JPH112761A - 投影光学系およびそれを備えた露光装置 - Google Patents
投影光学系およびそれを備えた露光装置Info
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- JPH112761A JPH112761A JP9299049A JP29904997A JPH112761A JP H112761 A JPH112761 A JP H112761A JP 9299049 A JP9299049 A JP 9299049A JP 29904997 A JP29904997 A JP 29904997A JP H112761 A JPH112761 A JP H112761A
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- G03F7/00—Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
- G03F7/70—Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
- G03F7/70216—Mask projection systems
- G03F7/70233—Optical aspects of catoptric systems, i.e. comprising only reflective elements, e.g. extreme ultraviolet [EUV] projection systems
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- G—PHYSICS
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- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
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- G02B27/0037—Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00 for optical correction, e.g. distorsion, aberration with diffracting elements
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- G02B27/42—Diffraction optics, i.e. systems including a diffractive element being designed for providing a diffractive effect
- G02B27/4205—Diffraction optics, i.e. systems including a diffractive element being designed for providing a diffractive effect having a diffractive optical element [DOE] contributing to image formation, e.g. whereby modulation transfer function MTF or optical aberrations are relevant
- G02B27/4222—Diffraction optics, i.e. systems including a diffractive element being designed for providing a diffractive effect having a diffractive optical element [DOE] contributing to image formation, e.g. whereby modulation transfer function MTF or optical aberrations are relevant in projection exposure systems, e.g. photolithographic systems
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- G03F7/70—Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
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- General Physics & Mathematics (AREA)
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- Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
- Lenses (AREA)
- Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】光学要素を最低限の数とした簡単な構成のもと
で、十分な作動距離を確保し、諸収差−特に軸上色収差
および球面収差−を良好に補正すること 【解決手段】第1面(O)上のパターンの等倍像を第2
面(I)上に形成する投影光学系であって、第1面
(O)から離間して配置された正レンズ群(11)と;
反射面に回転対称形状の位相分布が設けられ、正レンズ
群と共通の光軸(Ax)を有する反射型回折光学素子
(12)と;を備え、第1面(O)からの光が正レンズ
群(11)を経た後、反射型回折光学素子(12)で回
折されて再び正レンズ群(11)を経て第2面(I)に
達するように、正レンズ群(11)および反射型回折光
学素子(12)が配置される。
で、十分な作動距離を確保し、諸収差−特に軸上色収差
および球面収差−を良好に補正すること 【解決手段】第1面(O)上のパターンの等倍像を第2
面(I)上に形成する投影光学系であって、第1面
(O)から離間して配置された正レンズ群(11)と;
反射面に回転対称形状の位相分布が設けられ、正レンズ
群と共通の光軸(Ax)を有する反射型回折光学素子
(12)と;を備え、第1面(O)からの光が正レンズ
群(11)を経た後、反射型回折光学素子(12)で回
折されて再び正レンズ群(11)を経て第2面(I)に
達するように、正レンズ群(11)および反射型回折光
学素子(12)が配置される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、第1面の等倍像を
第2面上に投影する投影光学系を備えた露光装置に関す
るものである。
第2面上に投影する投影光学系を備えた露光装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、等倍の反射屈折光学系としては、
JOSA.vol49,No.7,pp713-716に開示されているダイソン
(Dyson)型光学系が知られている。このダイソン型光学
系は、図17に示す如く、平凸レンズ1と凹面鏡2とを
組み合わせて構成されており、等倍の有限系である。
JOSA.vol49,No.7,pp713-716に開示されているダイソン
(Dyson)型光学系が知られている。このダイソン型光学
系は、図17に示す如く、平凸レンズ1と凹面鏡2とを
組み合わせて構成されており、等倍の有限系である。
【0003】図17において、光軸Axの上側を物体面
Oとし、光軸Axの下側を像面Iとすると、物体面O上
の物点からでた光束は、平凸レンズ1の凸面1aで屈折
して、その主光線が反射鏡2の頂点を向くように進行す
る。この光束は、反射面2で反射した後、光軸Axに対
称に伝播して、平凸レンズ1を介した後、光軸Ax下側
の像点に集光する。ここで、物体面Oおよび像面Iは反
射鏡2の曲率中心を含む面内にあり、平凸レンズ1の凸
面1aの曲率中心もこれに一致している。また、平凸レ
ンズ1の平面1bと物体面・像面間距離は0であり、平
凸レンズ1の平面1bと物体面・像面は密着している。
Oとし、光軸Axの下側を像面Iとすると、物体面O上
の物点からでた光束は、平凸レンズ1の凸面1aで屈折
して、その主光線が反射鏡2の頂点を向くように進行す
