JPH11276036A - 釣り用リールの回転体を支持する支持機構 - Google Patents

釣り用リールの回転体を支持する支持機構

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JPH11276036A
JPH11276036A JP10079351A JP7935198A JPH11276036A JP H11276036 A JPH11276036 A JP H11276036A JP 10079351 A JP10079351 A JP 10079351A JP 7935198 A JP7935198 A JP 7935198A JP H11276036 A JPH11276036 A JP H11276036A
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ring
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spool shaft
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内輪とスプール軸との間に隙間を設けて内輪
とスプール軸とが摺動し得るようにした釣り用リールに
おいて、低負荷高速回転時に発生するノイズを抑える。 【解決手段】 釣り糸を巻き取るスプール16を支持す
る支持機構は、内輪61aと、外輪61bと、玉61c
とを備えている。内輪61aは、スプール軸16の第1
被支持部16cの外周面を覆うように配置されており、
スプール軸16と所定の隙間g1を持った状態で遊嵌す
る。外輪61bは、内輪61aの外周側に配置されてお
り、側板5aに固定される。玉61cは、内輪61aと
外輪61bとの間に保持される。また、内輪61aは、
磁石73aによって外輪61bに対して軸方向に付勢さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】釣り糸を巻き取る回転体を有
する釣り用リールにおける回転体を支持する支持機構に
関する。
【0002】
【従来の技術】釣り用リール、特に両軸受リールは、釣
り糸が巻かれるスプールが回転するリールであって、リ
ール本体と、リール本体に回転自在に支持されたスプー
ルと、スプールを回転させるハンドルとを備えている。
スプールとハンドルとの間には、ハンドルからの回転を
スプールに伝達するギア機構及びギア機構とスプールと
を係脱するクラッチ機構が設けられている。スプールの
中心にはスプール軸が貫通しており、このスプール軸は
転がり軸受によりリール本体に回転自在に支持されてい
る。
【0003】この種の両軸受リール、特にルアーフィッ
シングに使用されるベイトキャスティングリールでは、
巻き上げ時等の高負荷低速回転時の伝達効率を向上させ
るため、スプールを支持するための軸受として玉軸受等
の転がり軸受を用いることが望ましい。また、キャステ
ィング時等の低負荷高速回転時のノイズを防ぐために
は、ブッシュ等の滑り軸受を用いることが望ましい。そ
こで従来のベイトリールでは、スプール軸と転がり軸受
の内輪とを締まり嵌めにするとキャスティング時等の低
負荷高速回転時に抵抗が大きくなることを考慮して、内
輪とスプール軸との間に僅かな隙間を設けて内輪とスプ
ール軸とが摺動するようにしている。このような構成に
より、低負荷時には転がり軸受が滑り軸受として機能し
て抵抗が少なくなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成では、
低負荷時には、転がり軸受の内輪とスプール軸とが滑る
ことによって、転がり軸受の転動体の転がりが少なくな
り、ノイズが小さくなる。また、高負荷時には、内輪と
スプール軸とが圧接して、転がり軸受が滑り軸受として
ではなく転がり軸受として働く。
【0005】しかし、低負荷時であってもスプール軸が
内輪に接するため、内輪及び転動体がスプール軸の回転
に従ってある程度回転しノイズが発生する。本発明の課
題は、内輪とスプール軸との間に隙間を設けて内輪とス
プール軸とが摺動し得るようにした釣り用リールにおい
て、低負荷高速回転時に発生するノイズが少ないスプー
ルの支持機構を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明1に係る支持機構
