JPH11277041A - 廃棄物処理装置およびメタン発酵処理の前処理装置 - Google Patents

廃棄物処理装置およびメタン発酵処理の前処理装置

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JPH11277041A
JPH11277041A JP8612098A JP8612098A JPH11277041A JP H11277041 A JPH11277041 A JP H11277041A JP 8612098 A JP8612098 A JP 8612098A JP 8612098 A JP8612098 A JP 8612098A JP H11277041 A JPH11277041 A JP H11277041A
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JP
Japan
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waste
storage tank
methane fermentation
impurities
crushed
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Application number
JP8612098A
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English (en)
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Masaaki Ichinose
正秋 一瀬
Hidemasa Kobayashi
英正 小林
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Ataka Construction and Engineering Co Ltd
Original Assignee
Ataka Construction and Engineering Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/30Fuel from waste, e.g. synthetic alcohol or diesel

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  • Treatment Of Sludge (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 夾雑物を密閉かつ簡単な構成で効率よく除去
でき、貯留する廃棄物にスカムが発生することを抑制で
きるメタン発酵処理の前処理装置を提供する。 【解決手段】 生ゴミや屎尿系汚泥などの有機物を含有
する廃棄物を二軸式破砕機1にて2cm〜4cmに破砕す
る。ビニル物などの軽量の夾雑物は紐状に破砕する。破
砕した廃棄物を破砕寸法より目幅の広いトロンメル2に
投入し、軽量の夾雑物と破砕物とに分離する。破砕物を
略円筒状の調質槽4にて加温しつつ攪拌混合してスラリ
状の調質物24に調質する。調質物24に浸漬する先端側の
掻き揚げ翼30に掻き揚げ棒を突設したスクリューコンベ
ア25を軸方向を外面接線方向に導出して取り付ける。調
質槽4の底部のスクリーン10にて貯槽37に移送する夾雑
物とメタン発酵処理工程に移送する分離液とに固液分離
する。スカムに起因する軽量の夾雑物を効率よく密閉状
態でスクリューコンベア25にて容易に分離除去できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、夾雑物が混入され
た有機性の廃棄物を貯留する貯留槽を備えた廃棄物処理
装置およびメタン発酵処理の前処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】生ゴミや屎尿、下水汚泥、浄化槽汚泥な
どの有機性の廃棄物をメタン発酵処理する際には、あら
かじめスクリーンなどにて夾雑物を除去しているが、除
去しきれずに残留する夾雑物が核となり、メタン発酵の
際やメタン発酵のために調質する際などにスカムが発生
し、メタン発酵や調質を阻害する。
【0003】そこで、従来において、スカムの発生を抑
制するために、例えばビニル袋などに入った生ゴミは破
袋機でビニル袋を破り、除袋機で破いたビニル袋を取り
除く。この後、カッタやハンマミルなどにて生ゴミを粉
砕し、ドラムスクリーンやトロンメルなどにて除袋にて
除去できずに残留するビニル片やスチロールトレイ片な
どの重量の軽い夾雑物と野菜屑などの重量の重い生ゴミ
などとを分離する。そして、夾雑物を除去した生ゴミな
どの有機性の廃棄物を調質槽にて適宜水を添加して攪拌
混合によりさらに裁断して調質し、この調質した廃棄物
をメタン発酵処理している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、破袋や
除袋し、粉砕後にさらに夾雑物を除去する複雑な構成
で、装置が大型となるとともに、処理する生ゴミなどの
性状などにより夾雑物の除去が不十分で、メタン発酵処
理の際に細かく裁断されたビニルなどの軽量な夾雑物を
核としてスカムが発生し、効率よくメタン発酵処理でき
ない。
【0005】そこで、発生するスカムを回転あるいは往
