JPH11278531A - キャップ - Google Patents

キャップ

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JPH11278531A
JPH11278531A JP10086755A JP8675598A JPH11278531A JP H11278531 A JPH11278531 A JP H11278531A JP 10086755 A JP10086755 A JP 10086755A JP 8675598 A JP8675598 A JP 8675598A JP H11278531 A JPH11278531 A JP H11278531A
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JP
Japan
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cap
fixed
cylindrical portion
caps
axial direction
Prior art date
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Pending
Application number
JP10086755A
Other languages
English (en)
Inventor
Kimiyoshi Uchiyama
仁由 内山
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少ないスペースで運搬や保管等ができ、内側
に取り付けられた閉塞部材の運搬過程等での脱落、破断
を防止できるキャップを得る。 【解決手段】 容器の取出口に装着される装着円筒部2
0の軸方向一端に、装着円筒部20の内径L1よりも大
きな外径L2を有する固着円筒部26が形成されてい
る。複数のキャップ10を装着円筒部20の軸方向に並
べた状態で、固着円筒部26が装着円筒部20の内側に
入り込み、装着円筒部20の内面20Aが固着円筒部2
6の外面26Aに圧着する。複数のキャップ10は隙間
なく軸方向に並び、さらに、1つのキャップ10の装着
円筒部20と、別のキャップ10の固着円筒部26とが
部分的に重なるので、少ないスペースで運搬や保管等が
できる。軸方向両端以外のキャップ10のパッキン12
は、軸方向両側のキャップ10によって保護され、脱落
や損傷が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キャップに関し、
さらに詳しくは、容器の内部に収容された収容物を取り
出すための取出口に装着されるキャップに関し、例え
ば、内部に写真処理剤が収容された写真処理剤用容器等
の取出口に装着されて使用される。
【0002】
【従来の技術】内部に収容物が収容される容器には、こ
の収容物を取り出すための取出口が形成されると共に、
収容物が不用意に外部に出ないようにするために、容器
と別体に形成されたキャップが取出口に装着される。キ
ャップは、例えば、有底円筒状に形成されて、取出口を
構成する容器の側壁部分等にねじ込まれたり、はめ込ま
れたりするようになっている。
【0003】容器に内容物を収容する前の段階では、キ
ャップは容器から外されており、容器とは別体で運搬さ
れたり保管されたりする。この場合、複数のキャップが
箱や袋等に乱雑に入れられて収納される場合が多い。ま
た、使用済みのキャップを例えばリユース工程、リサイ
クル工程等に移行させる場合にも複数のキャップが箱や
袋等に乱雑に入れられる場合が多い。しかし、このよう
に、複数のキャップを箱や袋等に乱雑に入れると、キャ
ップ同士の間に構成される隙間等によって、キャップ自
体の体積よりも多くの収納スペースが必要となる。
【0004】また、このようなキャップのなかには、筒
状に形成されると共に、内側にパッキン等の閉塞部材を
取り付け、容器の取出口への装着状態で、取出口がこの
閉塞部材によって閉塞されるようにしたものがある。そ
して、このタイプのキャップでは、容器への装着状態で
閉塞部材を容器の外側から押圧することで、閉塞部材を
筒体から脱落させたり、閉塞部材を破断させたりして、
容器内から収容物を取り出せるようにしている。
【0005】しかし、このタイプのキャップでは、キャ
ップを容器の取出口に装着する前の運搬過程等で、不用
