JP5257222B2 - ゴルフボール用材料、ゴルフボール及びゴルフボール用材料の製造方法 - Google Patents

ゴルフボール用材料、ゴルフボール及びゴルフボール用材料の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、構成成分において、ポリシルセスキオキサン成分から構成されるアイオノマー配合組成物を含むゴルフボール用材料、ゴルフボール、及びゴルフボール用材料の製造方法に関する。
アイオノマー樹脂(アイオノマー)は、数ある中で特にゴルフボールにとって有用な材料である。特に、エチレンなどのα−オレフィンと、アクリル酸(AA)、メタクリル酸(MAA)、又はマレイン酸などの不飽和カルボン酸の共重合体、及びそれらの不飽和カルボン酸のエステル(柔軟化モノマー)との三元共重合体を金属カチオンで中和して得られるアイオノマーはゴルフボール材料として有用である。
一般にアイオノマー材料を用いて造られるゴルフボールには、様々な充填剤が目的に応じて配合されている。着色(白色)、比重コントロールや硬度アップの目的で、酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウムなどの充填剤が使用されている。また、ゴルフボールの耐熱性改良、光学性改良、寸法安定性改良などの目的で、種々のシリコーン系材料が使用されている。シリコーン系材料に関しては、特開2005−74100号公報(特許文献1)、特表2002−511283号公報(特許文献2)、特表2002−514109号公報(特許文献3)などに提案されているように、ジアルキルシロキサン骨格を有するポリオルガノシロキサンの使用が開示されている。
近年、上記のポリオルガノシロキサン系の高分子構造とは異なり、オルガノトリクロロシラン、オルガノトリアルコキシシランなどの多官能オルガノシランを原料として、立体構造を有するポリシルセスキオキサン系の有機シリコーン材料が使用されるようになって来ている。米国ハイブリッドプラスチックHybrid Plastics社から市販されているポリヘドラルオリゴメリックシルセスキオキサンPolyhedral Oligomeric Silsesquioxane(POSSと略す)を使用したゴルフボール材料として、米国特許第7208546号明細書(特許文献4)、米国特許第6585607号明細書(特許文献5)などが挙げられる。
また、最近、上記のPOSS系より分子量の大きい新規材料であるポリフェニルシルセスキオキサンPolyphenylsilsesquioxane(PPSQと略す)やポリメチルシルセスキオキサンPolymethylsilsesquioxane(PMSQと略す)に関する研究も報告されて来ている。例えば、“Rheological Properties of Poly (methyl methacrylate) (PMMA)/Rigid Ladderlike Polyphenylsilsesquioxane (PPSQ)”,Journal of Applied Polymer Science, 104(1), 352−359 (2007)(非特許文献1)、“Siloxane surfactant−modified Clay and its effect in reinforcing the laminate of polymethylsilsesquioxane”, Journal of Applied Polymer Science, 100(5), 3974−3980 (2006)(非特許文献2)などが挙げられる。
上記の少なくとも三次元構造を有するポリシルセスキオキサン系材料は、元々、有機・無機ハイブリッド材料であり、使い方によっては、アイオノマー系ゴルフボール材料に対し無機充填剤の役割を持たし、一方、有機シリコーンによる樹脂改質の役割を付与することが期待されるが、本課題に関し、上記アイオノマー系ゴルフボール材料の充填剤としての役割と樹脂改質の両者の役割を持たせた報告は今まで行われていなかった。
特開2005−74100号公報 特表2002−511283号公報 特表2002−514109号公報 米国特許第7208546号明細書 米国特許第6585607号明細書
Journal of Applied Polymer Science, 104(1), 352−359 (2007) Journal of Applied Polymer Science, 100(5), 3974−3980 (2006)
