JPH11277917A - 熱転写受像シート - Google Patents

熱転写受像シート

Info

Publication number
JPH11277917A
JPH11277917A JP10086063A JP8606398A JPH11277917A JP H11277917 A JPH11277917 A JP H11277917A JP 10086063 A JP10086063 A JP 10086063A JP 8606398 A JP8606398 A JP 8606398A JP H11277917 A JPH11277917 A JP H11277917A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermal transfer
insulating layer
heat insulating
transfer image
receiving sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10086063A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuo Sugishita
康雄 杉下
Kenjiro Kuroda
健二郎 黒田
Katsuhiro Katayama
勝弘 片山
Mitsutaka Arai
光隆 新井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
GOJO SEISHI KK
Toppan Inc
Original Assignee
GOJO SEISHI KK
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by GOJO SEISHI KK, Toppan Printing Co Ltd filed Critical GOJO SEISHI KK
Priority to JP10086063A priority Critical patent/JPH11277917A/ja
Publication of JPH11277917A publication Critical patent/JPH11277917A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 紙基材、断熱層、及び染料受容層が順次積層
された熱転写受像シートであって、優れたクッション性
を有し、高エネルギー印画条件下でも白抜けや光沢むら
が発生せず、また紙の抄きむらによる発色むらが生じな
い高品位の画像を形成できる熱転写受像シートを提供す
る。 【解決手段】 パルプを主原料とする紙基材1上に、少
なくとも断熱層2と更にその上に染料受容層3とを設け
てなる熱転写受像シートにおいて、紙基材1として長網
多層抄き原紙を使用し、且つ断熱層2に平均粒径5μm
以下で体積中空率80%以上の中空粒子を含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、紙基材上に断熱層
と染料受容層を設けた熱転写受像シートに関するもので
あり、更に詳しくは染料受容層のクッション性に優れ、
高速印画性にも優れ、しかも低エネルギー印画条件下に
おいても高濃度且つ高品位の画像を形成できる熱転写受
像シートに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、テレビやビデオやデジタルカメラ
のカラー画像、あるいはコンピューターグラフィックス
のカラー画像等からハードコピーする方法として、良好
な階調表現が可能である等の利点を有する昇華転写記録
方法が広く利用されている。
【0003】昇華転写記録方法においては、熱昇華性染
料を含有するインキ層がリボン基材上に設けられた熱転
写記録媒体の当該インキ層と、熱昇華性染料を受容でき
る染料受容層が基材上に設けられた熱転写受像シートの
当該染料受容層とを対向させて重ね合わせ、画像情報に
応じて熱転写記録媒体のインキ層をサーマルヘッドによ
り加熱し、それにより熱転写記録媒体のインキ層中の熱
昇華性染料を熱転写受像シートの染料受容層に移行させ
て、高階調性のフルカラー画像が形成される。
【0004】このような昇華転写記録方法において使用
される熱転写受像シートの基材としては、プラスチック
シート、プラスチックシートと紙シート等の積層シー
ト、合成紙等が広く使用されているが、昇華転写記録方
法が広まるにつれて高速印画条件下もしくはより低エネ
ルギー印画条件下での高濃度で高品質の画像形成が求め
られるだけでなく、低コストでの画像形成が強く求めら
れるようになっているため、熱転写受像シートの基材と
して比較的低コストの普通紙(例えば、コート紙、アー
ト紙、キャストコート紙、PPC用紙等)を使用するこ
とが求められ、一部実用化されている。
【0005】このような普通紙を熱転写受像シートの基
材として使用した場合、その表面の染料受容層にサーマ
ルヘッドをむらなく接触させるようにするために、染料
受容層にはある程度のクッション性が要求される。更
に、比較的低エネルギー印画条件で所望の高いレベルの
画像濃度を確保するためには、染料受容層にサーマルヘ
ッドから印加される熱エネルギーの基材への熱拡散を有
効に抑制する必要がある。そのために、熱可塑性樹脂か
らなるマイクロカプセル中に低沸点液化ガスを封入した
熱発泡性の中空粒子(マイクロバルーンと称される)を
バインダー中に分散させてなる断熱層を、基材と染料受
容層との間に設けることが試みられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなマ
イクロバルーンを使用した熱転写受像シートは、高速印
画条件下(即ち、高エネルギー印画条件下)におけるサ
ーマルヘッドから印加される熱エネルギーにより、中空
粒子が発泡、更には破裂を起こし、ピンホール状の白抜
けが発生したり、印画物に光沢むらが発生したり、ま
た、紙の抄きむらによる発色むらが発生するという問題
がある。従って、マイクロバルーンを使用した熱転写受
像シートで得られる印画物の解像度は、不十分なもので
あった。
【0007】このように、熱転写受像シートに紙基材を
使用することにより材料コストの低減はある程度可能と
なるが、画像品位が大きく低下するという欠点がある。
従って、紙基材は、これまでのプラスチックシート、プ
ラスチックシートと紙等の積層シート、合成紙等に完全
に置き換わるものではなかった。このように、画像品位
を低下させることなく、熱転写受像シートの製造コスト
を低減させることが十分に達成されていないというのが
現状である。
【0008】本発明の目的は、以上の従来の技術の課題
を解決しようとするものであり、紙基材を使用しながら
も、優れたクッション性を有し、高エネルギー印画条件
下でも白抜けや光沢むらが発生せず、また紙の抄きむら
による発色むらが生じず、更に低エネルギー印画条件下
でも高品位の画像を形成できる熱転写受像シートを提供
することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、紙基材とし
て長網多層抄き原紙を使用し、且つ断熱層に平均粒径5
μm以下で体積中空率80%以上の中空粒子を含有させ
ることにより、上述の目的が達成できることを見出し、
本発明を完成させるに至った。
【0010】即ち、本発明は、パルプを主原料とする紙
基材上に、少なくとも断熱層と更にその上に染料受容層
とを設けてなる熱転写受像シートにおいて、該紙基材が
長網多層抄き原紙であり、且つ断熱層が平均粒径5μm
以下で体積中空率80%以上の中空粒子を含有すること
を特徴とする熱転写受像シートを提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を参照しなが
ら詳細に説明する。
【0012】図1は本発明の好ましい態様の熱転写受像
シートの断面図である。この熱転写受像シートは、紙基
材1、断熱層2及び染料受容層3が順次積層された構造
を有する。
【0013】本発明においては、紙基材1として、長網
2層抄き以上の長網多層抄き原紙を使用する。この理由
は、長網多層抄き原紙以外の、短網単層抄き原紙、短網
多層抄き原紙、円網単層抄き原紙、円網多層抄き原紙、
あるいは長網単層抄き原紙を使用した場合には、地合い
むらにより発色むらが発生して画像品位の低下を招くた
めである。
【0014】長網多層抄きの上限に関しては、特に制限
されるものではないが、製造コスト等の点から2〜4層
抄きが好ましい。
【0015】紙基材1を構成するパルプは特に限定され
ず、針葉樹クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹クラフ
トパルプ(LBKP)等の叩解されたパルプを、単独あ
るいは混合して適宜使用することができる。また、紙基
材1には、必要に応じて、填料、サイズ剤、紙力強化剤
等の添加剤が添加されていてもよい。
【0016】また、紙基材1として、フォーメーション
インデックス値(フォーメーションインデックス値と
は、紙の地合いの程度を表す数値であり、3Dシートア
ナライザー(M/Kシステムズ製)等で測定することが
可能)が100以上のものを使用することが好ましい。
これにより、熱転写受像シートの画像品位を向上させる
ことができる。この場合、断熱層2側の紙基材1の表面
のベック平滑度を70秒以上とすることが好ましい。こ
れにより、熱転写受像シートの画像品位を更に向上させ
ることができる。
【0017】紙基材1の厚さには特に限定はないが、プ
リンターの搬送性等を考慮すると、一般的には25〜3
00g/m2、好ましくは75〜200g/m2である。
【0018】本発明において使用する紙基材1には、そ
の断熱層2側の表面にカレンダー処理層4(図2)又は
キャストコート処理層5(図3)を設けることができ
る。これらの処理層を設けることにより、紙基材1上の
微小な凹凸を緩和し、微少凹凸に由来する画像品位の低
下を防止することができる。
【0019】カレンダー処理層4は、単層に限らず複数
の層から構成されていてもよく、一般的には、カオリ
ン、酸化チタン、炭酸カルシウム、合成プラスチックピ
グメント等の顔料と、澱粉、マンナン、蛋白質、合成ゴ
ムラテックス等のバインダーとの混合物(カレンダー処
理層形成用塗工液)を紙基材1の表面に塗工し乾燥し、
更にカレンダー掛けすることにより形成された層であ
る。また、カレンダー処理層4には、カレンダーロール
との離型性を補助するための添加剤を添加してもよい。
【0020】カレンダー処理層4の厚さは、特に制限は
ないが、一般に5〜50g/m2である。
【0021】カレンダー処理層4を設けた場合、熱転写
受像シートの画像品位を向上させるために、断熱層2側
の紙基材1の表面のベック平滑度を300秒以上にする
ことが好ましい。
【0022】キャストコート処理層5は、単層に限らず
複数の層から構成されていてもよく、一般的には、カオ
リン、酸化チタン、炭酸カルシウム、合成プラスチック
ピグメント等の顔料と、澱粉、マンナン、蛋白質、合成
ゴムラテックス等のバインダーと、キャストドラムとの
離型性を確保するための添加剤との混合物(キャストコ
ート処理層形成用塗工液)を紙基材1の表面に塗工し、
キャストドラムで圧接し、乾燥することにより形成され
た層である。
【0023】キャストコート層5の厚さは、特に制限は
ないが、一般に5〜50g/m2である。
【0024】また、キャストコート層5を設けた場合、
熱転写受像シートの画像品位を向上させるために、断熱
層2側の紙基材1の表面のベック平滑度を600秒以上
にすることが好ましい。
【0025】本発明において、断熱層2は、合成樹脂か
らなるバインダー中に中空粒子を含有する。この中空粒
子の平均粒径は、5μm以下、入手コストの点から好ま
しくは0.8〜4.5μmである。中空粒子の平均粒径
が5μmを超えると、染料受容層表面にザラツキが発生
して画像品位の低下を招くと共に、中空粒子自体の強度
低下により高エネルギー印画時に発泡、破裂してピンホ
ール状の白抜けが発生したり、印画物に光沢むらを発生
したりするので好ましくない。
【0026】また、中空粒子の体積中空率は、80%以
上、入手コストの点から好ましくは85〜95%であ
る。中空粒子の体積中空率が80体積%未満では、平均
粒径5μm以下の中空粒子では十分なクッション性及び
断熱効果が得られず、本発明の目的が達せられない。
【0027】また、本発明において使用する中空粒子
は、工程上あるいは発色安定性の面から、非発泡性であ
るか又は完全発泡済みであることが好ましい。
【0028】本発明で使用する中空粒子は、合成樹脂か
ら構成することができる。その合成樹脂としては、種々
の樹脂が使用でき、耐熱性や入手コスト等の点から、塩
化ビニリデン系樹脂、塩化ビニリデン系共重合体樹脂が
好ましく挙げられる。
【0029】中空粒子の断熱層2における含有量は、少
なすぎると十分なクッション性及び断熱効果を得ること
が難しくなり、多すぎると断熱層2の成膜性に問題を生
じ、しかも紙基材1との間の密着性に問題が生じるの
で、全固形分中に好ましくは10〜80重量%、より好
ましくは15〜60重量%である。
【0030】断熱層2において中空粒子を分散保持して
いるバインダーとしては、特に限定されないが、スチレ
ン−ブタジエンゴム、スチレン−メチルメタクリレート
−ブタジエンゴム、アクリル樹脂、アクリル−スチレン
樹脂、アクリル−マレイン酸樹脂、アクリル−酢酸ビニ
ル樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂等のエマルジョンタ
イプの合成樹脂、ポリビニルアルコール、スターチ、カ
ゼイン等の水溶性高分子、カルボキシ・メチルセルロー
ズ、ポリエチレンオキシド等が挙げられる。中でも、染
料受容層3を形成する際の溶剤に対する良好な耐性を示
すカルボキシ・メチルセルローズ、ポリエチレンオキシ
ドを好ましく使用することができる。