意に閉塞部材を押圧して筒体から脱落させたり、破断さ
せたりしないようにする必要があり、作業者の負担にな
っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】かかる事実を考慮し、
本発明は、少ないスペースで運搬や保管等ができるキャ
ップを得ることを第1の課題とする。また、本発明は、
内側に取り付けられた閉塞部材の運搬過程等での脱落、
破断を防止できるキャップを得ることを第2の課題とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明で
は、容器の内部に収容された収容物を取り出すための取
出口に装着されるキャップであって、略筒状に形成され
前記取出口に装着される装着筒体と、前記装着筒体の軸
方向一端に形成され、装着筒体の軸方向他端の被固着部
に固着可能な形状とされた固着部と、を有することを特
徴とする。
【0008】従って、複数のキャップのうちの1つのキ
ャップの装着筒体の軸方向一端に形成された固着部を、
他のキャップの軸方向他端の被固着部に固着させること
で、複数のキャップを軸方向(装着筒体の軸方向)に隙
間なく一体的に並べた状態に維持することができる。複
数のキャップの間に隙間がなくなるので、少ないスペー
スで運搬や保管等ができる。
【0009】キャップとしては、略筒状に形成されて、
別部材(例えば蓋部材等の閉塞部材)が取り付けられる
ことにより、取出口への装着状態でこの取出口を閉塞部
材が閉塞するような構造のものでもよいが、例えば、略
有底円筒状に形成されて、取出口への装着状態で底板部
分が閉塞部材として機能し、取出口を閉塞するような構
造のものでもよい。この場合には、複数(特に3個以
上)のキャップを軸方向に隙間なく一体的に並べた状態
に維持することで、軸方向両端以外の位置にあるキャッ
プの底板部分を不用意に押圧してしまうことがなくな
り、底板部分が運搬過程等で損傷を受けてしまうことを
防止できる。
【0010】なお、固着部が被固着部に固着した状態
で、それぞれのキャップの装着筒体は軸心が一致してい
ることが好ましいが、一致していない場合であっても、
複数のキャップを軸方向に隙間なく一体的に並べた状態
に維持することができる。
【0011】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記固着部又は前記被固着部のいず
れか一方に設けられ、固着部又は被固着部の他方の内側
に挿入されることにより固着部を被固着部に固着させる
挿入部を有することを特徴とする。
【0012】すなわち、固着部を被固着部に固着させた
状態で、固着部又は被固着部のいずれか一方に設けられ
た挿入部が固着部又は被固着部の他方の内側に挿入され
るので、装着筒体はこの挿入された部分において重なっ
ている。このため、複数のキャップを軸方向に隙間なく
一体的に並べた状態で、複数のキャップ全体として軸方
向の長さが短くなると共に、複数のキャップ全体として
の実質的な体積が小さくなる。
【0013】請求項3に記載の発明では、請求項1又は
請求項2に記載の発明において、前記装着筒体に設けら
れ、前記挿入部よりも装着筒体の径方向外側で挿入部を
包囲して保護する保護部を有することを特徴とする。
【0014】従って、キャップが軸方向に並べて固着さ
れていない状態で、保護部が挿入部を包囲して保護する
ので、この状態で挿入部の損傷が防止される。
【0015】また、挿入部の損傷が防止されているの
で、挿入部を固着部又は被固着部の他方に挿入した状態
で、挿入部と固着部又は被固着部の他方との密着性を確
保することが可能となる。
【0016】請求項4に記載の発明では、請求項1〜請
求項3のいずれかに記載の発明において、前記装着筒体
に、この装着筒体の内部を軸方向に閉塞する閉塞部材が
取り付けられる閉塞部材取付部が形成されていることを
特徴とする。
【0017】従って、容器の取出口にキャップを装着し
た状態で、取出口は閉塞部材によって閉塞される。そし
て、例えば、閉塞部材を容器の外側から押圧して、装着
筒体から脱落させたり破断させたりすることにより、容
易に取出口を開放することができる。
【0018】また、複数(特に3個以上)のキャップを
軸方向に隙間なく一体的に並べた状態に維持すること
で、軸方向両端以外の位置にあるキャップの閉塞部材を
不用意に押圧してしまうことがなくなり、閉塞部材が運