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、ポリシルセスキオキサン系材料を、無機充填剤として使用すると共に、無機充填剤の分散性改良、耐擦過傷性の改良、離型性の改良、反発弾性の改良等の有機シリコーンとしての樹脂改質剤の機能を付与したアイオノマー系ゴルフボール用材料、及びゴルフボール用材料の成形物を構成要素として具備するゴルフボール及びゴルフボール用材料の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、アイオノマー系樹脂に配合するポリシルセスキオキサン系材料に対し、無機充填剤としての機能と、上記樹脂改質としての機能を付与することを目的として、ポリシルセスキオキサン系材料の種類とアオノマー系材料の組み合わせを検討した結果、アイオノマー中の未中和のカルボン酸基と反応できる官能基を有するポリシルセスキオキサン系材料と、アイオノマー材料との組み合わせを見出し、更に、無機充填剤の分散性及び成形性(金型離型性)が良好で、耐擦過傷性及び反発弾性等に優れる高性能のゴルフボールを形成するのに最適な材料であることを知見した。
本発明者らは更に検討を行ったところ、上記ゴルフボール用材料の成形物を構成要素(コアとこのコアを被覆するカバーとからなるツーピースソリッドゴルフボール、又は、1層以上のコアとこのコアを被覆する1層以上の中間層とこの中間層を被覆する1層以上のカバーとからなるマルチピースソリッドゴルフボールにおけるカバー材又は中間層材、以下、同じ。)として具備したゴルフボールは、反発弾性が向上し、優れた耐擦過傷性を有することを知見し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、下記のゴルフボール用材料、ゴルフボール及びゴルフボール用材料の製造方法を提供する。
[1]下記の2成分(a)及び(b)成分のアイオノマー配合組成
(a)成分
ベース樹脂が、E/Xで表される二元共重合体、及び/又はE/X/Yで表される三元共重合体であるアイオノマーであり、上記のEはα−オレフィン、XはC3〜C8の不飽和カルボン酸又は不飽和ジカルボン酸(酸無水物が含まれる)、Yはアルキル基が1〜8個の炭素原子を有する不飽和カルボン酸又は不飽和ジカルボン酸のアルキルエステルであること。
(b)成分
少なくとも一つの末端官能基がアルコキシ基である1種類又は2種類以上のポリシルセスキオキサンであり、下記の化学構造(i)(ii)(iii)を有するもの。
を含有するものであって、少なくとも一部に、上記(a)成分未中和のカルボン酸と上記(b)成分の末端官能基であるアルコキシ基とのエステル縮合反応が生じてなることを特徴とするゴルフボール用材料。
[2]上記ゴルフボール用材料を、コアと該コアを被覆するカバーとからなるツーピースソリッドゴルフボール、又は、1層以上のコアと該コアを被覆する1層以上の中間層と、該中間層を被覆する1層以上のカバーとからなるマルチピースソリッドゴルフボールにおけるカバー材又は中間層材として用いることを特徴とするゴルフボール。
[3]上記ゴルフボール用材料を製造する際、L/Dがスクリュー全体の25以上、ニーディングディスクゾーンL/Dが全体L/Dの20〜80%の範囲にある二軸押出機を用いて、(a)成分と(b)成分とをメルトブレンドしてアイオノマー配合組成物を得ることを特徴とするゴルフボール用材料の製造方法。
[4]上記ゴルフボール用材料を製造する際、(a)成分として上記アイオノマーのベース樹脂E/Xで表される二元共重合体、及び/又はE/X/Yで表される三元共重合体の少なくとも1種類以上と、(b)成分として上記ポリシルセスキオキサンとを予めメルトブレンドし、その後、金属カチオン源である酸素含有金属化合物で中和反応を行うことにより、(a)及び(b)から構成されるアイオノマー配合組成物を得るようにしたゴルフボール用材料の製造方法。
本発明のゴルフボール用材料は、ポリシルセスキオキサン系材料を無機充填剤として使用すると共に、無機充填剤の分散性改良、耐擦過傷性の改良、離型性の改良、反発弾性の改良等の樹脂改質剤としての機能を付与したアイオノマー系ゴルフボール用材料である。そして、本発明のゴルフボール用材料の成形物を構成要素として具備するゴルフボールは、反発弾性が向上し、耐擦過傷性に優れたものである。
実施例1の組成物中のポリシルセスキオキサンとアイオノマーのフーリエ変換赤外分光法によるスペクトルを示す。 実施例1及び比較例1,2の組成物における剪断速度に対する粘度変動を示すグラフである。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明のゴルフボール用材料は、下記の2成分(a)及び(b)から構成されるアイオノマー配合組成物を含有する。
(a)成分