【0031】断熱層2の厚さは、紙基材1及び中空粒子
の粒径に応じて適宜選択することができるが、一般に2
〜50g/m2、好ましくは3〜30g/m2である。
【0032】なお、断熱層2の形成は、中空粒子をバイ
ンダーと溶剤とに分散させて断熱層形成用塗工液を調製
し、それを紙基材1に塗工し、乾燥することにより形成
することができる。
【0033】染料受容層3は、熱転写記録媒体のインキ
層の熱昇華性染料を受容し画像が形成される層であり、
従来の一般的な熱転写受像シートの染料受容層と同様の
構成とすることができる。
【0034】即ち、染料受容層3は、染料染着性を有す
る材料から構成される。このような材料としては、ブチ
ラール、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリプロピレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリブタジエン、ポリ酢酸ビニ
ル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、ポリアミド、ポリエステル、ポリカプ
ロラクトン、ポリビニルアセタール、エポキシ樹脂、ケ
トン樹脂、あるいはこれらの変性樹脂等の熱可塑性樹脂
類、これらとイソシアネートなどの架橋剤との架橋生成
物、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、カル
ナバワックス、キャンデリラワックス、エステルワック
ス、酸化ワックス、ライスワックス、石油樹脂系ワック
ス等のワックス類が挙げられる。これらは、単独あるい
は2種以上を混合してもよい。さらに、必要に応じて公
知の添加剤を添加することもできる。
【0035】染料受容層3の厚さは、使用形態や使用条
件等に応じて適宜決定することができ、一般に2〜10
g/m2である。
【0036】なお、染料受容層3の形成は、染料染着性
樹脂を溶剤に溶解させて染料受容層形成用塗工液を調製
し、それを断熱層2上に塗工し、乾燥することにより形
成することができる。
【0037】本発明の熱転写受像シートは、常法により
製造することができ、例えば、長網多層抄紙機にて多層
抄紙された紙基材1上に、断熱層形成用塗工液をグラビ
アコート、メイヤーバー、ロールコート、ブレードコー
ト、ナイフコート等の塗工方式により塗工、乾燥して断
熱層2を形成し、さらにその上に染料受容層形成用塗工
液を同様な方法により塗工、乾燥して染料受容層3を形
成することにより製造することができる。
【0038】以上説明した本発明の熱転写受像シートは
染料受容層のクッション性に優れており、昇華熱転写記
録方法において高速印画条件下あるいは比較的低エネル
ギー条件下で高濃度且つ高解像度の画像を形成すること
ができる。
【0039】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例により具
体的に説明する。
【0040】実施例1 表1の紙料1を長網多層抄紙機にて2層抄きで抄紙し
た。この抄紙の際、乾燥部中間において、表2のサイズ
プレス塗工液を塗工した。その結果、坪量142g/m
2、ベック平滑度65秒、フォーメーションインデック
ス値96の紙基材を得た。
【0041】
【表1】 紙料1 成分 重量部 針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP) フリーネス390cc 15.0 広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP) フリーネス390cc 85.0 シリカ(トクシールGU−N、(株)トクヤマ製) 対パルプ 2.0 タルク(YDK、カミタルク(株)製) 対パルプ 12.5 サイズ剤(AL−120、日本PMC(株)製) 対パルプ 0.5 カチオン澱粉(GEMCAT200、マニルドラ社製) 対パルプ 1.0 ポリアクリルアミド(ハーマイト゛C-10、ハリマ化成(株)製) 対パルプ 2.5 硫酸バンド(硫酸アルミニウム、日鉄鉱業(株)製) 対パルプ 0.1
【0042】
【表2】 サイズプレス塗工液 成分 重量部 酸化澱粉(MS#3800、日本食品化工(株)製) 4.0 ポリビニルアルコール(UF−170G、ユニチカ(株)製) 1.0 水 95.0
【0043】次に得られた紙基材の一方の面に、表3の
断熱層形成用塗工液1を乾燥厚で18g/m2となるよ
うに塗工し、乾燥させることにより断熱層を形成した。
【0044】
【表3】 断熱層形成用塗工液1 成分 重量部 スチレン・ブタジエンラテックスエマルジョン 70.0 (ラックスター、大日本インキ化学工業(株)製) 塩化ビニリデン系発泡済み中空粒子 30.0 (体積中空率90%,平均粒径4μm(F-04E、松本油脂製薬(株)製)) 分散剤(アクアリックDL−40、(株)日本触媒製) 微量 消泡剤(SNデフォーマー、サンノプコ(株)製) 微量
【0045】次に、断熱層上に、表4の染料受容層形成
用塗工液を乾燥厚で4μmとなるように塗工し、乾燥さ
せて染料受容層を形成し、これにより本発明の熱転写受
像シートを得た。
【0046】
【表4】 染料受容層形成用塗工液 成分 重量部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(VMCC、ユニオンカーハ゛イト゛社製) 25.0 エポキシ変性シリコーン(KF−393、信越化学工業(株)製) 1.0 トルエン 24.0 メチルエチルケトン 50.0
【0047】実施例2 表1の紙料1を長網多層抄紙機にて3層抄きで抄紙し
た。この抄紙の際、乾燥部中間において表2のサイズプ
レス塗工液を塗工した。その結果、坪量142g/
2、ベック平滑度66秒、フォーメーションインデッ
クス値102の紙基材を得た。
【0048】次に、得られた紙基材の一方の面に、表3
の断熱層形成用塗工液1を乾燥厚で18g/m2となる
ように塗工し、乾燥させることにより断熱層を形成し
た。
【0049】次に、断熱層上に、表4の染料受容層形成
用塗工液を乾燥厚で4μmとなるように塗工し、乾燥さ
せて染料受容層を形成し、これにより本発明の熱転写受
像シートを得た。
【0050】実施例3 まず、表5の紙料2を長網多層抄紙機にて2層抄きで抄
紙した。この抄紙の際、乾燥部中間において表2のサイ
ズプレス塗工液を塗工した。その結果、坪量142g/
2、ベック平滑度71秒、フォーメーションインデッ
クス値99の紙基材を得た。
【0051】
【表5】 紙料2 成分 重量部 針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP) フリーネス330cc 15.0 広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP) フリーネス330cc 85.0 シリカ(トクシールGU−N、(株)トクヤマ製) 対パルプ 2.0 タルク(YDK、カミタルク(株)製) 対パルプ 12.5 サイズ剤(AL−120、日本PMC(株)製) 対パルプ 0.5 カチオン澱粉(GEMCAT200、マニルドラ社製) 対パルプ 1.0 ポリアクリルアミド(ハーマイト゛C-10、ハリマ化成(株)製) 対パルプ 2.5 硫酸バンド(硫酸アルミニウム、日鉄鉱業(株)製) 対パルプ 0.1