復移動するスクリーンやスクレーバにより掻き取る構成
が知られている。しかしながら、これらスカムを掻き取
る構成は、廃棄物から生じる異臭が外部に漏れ出ないよ
うに密閉構造とすることが困難で、密閉構造とすると大
型化するとともに、掻き取ったスカムには多量に水分を
含有するので、別途脱水装置を設ける必要があり、装置
の複雑・大型化を招く問題がある。
【0006】本発明は、上記問題点に鑑み、夾雑物を密
閉かつ簡単な構成で効率よく除去でき、貯留する廃棄物
にスカムが発生することを抑制できる廃棄物処理装置お
よびメタン発酵処理の前処理装置を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の廃棄物処
理装置は、夾雑物が混入され固形物濃度が15%以下の
流動性を有した有機性の廃棄物を貯留する貯留槽と、こ
の貯留槽の側壁に取り付けられ先端部が前記廃棄物中に
浸漬するスクリューコンベアとを具備したものである。
【0008】そして、貯留槽に貯留し固形物濃度が15
%以下の流動性を有した有機性の廃棄物に混入する夾雑
物を、貯留槽の側壁に取り付けられ先端部が廃棄物中に
浸漬し密閉構造が容易に形成できるスクリューコンベア
にて、スカムの発生に起因する特にビニルやプラスチッ
クなどの軽量の夾雑物を脱水しつつ除去するので、密閉
構造が容易に得られ簡単な構造で夾雑物の除去が容易
で、スカムの発生を抑制するとともに、脱水しつつ除去
するので廃棄物中の有機物を外部に排出することなく、
廃棄物の別途処理の効率が向上する。
【0009】請求項2記載の廃棄物処理装置は、請求項
1記載の廃棄物処理装置において、スクリューコンベア
は、回転する軸体と、この軸体の外周面に螺旋状に設け
られた掻き揚げ翼と、この掻き揚げ翼の廃棄物中に浸漬
する先端側の先端縁に径方向に突設された略棒状の掻き
揚げ棒とを備えたものである。
【0010】そして、スクリューコンベアとして、回転
する軸体の外周面に螺旋状に設けた掻き揚げ翼の廃棄物
中に浸漬する先端側の先端縁に径方向に突出する略棒状
の掻き揚げ棒を設けたため、スカムの発生に起因する特
にビニルやプラスチックなどの軽量の夾雑物が、掻き揚
げ棒にて引っ掛けられるように掻き取られるので、夾雑
物の回収率が向上する。
【0011】請求項3記載の廃棄物処理装置は、夾雑物
が混入され流動性を有した有機性の廃棄物を貯留する貯
留槽と、この貯留槽の側壁に先端部が前記廃棄物中に浸
漬して取り付けられ、回転する軸体の外周面に螺旋状に
設けた掻き揚げ翼の前記廃棄物中に浸漬する部分の先端
縁に径方向に略棒状の掻き揚げ棒を突設したスクリュー
コンベアとを具備したものである。
【0012】そして、貯留槽に貯留し流動性を有した有
機性の廃棄物に混入する夾雑物を、貯留槽の側壁に取り
付けられ先端部が廃棄物中に浸漬し密閉構造が容易に形
成できるスクリューコンベアの回転する軸体の外周面に
螺旋状に設けた掻き揚げ翼の廃棄物中に浸漬する先端側
の先端縁に径方向に突出する略棒状の掻き揚げ棒にて、
スカムの発生に起因する特にビニルやプラスチックなど
の軽量の夾雑物を引っ掛けるように掻き取って脱水しつ
つ除去するので、密閉構造が容易に得られ簡単な構造で
夾雑物の除去が容易で、スカムの発生を抑制するととも
に、脱水しつつ除去するので廃棄物中の有機物を外部に
排出することなく、廃棄物の別途処理の効率が向上す
る。
【0013】請求項4記載の廃棄物処理装置は、請求項
1ないし3いずれか一記載の廃棄物処理装置において、
貯留槽は、略円筒状に形成され、スクリューコンベア
は、軸方向が前記貯留槽の外周接線方向に沿って取り付
けられたものである。
【0014】そして、略円筒形に形成した貯留槽の外周
接線方向に軸方向を沿ってスクリューコンベアを取り付
けるため、例えばスクリューコンベアの導出する方向に
攪拌混合する攪拌手段を設けたり、導出する方向に廃棄
物を貯留槽内に投入するなど、貯留する廃棄物をスクリ
ューコンベアが導出する方向に流動する外力が加わるこ
とにより、夾雑物の回収率が向上する。
【0015】請求項5記載の廃棄物処理装置は、夾雑物
が混入され流動性を有した有機性の廃棄物を貯留する略
円筒状の貯留槽と、この貯留槽の側壁に先端部が前記廃
棄物中に浸漬するとともに軸方向が前記貯留槽の外周接
線方向に沿って取り付けられたスクリューコンベアとを
具備したものである。
【0016】そして、略円筒形に形成された貯留槽に貯
留し流動性を有した有機性の廃棄物に混入する夾雑物
を、貯留槽の側壁に軸方向が貯留槽の外周接線方向に沿
って取り付けた密閉構造が容易に形成できるスクリュー
コンベアにて、スカムの発生に起因する特にビニルやプ
ラスチックなどの軽量の夾雑物を脱水しつつ除去するの
で、密閉構造が容易に得られ簡単な構造で夾雑物の除去
が容易で、スカムの発生を抑制するとともに、脱水しつ
つ除去するので廃棄物中の有機物を外部に排出すること
なく、廃棄物の別途処理の効率が向上する。
【0017】請求項6記載のメタン発酵処理の前処理装
置は、有機性の廃棄物を破砕する破砕手段と、この破砕
手段にて破砕された前記廃棄物を貯留する請求項1ない
し5いずれか一記載の廃棄物処理装置と、この廃棄物処
理装置に設けられ前記貯留する廃棄物を攪拌混合する攪
拌手段と、前記廃棄物処理装置にて攪拌混合された前記
廃棄物から夾雑物を分離除去しメタン発酵処理するため
の分離液を分集する固液分離手段とを具備したものであ