ベース樹脂が、E/Xで表される二元共重合体、及び/又はE/X/Yで表される三元共重合体であるアイオノマーであり、上記のEはα−オレフィン、XはC3〜C8の不飽和カルボン酸又は不飽和ジカルボン酸(酸無水物が含まれる)、Yはアルキル基が1〜8個の炭素原子を有する不飽和カルボン酸又は不飽和ジカルボン酸のアルキルエステルであること。
Xは上記二元共重合体又は三元共重合体の全質量に対して1〜30質量%の量で存在することが好ましい。また、Yは上記三元共重合体の全質量に対して2〜30質量%の量で存在することが好ましい。
(b)成分
少なくとも一つの末端官能基がアルコキシ基である1種類又は2種類以上のポリシルセスキオキサンであり、下記の化学構造(i)(ii)(iii)を有するもの。
上記ポリシルセスキオキサンの化学構造(i)(ii)(iii)のうち、Rで表される官能基としては、炭素数1〜10を有する官能基を使用することが好ましい。その官能基は、アルキル基,アルケニル基,シクロアルキル基,アリル基,アラルキル基,アリール基,水酸基及びアルコキシ基の群から選択することができる。また、Rで表される末端官能基のうち少なくとも1つがアルコキシ基であり、メトキシ基,エトキシ基,n−プロポキシ基,イソプロポキシ基,n−ブトキシ基,sec−ブトキシ基,tert−ブトキシ基,シクロヘキシルオキシ基及びベンジルオキシ基の群から選択されることが好ましく、特に、メトキシ基又はエトキシ基を選択することが好ましい。
加熱により、上記アイオノマー成分(a)のアイオノマー中のカルボン酸がポリシルセスキオキサンのアルコキシ基と反応してエステル縮合が起きる。即ち、これは、カルボン酸のプロトンによるポリシルセスキオキサンのアルコキシ基への反応によるカルボン酸エステル生成である。
上記ポリシルセスキオキサンの重量平均分子量については、その下限値が、好ましくは500以上、より好ましくは1,500以上、更に好ましくは2,000以上であり、上限値が、好ましくは20,000以下、より好ましくは15,000以下、更に好ましくは12,000以下である。
また、(b)成分の配合割合については、上記(a)及び(b)の全質量に対し下限値が、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5%質量%以上、更に好ましくは1質量%以上であり、上限値が、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは10質量%以下の範囲である。
上記(a)成分のアイオノマー中の酸含量に対する中和度は、5〜95モル%とすることが好ましく、より好ましくは10〜90モル%、更に好ましくは20〜80モル%である。そのアイオノマー成分(a)の金属カチオン源については、特に制限はないが、酸素含有無機金属化合物から構成される金属酸化物,金属炭酸塩及び金属水酸化物の群から選ばれるものであり、これらの成分によりアイオノマーのベース樹脂中の酸基の少なくとも一部が中和され、アイオノマー成分が得られることが好適である。その際、中和反応用として使用される酸素含有無機金属化合物の形態としては、微粒子(平均粒径0.001〜5.0μm)、あるいは、マスターバッチ(平均粒径が0.001〜100μm、濃度が20〜80質量%)であることが好適である。
上記(a)成分のアイオノマー中の金属カチオン源の種類としては、周期率表第IA、IB、IIA、IIB、IIIA、IIIB、IVA、IVB、VA、VB、VIA、VIB、VIIB及びVIIIBの群から選択されることが好適である。また、上記(a)成分のアイオノマー中の金属カチオン源が酸素含有無機金属化合物の群から選択されることが好ましい。その具体例としては、炭酸リチウム,炭酸ナトリウム,炭酸カリウム,炭酸マグネシウム,炭酸亜鉛(塩基性炭酸亜鉛が含まれる),炭酸カルシウム,酸化マグネシウム,酸化亜鉛,酸化カルシウム,水酸化カルシウム及び水酸化マグネシウムの群から選択される1種又は2種以上を使用することが好ましいが、これらの化合物に限定されるものではない。
上記の(a)成分の二元共重合体及び/又は三元共重合体は、上述したように、それぞれ、E/X,E/X/Yで表されるものである。Eのオレフィンとしては、例えば、エチレン,プロピレン,ブテン,ペンテン,ヘキセン,ヘプテン及びオクテン等を挙げることができ、特に、エチレンが好適に用いられる。
また、Xの不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸,メタクリル酸,(無水)マレイン酸,フマル酸などを挙げることができ、特に、アクリル酸,メタクリル酸が好適に用いられる。Xの不飽和ジカルボン酸としては、例えば、マレイン酸,フマル酸,イタコン酸などを挙げることができ、Xの不飽和無水カルボン酸としては、無水マレイン酸,無水イタコン酸などを挙げることができ、特にマレイン酸又は無水マレイン酸が好適に用いられる。