【0052】次に得られた紙基材の一方の面に、表3の
断熱層形成用塗工液1を乾燥厚で18g/m2となるよ
うに塗工し、乾燥させたることにより断熱層を形成し
た。
【0053】次に、断熱層上に表4の染料受容層形成用
塗工液を乾燥厚で4μmとなるように塗工し、乾燥させ
て染料受容層を形成し、これにより本発明の熱転写受像
シートを得た。
【0054】実施例4 実施例1と同様の操作により、坪量142g/m2、ベ
ック平滑度65秒、フォーメーションインデックス値9
6の紙基材を得た。
【0055】次に得られた紙基材の一方の面に、表6の
断熱層形成用塗工液2を乾燥厚で15g/m2となるよ
うに塗工し、乾燥させることによりた断熱層を形成し
た。
【0056】
【表6】 断熱層形成用塗工液2 成分 重量部 カルボキシ・メチルセルロース(セロケ゛ン5A、第一工業製薬(株)製) 8.0 塩化ビニリデン系発泡済み中空粒子 8.0 (体積中空率90%,平均粒径4μm(F-04E、松本油脂製薬(株)製)) 分散剤(アクアリックDL−40、(株)日本触媒製) 微量 消泡剤(SNデフォーマー、サンノプコ(株)製) 微量 水 84.0
【0057】次に、断熱層上に、染料受容層形成用塗工
液を乾燥厚で4μmとなるように塗工し乾燥させて染料
受容層を形成し、これにより本発明の熱転写受像シート
を得た。
【0058】実施例5 実施例1と同様の操作により、坪量142g/m2、ベ
ック平滑度65秒、フォーメーションインデックス値9
6の紙基材を得た。
【0059】次に、得られた紙基材の一方の面に、表7
の断熱層形成用塗工液3を乾燥厚で15g/m2となる
ように塗工し、乾燥させることにより断熱層を形成し
た。
【0060】
【表7】 断熱層形成用塗工液3 成分 重量部 ポリエチレンオキシド(明成化学工業(株)製) 4.0 塩化ビニリデン系発泡済み中空粒子 4.0 (体積中空率90%、平均粒径4μm(F-04E、松本油脂製薬(株)製)) 分散剤(アクアリックDL−40、(株)日本触媒製) 微量 消泡剤(SNデフォーマー、サンノプコ(株)製) 微量 水 92.0
【0061】次に、断熱層上に、表4の染料受容層形成
用塗工液を乾燥厚で4μmとなるように塗工し、乾燥さ
せて染料受容層を形成した。これにより、本発明の熱転
写受像シートを得た。
【0062】比較例1 紙基材に代えて188μm厚の白色PET基材(W40
0、ダイアホイル社製)を使用し、基材の一方の面に、
表4の染料受容層形成用塗工液を乾燥厚で4μmとなる
ように塗工し、乾燥させて染料受容層を形成し、これに
より比較のための熱転写受像シートを得た。
【0063】比較例2 まず、表1の紙料1を長網多層抄紙機ではなく長網単層
抄紙機にて抄紙した。その結果、坪量142g/m2
ベック平滑度65秒、フォーメーションインデックス値
32の紙基材を得た。
【0064】次に得られた紙基材の一方の面に、表3の
断熱層形成用塗工液1を乾燥厚で18g/m2となるよ
うに塗工し、乾燥させることにより断熱層を形成した。
【0065】次に、断熱層上に表4の染料受容層形成用
塗工液を乾燥厚で4μmとなるように塗工し、乾燥させ
て染料受容層を形成し、これにより比較のための熱転写
受像シートを得た。
【0066】比較例3 まず、表1の紙料1を長網多層抄紙機でなく円網単層抄
紙機にて抄紙した。その結果、坪量110g/m2、ベ
ック平滑度65秒、フォーメーションインデックス値3
0の紙基材を得た。
【0067】次に得られた紙基材の一方の面に、表3の
断熱層形成用塗工液1を乾燥厚で18g/m2となるよ
うに塗工し、乾燥させて断熱層を形成した。
【0068】次に、表4の染料受容層形成用塗工液を乾
燥厚み4μmになるように塗工し、乾燥させて染料受容
層を形成し、これにより比較のための熱転写受像シート
を得た。
【0069】比較例4 まず、表1の紙料1を、長網多層抄紙機ではなく円網多
層抄紙機にて4層抄きで抄紙した。なお抄紙の際、乾燥
部中間において表2のサイズプレス塗工液を塗工した。
その結果、坪量142g/m2、ベック平滑度65秒、
フォーメーションインデックス値50の紙基材を得た。
【0070】次に、得られた紙基材の一方の面に、表3
の断熱層形成用塗工液1を乾燥厚で18g/m2となる
ように塗工し、乾燥させて断熱層を形成した。
【0071】次に、断熱層上に表4の染料受容層形成用
塗工液を乾燥厚で4μmとなるように塗工し、乾燥させ
て染料受容層を形成し、これにより比較のための熱転写
受像シートを得た。
【0072】比較例5 実施例1と同様の操作により坪量142g/m2、ベッ
ク平滑度65秒、フォーメーションインデックス値96
の紙基材を得た。
【0073】次に、得られた紙基材の一方の面に、発泡
後の平均粒径が20μmの中空粒子を含有する表8の断
熱層形成用塗工液4を乾燥厚で18g/m2となるよう
に塗工し、乾燥させて断熱層を形成した。
【0074】
【表8】 断熱層形成用塗工液4 成分 重量部 スチレン・ブタジエンラテックスエマルジョン 80.0 (ラックスター、大日本インキ化学工業(株)製) 塩化ビニリデン系未発泡中空粒子 20.0 (エクスパンセル551−DU20、日本フィライト(株)製) (発泡後体積中空率93%、発泡後平均粒径20μm) 分散剤(アクアリックDL−40、(株)日本触媒製) 微量 消泡剤(SNデフォーマー、サンノプコ(株)製) 微量
【0075】次に、断熱層上に、表4の染料受容層形成
用塗工液を乾燥厚で4μmとなるように塗工し、乾燥さ
せて染料受容層を形成し、これにより比較のための熱転
写受像シートを得た。
【0076】比較例6 実施例1と同様の操作により、坪量142g/m2、ベ
ック平滑度65秒、フォーメーションインデックス値9
6の紙基材を得た。
【0077】次に、得られた紙基材の一方の面に、中空
体積率が50%の表9の断熱層形成用塗工液5を乾燥厚
18g/m2となるように塗工し、乾燥させて断熱層を
形成した。
【0078】
【表9】 断熱層形成用塗工液5 成分 重量部 スチレン・ブタジエンラテックスエマルジョン 70.0 (ラックスター、大日本インキ化学工業(株)製) アクリル系非発泡性中空粒子(OP−62、ローム&ハース社製) 30.0 (中空体積率50%、平均粒子径0.4μm) 分散剤(アクアリックDL−40、(株)日本触媒製) 微量 消泡剤(SNデフォーマー、サンノプコ(株)製) 微量
【0079】次に、断熱層上に、表4の染料受容層形成
用塗工液を乾燥厚で4μmとなるように塗工し、乾燥さ
せて染料受容層を形成し、比較例6の熱転写受像シート
を得た。
【0080】(評価)表10に示すインキ層形成用塗工
液を、片面に耐熱滑性処理が施された6μm厚のポリエ
