JPH11276638A - ゴルフボール材料 - Google Patents
ゴルフボール材料Info
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- JPH11276638A JPH11276638A JP10079586A JP7958698A JPH11276638A JP H11276638 A JPH11276638 A JP H11276638A JP 10079586 A JP10079586 A JP 10079586A JP 7958698 A JP7958698 A JP 7958698A JP H11276638 A JPH11276638 A JP H11276638A
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Abstract
ロール性が優れ、スピンがかかり易く、打球感の優れた
ゴルフボール材料の提供。 【解決手段】 (A)エチレン共重合体アイオノマー
(好ましくはショアーD硬度55以上)・・・30〜9
5重量部及び(B)エチレンと炭素数4以上のα−オレ
フィンの共重合体の一部又は全部が不飽和ジカルボン酸
無水物によってグラフト変性され、密度が850〜91
0kg/m3 、特に重量平均分子量/数平均分子量が3
以下であるグラフト共重合体・・・70〜5重量部の樹
脂組成物からなるゴルフボール材料。
Description
性、コントロール性、打球感等に優れたゴルフボール材
料に関する。
が良好なところから、種々のアイオノマーが提案され、
また使用されてきた。アイオノマーは、一般には硬質に
なるほど反発弾性が優れており、ゴルフボールの飛距離
アップの点から硬質アイオノマーが専ら使用されてき
た。ところが硬質アイオノマーをカバー材とするゴルフ
ボールは、コントロール性、打球感などの点において不
満が残るため、柔軟材料を配合することによって改善し
ようとする試みがなされてきた。
arch Disclosure27103(Nove
mber 1986)や特開平1−308577号公報
などに開示されているような軟質のアイオノマーを配合
する方法、アメリカ特許第5098105号公報に開示
されているようなEPR,SEBS,EVAなどの熱可
塑性ゴムの無水マレイン酸変性物を配合する方法などが
ある。これら軟質材料の配合によってボールのコントロ
ール性等は改良されるが、その一方で新たな欠点を生ず
る場合がある。例えば硬質アイオノマーの有する優れた
反発弾性が少なからず損なわれたり、あるいは繰り返し
打球によって、ボールのささくれや割れが生じやすくな
るなど耐久性が犠牲になったりすることがある。
硬質アイオノマーの有する優れた反発弾性、耐久性等を
あまり損なうことなく、ゴルフボールのコントロール
性、打球感などを改善する方法について検討を行った。
その結果、アイオノマー樹脂に対し、軟質材料として後
記するような特定のエチレン共重合体の変性物を配合す
ることにより、その目的が達成できることを知った。し
たがって本発明の目的は、反発弾性、ボールコントロー
ル性、耐久性、打球感等に優れたゴルフボール材料を提
供することにある。
合体アイオノマー(A)30〜95重量部及び密度が8
50〜910kg/m3 のエチレンと炭素数4以上のα
−オレフィンの共重合体の一部又は全部が不飽和ジカル
ボン酸無水物によってグラフト変性されたグラフト共重
合体(B)70〜5重量部の樹脂組成物からなるゴルフ
ボール材料に関する。
オノマー(A)は、エチレン・不飽和カルボン酸共重合
体のカルボキシル基の一部又は全部が金属イオンによっ
て中和されたものである。ここにエチレン・不飽和カル
ボン酸共重合体としては、不飽和カルボン酸含有量が好
ましくは5〜30重量%、とくに好ましくは10〜25
重量%の共重合体である。共重合体における不飽和カル
ボン酸含量が少なすぎると、反発弾性の大きいアイオノ
マーとならない。このエチレン共重合体はまた、エチレ
ンと不飽和カルボン酸の二元共重合体のみならず、任意
に他の単量体が共重合された多元共重合体であってもよ
い。
ル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、マレイン酸、フマ
ル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、
マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチルなどを例
示することができる。とくに好ましいのは、アクリル酸
又はメタクリル酸である。
量体としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルのよう
なビニルエステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸イソブチル、
アクリル酸nブチル、アクリル酸イソオクチル、アクリ
ル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸イソブチル、マレイン酸
ジメチル、マレイン酸ジエチルなどの不飽和カルボン酸
エステル、一酸化炭素、二酸化硫黄などを例示すること
ができる。これら他の単量体は、例えば0〜40重量
%、好ましくは0〜20重量%の範囲で共重合されてい
てもよいが、一般にこのような他の単量体含量が多くな
ると、柔軟性が増しボールコントロール性は増すもの
の、反発弾性や耐久性が低下するので、とくに反発弾性
を重視する場合にはこのような単量体を含まないものか
あるいは含んでいたとしてもわずかな量で共重合されて
いるものを用いるのが好ましい。勿論、このような目的
においても、アイオノマーの一部として、これら他の単
量体を共重合した共重合体のものを使用することはでき
る。
てはまた、190℃、2160g荷重におけるメルトフ
ローレートが0.1〜1000g/10分、とくに1〜
800g/10分程度のものを使用するのが望ましい。
飽和カルボン酸共重合体のカルボキシル基の10〜10
