JPH11278401A - 錠剤供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 設置スペースに対する収容効率の改善を実現
した錠剤供給装置を提供する。 【解決手段】 錠剤供給装置１は、ケース収納部８が構
成された本体７と、ケース収納部８内に設けられ、それ
ぞれ錠剤を収納する複数のタブレットケース３、４、６
と、各タブレットケースから排出された錠剤が落下する
シュートとを備えたものであって、ケース収納部８内に
架設され、複数のタブレットケースが並設される棚装置
２６と、ケース収納部８に形成され、棚装置２６を着脱
可能に保持する棚保持部とを備えており、タブレットケ
ース３、４、６は複数種の上下寸法を備えると共に、棚
保持部は、ケース収納部８に上下に渡って複数形成され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は病院などにおいて、
タブレットケースに収納された錠剤を処方箋により指定
された数量だけ容器（瓶、袋）などに供給する錠剤供給
装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より病院や調剤薬局においては、例
えば実公昭５７−５２８２号公報（Ｂ６５Ｂ１／３０）
に示される如き錠剤供給装置（公報では錠剤包装機と称
している）を用いて、医師により処方された錠剤を患者
に提供している。係る方式では処方箋に記載された数量
の錠剤（カプセル剤なども含む）をタブレットケース内
の排出ドラム（前記公報では整列盤と称している）から
一個ずつ排出し、その後はホッパーにより集めて包装す
るものであった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】また、近年では病院や
調剤薬局においても、スペース効率の向上が叫ばれてお
り、錠剤供給装置の設置スペースを拡大すること無く大
容量化を図ることが急務となっている。これに対して前
記公報では、補充架台を追加設置できるように設計して
いた。しかしながら、係る構成によっても設置スペース
に対する収容効率の面の改善には限度がある。

【０００４】本発明は、係る従来の技術的課題を解決す
るために成されたものであり、設置スペースに対する収
容効率の改善を実現した錠剤供給装置を提供するもので
ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の錠剤供給装置
は、ケース収納部が構成された本体と、ケース収納部内
に設けられ、それぞれ錠剤を収納する複数のタブレット
ケースと、各タブレットケースから排出された錠剤が落
下するシュートとを備えたものであって、ケース収納部
内に架設され、複数のタブレットケースが並設される棚
装置と、ケース収納部に形成され、棚装置を着脱可能に
保持する棚保持部とを備えており、タブレットケースは
複数種の上下寸法を備えると共に、棚保持部は、ケース
収納部に上下に渡って複数形成されているものである。

【０００６】本発明によれば、ケース収納部が構成され
た本体と、ケース収納部内に設けられ、それぞれ錠剤を
収納する複数のタブレットケースと、各タブレットケー
スから排出された錠剤が落下するシュートとを備えた錠
剤供給装置において、ケース収納部内に架設され、複数
のタブレットケースが並設される棚装置と、ケース収納
部に形成され、棚装置を着脱可能に保持する棚保持部と
を設け、タブレットケースとしては複数種の上下寸法の
ものを準備すると共に、棚保持部は、ケース収納部に上
下に渡って複数形成しているので、錠剤の大きさや量に
合わせてタブレットケースの容量を選択し、更に、当該
タブレットケースの大きさに合わせて棚装置相互の間隔
を任意に設定することができるようになる。

【０００７】これにより、ケース収納部内を効率的に使
用して、錠剤供給装置の小寸法大容量化を実現すること
ができるようになるものである。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施
形態を詳述する。図１は一方の扉ユニット２を開いた状
態の本発明の錠剤供給装置１の斜視図、図２は他方の扉
ユニット２を開いた状態の錠剤供給装置１の一部透視正
面図、図３は同錠剤供給装置１の一部透視側面図、図４
は両扉ユニット２、２を閉じた状態の錠剤供給装置１の
一部透視側面図、図５は他方の扉ユニット２を開いた状
態の錠剤供給装置１の平面図、図６はタブレットケース
３、４、６の側面図、図７はタブレットケース６の斜視
図である。

【０００９】本発明の錠剤供給装置１は、病院や調剤薬
局などに設置されるものであり、横長矩形状の本体７
と、この本体７の上面７Ａ後部に立設された本体側ケー
ス収納部８と、この本体側ケース収納部８の前面開口を
開閉自体に閉塞する観音開き式の扉ユニット２、２と、
前記本体７背面に着脱自在とされ、状況に応じてオプシ
ョン的に取り付けられる増設ユニット９などから構成さ
れる。

【００１０】前記本体７内上部には、上方に拡開するホ
ッパー１１が設けられており、このホッパー１１の下端
にはシャッター１２が取り付けられている。また、ホッ
パー１１の下方の本体７内には包装機１３が設けられて
おり、ホッパー１１から排出された錠剤を斜めに設置し
た図示しないロール状の包装紙で包装して取出口１４か
ら送出するものである。