る。
【0018】そして、密閉構造が容易に得られ簡単な構
造で夾雑物の除去が容易で、スカムの発生を抑制すると
ともに、破砕手段にて破砕した有機性の廃棄物を、脱水
しつつ除去するので廃棄物中の有機物を外部に排出する
ことなく、廃棄物の別途処理の効率が向上する請求項1
ないし5いずれか一記載の廃棄物処理装置にて、攪拌手
段にて攪拌混合して夾雑物の固形分を裁断しつつスカム
の発生に起因する特にビニルやプラスチックなどの軽量
の夾雑物を脱水しつつ除去した後、固液分離手段にて廃
棄物から特に残留する軽量の夾雑物や重量の重い夾雑物
を分離除去してメタン発酵処理するための分離液を分集
するため、夾雑物がほとんど除去されているのでメタン
発酵処理の際のスカムの発生を抑制する。
【0019】請求項7記載のメタン発酵処理の前処理装
置は、請求項6記載のメタン発酵処理の前処理装置にお
いて、攪拌手段は、貯留槽の上部に設けられ下端側が廃
棄物中に浸漬する垂下型スクリュー攪拌装置を備えたも
のである。
【0020】そして、貯留槽に貯留する廃棄物を貯留槽
の上部に設けた下端側が廃棄物中に浸漬する垂下型スク
リュー攪拌装置にて攪拌混合するため、例えば後処理に
メタン発酵処理するためにスラリ状に廃棄物を攪拌して
調質する場合において、廃棄物中の夾雑物が攪拌手段に
絡み付いて攪拌効率が低下することによる調質作業効率
の低下を防止する。
【0021】請求項8記載のメタン発酵処理の前処理装
置は、請求項6または7記載のメタン発酵処理の前処理
装置において、攪拌手段は、貯留槽の底部に設けられパ
ルパ式攪拌装置を備えたものである。
【0022】そして、貯留槽に貯留する廃棄物を貯留槽
の底部に設けたパルパ式攪拌装置にて夾雑物を揉み込む
ように攪拌混合するため、例えば後処理にメタン発酵処
理するためにスラリ状に廃棄物を攪拌して調質する場合
において、廃棄物中の夾雑物が攪拌手段に絡み付いて攪
拌効率が低下することによる調質作業効率の低下を防止
しつつ効率よく攪拌攪拌できる。
【0023】請求項9記載のメタン発酵処理の前処理装
置は、請求項8記載のメタン発酵処理の前処理装置にお
いて、パルパ式攪拌装置は、スクリューコンベアが貯留
槽から導出する方向に向けて回転するものである。
【0024】そして、パルパ式攪拌装置の回転方向をス
クリューコンベアが貯留槽から導出する方向にするた
め、貯留槽内に貯留する廃棄物がスクリューコンベアが
導出する方向に流動する状態となり、廃棄物中の夾雑物
が効率よくスクリューコンベアにて除去され、夾雑物の
除去効率が向上する。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明のメタン発酵処理の
前処理装置の実施の一形態の構成を図面を参照して説明
する。
【0026】図6において、1は破砕手段としての二軸
式破砕機で、この二軸式破砕機1は、有機性の廃棄物、
すなわち、生ゴミなどの厨芥廃棄物、屎尿や浄化槽汚泥
などの屎尿系排水、食品加工汚泥などの有機性の産業廃
棄物、集落排水、下水汚泥、家畜糞尿などの有機物を含
有する廃棄物を破砕するもので、図示しない外周面に所
定のピッチ、例えば2cm〜4cmのピッチで一体に複数設
けた破砕刃を軸方向で重ね合わさるように一対の回転軸
を有している。なお、二軸間の距離は、1.5cm以上
7.0cm以下となるように設定する。すなわち、二軸間
の距離が1.5cmより幅狭の場合、ビニル物やプラスチ
ック物などの軽量の夾雑物と生ゴミである野菜屑などの
有機物との形状が近似し、後工程での夾雑物と廃棄物と
の固液分離性が低下し、処理効率が低下する。また、二
軸間の距離が7.0cmより幅広の場合、根菜類などの有
機性の廃棄物の破砕状態が不十分となり、後工程での調
質性が低下するため、二軸間の距離を1.5cm以上7.
0cm以下に設定する。
【0027】そして、二軸式破砕機1は、廃棄物を破砕
することにより、有機物は2cm〜4cm程度に破砕し、ビ
ニル物やプラスチック物などの軽量の夾雑物はこれより
若干大きな紐状に破砕する。
【0028】また、この二軸式破砕機1には、夾雑物除
去手段としてのトロンメル2が接続されている。このト
ロンメル2は、内周側に二軸式破砕機1にて破砕された
廃棄物が投入される略円筒状で、例えば二軸式破砕機の
破砕の際のピッチ寸法である目幅寸法より若干大きい2
cm〜8cmの目幅寸法で図示しない通孔が複数設けられて
いる。さらに、トロンメル2は、軸方向が水平方向に対
して約2°〜10°傾いて配設されている。そして、ト
ロンメル2は、破砕された廃棄物を、通孔を通過できな
いスチロールトレイ片やプラスチック片、ビニル片など
の重量が軽い紐状に破砕された夾雑物と、通孔を通過す
る破砕された野菜屑などの重量が重い破砕物とに分離す
る。
【0029】なお、トロンメル2の目幅寸法が2cmより
小さいと、粉砕された廃棄物のほとんどが夾雑物として
排出され、後工程でメタン発酵処理するための有機物が
得られなくなる。また、目幅寸法が8cmより大きくなる
と、紐状となったビニル片などの軽量の夾雑物まで通孔
を通過して、夾雑物を分離除去除去できなくなるため、
目幅寸法を2cm〜8cmに設定する。さらに、傾きが2°
より小さいと、順次投入された破砕された廃棄物がトロ
ンメル2の内周側を移動できなくなり、夾雑物と破砕物
とに分離できなくなる。また、傾きが10°より大きい
と、傾斜が急となり、内周側に投入された廃棄物が直ち