る。この光束は、反射面2で反射した後、光軸Axに対
称に伝播して、平凸レンズ1を介した後、光軸Ax下側
の像点に集光する。ここで、物体面Oおよび像面Iは反
射鏡2の曲率中心を含む面内にあり、平凸レンズ1の凸
面1aの曲率中心もこれに一致している。また、平凸レ
ンズ1の平面1bと物体面・像面間距離は0であり、平
凸レンズ1の平面1bと物体面・像面は密着している。
【0004】このとき、反射鏡2の曲率半径をR、平凸
レンズ1の凸面1aの曲率半径をr、平凸レンズ1の凸
面1aと反射鏡2の頂点間隔をL、平凸レンズ1の中心
厚をdとすると、ペッツバール(petzval)条件・コンセ
ントリック(concentric)条件などから
レンズ1の凸面1aの曲率半径をr、平凸レンズ1の凸
面1aと反射鏡2の頂点間隔をL、平凸レンズ1の中心
厚をdとすると、ペッツバール(petzval)条件・コンセ
ントリック(concentric)条件などから
【0005】
【数1】
【0006】となる。このダイソン型光学系は、球面収
差・コマ収差・歪曲収差がなく、サジタル像面もフラッ
トであり、また屈折レンズを用いているにもかかわらず
軸上色収差も全くなく、非点収差が許容される範囲が良
像域となっている。以下の表1にダイソン型光学系の光
学データを示す。
差・コマ収差・歪曲収差がなく、サジタル像面もフラッ
トであり、また屈折レンズを用いているにもかかわらず
軸上色収差も全くなく、非点収差が許容される範囲が良
像域となっている。以下の表1にダイソン型光学系の光
学データを示す。
【0007】なお、表1において、左端の数字は面番
号、Rは曲率半径、Dは面間隔、GLAは硝材名(空白
は空気)である。また、各表には、像側(物体側)の開
口数NA、物体高OBJ HTを併せて示す。なお、表
1のダイソン型光学系は、凹面鏡2に対して完全対称形
の光学系であるため、表1では、物体面Oから凹面鏡2
までのものを示している。
号、Rは曲率半径、Dは面間隔、GLAは硝材名(空白
は空気)である。また、各表には、像側(物体側)の開
口数NA、物体高OBJ HTを併せて示す。なお、表
1のダイソン型光学系は、凹面鏡2に対して完全対称形
の光学系であるため、表1では、物体面Oから凹面鏡2
までのものを示している。
【0008】また、石英の屈折率は以下の通りである。 波長λ 屈折率 440.0nm 1.466355 405.0nm 1.469587 360.0nm 1.475294
【0009】
【表1】 [比較例] NA = 0.15 OBJ HT=35 R D GLA 0 ∞ 0.000000 (物体面O) 1 ∞ 319.536713 石英 (平凸レンズ1) 2 -319.53671 680.463287 3 -1000.00000 反射面 (反射鏡2) また、図18および図19は、それぞれ表1のダイソン
型光学系の縦収差図および横収差図であり、図18
(a)は球面収差図、図18(b)は非点収差図、図1
8(c)は歪曲収差図、図19(a)は像高100%の
位置でのタンジェンシャル(メリジオナル)方向の横収
差、図19(b)は像高57%の位置でのタンジェンシ
ャル(メリジオナル)方向の横収差、図19(c)は軸
上の位置での横収差、図19(d)は像高100%の位
置でのサジタル方向の横収差、図19(e)は像高57
%の位置でのサジタル方向の横収差である。
型光学系の縦収差図および横収差図であり、図18
(a)は球面収差図、図18(b)は非点収差図、図1
8(c)は歪曲収差図、図19(a)は像高100%の
位置でのタンジェンシャル(メリジオナル)方向の横収
差、図19(b)は像高57%の位置でのタンジェンシ
ャル(メリジオナル)方向の横収差、図19(c)は軸
上の位置での横収差、図19(d)は像高100%の位
置でのサジタル方向の横収差、図19(e)は像高57
%の位置でのサジタル方向の横収差である。
【0010】ここで、405は波長405nmの光線に
よる収差曲線、360は波長360nmの光線による収
差曲線、440は波長440nmの光線による収差曲線
を示しており、図18(b)の非点収差図においては、
Mがメリジオナル像面、Sがサジタル像面を示してい
る。
よる収差曲線、360は波長360nmの光線による収
差曲線、440は波長440nmの光線による収差曲線
を示しており、図18(b)の非点収差図においては、
Mがメリジオナル像面、Sがサジタル像面を示してい
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】表1のダイソン型光学
系では、図18および図19の諸収差図に示される通
り、球面収差・コマ収差・歪曲収差がなく、サジタル像
面もフラットであり、軸上色収差も全くなく、非点収差
が許容される範囲が良像域となっているしかしながら、
表1のダイソン型光学系では、作動距離(平凸レンズの
最も物体側あるいは最も像側の面から物体面あるいは像
面までの距離)が0であるため、露光装置に用いる際に
は、マスクあるいはレチクルを保護するためのペリクル
膜と光学系とが干渉してしまう問題点がある。ここで、
表1のダイソン型光学系を、十分な作動距離を確保でき
るように変形しようとすると、軸上色収差および球面収
差を良好に補正することが困難となる。
系では、図18および図19の諸収差図に示される通
り、球面収差・コマ収差・歪曲収差がなく、サジタル像
面もフラットであり、軸上色収差も全くなく、非点収差
が許容される範囲が良像域となっているしかしながら、
表1のダイソン型光学系では、作動距離(平凸レンズの
最も物体側あるいは最も像側の面から物体面あるいは像
面までの距離)が0であるため、露光装置に用いる際に
は、マスクあるいはレチクルを保護するためのペリクル
膜と光学系とが干渉してしまう問題点がある。ここで、
表1のダイソン型光学系を、十分な作動距離を確保でき
るように変形しようとすると、軸上色収差および球面収
差を良好に補正することが困難となる。
【0012】そこで、本発明は、光学要素を最低限の数
とした簡単な構成のもとで、十分な作動距離を確保し、
諸収差−特に軸上色収差および球面収差−を良好に補正
することを第1の目的とする。また、表1のダイソン型
光学系においては、図18および図19からも明らかな
ように、メリジオナル像面の曲がりが存在するため、良
像範囲(像面上において良好な結像性能が維持されてい
る領域)が制限されるため、広い露光領域を確保するこ
とが困難である。
とした簡単な構成のもとで、十分な作動距離を確保し、
諸収差−特に軸上色収差および球面収差−を良好に補正
することを第1の目的とする。また、表1のダイソン型
光学系においては、図18および図19からも明らかな
ように、メリジオナル像面の曲がりが存在するため、良
像範囲(像面上において良好な結像性能が維持されてい
る領域)が制限されるため、広い露光領域を確保するこ
とが困難である。
【0013】そこで、本発明は、広い露光領域の確保を
付加的な目的とする。
付加的な目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述の第1の目的を達成
するために、本発明にかかる投影光学系は、第1面上の
パターンの等倍像を第2面上に形成する投影光学系であ
って、第1面から離間して配置された正レンズ群と;反
射面に回転対称形状の位相分布が設けられ、正レンズ群
と共通の光軸を有する反射型回折光学素子と;を備える
ものであり、第1面からの光が正レンズ群を経た後、反
射型回折光学素子で回折されて再び正レンズ群を経て第
2面に達するように、正レンズ群および反射型回折光学
素子が配置されるものである。
するために、本発明にかかる投影光学系は、第1面上の
パターンの等倍像を第2面上に形成する投影光学系であ
って、第1面から離間して配置された正レンズ群と;反
射面に回転対称形状の位相分布が設けられ、正レンズ群
と共通の光軸を有する反射型回折光学素子と;を備える
ものであり、第1面からの光が正レンズ群を経た後、反
射型回折光学素子で回折されて再び正レンズ群を経て第
2面に達するように、正レンズ群および反射型回折光学
素子が配置されるものである。
【0015】上述の構成に基づいて、反射型回折光学素
子は、近軸領域で正屈折力を有する構成であることが好
ましい。また、本発明の好ましい態様によれば、正レン
ズ群は1枚の平凸レンズ素子で構成されるものである。