は、釣り糸を巻き取る回転体を有する釣り用リールにお
ける回転体を支持する支持機構であって、内輪と、外輪
と、転動体とを備えている。内輪は、回転体の回転軸の
外周面を覆うように配置されており、回転体の回転軸と
所定の隙間を持った状態で遊嵌する。外輪は、内輪の外
周側に配置されており、釣り用リールの本体に支持され
る。転動体は、内輪と外輪との間に保持される。また、
内輪は、外輪に対して軸方向に付勢されている。
【0007】魚がかかったときなど高負荷で釣り糸を巻
き上げるときには、釣り用リールの回転体の回転軸が内
輪と圧接し、転動体が内輪と外輪との間で転動すること
によって回転体が釣り用リールの本体に対して回転す
る。キャスティング時など低負荷で回転体を回転させる
ときには、隙間を持って遊嵌している回転軸と内輪とが
摺動して相対回転する。また、低負荷ではあっても回転
軸と内輪とは接するので、内輪は回転軸に対して摺動し
つつ回転軸の回転に従って回転軸の回転数よりも小さな
回転数で回転する。このように回転軸の回転によってあ
る程度内輪が回転するため、転動体も外輪と内輪との間
で転動する。
【0008】このような支持機構では、内輪と回転軸と
の間に隙間が存在するため、内輪は回転軸に対して軸方
向に移動可能である。したがって、内輪が外輪に対して
付勢されていなければ、転動体が内輪と外輪との間でが
たついてノイズが大きくなる。しかし、ここでは内輪を
外輪に対して軸方向に付勢しているため、回転体を回転
させるとき、特に低負荷で回転体を回転させるときに、
転動体のがたつきが小さくなり、発生するノイズが抑え
られる。
【0009】発明2に係る支持機構は、発明1に記載の
支持機構において、内輪は、外輪に対して、磁力によっ
て軸方向に付勢されている。ここでは、磁力を利用して
いるため、外輪と相対回転する内輪を、外輪に対して容
易に付勢させることができる。また、磁力を利用してい
るため、内輪及び外輪に接して両者の相対回転を阻害す
るような付勢部材を設ける必要がなくなる。
【0010】発明3に係る支持機構は、発明2に記載の
支持機構において、内輪及び外輪はそれぞれ着磁されて
いる。ここでは、内輪及び外輪を着磁することにより、
内輪を外輪に対して磁力によって付勢している。したが
って、内輪を外輪に対して付勢する別個の付勢部材や磁
石を設ける必要がなく、省スペース化を図ることができ
る。
【0011】発明4に係る支持機構は、発明2に記載の
支持機構において、釣り用リールの本体あるいは外輪に
支持される磁石を備えている。内輪は、磁性体である
か、あるいは着磁されており、磁石によって吸引あるい
は離反させられる。発明5に係る支持機構は、発明4に
係る支持機構において、磁石は、内輪との距離の変更が
できるように支持されている。
【0012】ここでは、磁石と内輪との距離を変更する
ことができ、これにより内輪を外輪に対して付勢する力
を適正な値に調整することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】〔実施形態1〕図1及び図2にお
いて、本発明の一実施形態による両軸受リールは、ベイ
トキャスト用のロープロフィール型のリールである。こ
のリールは、リール本体1と、リール本体1の側方に配
置されたスプール回転用ハンドル2と、ハンドル2のリ
ール本体1側に配置されたドラグ調整用のスタードラグ
3とを備えている。ハンドル2は、板状のアーム部2a
と、アーム部2aの両端に回転自在に装着された把手2
bとを有するダブルハンドル形のものである。
【0014】図3に示すように、リール本体1は、フレ
ーム5と、フレーム5の両側方に装着された第1側カバ
ー6a及び第2側カバー6bとを有している。また、リ
ール本体1は、図1及び図2に示すように、前方を覆う
前カバー7と、上部を覆うサムレスト8とを有してい
る。リール本体1の内部には、後述するように糸巻用の
スプール12が回転自在に装着されている。
【0015】フレーム5は、図3及び図4に示すように
所定の間隔をあけて互いに対向するように配置された1
対の側板5a,5bと、これらの側板5a,5bを連結
する複数の連結部とを有している。下側の連結部には、
図3に示すように、リールを釣り竿Rに装着するための
前後に長いステンレス製の装着脚部4がネジ止めされて
いる。