【００１１】一方、前記本体側ケース収納部８は前面に
開口しており、少なくとも左右側面はガラス若しくは樹
脂などの透明壁１６にて閉塞されている。この左右の透
明壁１６、１６には棚保持部１７が上下に所定間隔で複
数設けられている。各棚保持部１７は図８に示す如く導
電性の前後一対の突起１８、１８から構成されている。

【００１２】また、本体側ケース収納部８の背部には仕
切板２１にて本体側シュート２２が全幅に渡って上下に
画成されている。この本体側シュート２２の両側下部に
は、本体側ケース収納部８の左右端から前記ホッパー１
１の上縁両側に向かって狭まるように傾斜した底面２
３、２３が形成されている。そして、両底面２３、２３
間はホッパー１１上方に対応して開口し、この開口に対
応する位置の本体７の上面７Ａにはシャッター２４が取
り付けられている。このシャッター２４の構造について
は後に詳述する。

【００１３】そして、上記棚保持部１７には棚装置２６
が架設され、この棚装置２６には複数のタブレットケー
ス３（或いは、４又は６）が取り付けられる。前記棚装
置２６上には溝状のケース取付部２７が左右に所定間隔
で複数形成されており、各ケース取付部２７に対応する
棚装置２６内には排出通路２８がそれぞれ形成され、こ
の排出通路２８にはそれぞれ図示しないカウンタが取り
付けられている。

【００１４】また、棚装置２６の両端には図９に破線で
示す如く前後に係合溝２９、２９が形成されており、こ
の係合溝２９、２９が前記突起１８、１８に上から着脱
自在に係合され、これによって、棚装置２６は棚保持部
１７に着脱自在に架設されると共に、棚装置２６内の電
気回路はこの突起１８、１８と電気的に結線される。更
に、前記仕切板２１には透孔３０が複数形成されてお
り、棚装置２６が架設された状態で、各排出通路２８・
・・の後面開口は前記透孔３０・・・にそれぞれ対応す
る。尚、下部の棚装置２６は前記底面２３の傾斜に合わ
せて横幅が狭く構成されているものとする。

【００１５】前記タブレットケース３、４、６は、図
６、図７に示す如く透明容器３Ａ、４Ａ、６Ａと、それ
らの下端に設けられた排出機構３１と、排出機構３１の
下端に形成されたベース３２とから成り、排出機構３１
とベース３２は共通で、各容器３Ａ、４Ａ、６Ａの高さ
寸法だけが異なる。それによって、各タブレットケース
３、４、６の容量は、例えば、それぞれ２５０ｃｃ、５
００ｃｃ、８００ｃｃとされている。尚、前記排出機構
３１の構造は、錠剤を一個ずつ排出するドラムと、この
ドラムを回転させるモータ（何れも図示せず）から成る
周知のものである。

【００１６】これらタブレットケース３、４、６を前記
棚装置２６上に並設される。この場合、タブレットケー
ス３、４、６のベース３２が前記係合溝２９に前方から
着脱自在に係合され、その状態で前記排出機構３１の排
出部は前記排出通路２８の上面開口に対応すると共に、
排出機構３１のドラムのモータは棚装置２６内の電気回
路に結線される。

【００１７】他方、前記扉ユニット２、２内には扉側ケ
ース収納部３３がそれぞれ形成されている。各扉側ケー
ス収納部３３、３３は前面に開口しており、この前面開
口は透明扉３４にて開閉自在に閉塞されている。また、
左右側面は鋼板などで隠蔽されている。この左右側面に
は前述同様の構造の棚保持部１７が上下に所定間隔で複
数設けられているものとする。

【００１８】また、扉側ケース収納部３３、３３の背部
には前面の仕切板３６にて扉側シュート３７が各扉ユニ
ット２、２の全幅に渡って上下に画成されている。各扉
側シュート３７、３７の下部には、各扉側ケース収納部
３３、３３の外側の端部から前記ホッパー１１の上縁両
側にそれぞれ向かって狭まるように傾斜した底面３８、
３８が形成されている。そして、各扉ユニット２、２が
本体側ケース収納部８の前面開口を閉じた状態で、両底
面３８、３８間はホッパー１１上方に対応して開口し、
この開口に対応する位置の上面７Ａには前述同様の構造
のシャッター３９が取り付けられている。

【００１９】各扉側ケース収納部３３、３３の棚保持部
１７にも同様の構造の棚装置２６（この場合、幅寸法は
半分とされる）が架設され、この棚装置２６にも同様の
タブレットケース３（或いは、４又は６）が複数取り付
けられる。尚、この扉側ケース収納部３３の棚装置２６
の排出通路２８は扉側シュート３７に連通しているもの
である。