に通過して、夾雑物と破砕物とほとんど分離できずに夾
雑物として排出されるため、傾きを2°〜10°に設定
する。
【0030】そして、トロンメル2は、略円筒状で内周
面に突出する部材がない簡単な構成であるため、内周側
を透過する破砕物が突出する部材に引っ掛かり、通孔が
閉塞されて夾雑物と破砕物との分離性が低下したり、内
周側の通過性が損なわれて処理効率が低下するなどを防
止できるとともに、引っ掛かった破砕物による悪臭の発
生や蛆などの害虫の発生を抑制できる。
【0031】さらに、トロンメル2には、調質手段とし
ての貯留槽である調質槽4が接続されている。そして、
この調質槽4は、図1ないし図4に示すように、略円筒
状の胴部5の下端縁に下方に向けて縮径する沈殿部6を
有した略円筒状に形成されている。そして、この調質槽
4の上面略中央にはトロンメル2からの破砕物を投入す
る図示しない投入口が開口形成されているとともに、調
質槽4の沈殿部6の底面には排出口8が開口形成されて
いる。
【0032】また、調質槽4の沈殿部6の底部には、排
出口8を上方から覆うように閉塞する固液分離手段とし
てのスクリーン10を設けている。なお、このスクリーン
10は、直径が略5mm以上20mm以下、好ましくは10mm
以上15mm以下の略円形の挿通孔11が略環状に位置して
複数開口形成されたパンチングメタル状に形成されてい
る。
【0033】さらに、調質槽4には、攪拌手段としての
例えば0.8kw/m3 の攪拌能力を有し攪拌抵抗が大き
い場合でも容易に攪拌できる垂下型スクリュー攪拌装置
13が3基吊り下げ支持されている。これら垂下型スクリ
ュー攪拌装置13,13は、調質槽4の上部に配設された駆
動モータ14の出力軸15に連結され外周面に螺旋状に攪拌
翼16を有した回転軸17が軸方向を上下方向に沿って回転
自在に軸支されて配設されている。また、調質槽4に
は、沈殿部6の底部の略中央に攪拌手段としての例えば
4.8kw/m3 の攪拌能力を有し攪拌抵抗が大きい場合
でも容易に攪拌できるパルパ式攪拌装置であるパルパ型
スクリュー攪拌装置20が1基設けられている。このパル
パ型スクリュー攪拌装置20は、調質槽4の底部下方に配
設された駆動モータ14の出力軸15に連結され、外周面に
螺旋状に攪拌翼16を有した略円錐形状の回転体21が軸方
向を上下方向に沿って回転自在に軸支されて配設されて
いる。
【0034】また、パルパ型スクリュー攪拌装置20に
は、回転体21の下端縁に径方向に放射状にスクリーンの
挿通孔11の対向するように複数突設され、スクリーン10
の挿通孔11を通過できずにスクリーン10上に固液分離さ
れて貯留する特に重量の重いガラス片や金属片などの夾
雑物を掻き寄せるスクレーパ23が設けられている。
【0035】さらに、調質槽4には、投入口から投入さ
れた破砕物を加温する図示しない加温手段が設けられて
いる。なお、この加温手段は、設けなくてもよいが、調
質の際に酸発酵を進行させて後工程でのメタン発酵処理
の効率を向上させるために設けるとよい。
【0036】また、調質槽4には、投入された破砕物の
含水率が85%〜90%程度、総固形物濃度(TS濃
度)として8%〜15%程度となるように水分を適宜添
加する図示しない水分供給手段が設けられている。そし
て、投入された破砕物は、水分を適宜添加され、加温し
つつ攪拌混合されて、例えば1〜15時間加温しつつ攪
拌混合され、加温により酸発酵が若干進行し、攪拌によ
り破砕物が裁断され、スラリ状の夾雑物が混入された有
機性の廃棄物としての調質物24に調質される。この液状
となった調質物は、ガラス片や金属片などの重量のある
夾雑物は底部の沈殿部に沈殿し、トロンメルにて除去さ
れずに残留するビニル物やプラスチック物などの軽量の
夾雑物は水面上に浮上し、野菜屑などの有機物は液状部
分に浮遊あるいは一部溶解した状態となる。
【0037】なお、総固形物濃度として8%より少ない
場合には薄まった状態となって後工程でのメタン発酵処
理の効率が低下し、15%より多い場合には混入するビ
ニル物やプラスチック物などの軽量な夾雑物が水面近傍
に浮上しなくなり、後述するスクリューコンベア25にて
掻き揚げ回収する効率が低下するため、総固形物濃度
(TS濃度)として8%以上15%以下にする。
【0038】また、調質槽4には、スクリューコンベア
25が取り付けられている。このスクリューコンベア25
は、調質槽4の側面に軸方向が外面接線方向でかつパル
パ型スクリュー攪拌装置20の回転方向に向けて取り付け
られた略円筒状の筒部26と、この筒部26内に同軸上に回
転自在に軸支され一端側が筒部26の端部に取り付けられ
た駆動モータ14の出力軸にチェーンなどの無端ベルト27
を介して回転される歯車28が設けられ、他端側が調質槽
4内に突出して調質槽4内に貯留する調質物24に浸漬す
る軸体29と、この軸体29の外周面に螺旋状に設けられた
掻き揚げ翼30と、この掻き揚げ翼30の調質物24に浸漬す
る部分の先端部に図5に示すような径方向に沿って突出
する略棒状の掻き揚げ棒31とを有している。
【0039】そして、このスクリューコンベア25は、軸
方向が水平方向に対して30°以上45°以下となるよ
うに配設されている。なお、メタン発酵処理を対象とす
るような有機物の含有量が非常に高く夾雑物を混入する
調質物24などの廃棄物では、軸方向が水平方向に対して