【0016】第1側カバー6aは、スプール12の着脱
を可能にするためにフレーム5に揺動自在に装着されフ
レーム5に対して開閉可能である。前カバー7は、図3
に示すように、リール本体1の前部において側板5a,
5b間に装着されている。前カバー7は、その上方に配
置されたサムレスト8との間で前部に形成された開口を
有している。開口は、釣り糸が通過し得るように横長に
形成されている。カバー部材10a,10bはボルトに
よりサムレスト8及び前カバー7にそれぞれ固定されて
いる。サムレスト8は、図1〜図3に示すように、平面
視コ字状にリール本体1の上部に装着されている。この
サムレスト8の前部8aに釣り竿を持つ手H(図1参
照)の親指を置くことでパーミングを行える。サムレス
ト8の上面はそれぞれ上方に凸に湾曲した曲面で構成さ
れている。
【0017】フレーム5内には、図3及び図4に示すよ
うに、釣り竿Rと直交する方向に配置されたスプール1
2と、スプール12内に均一に釣り糸を巻くためのレベ
ルワインド機構15と、サミングを行う場合の親指の当
てとなる、クラッチレバー17とが配置されている。ま
たフレーム5と第2側カバー6bとの間には、ハンドル
2からの回転力をスプール12及びレベルワインド機構
15に伝えるためのギア機構18と、クラッチ機構13
と、クラッチ機構13の係脱を行うためのクラッチ係脱
機構19と、クラッチレバー17の操作に応じてクラッ
チ機構の係脱を制御するための係脱制御機構20と、ド
ラグ機構21と、スプール12の回転時の抵抗力を調整
するためのキャスティングコントロール機構22とが配
置されている。また、フレーム5と第1側カバー6aと
の間には、キャスティング時のバックラッシュを抑える
ための遠心ブレーキ機構23が配置されている。
【0018】スプール12は、両側部に皿状のフランジ
部12aを有しており、両フランジ部12aの間に筒状
の糸巻き胴部12bを有している。また、スプール12
は、糸巻き胴部12bの内周側の軸方向の実質的に中央
部に一体で形成された筒状のボス部12cを有してお
り、ボス部12cを貫通するスプール軸16にセレーシ
ョン結合により回転不能に固定されている。この固定方
法はセレーション結合に限定されず、キー結合やスプラ
イン結合等の種々の結合方法を用いることができる。
【0019】スプール軸16は、側板5bを貫通して第
2側カバー6bの外方に延びている。その延びた一端
は、第2被支持部16dで第2軸受62によって支持さ
れている(図5参照)。第2軸受62は、主として、内
輪62aと、外輪62bと、複数の玉(転動体)62c
とから構成されている。図5に示すように、内輪62a
及び外輪62bは円弧状の溝を有しており、複数の玉6
2cは両溝の間で保持される。なお、複数の玉62cは
図示しない保持器によって保持されている。外輪62b
は、第2側カバー6bに形成されたボス部6cに固定さ
れている。また、外輪62bに隣接する位置には第2側
カバー6bに環状の磁石支持部81が固定され、磁石支
持部81の内周面にはネジ溝が形成されている。この磁
石支持部81のネジ溝には、永久磁石82aを有する磁
石組立体82がねじ込まれる。永久磁石82aは、内輪
62aと隣接しており、磁石組立体82のねじ込み量を
調整することで内輪62aとの距離s2が変わる。内輪
62aは、スプール軸16の第2被支持部16dの外周
面を覆うようにして、スプール軸16と遊嵌している。
したがって、内輪62aと第2被支持部16dとの間に
は隙間g2が存在する。また、内輪62aは磁性体であ
り、永久磁石82a側(図5の左側)に引っ張られる。
すなわち、内輪62aは、第2側カバー6bに固定され
ている外輪62bに対してスプール軸16に沿った方向
に付勢されている状態となる。
【0020】またスプール軸16の他端は、第1被支持
部16cで第1軸受61によって支持されている(図6
参照)。第1軸受61は、主として、内輪61aと、外
輪61bと、複数の玉(転動体)61cとから構成され
ている。図6に示すように、内輪61a及び外輪61b
は円弧状の溝を有しており、複数の玉61cは両溝の間
で保持される。なお、複数の玉61cは図示しない保持
器によって保持されている。外輪61bは、側板5aに
形成された筒部71に固定されている。また、外輪61
bに隣接する位置には筒部71に固定された環状の磁石
