場印加
による引き上げの不安定も回避できる。従って、引き上
げに支障をきたすことなく、高坩堝回転数による肩部で
の有転位化の効果的な抑制が可能となり、これにより歩
留りの大幅向上が達成される。
するための結晶成長装置の構成図である。
磁場の影響度を示すグラフである。
された単結晶の酸素濃度分布を例示するグラフである。
の模式図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 坩堝内に結晶用シリコン原料を充填して
溶解し、その溶融液に浸漬した種結晶を回転させながら
引き上げることにより、種結晶の下方に単結晶を成長さ
せるCZ法による単結晶成長方法において、転位を除去
するための絞り工程から肩部を形成するための増径工程
にかけて無磁場で引き上げを行い、肩部からボディ部へ
移行する段階から水平方向に0.2テスラ以下の磁場を
印加することを特徴とする単結晶成長方法。 - 【請求項2】 5rpm以上の高坩堝回転数で絞り工程
を開始し、磁場の印加により溶融液の対流が抑制された
時点で、その坩堝回転数を定常回転数に低下させること
を特徴とする請求項1に記載の単結晶成長方法。
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- 1998-03-31 JP JP10563898A patent/JP4013324B2/ja not_active Expired - Fee Related
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