チレンテレフタレートシート(K200S、ダイアホイ
ル社製)の非耐熱滑性処理面に、乾燥厚が1μmとなる
ように塗工し、乾燥させてインキ層を形成し、これによ
り熱転写記録媒体を作製した。
【0081】
【表10】 インキ層形成用塗工液 成分 重量部 分散染料(ソルベントブルー63、有本化学(株)製) 4.0 ブチラール樹脂(6000EP、電気化学工業(株)製) 5.0 トルエン 31.0 メチルエチルケトン 30.0 テトラヒドロフラン 30.0
【0082】得られた熱転写記録媒体のインキ層を、実
施例1〜5及び比較例1〜6の熱転写受像シートの染料
受容層に重ね合わせ、サーマルシミュレーターで16階
調の印画(出力=0.2W/ドット:パルス幅=6ms
ec.:ドット幅=8ドット/mm(約200dp
i))を行った。そして、各熱転写受像シートの画像品
質を評価し、その結果を表11に示した。
【0083】
【表11】熱転写受像シート 熱転写受像シート画像品質 実施例1 白抜け、発色むら認められない/高品位 実施例2 白抜け、発色むら認められない 実施例1より低発色領域がより高品位 実施例3 白抜け、発色むら認められない 実施例1より低発色領域がより高品位 実施例4 白抜け、発色むら認められない 実施例1より全体的に高品位 実施例5 白抜け、発色むら認められない 実施例1より全体的に高品位 比較例1 白抜け、発色むら認められない 実施例1より低発色領域の立ち上がりが遅い(基材が低感度) 比較例2 白抜け認められない/パルプの抄きむらのような発色むら発生 実施例1より画像が低品位 比較例3 白抜け認められない/パルプの抄きむらのような発色むら発生 実施例1より画像が低品位 比較例4 白抜け認められない/低発色領域での発色むら発生 実施例1より画像が低品位 比較例5 ピンホール状の白抜け発生 高発色領域での発色むら発生/実施例1より画質が低品位 比較例6 白抜け、発色むら認められない 画像全体が低光沢で実施例1より低品位 実施例1より低発色領域の立ち上がりが遅い(基材が低感度)
【0084】実施例6 表12の紙料3を長網多層抄紙機にて2層抄きで抄紙し
た。この抄紙の際、乾燥部中間において表2のサイズプ
レス塗工液を塗工した。
【0085】
【表12】 紙料3 成分 重量部 針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP) フリーネス370cc 15.0 広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP) フリーネス370cc 85.0 シリカ(トクシールGU−N、(株)トクヤマ製) 対パルプ 2.0 タルク(YDK、カミタルク(株)製) 対パルプ 12.5 サイズ剤(AL−120、日本PMC(株)製) 対パルプ 0.5 カチオン澱粉(GEMCAT200、マニルドラ社製) 対パルプ 1.0 ポリアクリルアミド(ハーマイト゛C-10、ハリマ化成(株)製) 対パルプ 2.5 硫酸バンド(硫酸アルミニウム、日鉄鉱業(株)製) 対パルプ 0.1
【0086】次に、その抄紙した原紙の一方の面に、表
13のカレンダー処理層形成用塗工液Aを乾燥厚10g
/m2になるように塗工し乾燥させた後、更にその上に
表14のカレンダー処理層形成用塗工液Bを乾燥厚で1
5g/m2となるように塗工し、乾燥させ、続けてロー
ル温度80℃、線圧170kg/cmでスーパーカレン
ダー掛けを行うことにより、カレンダー処理層を形成し
た。これにより、坪量167g/m2、ベック平滑度2
40秒の紙基材を得た。
【0087】
【表13】 カレンダー処理層形成用塗工液A 成分 重量部 澱粉(MS#4600、日本食品化工(株)製) 2.6 スチレン・ブタジエンラテックス(ポリラック、三井化学(株)製) 6.2 炭酸カルシウム(FMT−90、(株)ファイマテック製) 51.2 水 40.0 分散剤(アロンT−40、東亜合成(株)製) 微量 消泡剤(SNデフォーマー、サンノプコ(株)製) 微量
【0088】
【表14】 カレンダー処理層形成用塗工液B 成分 重量部 澱粉(MS#4600、日本食品化工(株)製) 1.5 スチレン・ブタジエンラテックス(ポリラック、三井化学(株)製) 6.0 カオリン(アルファコート、(株)ECC製) 40.0 酸化チタン(TCA−123P、トーケムプロダクト社製) 5.0 アクリル系中空ピグメント(HP−91、ローム&ハース社製) 5.0 ステアリン酸カルシウム(C−104、サンノプコ(株)製) 0.5 水 42.0 分散剤(アロンT−40、東亜合成(株)製) 微量 消泡剤(SNデフォーマー、サンノプコ(株)製) 微量
【0089】次に得られた紙基材のカレンダー処理層上
に、表3の断熱層形成用塗工液1を乾燥厚で18g/m
2となるように塗工し乾燥させて断熱層を形成し、更に
その上に表4の染料受容層形成用塗工液を乾燥厚み4μ
mとなるように塗工し乾燥させて染料受容層を形成し
た。これにより、本発明の熱転写受像シートを得た。
【0090】実施例7 表12の紙料3を長網多層抄紙機にて2層抄きで抄紙し
た。この抄紙の際、乾燥部中間において表2のサイズプ
レス塗工液を塗工した。
【0091】次に、その抄紙した原紙の一方の面に、表
13のカレンダー処理層形成用塗工液Aを乾燥厚で10
g/m2となるように塗工し乾燥させた後、更にその上
に表14のカレンダー処理層形成用塗工液Bを乾燥厚で
15g/m2となるように塗工し、乾燥させ、続けてロ
ール温度80℃、線圧220kg/cmでスーパーカレ
ンダー掛けを行うことにより、カレンダー処理層を形成
した。これにより、坪量167g/m2、ベック平滑度
320秒の紙基材を得た。
【0092】次に得られた紙基材のカレンダー処理層上
に、表3の断熱層形成用塗工液1を乾燥厚18g/m2
になるように塗工し乾燥させて断熱層を形成し、更にそ
の上に表4の染料受容層形成用塗工液を乾燥厚で4μm
となるように塗工し乾燥させて染料受容層を形成した。
これにより、本発明の熱転写受像シートを得た。
【0093】実施例8 実施例6と同様の操作により、カレンダー処理層が設け
られた坪量167g/m2、ベック平滑度240秒の紙
基材を得た。
【0094】次に得られた紙基材のカレンダー処理層上
に、表6の断熱層形成用塗工液2を乾燥厚で15g/m
2となるように塗工し乾燥させて断熱層を形成し、更に
その上に表4の染料受容層形成用塗工液を乾燥厚で4μ
mとなるように塗工し乾燥させて染料受容層を形成し
た。これにより、本発明の熱転写受像シートを得た。
【0095】実施例9 実施例6と同様の操作により、カレンダー処理層が設け
られた坪量167g/m2、ベック平滑度240秒の紙
基材を得た。
【0096】次に得られた紙基材のカレンダー処理層上
に、表7の断熱層形成用塗工液3を乾燥厚で15g/m
2となるように塗工し乾燥させて断熱層を形成し、更に
その上に表4の染料受容層形成用塗工液を乾燥厚み4μ
mとなるように塗工し乾燥させて染料受容層を形成し
