JPH11277581A - 合成樹脂製部材の射出成形方法、及び合成樹脂製部材射出成形用金型 - Google Patents

合成樹脂製部材の射出成形方法、及び合成樹脂製部材射出成形用金型

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JPH11277581A
JPH11277581A JP10208198A JP10208198A JPH11277581A JP H11277581 A JPH11277581 A JP H11277581A JP 10208198 A JP10208198 A JP 10208198A JP 10208198 A JP10208198 A JP 10208198A JP H11277581 A JPH11277581 A JP H11277581A
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JP10208198A
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Yoshitaka Shima
嘉誉 島
Shigemi Umezawa
茂美 梅沢
Ko Kobayashi
滉 小林
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Fujinon Corp
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Fuji Photo Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抜き勾配がほぼ零となる形状の合成樹脂製部
材を製造可能な射出成形方法、及び抜き勾配がほぼ零と
なる合成樹脂製部材を射出成形するための金型を提供す
る。 【解決手段】 表面に離型性及び潤滑性の良い離型・潤
滑性皮膜16が形成されたコア金型1を外側金型2と組
合わせ両者の間にキャビティ4を有する金型を構成する
金型設定工程と、次いで金型のキャビティ4内に溶融状
態の合成樹脂材料5を圧入して充填する射出成形工程
と、次いで所定条件となった後、外側金型2を取り外
し、コア金型1に密着している成形品6を引き離した後
に冷却し内視鏡用スコープアダプター7を得る製品取り
出し工程を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂製部材の
射出成形方法、及び合成樹脂製部材射出成形用金型に関
し、特に、金型の抜き勾配がほぼ零となる形状の合成樹
脂製部材を製造するための射出成形方法、及び金型の抜
き勾配がほぼ零となる合成樹脂製部材を射出成形するた
めの金型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、図5に示すように、内視鏡を腹腔
内へ挿入するために、内視鏡用スコープアダプタ35が
用いられている。この内視鏡用スコープアダプタ35
は、挿入口部36とガイド筒部37を有しており、この
ガイド筒部37は被検者に対する侵襲をできるかぎり抑
制するために外径を小さく、かつ内視鏡を挿通するため
の内径をできるかぎり大きくしたものが要求されてい
る。この要求に基づきガイド筒部37は可能なかぎり薄
肉とせざるを得ない。このため、これまでは金属パイプ
素材から機械加工で作製、提供しているのが実状であ
る。しかし、このような機械加工によって製作すること
は材料費、加工費、生産性の面からも得策ではなく、合
成樹脂の射出成形方法で製作することが望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これま
でに知られている合成樹脂の射出成形方法を採用した場
合には、金型から製品を取り外すために所謂「抜き勾
配」が必要となるが、長尺で薄肉の製品においては十分
な抜き勾配を形成することが不可能であった。
【0004】本発明は上記の問題を解決するためになさ
れたものであり、本発明の解決しようとする課題は、金
型の抜き勾配がほぼ零となる形状の合成樹脂製部材を製
造可能な射出成形方法、及び金型の抜き勾配がほぼ零と
なる合成樹脂製部材を射出成形するための金型を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る合成樹脂製部材の射出成形方法は、抜
き勾配がほぼ零となる形状に形成されるとともに表面に
離型性及び潤滑性の良い離型・潤滑性皮膜が形成された
第1金型を、第2金型と組合わせ、前記第1金型と前記
第2金型の間に型空隙を有する射出成形用金型を構成す
る金型設定工程と、次いで前記射出成形用金型の前記型
空隙内に溶融状態の合成樹脂材料を圧入して充填する射