また、Yの不飽和カルボン酸エステルとしては、例えば、上記の不飽和カルボン酸の低級アルキルエステルを好適に用いることができる。具体的には、メタクリル酸メチル,メタクリル酸エチル,メタクリル酸プロピル,メタクリル酸ブチル,アクリル酸メチル,アクリル酸エチル,アクリル酸プロピル,アクリル酸ブチル等を挙げることができる。特に、アクリル酸ブチル(アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル)が好適に用いられる。Yの不飽和ジカルボン酸ハーフエステルとしては、上記のジカルボン酸のモノエステルであり、例えば、マレイン酸モノエチルエステル,フマル酸モノメチルエステル,イタコン酸モノエチルエステル等を挙げることができ、特にマレイン酸モノエチルエステルが好適に用いられる。
上記成分として具体的には、下記のポリマー(1)〜(7)を挙げることができるが、これらのポリマーに限定されるものではない。
(1)不飽和無水カルボン酸,不飽和ジカルボン酸及び/又は不飽和カルボン酸でグラフト化したオレフィン系ポリマー、
(2)不飽和無水カルボン酸,不飽和ジカルボン酸及び/又は不飽和カルボン酸でグラフト化したオレフィン−不飽和カルボン酸ポリマー、
(3)不飽和無水カルボン酸,不飽和ジカルボン酸及び/又は不飽和カルボン酸でグラフト化したオレフィン−不飽和カルボン酸エステルポリマー、
(4)不飽和無水カルボン酸,不飽和ジカルボン酸及び/又は不飽和カルボン酸でグラフト化したオレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステルポリマー、
(5)オレフィン−不飽和無水カルボン酸−不飽和カルボン酸エステルポリマー、
(6)オレフィン−不飽和ジカルボン酸−不飽和カルボン酸エステルポリマー、
(7)オレフィン−不飽和ジカルボン酸ハーフエステル−不飽和カルボン酸エステルポリマー。
それぞれ上述した材料を公知の方法で共重合及びグラフトさせることにより得ることができる。上記共重合体中の酸含量が少なすぎると反発弾性や強度(破断点引張強度)が低下する場合があり、多すぎると加工性が低下する場合がある。
上記(a)アイオノマー成分のベースポリマーの具体的な市販品としては、オレフィン−不飽和カルボン酸ポリマーとして、例えば、商品名「Nucrel 960」,「Nucrel 2806」(いずれもDuPont社製)、商品名「ESCOR5110」,「ESCOR5200」(いずれもExxon−Mobil Chemical社製)等を挙げることができる。オレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステルポリマーとして、例えば、商品名「Nucrel AN4319」,「Nucrel 9−1」、「Bynel 2022」(いずれもDuPont社製)、商品名「ESCOR ATX325」,「ESCOR ATX320」(いずれもExxon−Mobil Chemical社製)等を挙げることができる。不飽和無水カルボン酸系ポリマーとしては、例えば、商品名「MODIPER A8100」,「MODIPER A8200」(いずれもNOF Corp.社製)、商品名「LOTADER 3200」,「LOTADER 5500」,「LOTADER TX8030」(いずれもArkema社製)を挙げることができる。
本発明で得られたアイオノマー配合組成物には、熱可塑性樹脂成分として、下記の熱可塑性樹脂を配合することができるが、これらに限定されるものではない。例えば、ポリオレフィン系エラストマー(エチレン系アイオノマー,ポリオレフィン,メタロセンポリオレフィンが含まれる)、ポリスチレン系エラストマー、ジエン系ポリマー、ポリアクリレート系ポリマー、ポリアミド系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアセタールなどを任意に配合することができる。
また、本発明では、アイオノマー成分(a)とポリシルセスキオキサン成分(b)とをメルトブレンド配合してアイオノマー配合組成物を調製する代わりに、アイオノマー成分のベースポリマーE/Xで表される二元共重合体、及び/又は、E/X/Yで表される三元共重合体の少なくとも1種類以上と、上記ポリシルセスキオキサン成分(b)とを予めメルトブレンドし、その後アイオノマー成分(a)を調製する際に使用される金属カチオン源である上記の酸素含有金属化合物で中和反応を行い、実質的に、上記のアイオノマー配合組成物を得ることもできる。この調製法では、アイオノマー配合組成物はIPN(相互侵入網目)構造を少なくとも部分的に有することになる。