た。これにより、本発明の熱転写受像シートを得た。
【0097】比較例7 表12の紙料3を長網多層抄紙機ではなく円網多層抄紙
機にて4層抄きで抄紙した。この抄紙の際、乾燥部中間
において表2のサイズプレス塗工液を塗工した。
【0098】次に、その抄紙した原紙の一方の面に、表
13のカレンダー処理層形成用塗工液Aを乾燥厚で10
g/m2となるように塗工し乾燥させた後、更にその上
に表14のカレンダー処理層形成用塗工液Bを乾燥厚で
15g/m2となるように塗工し、乾燥させ、続けてロ
ール温度80℃、線圧170kg/cmでスーパーカレ
ンダー掛けを行うことにより、カレンダー処理層を形成
した。これにより、坪量167g/m2、ベック平滑度
240秒なる紙基材を得た。
【0099】次に得られた紙基材のカレンダー処理層上
に、表3の断熱層形成用塗工液1を乾燥厚で15g/m
2となるように塗工し乾燥させて断熱層を形成し、更に
その上に表4の染料受容層形成用塗工液を乾燥厚で4μ
mとなるように塗工し乾燥させて染料受容層を形成し
た。これにより、比較のための熱転写受像シートを得
た。
【0100】比較例8 実施例6と同様の操作により、カレンダー処理層が設け
られた坪量167g/m2、ベック平滑度240秒なる
紙基材を得た。
【0101】次に得られた紙基材のカレンダー処理層上
に、発泡後の平均粒径が20μmの中空粒子を含有する
表8の断熱層形成用塗工液4を乾燥厚で18g/m2
なるように塗工し乾燥させて断熱層を形成し、更にその
上に表4の染料受容層形成用塗工液を乾燥厚で4μmと
なるように塗工し乾燥させて染料受容層を形成した。こ
れにより、比較のための熱転写受像シートを得た。
【0102】比較例9 実施例6と同様の操作により、カレンダー処理層が設け
られた坪量167g/m2、ベック平滑度240秒なる
紙基材を得た。
【0103】次に、得られた紙基材のカレンダー処理層
上に、発泡後の中空体積率が50%の表9の断熱層形成
用塗工液5を乾燥厚で18g/m2となるように塗工
し、乾燥させて断熱層を形成し、更にその上に表4の染
料受容層形成用塗工液を乾燥厚で4μmとなるように塗
工し乾燥させて染料受容層を形成した。これにより、比
較のための熱転写受像シートを得た。
【0104】(評価)実施例6〜9及び比較例7〜9の
各熱転写受像シートの画像品質を実施例1と同様に評価
し、その結果を表15に示した。
【0105】
【表15】熱転写受像シート 熱転写受像シート画像品質 実施例6 白抜け、発色むら認められない/高発色、高品位 実施例1よりも画像がより高品位 実施例7 白抜け、発色むら認められない 実施例6より低発色領域がより高品位 実施例8 白抜け、発色むら認められない 実施例6よりさらに全発色領域で高品位 実施例9 白抜け、発色むら認められない 実施例6よりさらに全発色領域で高品位 比較例7 白抜け認められない/低発色領域での発色むら発生 実施例6より画像が低品位 比較例8 ピンホール状の白抜け発生 高発色領域での発色むら発生/実施例6より画質が低品位 比較例9 白抜け、発色むら認められない 画像全体が低光沢で実施例1より低品位 実施例1より低発色領域の立ち上がりが遅い(基材が低感度)
【0106】実施例10 表12の紙料3を長網多層抄紙機にて2層抄きで抄紙し
た。この抄紙の際、乾燥部中間において表2のサイズプ
レス塗工液を塗工した。
【0107】次に、その抄紙した原紙の一方の面に、表
16のキャストコート層形成用塗工液を乾燥厚で25g
/m2となるように塗工した後、その塗工面を蟻酸カル
シウム1%水溶液からなる凝固液に接触させてゲル化さ
せ、そのゲル化面をプレスロールを介して、表面温度1
05℃のキャストドラムで、線圧100kg/cmで圧
接乾燥してキャストコート処理層を形成した。これによ
り、坪量167g/m2、ベック平滑度490秒の紙基
材を得た。
【0108】
【表16】 キャストコート層形成用塗工液 成分 重量部 カゼイン(SCERMA社製) 3.4 スチレン・ブタジエンラテックス(ポリラック、三井化学(株)製) 5.6 カオリン(アルファコート、(株)ECC) 35.4 酸化チタン(TCA−123P、トーケムプロダクト社製) 1.9 ステアリン酸カルシウム(C−104、サンノプコ(株)製) 0.4 ポリエチレンワックス(サンノプコ(株)製) 0.4 水 52.9 分散剤(アロンT−40、東亜合成(株)製) 微量 消泡剤(SNデフォーマー、サンノプコ(株)製) 微量
【0109】次に得られた紙基材のキャストコート処理
層上に、表3の断熱層形成用塗工液1を乾燥厚で18g
/m2となるように塗工し乾燥させて断熱層を形成し、
更にその上に表4の染料受容層形成用塗工液を乾燥厚で
4μmとなるように塗工し乾燥させて染料受容層を形成
した。これにより、本発明の熱転写受像シートを得た。
【0110】実施例11 キャストドラムの線圧を150kg/cmとする以外
は、実施例10と同様の操作により、キャストコート処
理層が設けられた坪量167g/m2、ベック平滑度6
50秒の紙基材を得た。
【0111】次に得られた紙基材のキャストコート処理
層上に、表3の断熱層形成用塗工液1を乾燥厚で18g
/m2となるように塗工し乾燥させて断熱層を形成し、
更にその上に表4の染料受容層形成用塗工液を乾燥厚で
4μmとなるように塗工し乾燥させて染料受容層を形成
した。これにより、本発明の熱転写受像シートを得た。
【0112】実施例12 実施例10と同様の操作により、キャストコート処理層
が設けられた坪量167g/m2、ベック平滑度490
秒の紙基材を得た。
【0113】次に得られた紙基材のキャストコート処理
層上に、表6の断熱層形成用塗工液2を乾燥厚で15g
/m2となるように塗工し乾燥させて断熱層を形成し、
更にその上に表4の染料受容層形成用塗工液を乾燥厚で
4μmとなるように塗工し乾燥させて染料受容層を形成
した。これにより本発明の熱転写受像シートを得た。実
施例13実施例10と同様の操作により、キャストコー
ト処理層が設けられた坪量167g/m2、ベック平滑
度490秒の紙基材を得た。
【0114】次に得られた紙基材のキャストコート処理
層上に、表7の断熱層形成用塗工液3を乾燥厚で15g
/m2となるように塗工し乾燥させて断熱層を形成し、
更にその上に表4の染料受容層形成用塗工液を乾燥厚で
4μmとなるように塗工し乾燥させて染料受容層を形成
した。これにより本発明の熱転写受像シートを得た。
【0115】比較例10 表12の紙料3を長網多層抄紙機ではなく、円網多層抄
紙機で4層抄きで抄紙した以外は、実施例10と同様の
操作により、キャストコート処理層が設けられた坪量1
67g/m2、ベック平滑度490秒の紙基材を得た。
【0116】次に得られた紙基材のキャストコート処理
層上に、表3の断熱層形成用塗工液1を乾燥厚で18g
/m2となるように塗工し乾燥させて断熱層を形成し、
更にその上に表4の染料受容層形成用塗工液を乾燥厚で
4μmとなるように塗工し乾燥させて染料受容層を形成
した。これにより、比較のための熱転写受像シートを得