搬過程等で脱落、破損してしまうことを防止できる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1及び図2には、本発明の一実
施の形態に係るキャップ10が、パッキン12を装着さ
れた状態で示されている。また、図3には、キャップ1
0とパッキン12及び、写真処理剤用容器14が示され
ている。この写真処理剤用容器14は、内部に写真処理
剤が収容されるようになっており、キャップ10が装着
される容器の一例である。
【0020】写真処理剤用容器14は、全体として有底
の略四角筒状に形成されると共に、軸方向一端(図3上
端)に円筒状の円筒体16が形成されている。円筒体1
6の一端は取出口18とされており、この取出口18か
ら、写真処理剤用容器14の内部に収容された写真処理
剤を取り出すことができる。
【0021】取出口18に装着されるキャップ10は、
図1及び図2に示すように、円筒状に形成された装着円
筒部20を有している。装着円筒部20の内径L1(図
2参照)は、写真処理剤用容器14の円筒体16の外径
よりも大きくされている。装着円筒部20の内周面には
雌ねじ22が形成されており、この雌ねじ22を、円筒
体16の外周面に形成された雄ねじ24(図3参照)に
螺合させることで、キャップ10を円筒体16にねじ込
んで取出口18に装着することができる。
【0022】装着円筒部20の軸方向一端(図1上端)
には、装着円筒部20の内径L1よりも僅かに大きな外
径L2を有する偏平円筒状の固着円筒部26が一体的に
形成されている。図4に示すように、複数のキャップ1
0を装着円筒部20の軸方向(軸線J1にて示す)に並
べた状態で、装着円筒部20の他端(図2下端)を、固
着円筒部26に当てて押し込むと、装着円筒部20の他
端が外側に弾性的に広がって、固着円筒部26が装着円
筒部20の内側に入り込む(従って、装着円筒部20の
他端側の一部が、本発明に係る被固着部として作用して
いることになる)。この状態では、装着円筒部20の内
面20Aが弾性反力で固着円筒部26の外面26Aに圧
着するので、2つのキャップ10が一体で固着され、不
用意に分離してしまうことはない。
【0023】図1及び図2に示すように、固着円筒部2
6の軸方向一端には、径方向内側に向かって延出された
円環状のリング28が一体的に形成されている。さら
に、リング28の天面28A(軸方向一端側の面)から
は、リング28の全周にわたって、突壁30が形成され
ている。
【0024】突壁30は、断面視にて軸線J1と平行な
案内面30Aと、突出端30Bから径方向外側に向かう
に従って天面28Aに接近する傾斜面30Cと、を有す
る断面略三角形状に形成されている。また、突出端30
Bの角度θ(図2に示すように、キャップ10を径方向
に切断したときに表れる突出端30Bの角度で、案内面
30Aと傾斜面30Cとで構成される)は、0°より大
きく90°以下の所定の値とされている(図2では約4
5°)。
【0025】このような形状の突壁30を天面28Aか
ら突出させたことにより、流出口18が下を向き、且つ
軸線J1が鉛直方向に一致するように写真処理剤用容器
14を保持した状態では、傾斜面30Cは、径方向外側
へ向かうに従って上昇することになる。従って、写真処
理剤用容器14内に液状の収容物が収容されている場合
に、流出口18を下に向け、重力により収容物が流下し
ても、この収容物は流下途中で表面張力等により傾斜面
30Cに沿って上昇し、外側に流れて広がってしまうこ
とがない。
【0026】また、突出端30Bの角度θを0°より大
きく90°以下の所定の値としたことで、傾斜面30C
は、突出端30Bから天面28Aに向かって、収容物の
流出方向(案内面30Aに沿った方向)と反対方向(9
0°より小さい場合)または直交方向(90°の場合)
に延出していることになる。このため、流下途中の収容
物が、傾斜面30Cに沿って、すなわち流出方向と反対
方向に流れてしまうことがなく、収容物は流下途中で、
外側に流れて広がってしまうことがない。
【0027】また、収容物は案内面30Aによって鉛直
下方に案内され、径方向外側への飛散が防止される。
【0028】図2に示すように、リング28の下面28
Bと固着円筒部26の内面26Bとによって、パッキン
取付部32が構成されており、パッキン12は、このパ
ッキン取付部32に取り付けられている。パッキン12
は、低密度ポリエチレン(LDPE)等の樹脂材料によ
って略円板状に形成された閉塞円板部34と、閉塞円板