このとき、反射型回折素子上の位相分布は、光軸から周
辺へ向かうにつれて漸次位相の変化を与えるように定め
られていることが好ましい。すなわち、光軸から周辺へ
向かう方向に位相分布をとったときに、この位相が変曲
点を持たない分布であることが好ましい。
子は、近軸領域で正屈折力を有する構成であることが好
ましい。また、本発明の好ましい態様によれば、正レン
ズ群は1枚の平凸レンズ素子で構成されるものである。
このとき、反射型回折素子上の位相分布は、光軸から周
辺へ向かうにつれて漸次位相の変化を与えるように定め
られていることが好ましい。すなわち、光軸から周辺へ
向かう方向に位相分布をとったときに、この位相が変曲
点を持たない分布であることが好ましい。
【0016】また、本発明によれば、正レンズ群は、回
折光学素子側に凸面を向けた非球面を有することが好ま
しい。ここで、正レンズ群中の非球面は、光軸から周辺
へ向かうにつれて正の屈折力が増加するような形状また
は光軸から周辺へ向かうにつれて負の屈折力が減少する
ような形状であることが好ましい。
折光学素子側に凸面を向けた非球面を有することが好ま
しい。ここで、正レンズ群中の非球面は、光軸から周辺
へ向かうにつれて正の屈折力が増加するような形状また
は光軸から周辺へ向かうにつれて負の屈折力が減少する
ような形状であることが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例に基づいて
説明する。図1は、本発明にかかる投影光学系の一実施
例の光路図であり、この投影光学系は、互いに共通の光
軸Axを持つように配置された正レンズ群としての平凸
レンズ11と、反射型回折光学素子としての凹面鏡12
とから構成される。図1において、光軸Axの上側を物
体面Oとし、光軸Axの下側を像面Iとする。これらの
物体面Oおよび像面Iは、平凸レンズ11の平面11b
(物体側あるいは像側に隣接する面)から所定の間隔と
なっており、この間隔が作動距離である。
説明する。図1は、本発明にかかる投影光学系の一実施
例の光路図であり、この投影光学系は、互いに共通の光
軸Axを持つように配置された正レンズ群としての平凸
レンズ11と、反射型回折光学素子としての凹面鏡12
とから構成される。図1において、光軸Axの上側を物
体面Oとし、光軸Axの下側を像面Iとする。これらの
物体面Oおよび像面Iは、平凸レンズ11の平面11b
(物体側あるいは像側に隣接する面)から所定の間隔と
なっており、この間隔が作動距離である。
【0018】物体面O上の物点からでた光束は、平凸レ
ンズ11の平面11bおよび凸面11aで屈折された
後、凹面鏡12へ向けて伝搬する。このとき、主光線は
凹面鏡12の頂点に達する、すなわち凹面鏡12が開口
絞りの位置となる。凹面鏡12を反射型回折光学素子と
して機能させるために、凹面鏡12の反射面には、光軸
Axを中心とする回転対称形状の位相分布が設けられて
いる。ここで回折された光束は、光軸Axに関して入射
する光束とほぼ対称に平凸レンズ11へ向けて伝搬す
る。この光束は平凸レンズ11の凸面11aで屈折され
た後、像面I上に物体の等倍像を形成する。
ンズ11の平面11bおよび凸面11aで屈折された
後、凹面鏡12へ向けて伝搬する。このとき、主光線は
凹面鏡12の頂点に達する、すなわち凹面鏡12が開口
絞りの位置となる。凹面鏡12を反射型回折光学素子と
して機能させるために、凹面鏡12の反射面には、光軸
Axを中心とする回転対称形状の位相分布が設けられて
いる。ここで回折された光束は、光軸Axに関して入射
する光束とほぼ対称に平凸レンズ11へ向けて伝搬す
る。この光束は平凸レンズ11の凸面11aで屈折され
た後、像面I上に物体の等倍像を形成する。
【0019】なお、本発明でいう位相分布とは、例えば
フレネルレンズ面のように、反射点の光軸からの距離に
応じて、反射する光束に所定の位相の遅れまたは所定の
位相の進みを与えるものである。本実施の態様における
凹面鏡12上の位相分布は、作動距離を確保したことに
より発生する色収差および球面収差を補正する機能を有
している。
フレネルレンズ面のように、反射点の光軸からの距離に
応じて、反射する光束に所定の位相の遅れまたは所定の
位相の進みを与えるものである。本実施の態様における
凹面鏡12上の位相分布は、作動距離を確保したことに
より発生する色収差および球面収差を補正する機能を有
している。
【0020】まず、色収差補正について、図2を参照し
て近軸的に説明する。図2(a)に示すように、ピッチ
Pの位相分布を持つ反射型回折光学素子を考え、波長λ
の光が光軸に平行に入射する(入射角θ=0)とき、回
折された光は、焦点距離fD(凹面鏡12の焦点距離は
含まない)の位置に集光する。ここで、1次回折光の回
折角θ’は、
て近軸的に説明する。図2(a)に示すように、ピッチ
Pの位相分布を持つ反射型回折光学素子を考え、波長λ
の光が光軸に平行に入射する(入射角θ=0)とき、回
折された光は、焦点距離fD(凹面鏡12の焦点距離は
含まない)の位置に集光する。ここで、1次回折光の回
折角θ’は、
【0021】
【数2】
【0022】であるため、
【0023】
【数3】
【0024】で表される。この(4)式より、
【0025】
【数4】
【0026】が得られる。また、軸上色収差量LCは、
軸上光束のマージナル光線(最周縁光線)の各光学要素
での光軸からの高さ(入射高)をh、各光学要素の焦点
距離をf、各光学要素のアッベ数をνとするとき、
軸上光束のマージナル光線(最周縁光線)の各光学要素
での光軸からの高さ(入射高)をh、各光学要素の焦点
距離をf、各光学要素のアッベ数をνとするとき、
【0027】
【数5】
【0028】で表されるから、色消し条件(LC=0)
を満足させる場合には、
を満足させる場合には、
【0029】
【数6】
【0030】となる。但し(7)式において、fDは位
相分布自体の焦点距離、fLは平凸レンズ11の焦点距
離、hDは位相分布が設けられた反射型回折光学素子
(凹面鏡12)上でのマージナル光線の入射高、hLは
平凸レンズ11でのマージナル光線の入射高、νDは位
相分布が持つアッベ数、νLは平凸レンズ11のアッベ
数である。尚、反射鏡は色収差が発生しないため、
(7)式では凹面鏡12そのものは無視している。
相分布自体の焦点距離、fLは平凸レンズ11の焦点距
離、hDは位相分布が設けられた反射型回折光学素子
(凹面鏡12)上でのマージナル光線の入射高、hLは
平凸レンズ11でのマージナル光線の入射高、νDは位
相分布が持つアッベ数、νLは平凸レンズ11のアッベ
数である。尚、反射鏡は色収差が発生しないため、
(7)式では凹面鏡12そのものは無視している。
【0031】また、位相分布が持つアッベ数は、着目す
る3つの波長をλ1、λ2、λ3(但し、λ2<λ1<
λ3)とするとき、
る3つの波長をλ1、λ2、λ3(但し、λ2<λ1<
λ3)とするとき、
【0032】
【数7】
【0033】で表され、その絶対値|νD|は一般的に
屈折材料のアッベ数よりも小さくなる。図2(b)に示
した通り、本発明では、平凸レンズ11におけるマージ
ナル光線の入射高hLよりも、位相分布が設けられた反
射型回折光学素子(凹面鏡12)上でのマージナル光線
の入射高hDの方が大きくなる構成であり、位相分布が
持つアッベ数の絶対値|νD|よりも平凸レンズ11の
アッベ数の絶対値|νL|のほうが大きいため、平凸レ
ンズ11の焦点距離fLよりも位相分布自体の焦点距離
fDの方が大きくなる。したがって、前述した(5)式
からも分かるように、位相分布のピッチPがその焦点距
離fDに依存することから、本発明による構成では、基
本的に位相分布自体のピッチPを大きくすることがで
き、位相分布を設けた反射型回折光学素子自体の製造が
容易となる利点がある。
屈折材料のアッベ数よりも小さくなる。図2(b)に示
した通り、本発明では、平凸レンズ11におけるマージ
ナル光線の入射高hLよりも、位相分布が設けられた反
射型回折光学素子(凹面鏡12)上でのマージナル光線
の入射高hDの方が大きくなる構成であり、位相分布が
持つアッベ数の絶対値|νD|よりも平凸レンズ11の
アッベ数の絶対値|νL|のほうが大きいため、平凸レ
ンズ11の焦点距離fLよりも位相分布自体の焦点距離
fDの方が大きくなる。したがって、前述した(5)式
からも分かるように、位相分布のピッチPがその焦点距