出成形工程と、次いで所定条件となった後、前記第1金
型に密着している合成樹脂製部材を前記第1金型ととも
に前記第2金型から取り外した後、前記第1金型に密着
している合成樹脂製部材を引き離し合成樹脂製部材を得
る製品取り出し工程とを有することを特徴とする。
【0006】上記の合成樹脂製部材の射出成形方法にお
いて、好ましくは、前記第1金型の表面の離型・潤滑性
皮膜は、無電解めっき膜中にフッ素樹脂の微粒子が分散
されることにより形成される。
【0007】また、上記の合成樹脂製部材の射出成形方
法において、好ましくは、前記第1金型は、外径がほぼ
一定な柱状に形成されたコア金型であり、前記第2金型
は、前記コア金型よりも大きな内径の柱状に形成された
空洞を有する外側金型である。
【0008】また、上記の合成樹脂製部材の射出成形方
法において、好ましくは、前記第1金型の外径は、前記
合成樹脂製部材の最終製品としての内径よりも大きな値
に設定される。
【0009】また、本発明に係る合成樹脂製部材射出成
形用金型は、抜き勾配がほぼ零となる形状に形成される
とともに表面に離型性及び潤滑性の良い離型・潤滑性皮
膜が形成されることを特徴とする。
【0010】上記の合成樹脂製部材射出成形用金型にお
いて、好ましくは、前記離型・潤滑性皮膜は、無電解め
っき膜中にフッ素樹脂の微粒子が分散されることにより
形成される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0012】図1は、本発明の一実施形態である内視鏡
用スコープアダプタの射出成形用金型の構成を示す図で
あり、また図2はその射出成形方法の手順を示す図であ
る。
【0013】図1において1は本方法に用いるコア金型
である。このコア金型1は、金属等からなり、内視鏡用
スコープアダプタの内壁形状と相似な形状の凸面を有
し、形成される内視鏡用スコープアダプタの内径よりも
わずかに大きな外径を有している。これは、コア金型1
から成形品を引き抜いた後に、「収縮余裕しろ」を見込
んでいるためである。
【0014】このコア金型1は、挿入口形成用型部1a
と、ガイド筒形成用型部1bからなり、挿入口形成用型
部1aは、鍔状の円盤部に円すい台形状の部分が結合し
た形状となっている。また、ガイド筒形成用型部1b
は、外径がほぼ等しい円柱状に形成されている。従っ
て、抜き勾配はほぼ零となっている(成形品の肉厚を考
慮して可能な範囲で微少なテーパーをつけてもよい)。
【0015】またコア金型を形成する第1材料の熱膨張
率α1と内視鏡用スコープアダプタを形成する第2材料
の熱膨張率α2との間には、所定関係、例えば、α1≦
α2が成立するような条件が設定されている。
【0016】さらに、コア金型1の表面には、離型性及
び潤滑性の良い離型・潤滑性皮膜が形成されている。
【0017】外側金型2は、金属等からなり、内視鏡用
スコープアダプタの外壁形状と相似な形状の凹面を有す
る、上型2a及び下型2bからなり、前記上型2a及び
下型2bを組み合わせて形成される外側金型2の中央部
の空洞は、成形される内視鏡用スコープアダプタの外径
よりもわずかに大きな内径を有している。これは、成形
品が所定値だけ収縮するため、収縮後の寸法が設計値と
なるように、「収縮余裕しろ」を見込んであるためであ
る。
【0018】前記下型2bに前記コア金型1を組み込
み、さらに、前記上型2aを型組みすることにより、射
出成形用金型3が構成される。
【0019】図2(A)、(B)に示すように型組みさ
れた射出成形用金型3は、コア金型1が外側金型2の空
洞内に配置される。この場合、コア金型1と外側金型2
との間には、成形用のキャビティ4が形成される。以上
が、金型設定工程である。
【0020】次に、合成樹脂材料を加熱して溶融させ、
図2(C)に示すように、射出成形用金型3のキャビテ
ィ4内に溶融状態の合成樹脂材料5が圧入されて充填さ
れる。使用する合成樹脂材料は、熱可塑性樹脂のほか、
熱硬化性樹脂でも可能である。以上が、射出成形工程で
ある。
【0021】次に、上記の樹脂充填後、温度が所定温度
(例えば、約150度以下)となったときに図2(D)
に示すように外側金型2を上型2aと下型2bに分離
し、図2(E)に示すように成形品6が密着した状態の
コア金型1を取り出す。
【0022】次に、温度が所定温度(例えば250度前
後)となったときに図2(E)の状態で、成形品6を、
人力又は機械力により、図の右方向へ引張る。従来のコ
ア金型の場合には、抜き勾配がないと、成形品をコア金
型から引き離すことは不可能であるが、本方法では、コ
ア金型1の表面に離型性及び潤滑性の良い離型・潤滑性
皮膜16が形成されているため、図2(F)のようにし