部34の外周近傍から延出された偏平円筒状の挿入円筒
部36と、で一体的に形成されている。
【0029】閉塞円板部34の外径は、固着円筒部26
の内径よりも僅かに大きくされており、パッキン取付部
32にパッキン12が取り付けられた状態では、閉塞円
板部34が径方向内側に弾性変形する。そして、その弾
性反力で閉塞円板部34の外周面が固着円筒部26の内
周面26Bに圧着して、パッキン12がパッキン取付部
32から不用意に抜け落ちないようになっている。
【0030】図1に示すように、パッキン12には、閉
塞円板部34を部分的に薄肉とすることによって、中心
から径方向外側に向かう複数(本実施の形態では4本)
の溝42が形成されている。この溝42が形成された部
分は閉塞円板部34の強度が低くなっており、例えば、
閉塞円板部34の中央を棒体等で押すと、溝42に沿っ
て閉塞円板部34が破断される。
【0031】パッキン12がパッキン取付部32に取り
付けられた状態で、挿入円筒部36の外周面と、装着円
筒部20の内周面との間には、所定間隔の間隙が構成さ
れている。キャップ10を写真処理剤用容器14の円筒
体16にねじ込み、取出口18に装着すると、円筒体1
6の上部がこの間隙に入り込み、結果として、挿入円筒
部36が取出口18(円筒体16の内側)に隙間無く挿
入される。これにより、挿入円筒部36の外周面と円筒
体16の内周面とが接触し、パッキン12が写真処理剤
用容器14に対して径方向に位置決めされる。また、リ
ング28の下面28Bと、円筒体16の上面との間で閉
塞円板部34の外縁が挟まれるため、パッキン12が写
真処理剤用容器14に対して軸方向に位置決めされる。
さらに、この状態で、パッキン12が取り付けられたキ
ャップ10が取出口18に装着されると、パッキン12
によって取出口18が閉塞される。
【0032】装着円筒部20の一端近傍からは、径方向
外側に向かって張り出すフランジ38が形成されてい
る。さらに、フランジ38の外周からは、突壁30の突
出方向と同方向(図1及び図2上方向)に向かって、円
筒状の保護円筒部40が立設されている。図2からも明
らかなように、この保護円筒部40の上面40Aによっ
て構成される平面は、突壁30の突出端30Bによって
構成される平面と一致しており、突壁30が保護円筒部
40の内側に完全に収容されている。これにより、突壁
30及び天面28Aは保護円筒部40によって保護され
る。
【0033】また、固着円筒部26の外面26Aも、保
護円筒部40の内側に完全に収容されて保護されてい
る。このため、固着円筒部26の外面26Aに、作業者
の手や物が当たって外面26Aが損傷を受けることがな
くなり、装着円筒部20の内面20Aと固着円筒部26
の外面26Aとの圧着性の低下が防止されている。
【0034】なお、このように突壁30及び天面28A
を保護するためには、保護円筒部40の上面40Aによ
って構成される平面が、突壁30の突出端30Bによっ
て構成される平面よりも、突壁30の突出方向側(図2
では上方)に位置していてもよい。同様に、固着円筒部
26の外面26Aを保護するためには、保護円筒部40
の上面40Aによって構成される平面が、天面28Aに
よって構成される平面よりも、突壁30の突出方向側
(図2では上方)に位置していてもよい。
【0035】また、本発明の保護部としては、保護円筒
部40のように円筒状に形成されている必要はなく、実
質的に、作業者の手や物が、突壁30、天面28A及び
固着円筒部26の外面26Aに当たらないような形状と
されていればよい。例えば、フランジ38の外周から、
複数の棒体が突壁30の突出方向と同方向に立設されて
いてもよい。すなわち、この場合には、棒体同士の間隔
を適切に設定することにより、作業者の手や物が、突壁
30、天面28A及び固着円筒部26の外面26Aに当
たらないようにすることができる。
【0036】保護円筒部40の外周には、軸方向に沿っ
て複数の突条44が、周方向に所定間隔をあけて形成さ
れている。突条44は、キャップ10を周方向に回転さ
せるときの滑り止めとして作用する。
【0037】次に、本実施の形態に係るキャップ10の
作用を説明する。キャップ10が製造されてから、写真
処理剤用容器14の取出口18に装着されるまでの段階
では、キャップ10は写真処理剤用容器14と別体で、
所定の箱や袋等に入れられて、運搬されたり保管された