離fDに依存することから、本発明による構成では、基
本的に位相分布自体のピッチPを大きくすることがで
き、位相分布を設けた反射型回折光学素子自体の製造が
容易となる利点がある。
【0034】本実施の形態では、近軸的には、上記
(7)式をほぼ満足する正の屈折力の位相分布を与えて
おり、球面収差を補正するために平凸レンズの凸面の曲
率を緩くしている。ここで、正レンズ群を1枚の平凸レ
ンズで構成する際には、反射型回折素子上の位相分布
が、光軸から周辺へ向かうにつれて漸次位相の変化を与
えるように定められていることが好ましい。すなわち、
光軸を原点として位相分布の変化曲線を考えたときに、
この曲線に変曲点が存在しないことが好ましい。このよ
うな形状とならない場合には、作動距離を確保すること
により発生する球面収差を補正することができないため
好ましくない。
(7)式をほぼ満足する正の屈折力の位相分布を与えて
おり、球面収差を補正するために平凸レンズの凸面の曲
率を緩くしている。ここで、正レンズ群を1枚の平凸レ
ンズで構成する際には、反射型回折素子上の位相分布
が、光軸から周辺へ向かうにつれて漸次位相の変化を与
えるように定められていることが好ましい。すなわち、
光軸を原点として位相分布の変化曲線を考えたときに、
この曲線に変曲点が存在しないことが好ましい。このよ
うな形状とならない場合には、作動距離を確保すること
により発生する球面収差を補正することができないため
好ましくない。
【0035】なお、本発明においては、凹面鏡12の位
置が開口絞り位置となるため、光学系全体としては開口
絞り位置に対して対称となる。したがって、コマ収差、
歪曲収差、倍率色収差などは原理的に発生しない。さ
て、本発明においては、正レンズ群の焦点距離(平凸レ
ンズの凸面の曲率半径)と、正レンズ群と凹面鏡との間
隔とを適宜設定することにより、非点収差を減少させる
ことが可能であるが、正レンズ群中のレンズ面のうち凹
面鏡側に向けられた凸面を非球面とすることで、さらに
非点収差を減少させることが可能である。なお、ここで
いう凹面鏡側に向けられた凸面とは、物体面側あるいは
像面側に向けられた凹面も含む概念である。
置が開口絞り位置となるため、光学系全体としては開口
絞り位置に対して対称となる。したがって、コマ収差、
歪曲収差、倍率色収差などは原理的に発生しない。さ
て、本発明においては、正レンズ群の焦点距離(平凸レ
ンズの凸面の曲率半径)と、正レンズ群と凹面鏡との間
隔とを適宜設定することにより、非点収差を減少させる
ことが可能であるが、正レンズ群中のレンズ面のうち凹
面鏡側に向けられた凸面を非球面とすることで、さらに
非点収差を減少させることが可能である。なお、ここで
いう凹面鏡側に向けられた凸面とは、物体面側あるいは
像面側に向けられた凹面も含む概念である。
【0036】この凹面鏡側に凸面を向けた非球面は、光
軸Axから周辺へ向かうにつれて正の屈折力が増加する
ような形状または光軸Axから周辺へ向かうにつれて負
の屈折力が減少するような形状であることが好ましい。
このような形状とならない場合には、非点収差の補正が
困難となるため好ましくない。次に、図3を参照して、
反射型回折光学素子としての凹面鏡12上に設けられる
位相分布の実際の形状の決定の一例について説明する。
軸Axから周辺へ向かうにつれて正の屈折力が増加する
ような形状または光軸Axから周辺へ向かうにつれて負
の屈折力が減少するような形状であることが好ましい。
このような形状とならない場合には、非点収差の補正が
困難となるため好ましくない。次に、図3を参照して、
反射型回折光学素子としての凹面鏡12上に設けられる
位相分布の実際の形状の決定の一例について説明する。
【0037】前述したように、位相分布にて回折された
光には、光軸Axからの距離に応じて所定の位相の進み
が与えられる。このときの位相の分布を、位相分布上で
の光軸Axからの距離rの関数である位相関数φ(r)
で定義する。この位相関数φ(r)は、位相分布上での
光軸Axからの距離をrとし、波長をλとするとき、
光には、光軸Axからの距離に応じて所定の位相の進み
が与えられる。このときの位相の分布を、位相分布上で
の光軸Axからの距離rの関数である位相関数φ(r)
で定義する。この位相関数φ(r)は、位相分布上での
光軸Axからの距離をrとし、波長をλとするとき、
【0038】
【数8】
【0039】で表される。但し、(9)式において、c
1,c2,c3,c4...は係数である。このとき、
位相分布上において光軸Axからの距離rの点と、凹面
鏡12の基準球面における光軸Axからの距離rの点と
の光軸Ax方向のずれを距離rの関数S(r)で表す
と、
1,c2,c3,c4...は係数である。このとき、
位相分布上において光軸Axからの距離rの点と、凹面
鏡12の基準球面における光軸Axからの距離rの点と
の光軸Ax方向のずれを距離rの関数S(r)で表す
と、
【0040】
【数9】
【0041】となる。但し(10)式において、i=
0,1,2...であり、これは波長の整数倍ごとに形
成される輪帯の数を表している。nは、反射面の屈折率
であるため、n=−1となり、これを(10)式に代入
すると、
0,1,2...であり、これは波長の整数倍ごとに形
成される輪帯の数を表している。nは、反射面の屈折率
であるため、n=−1となり、これを(10)式に代入
すると、
【0042】
【数10】
【0043】となる。図3(a)は、上記(11)式で
与えられる形状を有する位相分布の一例を示す図であ
り、破線が凹面鏡12の基準球面の曲率半径を示してい
る。このように位相分布の実際の形状は、断面が鋸歯状
でブレーズ化されている。なお、図3(a)に示す位相
分布では、基準球面を光軸Ax方向に沿って変形したキ
ノフォーム(Kinoform)形状であるが、図3(b)に示す
ように、キノフォーム形状を階段近似(binary approxim
ation)したバイナリ形状であっても良い。また、上述の
例では、基準球面を単純に光軸Ax方向に変形したが、
例えば位相分布に入射する光線に沿った方向に変形して
も良い。次に、図4は、本発明にかかる投影光学系をマ
スクMの等倍像を感光性基板としてのプレートP上に形
成する露光装置を概略的に示す図である。
与えられる形状を有する位相分布の一例を示す図であ
り、破線が凹面鏡12の基準球面の曲率半径を示してい
る。このように位相分布の実際の形状は、断面が鋸歯状
でブレーズ化されている。なお、図3(a)に示す位相
分布では、基準球面を光軸Ax方向に沿って変形したキ
ノフォーム(Kinoform)形状であるが、図3(b)に示す
ように、キノフォーム形状を階段近似(binary approxim
ation)したバイナリ形状であっても良い。また、上述の
例では、基準球面を単純に光軸Ax方向に変形したが、
例えば位相分布に入射する光線に沿った方向に変形して
も良い。次に、図4は、本発明にかかる投影光学系をマ
スクMの等倍像を感光性基板としてのプレートP上に形
成する露光装置を概略的に示す図である。
【0044】図4において、マスクMは、投影光学系の
物体面に位置するようにマスクステージMSに保持され
ており、プレートPは、投影光学系の像面に位置するよ
うにXY方向に沿って移動可能なプレートステージPS
に保持されている。また、照明光学系ISは、マスクM
上の所定の照明領域を露光光で均一に照明する。この露
光光としては、例えばアーク光源としての水銀ランプの
輝線であるg線(λ=436nm)、h線(λ=404
nm)、i線(365nm)のうちの少なくとも1つの
輝線を用いることができ、例えばこれら3つの輝線を用
いて光量を稼ぎ、スループットの向上を図ることができ
る。
物体面に位置するようにマスクステージMSに保持され
ており、プレートPは、投影光学系の像面に位置するよ
うにXY方向に沿って移動可能なプレートステージPS
に保持されている。また、照明光学系ISは、マスクM
上の所定の照明領域を露光光で均一に照明する。この露
光光としては、例えばアーク光源としての水銀ランプの
輝線であるg線(λ=436nm)、h線(λ=404
nm)、i線(365nm)のうちの少なくとも1つの
輝線を用いることができ、例えばこれら3つの輝線を用
いて光量を稼ぎ、スループットの向上を図ることができ
る。
【0045】また、投影光学系は、2つの光路偏向プリ