て引き抜くことができる。
【0023】この後、引き抜いた成形品を冷却すること
により、合成樹脂製の内視鏡用スコープアダプタ7を得
ることができる。以上が、製品取り出し工程である。
【0024】次に、上記したコア金型1の表面に形成さ
れる離型・潤滑性皮膜16について説明する。この離型
・潤滑性皮膜16は、無電解ニッケルめっき膜の中に、
ポリ4フッ化エチレン微粒子が分散されて構成されてい
る。
【0025】無電解ニッケルめっき膜は、めっき金属を
ニッケルとした「無電解めっき法」により形成される。
無電解めっき法とは、通常のめっき法のような外部電源
を用いずに、被めっき面にめっき金属を析出させる方法
である。めっき金属を被めっき面に連続的に析出させる
ために、無電解めっき法では、外部電源にかわる電気化
学的メカニズムにより電子e- が供給される。
【0026】無電解めっき法においては、無電解めっき
液内にめっき金属MのイオンMn+(n:1以上の整数)
が存在し、後述する還元剤等から供給される電子e-
より、以下の電気化学的反応 Mn++ne- =M が起こり、被めっき面上にめっき金属Mが析出して膜と
なる。
【0027】無電解めっき法には、電気化学的メカニズ
ムにより電子を供給する「自己触媒めっき法」がある。
【0028】「自己触媒めっき法」は、めっき金属イオ
ンと還元剤を含む無電解めっき液を用いる。この方法で
は、無電解めっき液中のめっき金属イオンが、触媒活性
な表面において、還元剤から供給される電子により還元
析出する。還元剤としては、ホスフィン酸塩やホウ素水
素化合物等が用いられる。
【0029】本実施形態の離型・潤滑性皮膜16は、上
記した無電解ニッケルめっき膜の中に、ポリ4フッ化エ
チレン微粒子が分散されている。このように、無電解ニ
ッケルめっき膜の中にポリ4フッ化エチレン微粒子を分
散させる方法について説明する。
【0030】図3(A)は、図2に示すコア金型1に施
す離型・潤滑性皮膜16の形成の原理を示す概念図であ
る。
【0031】図3(A)に示すように、無電解めっき液
10内には、めっき金属であるニッケル(Ni)のイオ
ン(Ni2+)11と、正に帯電したポリ4フッ化エチレ
ン微粒子12が含まれている。また、無電解めっき液1
0内には、図示はしないが、上記した還元剤が含まれて
いる。また、無電解めっき液10内には、図示はしない
が、被めっき物であるコア金型1の表面でのみ選択的に
ニッケルが連続して析出するように、錯化剤、緩衝剤、
安定剤等が添加される。
【0032】したがって、上記の無電解めっき液10内
に、表面のサビや油等を除去して地肌を露出させたコア
金型1を浸漬すると、還元剤(図示せず)から供給され
る電子e- により、コア金型1の表面においては、以下
の電気化学的反応 Ni2++2e- =Ni が起こる。
【0033】この場合、還元剤にホスフィン酸塩を用い
ると、無電解めっき液10内にはリン(P)を含むホス
フィン酸イオンがあるため、コア金型1の表面には、ニ
ッケルとともにリンも同時に析出し、ニッケル−リン合
金となる。
【0034】また、同様にして、コア金型1の表面にお
いては、正に帯電したポリ4フッ化エチレン微粒子12
にも、電子(e- )が供給される。この電子により、ポ
リ4フッ化エチレン微粒子12の正電荷は電気的に中和
され、コア金型1の表面には、ニッケル(あるいは、ニ
ッケル−リン合金)とともに、ポリ4フッ化エチレン微
粒子14が一緒に析出(共析)する。
【0035】図3(B)は、図2に示すコア金型1の表
面に形成された離型・潤滑性皮膜16の構成を示す概念
図である。
【0036】図3(B)に示すように、上記した無電解
めっき液10内に浸漬されたコア金型1の表面には、無
電解ニッケルめっき膜15の中にポリ4フッ化エチレン
微粒子14が共析した離型・潤滑性皮膜16が形成され
る。
【0037】離型・潤滑性皮膜16内においては、ポリ
4フッ化エチレン微粒子14は、ほぼ均一に分散されて
いる。このポリ4フッ化エチレン微粒子14の径は、1
μm以下である。
【0038】したがって、図2(E)に示した工程で
は、抜き勾配が零であるため、通常の射出成形方法では
コア金型1からの成形品の引き離しが非常に困難かほと
んど不可能となるが、本実施形態の方法では、コア金型
1の表面に離型性及び潤滑性の良い離型・潤滑性皮膜1
6が形成されるので、このような抜き勾配が零の場合で
も合成樹脂を用いる射出成形法が可能となる。
【0039】上記実施形態において、コア金型1は、第
1金型又は合成樹脂製部材射出成形用金型に相当してい
る。また、外側金型2は、第2金型に相当している。ま
た、内視鏡用スコープアダプタ7は、合成樹脂製部材に
相当している。また、キャビティ4は、型空隙に相当し