りする。このとき、パッキン12をキャップ10に取り
付けておけば、パッキン12のみを運搬したり保管した
りするためのスペースが不要となる。
【0038】また、このようにキャップ10が運搬され
たり保管されたりする過程で、固着円筒部26の外面2
6Aが、保護円筒部40の内側に完全に収容されて保護
されている。このため、固着円筒部26の外面26A
に、作業者の手や物が当たることがなく、外面26Aは
損傷を受けない。
【0039】図4に示すように、複数のキャップ10の
うちの1つのキャップ10の装着円筒部20の他端を、
別のキャップ10の固着円筒部26に当てて押し込む
と、複数のキャップ10が一体で固着される。これら複
数のキャップ10を乱雑に箱や袋等に入れた場合には、
キャップ10の間に不規則な隙間が生じるが、上記した
ように複数のキャップ10を一体で固着すると、複数の
キャップ10は隙間なく軸方向に並んだ状態に維持され
るので、少ないスペースで運搬や保管等ができ、省スペ
ースとなる。
【0040】特に、本実施の形態に係るキャップ10で
は、図4からも明らかなように、1つのキャップ10の
装着円筒部20と、別のキャップ10の固着円筒部26
及び突壁30とが、軸方向において部分的に重なってい
る。さらに、1つのキャップ10の装着円筒部20と、
別のキャップ10の保護円筒部40とも、軸方向におい
て部分的に重なっている(この重なり部分の長さを図4
においてL3で示す)。これにより、複数のキャップ1
0を単純に軸方向に並べた場合と比較して、複数のキャ
ップ10全体としての軸方向の長さが短くなる。なお、
突壁30及び保護円筒部40が形成されていないキャッ
プの場合であっても、1つのキャップ10の装着円筒部
20と、別のキャップ10の固着円筒部26とは、軸方
向において部分的に重なる(この重なり部分の長さを図
4においてL4で示す)。このため、突壁30及び保護
円筒部40が形成されていない複数のキャップ全体とし
ての軸方向の長さが短くなる。従って、複数のキャップ
10を重なった部分がない状態で単純に軸方向に並べた
場合よりも、さらに少ないスペースで運搬や保管等がで
きる。
【0041】また、この状態では、装着円筒部20が弾
性反力で固着円筒部26の外側から圧着する。キャップ
10が運搬されたり保管されたりする過程で、固着円筒
部26の外面26Aは保護円筒部40によって保護さ
れ、損傷を受けていないので、装着円筒部20の内面2
0Aと固着円筒部の外面26Aとが密着し、高い圧着性
が確保されている。このため、2つのキャップ10が一
体で強固に固着され、例えば、運搬途中等に振動や外力
が作用しても、不用意に分離しない。
【0042】キャップ10が取出口18に装着された状
態で、写真処理剤用容器14から写真処理剤を取り出す
には、パッキン12を棒体等によって押す。これによ
り、キャップ10は溝42に沿って破断されて、取出口
18が開放されるので、写真処理剤用容器14の内部か
ら写真処理剤を取り出すことができる。あるいは、パッ
キン12を棒体等によって押すことにより、破断させる
ことなく写真処理剤用容器14内に押し込んだり脱落さ
せたりして、取出口18を開放してもよい。
【0043】写真処理剤用容器14から写真処理剤を全
て取り出した後、キャップ10を取出口18から外し、
リユース工程、リサイクル工程等の次工程に移行させる
場合でも、複数のキャップ10を隙間なく軸方向に並べ
た状態で一体的に固着することにより、運搬や保管をよ
り従来より少ないスペースで行うことができる。また、
この工程においても、固着円筒部26の外面26Aは損
傷を受けていないので、装着円筒部20の内面20Aと
固着円筒部の外面26Aとの高い圧着性が確保されて、
不用意に分離しない。
【0044】図4に示すように、3つ以上のキャップ1
0を軸方向に並べて固着した場合には、軸方向両端以外
のキャップ10のパッキン12は、その周囲を包囲され
ることになる。すなわち、パッキン12の径方向外側
は、元々固着円筒部26によって包囲されているが、パ
ッキン12の軸方向両側も、それぞれ別のキャップ10
及びパッキン12によって包囲される。このため、運搬
途中や、箱や袋から取り出すとき等に作業者の手や物が
パッキン12に直接触れることがなくなり、パッキン1
2の脱落や損傷が防止される。作業者は、パッキン12
に手等が触れないように注意を払う必要がなくなり、作
業の負担が軽減される。なお、このように、3つ以上の