ズムP1,P2と、平凸レンズ11と、反射面に位相分
布が設けられた凹面鏡とから構成されている。マスクM
上の照明領域からの光は、第1の光路偏向プリズムP1
中の反射面にて偏向された後に、平凸レンズ11の図中
上半分に入射し、平凸レンズ11の凸面11aで屈折さ
れて凹面鏡12に達する。この凹面鏡12で回折された
光は、再び平凸レンズ11へ向かい、平凸レンズ11の
凸面で屈折された後に、平凸レンズ11の図中下半分か
ら射出し、第2の光路折曲げプリズムP2へ達する。こ
の光は、第2の光路折曲げプリズムP2にて偏向された
後にプレートPに達する。このときプレートPにはマス
クMの照明領域内のパターンの等倍の倒立像が形成され
る。
ズムP1,P2と、平凸レンズ11と、反射面に位相分
布が設けられた凹面鏡とから構成されている。マスクM
上の照明領域からの光は、第1の光路偏向プリズムP1
中の反射面にて偏向された後に、平凸レンズ11の図中
上半分に入射し、平凸レンズ11の凸面11aで屈折さ
れて凹面鏡12に達する。この凹面鏡12で回折された
光は、再び平凸レンズ11へ向かい、平凸レンズ11の
凸面で屈折された後に、平凸レンズ11の図中下半分か
ら射出し、第2の光路折曲げプリズムP2へ達する。こ
の光は、第2の光路折曲げプリズムP2にて偏向された
後にプレートPに達する。このときプレートPにはマス
クMの照明領域内のパターンの等倍の倒立像が形成され
る。
【0046】この図4の例では、2つの光路偏向プリズ
ムP1,P2により、それぞれ光路を90°偏向させる
構成としてマスクMおよびプレートPを互いに平行とし
ているため、これらマスクMおよびプレートPを投影光
学系に対して相対的に移動させて走査露光を行うことが
容易となる。また、図5(a)に示すように、2つの光
路偏向プリズムのうちの一方をダハプリズム2aとすれ
ば、マスクMの等倍の正立正像をプレートP上に形成す
ることができる。このときには、マスクMとプレートP
とを一体的に、投影光学系に対して走査しながら露光を
行うことができ、走査露光により形成される帯状の露光
領域をつなぐステッチングを行うことが容易となる。ま
た、本発明においては、正レンズ群は1枚の平凸レンズ
には限られず、例えば図5(b)に示すように、正レン
ズ13と負レンズ14との接合レンズで構成しても良
い。これにより、正レンズ群によりある程度の色収差補
正が可能となるため、凹面鏡12上の位相分布が担って
いる色収差補正の負担を減らすことができる。このと
き、位相分布自体の焦点距離はより長くなるため、その
ピッチが大きくなり、位相分布を有する回折光学素子の
製造がより容易となる利点がある。また、正レンズ群を
接合レンズとすることにより、各像高におけるテレセン
トリシティ(telecentricity:主光線と光軸との平行
度)の改善および各波長におけるテレセントリシティの
改善が可能となる。なお、この図5(b)の例において
は、接合レンズには限られず、正レンズ13および負レ
ンズ14の間を空気間隔としても良い。
ムP1,P2により、それぞれ光路を90°偏向させる
構成としてマスクMおよびプレートPを互いに平行とし
ているため、これらマスクMおよびプレートPを投影光
学系に対して相対的に移動させて走査露光を行うことが
容易となる。また、図5(a)に示すように、2つの光
路偏向プリズムのうちの一方をダハプリズム2aとすれ
ば、マスクMの等倍の正立正像をプレートP上に形成す
ることができる。このときには、マスクMとプレートP
とを一体的に、投影光学系に対して走査しながら露光を
行うことができ、走査露光により形成される帯状の露光
領域をつなぐステッチングを行うことが容易となる。ま
た、本発明においては、正レンズ群は1枚の平凸レンズ
には限られず、例えば図5(b)に示すように、正レン
ズ13と負レンズ14との接合レンズで構成しても良
い。これにより、正レンズ群によりある程度の色収差補
正が可能となるため、凹面鏡12上の位相分布が担って
いる色収差補正の負担を減らすことができる。このと
き、位相分布自体の焦点距離はより長くなるため、その
ピッチが大きくなり、位相分布を有する回折光学素子の
製造がより容易となる利点がある。また、正レンズ群を
接合レンズとすることにより、各像高におけるテレセン
トリシティ(telecentricity:主光線と光軸との平行
度)の改善および各波長におけるテレセントリシティの
改善が可能となる。なお、この図5(b)の例において
は、接合レンズには限られず、正レンズ13および負レ
ンズ14の間を空気間隔としても良い。
【0047】また、図5(c)に示すように、本発明に
よる投影光学系を2組用いて、第1の投影光学系による
中間像を第2の投影光学系で再結像させる構成としても
良い。このときには、図5(a)の例と同様に、マスク
Mの等倍の正立正像をプレートP上に形成することがで
きる。また、以上の例では、2つの光路偏向プリズムに
より、それぞれ90°光路を偏向させる構成としたが、
図5(d)に示す如く、マスクMとプレートPとを凹面
鏡12側の間隔が大きくなるように配置しても良い。
よる投影光学系を2組用いて、第1の投影光学系による
中間像を第2の投影光学系で再結像させる構成としても
良い。このときには、図5(a)の例と同様に、マスク
Mの等倍の正立正像をプレートP上に形成することがで
きる。また、以上の例では、2つの光路偏向プリズムに
より、それぞれ90°光路を偏向させる構成としたが、
図5(d)に示す如く、マスクMとプレートPとを凹面
鏡12側の間隔が大きくなるように配置しても良い。
【0048】以上の図5(a)−(d)に示した投影光
学系は、図4に示した露光装置に適用できることはいう
までもない。また、光路偏向プリズムの代わりに、折曲
げ鏡を用いても良いことはいうまでもない。また、本発
明の投影光学系は、例えば特開平8−211294号に
開示されている投影露光装置の投影光学系として用いる
ことができる。
学系は、図4に示した露光装置に適用できることはいう
までもない。また、光路偏向プリズムの代わりに、折曲
げ鏡を用いても良いことはいうまでもない。また、本発
明の投影光学系は、例えば特開平8−211294号に
開示されている投影露光装置の投影光学系として用いる
ことができる。
【0049】
【実施例】以下、本発明の数値実施例を説明する。図1
は、実施例1の投影光学系の光路図であり、図7および
図8は、それぞれ実施例1の縦収差図および横収差図で
ある。図1において、実施例1の投影光学系は、正レン
ズ群としての平凸レンズ11と、表面に位相分布が設け
られた凹面鏡12とから構成されている。ここで、図1
の光路図では、光路偏向プリズムを平凸レンズと併せた
形で示している。
は、実施例1の投影光学系の光路図であり、図7および
図8は、それぞれ実施例1の縦収差図および横収差図で
ある。図1において、実施例1の投影光学系は、正レン
ズ群としての平凸レンズ11と、表面に位相分布が設け
られた凹面鏡12とから構成されている。ここで、図1
の光路図では、光路偏向プリズムを平凸レンズと併せた
形で示している。
【0050】以下の表2に実施例1の光学データを示
す。なお、表2において、左端の数字は面番号、Rは曲
率半径、Dは面間隔、GLAは硝材名(空白は空気)で
ある。また、表2には、像側(物体側)の開口数NA、
物体高OBJ HTを併せて示す。なお、表2の実施例
1の光学系は、凹面鏡12に対して完全対称形の光学系
であるため、表2では、物体面Oから凹面鏡12までの
ものを示している。
す。なお、表2において、左端の数字は面番号、Rは曲
率半径、Dは面間隔、GLAは硝材名(空白は空気)で
ある。また、表2には、像側(物体側)の開口数NA、
物体高OBJ HTを併せて示す。なお、表2の実施例
1の光学系は、凹面鏡12に対して完全対称形の光学系
であるため、表2では、物体面Oから凹面鏡12までの
ものを示している。
【0051】また、石英の屈折率は以下の通りである。 波長λ 屈折率 440.0nm 1.466355 405.0nm 1.469587 360.0nm 1.475294
【0052】
【表2】 [実施例1] NA = 0.15 OBJ HT=35 R D GLA 0 ∞ 10.205249 (物体面O) 1 ∞ 303.427804 石英 (平凸レンズ11) 2 -326.64845 684.916741 3 -1000.00000 反射面 (反射鏡12) また、実施例1において、反射鏡12(面番号3)には