た。
【0117】比較例11 実施例10と同様の操作により、キャストコート処理層
が設けられた坪量167g/m2、ベック平滑度490
秒の紙基材を得た。
【0118】次に、得られた紙基材のキャストコート処
理層上に、発泡後の平均粒径が20μmの中空粒子を含
有する表8の断熱層形成用塗工液4を乾燥厚で18g/
2となるように塗工し、乾燥させて断熱層を形成し、
更にその上に表4の染料受容層形成用塗工液を乾燥厚で
4μmとなるように塗工し乾燥して染料受容層を形成し
た。これにより、比較のための熱転写受像シートを得
た。
【0119】比較例12 実施例10と同様の操作によりキャストコート処理層が
設けられた坪量167g/m2、ベック平滑度490秒
の紙基材を得た。
【0120】次に、得られた紙基材のキャストコート処
理層上に、中空体積率が50%の表9の断熱層形成用塗
工液5を乾燥厚で18g/m2となるように塗工し、乾
燥させて断熱層を形成し、更にその上に表4の染料受容
層形成用塗工液を乾燥厚で4μmとなるように塗工し乾
燥させて染料受容層を形成した。これにより、比較のた
めの熱転写受像シートを得た。
【0121】(評価)実施例10〜13及び比較例10
〜12の各熱転写受像シートの画像品質を実施例1と同
様に評価し、その結果を表17に示した。
【0122】
【表17】熱転写受像シート 熱転写受像シート画像品質 実施例10 白抜け、発色むら認められない/高発色、高品位 実施例1よりも画像がより高品位 実施例11 白抜け、発色むら認められない 実施例10より高光沢、高品位 実施例12 白抜け、発色むら認められない 実施例10より更に高光沢、高品位 実施例13 白抜け、発色むら認められない 実施例10より更に高光沢、高品位 比較例10 白抜け認められない/低発色領域での発色むら発生 実施例10より画像が低品位 比較例11 ピンホール状の白抜け発生 高発色領域での発色むら発生/実施例10より画質が低品位 比較例12 白抜け、発色むら認められない 画像全体が低光沢で実施例1より低品位 実施例10より低発色領域の立ち上がりが遅い(基材が低感度)
【0123】
【発明の効果】本発明の熱転写受像シートは、染料受容
層のクッション性に優れ、高エネルギー印画時の白抜け
の発生がなく、光沢むら、発色むらのない高品位の画像
を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱転写受像シートの断面図である。
【図2】本発明の熱転写受像シートの断面図である。
【図3】本発明の熱転写受像シートの断面図である。
【符号の説明】
1 紙基材 2 断熱層 3 染料受容層 4 カレンダー処理層 5 キャストコート処理層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片山 勝弘 静岡県富士市原田451−1 五條製紙株式 会社内 (72)発明者 新井 光隆 静岡県富士市原田451−1 五條製紙株式 会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルプを主原料とする紙基材上に、少な
    くとも断熱層と更にその上に染料受容層とを設けてなる
    熱転写受像シートにおいて、該紙基材が長網多層抄き原
    紙であり、且つ断熱層が平均粒径5μm以下で体積中空
    率80%以上の中空粒子を含有することを特徴とする熱
    転写受像シート。
  2. 【請求項2】 該紙基材のフォーメーションインデック
    ス値が100以上である請求項1記載の熱転写受像シー
    ト。
  3. 【請求項3】 断熱層側の紙基材の表面のベック平滑度
    が、70秒以上である請求項1又は2記載の熱転写受像
    シート。
  4. 【請求項4】 断熱層側の紙基材の表面にカレンダー処
    理層が設けられている請求項1記載の熱転写受像シー
    ト。
  5. 【請求項5】 断熱層側の紙基材の表面のベック平滑度
    が、300秒以上である請求項4記載の熱転写受像シー
    ト。
  6. 【請求項6】 断熱層側の紙基材の表面にキャストコー
    ト処理層が設けられている請求項1記載の熱転写受像シ
    ート。
  7. 【請求項7】 断熱層側の紙基材の表面のベック平滑度
    が、600秒以上である請求項6記載の熱転写受像シー
    ト。
  8. 【請求項8】 断熱層が、バインダーとしてカルボキシ
    ・メチルセルローズを含有する請求項1〜7のいずれか
    に記載の熱転写受像シート。
  9. 【請求項9】 断熱層が、バインダーとしてポリエチレ
    ンオキシドを含有する請求項1〜7のいずれかに記載の
    熱転写受像シート。
  10. 【請求項10】 断熱層の全固形分中に中空粒子が、1
    0〜80重量%含有されている請求項1〜9のいずれか
    に記載の熱転写受像シート。
  11. 【請求項11】 断熱層の全固形分中に中空粒子が、1
    5〜60重量%含有されている請求項10記載の熱転写
    受像シート。
JP10086063A 1998-03-31 1998-03-31 熱転写受像シート Pending JPH11277917A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10086063A JPH11277917A (ja) 1998-03-31 1998-03-31 熱転写受像シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10086063A JPH11277917A (ja) 1998-03-31 1998-03-31 熱転写受像シート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11277917A true JPH11277917A (ja) 1999-10-12

Family

ID=13876250

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10086063A Pending JPH11277917A (ja) 1998-03-31 1998-03-31 熱転写受像シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11277917A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005335115A (ja) * 2004-05-25 2005-12-08 Konica Minolta Photo Imaging Inc 熱転写受像シートとその製造方法
JP2006043926A (ja) * 2004-07-30 2006-02-16 Fuji Photo Film Co Ltd 画像記録材料用支持体及びその製造方法並びに画像記録材料