キャップ10を軸方向に並べて固着した場合には、両端
のキャップ10にさらに別のキャップ(いわゆるオーバ
ーキャップ)を取り付けることで、両端のキャップ10
のパッキン12に作業者の手や物が直接触れることを防
止できる。
【0045】なお、上記説明においては、別体に形成さ
れたパッキン12が取り付けられるキャップ10を例と
して説明したが、キャップ10とパッキン12とが一体
成形されていてもよいし、例えば、固着円筒部26に形
成されたリング28を径方向内側まで延長して円板を形
成し、この円板がパッキン12と同様の作用を奏するよ
うにしてもよい。この場合には、円板に、パッキン12
と同様の溝を形成することで、円板が押圧されると溝に
沿って破断され、取出口18が開放されるようにするこ
とができる。この場合であっても、3つ以上のキャップ
10を軸方向に並べて固着することにより、運搬途中
や、箱や袋から取り出すとき等に作業者の手や物が円板
に直接触れることがなくなり、円板の損傷が防止され
る。
【0046】また、複数のキャップ10を軸方向に隙間
なく並べた状態で保持するための構成としても、上記し
たように、固着円筒部26が装着円筒部20の内側に入
り込む構成に限られない。例えば、装着円筒部20の外
径が固着円筒部26の内径と同じか、又は若干大きくな
るように形成し、装着円筒部20が固着円筒部26の内
側に入り込むようにしてもよいし、装着円筒部20の下
部の外径を、保護円筒部40の内径と同じか、又は若干
大きくなるように形成し、装着円筒部20が保護円筒部
40の内側に入り込むようにしてもよい。さらに、装着
円筒部20の下部が、固着円筒部26の外周と保護円筒
部40の内周の双方に接触するように、装着円筒部2
0、固着円筒部26及び保護円筒部40の形状をきめて
もよい。
【0047】さらに、例えば、上記した装着円筒部20
と固着円筒部26とを略同径の筒状に形成し、キャップ
10を軸方向に重ねたときの対向面(装着円筒部20の
下端面と固着円筒部26の上端面、又は装着円筒部20
の上端面と固着円筒部26の下端面)のいずれか一方
に、固着部として突起(挿入部)を一又は複数形成し、
他方に、被固着部として、この突起に対応した形状の凹
部(被挿入部)を形成してもよい。突起の一例とては、
ブロック状の突起や、円柱状あるいは角柱状のピン等が
挙げられる。また、上記した対向面の周方向に沿って複
数のブロック状の突起を形成する場合には、周方向に沿
った突起の長さと突起同士の間隔とを同じにしておけ
ば、実質的に突起と凹部との区別が無くなり、突起と凹
部とは相対的な概念となる。いずれの場合であっても、
複数のキャップを軸方向に並べて固着させると、突起が
凹部に挿入された長さの分だけ、複数のキャップ全体と
して軸方向の長さが短くなる。
【0048】加えて、上記説明においては、それぞれ円
筒状に形成された装着円筒部20、固着円筒部26及び
保護円筒部40を挙げたが、これらと同様の作用を奏す
るものであれば、必ずしも円筒状に形成されている必要
はなく、例えば、角柱状に形成されていてもよい。
【0049】特に、本発明の保護部は、装着円筒部20
及び固着円筒部26の構成や形状に対応して、適切な位
置及び形状に形成される。例えば、装着円筒部20が固
着円筒部26の内側に挿入される形状とされている(従
って、装着円筒部20の外周面20Aが本発明の挿入部
となっている)場合には、装着円筒部20の外周面20
Aを保護することが望ましいので、例えば、装着円筒部
20から下方に向かって、略円筒状の保護部を形成し、
この保護部によって装着円筒部20の外周面20Aが完
全に包囲されて保護されるようにしてもよい。
【0050】パッキン12を構成する材料として、上記
説明においてはLDPEを挙げたが、これに限定されな
いことはもちろんであり、写真処理剤用容器14内に収
容される薬品(本実施の形態では写真処理剤)との関係
における耐薬品性や強度等を考慮して適宜選択される。
例えば、LDPE以外の樹脂や、ゴム、金属等であって
もよい。特に、写真処理剤に対する耐薬品性や、強度等
の観点から、LDPEは好ましい材料の1つである。
【0051】また、キャップ10を構成する材料として
も、特に限定されず、写真処理剤用容器14内に収容さ
れる薬品(本実施の形態では写真処理剤)との関係にお
ける耐薬品性や、強度等を考慮して適宜選択される。例
えば、パッキン12と同様のLDPEであってもよい