上記(a)成分であるアイオノマー成分と上記(b)成分であるポリシルセスキオキサン成分とをメルトブレンドする方法については、特に制限はないが、例えば、ニーディングディスクゾーンを有するスクリューセグメント配置のベント付二軸押出機を使用して行うことが好適である。この場合、スクリュー全体のL/Dが25以上、ニーディングディスクゾーンL/Dが全体L/Dの20〜80%の範囲にある二軸押出機を使用することが好適である。
上記アイオノマー成分((a)成分)と上記ポリシルセスキオキサン成分((b)成分)とをメルトブレンドする際の温度、即ち、反応温度は、100〜250℃の範囲であることが好ましく、より好ましくは130〜240℃、更に好ましくは150〜230℃である。なお、アイオノマー成分((a)成分)中にアルカリ金属カチオンを含有させることは、より効率良く反応を進行させることができるため好適に採用し得る。上記アイオノマー成分((a)成分)の金属カチオン種で、少なくともアルカリ金属を含む理由は、アイオノマー中のカルボン酸アルカリ金属塩が、ポリシルセスキオキサンの末端官能基であるアルコキシ基とアイオノマー中の未中和のカルボン酸とのエステル縮合反応を促進するためである。
本発明のゴルフボール用材料には、更に任意の添加剤を用途に応じて適宜配合することができる。本発明のゴルフボール用材料をカバー材として用いる場合には、上記(a)及び(b)成分のアイオノマー配合組成物に、例えば、顔料、分散剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤などを加えることができる。これら添加剤を配合する場合、その配合量としては、上記(a)及び(b)成分の総和100質量部に対して通常0.1質量部以上、好ましくは0.5質量部以上、上限として、通常10質量部以下、好ましくは5質量部以下である。
本発明のゴルフボール用材料の比重としては、好ましくは0.9以上、より好ましくは0.92以上、更に好ましくは0.94以上であり、上限としては、好ましくは1.3以下、より好ましくは1.2以下、更に好ましくは1.05以下である。
本発明のゴルフボール用材料を用いた成形物のショアD硬度としては、好ましくは35以上、より好ましくは40以上、上限として、好ましくは75以下、より好ましくは70以下である。このショアD硬度が高すぎると、形成されたゴルフボールの打撃時のフィーリングが著しく低下する場合があり、逆に、ショアD硬度が低すぎると反発弾性が低下する場合がある。
本発明の熱可塑性アイオノマー配合組成物は、ゴルフボール用材料として、コアとこのコアを被覆するカバーとからなるツーピースソリッドゴルフボール、又は、1層以上のコアと、該コアを被覆する1層以上の中間層と、該中間層を被覆する1層以上のカバーとからなるマルチピースソリッドゴルフボールにおけるカバー材又は中間層材として用いることができる。
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。また、実験例で用いたポリメチルシルセスキオキサン(以下、「PMSQ」という。)の熱重量分析(TGA)結果より、有機成分を除いた酸化ケイ素成分が77質量%含有しているとみなし、配合量を計算した。なお、本発明の実施例に使用した中和反応用二軸押出機は、スクリュー径32mmφ、全体L/D41、ニーディングディスクゾーンL/Dが全体L/Dの40%、真空べントポート付きである。
〔実施例1〕
表1記載の配合組成で、PMSQ(PMSQ5.2質量部、換算無機質全配合量4.0質量部、重量平均分子量Mw:5,000〜7,000)、Polymer−1、Polymer−2、及び顔料をドライブレンドしたものを220℃設定の二軸押出機のホッパーに投入し、真空ベント下、押出を行い、均一なアイオノマー配合組成物「Ionomer 1」の材料を得た。この場合、スクリュー回転数125rpm、押出量5.0kg/hrであった。得られた「Ionomer 1」材料の物性を表1に示した。また、押出中にベント部からアルコール臭を確認した。
なお、別途、PMSQとPolymer−2との混練をラボプラストミル(220℃設定)で行い、PMSQのメトキシ基とポリマー(Polymer−2)中のカルボン酸との縮合反応によるエステル結合形成(−Si−O−CO−のエステル結合伸縮振動νSi-O-C約1150cm-1付近の吸収増加)をFTIRにて確認した。そのスペクトルを図1に示す。
測定条件
FTIRスペクトル(FTIR−8100、島津製作所社製)、ATR(全反射法)にて測定した。
・最上段スペクトル: PMSQ−Polymer−2との反応生成物のスペクトル