【００２０】また、扉ユニット２、２が閉じた状態で、
その前側に位置する本体７の上面７Ａには追加の錠剤を
任意に供給するための追加錠剤フィーダ４６が設けられ
ており、このフィーダ４６からは通路４７がホッパー１
１に延在している。

【００２１】前記増設ユニット９は、例えば病院などの
規模の拡大に合わせて本体２の背面に取り付けられ、タ
ブレットケース３（４或いは６）を増設するためのユニ
ットであり、その上部には増設側ケース収納部４１（増
設側ケース収納部）が設けられている。この増設側ケー
ス収納部４１の左右側面もガラス若しくは樹脂などの透
明壁にて閉塞され、この左右の透明壁にも前述同様の棚
保持部１７が上下に所定間隔で複数設けられている。

【００２２】また、増設側ケース収納部４１の前部には
増設側シュート４２が全幅に渡って上下に画成されてい
る。この増設側シュート４２の両側下部にも、増設側ケ
ース収納部４１の左右端から前記ホッパー１１の上縁両
側に向かって狭まるように傾斜した底面が形成されてい
る。そして、両底面間の開口は当該増設ユニット９が本
体２に取り付けられた状態で、ホッパー１１上端後部に
位置する本体２の後面に形成された透孔に対応し、これ
によって、増設側シュート４２はホッパー１１に連通と
共に、前記開口には前述同様の構造のシャッター４３が
取り付けられている。

【００２３】そして、増設側ケース収納部４１の棚保持
部１７にも同様の棚装置２６が架設され、この棚装置２
６には複数のタブレットケース３（或いは、４又は６）
が同様に取り付けられる。尚、この増設側ケース収納部
３３の棚装置２６の排出通路２８は増設側シュート４２
に連通しているものである。また、増設ユニット９は本
体２に取り付けられた状態で電気的に結線される。

【００２４】ここで、前記各シャッター２４、３９、４
３の構造を図９〜図１１を参照して説明する。各シャッ
ター２４、３９、４３は何れも同様の構造であり、通路
を開閉するために一側を枠体５１に回動自在に枢支され
たシャッター板５２と、このシャッター板５２を常時閉
じるように付勢するスプリング５３と、前記シャッター
板５２を取付具５４、軸５６、連結具５７を介して回動
させるソレノイド５８とから構成されている。

【００２５】そして、このソレノイド５８を通電するこ
とにより、連結具５７に回動自在に連結されたプランジ
ャ５９を吸引し、スプリング５３の付勢力に抗してシャ
ッター板５２を開く。また、ソレノイド５８が非通電と
なると、シャッター板５２はスプリング５３により閉じ
られ、プランジャ５９はソレノイド５８から突出するも
のである。

【００２６】以上の構成で本発明の錠剤供給装置１の使
用法及び動作を説明する。尚、電源投入状態において前
記各シャッター１２、２４、３９、４３は閉じているも
のとする。また、本体側ケース収納部８や各扉ユニット
２、２の扉側ケース収納部３３、３３、増設ユニット９
を取り付けた場合には増設側ケース収納部４１には、そ
れぞれ所定の錠剤が収納された前記タブレットケース
３、４、或いは、６を取り付ける。

【００２７】この場合、使用量の多い錠剤、或いは、個
々の寸法の大きい錠剤は大容量のタブレットケース６に
収納すると共に、それよりも少ない錠剤或いは小さい錠
剤は中容量のタブレットケース４に収納し、最も使用量
の少ない錠剤、或いは、寸法の小さい錠剤は小容量のタ
ブレットケース３に収納する。そして、棚装置２６上に
前述の如くタブレットケース３、４或いは６を並設する
ものであるが、この場合、同一の棚装置２６上には同容
量のタブレットケースを取り付ける。

【００２８】そして、前述の如く棚装置２６を各ケース
収納部の棚保持部１７に架設するものであるが、このと
き前述の如く棚保持部１７は上下に所定間隔で複数設け
られているので、タブレットケースの上下寸法に合わせ
て上下の棚装置２６、２６の間隔を決定する。即ち、大
容量のタブレットケース６を取り付けた棚装置２６とそ
の上の棚装置２６との間は、棚保持部１７を幾つかとば
すことにより、タブレットケース６の上下寸法に合致し
た間隔に広げ、逆に小容量のタブレットケース３を取り
付けた棚装置２６とその上の棚装置２６との間は、上下
に隣接する棚保持部１７、１７に架設することにより、
タブレットケース３の上下寸法に合致した間隔に狭め
る。