光軸Axを中心とした回転対称形状の位相分布が設けら
れており、上記表2には、位相分布が設けられている凹
面鏡12の基準球面の曲率半径を示してある。この位相
分布は上記(9)式で示される位相関数φ(r)を有す
る。以下に位相分布データを示す。なお、以下の位相分
布データにおいて、『E−k』とは、10のーk乗を意
味する。 [第3面の位相分布データ] 基準波長 405nm 回折光次数 +1次 係数c1 -3.7763E-07 係数c2 6.1590E-12 係数c3〜cN 0 上記位相分布データで表される位相関数を図6に示す。
図6において、横軸は位相分布における光軸からの距離
を示し、縦軸は位相のずれ(単位は波長)を示す。この
ように、実施例1の位相分布は、1次回折光を用いてお
り、光軸から離れるにつれて位相の進みが生じるような
形状となっている。
光軸Axを中心とした回転対称形状の位相分布が設けら
れており、上記表2には、位相分布が設けられている凹
面鏡12の基準球面の曲率半径を示してある。この位相
分布は上記(9)式で示される位相関数φ(r)を有す
る。以下に位相分布データを示す。なお、以下の位相分
布データにおいて、『E−k』とは、10のーk乗を意
味する。 [第3面の位相分布データ] 基準波長 405nm 回折光次数 +1次 係数c1 -3.7763E-07 係数c2 6.1590E-12 係数c3〜cN 0 上記位相分布データで表される位相関数を図6に示す。
図6において、横軸は位相分布における光軸からの距離
を示し、縦軸は位相のずれ(単位は波長)を示す。この
ように、実施例1の位相分布は、1次回折光を用いてお
り、光軸から離れるにつれて位相の進みが生じるような
形状となっている。
【0053】さて、図7(a)は球面収差図、図7
(b)は非点収差図、図7(c)は歪曲収差図、図8
(a)は像高100%の位置でのタンジェンシャル(メ
リジオナル)方向の横収差、図8(b)は像高57%の
位置でのタンジェンシャル(メリジオナル)方向の横収
差、図8(c)は軸上の位置での横収差、図8(d)は
像高100%の位置でのサジタル方向の横収差、図8
(e)は像高57%の位置でのサジタル方向の横収差で
ある。
(b)は非点収差図、図7(c)は歪曲収差図、図8
(a)は像高100%の位置でのタンジェンシャル(メ
リジオナル)方向の横収差、図8(b)は像高57%の
位置でのタンジェンシャル(メリジオナル)方向の横収
差、図8(c)は軸上の位置での横収差、図8(d)は
像高100%の位置でのサジタル方向の横収差、図8
(e)は像高57%の位置でのサジタル方向の横収差で
ある。
【0054】ここで、405は波長405nmの光線に
よる収差曲線、360は波長360nmの光線による収
差曲線、440は波長440nmの光線による収差曲線
を示しており、図7(b)の非点収差図においては、M
がメリジオナル像面、Sがサジタル像面を示している。
これら図7および図8の諸収差図から、実施例1の投影
光学系が、簡素な構成でありながら、360nm〜44
0nmというg線からi線をカバーする広い波長帯域に
わたり色収差補正がなされ、他の各諸収差も良好に補正
されていることがわかる。
よる収差曲線、360は波長360nmの光線による収
差曲線、440は波長440nmの光線による収差曲線
を示しており、図7(b)の非点収差図においては、M
がメリジオナル像面、Sがサジタル像面を示している。
これら図7および図8の諸収差図から、実施例1の投影
光学系が、簡素な構成でありながら、360nm〜44
0nmというg線からi線をカバーする広い波長帯域に
わたり色収差補正がなされ、他の各諸収差も良好に補正
されていることがわかる。
【0055】図9は、実施例2の投影光学系の光路図で
あり、図11および図12は、それぞれ実施例2の縦収
差図および横収差図である。図9において、実施例2の
投影光学系は、正レンズ群としての平凸レンズ11と、
表面に位相分布が設けられた凹面鏡12とから構成され
ている。ここで、図9の光路図では、光路偏向プリズム
を平凸レンズと併せた形で示している。
あり、図11および図12は、それぞれ実施例2の縦収
差図および横収差図である。図9において、実施例2の
投影光学系は、正レンズ群としての平凸レンズ11と、
表面に位相分布が設けられた凹面鏡12とから構成され
ている。ここで、図9の光路図では、光路偏向プリズム
を平凸レンズと併せた形で示している。
【0056】以下の表3に実施例2の光学データを示
す。なお、表3において、左端の数字は面番号、Rは曲
率半径、Dは面間隔、GLAは硝材名(空白は空気)で
ある。また、表3には、像側(物体側)の開口数NA、
物体高OBJ HTを併せて示す。なお、表3の実施例
2の光学系は、凹面鏡12に対して完全対称形の光学系
であるため、表3では、物体面Oから凹面鏡12までの
ものを示している。
す。なお、表3において、左端の数字は面番号、Rは曲
率半径、Dは面間隔、GLAは硝材名(空白は空気)で
ある。また、表3には、像側(物体側)の開口数NA、
物体高OBJ HTを併せて示す。なお、表3の実施例
2の光学系は、凹面鏡12に対して完全対称形の光学系
であるため、表3では、物体面Oから凹面鏡12までの
ものを示している。
【0057】また、石英の屈折率は以下の通りである。 波長λ 屈折率 440.0nm 1.466355 405.0nm 1.469587 360.0nm 1.475294
【0058】
【表3】 [実施例2] NA = 0.15 OBJ HT=35 R D GLA 0 ∞ 10.000000 (物体面O) 1 ∞ 303.427804 石英 (平凸レンズ11) 2 -326.64845 684.115967 3 -1000.00000 反射面 (反射鏡12) また、実施例2において、反射鏡12(面番号3)には
光軸Axを中心とした回転対称形状の位相分布が設けら
れており、上記表3には、位相分布が設けられている凹
面鏡の基準球面の曲率半径を示してある。この位相分布
は上記(9)式で示される位相関数φ(r)を有する。
以下に位相分布データを示す。なお、以下の位相分布デ
ータにおいて、『E−k』とは、10のーk乗を意味す
る。 [第3面の位相分布データ] 基準波長 405nm 回折光次数 +1次 係数c1 -4.6631E-07 係数c2 6.3310E-12 係数c3〜cN 0 上記位相分布表される位相関数を図10に示す。図10
において、横軸は位相分布における光軸からの距離を示
し、縦軸は位相のずれ(単位は波長)を示す。このよう
に、実施例2の位相分布は、1次回折光を用いており、
光軸から離れるにつれて位相の進みが生じるような形状
となっている。また、実施例2においては、平凸レンズ
11の凸面11aに非球面が設けられており、この非球
面形状は、以下の(12)式で表される。
光軸Axを中心とした回転対称形状の位相分布が設けら
れており、上記表3には、位相分布が設けられている凹
面鏡の基準球面の曲率半径を示してある。この位相分布
は上記(9)式で示される位相関数φ(r)を有する。
以下に位相分布データを示す。なお、以下の位相分布デ
ータにおいて、『E−k』とは、10のーk乗を意味す
る。 [第3面の位相分布データ] 基準波長 405nm 回折光次数 +1次 係数c1 -4.6631E-07 係数c2 6.3310E-12 係数c3〜cN 0 上記位相分布表される位相関数を図10に示す。図10
において、横軸は位相分布における光軸からの距離を示
し、縦軸は位相のずれ(単位は波長)を示す。このよう
に、実施例2の位相分布は、1次回折光を用いており、
光軸から離れるにつれて位相の進みが生じるような形状
となっている。また、実施例2においては、平凸レンズ
11の凸面11aに非球面が設けられており、この非球
面形状は、以下の(12)式で表される。
【0059】
【数11】
【0060】なお、上記(12)式において、非球面の
頂点での接平面からのサグ量をZとし、Cを曲率半径の
逆数、yを非球面の光軸Axからの高さ、κを円錐係数
としている。以下に非球面のデータを示す。 [第2面の非球面データ] κ=0.006529 ここで、図11(a)は球面収差図、図11(b)は非
点収差図、図11(c)は歪曲収差図、図12(a)は