30°より小さい角度で傾けて取り付けると、特にビニ
ル物やプラスチック物などの軽量の夾雑物を掻き揚げ翼
30にて掻き揚げられなくなり、夾雑物の回収率が低下す
るとともに、夾雑物の脱水効率が低下して夾雑物ととも
に有機物が排出され、夾雑物を別途処理する際に悪臭を
生じたり蛆虫などの害虫が発生し、処理が煩雑となると
ともに、有機物の処理効率が低下する。また、軸方向が
水平方向に対して45°より大きい角度で傾きが急な状
態に取り付けると、特にビニル物やプラスチック物など
の軽量の夾雑物を掻き揚げ翼にて掻き揚げられなくな
り、夾雑物の回収率が低下する。このため、軸方向が水
平方向に対して30°以上45°以下に設定する。
【0040】また、調質槽4の底部には、排出口8に接
続されスクリーン10の挿通孔11を挿通した調質物24が排
出口8を介して調質槽4外に排出させ、後工程のメタン
発酵処理に移送する移送管32が接続されている。
【0041】さらに、調質槽4の底部には、斜め下方に
向けて開口しパルパ型スクリュー攪拌装置20のスクレー
パ23,23により掻き寄せられた夾雑物を排出する夾雑物
排出口35が設けられ、この夾雑物排出口35には夾雑物を
自重による落下にて移送する夾雑物移送管36が接続され
ている。なお、この夾雑物移送管36も、スクリューコン
ベア25と同様に、外周接線方向に沿ってかつパルパ型ス
クリュー攪拌装置20の回転方向に向けて導出するように
設けられている。
【0042】そして、夾雑物移送管36の下端である下流
側の端部には、夾雑物が貯留される貯槽37が接続されて
いる。また、貯槽37には、内部に貯留された夾雑物に水
を添加して洗浄する図示しない洗浄手段としての水噴出
管が接続されている。さらに、貯槽37には、この貯槽37
内を調質槽4の上部に連通させ、調質槽4内から貯槽37
内に夾雑物が自然落下するように調質槽4内と貯槽37と
の内圧を略同一に連通させてガス抜きさせる図示しない
ガス抜き部が設けられている。なお、このガス抜き部を
設けなくても夾雑物は自然落下する。そして、貯槽37に
て洗浄された夾雑物は別途処理され、洗浄排液は調質槽
4から排出口8を介して排出される調質物から夾雑物が
分離除去された分離液とともに後工程のメタン発酵処理
工程で処理される。
【0043】次に、上記実施の形態の動作を説明する。
【0044】廃棄物は、二軸式破砕機1にて約2cm〜4
cm程度まで破砕される。なお、廃棄物中の野菜屑などの
有機物は2cm〜4cm程度に破砕され、ビニル物やプラス
チック物などの軽量の夾雑物はこれより若干大きな紐状
に破砕される。
【0045】そして、この破砕された廃棄物は、トロン
メル2に投入され、特に紐状に破砕された軽量の夾雑物
はトロンメル2の通孔を通過できず、夾雑物としてトロ
ンメル2の内周側から排出され、2cm〜4cm程度に破砕
された有機物は通孔を通過して破砕物として回収され、
夾雑物と破砕物とに分離される。なお、夾雑物は、別途
固形燃料などに加工されたり、焼却処分される。
【0046】さらに、破砕物は、調質槽4内に投入口か
ら外面接線方向に沿って投入され、含水率が85%〜9
0%、総固形物濃度(TS濃度)として8%〜15%程
度となるように水分が適宜添加され、図示しない加温手
段にて加温されつつ垂下型スクリュー攪拌装置13および
パルパ型スクリュー攪拌装置20にて攪拌混合され、スラ
リ状の調質物24に調質する。なお、パルパ型スクリュー
攪拌装置20は、100rpm 〜250rpm のゆっくりした
速度で回転する。
【0047】この調質の間、例えば3rpm 〜15rpm で
回転するスクリューコンベア25にて水面近傍に浮上した
軽量のビニル物やプラスチック物などを掻き揚げ翼30お
よび掻き揚げ棒31にて引っ掛けるように掻き揚げ、脱水
しつつ調質槽4外に排出され、別途処理される。
【0048】次に、調質され夾雑物が除去された調質物
24は、スクリーン10により液状の調質物24と金属片やガ
ラス片などの重量の重い夾雑物およびトロンメル2にて
除去されずに残留する軽量の夾雑物と後工程のメタン発
酵処理されるスラリ状の分離液とに固液分離され、分離
液はスクリーン10の挿通孔11を流通して排出口8から移
送管32を介して後工程のメタン発酵処理工程に移送す
る。
【0049】また、スクリーン10上に残留する夾雑物
は、夾雑物排出口35から夾雑物移送管36を介して貯槽37
内に移送され、洗浄手段にて洗浄された後に貯槽37の底
部から排出され、洗浄排液は、スクリーン10を流通した
調質物24とともに後工程のメタン発酵処理工程に移送す
る。なお、このスクリーン10上の夾雑物を排出する際に
は、パルパ型スクリュー攪拌装置20の回転数を30rpm
〜60rpm まで低減して、夾雑物排出口35へ掻き寄せる
ようにする。
【0050】そして、貯槽37に自然落下にて移送された
夾雑物を洗浄手段にて洗浄し、洗浄した洗浄排水は、ス
クリーン10を流通した分離液とともに後工程のメタン発
酵処理工程に移送する。なお、夾雑物は、別途建材など
として利用したり、埋め立てたりする。
【0051】上述したように、調質槽4に貯留し流動性
を有した有機性の廃棄物に混入する夾雑物を、調質槽4
の側壁に取り付けられ先端部が廃棄物中に浸漬し密閉構
造が容易に形成できるスクリューコンベア25の回転する
軸体29の外周面に螺旋状に設けた掻き揚げ翼30の廃棄物
中に浸漬する先端側の先端縁に径方向に突出する略棒状