(バックグランドのPolymer−2のスペクトルに比較し、図中、矢印で示した。−Si−O−CO−のエステル結合伸縮振動νSi-O-C約1150cm-1付近の吸収が増加している。
・中段スペクトル: PMSQ単独のスペクトル
・最下段スペクトル: Polymer−2のスペクトル
上記得られた「Ionomer 1」材料をツーピースゴルフボールのカバー材に使用し、コアにBR架橋体(外径39.3mmφ、重量36.9g、圧縮歪3.25mm)を用い、射出成形によりツーピースゴルフボールを作製した。そのゴルフボール評価を行い、その結果を下記表1に記載した。ゴルフボール成形品の金型離型性は良好であった。
なお、上記のコア(BR架橋体)は以下の配合で調製した。
シス−1,4−ポリブタジエンゴム 100質量部
アクリル酸亜鉛 21質量部
酸化亜鉛 5質量部
硫酸バリウム 26質量部
ジクミルパ−オキサイド 0.8質量部
「Ionomer 1」材料を使用したゴルフボール実施例1は、比較例1(酸化チタン無配合のアイオノマー)及び比較例2(酸化チタン配合のアイオノマー)に比較し、初速度及び反発弾性(C.O.R.)が向上した。
なお、上記の実施例1で得られた「Ionomer 1」、比較例1の「Ionomer 4」及び比較例2の「Ionomer 5」のキャピログラフ(220℃)を測定した。その結果、比較例1の「Ionomer 4」(Polymer−1/Polymer−2)のベースアイオノマー材料に、酸化チタンを配合した比較例2のIonomer 5(TiO2/Polymer−1/Polymer−2)材料は、「Ionomer 4」材料の流動特性(剪断速度に対する粘度変動)と殆ど同じであるのに対し、実施例1で得られた「Ionomer 1」の流動特性は、低剪断領域で、やや粘度変動が高くなっており、PMSQとの反応が推定された。その結果を図2に示す。
〔実施例2〕
実施例2において、実施例1のPMSQの一部を酸化チタンに置き換える以外は、下記表1に示した配合割合(表中、PMSQ2.6質量部及び酸化チタン2.0質量部、換算無機質全配合量4.0質量)で実施例1の操作を繰り返し、アイオノマー配合組成物「Ionomer 2」を得た。更に、その材料をカバー材に使用したツーピースゴルフボールを作製した。ゴルフボール成形品の金型離型性は良好であった。そのゴルフボール評価を行い、その結果を下記表1に記載した。
「Ionomer 2」材料を使用したゴルフボール実施例2は、実施例1と同様、比較例1(酸化チタン無配合のアイオノマー)及び比較例2(酸化チタン配合のアイオノマー)に比較し、初速度及び反発弾性(C.O.R.)が向上した。また、実施例1と比較すると、PMSQ配合量を減らし、減らした分に相当する無機質量を酸化チタンで代替しても、実施例2は実施例1と同等物性であることから、PMSQによる酸化チタンの分散性が向上しているものと推定した。
〔実施例3〕
実施例3において、実施例2の酸化チタンの配合量を減らす以外は、下記表1に示した配合割合(表中、PMSQ2.6質量部及び酸化チタン1.0質量部、換算無機質全配合量3.0質量部)で実施例1の操作を繰り返し、アイオノマー配合組成物「Ionomer 3」を得た。更にその材料をカバー材に使用したツーピースゴルフボールを作製した。ゴルフボール成形品の金型離型性は良好であった。そのゴルフボール評価を行い、その結果を下記表1に記載した。
実施例1及び実施例2と同様に、実施例3は、比較例1及び比較例2に比較し、初速度及び反発弾性(C.O.R.)とも向上していた。また、換算無機質全配合量を減らしても、初速度、反発弾性(C.O.R.)、及び耐久性が低下せず、良好なボール物性を示し、問題ないことが解った。
〔比較例1〕
比較例1として、無機充填剤を全く配合しない場合のベースポリマー(Polymer−1/Polymer−2)の物性を、他の実施例と比較するため、下記表1に示した配合割合で、PMSQを除く以外は実施例1の操作を繰り返し、アイオノマー配合組成物「Ionomer 4」を得た。更に、その材料をカバー層に使用したツーピースゴルフボールを調製した。ゴルフボール成形品の金型離型性は不良であった。
実施例に比較し、初速度、反発弾性(C.O.R.)、耐久性が劣る傾向にあり、特に耐久性が劣っていた。
〔比較例2〕
実施例1及び実施例2の比較として、実施例1及び実施例2の換算無機質全配合量と同じく、酸化チタン4質量部を配合する以外は、下記表1に示した配合割合で、実施例1の操作を繰り返し、比較例2のアイオノマー配合組成物「Ionomer 5」を得た。また、その材料をカバー層に使用したツーピースボールを調製した。ゴルフボール成形品の金型離型性は不良であった。
実施例と比較して、比較例2は、初速度、及び反発弾性(C.O.R.)が劣り、実施例におけるPMSQ配合の良効果を示していた。