0%、好ましくは20〜90%、特に好ましくは30〜
80%を、金属イオンで中和されたものである。ここに
金属イオンとしては、リチウム、ナトリウム、カリウム
のようなアルカリ金属、マグネシウム、カルシウムのよ
うなアルカリ土類金属、亜鉛などである。またこのよう
なアイオノマーはアミンや脂肪酸金属塩等で変性された
ものであってもよい。
フボールとしての物性等を考慮すると、ショアーD硬度
が55以上、好ましくは58〜70であって、190
℃、2160g荷重におけるメルトフローレートが、
0.1〜50g/10分、とくに1〜30g/10分の
ものを使用するのが好ましい。
て得られるエチレン・不飽和カルボン酸共重合体を既知
の方法にしたがってイオン化する方法や高圧法によって
得られるエチレン・不飽和カルボン酸エステル共重合体
をけん化する方法によって得ることができる。
のようなエチレン共重合体アイオノマー(A)ととも
に、密度が850〜910kg/m3 、好ましくは86
0〜900kg/m3 のエチレンと炭素数4以上のα−
オレフィンの共重合体の一部又は全部が不飽和ジカルボ
ン酸無水物によってグラフト変性されたグラフト共重合
体(B)が使用される。
ては、炭素数4以上、好ましくは炭素数4〜10のもの
であって、例えば1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキ
セン、1−オクテン、1−デセン、4−メチル−1−ペ
ンテンなどを代表例として例示することができる。この
ような炭素数4以上のα−オレフィンの代わりに、炭素
数3のプロピレンを共重合成分とする共重合体をグラフ
ト変性して得られたグラフト共重合体を用いても、柔軟
性は付与できるが、ブレンド物の凝集力が比較的小さ
く、耐久性が必ずしも充分でない。
子量/数平均分子量の比が3以下、好ましくは2.5以
下、X線による結晶化度が1〜30%、好ましくは3〜
20%であって、そのメルトフローレートが0.1〜1
00g/10分、好ましくは1〜50g/10分のもの
を使用するのが、反発弾性、耐衝撃性、耐久性に優れた
ゴルフボール材料を得るために好ましい。
α−オレフィンとをオキシ三塩化バナジウムや四塩化バ
ナジウムの如きバナジウム化合物と有機アルミニウム化
合物からなる触媒、あるいはビス(インデニル)ジルコ
ニウムジクロライドのようなメタロセン触媒成分とメチ
ルアルモキサンからなる触媒系を代表例とするシングル
サイト触媒の存在下に、共重合することによって製造す
ることができる。共重合体における重合組成は、α−オ
レフィンの種類によっても異なるが、通常エチレンが6
0〜95重量%、好ましくは65〜90重量%に対し、
α−オレフィンが5〜40重量%、好ましくは10〜3
5重量%の割合である。
の一部又は全部が不飽和ジカルボン酸無水物でグラフト
変性されたグラフト共重合体(B)を用いるものであ
る。すなわち上記エチレン共重合体と不飽和ジカルボン
酸無水物の反応物、又は該反応物と未変性のエチレン共
重合体との混合物が使用される。グラフト変性に使用さ
れる不飽和ジカルボン酸無水物としては、無水マレイン
酸、無水イタコン酸、ノルボルネンジカルボン酸無水物
などが使用できるが、無水マレイン酸の使用がもっとも
好ましい。このようなグラフト共重合体の代わりに未変
性のエチレン共重合体のみを用いると、アイオノマーと
の相溶性不良により、組成物の耐久性が低下することが
ある。
水物でグラフト変性する方法はすでに広く知られてお
り、有機過酸化物のようなラジカル開始剤を用い、エチ
レン共重合体の溶融条件下でグラフトする方法や適当な
有機溶媒の共存下でグラフトする方法などが一般的であ
る。グラフト共重合体(B)におけるグラフトされた不
飽和カルボン酸無水物の量は、通常、0.1〜5重量
%、好ましくは0.2〜3重量%程度である。
ローレートが0.1〜100g/10分、好ましくは1
〜50g/10分程度のものを使用することが、成形
性、アイオノマーとの混和性、組成物の機械的特性を考
慮すると好ましい。
(B)の配合割合は、反発弾性、柔軟性等を考量する
と、両者の合計量を100重量部とするときに、アイオ
ノマー(A)が30〜95重量部、好ましくは50〜9
0重量部に対し、グラフト共重合体が70〜5重量部、
好ましくは50〜10重量部の範囲である。
記アイオノマー(A)及びグラフト共重合体(B)に加
え、必要に応じ他の熱可塑性樹脂、粘着付与樹脂、可塑
剤、ワックス、酸化防止剤、耐候安定剤、光安定剤、熱
安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、顔料、染料、無機充填剤
などの各種添加剤を配合することができる。
スボール材料として、あるいはゴルフボールのコア材と
して、あるいはゴルフボールカバー材として使用するこ
とができる。カバー材にあっては、ツーピースボールの
カバー材料のみならず、2重カバーボールの外カバー材
として、あるいは内カバー材として使用することができ
る。このような2重カバー材の1層として使用する際の
他のカバー材としては、通常のアイオノマーやバラタな
どを使用することができる。
れ、しかもボールコントロール性が優れ、スピンがかか
り易く、また打球感の優れたゴルフボール材料を提供す
ることができる。
る。なお、実施例、比較例に使用した原料樹脂および、
得られたゴルフボール材料組成物の物性測定方法は下記
のとおりである。
オノマーを用いた。
重合体 下記のエチレン・ブテン−1共重合体(実施例)および
エチレン・プロピレン共重合体(比較例)の無水マレイ
ン酸変性グラフト共重合体を用いた。
℃(アイオノマー)および230℃(グラフト共重合
体)、荷重2160g (2)密度:JIS K7112に準拠 (3)分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量):
GPC法 (4)硬度(ショアーD):JIS K7215に準拠 (5)曲げ剛性率:JIS K7106に準拠 (6)反発弾性率:JIS K6301に準拠 (7)引張り特性:JIS K6760に準拠、2号試