支持部72があり、磁石支持部72の内周面にはネジ溝
が形成されている。この磁石支持部72のネジ溝には、
永久磁石73aを有する磁石組立体73がねじ込まれ
る。永久磁石73aは、内輪61aと隣接しており、磁
石組立体73のねじ込み量を調整することで内輪61a
との距離s1が変わる。内輪61aは、スプール軸16
の第1被支持部16cの外周面を覆うようにして、スプ
ール軸16と遊嵌している。したがって、内輪61aと
第1被支持部16cとの間には隙間g1が存在する。ま
た、内輪61aは磁性体であり、永久磁石73a側(図
6の右側)に引っ張られる。すなわち、内輪61aは、
筒部71に固定されている外輪61bに対してスプール
軸16に沿った方向に付勢されている状態となる。
【0021】スプール軸16の大径部分16aの右端
は、図4に示すように側板5bの貫通部部分に配置され
ており、そこにはクラッチ機構13を構成する係合ピン
16bが固定されている。係合ピン16bは、直径に沿
って大径部分16aを貫通しており、その両端が径方向
に突出している。レベルワインド機構15は、図4に示
すように、1対の側板5a,5b間に固定されたガイド
筒25と、ガイド筒25内に回転自在に支持されたウォ
ームシャフト26と、ラインガイド27とを有してい
る。このレベルワインド機構15では、ギア機構18を
介してウォームシャフト26が回転させられることによ
り、ラインガイド27がガイド筒25に沿って往復動す
る。このラインガイド27のガイドリング内に釣り糸が
挿通されて釣り糸がスプール12に均一に巻き付けられ
る。
【0022】ギア機構18は、ハンドル軸30と、ハン
ドル軸30に固定されたメインギア31と、メインギア
31に噛み合う筒状のピニオンギア32と、前述のウォ
ームシャフト26端部に固定されたギア28aと、ハン
ドル軸30に回転不能に固定され、ギア28aに噛み合
うギア28bとを有している。ピニオンギア32は、図
4に示すように、側板5bの外方から内方に延び、中心
にスプール軸16が貫通する筒状部材であり、スプール
軸16に軸方向に移動自在に装着されている。また、ピ
ニオンギア32の図4左端部は、軸受43により側板5
bに回転自在かつ軸方向移動自在に支持されている。こ
の軸受43はシールドボールベアリングである。
【0023】ピニオンギア32は、図4右端側外周部に
形成されメインギア31に噛合する歯部32aと、他端
側に形成された噛み合い部32bと、歯部32aと噛み
合い部32bとの間に形成されたくびれ部32cとを有
している。噛み合い部32bは、ピニオンギア32の端
面に直径に沿って形成された凹溝からなり、そこにスプ
ール軸16を貫通して固定された係合ピン16bが係止
される。ここではピニオンギア32が外方に移動してそ
の噛み合い部32bとスプール軸16の係合ピン16b
とが離脱すると、ハンドル軸30からの回転力はスプー
ル12に伝達されない。この噛み合い部32bと係合ピ
ン16bとによりクラッチ機構13が構成される。係合
ピン16bと噛み合い部32bとが係合すると、スプー
ル軸16より大径のピニオンギア32からスプール軸1
6にトルクが直接伝達されるので、ねじれ変形がより少
なくなり、トルク伝達効率が向上する。
【0024】クラッチレバー17は、図2に示すよう
に、1対の側板5a,5b間の後部でスプール12後方
に配置されている。フレーム5の側板5a,5bには長
孔(図示せず)が形成されており、クラッチレバー17
の回転軸17aがこの長孔に回転自在に支持されてい
る。このため、クラッチレバー17は長孔に沿って上下
方向にスライドすることも可能である。
【0025】クラッチ係脱機構19は、図4に示すよう
に、クラッチヨーク40を有している。クラッチヨーク
40は、スプール軸16の外周側に配置されており、2
本のピン41(一方のみ図示)によってスプール軸16
の軸芯と平行に移動可能に支持されている。なお、スプ
ール軸16はクラッチヨーク40に対して回転可能であ
る。すなわち、スプール軸16が回転してもクラッチヨ
ーク40は回転しない。またクラッチヨーク40はその
中央部にピニオンギア32のくびれ部32cに係合する
係合部40aを有している。またクラッチヨーク40を
支持する各ピン41の外周で、クラッチヨーク40と第
2側カバー6bとの間にはスプリング42が配置されて
おり、クラッチヨーク40はスプリング42によって常