像高100%の位置でのタンジェンシャル(メリジオナ
ル)方向の横収差、図12(b)は像高57%の位置で
のタンジェンシャル(メリジオナル)方向の横収差、図
12(c)は軸上の位置での横収差、図12(d)は像
高100%の位置でのサジタル方向の横収差、図12
(e)は像高57%の位置でのサジタル方向の横収差で
ある。
頂点での接平面からのサグ量をZとし、Cを曲率半径の
逆数、yを非球面の光軸Axからの高さ、κを円錐係数
としている。以下に非球面のデータを示す。 [第2面の非球面データ] κ=0.006529 ここで、図11(a)は球面収差図、図11(b)は非
点収差図、図11(c)は歪曲収差図、図12(a)は
像高100%の位置でのタンジェンシャル(メリジオナ
ル)方向の横収差、図12(b)は像高57%の位置で
のタンジェンシャル(メリジオナル)方向の横収差、図
12(c)は軸上の位置での横収差、図12(d)は像
高100%の位置でのサジタル方向の横収差、図12
(e)は像高57%の位置でのサジタル方向の横収差で
ある。
【0061】ここで、405は波長405nmの光線に
よる収差曲線、360は波長360nmの光線による収
差曲線、440は波長440nmの光線による収差曲線
を示しており、図11(b)の非点収差図においては、
Mがメリジオナル像面、Sがサジタル像面を示してい
る。これら図11および図12の諸収差図から、実施例
2の投影光学系が、簡素な構成でありながら、360n
m〜440nmというg線からi線をカバーする広い波
長帯域にわたり色収差補正がなされ、他の各諸収差も良
好に補正されていることがわかる。
よる収差曲線、360は波長360nmの光線による収
差曲線、440は波長440nmの光線による収差曲線
を示しており、図11(b)の非点収差図においては、
Mがメリジオナル像面、Sがサジタル像面を示してい
る。これら図11および図12の諸収差図から、実施例
2の投影光学系が、簡素な構成でありながら、360n
m〜440nmというg線からi線をカバーする広い波
長帯域にわたり色収差補正がなされ、他の各諸収差も良
好に補正されていることがわかる。
【0062】図13は、実施例3の投影光学系の光路図
であり、図15および図16は、それぞれ実施例3の縦
収差図および横収差図である。図13において、実施例
3の投影光学系は、光路偏向プリズムP1,P2と、平
凸レンズ13と、平凸レンズ13側に凹面を向けた負メ
ニスカスレンズ14と、表面に位相分布が設けられた凹
面鏡12とから構成されている。ここで、図13の投影
光学系では、平凸レンズ13と負メニスカスレンズ14
とが正レンズ群となっている。また、図13の光路図で
は、光路偏向プリズムP1,P2を鏡像展開した形で示
している。
であり、図15および図16は、それぞれ実施例3の縦
収差図および横収差図である。図13において、実施例
3の投影光学系は、光路偏向プリズムP1,P2と、平
凸レンズ13と、平凸レンズ13側に凹面を向けた負メ
ニスカスレンズ14と、表面に位相分布が設けられた凹
面鏡12とから構成されている。ここで、図13の投影
光学系では、平凸レンズ13と負メニスカスレンズ14
とが正レンズ群となっている。また、図13の光路図で
は、光路偏向プリズムP1,P2を鏡像展開した形で示
している。
【0063】以下の表4に実施例3の光学データを示
す。なお、表4において、左端の数字は面番号、Rは曲
率半径、Dは面間隔、GLAは硝材名(空白は空気)で
ある。また、表4には像側(物体側)の開口数NA、物
体高OBJ HTを併せて示す。なお、表4の実施例3
の光学系は、凹面鏡12に対して完全対称系の光学系で
あるため、表4では、物体面Oから凹面鏡12間でのも
のを示している。また、石英およびF2の屈折率は以下
の通りである。
す。なお、表4において、左端の数字は面番号、Rは曲
率半径、Dは面間隔、GLAは硝材名(空白は空気)で
ある。また、表4には像側(物体側)の開口数NA、物
体高OBJ HTを併せて示す。なお、表4の実施例3
の光学系は、凹面鏡12に対して完全対称系の光学系で
あるため、表4では、物体面Oから凹面鏡12間でのも
のを示している。また、石英およびF2の屈折率は以下
の通りである。
【0064】 波長λ 石英の屈折率 F2の屈折率 440.0nm 1.466355 1.641035 405.0nm 1.469587 1.650529 360.0nm 1.475294 1.668734
【0065】
【表4】 [実施例3] NA = 0.15 OBJ HT=35 R D GLA 0 ∞ 10.000023 (物体面O) 1 ∞ 50.000000 石英 (光路偏向プリズムP1,P2) 2 ∞ 0.300000 3 ∞ 135.181861 石英 (平凸レンズ13) 4 -188.39923 0.100000 5 -186.70165 86.259062 F2 (負メニスカスレンズ14) 6 -279.63373 711.939268 7 -1000.00000 反射面 (反射鏡12) また、実施例3において、反射鏡12(面番号7)には
光軸Axを中心とした回転対称形状の位相分布が設けられ
ており、上記表4には、位相分布が設けられている凹面
鏡12の基準球面の曲率半径を示してある。この位相分
布は上記(9)式で示される位相関数φ(r)を有す
る。以下に位相分布データを示す。なお、以下の位相分
布データにおいて、「E-k」とは、10の−k乗を意味
する。 [第7面の位相分布データ] 基準波長 405nm 回折光次数 1次 係数c1 -2.9686E-07 係数c2 6.6505E-12 係数c3〜cN 0 上記位相分布データで表わされる位相関数を図14に示
す。図14において、横軸は位相分布における光軸から
の距離を示し、縦軸は位相のずれ(単位は波長)を示
す。このように、実施例3の位相分布は、1次回折光を
用いており、光軸から離れるにつれて位相の進みが生じ
るような形状となっている。さて、図15(a)は球面
収差図、図15(b)は非点収差図、図15(c)は歪
曲収差図、図16(a)は像高100%の位置でのタン
ジェンシャル(メリジオナル)方向の横収差、図16
(b)は像高57%の位置でのタンジェンシャル(メリ
ジオナル)方向の横収差、図16(c)は軸上の位置で
の横収差、図16(d)は像高100%の位置でのサジ
タル方向の横収差、図16(e)は像高57%の位置で
のサジタル方向の横収差である。
光軸Axを中心とした回転対称形状の位相分布が設けられ
ており、上記表4には、位相分布が設けられている凹面
鏡12の基準球面の曲率半径を示してある。この位相分
布は上記(9)式で示される位相関数φ(r)を有す
る。以下に位相分布データを示す。なお、以下の位相分
布データにおいて、「E-k」とは、10の−k乗を意味
する。 [第7面の位相分布データ] 基準波長 405nm 回折光次数 1次 係数c1 -2.9686E-07 係数c2 6.6505E-12 係数c3〜cN 0 上記位相分布データで表わされる位相関数を図14に示
す。図14において、横軸は位相分布における光軸から
の距離を示し、縦軸は位相のずれ(単位は波長)を示
す。このように、実施例3の位相分布は、1次回折光を
用いており、光軸から離れるにつれて位相の進みが生じ
るような形状となっている。さて、図15(a)は球面
収差図、図15(b)は非点収差図、図15(c)は歪
曲収差図、図16(a)は像高100%の位置でのタン
ジェンシャル(メリジオナル)方向の横収差、図16
(b)は像高57%の位置でのタンジェンシャル(メリ
ジオナル)方向の横収差、図16(c)は軸上の位置で
の横収差、図16(d)は像高100%の位置でのサジ
タル方向の横収差、図16(e)は像高57%の位置で
のサジタル方向の横収差である。
【0066】ここで、405は波長405nmの光線によ
る収差曲線、360は波長360nmの光線による収差曲
線、440は波長440nmの光線による収差曲線を示し
ており、図15(b)の非点収差図においては、Mがメ
リジオナル像面、Sがサジタル像面を示している。これ
ら図15および図16の諸収差図から、実施例3の投影
光学系が、簡素な構成でありながら、360nm〜440
nmというg線からi線をカバーする広い波長帯域にわたり
色収差補正がなされ、他の各諸収差も良好に補正されて
