JP2801917B2 - 低融点合金中子の製造方法 - Google Patents

低融点合金中子の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は低融点合金中子の製造方法に関し、特に、
短繊維を分散含有させて圧縮強度を高めた低融点合金中
子の製造方法に関するものである。
〔従来技術および解決しようとする課題〕
従来、中空部を有する最終成形品を成形する方法とし
て、中子を成形空所内に位置し、この状態で成形空所内
に成形材料を充填して中子を内臓した一次成形品を成形
し、この後、一次成形品から中子のみを除去して中空部
を有する成形品を得る方法が知られている。
このような成形法に用いられる中子としては、一次成
形品の成形後に所定の温度に加熱することによって溶
融、除去できる低融点合金製のものが多く使用されてい
る。
しかし、低融点合金製の中子は、その材質にもよる
が、常温時の圧縮強度が300〜800Kg/cm2程度であり、融
点温度付近において圧縮強度が常温時の1/3程度に低下
してしまう性質を有しているため、例えば、成形圧力が
800〜1200Kg/cm2程度の射出成型では、中子が変形して
しまうため、中子としての機能を果たせなくなり、精密
な中空部を有する最終成形品を成形することが困難とな
る。
一方、中子の変形を防止するため、低融点合金に繊維
を含有させて圧縮強度を高めた低融点合金中子が市場に
提供されている。しかし、これらの多くは、繊維と低融
点合金との濡れが悪く、また、繊維に対する低融点合金
の比重が大きいため、単純に含有させようとしても繊維
が低融点合金の上層に分離してしまい、低融点合金中に
繊維を均一に分散含有させることが困難となり、所定の
圧縮強度を得ることが困難となる。
この発明は上記のような従来のもののもつ問題点を解
決したものであって、低融点合金と短繊維とが分離する
ことがなく、短繊維を低融点合金中に均一に分散含有さ
せることができて、所定の圧縮強度を得ることができる
低融点合金中子の製造方法を提供することを目的とする
ものである。また、そのような製造方法によって製造さ
れた低融点合金中子を使用することによって、精密な中
空部を有する最終成形品を成形することができるように
することも目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するためにこの発明は、当接離隔可
能に設けられる第1の鋳造型と第2の鋳造型との当接さ
せて両型間で鋳造空所を形成し、該鋳造空所内に耐熱性
の短繊維を空気とともに吹き込んで充填し、この後、溶
融した低融点合金を前記鋳造空所内に充填し、次いで、
前記第1及び第2の鋳造型を前記低融点合金の融点温度
以下に冷却する手段を採用したものである。
〔作用〕
この発明は上記のような手段を採用したことにより、
第1の鋳造型と第2の鋳造型との当接時に両型間で形成
される鋳造空所内に短繊維を空気とともに吹き込んで充
填し、この後、溶融した低融点合金を鋳造空所内に充填
して、第1の鋳造型及び第2の鋳造型を低融点合金の融
点温度以下に冷却することで、短繊維を分散含有した低
融点合金中子を成形することができる。
〔実施例〕
以下、図面に示すこの発明の実施例について説明す
る。
第1図〜第4図には、この発明による低融点合金中子
の製造方法の一実施例が示されていて、第1図はこの発
明による低融点合金中子の製造方法によって製造された
低融点合金中子の一例を示す説明図、第2図は低融点合
金中子の他の例を示す説明図、第3図及び第4図はこの
発明による低融点合金中子の製造方法に使用する鋳造型
の一例を示す説明図である。
すなわち、この低融点合金中子の製造方法は、低融点
合金2中の耐熱性の短繊維3を分散含有した低融点合金
中子1の製造方法であって、低融点合金2中に耐熱性の
短繊維3を一定の方向に配向して分散含有した低融点合
金中子1(第1図(a)(b)参照)、低融点合金2中
に耐熱性の短繊維3をランダムに分散含有した低融点合
金中子1(第2図(a)(b)参照)を製造することが
できるものである。
低融点合金中子1における耐熱性の短繊維3の低融点
合金2に対する割合は特に限定されるものではないが、
低融点合金2中に短繊維3を10〜60容量%の範囲で分散
含有することが好ましい。
短繊維3が10容量%以下の場合には、短繊維3と低融
点合金2との濡れが悪く、かつ比重差があるため、鋳造
時に低融点合金2中に短繊維3が均一に分散しにくく、
中子の圧縮強度を大きするのに不十分となりやすいから
である。また、60%以上の場合には、分散含有させるこ