ている。また、図2(D)に示す成形品6は、合成樹脂
製密着部材に相当している。また、無電解ニッケルめっ
き膜15は、無電解めっき膜に相当している。また、ポ
リ4フッ化エチレン微粒子14は、フッ素樹脂の微粒子
に相当している。
【0040】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明
の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同
一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いか
なるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0041】例えば、上記実施形態においては、合成樹
脂製部材として、抜き勾配が零となる筒状の部材(例え
ば内視鏡用スコープアダプタ7)を例に挙げて説明した
が、本発明はこれには限定されず、他の合成樹脂製部
材、例えば、抜き勾配が零となる形状の合成樹脂製箱状
部材、抜き勾配が零となる形状の合成樹脂製リブ状部
材、抜き勾配が零となる形状の合成樹脂製ボス状部材、
抜き勾配が零となる形状の合成樹脂製格子状部材等であ
ってもよい。
【0042】例えば、図4(A)に示すように、従来の
合成樹脂射出成形方法では、格子状部材21を成形する
場合、格子穴21aや外側面21bには、抜き勾配S/
Hとして1/10程度の傾斜をつける必要があった。し
かし、本発明の合成樹脂製部材射出成形方法を用いれ
ば、抜き勾配は零とすることが可能である。例えば、図
4(B)に示すように、抜き勾配を零とすると、格子状
部材22の格子穴22aの内壁面や外側面22bが直壁
状となるため、従来の格子穴ピッチP1よりも小さな格
子穴ピッチP2でよくなり、全体の部材寸法も、従来の
L1からL2に短縮化される。したがって、本発明によ
り合成樹脂製部材の抜き勾配を零とすることにより、製
品をさらにコンパクト化することが可能となる。
【0043】また、第1型、第2型は、第1型が成形品
を引き離す方の型(成形後の部材が密着する型)であ
り、第2型が第1型に組み合わされる型であれば、どの
ような形状、構成の型であってもよい。
【0044】また、上記実施形態においては、無電解め
っき膜として、無電解ニッケルめっき膜15を例に挙げ
て説明したが、本発明はこれには限定されず、他の金属
をめっき金属とする無電解めっき膜でもよい。
【0045】また、上記実施形態においては、フッ素樹
脂微粒子として、ポリ4フッ化エチレン微粒子14を例
に挙げて説明したが、本発明はこれには限定されず、他
のフッ素樹脂微粒子であってもよい。
【0046】また、上記実施形態においては、図2
(C)に示す射出成形工程の終了後、所定温度となった
場合に、第2金型(例えば外側金型2)を取り外すとと
もに、第1金型(例えばコア金型1)の周囲に密着して
いる合成樹脂製密着部材(例えば成形品6)を引き抜く
製品取り出し工程を行う条件とする例について説明した
が、本発明はこれには限定されず、他の条件、例えば、
射出成形工程の終了後の経過時間が所定時間となること
を製品取り出し工程を行う条件としてもよい。
【0047】尚、本実施形態においては第1金型の表面
に離型・潤滑性皮膜を形成したが、第2金型の表面に同
様の皮膜を形成してもよい。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
表面に離型性及び潤滑性の良い離型・潤滑性皮膜が形成
された第1金型を、第2金型と組合わせ、第1金型と第
2金型の間に型空隙を有する射出成形用金型を構成する
金型設定工程と、次いで射出成形用金型の型空隙内に溶
融状態の合成樹脂材料を圧入して充填する射出成形工程
と、次いで所定条件となった後、第2金型を取り外すと
ともに、第1金型に密着している合成樹脂製密着部材を
引き離した後に冷却し合成樹脂製部材を得る製品取り出
し工程を有するように構成したので、抜き勾配が零とな
る形状の部材であっても、射出成形後に第1金型から引
き離すことができる。したがって、従来のような金属素
材の機械加工による必要がなく、材料費、加工費とも低
減することができる、という利点がある。また、抜き勾
配を零にすることにより、製品をさらにコンパクト化、
高精度化することができる、という利点も有している。
また、金型の表面に離型・潤滑性被膜を形成することに
より射出成形工程において、溶融状態の合成樹脂材料を
圧入して充填する際に、キャビティ内に合成樹脂材料が
回り込みやすく、本実施形態例のような、薄肉の筒状部
材に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である内視鏡用スコープア