JP2006062114A (ja) * 2004-08-25 2006-03-09 Konica Minolta Photo Imaging Inc 熱転写受像シート
WO2006038711A1 (ja) * 2004-10-06 2006-04-13 Oji Paper Co., Ltd. 熱転写受容シート
WO2007064017A1 (en) * 2005-11-30 2007-06-07 Fujifilm Corporation Heat-sensitive transfer image-receiving sheet
JP2010188740A (ja) 2010-05-25 2010-09-02 Dainippon Printing Co Ltd 熱転写受像シート
JP2016068037A (ja) * 2014-09-30 2016-05-09 積水化成品工業株式会社 中空樹脂粒子及びその製造方法
JP2019098647A (ja) * 2017-12-05 2019-06-24 凸版印刷株式会社 昇華転写用受像シート
JP2020006547A (ja) * 2018-07-05 2020-01-16 大王製紙株式会社 昇華型熱転写受像シート及びその製造方法
KR20200135282A (ko) 2018-03-22 2020-12-02 다이니폰 인사츠 가부시키가이샤 열전사 수상 시트

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8198213B2 (en) 2004-05-25 2012-06-12 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Thermal transfer image receiving sheet and production method of the same
JP2005335115A (ja) * 2004-05-25 2005-12-08 Konica Minolta Photo Imaging Inc 熱転写受像シートとその製造方法
US7695762B2 (en) 2004-05-25 2010-04-13 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Thermal transfer image receiving sheet and production method of the same
JP2006043926A (ja) * 2004-07-30 2006-02-16 Fuji Photo Film Co Ltd 画像記録材料用支持体及びその製造方法並びに画像記録材料
JP2006062114A (ja) * 2004-08-25 2006-03-09 Konica Minolta Photo Imaging Inc 熱転写受像シート
WO2006038711A1 (ja) * 2004-10-06 2006-04-13 Oji Paper Co., Ltd. 熱転写受容シート
WO2007064017A1 (en) * 2005-11-30 2007-06-07 Fujifilm Corporation Heat-sensitive transfer image-receiving sheet
JP2007144959A (ja) * 2005-11-30 2007-06-14 Fujifilm Corp 感熱転写受像シート
US8053389B2 (en) 2005-11-30 2011-11-08 Fujifilm Corporation Heat-sensitive transfer image-receiving sheet
JP2010188740A (ja) 2010-05-25 2010-09-02 Dainippon Printing Co Ltd 熱転写受像シート
JP2016068037A (ja) * 2014-09-30 2016-05-09 積水化成品工業株式会社 中空樹脂粒子及びその製造方法
JP2019098647A (ja) * 2017-12-05 2019-06-24 凸版印刷株式会社 昇華転写用受像シート
KR20200135282A (ko) 2018-03-22 2020-12-02 다이니폰 인사츠 가부시키가이샤 열전사 수상 시트
JP2020006547A (ja) * 2018-07-05 2020-01-16 大王製紙株式会社 昇華型熱転写受像シート及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3231245B2 (ja) 光沢層を有する記録媒体
US5541002A (en) Ink jet printing paper
EP0652114B1 (en) Thermal transfer image-receiving sheet
EP0291315B1 (en) Heat-sensitive recording paper
US20040096598A1 (en) Ink-jet recording medium and method for production thereof
US7745374B2 (en) Thermal transfer receiving sheet, production method thereof and image forming method using the sheet
US20080103043A1 (en) Thermal Transfer Receiving Sheet
JPH11277917A (ja) 熱転写受像シート
US5932053A (en) Thermal transfer image-receiving sheet
US5712222A (en) Thermal transfer image-receiving sheet
EP0965461B1 (en) Hot melt ink transfer recording sheet
JP4288315B2 (ja) 熱転写受像シート
JP2000263955A (ja) 熱転写受像シートおよびその製造方法
JP2004009572A (ja) 熱転写受像シート
GB2217866A (en) Thermal transfer image-receiving sheet
US5177053A (en) Thermal transfer image-receiving sheet
JP2930309B2 (ja) 熱転写画像受容シート
JP2000118155A (ja) 熱転写受像シート及びその製造方法
JPH1158993A (ja) 熱転写用受像シート及びその製造方法
JPH11188966A (ja) インクジェット記録シート
JP2006159812A (ja) 熱転写受容シート
JPH06305269A (ja) 熱転写型受像シート
JP3092318B2 (ja) 昇華型熱転写画像受容シート
JPH07164764A (ja) 熱転写画像受容シート
JP2574039B2 (ja) 染料熱転写画像受容シート