とが困難となるからである。
低融点合金2としては、70〜250℃の融点を有する錫
(Sn)、ビスマス(Bi)、鉛(Pb)、カドミウム(C
d)、亜鉛(Zn)及びアンチモン(Sb)のグループから
選ばれる2〜4つの金属元素を含む合金が好ましい。
例えば、(1)Bi/Pb/Sn/Cd=50/26.7/13.3/10(融点
70℃)、(2)Bi/Pb/Cd=51.65/40.20/8.15(融点91.5
℃)、(3)Bi/Sn=57/43(融点138.5℃)、(4)Pb/
Sn=38.1/61.9(融点183℃)、(5)Sn/Zn=91/9(融
点199℃)、(6)Pb/Sb=87.5/12.5(融点247℃)等が
挙げられる。
耐熱性の短繊維3としては、低融点合金2の融点より
80℃以上高い温度に晒されても劣化しないものであっ
て、その繊維の長さが1μm〜10mm、径が0.1μm〜50
μmの範囲のものが好ましい。材質は特に制限ないが、
例えば、炭素繊維、Eガラス繊維、アルミナ繊維、炭化
ケイ素ウィスカ等の無機質繊維、アラミド繊維、ナイロ
ン繊維等の有機繊維、ステンレス繊維、銅繊維等の低融
点合金2と合金をつくらない金属繊維等が挙げられる。
低融点合金中子1の製造方法に用いる鋳造型は、第3
図及び第4図に示すように、第1の鋳造型11と、第1の
鍛造型11に対して当接離隔可能に設けられる第2の鋳造
型12とからなり、両型11、12の当接時に、両型11、12間
で鋳造空所13が形成されるようになっている。
第1の鋳造型11には、溶融した低融点合金2の鋳造空
所13に導く管路を加熱するヒーティングホース14が埋設
されるとともに、耐熱性の短繊維3を投入するホッパー
15が設けられた空気導入管路16が形成されている。両型
11、12の分割面には空気抜き孔17が形成されている。
上記のような構成の鋳造型を用いて低融点合金中子1
を製造するには、まず、第1の鋳造型11と第2の鋳造型
12の型締めした状態で、ホッパー15に耐熱性の短繊維3
を入れ、空気導入管路16に加熱した圧縮空気を送り、両
型11、12間の鋳造空所13内に耐熱性の短繊維3を空気と
ともに吹き込み充填する。
そして、短繊維3を鋳造空所13内に充填した後、空気
導入管路16を閉じ、ヒーティングホース14から予め融点
より5〜80℃高い温度に溶融した低融点合金2を鋳造空
所13内に充填する。このとき、空気抜き孔17から流出し
た低融点合金2は固化し、空気抜き孔17を塞ぐことにな
る。
そして、低融点合金2を充填した後、第1及び第2の
鋳造型11、12を低融点合金2の融点温度以下に冷却し、
両型11、12を開き、突出しピン18によって低融点合金中
子1を鋳造空所13から取り出し、バリを除去し、このよ
うにして、低融点合金中子1を得ることができるもので
ある。
そして、耐熱性の短繊維3を空気とともに吹き込む際
に、空気流量を少なくした場合には、短繊維3が鋳造空
所13内にランダムに充填され、空気流量を多くした場合
には、鋳造空所13内に空気の流れ方向に短繊維3が配向
して充填される。したがって、圧縮強度をより大きくす
るためには後者の方が好ましい。
また、第1及び第2の鋳造型11、12は、鋳造前に予め
低融点合金2の融点より5〜50℃低い温度に加熱してお
くことが好ましく、鋳造後の両型11、12の冷却温度は、
低融点合金2の融点より3℃以上低いことが好ましい。
上記のようにして鋳造された低融点合金中子1にあっ
ては、耐熱性の短繊維3が低融点合金2中にほぼ均一に
分散含有されるので、低融点合金単体からなる中子に比
較して、例えば、ガラス繊維を30容積%添加した低融点
合金中子1では2倍以上の圧縮強度を示すことになる。
また、合金の融点温度近くにおいても、常温に対する圧
縮強度の低下は約1/2程度と合金単体のものに対して大
幅に改良される。
上記のように製造された低融点合金中子1は、圧縮成
形、射出成形、トランスファー成形等の成形型の中子と
して用いられ、精密な中空部を有する最終成形品を成形
することができる。
以下、この発明による低融点合金中子の製造方法によ
って製造された低融点合金中子を用いて中空部を有する
成形品を成形する一例について説明する。
まず、中子を内臓した一次成形品を成形する成形型の
成形空所内の所定の位置に低融点合金中子1を位置した
後、樹脂等の成形材料を成形空所内に充填し、所定時間
成形した後成形型から成形品を取り出し、低融点合金中
子1を内臓した一次成形品を得る。
次に、低融点合金中子1を内臓した一次成形品を低融
点合金2の融点温度以上で、一次成形品が熱変形する温
度以下の温度に空気浴、液体浴、高周波誘導加熱等の手