に内方に付勢されている。このクラッチヨーク40は、
クラッチレバー17の操作により、スプール軸16に沿
った方向に移動する。
【0026】次に動作について説明する。通常状態で
は、ピニオンギア32は内方のクラッチ係合位置に位置
しており、その噛み合い部32bとスプール軸16の係
合ピン16bとが係合してクラッチオン状態となってお
り、ハンドル2からの回転力は、ハンドル軸30、メイ
ンギア31及びピニオンギア32を介してスプール軸1
6及びスプール12に伝達される。釣り糸の巻き上げ時
に大きな負荷が作用すると、第1及び第2軸受61,6
2の内輪61a,62aとスプール軸16の第1及び第
2被支持部16c、16dとの隙間g1,g2がなくな
り、第1及び第2軸受61,62は転がり軸受として働
く。
【0027】キャスティングを行う場合には、クラッチ
レバー17が下方に押される。そしてクラッチレバー1
7の移動により、クラッチヨーク40が外方に移動し、
クラッチヨーク40に係合するピニオンギア32も同方
向に移動させられる。この状態では、噛み合い部32b
と係合ピン16bとの係合が外れクラッチオフ状態とな
り、ハンドル軸30からの回転はスプール軸16及びス
プール12に伝達されない。このようにクラッチオフ状
態として釣り竿を振ると、ルアーが投げられスプール1
2が糸繰り出し方向に勢いよく回転する。
【0028】キャスティングを行う場合には負荷が小さ
いので、第1及び第2軸受61,62の内輪61a,6
2aとスプール軸16の第1及び第2被支持部16c、
16dとは、それぞれ摺動する。すなわち、第1及び第
2軸受61,62は滑り軸受として働く。しかしなが
ら、低負荷ではあってもスプール軸16と内輪61a,
62aとは接するので、内輪61a,62aはスプール
軸16に対して滑りつつスプール軸16の回転につられ
てスプール軸16の回転数よりも小さな回転数で回転す
る。このようにスプール軸16の回転によってある程度
内輪61a,62aが回転するため、玉61c、62c
も外輪61b、62bと内輪61a,62aとの間で転
動する。しかし、ここでは内輪61a,62aを外輪6
1b、62bに対して永久磁石73a,82aによって
軸方向に付勢しているため、キャスティングを行うとき
に、内輪61a,62a及び外輪61b、62bに保持
される玉61c,62cのがたつきが小さくなり、発生
するノイズが抑えられる。
【0029】また、ここでは磁力を利用して非接触で内
輪61a,62aを外輪61b、62bに対して付勢さ
せているため、第1及び第2軸受61,62の回転抵抗
を小さく抑えることができる。また、永久磁石73a,
82aと内輪61a,62aとの距離s1,s2を変更
することができるので、内輪61a,62aを付勢する
力を適正な値に調整することができる。
【0030】なお、図面における隙間寸法等は、理解を
容易ならしめるために実寸よりも大きく描いている。
〔実施形態2〕前記実施形態1では、永久磁石73a,
82aを内輪61a,62aに隣接させて配備すること
により内輪61a,62aを外輪61b、62bに対し
て軸方向に付勢しているが、実施形態1の磁石組立体7
3,82や磁石支持部72,81を設けずに、図7及び
図8に示すように、内輪63a,64a及び外輪63
b、64b自身を磁化させても良い。
【0031】図7に示すスプール軸16の第2被支持部
16dを支える第2軸受64は、主として、内輪64a
と、外輪64bと、複数の玉(転動体)64cとから構
成されている。内輪64a及び外輪64bは円弧状の溝
を有しており、複数の玉64cは両溝の間で保持され
る。なお、複数の玉64cは図示しない保持器によって
保持されている。外輪64bは、第2側カバー6bに形
成されたボス部6cに固定されている。内輪64aは、
スプール軸16の第2被支持部16dの外周面を覆うよ
うにして、スプール軸16と遊嵌している。したがっ
て、内輪64aと第2被支持部16dとの間には隙間g
2が存在する。また、図7に示すように外輪64b及び
内輪64aは着磁されており、内輪64aは外輪64b
に対してスプール軸16に沿った方向に付勢されている
状態である。なお、ここでは、外輪64bにはスプール
12側(図7の左側)に非磁性部64eが形成されてお
り、内輪64aにはハンドル2側(図7の右側)に非磁