の掻き揚げ棒31にて、スカムの発生に起因する特にビニ
ルやプラスチックなどの軽量の夾雑物を引っ掛けるよう
に掻き取って脱水しつつ除去したので、密閉構造が容易
に得られ簡単な構造で夾雑物を容易に除去でき、スカム
の発生を抑制できるとともに、脱水しつつ除去するので
廃棄物中の有機物を外部に排出されることを防止でき、
廃棄物の別途処理の効率を向上できる。
【0052】また、略円筒形に形成した調質槽4の外周
接線方向に軸方向を沿ってかつパルパ型スクリュー攪拌
装置20の回転方向に導出させてスクリューコンベア25を
取り付けたため、パルパ型スクリュー攪拌装置20による
攪拌にて調質物24が流動することにより、スクリューコ
ンベア25の掻き揚げ翼30にて掻き揚げられる夾雑物の割
合を増大でき、夾雑物の回収率を向上できる。
【0053】さらに、垂下型スクリュー攪拌装置13およ
びパルパ型スクリュー攪拌装置20を用いて攪拌するた
め、水分率が85%〜90%程度の粘性の高い調質物で
も、特にビニル物やプラスチック物などの夾雑物が絡み
付くことがなく容易に攪拌できるとともに、攪拌による
裁断および混合が確実にでき、調質性を向上できる。
【0054】そして、パルパ型スクリュー攪拌装置20の
上方である調質槽4の上面略中央に投入口を設けたた
め、トロンメル2から破砕物がパルパ型スクリュー攪拌
装置20の撹拌により生ずる渦の中心に投入されるため、
撹拌効率が向上して、調質性が向上する。
【0055】また、調質槽4の底部にスクリーン10を設
けたため、重力による調質物24の排出の際に同時に固液
分離できるので、固液分離が容易にできる。
【0056】そして、有機性の廃棄物を夾雑物とともに
破砕し、加温しつつ攪拌混合して調質した後、夾雑物と
メタン発酵処理するための分離液とに固液分離するた
め、調質の際に生じる酸発酵と攪拌の外的で機械的な作
用である物理的作用により夾雑物と廃棄物とを容易に分
離でき、調質後の固液分離が容易となり、構造を簡略化
でき、夾雑物とともに排出される有機物を低減しつつ夾
雑物の除去率を向上できる。
【0057】また、廃棄物を破砕刃が軸方向で互いに重
なり合う二軸を有した二軸式破砕機1を用いて破砕した
ため、簡単な構造で廃棄物を夾雑物とともに破砕できる
とともに、ビニル物やプラスチック物などの軽量の夾雑
物は有機物と異なる形状で大きな寸法となる紐状に破砕
でき、これらビニル物やプラスチックなどの分離除去が
容易にできる。
【0058】さらに、二軸式破砕機1の二軸間の距離を
1.5cm以上7.0cm以下に設定したため、調質の際の
攪拌混合が低負荷で容易にできる形状に廃棄物を破砕で
き、攪拌などの調質性を向上できるとともに、ビニル物
やプラスチック物などの軽量の夾雑物と有機物との形状
の違いが生じやすく、固液分離による夾雑物の分離除去
が容易にでき、処理効率を向上できる。
【0059】また、破砕した廃棄物からトロンメル2に
て夾雑物を分離除去した後に調質するため、調質の際の
攪拌や酸発酵などの調質性を向上できるとともに、調質
後の固液分離の負荷が低減して簡単な構成で容易に固液
分離できるので、夾雑物とともに処理すべき有機物が排
出することを低減しつつ簡単な構成で夾雑物の分離除去
率を向上できる。
【0060】さらに、トロンメル2の目幅寸法を廃棄物
を破砕する際の目幅寸法より大きく設定したため、粗大
の夾雑物やビニル物あるいはプラスチック物などの軽量
の夾雑物を、この夾雑物とともに有機物が排出される量
を低減でき、簡単な構成で容易に高度に夾雑物を分離除
去できる。
【0061】なお、上記実施の形態において、調質槽4
の底部にスクリーン10を設けて説明したが、スクリーン
10を設けず、夾雑物とともに別途ドラムスクリーンなど
の固液分離手段にて夾雑物とメタン発酵処理するための
分離液とに固液分離してもよい。なお、調質物24は、総
固形物濃度(TS濃度)が15%以下のスラリ状となっ
ているため、簡単な構成で夾雑物とメタン発酵処理され
る分離液との分離性が高い湿式分別装置であるドラムス
クリーンを用いて夾雑物と分離液とに固液分離するとよ
い。また、ドラムスクリーンを用いる場合、目幅寸法が
例えば破砕時の目幅寸法である2cm〜4cmより若干小さ
い1cm〜3cmに形成する。ここで、ドラムスクリーンの
目幅寸法が1cmより小さいと調質物24中のメタン発酵処
理する有機物も夾雑物として排出される割合が増大す
る。また、目幅寸法が3cmより大きくなると、夾雑物が
ほとんど通過し、夾雑物を分離除去できなくなるため、
目幅寸法を1cm〜3cmに設定する。
【0062】また、破砕後にトロンメル2にてあらかじ
め夾雑物を荒取りして説明したが、破砕後に直接調質し
てもよい。
【0063】さらに、貯槽37を設けて説明したが、例え
ばガラス片や金属片がほとんど混入しない場合には、ス
クリュープレスなどにて圧搾・脱水し、夾雑物を別途処
理するとともに、得られた圧搾液を洗浄排水と同様に分
離液とともに後工程のメタン発酵処理工程に移送しても
よい。なお、ガラス片や金属片が混入する場合には、別
途除去した後にスクリュープレスにて圧搾してもよい。
【0064】また、メタン発酵処理するための前処理に
ついて説明したが、スラリ状の廃棄物を貯留するいずれ
の処理に利用される槽を対象とすることができる。
【0065】そして、破砕手段としては、二軸式破砕機
1に限らず、いずれのものでもできる。なお、二軸式破