いることがわかる。また、実施例3におけるテレセント
リシティは各波長、各像高において1mrad以下であり、
実施例1および実施例2に比べ改善効果がある。
る収差曲線、360は波長360nmの光線による収差曲
線、440は波長440nmの光線による収差曲線を示し
ており、図15(b)の非点収差図においては、Mがメ
リジオナル像面、Sがサジタル像面を示している。これ
ら図15および図16の諸収差図から、実施例3の投影
光学系が、簡素な構成でありながら、360nm〜440
nmというg線からi線をカバーする広い波長帯域にわたり
色収差補正がなされ、他の各諸収差も良好に補正されて
いることがわかる。また、実施例3におけるテレセント
リシティは各波長、各像高において1mrad以下であり、
実施例1および実施例2に比べ改善効果がある。
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、反射屈折光学系の凹面
鏡の表面に回転対称な位相分布を設けることで、光学部
品の数を増加させることなくが色収差の低減が可能とな
り、照明光の帯域幅を広げることができるため、照明光
の帯域幅を広げて光量の増加を図り、露光時間の減少に
よるスループットの大幅改善が可能となる。また、この
とき、スループットの改善を試みず、光源輝度を低下さ
せれば光源の低消費電力化が可能となる。
鏡の表面に回転対称な位相分布を設けることで、光学部
品の数を増加させることなくが色収差の低減が可能とな
り、照明光の帯域幅を広げることができるため、照明光
の帯域幅を広げて光量の増加を図り、露光時間の減少に
よるスループットの大幅改善が可能となる。また、この
とき、スループットの改善を試みず、光源輝度を低下さ
せれば光源の低消費電力化が可能となる。
【図1】実施例1の光路図である。
【図2】本発明の原理を説明するための図である。
【図3】位相分布の実際の形状の一例を示す図である。
【図4】発明の実施の形態にかかる露光装置を概略的に
示す図である。
示す図である。
【図5】投影光学系の変形例を示す図である。
【図6】実施例1の位相分布の位相関数を表す図であ
る。
る。
【図7】実施例1の縦収差図である。
【図8】実施例1の横収差図である。
【図9】実施例2の光路図である。
【図10】実施例2の位相分布の位相関数を表す図であ
る。
る。
【図11】実施例2の縦収差図である。
【図12】実施例2の横収差図である。
【図13】実施例3の光路図である。
【図14】実施例3の位相分布の位相関数を表す図であ
る。
る。
【図15】実施例3の縦収差図である。
【図16】実施例3の横収差図である。
【図17】比較例の光路図である。
【図18】比較例の縦収差図である。
【図19】比較例の横収差図である。
11:平凸レンズ(正レンズ群), 12:凹面鏡, O :物体面, I :像面,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/30 518
Claims (8)
- 【請求項1】第1面上のパターンの等倍像を第2面上に
形成する投影光学系において、 前記第1面から離間して配置された正レンズ群と;反射
面に回転対称形状の位相分布が設けられ、前記正レンズ
群と共通の光軸を有する反射型回折光学素子と;を備
え、 前記第1面からの光が前記正レンズ群を経た後、前記反
射型回折光学素子で回折されて再び前記正レンズ群を経
て前記第2面に達するように、前記正レンズ群および前
記反射型回折光学素子が配置されていることを特徴とす
る投影光学系。 - 【請求項2】前記反射型回折光学素子は、近軸領域で正
屈折力を有することを特徴とする請求項1記載の投影光
学系。 - 【請求項3】前記正レンズ群は1枚の平凸レンズ素子で
構成されることを特徴とする請求項1または2記載の投
影光学系。 - 【請求項4】前記反射型回折光学素子上の位相分布は、
前記光軸から周辺へ向かうにつれて漸次位相の変化を与
えるように定められていることを特徴とする請求項3記
載の投影光学系。 - 【請求項5】前記正レンズ群は、前記回折光学素子側に
凸面を向けた非球面を有することを特徴とする請求項1
乃至4の何れか一項記載の投影光学系。 - 【請求項6】前記正レンズ群中の前記非球面は、前記光
軸から周辺へ向かうにつれて正の屈折力が増加するよう
な形状または前記光軸から周辺へ向かうにつれて負の屈
折力が減少するような形状であることを特徴とする請求
項5記載の投影光学系。 - 【請求項7】所定のパターンが形成されたマスク上の所
定の照明領域を露光光で照明する照明光学系と;請求項
1乃至6の何れか一項記載の投影光学系と;を備え、前
記照明領域からの光に基づいて前記マスクの前記パター
ンの等倍像を感光性基板上に投影することを特徴とする
露光装置。 - 【請求項8】前記投影光学系は、前記マスクと前記正レ
ンズ群との間の光路中に配置された第1の光路折曲げプ
リズムと、前記正レンズ群と前記感光性基板との間に配
置された第2の光路折曲げプリズムとを備えることを特
徴とする請求項7記載の露光装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9299049A JPH112761A (ja) | 1997-04-15 | 1997-10-30 | 投影光学系およびそれを備えた露光装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9722397 | 1997-04-15 | ||
JP9-97223 | 1997-04-15 | ||
JP9299049A JPH112761A (ja) | 1997-04-15 | 1997-10-30 | 投影光学系およびそれを備えた露光装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH112761A true JPH112761A (ja) | 1999-01-06 |
Family
ID=26438408
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9299049A Withdrawn JPH112761A (ja) | 1997-04-15 | 1997-10-30 | 投影光学系およびそれを備えた露光装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH112761A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003504687A (ja) * | 1999-07-07 | 2003-02-04 | ケーエルエー−テンカー テクノロジィース コーポレイション | ブロードバンド紫外線カタディオプトリックイメージングシステム |
JP2009014847A (ja) * | 2007-07-02 | 2009-01-22 | Mejiro Precision:Kk | 投影光学系 |
-
1997
- 1997-10-30 JP JP9299049A patent/JPH112761A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003504687A (ja) * | 1999-07-07 | 2003-02-04 | ケーエルエー−テンカー テクノロジィース コーポレイション | ブロードバンド紫外線カタディオプトリックイメージングシステム |
JP4761684B2 (ja) * | 1999-07-07 | 2011-08-31 | ケーエルエー−テンカー コーポレイション | ブロードバンド紫外線カタディオプトリックイメージングシステム |
JP2009014847A (ja) * | 2007-07-02 | 2009-01-22 | Mejiro Precision:Kk | 投影光学系 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041022 |
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|
A761 | Written withdrawal of application |
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