性部64dが形成されているため、スプール軸16に沿
った方向に対して外輪64bのN極及びS極と内輪64
aのN極及びS極とはその位置がずれている。
【0032】図8に示すスプール軸16の第1被支持部
16cを支える第1軸受63は、主として、内輪63a
と、外輪63bと、複数の玉(転動体)63cとから構
成されている。内輪63a及び外輪63bは円弧状の溝
を有しており、複数の玉63cは両溝の間で保持され
る。なお、複数の玉63cは図示しない保持器によって
保持されている。外輪63bは、側板5aに形成された
筒部71に固定されている。内輪63aは、スプール軸
16の第1被支持部16cの外周面を覆うようにして、
スプール軸16と遊嵌している。したがって、内輪63
aと第1被支持部16cとの間には隙間g1が存在す
る。また、図8に示すように外輪63b及び内輪63a
は着磁されており、内輪63aは外輪63bに対してス
プール軸16に沿った方向に付勢されている状態であ
る。なお、ここでは、外輪63bにはスプール12側と
反対側(図8の左側)に非磁性部63eが形成されてお
り、内輪63aにはスプール12側(図8の右側)に非
磁性部63dが形成されているため、スプール軸16に
沿った方向に対して外輪63bのN極及びS極と内輪6
3aのN極及びS極とはその位置がずれている。
【0033】このようにしても、磁力により内輪63
a,64aが外輪63b、64bに対して軸方向に付勢
されるため、キャスティングを行うときに、内輪63
a,64a及び外輪63b、64bに保持される玉63
c,64cのがたつきが小さくなり、発生するノイズが
抑えられる。ここでは内輪63a,64aを外輪63
b、64bに対して付勢する別個の付勢部材や永久磁石
を設ける必要がないため、省スペース化を図ることがで
きる。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、釣り用リールで内輪と
スプール軸(回転軸)との間に隙間が存在する場合に
も、内輪を外輪に対して軸方向に付勢しているため、内
輪とスプール軸とを滑らせて低負荷でスプールを高回転
させるときの転動体のがたつきが小さくなり、発生する
ノイズが抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による両軸受リールの斜視
図。
【図2】両軸受リールの上面図。
【図3】両軸受リールの正面図。
【図4】両軸受リールの断面図。
【図5】第2軸受近傍の拡大図。
【図6】第1軸受近傍の拡大図。
【図7】第2実施形態の第2軸受近傍の拡大図。
【図8】第2実施形態の第1軸受近傍の拡大図。
【符号の説明】
1 リール本体 12 スプール(回転体) 16 スプール軸(回転軸) 61a,62a,63a,64a 内輪 61b,62b,63b,64b 外輪 61c,62c,63c,64c 玉(転動体) 73a,82a 永久磁石

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】釣り糸を巻き取る回転体を有する釣り用リ
    ールにおける前記回転体を支持する支持機構であって、 前記回転体の回転軸の外周面を覆うように配置され、前
    記回転体の回転軸と所定の隙間を持った状態で遊嵌する
    内輪と、 前記内輪の外周側に配置され、前記釣り用リールの本体
    に支持される外輪と、前記内輪と前記外輪との間に保持
    される転動体と、 を備え、 前記外輪に対して前記内輪が軸方向に付勢されている支
    持機構。
  2. 【請求項2】前記内輪は、前記外輪に対して、磁力によ
    って軸方向に付勢されている、請求項1に記載の支持機
    構。
  3. 【請求項3】前記内輪及び前記外輪はそれぞれ着磁され
    ている、請求項2に記載の支持機構。
  4. 【請求項4】前記内輪は、磁性体であるか、あるいは着
    磁されており、 前記釣り用リールの本体あるいは前記外輪に支持され、
    前記内輪を吸引あるいは離反させる磁石をさらに備えて
    いる、請求項2に記載の支持機構。
  5. 【請求項5】前記磁石は、前記内輪との距離の変更がで
    きるように支持されている、請求項4に記載の支持機
    構。
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