PMSQ
ポリメチルシルセスキオキサン、末端官能基エトキシ基、Mw3100、小西化学工業社製
二酸化チタン(TiO 2
酸化チタン、平均粒径0.21μm、石原産業社製
Polymer−1
エチレン−メタアクリル酸共重合体亜鉛アイオノマー、MFR5.0g/10min、DuPont社製
Polymer−2
エチレン−メタアクリル酸共重合体Naアイオノマー、MFR3.0g/10min、DuPont社製
顔料
ピグメントブルー29、東洋インキ製造社製
ゴルフボール用材料及びゴルフボールの諸物性の測定方法は下記のとおりである。
MFR(g/10min)
JIS−K7210に準拠し、試験温度190℃、試験荷重21.18N(2.16kgf)条件下での測定値。
ショアD硬度
ASTM D−2240に準じて測定したショアD硬度。
破断点伸び(%)、破断点強度(MPa)
JIS−K7161に準じた測定値。
たわみ変形量
23±1℃の温度で、ゴルフボールを鋼板の上に置き、初期荷重98N(10kgf)から終荷重1275N(130kgf)に負荷したときのゴルフボールのたわみ量(mm)。
初速度
初速はR&Aの承認する装置であるUSGAのドラム回転式の初速計と同方式の初速測定器を用いて測定した。ボールは23±1℃の温度で3時間以上温調し、同温度で測定した。250ポンド(113.4kg)のヘッド(ストライキングマス)を使って打撃速度143.8ft/s(43.83m/sec)にてボールを打撃した。10個のボールを各々2回打撃して6.28ft(1.91m)の間を通過する時間を計測し、初速を計算した。15分間でこのサイクルを行った。
C.O.R.値
空気砲弾によりボールをスチール板に向けて43m/secで発射させたとき、その跳ね返り速度を計測した。反発係数(C.O.R.)は、ボール初速と跳ね返り速度との比率である。
連続耐久性
米国Automated Design Corporation製のADC Ball COR Durability Testerにより、ボールの耐久性を評価した。ボールを空気圧で発射させた後、平行に設置した2枚の金属板に連続的に衝突させ、ボールが割れるまでに要した発射回数の平均値を耐久性とした。この場合、平均値とは、同種のボールを4個用意し、それぞれのボールを発射させて4個のボールがそれぞれ割れるまでに要した発射回数を平均化した値である。試験機のタイプは横型CORであり、金属板への入射速度は43m/secであった。
耐擦過傷性
ボールを23±1℃の温度に保温し、ピッチングウエッジをスイングロボットマシンに取り付け、ヘッドスピード33m/secにて打撃し、打撃傷を目視で判断し、(最良,1点)(より良い,2点)(良い、普通,3点)(悪い,4点)(より悪い,5点)及び(最悪,6点)の基準で評価を行った。

Claims (18)

  1. 下記の2成分(a)及び(b)成分のアイオノマー配合組成
    (a)成分
    ベース樹脂が、E/Xで表される二元共重合体、及び/又はE/X/Yで表される三元共重合体であるアイオノマーであり、上記のEはα−オレフィン、XはC3〜C8の不飽和カルボン酸又は不飽和ジカルボン酸(酸無水物が含まれる)、Yはアルキル基が1〜8個の炭素原子を有する不飽和カルボン酸又は不飽和ジカルボン酸のアルキルエステルであること。
    (b)成分
    少なくとも一つの末端官能基がアルコキシ基である1種類又は2種類以上のポリシルセスキオキサンであり、下記の化学構造(i)(ii)(iii)を有するもの。
    を含有するものであって、少なくとも一部に、上記(a)成分未中和のカルボン酸と上記(b)成分の末端官能基であるアルコキシ基とのエステル縮合反応が生じてなることを特徴とするゴルフボール用材料。
  2. Xが上記の二元共重合体又は三元共重合体の全質量に対して1〜30質量%の量で存在し、Yが上記三元共重合体の全質量に対して2〜30質量%の量で存在する請求項1記載のゴルフボール用材料。
  3. 上記ポリシルセスキオキサンの化学構造(i)(ii)(iii)中、Rで表される官能基が、炭素数1〜10を有する官能基であり、かつアルキル基,アルケニル基,シクロアルキル基,アリル基,アラルキル基,アリール基,水酸基及びアルコキシ基の群から選択される請求項1又は2記載のゴルフボール用材料。
  4. 上記ポリシルセスキオキサンの化学構造(i)(ii)(iii)中、Rで表される末端官能基のうち少なくとも1つがアルコキシ基であり、かつメトキシ基,エトキシ基,n−プロポキシ基,イソプロポキシ基,n−ブトキシ基,イソブトキシ基,sec−ブトキシ基,tert−ブトキシ基,シクロヘキシルオキシ基及びベンジルオキシ基の群から選択される請求項1、2又は3記載のゴルフボール用材料。