段によって加熱し、低融点合金中子1から低融点合金2
を溶融除去する。
次に、低融点合金2が溶融した後の中空部内に残って
いる耐熱性の短繊維3を高圧ガス、ブラシ等によって除
去し、最終成形品を得る。
上記の工程で除去される低融点合金2と短繊維3は、
低融点合金2の融点温度以上に加熱した槽中に入れる
と、短繊維3と溶解した低融点合金2とが分離して短繊
維3が上方に浮き、低融点合金2は下に沈み、低融点合
金2は槽の下側から、短繊維3は槽の上側からそれぞれ
容易に回収することができる。
低融点合金中子1は、射出成形、圧縮成形、トランス
ファー成形等いずれの成形方法においても適用できる。
低融点合金中子1を用いて成形できる成形材料として
は、低融点合金2の融点温度付近においても熱劣化、熱
変形しない各種の樹脂材料を用いることができる。例え
ば、熱可塑性樹脂としては、ナイロン6、ナイロン6,
6、ナイロン4,6、ナイロン11、ナイロン12等のポリアミ
ド樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレン
サルファイド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカ
ーボネート、ポリアセタール等の各合成樹脂が挙げられ
る。熱硬化性樹脂としては、フェノール、不飽和ポリエ
ステル、シリコン、エポキシ、尿素等の各合成樹脂が挙
げられる。
〔発明の効果〕
この発明は前記のように構成したことにより、低融点
合金中に短繊維を分離しないように、かつ、均一に分散
含有させることができることになるので、圧縮強度の高
い低融点合金中子を製造することができることになる。
そして、このような低融点合金中子を使用して中空部を
有する成形品を成形することにより、成形圧力によって
低融点合金中子が変形することがなくなるので、成形後
に低融点合金を溶解、除去することによって、精密な中
空部を有する成形品を成形することができることにな
る。さらに、低融点合金を溶融することによって、低融
点合金と短繊維とを分離回収できるので、それらを再使
用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図はこの発明による低融点合金中子の製造
方法の一実施例を示し、第1図(a)(b)は低融点合
金中子の製造方法によって製造された低融点合金中子の
一例を示す説明図、第2図(a)(b)は低融点合金の
他の例を示す説明図、第3図及び第4図は低融点合金中
子の製造方法に使用する鋳造型の一例を示す説明図であ
る。 1……低融点合金中子 2……低融点合金 3……短繊維 11……第1の鋳造型 12……第2の鋳造型 13……鋳造空所 14……ヒーティングホース 15……ホッパー 16……空気導入管路 17……空気抜き孔 18……突出しピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−271736(JP,A) 特公 昭52−27092(JP,B2) 「図解鋳物用語辞典」第2版 日本鋳 物協会編(1990−10−5)日刊工業新聞 社 135,220P 「金属基複合材料を知る事典」日本複 合材料学会出版委員会編(1986−6− 15)株式会社アグネ発行 68−73P (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22C 9/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】当該離隔可能に設けられる第1の鋳造型と
    第2の鋳造型とを当接させて両型間で鋳造空所を形成
    し、該鋳造空所内に耐熱性の短繊維を空気とともに吹き
    込んで充填し、この後、溶融した低融点合金を前記鋳造
    空所内に充填し、次いで、前記第1及び第2の鋳造型を
    前記低融点合金の融点温度以下に冷却することを特徴と
    する低融点合金中子の製造方法。
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Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
「図解鋳物用語辞典」第2版 日本鋳物協会編(1990−10−5)日刊工業新聞社 135,220P
「金属基複合材料を知る事典」日本複合材料学会出版委員会編(1986−6−15)株式会社アグネ発行 68−73P

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