【００２９】実施例では上から四段を小容量のタブレッ
トケース３用とし、その下の二段を中容量のタブレット
ケース４用とすると共に、一番下の二段を大容量のタブ
レットケース６用としている。このように、種々の量、
種々の大きさの錠剤に合わせてタブレットケース３、
４、或いは、６を使用し、且つ、棚装置２６、２６相互
の間隔を当該タブレットケースの寸法に合わせて任意に
設定することができるので、各ケース収納部８、２１、
４１内を効率的に使用して小寸法大容量化を実現するこ
とができるようになる。

【００３０】次に、作業者が医師の処方箋に基づき、図
示しない入力装置（パーソナルコンピュータなど）から
処方データを入力すると、錠剤供給装置１の図示しない
制御装置は、当該処方データに基づいて指定された錠剤
が収納されたタブレットケース３（４、或いは、６）の
排出機構３１を駆動して錠剤を排出通路２８に排出す
る。排出通路２８に排出された錠剤はカウントされなが
ら、所定量が各シュート２２、３７、４２内に入り、最
下部のシャッター２４、３９、４３上に集められる。

【００３１】そして、シャッター２４、３９、４３が開
放されると、錠剤はホッパー１１内に落下し、シャッタ
ー１２上に集められる。このシャッター１２は包装紙の
内部に差し込まれる構造とされており、その後、このシ
ャッター１２を開放して錠剤を包装紙内に投入し、包装
機１にて包装した後、取出口１４より外部に送出するも
のである。このとき、包装すべき錠剤が各ケース収納部
８、３３、３３、４１に存在する場合には、各ケース収
納部８、３３、３３、４１のタブレットケース３（４、
或いは、６）から同時に排出を行い、同時に或いは錠剤
の排出されたタブレットケースの収納部のシャッターを
開放して包装する。これにより、包装に要する時間を短
縮することが可能となる。

【００３２】

【発明の効果】以上詳述した如く本発明によれば、ケー
ス収納部が構成された本体と、ケース収納部内に設けら
れ、それぞれ錠剤を収納する複数のタブレットケース
と、各タブレットケースから排出された錠剤が落下する
シュートとを備えた錠剤供給装置において、ケース収納
部内に架設され、複数のタブレットケースが並設される
棚装置と、ケース収納部に形成され、棚装置を着脱可能
に保持する棚保持部とを設け、タブレットケースとして
は複数種の上下寸法のものを準備すると共に、棚保持部
は、ケース収納部に上下に渡って複数形成しているの
で、錠剤の大きさや量に合わせてタブレットケースの容
量を選択し、更に、当該タブレットケースの大きさに合
わせて棚装置相互の間隔を任意に設定することができる
ようになる。

【００３３】これにより、ケース収納部内を効率的に使
用して、錠剤供給装置の小寸法大容量化を実現すること
ができるようになるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】一方の扉ユニットを開いた状態の本発明の錠剤
供給装置の斜視図である。

【図２】他方の扉ユニットを開いた状態の本発明の錠剤
供給装置の一部透視正面図である。

【図３】同錠剤供給装置の一部透視側面図である。

【図４】両扉ユニットを閉じた状態の本発明の錠剤供給
装置の一部透視側面図である。

【図５】他方の扉ユニットを開いた状態の本発明の錠剤
供給装置の平面図である。

【図６】本発明の錠剤供給装置のタブレットケースの側
面図である。

【図７】本発明の錠剤供給装置のタブレットケースの斜
視図である。

【図８】本発明の錠剤供給装置の本体側ケース収納部の
斜視図である。

【図９】本発明の錠剤供給装置のシャッターの斜視図で
ある。

【図１０】本発明の錠剤供給装置のシャッターの平面図
である。

【図１１】本発明の錠剤供給装置のシャッターの正面図
である。

【図１２】本発明の錠剤供給装置のシャッターの側面図
である。

【符号の説明】

１ 錠剤供給装置 ２ 扉ユニット ３、４、６ タブレットケース ７ 本体 ８ 本体側ケース収納部 ９ 増設ユニット １１ ホッパー １２、２４、３９、４３ シャッター １７ 棚保持部 ２２ 本体側シュート ２６ 棚装置 ３３ 扉側ケース収納部 ３７ 扉側シュート ４１ 増設側ケース収納部 ４２ 増設側シュート

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ケース収納部が構成された本体と、前記
   ケース収納部内に設けられ、それぞれ錠剤を収納する複
   数のタブレットケースと、各タブレットケースから排出
   された錠剤が落下するシュートとを備えた錠剤供給装置
   において、 前記ケース収納部内に架設され、複数の前記タブレット
   ケースが並設される棚装置と、前記ケース収納部に形成
   され、前記棚装置を着脱可能に保持する棚保持部とを備
   え、前記タブレットケースは複数種の上下寸法を備える
   と共に、前記棚保持部は、前記ケース収納部に上下に渡
   って複数形成されていることを特徴とする錠剤供給装
   置。