  5. 上記ポリシルセスキオキサンの重量平均分子量が500以上20,000未満である請求項1〜4のいずれか1項記載のゴルフボール用材料。
  6. 上記(b)成分の配合割合が、上記(a)及び(b)成分の全質量に対して0.1〜30質量%の範囲である請求項1〜5のいずれか1項記載のゴルフボール用材料。
  7. 上記(a)成分と(b)成分とを混練する際、その混練温度が100〜250℃である請求項1〜6のいずれか1項記載のゴルフボール用材料。
  8. 上記(a)成分のアイオノマー中の金属カチオン源が、酸素含有無機金属化合物から構成される金属酸化物,金属炭酸塩及び金属水酸化物の群から選ばれる平均粒径が0.001〜5.0μmの微粒子、あるいは、これらのマスターバッチであり、かつ、これらの成分によりアイオノマーのベース樹脂中の酸基の少なくとも一部が中和される請求項1〜7のいずれか1項記載のゴルフボール材料。
  9. 上記(a)成分のアイオノマー中の金属カチオン源が酸素含有無機金属化合物であり、これによるアイオノマーのベース樹脂中の酸含量に対する中和度が5モル%以上である請求項8記載のゴルフボール用材料。
  10. 上記金属カチオン源が、周期率表第IA、IB、IIA、IIB、IIIA、IIIB、IVA、IVB、VA、VB、VIA、VIB、VIIB及びVIIIBの群から選択される請求項8記載のゴルフボール用材料。
  11. 上記(a)成分であるアイオノマー成分の金属カチオン種に、ポリシルセスキオキサンのアルコキシ基とアイオノマー中のカルボン酸とのエステル縮合反応を促進する少なくともIA族アルカリ金属が含まれ請求項1〜10のいずれか1項記載のゴルフボール用材料。
  12. 上記の酸素含有無機化合物が、炭酸リチウム,炭酸ナトリウム,炭酸カリウム,炭酸マグネシウム,炭酸亜鉛(塩基性炭酸亜鉛が含まれる),炭酸カルシウム,酸化マグネシウム,酸化亜鉛,酸化カルシウム,水酸化カルシウム及び水酸化マグネシウムの群から選択される1種又は2種以上である請求項8記載のゴルフボール用材料。
  13. 上記(a)成分の二元共重合体及び/又は三元共重合体において、Eのオレフィンがエチレンであり、Xの不飽和カルボン酸又は不飽和ジカルボン酸が、アクリル酸,メタクリル酸,マレイン酸及び無水マレイン酸の群から選択されると共に、Yの不飽和カルボン酸エステル又は不飽和ジカルボン酸ハーフエステルが、アクリル酸n−ブチル,アクリル酸イソブチル及びマレイン酸モノエチルエステルの群から選択される請求項1〜12のいずれか1項記載のゴルフボール用材料。
  14. 上記(a)及び(b)成分のアイオノマー配合組成物に、更に、ポリオレフィン系エラストマー(エチレン系アイオノマー,ポリオレフィン,メタロセンポリオレフィンが含まれる)、ポリスチレン系エラストマー、ジエン系ポリマー、ポリアクリレート系ポリマー、ポリアミド系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー及びポリアセタールの群から選択される熱可塑性樹脂成分を配合する請求項1〜13のいずれか1項記載のゴルフボール用材料。
  15. 上記アイオノマー配合組成物中にIPN(相互侵入網目)構造を少なくとも部分的に有する請求項1〜14のいずれか1項記載のゴルフボール用材料。
  16. 請求項1〜15のいずれか1項記載のゴルフボール用材料を、コアと該コアを被覆するカバーとからなるツーピースソリッドゴルフボール、又は、1層以上のコアと該コアを被覆する1層以上の中間層と、該中間層を被覆する1層以上のカバーとからなるマルチピースソリッドゴルフボールにおけるカバー材又は中間層材として用いることを特徴とするゴルフボール。
  17. 請求項1〜15のいずれか1項記載のゴルフボール用材料を製造する際、L/Dがスクリュー全体の25以上、ニーディングディスクゾーンL/Dが全体L/Dの20〜80%の範囲にある二軸押出機を用いて、(a)成分と(b)成分とをメルトブレンドしてアイオノマー配合組成物を得ることを特徴とするゴルフボール用材料の製造方法。
  18. 請求項1〜15のいずれか1項記載のゴルフボール用材料を製造する際、(a)成分として上記アイオノマーのベース樹脂E/Xで表される二元共重合体、及び/又はE/X/Yで表される三元共重合体の少なくとも1種類以上と、(b)成分として上記ポリシルセスキオキサンとを予めメルトブレンドし、その後、金属カチオン源である酸素含有金属化合物で中和反応を行うことにより、(a)及び(b)から構成されるアイオノマー配合組成物を得るようにしたゴルフボール用材料の製造方法。
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