ダプタの射出成形用金型の構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態である内視鏡用スコープア
ダプタの射出成形方法の手順を示す図である。
【図3】図1に示すコア金型に施す離型・潤滑性皮膜形
成の原理、及び形成された離型・潤滑性皮膜の構成を示
す概念図である。
【図4】本発明の他の実施形態である合成樹脂射出成形
方法で作製した格子状部材と、通常の合成樹脂射出成形
方法で作製した格子状部材とを比較する断面図である。
【図5】従来の内視鏡用スコープアダプタの構成を示す
図である。
【符号の説明】
1 コア金型 1a 挿入口形成用型部 1b ガイド筒形成用型部 2 外側金型 2a 上型 2b 下型 3 射出成形用金型 4 キャビティ 5 溶融合成樹脂 6 成形品 7 内視鏡用スコープアダプタ 10 無電解めっき液 11 ニッケルイオン 12 帯電したポリ4フッ化エチレン微粒子 13 ニッケル 14 ポリ4フッ化エチレン微粒子 15 無電解ニッケルめっき膜 16 離型・潤滑性皮膜 21 格子状部材 21a 格子穴 21b 外側面 22 格子状部材 22a 格子穴 22b 外側面 35 内視鏡用スコープアダプタ 36 挿入口部 37 ガイド筒部 L1,L2 部材寸法 P1,P2 格子穴ピッチ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抜き勾配がほぼ零となる形状に形成され
    るとともに表面に離型性及び潤滑性の良い離型・潤滑性
    皮膜が形成された第1金型を、第2金型と組合わせ、前
    記第1金型と前記第2金型の間に型空隙を有する射出成
    形用金型を構成する金型設定工程と、 次いで前記射出成形用金型の前記型空隙内に溶融状態の
    合成樹脂材料を圧入して充填する射出成形工程と、 次いで所定条件となった後、前記第1金型に密着してい
    る合成樹脂製部材を前記第1金型とともに前記第2金型
    から取り外した後、前記第1金型に密着している合成樹
    脂製部材を引き離し合成樹脂製部材を得る製品取り出し
    工程とを有することを特徴とする合成樹脂製部材の射出
    成形方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の合成樹脂製部材の射出成
    形方法において、 前記第1金型の表面の離型・潤滑性皮膜は、無電解めっ
    き膜中にフッ素樹脂の微粒子が分散されることにより形
    成されることを特徴とする合成樹脂製部材の射出成形方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の合成樹脂製部材の射出成
    形方法において、 前記第1金型は、外径がほぼ一定な柱状に形成されたコ
    ア金型であり、 前記第2金型は、前記コア金型よりも大きな内径の柱状
    に形成された空洞を有する外側金型であることを特徴と
    する合成樹脂製部材の射出成形方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の合成樹脂製部材の射出成
    形方法において、 前記第1金型の外径は、前記合成樹脂製部材の最終製品
    としての内径よりも大きな値に設定されることを特徴と
    する合成樹脂製部材の射出成形方法。
  5. 【請求項5】 抜き勾配がほぼ零となる形状に形成され
    るとともに表面に離型性及び潤滑性の良い離型・潤滑性
    皮膜が形成されることを特徴とする合成樹脂製部材射出
    成形用金型。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の合成樹脂製部材射出成形
    用金型において、 前記離型・潤滑性皮膜は、無電解めっき膜中にフッ素樹
    脂の微粒子が分散されることにより形成されることを特
    徴とする合成樹脂製部材射出成形用金型。
JP10208198A 1998-03-30 1998-03-30 合成樹脂製部材の射出成形方法、及び合成樹脂製部材射出成形用金型 Pending JPH11277581A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9274557B2 (en) 2013-05-30 2016-03-01 Kabushiki Kaisha Toshiba Stand for electronic device and electronic device

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