砕機1のように、簡単な構造で夾雑物とともに破砕で
き、ビニルなどの軽量の夾雑物の破砕後の形状が分離除
去可能な紐状など、他に比べて大きく異形となるように
破砕できるものが好ましい。
【0066】また、夾雑物除去手段としては、トロンメ
ル2に限らず、いずれのものでもでき、またトロンメル
2などの夾雑物除去手段を設けなくてもよい。すなわ
ち、破砕後に夾雑物とともに調質し、調質物24をスクリ
ーン10、スクリュープレスやドラムスクリーンなどにて
固液分離してもよい。なお、この破砕後の時点では総固
形物濃度(TS濃度)が15%以上であることから、ト
ロンメルなどの乾式分離装置が好ましい。また、トロン
メル2などの構造が簡単で廃棄物が引っ掛かるなどが生
じにくい構成が好ましい。
【0067】一方、処理対象の廃棄物が、総固形物濃度
(TS濃度)が15%より多い場合には、二軸式破砕機
1による破砕およびトロンメル2による夾雑物除去をせ
ずに、スクリュープレスを用いて圧搾し、得られた圧搾
液を調質するようにするとよい。すなわち、夾雑物を1
5%以上含有する有機性の廃棄物をスクリュープレスに
より破砕・圧搾して調質するための濾液を分集すること
により、体積当たりの夾雑物の割合が多く破砕したもの
でも調質の際の攪拌混合が困難となる15%以上の夾雑
物を含有する有機性の廃棄物でも、メタン発酵処理が可
能となる。
【0068】
【発明の効果】請求項1記載の廃棄物処理装置によれ
ば、貯留槽に貯留し固形物濃度が15%以下の流動性を
有した有機性の廃棄物に混入する夾雑物を、貯留槽の側
壁に取り付けられ先端部が廃棄物中に浸漬し密閉構造が
容易に形成できるスクリューコンベアにて、スカムの発
生に起因する特にビニルやプラスチックなどの軽量の夾
雑物を脱水しつつ除去するので、密閉構造が容易に得ら
れ簡単な構造で夾雑物を容易に除去でき、スカムの発生
を抑制できるとともに、脱水しつつ除去するので廃棄物
中の有機物を外部に排出することなく、例えば後工程で
メタン発酵処理により有機物を処理するなどの廃棄物の
別途処理の効率を向上できる。
【0069】請求項2記載の廃棄物処理装置によれば、
請求項1記載の廃棄物処理装置の効果に加え、スクリュ
ーコンベアとして、回転する軸体の外周面に螺旋状に設
けた掻き揚げ翼の廃棄物中に浸漬する先端側の先端縁に
径方向に突出する略棒状の掻き揚げ棒を設けたため、ス
カムの発生に起因する特にビニルやプラスチックなどの
軽量の夾雑物が、掻き揚げ棒にて引っ掛けられるように
掻き取られるので、夾雑物の回収率を向上できる。
【0070】請求項3記載の廃棄物処理装置によれば、
貯留槽に貯留し流動性を有した有機性の廃棄物に混入す
る夾雑物を、貯留槽の側壁に取り付けられ先端部が廃棄
物中に浸漬し密閉構造が容易に形成できるスクリューコ
ンベアの軸体の外周面に螺旋状に設けた掻き揚げ翼の廃
棄物中に浸漬する先端側の先端縁に径方向に突出する略
棒状の掻き揚げ棒にて、スカムの発生に起因する特にビ
ニルやプラスチックなどの軽量の夾雑物を引っ掛けるよ
うに掻き取って脱水しつつ除去するので、密閉構造が容
易に得られ簡単な構造で夾雑物を容易に除去でき、スカ
ムの発生を抑制できるとともに、脱水しつつ除去するの
で廃棄物中の有機物を外部に排出することなく、例えば
後工程でメタン発酵処理により有機物を処理するなどの
廃棄物の別途処理の効率を向上できる。
【0071】請求項4記載の廃棄物処理装置によれば、
請求項1ないし3いずれか一記載の廃棄物処理装置の効
果に加え、略円筒形に形成した貯留槽の外周接線方向に
軸方向を沿ってスクリューコンベアを取り付けるため、
例えばスクリューコンベアの導出する方向に攪拌混合す
る攪拌手段を設けたり、導出する方向に廃棄物を貯留槽
内に投入するなど、貯留する廃棄物をスクリューコンベ
アが導出する方向に流動する外力が加わることにより、
夾雑物の回収率を向上できる。
【0072】請求項5記載の廃棄物処理装置によれば、
略円筒形に形成された貯留槽に貯留し流動性を有した有
機性の廃棄物に混入する夾雑物を、貯留槽の側壁に軸方
向が貯留槽の外周接線方向に沿って取り付けた密閉構造
が容易に形成できるスクリューコンベアにて、スカムの
発生に起因する特にビニルやプラスチックなどの軽量の
夾雑物を脱水しつつ除去するので、密閉構造が容易に得
られ簡単な構造で夾雑物を容易に除去でき、スカムの発
生を抑制できるとともに、脱水しつつ除去するので廃棄
物中の有機物を外部に排出することなく、例えば後工程
でメタン発酵処理により有機物を処理するなどの廃棄物
の別途処理の効率を向上できる。
【0073】請求項6記載のメタン発酵処理の前処理装
置によれば、密閉構造が容易に得られ簡単な構造で夾雑
物を容易に除去でき、スカムの発生を抑制できるととも
に、破砕手段にて破砕した有機性の廃棄物を、脱水しつ
つ除去するので廃棄物中の有機物を外部に排出すること
なく、後工程でメタン発酵処理により有機物を処理する
効率を向上できる請求項1ないし5いずれか一記載の廃
棄物処理装置にて、攪拌手段にて攪拌混合して夾雑物の
固形分を裁断しつつスカムの発生に起因する特にビニル
やプラスチックなどの軽量の夾雑物を脱水しつつ除去し
た後、固液分離手段にて廃棄物から特に残留する軽量の
夾雑物や重量の重い夾雑物を分離除去してメタン発酵処
理するための分離液を分集するため、夾雑物がほとんど
除去でき、メタン発酵処理の際のスカムの発生を抑制で
きる。