が、これより高密度の高密度ポリエチレン(HDPE)
を用いることにより、より強度を高めることができる。
さらに、写真処理剤用容器14内に収容される薬品との
関係によっては、例えば、その他の樹脂やゴム、金属等
を使用することも可能となる。
【0052】キャップ10が装着される容器としても、
上記説明においては、内部に写真処理剤が収容される写
真処理剤用容器14を例として挙げたが、これに限定さ
れないことはもちろんであり、どのような容器であって
もよい。
【0053】
【発明の効果】請求項1に記載の発明では、容器の内部
に収容された収容物を取り出すための取出口に装着され
るキャップであって、略筒状に形成され前記取出口に装
着される装着筒体と、前記装着筒体の軸方向一端に形成
され、装着筒体の軸方向他端の被固着部と固着可能な形
状とされた固着部と、を有するので、少ないスペースで
運搬や保管等ができる。
【0054】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記固着部又は前記被固着部のいず
れか一方に設けられ、固着部又は被固着部の他方の内側
に挿入されることにより固着部を被固着部に固着させる
挿入部を有するので、複数のキャップを軸方向に隙間な
く一体的に並べた状態で、複数のキャップ全体としての
実質的な体積が小さくなる。
【0055】請求項3に記載の発明では、請求項1又は
請求項2に記載の発明において、前記装着筒体に設けら
れ、前記挿入部よりも装着筒体の径方向外側で挿入部を
包囲して保護する保護部を有するので、挿入部の損傷が
防止され、挿入部と固着部又は被固着部の他方との密着
性を確保することが可能となる。
【0056】請求項4に記載の発明では、請求項1〜請
求項3のいずれかに記載の発明において、前記装着筒体
に、この装着筒体の内部を軸方向に閉塞する閉塞部材が
取り付けられる閉塞部材取付部が形成されているので、
複数のキャップを軸方向に隙間なく一体的に並べた状態
に維持することで、閉塞部材が運搬過程等で脱落、破損
してしまうことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るキャップにパッキ
ンが取り付けられた状態を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係るキャップにパッキ
ンが取り付けられた状態を示す図1のII−II線断面
図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係るキャップとこのキ
ャップに取り付けられるパッキン及びキャップが装着さ
れる容器の分解斜視図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係るキャップが軸方向
に並んで固着された状態を示す断面図である。
【符号の説明】
10 キャップ 12 パッキン(閉塞部材) 14 写真処理剤用容器(容器) 18 取出口 20 装着円筒部(被固着部、装着筒体) 26 固着円筒部(挿入部、固着部) 32 パッキン取付部(閉塞部材取付部)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器の内部に収容された収容物を取り出
    すための取出口に装着されるキャップであって、 略筒状に形成され前記取出口に装着される装着筒体と、 前記装着筒体の軸方向一端に形成され、装着筒体の軸方
    向他端の被固着部に固着可能な形状とされた固着部と、 を有することを特徴とするキャップ。
  2. 【請求項2】 前記固着部又は前記被固着部のいずれか
    一方に設けられ、固着部又は被固着部の他方の内側に挿
    入されることにより固着部を被固着部に固着させる挿入
    部を有することを特徴とする請求項1に記載のキャッ
    プ。
  3. 【請求項3】 前記装着筒体に設けられ、前記挿入部よ
    りも装着筒体の径方向外側で挿入部を包囲して保護する
    保護部を有することを特徴とする請求項2に記載のキャ
    ップ。
  4. 【請求項4】 前記装着筒体に、この装着筒体の内部を
    軸方向に閉塞する閉塞部材が取り付けられる閉塞部材取
    付部が形成されていることを特徴とする請求項1〜請求
    項3のいずれかに記載のキャップ。
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