験片、試験速度200mm/min
リュー径40mm、L/D=28)にアイオノマー樹脂
1、アイオノマー樹脂2及びグラフト共重合体1を4
5:45:10の重量比で混合して供給し、溶融温度2
00℃、スクリュー回転数40rpmの条件下で溶融混
練した。得られたブレンド物を180℃で所定形状に熱
プレス成形し、上記2.の方法によって各種物性を測定
した。結果を表3に示す。
の混合比を35:35:30に変更した以外は実施例1
と同様にして溶融混練を行い、得られたブレンド物の物
性を測定した。結果を表3に示す。
共重合体1を配合せず、アイオノマー樹脂1及びアイオ
ノマー樹脂2を50:50の重量比で混合して、実施例
1と同様に溶融混練を行い、ブレンド物の物性を測定し
た。結果を表3に示す。得られたブレンド物は実施例
1、2で得られたものに比べて格段に高い曲げ剛性率及
び硬度を示した。
共重合体1(酸変性エチレン・ブテン−1共重合体)の
代わりに、グラフト共重合体2(酸変性エチレン・プロ
ピレン共重合体)を用いた以外は実施例2と同様の溶融
混練を行い、物性を測定した。結果を表3に示す。実施
例1、2に比べて破断点抗張力等の機械的強度が総じて
低く、材料としての凝集力不足であることを示してい
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 エチレン共重合体アイオノマー(A)3
0〜95重量部及び密度が850〜910kg/m3 の
エチレンと炭素数4以上のα−オレフィンの共重合体の
一部又は全部が不飽和ジカルボン酸無水物によってグラ
フト変性されたグラフト共重合体(B)70〜5重量部
の樹脂組成物からなるゴルフボール材料。 - 【請求項2】 エチレン共重合体アイオノマー(A)が
ショアーD硬度が55以上のものであることを特徴とす
る請求項1記載のゴルフボール材料。 - 【請求項3】 エチレンと炭素数4以上のαーオレフィ
ンの共重合体が、重量平均分子量/数平均分子量が3以
下のものであることを特徴とする請求項1または2に記
載のゴルフボール材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07958698A JP4030648B2 (ja) | 1998-03-26 | 1998-03-26 | ゴルフボール材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07958698A JP4030648B2 (ja) | 1998-03-26 | 1998-03-26 | ゴルフボール材料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11276638A true JPH11276638A (ja) | 1999-10-12 |
JP4030648B2 JP4030648B2 (ja) | 2008-01-09 |
Family
ID=13694106
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07958698A Expired - Lifetime JP4030648B2 (ja) | 1998-03-26 | 1998-03-26 | ゴルフボール材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4030648B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008023332A (ja) * | 2006-07-18 | 2008-02-07 | Bridgestone Sports Co Ltd | ゴルフボール用材料、ゴルフボール、及びゴルフボール用材料の製造方法 |
US9637625B2 (en) | 2014-06-24 | 2017-05-02 | Bridgestone Sports Co., Ltd. | Golf ball material and golf ball |
US10316174B2 (en) | 2014-06-24 | 2019-06-11 | Bridgestone Sports Co., Ltd. | Golf ball material and golf ball |
-
1998
- 1998-03-26 JP JP07958698A patent/JP4030648B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008023332A (ja) * | 2006-07-18 | 2008-02-07 | Bridgestone Sports Co Ltd | ゴルフボール用材料、ゴルフボール、及びゴルフボール用材料の製造方法 |
US8450419B2 (en) | 2006-07-18 | 2013-05-28 | Bridgestone Sports Co., Ltd. | Golf ball material, golf ball, and method for preparing golf ball material |
US9637625B2 (en) | 2014-06-24 | 2017-05-02 | Bridgestone Sports Co., Ltd. | Golf ball material and golf ball |
US10316174B2 (en) | 2014-06-24 | 2019-06-11 | Bridgestone Sports Co., Ltd. | Golf ball material and golf ball |
Also Published As
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---|---|
JP4030648B2 (ja) | 2008-01-09 |
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