【0074】請求項7記載のメタン発酵処理の前処理装
置によれば、請求項6記載のメタン発酵処理の前処理装
置の効果に加え、貯留槽に貯留する廃棄物を貯留槽の上
部に設けた下端側が廃棄物中に浸漬する垂下型スクリュ
ー攪拌装置にて攪拌混合するため、例えば後処理にメタ
ン発酵処理するためにスラリ状に廃棄物を攪拌して調質
する場合において、廃棄物中の夾雑物が攪拌手段に絡み
付いて攪拌効率が低下することによる調質作業効率の低
下を防止できる。
【0075】請求項8記載のメタン発酵処理の前処理装
置によれば、請求項6または7記載のメタン発酵処理の
前処理装置の効果に加え、貯留槽に貯留する廃棄物を貯
留槽の底部に設けたパルパ式攪拌装置にて夾雑物を揉み
込むように攪拌混合するため、例えば後処理にメタン発
酵処理するためにスラリ状に廃棄物を攪拌して調質する
場合において、廃棄物中の夾雑物が攪拌手段に絡み付い
て攪拌効率が低下することによる調質作業効率の低下を
防止しつつ効率よく攪拌攪拌できる。
【0076】請求項9記載のメタン発酵処理の前処理装
置によれば、請求項8記載のメタン発酵処理の前処理装
置の効果に加え、パルパ式攪拌装置の回転方向をスクリ
ューコンベアが貯留槽から導出する方向にするため、貯
留槽内に貯留する廃棄物がスクリューコンベアが導出す
る方向に流動する状態となり、廃棄物中の夾雑物が効率
よくスクリューコンベアにて除去でき、夾雑物の除去効
率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のメタン発酵処理の前処理装置の実施の
一形態の構成を示す貯留槽近傍の側面断面図である。
【図2】同上平面断面図である。
【図3】同上スクリーン近傍を示す側面断面図である。
【図4】同上スクリーンを示す平面図である。
【図5】同上スクリューコンベアの先端部分を示す側面
図である。
【図6】同上メタン発酵処理の前処理装置の構成を示す
ブロック図である。
【符号の説明】
1 破砕手段としての二軸式破砕機 4 貯留槽である調質槽 10 固液分離手段としてのスクリーン 13 攪拌手段としての垂下型スクリュー攪拌装置 24 廃棄物としての調質物 25 スクリューコンベア 29 軸体 30 掻き揚げ翼 31 掻き揚げ棒 20 攪拌手段としてのパルパ式攪拌装置であるパルパ
型スクリュー攪拌装置

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 夾雑物が混入され固形物濃度が15%以
    下の流動性を有した有機性の廃棄物を貯留する貯留槽
    と、 この貯留槽の側壁に取り付けられ先端部が前記廃棄物中
    に浸漬するスクリューコンベアとを具備したことを特徴
    とする廃棄物処理装置。
  2. 【請求項2】 スクリューコンベアは、 回転する軸体と、 この軸体の外周面に螺旋状に設けられた掻き揚げ翼と、 この掻き揚げ翼の廃棄物中に浸漬する先端側の先端縁に
    径方向に突設された略棒状の掻き揚げ棒とを備えたこと
    を特徴とする請求項1記載の廃棄物処理装置。
  3. 【請求項3】 夾雑物が混入され流動性を有した有機性
    の廃棄物を貯留する貯留槽と、 この貯留槽の側壁に先端部が前記廃棄物中に浸漬して取
    り付けられ、回転する軸体の外周面に螺旋状に設けた掻
    き揚げ翼の前記廃棄物中に浸漬する部分の先端縁に径方
    向に略棒状の掻き揚げ棒を突設したスクリューコンベア
    とを具備したことを特徴とする廃棄物処理装置。
  4. 【請求項4】 貯留槽は、略円筒状に形成され、 スクリューコンベアは、軸方向が前記貯留槽の外周接線
    方向に沿って取り付けられたことを特徴とする請求項1
    ないし3いずれか一記載の廃棄物処理装置。
  5. 【請求項5】 夾雑物が混入され流動性を有した有機性
    の廃棄物を貯留する略円筒状の貯留槽と、 この貯留槽の側壁に先端部が前記廃棄物中に浸漬すると
    ともに軸方向が前記貯留槽の外周接線方向に沿って取り
    付けられたスクリューコンベアとを具備したことを特徴
    とする廃棄物処理装置。
  6. 【請求項6】 有機性の廃棄物を破砕する破砕手段と、 この破砕手段にて破砕された前記廃棄物を貯留する請求
    項1ないし5いずれか一記載の廃棄物処理装置と、 この廃棄物処理装置に設けられ前記貯留する廃棄物を攪
    拌混合する攪拌手段と、 前記廃棄物処理装置にて攪拌混合された前記廃棄物から
    夾雑物を分離除去しメタン発酵処理するための分離液を
    分集する固液分離手段とを具備したことを特徴とするメ
    タン発酵処理の前処理装置。
  7. 【請求項7】 攪拌手段は、貯留槽の上部に設けられ下
    端側が廃棄物中に浸漬する垂下型スクリュー攪拌装置を
    備えたことを特徴とする請求項6記載のメタン発酵処理
    の前処理装置。
  8. 【請求項8】 攪拌手段は、貯留槽の底部に設けられパ
    ルパ式攪拌装置を備えたことを特徴とする請求項6また
    は7記載のメタン発酵処理の前処理装置。
  9. 【請求項9】 パルパ式攪拌装置は、スクリューコンベ
    アが貯留槽から導出する方向に向けて回転することを特
    徴とする請求項8記載のメタン発酵処理の前処理装置。
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